JP2003178830A - 低アーク性端子及びその製造方法並びにコネクタ - Google Patents

低アーク性端子及びその製造方法並びにコネクタ

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JP2003178830A JP2001358810A JP2001358810A JP2003178830A JP 2003178830 A JP2003178830 A JP 2003178830A JP 2001358810 A JP2001358810 A JP 2001358810A JP 2001358810 A JP2001358810 A JP 2001358810A JP 2003178830 A JP2003178830 A JP 2003178830A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子離脱時におけるアークの発生を有効に抑
止する。 【解決手段】 端子1において、他方の端子2から離脱
するときに最後に離れる部位を含む領域の少なくとも外
側部分を絶縁体1cで構成し、さらにこの絶縁体1cの
表面を当該端子1の他の導体部分と電気的につながる導
電層1dで被覆する。そして、この導電層1dと前記他
方の端子2とが最後に離れるようにすることにより、そ
の離れた瞬間におけるアークの発生を抑止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用ワイヤーハ
ーネスなどに有用なコネクタ及びこのコネクタに利用す
るための端子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等に用いられるコネクタは、当該
自動車等の保守・点検のため、数ヶ月〜数年に1度程度
の頻度で外される場合がある。しかし、コネクタの端子
同士が離れる瞬間に当該端子間にアーク放電が発生する
おそれがある。特に近年はバッテリー電圧の高圧化のた
め、かなり大きなアークがとぶおそれがあり、これに起
因して端子を傷めることが考えられる。例えば雄端子
は、通常、棒状又は板状の形状を有しており、雌端子へ
の挿入を容易にするためにその先端部は若干尖った形状
となっているが、前記の着脱及びそれに伴うアーク放電
の発生の繰り返しによって、尖っていた先端部は溶融
し、根元方向に若干移動して冷えて固まるため、先端部
は丸くなりかつ膨出してくる。すなわち、端子が著しく
変形する虞があり、これによる接触不良や、最悪の場合
には雌端子に挿入すること自体できなくなる虞がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、端子
離脱時におけるアーク放電の発生を有効に抑え、そのア
ーク放電に起因する変形や破損を抑止することができる
端子及びその端子を備えたコネクタを提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、雄端子及び雌
端子のうち、少なくとも一方の端子(例えば、雄端子)
において、他方の端子から離脱するときに最後に離れる
部分(例えば、雄端子の先端部)の少なくとも外側部分
を絶縁体で構成してその表面を導電層で被覆するように
すると、この導電層から端子が離れる直前まで端子間で
電気を導通可能であり、かつ、端子が離れる際には前記
導電層の内側にある絶縁体によってアークの発生量を著
しく低減でき、端子の変形を抑制できることを見出し、
本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、他方の端子と嵌合す
ることによって当該端子と通電可能な端子であって、前
記他方の端子から離脱するときに最後に離れる部位を含
む領域の少なくとも外側部分が絶縁体で構成され、さら
にこの絶縁体の表面が端子本体部分と電気的につながる
導電層で被覆され、この導電層が前記他方の端子と最後
に離れるように構成されている低アーク性端子である。
【0006】この低アーク性端子は、全体が一体に形成
されたものでもよいが、導体で構成された端子本体部
と、この端子本体部の前側に連結される端子先端部とに
分割したものでもよい。この場合、前記端子先端部は、
母体の少なくとも表面が絶縁材料で構成され、その上に
前記端子本体部と電気的に接続される導電層が設けられ
てなるものとすればよい。
【0007】この構成によれば、導体からなる端子本体
部と、絶縁体を含む端子先端部とが分割されているの
で、各部の量産性(特に端子本体部の量産性)が増し、
