JP2003261043A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2003261043A JP2002065583A JP2002065583A JP2003261043A JP 2003261043 A JP2003261043 A JP 2003261043A JP 2002065583 A JP2002065583 A JP 2002065583A JP 2002065583 A JP2002065583 A JP 2002065583A JP 2003261043 A JP2003261043 A JP 2003261043A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セルフアライニングトルクによる舵取り用の車
輪の中立位置への速やかな戻りを実現する。 【解決手段】制御装置14は、予め定めるT秒間の時間
間隔を空けて、ステアリングホイール1の操作角ST,
STaを検出し、後に検出した操作角STから先に検出
した操作角STaを減算して得られる値を時間Tで除算
することにより、ステアリングホイール1の操作速度V
ELを演算する。また、操作角STの検出と同時に車輪
5の転舵角WHを検出して、その転舵角WHに所定のギ
ヤ比Rを乗じることにより仮想ピニオン角PIを演算
し、この演算した仮想ピニオン角PIと操作角STとの
偏差DEV=ST−PIを求める。そして、操作速度V
ELと偏差DEVとを乗算し、その乗算値が負の値であ
れば、セルフアライニングトルクによって車輪5が中立
位置へ戻りつつあると判断して、操舵アクチュエータ2
の駆動を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステアリングホ
イールなどの操作部材の操作に対する舵取り用車輪の転
舵の関係を変更可能な車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ステアリングホイールと舵取
り用の車輪を転舵するための舵取り機構とを機械的に切
り離し、ステアリングホイールの操作角を検出するとと
もに、その検出結果に基づいて、舵取り機構に操舵アク
チュエータからのトルクを与えることにより、舵取り用
の車輪の転舵を達成するようにしたシステム(いわゆる
ステア・バイ・ワイヤ(SBW)システム)が提案され
ている。
【0003】操舵アクチュエータは、マイクロコンピュ
ータを含む構成の制御装置によって制御されるようにな
っている。すなわち、ステアリングホイールの操作角を
検出する操作角センサおよび舵取り用の車輪の転舵角を
検出する転舵角センサの各検出信号が制御装置に入力さ
れていて、制御装置は、それらの入力信号に基づいて、
舵取り用の車輪の転舵角がステアリングホイールの操作
角に合うように操舵アクチュエータを制御する。これに
より、ステアリングホイールの操作に応じた舵取り用車
輪の転舵が実現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この構成は、
セルフアライニングトルクによる舵取り用の車輪の中立
位置(車両直進時における位置)への戻りが遅いという
問題を有していた。すなわち、ステアリングホイールを
一方に切り込んだ後、そのステアリングホイールから手
を放すと、舵取り用の車輪にセルフアライニングトルク
が作用し、このセルフアライニングトルクにより、舵取
り用の車輪が中立位置へと戻されていく。このとき、舵
取り用の車輪の動きがステアリングホイールの動きより
も先行し、操舵アクチュエータは、舵取り用の車輪の転
舵角をステアリングホイールの操作角に合わせるべく、
セルフアライニングトルクと逆方向のトルク(車輪の戻
りを妨げる方向のトルク)を発生するように制御され
る。そのため、上述の構成では、舵取り用の車輪の中立
位置への戻りが遅かった。
【0005】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、セルフアライニングトルクによる舵取り
用の車輪の中立位置への速やかな戻りを実現できる車両
用操舵装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の操
向のための操作部材(1)の操作と舵取り用の車輪
(5)の転舵との関係を変更可能に構成されており、上
記操作部材の操作に応じて上記車輪を転舵させるための
舵取り機構(4,6,7)を動作させる車両用操舵装置
であって、上記舵取り機構の動作駆動源としての操舵ア
クチュエータ(2)と、セルフアライニングトルクによ
る上記車輪の中立位置への復帰状態を検出する復帰状態
検出手段(14,S1,S2)と、この復帰状態検出手
段によって復帰状態が検出されている間、上記操舵アク