製造も容易となる。
【0008】さらに、この構造では、前記端子先端部の
母体全体が絶縁材料で成形されている構成とすることが
できる。この構成によれば、絶縁体として母体表面に薄
い絶縁層を形成するだけの場合よりも絶縁部分の耐久性
が高まり、当該絶縁部分の存在によるアーク抑止機能を
より確実に維持することが可能になる。
【0009】前記端子先端部の導電層と端子本体部との
接続については、例えば、前記端子本体部に弾性変形可
能なばね接触部が形成され、このばね接触部が弾性変形
した状態で前記端子先端部の導電層に圧接するようにし
たものが好適である。この構成によれば、ばね接触部の
弾性変形による弾発力を利用して当該ばね接触部と端子
先端部の導電層との接触を確実にすることができ、両者
間の接続信頼性を高めることができる。
【0010】なお、前記導電層は薄い分だけ電気抵抗が
大きく、このため、当該導電層に対して前記ばね接触部
が接触する位置と他方の端子が当該導電層から最後に離
れる位置との距離が大きいと、両位置間で導電層に電流
が流れることにより発熱が生ずるおそれがあるが、前記
ばね接触部の後端部が端子本体部につながっていて前端
部が撓み変形可能な自由端部とされ、この前端部が撓み
変形した状態で前記端子先端部の導電層に接触するもの
とし、ばね接触部の前端部が導電層と接触するようにす
れば、その接触位置を端子先端部の導電層においてアー
ク放電が発生する位置(一般には最先端位置)に近付け
ることができ、両位置間での導電層の通電による発熱を
有効に抑止することができる。
【0011】また、前記端子本体部に前記端子先端部を
係止する係止部が設けられるとともに、この係止部とは
別の位置に前記ばね接触部が形成されている構成とし、
当該端子本体部と端子先端部とが機械的に連結される部
位(係止部)と電気的に接続される部位(ばね接触部)
とを別部位とすることにより、当該ばね接触部における
強度的負担を軽減してその変形等を抑制することにより
接続信頼性をさらに高めることができる。
【0012】また、本発明に係る低アーク性端子は、他
方の端子と嵌合して通電する端子であって、前記他方の
端子から離脱するときに最後に離れる部位を含む領域が
絶縁層で被覆され、さらにこの絶縁層が当方の端子と電
気的に接続する導電層で被覆されている。なお本発明に
おいては、他方の端子と嵌合した場合に他方の端子と接
触する部分のうち少なくとも一部が、前記絶縁層及び導
電層で被覆されることなく、直接又は導電層を挟んで他
方の端子と接触可能であることが好ましい。
【0013】また、本発明において導電層は薄膜である
ことが好ましい。
【0014】また本発明は、低アーク性端子からなる雄
端子と、この雄端子と嵌合される雌端子とからなり、両
端子が完全に嵌合した状態で前記雌端子の電気接触部が
前記雄端子において前記導電層が設けられていない端子
本体部分に接触するように構成されていることを特徴と
する低アーク性端子を含む端子対である。この構成によ
れば、端子嵌合状態での当該端子間の導通は、導電層を
通じてではなくそれ以外の端子本体部分(全体が導体で
構成された部分)で直接行われるので、雌端子が導電層
にのみ接触して接続が行われる場合よりも信頼性が高ま
る。
【0015】この端子対では、前記雌端子に、その電気
接触部よりも先端側の位置で前記雄端子と接触し、か
つ、両端子が離脱する際に前記電気接触部よりも後に前
記雄端子の導電層から離れるアーク放電用接触部が設け
られていることが、より好ましい。このように、アーク
放電が行われる接触部を電気接触部とは別の部位にする
ことにより、当該電気接触部を有効に保護して端子対の
寿命を延ばし、また端子間の接続信頼性をより高めるこ
とができる。
【0016】より具体的には、前記雌端子の前端部に、
前端が撓み変形可能なアーク放電用ばね接触片が形成さ
れ、このアーク放電用ばね接触片の前端が撓み変形した
状態で前記雄端子の導電層に接触するように構成されて
いるものが、好適である。この構成によれば、アーク放
電を雌端子の本体部分よりも前方に離れた位置で行わせ
ることができ、当該雌端子の保護をより確実に行うこと
ができるとともに、前記アーク放電用ばね接触片の弾性
変形による弾発力を利用して当該ばね接触片と導電層と
の接触をより確実にすることができる。
【0017】また本発明は、前記いずれかの端子と、こ
の端子を保持するハウジングとを備えたコネクタであ
る。
【0018】また本発明は、他方の端子と嵌合すること
によって通電可能な低アーク性端子の製造方法であっ
て、導体で構成された端子本体部を製造する工程と、少