チュエータの駆動を停止する駆動停止手段(S4)とを
含むことを特徴とする車両用操舵装置である。
【0007】なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じ。この発明によれば、舵取り用の車輪がセルフアラ
イニングトルクによって中立位置へ復帰しつつある状態
のときには、操舵アクチュエータの駆動が停止されて、
操舵アクチュエータの発生トルクが零にされる。これに
より、従来の装置とは異なり、操舵アクチュエータから
の発生トルクによって車輪の中立位置への戻りが妨げら
れるといったことがなく、車輪の中立位置への速やかな
戻りを実現することができる。
【0008】請求項2記載の発明は、車両の操向のため
の操作部材(1)の操作と舵取り用の車輪(5)の転舵
との関係を変更可能に構成されており、上記操作部材の
操作に応じて上記車輪を転舵させるための舵取り機構
(4,6,7)を動作させる車両用操舵装置であって、
上記舵取り機構の動作駆動源としての電動式の操舵アク
チュエータ(2)と、セルフアライニングトルクによる
上記車輪の中立位置への復帰状態を検出する復帰状態検
出手段(14,S1,S2)と、この復帰状態検出手段
によって復帰状態が検出されている間、その復帰状態に
よって上記操舵アクチュエータに発生する逆起電圧を相
殺するような駆動電圧を上記操舵アクチュエータに印加
する手段(14)とを含むことを特徴とする車両用操舵
装置である。
【0009】たとえば、舵取り機構に駆動力を与える操
舵アクチュエータが電動モータで構成される場合、舵取
り用の車輪がセルフアライニングトルクによって中立位
置へ復帰しつつある状態のときには、車輪の動き(戻
り)によって操舵アクチュエータに逆起電圧が発生し、
セルフアライニングトルクによる車輪の戻りを妨げる方
向のトルクが操舵アクチュエータから舵取り機構に与え
られる。そのため、車輪の戻りが遅くなってしまう。
【0010】請求項2の発明によれば、復帰状態が検出
されている間、このとき操舵アクチュエータに発生する
逆起電圧を相殺するような駆動電圧が操舵アクチュエー
タに印加される。これにより、操舵アクチュエータに発
生する逆起電圧による影響を排除でき、セルフアライニ
ングトルクによる舵取り用の車輪の中立位置への速やか
な戻りを実現することができる。なお、上記操舵アクチ
ュエータが電動モータで構成される場合、セルフアライ
ニングトルクによる車輪の戻りに伴って発生する逆起電
圧が、その車輪の戻りによって回転される電動モータの
回転速度にほぼ比例することから、上記車両用操舵装置
は、電動モータの回転速度を検出するモータ回転速度検
出手段と、このモータ回転速度検出手段によって検出さ
れる回転速度に基づいて、上記電動モータに印加すべき
電圧を決定する手段とをさらに含んでもよい。
【0011】また、請求項3記載のように、請求項1ま
たは2記載の車両用操舵装置は、上記操作部材の位置を
検出する操作位置検出手段(11)と、上記車輪の位置
を検出する車輪位置検出手段(13)とをさらに含んで
いてもよく、この場合、上記復帰状態検出手段は、上記
操作位置検出手段および車輪位置検出手段の検出結果に
基づいて、上記操作部材の操作方向に関して、上記操作
部材の動きが上記車輪の動きよりも遅れているか否かを
判断し(S2)、この判断が肯定されている状態をセル
フアライニングトルクによる上記車輪の中立位置への復
帰状態と検出するものであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明す
るための概念図である。この車両用操舵装置は、ステア
リングホイール1と舵取り機構との機械的な結合をなく
し、ステアリングホイール1の回転操作に応じて駆動さ
れる操舵アクチュエータ2の動作を、ハウジング3に支
持された操舵軸4の車幅方向の直線運動に変換し、この
操舵軸4の直線運動を舵取り用の前部左右車輪5の転舵
運動に変換することにより操舵を達成するようにした、
いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムであ
る。
【0013】操舵アクチュエータ2は、たとえば、ブラ
シレスモータ等の電動モータを含む構成である。この電
動モータの駆動力(出力軸の回転力)は、操舵軸4に関
連して設けられた運動変換機構(たとえば、ボールねじ
機構)により、操舵軸4の軸方向(車幅方向)の直線運
動に変換される。この操舵軸4の直線運動は、操舵軸4
の両端から突出して設けられたタイロッド6に伝達さ
れ、さらにタイロッド6を介してキングピンPに連結さ
れたナックルアーム7の回動を引き起こす。これによ
り、ナックルアーム7に支持された車輪5の転舵が達成
される。操舵軸4、タイロッド6およびナックルアーム