なくとも外側部分が絶縁材料で構成された母体の表面に
導電層が設けられてなる端子先端部を製造する工程と、
この端子先端部を前記端子本体部の前側に連結すること
により、前記他方の端子から離脱するときに当該他方の
端子から前記導電層が最後に離れる低アーク性端子を組
み上げる工程とを含むものである。
【0019】この方法では、導体からなる端子本体部と
絶縁材料を含む端子先端部とを別々に製造しておき、そ
の後に両者を連結することにより端子全体を組み上げる
ようにしているので、各部をそれぞれ容易に量産するこ
とが可能である。従って、例えば全体が一体に形成され
た端子の先端部の決められた領域にのみ絶縁層及び導電
層を局所的に形成するといった方法に比べ、工程が単純
化され、生産性が著しく高められる。
【0020】特に、絶縁体表面にエッチング処理を施し
てから導電膜を形成する場合、端子全体が一体化されて
いると絶縁体のない端子本体部分が前記エッチング処理
で腐食するおそれが高いが、前記のように端子先端部を
別体とし、当該端子先端部の母体を製造する工程と、そ
の母体の表面にエッチング処理を施してから導電膜を形
成する工程とを行った後にこの端子先端部を端子本体部
に連結するようにすれば、端子本体部には全く影響を与
えることなく導電膜形成用のエッチング処理を簡単に行
うことができる。
【0021】また、前記端子先端部の母体を絶縁材料で
一体成形するようにすれば、改めて絶縁層を設ける必要
が無くなり、工程がさらに簡略化される。
【0022】また、前記端子先端部を製造する工程とし
て、前記導電層を構成する筒体の内側にセラミック粉末
を充填する工程と、このセラミック粉末が充填された筒
体を前記端子先端部の目標形状に成形し、かつ、前記セ
ラミックス粉末を焼結して前記筒体と一体化させる工程
とを含む方法を適用することにより、母体を構成する絶
縁材料としてセラミックを用いる場合にも、当該母体を
含む端子先端部全体の製造を効率良く行うことが可能に
なる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る端子及びコネ
クタに関して、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の端子を説明するための概略側面図であ
り、図2は雄端子の部分拡大断面図であり、図3は雄端
子と雌端子との嵌合状態を示す部分拡大断面図であり、
図4は雄端子と雌端子とが離脱するときの拡大断面図で
ある。
【0024】図1(a)に示すように、雄端子1は、端
子本体を構成する箱型部1bと、この箱型部1bから前
方に延出する雄型電気接触部(雄タブ)1aとを有し、
その端子本体全体が例えば銅系金属といった高い導電性
を有する材料で形成されており、この雄端子1は樹脂製
のハウジング3と共に、雄型コネクタを形成している。
一方、雌端子2は、箱型部2bを有し、その内側に接触
用バネ片2aと、このバネ片2aと対向して前記雄タブ
1bを挟持可能な第2の接触片2a’とが形成されてお
り、この雌端子2も、前記雄端子1と同様に、樹脂製の
ハウジング4に収容され、雌型コネクタを形成してい
る。そして、図1(b)及び図3に示すように両端子
1,2を嵌合することによって前記雄タブ1aと前記接
触用バネ片2a及び第2接触片2a’からなる雌型電気
接触部2Aとが互いに接触し、その接触によって端子
1,2間での電気的導通が行われる。
【0025】ところで、このように嵌合している雄端子
1と雌端子2とを離脱すると、雄タブ1aと雌型接触部
2A間にアークが発生する虞がある。例えば、図4に示
すように、雄端子1を雌端子2から後方に離脱させよう
とするとき、まず雄タブ1aと接触用バネ片2aとが離
れ、次いで雄タブ1aと第2接触片2a’とが離れる。
そして雄端子1と雌端子2とが最終的に離れるとき、す
なわち図4の例では雄タブ1aと第2接触片2a’とが
離れるとき、両端子間にアークが発生して、両端子を損
傷する虞がある。
【0026】そこで本発明では、雄端子1において、端
子が離脱するときに最後に離れる部分(以下、最終接触
部と称する場合がある)1eを含む領域を絶縁層1cで
被覆しており(図2、図4参照)、さらに、この絶縁層
1cを、雄端子1の本体部分(導体部分)と電気的に接
続される導電層(この例では、導電性金属層)1dによ
って被覆している。このように最終接触部1eを絶縁層
1c及び導電層1dで被覆すると、雌端子2から雄端子
1が離れる直前までは導電層1dを媒介として雌端子2
と雄端子1とを通電できると共に、両端子1,2が離れ
る時にアークが発生した場合には、前記導電層1dの内
側に位置する絶縁層1cによってアークの発生量を著し
く低減でき、雄端子1及び雌端子2の変形を抑制でき
る。
【0027】アーク低減の理由及び端子変形を抑制でき
る理由としては次のことが考えられる。
【0028】[第1の理由]従来のように裸の端子間で
一旦アークが発生すると、タブから次々と金属蒸気が供
給されるため、さらにアークが強くなるのに対して、端
子(図では雄タブ1a)が絶縁層で被覆されていると、
タブ母体からの金属蒸気が遮断される。従って、金属蒸
気の供給源はタブ母体に比べて厚みの小さな導電層だけ
に限られ、金属蒸気の供給がすぐにストップしてアーク
が小さくなる。
【0029】[第2の理由]裸の端子間で一旦アークが
発生すると、アークによってタブが溶融して変形するの
に対して、端子が絶縁層及び導電層で被覆されている
と、アークが発生しても損傷は表面の導電層にとどめら
れ、絶縁層より内側のタブ母体の形状は保持されるた
め、良好な嵌合性能を維持できる。
【0030】なお、絶縁層1cは少なくとも前記最終接
触部1eに形成されていればよく、その具体的な形成部
位は特に限定されない。ただし、嵌合状態で相手方の端
子と接触する部分のうち、少なくとも一部には絶縁層を
形成しないのが望ましい。例えば、図3に示す例では、
雄端子1と雌端子2とがしっかりと嵌合した状態におい
て、雄タブ1aは接触用バネ片2a及び第2接触片2
a’と接触している(以下、雄端子1aのうち、接触用
バネ片2aとの接触部を接触部1fと称し、第2接触片
2a’との接触部を接触部1f’と称する)。そして前
記接触部1f、1f’のうちの一部(図3の例では、接
触部1fの全領域、及び接触部1f’のうち根元側の領
域)には絶縁層1cが形成されていない。嵌合状態での
接触部に絶縁層1cを形成しないことにより、雄端子1
は雌端子2と直接又は導電層1dを挟んで接触可能であ
り、嵌合状態での導電性を低下させる虞がない。
【0031】また前記絶縁層1cは、通常、前記最終接
触部1eを含む所定の領域に形成されているが、少なく
とも以下の領域に形成されているのが好ましい。
【0032】最終接触部1eから距離1mm以内の領域 好ましくは最終接触部1eから距離3mm以内の領域 さらに好ましくは最終接触部1eから5mm以内の領域 前記領域を絶縁層1cで被覆することにより、アークが
絶縁層1cを超えて直接端子1に走るのを確実に防止で
きる。
【0033】なお雄端子1の場合、通常、先端部1g又
はその近傍(図の例では、部位1e)が最終接触部にな
ることが多い。そのため、雄端子1aに絶縁層を形成す
る場合には、先端部1gから根元方向に向けて長さ1mm
以上、好ましくは長さ3mm以上の領域を絶縁層1cで被
覆するのが簡便である。
【0034】絶縁層1cの種類はアークを低減できる限
り特に限定されないが、例えば、金属蒸着層[Al23
(アルマイト)層、SiO2層、Si34層、TiO2
など]、黒色処理層(CuO層)、クロメート処理層な
どの金属系絶縁層;絶縁性樹脂などの樹脂系絶縁層が挙
げられる。
【0035】なお前記金属層は、必ずしも蒸着等によっ
て形成する必要はなく、金属めっきによる方法、金属箔
化した後に端子に貼り付ける方法等により形成してもよ
い。
【0036】また前記絶縁性樹脂は溶媒と共に塗料(ペ
イント系塗料、エナメル系塗料、ワニス系塗料など)と
し、種々のコーティング方法(スプレーコーティング、
ディッピングなど)によって端子に塗布し、必要に応じ
て焼き付け処理してもよい。さらに絶縁性樹脂は粉末塗
装してもよく、フィルム成形後、端子に貼り付けてもよ
い。
【0037】絶縁層1cの厚みは、通常、0.5〜50
0μm程度、好ましくは5〜50μm程度である。
【0038】また絶縁層の電気抵抗は、通常、1×10
16Ω以上であるが、タブに用いる金属(銅系金属)より
も電気抵抗が高ければ、アークを低減できる。すなわち
絶縁層はアークを低減できる限り若干電気を通してもよ
く、その場合絶縁層の電気抵抗は、例えば、1Ω以上、
好ましくは20Ω以上である。
【0039】一方、導電層1dは前記絶縁層1cを被覆
している限り形成部位は特に限定されないが、導電層1
dを端子1と確実に電気的に接続するためには、通常、
絶縁層1cの表面のみならず、絶縁層1cの外縁部から
少なくとも長さ0.1mm(好ましくは、少なくとも長さ
1mm)の領域を被覆するのがより好ましい。また、端子
1(又はタブ1a)全体を導電層1dで被覆してもよい
が、全体を被覆しない場合は、導電層1dによる被覆領
域は、通常、前記絶縁層1cの外縁部から長さ3mm以内