7などにより、舵取り用の車輪5を転舵するための舵取
り機構が構成されている。
【0014】ステアリングホイール1は、車体に対して
回転可能に支持された回転シャフト8に連結されてい
る。この回転シャフト8には、ステアリングホイール1
に操作反力を与えるための反力アクチュエータ9が付設
されている。反力アクチュエータ9は、回転シャフト8
と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電
動モータを含む。回転シャフト8のステアリングホイー
ル1とは反対側の端部には、渦巻きばね等からなる弾性
部材10が車体との間に結合されている。この弾性部材
10は、反力アクチュエータ9がステアリングホイール
1にトルクを付加していないときに、その弾性力によっ
て、ステアリングホイール1を直進操舵位置に復帰させ
る。
【0015】ステアリングホイール1の操作入力値を検
出するために、回転シャフト8に関連して、ステアリン
グホイール1の操作角を検出するための操作角センサ1
1が設けられている。また、回転シャフト8には、ステ
アリングホイール1に加えられた操作トルクを検出する
ためのトルクセンサ12が設けられている。一方、操舵
軸4に関連して、舵取り用の車輪5の転舵角を検出する
ための転舵角センサ13が設けられている。
【0016】操作角センサ11、トルクセンサ12およ
び転舵角センサ13は、マイクロコンピュータを含む構
成の制御装置14に接続されている。この制御装置14
には、さらに、車速を検出するための車速センサ15が
接続されている。制御装置14は、たとえば、転舵角セ
ンサ13によって検出される転舵角に所定のギヤ比Rを
乗じた値(以下、「仮想ピニオン角」という。)が、操
作角センサ11によって検出されるステアリングホイー
ル1の操作角に近づくように、駆動回路16を介して、
操舵アクチュエータ2を制御する。また、制御装置14
は、たとえば、操作角センサ11、トルクセンサ12お
よび車速センサ15などの検出信号に基づいて、ステア
リングホイール1の操作方向と逆方向の適当な反力を発
生するように、駆動回路17を介して、反力アクチュエ
ータ9を制御する。
【0017】なお、この実施形態において、ステアリン
グホイール1の操作角は、ステアリングホイール1が中
立位置(車両直進時の位置)の時に零をとり、その中立
位置からステアリングホイール1が右左に切り込まれて
いる状態でそれぞれ正負の値をとるものとする。また、
車輪5の転舵角は、車輪5が中立位置の時に零をとり、
その中立位置から右左に転舵されている状態(操舵軸4
が中立位置から左右に片寄っている状態)でそれぞれ正
負の値をとるものとする。
【0018】図2は、操舵アクチュエータ2の制御のた
めのルーチン(アクチュエータ制御ルーチン)の流れを
示す図である。制御装置14は、車両のイグニッション
キースイッチがオンにされている間、この図2に示すア
クチュエータ制御ルーチンを所定の制御周期で繰り返し
実行する。制御装置14は、まず、ステアリングホイー
ル1の操作速度VELを演算する(ステップS1)。操
作速度VELは、たとえば、予め定めるT秒間の時間間
隔を空けて、ステアリングホイール1の操作角ST,S
Taを検出し、後に検出した操作角STから先に検出し
た操作角STa(T秒前に検出した操作角STa)を減
算して得られる値を時間Tで除算することにより求める
ことができる。すなわち、制御装置14は、下記第(1)
式に従って、単位時間当たりのステアリングホイール1
の操作角変化量である操作速度VELを演算する。
【0019】 VEL=(ST−STa)/T ・・・・・・(1) また、制御装置14は、操作角STの検出と同時に車輪
5の転舵角WHを検出して、その転舵角WHに所定のギ
ヤ比Rを乗じることにより仮想ピニオン角PIを演算
し、この演算した仮想ピニオン角PIと操作角STとの
偏差DEV=ST−PIを求める(ステップS1)。操
作速度VELが正の値をとるのは、操作角センサ11に
よって検出されるステアリングホイール1の操作角が正
の方向に増加しているときであるから、このとき、ステ
アリングホイール1は右方向に回転していると判断でき
る。これとは逆に、操作速度VELが負の値をとるの
は、操作角センサ11によって検出されるステアリング
ホイール1の操作角が負の方向に増加しているときであ
るから、このとき、ステアリングホイール1は左方向に
回転していると判断できる。
【0020】また、偏差DEVが正の値をとるのは、ス
テアリングホイール1の動きが舵取り用の車輪5の動き
に対して右方向に先行しているとき(ステアリングホイ
ール1の動きが車輪5の動きに対して左方向に遅れてい
るとき)であり、偏差DEVが負の値をとるのは、ステ
アリングホイール1の動きが車輪5の動きに対して左方
向に先行しているとき(ステアリングホイール1の動き