程度が好適である。
【0040】導電層の種類としては、例えば、導電性金
属(Sn、Ni、Al、Ag、Auなど)のめっき層、
導電性ポリマー層(アルカリ金属をドープしたポリアニ
リン層など)などが挙げられる。なお、金属めっきによ
って金属層を形成する場合、無電解めっきでは金属層の
強度が弱い場合がある。そのため、無電解めっきする場
合には、その表面をさらに他のめっき法(電解めっき
法、溶融めっき法)によって被覆してもよい。
【0041】導電層は薄膜(例えば、厚み500μm以
下、好ましくは100μm以下、さらに好ましくは35
μm以下)であるのが好ましい。導電層の厚みが薄いほ
ど、アークが発生したときの金属蒸気の供給量を低減で
き、アークの発生量自体を低減できる。なお導電層は、
通常、0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上で
ある。
【0042】絶縁層1cと導電層1dとの組合わせは特
に限定されず、絶縁層1cの表面を導電層1dで直接被
覆可能な組合わせのみならず、絶縁層1cの表面を導電
層1dで直接被覆できない組合わせであってもよい。直
接被覆できない場合は、絶縁層1cと導電層1dとの間
に中間層を介在させて、絶縁層1cを導電層1dで被覆
する。以下、組合わせについて例示する。
【0043】[絶縁層1cの表面を導電層1dで直接被
覆可能な組合わせ] 絶縁層1c:樹脂系絶縁層(エナメル層など) 導電層1d:導電性樹脂層 [中間層を介在させる組合わせ] 絶縁層1c:黒色処理層、クロメート処理層、樹脂系絶
縁層(エナメル層など)など 導電層1d:導電性金属のめっき層(電解めっき層な
ど) 前記中間層としては、無電解めっき層(例えば、Ni、
Sn、Alなどの無電解めっき層)が挙げられる。
【0044】なお、絶縁層及び導電層は、雄端子に代え
て雌端子に形成してもよく、雄端子及び雌端子の両方に
形成してもよい。例えば、上記図示の例において雌端子
に導電層を形成する場合、第2接触片2a’が最終接触
部2eを有するため、この部位2eを含む領域に絶縁層
及び導電層を形成してもよい。なお端子の形状によって
は、バネ片2aが最終接触部を有する場合もある。その
場合は、バネ片2aに絶縁層及び導電層を形成してもよ
い。
【0045】本発明の端子は、最終接触部が絶縁層で被
覆されているため、たとえアークが発生してもすぐに消
失し、アークによる損傷は導電層で止まり、端子自体は
損傷しない。そして導電層の一部が損傷して絶縁層が露
出しても、残存している導電層部分で通電し(すなわち
別の箇所からアークがとび)かつそのアークを低減でき
るため、導電層が略完全に剥離するまでは複数回(例え
ば、3〜200回程度)繰り返して使用できる。そのた
め、この端子を例えば自動車用のワイヤーハーネスに使
用すると、高電圧が負荷されているにも拘わらず、保
守、整備程度の取り外しでは導電層が略完全に剥離する
可能性が低く、有利である。
【0046】前記雄端子1は、それ全体を単一の材料で
一体に形成することも可能であるが、例えば前記図1に
示すように雄タブ1aの先端側特定部位の限られた領域
のみに絶縁層1cを局所的に施すには、予め面倒なマス
キング処理をしておく手間が必要となる。また、当該絶
縁層1cの上に良好な導電層1d(めっき層)を施すに
は、当該絶縁層1cの表面をエッチング処理することが
きわめて好ましいが、全体が一体に形成された雄端子1
に絶縁層1cが設けられている場合、当該雄端子1の本
体部分は腐食させずに絶縁層1cの表面のみを十分にエ
ッチング処理することは非常に難しい。
【0047】そこで、本発明にかかる端子においては、
例えば図5に示す雄端子1のように、端子本体部12と
端子先端部11とを各々別々に製造してから両者を合体
させるようにすることが、より好ましい。
【0048】図示の端子本体部12は、通常の端子と同
様に単一の金属板で構成されているが、その前端には端
子先端部嵌合用の電気接触部12bが形成されている。
この電気接触部12bは、図例では偏平な矩形状の断面
を有し、その両側面には係止孔12dが形成されてい
る。
【0049】一方、端子先端部11は、前記雄タブ1a
に相当する形状のタブ部11aを有し、このタブ部11
aの後端面中央から後方に嵌合部11bが突出するとと
もに、同後端面の左右両側部から後方に被係止腕11c
が延び、両被係止腕11cの後端外側面に被係止突起1
1dが形成されている。嵌合部11b及び被係止腕11
cは前記電気接触部12b内にほぼ隙間なく嵌入される
厚み寸法を有しており、その嵌入状態で図6に示すよう
に前記各被係止突起11dが電気接触部12bの係止孔
12dに嵌まり込むことにより、端子先端部11が端子
本体部12の前側に係止されて雄端子1全体が組み上げ
られるようになっている。
【0050】ここで、前記端子先端部11は、図6に示
すように、絶縁材料からなる母体の表面に導電層1dが
設けられた構成となっており、例えば当該母体を一体成
形した後、その表面をエッチング処理してからその上に
導電層1dを形成することにより、(マスキング処理を
することなく)簡単に製造することが可能となってい
る。
【0051】前記母体を構成する材料は、耐熱性の高い
ものが好ましく、アルミナや窒化アルミニウム等のセラ
ミック系材料、エポキシ系やフェノール系等の熱硬化性
樹脂、PEEK、PPS等の熱可塑性樹脂が好適であ
る。金属めっきとしては、上述と同様、例えば銅やニッ
ケルによる無電解めっきや、当該無電解めっきとスズ等
による電解めっきまたは溶融めっきとの組み合わせを採
用することができる。また、当該金属めっきに代え、蒸
着、導電性塗料の塗布、金属箔や導電性フィルムの貼
着、金属コーティングや焼き付け、等の手段をとること
も可能である。
【0052】前記導電性塗料としては、例えばグリース
やオイル等の比較的粘度の高い媒体にCu,Al,A
g,Auといった金属粉体を混入させたものが、好適で
ある。その他、流動性を有する導電材料として、室温近
傍で液相をなす金属(例えばHg,K,Cs)や、電解
性水溶液(例えば塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化マ
ンガンの水溶液)を絶縁材料からなる母体の表面に塗布
するようにしてもよい。塗布後の端子使用時にも流動性
を保ち得る塗料を塗布するようにすれば、仮に端子先端
部でアーク放電が発生してそのアーク放電発生部分の塗
料が飛んでしまっても、その欠損個所を補うように当該
個所に対して周囲から塗料が流れ込むため、長期にわた
って良好なアーク防止効果を維持することが期待でき
る。
【0053】また、前記母体は必ずしも全体が絶縁材料
で成形されていなくてもよく、例えばアルミニウムや銅
からなる母体の表面に酸化皮膜を形成して絶縁層を構築
するようにしてもよい。その他、樹脂コーティングやエ
ナメルの焼き付けといった手段をとることも可能であ
る。ただし、前記のように端子先端部11の母体全体を
絶縁材料で成形するようにすると、何らかの要因で絶縁
層が破断されてしまうといったおそれがなく、より確実
にアーク抑止機能を維持することができるとともに、改
めて絶縁層を形成する必要がなくなり、工数を削減でき
る利点が得られる。
【0054】また、本発明にかかる端子は、前記のよう
なタブ状のものに限られず、その具体的な形状及び構造
は種々設定が可能である。その一例として、図7及び図
8は、円筒状の電気接触面をもつ雄端子1及び雌端子2
を示したものである。
【0055】図において、雄端子1は端子先端部11と
端子本体部12とに分割されている。
【0056】端子先端部11は、円柱状の電気接触部1
1fと、この電気接触部11fから後方に延びる小径の
連結軸11eとを一体に有し、電気接触部11fの先端
11gは先尖り状(円錐台状)に形成されている。
【0057】端子本体部12は、円筒状の電気接触部1
2eを有し、その後方に連結軸バレル12f及び電線バ
レル12gを有している。電気接触部12eは、前記連
結軸11eが挿入可能な内径と、前記電気接触部11f
の外径に等しい外径とを有し、この電気接触部12eに
前側から挿入された連結軸11eが前記連結軸バレル1
2fによって把持されることにより、端子本体部12と
端子先端部11とが一体化されるとともに、前記電線バ
レル12gによって電線が保持された状態で当該電線と
雄端子1とが電気的に接続されるようになっている。
【0058】雌端子2は、前記電気接触部11f,12
eが隙間なく嵌入される円筒状の電気接触部2dを有
し、その後方に導線バレル2f及びインシュレーション
バレル2gが形成されている。
【0059】このような構造においても、前記端子先端
部11の母体の少なくとも表面部分を絶縁材料で構成
し、その外側に導電層を形成することにより、前記と同
様のアーク抑止効果を得ることができる。すなわち、電
気接触部11f,12eが電気接触部2dに嵌入されて
いる完全嵌合状態から離脱する際、薄い導電層が形成さ
れた電気接触部11fの先端部分が最後に電気接触部2
dから離れるようにすることにより、その離れた瞬間に
発生するアークを有効に抑止して雄端子1を保護するこ