が車輪5の動きに対して右方向に遅れているとき)であ
る。
【0021】したがって、上述のステップS1で求めた
操作速度VELおよび偏差DEVがともに正の値である
ときには、ステアリングホイール1は右方向に回転して
いて、かつ、そのステアリングホイール1の動きが車輪
5の動きに対して右方向に先行していると判断でき、こ
のとき、運転者によってステアリングホイール1が右方
向に積極的に回転操作されていると判断できる。また、
操作速度VELおよび偏差DEVがともに負の値である
ときには、ステアリングホイール1は左方向に回転して
いて、かつ、そのステアリングホイール1の動きが車輪
5の動きに対して左方向に先行していると判断でき、こ
のとき、運転者によってステアリングホイール1が左方
向に積極的に回転操作されていると判断できる。
【0022】一方、操作速度VELが負の値であり、か
つ、偏差DEVが正の値であるときには、ステアリング
ホイール1は左方向に回転していて、かつ、そのステア
リングホイール1の動きが車輪5の動きに対して左方向
に遅れていると判断できる。言い換えれば、左方向に回
転しているステアリングホイール1に対して車輪5の動
きが先行していると判断でき、このとき、中立位置から
右に切り込まれたステアリングホイール1から手が放さ
れて、車輪5にセルフアライニングトルク(中立位置へ
戻ろうとするトルク)が作用していると判断することが
できる。また、操作速度VELが正の値であり、かつ、
偏差DEVが負の値であるときには、ステアリングホイ
ール1は右方向に回転していて、かつ、そのステアリン
グホイール1の動きが車輪5の動きに対して右方向に遅
れていると判断できる。言い換えれば、右方向に回転し
ているステアリングホイール1に対して車輪5の動きが
先行していると判断でき、このとき、中立位置から左に
切り込まれたステアリングホイール1から手が放され
て、車輪5にセルフアライニングトルク(中立位置へ戻
ろうとするトルク)が作用していると判断することがで
きる。
【0023】そこで、制御装置14は、上述のステップ
S1で求めた操作速度VELと偏差DEVとを乗算し、
その乗算値が正の値であれば(ステップS2でNO)、
運転者によってステアリングホイール1が積極的に回転
操作されていると判断する。そして、偏差DEVに所定
の制御ゲインGを乗算することにより、アクチュエータ
制御量JNを設定し、その設定したアクチュエータ制御
量JNに基づいて、駆動回路16を介して操舵アクチュ
エータ2を制御する(ステップS3)。これにより、偏
差DEVが零に近づくように操舵アクチュエータ2が制
御され、ステアリングホイール1の操作に応じた車輪5
の転舵が達成される。
【0024】一方、操作速度VELと偏差DEVとの乗
算値が負の値であれば(ステップS2でYES)、制御
装置14は、ステアリングホイール1の積極的な操作は
行われておらず、車輪5はセルフアライニングトルクに
よって中立位置に向かって戻りつつあると判断して、ア
クチュエータ制御量JNを零に設定し、駆動回路16か
ら操舵アクチュエータ2への給電を停止する(ステップ
S4)。すなわち、車輪5がセルフアライニングトルク
によって中立位置へ向けて復帰しつつある状態では、操
舵アクチュエータ2の発生トルクが零にされる。これに
より、従来の装置とは異なり、操舵アクチュエータ2か
らの発生トルクによって車輪5の中立位置への戻りが妨
げられるといったことがなく、車輪5は中立位置へ速や
かに戻される。
【0025】この発明の一実施形態の説明は以上の通り
であるが、この発明は、他の形態で実施することも可能
である。たとえば、上述の実施形態において、車輪5が
セルフアライニングトルクによって中立位置に向かって
戻りつつある状態では、アクチュエータ制御量JNを零
に設定し、駆動回路16から操舵アクチュエータ2への
給電を停止するとしたが、操舵アクチュエータ2への給
電を停止するのではなく、そのとき操舵アクチュエータ
2に発生する逆起電圧を相殺する駆動電圧を操舵アクチ
ュエータ2に印加するようにしてもよい。
【0026】すなわち、舵取り用の車輪5がセルフアラ
イニングトルクによって中立位置へ復帰しつつある状態
のときには、車輪5の動き(戻り)に伴って操舵アクチ
ュエータ2が回転し、この回転によって、操舵アクチュ
エータ2に逆起電圧が発生する。その結果、セルフアラ
イニングトルクによる車輪5の戻りを妨げる方向のトル
クが操舵アクチュエータから舵取り機構に与えられ、車
輪5の戻りが遅くなってしまう。そこで、車輪5が中立
位置へ戻りつつある状態のときには、このとき発生する
逆起電圧を相殺するような駆動電圧を操舵アクチュエー
タ2に印加して、逆起電圧による影響を排除することに
より、セルフアライニングトルクによる舵取り用の車輪