とができる。
【0060】前記端子先端部11の成形方法は、母体を
成形してからその表面に導電層を配するものに限られな
い。例えば、図21(a)に示すように、導電層を構成
する筒体(一般には薄肉の金属筒)15の内側にアルミ
ナや窒化ケイ素といったセラミックの粉末16を充填し
ておき、これをプレスによる延伸等で端子本体部の目標
形状(例えば図21(b)に示すような形状)に成形
し、かつ、当該セラミック粉末16を焼結して前記筒体
15と一体化させることによっても、絶縁材料製の母体
の表面に導電層をもつ端子先端部を簡単に製造すること
が可能である。かかる成形法は、前記絶縁材料として、
セラミックの他、ナイロンABS等の合成樹脂を用いる
場合にも適用が可能である。
【0061】なお、前記雄端子1における端子先端部1
1と端子本体部12との連結構造は図示のものに限られ
ない。例えば図9に示すように、端子先端部11の連結
軸11eの外周面に凹部11hを形成しておき、この凹
部11hに対して端子本体部12の円筒状電気接触部1
2eの外周壁から内側へ係止爪12hを食い込ませるよ
うにしてもよい。
【0062】前記図7及び図8と同様にして雄端子1を
端子先端部13と端子本体部14とに分割した別の例を
図10〜図20に示す。
【0063】ここに開示する雄端子1は、図10〜図1
3に示すように、その端子先端部13が合成樹脂等の絶
縁材料により母体が一体成形され、その表面にめっき等
による導電層1dが設けられたものであり、略直方体状
の頭部13aと、この頭部13aから後方に延びる嵌入
部13bとを一体に有する全体形状を有し、嵌入部13
bの断面形状は頭部13aの断面形状よりも一回り小さ
くなっている。さらに、頭部13aの後半部から嵌入部
13bにかけて、その上面には、軸方向に延びる凹溝1
3cが形成されている。
【0064】端子本体部14は、高い導電性をもつ金属
板を折り曲げることにより全体が形成されたもので、箱
状に形成された本体部分14aから前方に筒状(図例で
は略角筒状)の電気接触部14bが延び、この電気接触
部14b内に前記端子先端部13の嵌入部13bが嵌入
された状態で固定されている。詳しくは、当該嵌入部1
3bの後部底面に凹部13dが形成される一方、電気接
触部14bの底壁後部に上方に突出する係止爪14dが
形成され、この係止爪14dが前記凹部13dに嵌まり
込むことにより端子先端部14が端子本体部13に係止
されるようになっている。
【0065】さらに、前記電気接触部14bの底壁から
は前記端子先端部13の頭部13aを下から支持するた
めの舌片14tが延長される一方、同電気接触部14b
の天壁からは前方にばね接触片14cが延長されてい
る。このばね接触片14cの前端部は撓み変形(弾性変
形)可能であり、当該先端部下面には下方に突出する接
点用突起14pが形成されている。そして、この電気接
触部14b内に前記端子先端部13の嵌入部13bが嵌
入される際にこの端子先端部13の凹溝13c内に前記
ばね接触片14cが侵入し、かつ、このばね接触片14
cの先端部が上方に撓み変形した状態で当該先端部に設
けられた接点用突起14cが凹溝13cの前部底面上の
導電層1dに圧接するように構成されている。
【0066】端子本体部14は、その本体部分14aよ
りも後方の位置に導線バレル14e及びインシュレーシ
ョンバレル14fを順に有している。導線バレル14e
は、絶縁電線30の先端に露出した中心導線31を抱き
込むように当該中心導線31と圧着され、これにより当
該中心導線31と端子本体部14とが電気的に接続され
る。インシュレーションバレル14fは、前記中心導線
31よりも後方の位置で絶縁電線30の絶縁被覆32を
抱き込むように保持する。
【0067】この雄端子1と対をなす雌端子2を図14
〜図16に示す。この雌端子2は、前記雄端子1の端子
本体部14と同様、高い導電性をもつ金属板を折り曲げ
ることにより全体が形成されたもので、箱状の電気接続
部20と、その後方に形成された導線バレル2e及びイ
ンシュレーションバレル2fとを一体に有している。こ
れら導線バレル2e及びインシュレーションバレル2f
は、前記雄端子1の導線バレル14e及びインシュレー
ションバレル14fと同様、接続すべき絶縁電線40の
中心導線41及び絶縁被覆42をそれぞれ抱き込むよう
に保持するものである。
【0068】前記電気接続部20には、前記雄端子1に
対する電気接触部として、電気接続部20の天壁下面に
軸方向に延びる突条21が形成される一方、底壁前端か
ら上側に略180°曲げ返されたばね接触片22が形成