5の中立位置への一層速やかな戻りを実現することがで
きる。
【0027】なお、セルフアライニングトルクによる車
輪5の戻りに伴って操舵アクチュエータ2に発生する逆
起電圧は、図3に示すように、その車輪5の戻りによっ
て回転する操舵アクチュエータ2の回転速度にほぼ比例
するから、逆起電圧を相殺するために操舵アクチュエー
タ2に印加すべき駆動電圧は、操舵アクチュエータ2の
回転速度に応じて設定されるとよい。また、上述の実施
形態では、操作部材としてステアリングホイール1が採
用された構成を例にとって説明したが、この他にも、直
線的に操作されるレバーや足で操作されるペダルなどが
操作部材として用いられてもよい。
【0028】さらにまた、この発明は、上述のようなス
テア・バイ・ワイヤ(SBW)システムに限らず、操作
部材の操作角と舵取り機構の転舵角との対応関係を変更
することができる車両用操舵装置に対して広く適用する
ことができる。たとえば、操作部材の操作角に対する舵
取り機構の転舵角の比(ギヤ比)を変更可能な操舵装置
(いわゆるバリアブル・ギヤレシオ・ステアリング(V
GS)システム)に適用することも可能である。
【0029】その他、特許請求の範囲に記載された事項
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の
構成を説明するための概念図である。
【図2】操舵アクチュエータの制御のためのルーチン
(アクチュエータ制御ルーチン)の流れを示す図であ
る。
【図3】操舵アクチュエータ(電動モータ)の回転速度
と操舵アクチュエータに生じる逆起電圧との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 操舵アクチュエータ 3 ハウジング 4 操舵軸 5 車輪 6 タイロッド 7 ナックルアーム 11 操作角センサ 12 トルクセンサ 13 転舵角センサ 14 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の操向のための操作部材の操作と舵取
    り用の車輪の転舵との関係を変更可能に構成されてお
    り、上記操作部材の操作に応じて上記車輪を転舵させる
    ための舵取り機構を動作させる車両用操舵装置であっ
    て、 上記舵取り機構の動作駆動源としての操舵アクチュエー
    タと、 セルフアライニングトルクによる上記車輪の中立位置へ
    の復帰状態を検出する復帰状態検出手段と、 この復帰状態検出手段によって復帰状態が検出されてい
    る間、上記操舵アクチュエータの駆動を停止する駆動停
    止手段とを含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】車両の操向のための操作部材の操作と舵取
    り用の車輪の転舵との関係を変更可能に構成されてお
    り、上記操作部材の操作に応じて上記車輪を転舵させる
    ための舵取り機構を動作させる車両用操舵装置であっ
    て、 上記舵取り機構の動作駆動源としての電動式の操舵アク
    チュエータと、 セルフアライニングトルクによる上記車輪の中立位置へ
    の復帰状態を検出する復帰状態検出手段と、 この復帰状態検出手段によって復帰状態が検出されてい
    る間、その復帰状態によって上記操舵アクチュエータに
    発生する逆起電圧を相殺するような駆動電圧を上記操舵
    アクチュエータに印加する手段とを含むことを特徴とす
    る車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】上記車両用操舵装置は、上記操作部材の位
    置を検出する操作位置検出手段と、上記車輪の位置を検
    出する車輪位置検出手段とをさらに含み、 上記復帰状態検出手段は、上記操作位置検出手段および
    車輪位置検出手段の検出結果に基づいて、上記操作部材
    の操作方向に関して、上記操作部材の動きが上記車輪の
    動きよりも遅れているか否かを判断し、この判断が肯定
    されている状態をセルフアライニングトルクによる上記
    車輪の中立位置への復帰状態と検出するものであること
    を特徴とする請求項1または2記載の車両用操舵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015217747A (ja) * 2014-05-15 2015-12-07 株式会社ジェイテクト 車両の制御装置
CN112572595A (zh) * 2019-09-30 2021-03-30 比亚迪股份有限公司 方向盘的控制方法和***、转向***以及汽车

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