され、このばね接触片22の後端部(撓み可能な自由端
部)の上面に接点用突起22aが突設されている。そし
て、この接点用突起22aと前記突条21とで上下から
挟まれるようにしながら前記雄端子1が電気接続部20
内に嵌入されるようになっている。
【0069】さらに、この雌端子2の特徴として、前記
電気接続部20の左右側壁から前方にアーク放電用接触
部である固定接触片24及びばね接触片26が延びてい
る。
【0070】固定接触片24は、電気接触部20の左側
側壁からそのまま前方に延長されたもので、その前端に
は内側に突出する接点用突出部24aが形成されてい
る。ばね接触片26は、その上下及び前側がスリット2
5で囲まれ、かつ、前端部が若干内側寄りに傾斜されて
おり、当該前端部が左右方向に撓み変形可能となってい
る。さらに、前記スリット25よりも前側の金属板部分
は外向きに略180°折り返され、前記ばね接触片26
を外側から保護する保護板部27を形成している。そし
て、前記ばね接触片26と固定接触片24とで前記雄端
子1が左右両側から挟み込まれるようになっている。
【0071】次に、この端子対の作用を説明する。
【0072】まず、図17及び図18に示すように両端
子1,2同士が完全に嵌合された状態では、雌端子2の
電気接続部20におけるばね接触片22が下方に撓み変
形した状態で当該ばね接触片22の接点用突起22aと
突条21とで雄端子1の電気接触部14が上下から挟み
込まれ、前記ばね接触片22の弾発力によってその接点
用突起22aと突条21とがそれぞれ電気接触部14の
底壁及び天壁に圧接している。この圧接部分を通じて端
子1,2間の電気的導通が確保される。
【0073】なお、雄端子1においては、端子本体部1
4のばね接触片14cが撓み変形しながらその弾発力で
当該ばね接触片14cの接点用突起14pが端子先端部
13の表面の導電層1dに圧接しているため、この圧接
によって当該導電層1dと端子本体部14との導通も確
保されている。また、図示の端子本体部14において
は、端子先端部13との電気的導通を確保するためのば
ね接触片14cと、端子先端部13を機械的に係止する
ための係止部(係止爪14d)とが別部位となってお
り、前記ばね接触部14cに強度的負担がかからないの
で、その変形等を抑制して接続信頼性を高めることが可
能となっている。
【0074】次に、この完全嵌合状態から端子1,2同
士の離脱作業が開始されると、まず、突条21と電気接
触部14の天壁との接触が解除され(図19)、次い
で、電気接触部14における舌片14tとばね接触片2
2の接点用突起22aとの接触も解除されるが、その時
点でもまだ、雌端子2の固定接触片24及びばね接触片
26と端子先端部頭部13aの表面に設けられた導電層
1dとの接触は保たれており、かつ、この導電層1dと
端子本体部14との導通が確保されているので、前記の
接触が解除された接点同士の間にアーク放電は発生しな
い。
【0075】そして、前記固定接触片24及びばね接触
片26と導電層1dとが離れる瞬間(図20)に、その
導電層1dと固定接触片24またはばね接触片26との
間にアーク放電が発生する可能性があるが、前記導電層
1dは金属めっき等で構成された極めて薄い膜であるた
め、前記アーク放電が生じたとしても軽微であり、端子
は有効に保護される。しかも、前記導電層1dに端子本
体部14が接触する部位は、当該端子本体部14に後端
がつながっているばね接触片14cの前端部に形成され
た接点用突起14pであり、この接触部位と前記導電層
1dが雌端子2から最後に離れる部位(先端部)との距
離が短いので、前記雌端子2と離れる直前に導電層1d
を電流が流れる径路が短く、当該電流による発熱が有効
に抑止される。
【0076】以上示した構造のように、アーク放電を雌
端子2における正規の電気接触部(図例では突条21及
びばね接触片22)とは別のアーク放電用接触部(図例
では固定接触片24及びばね接触片26)で発生させる
ようにすれば、前記正規の電気接触部をアークから有効
に保護することができ、端子間の接続信頼性をより高め
ることが可能になる。
【0077】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0078】実施例1 図1〜4の雄コネクタ及び雌コネクタを形成した。ただ
し、絶縁層としてポリイミド層(厚み=10μm、電気
抵抗=1×1016Ω以上)を、中間層(図示せず)とし
て無電解めっきしたNi層を、導電層として電解めっき
したSn層(厚み=10μm)を形成した。
【0079】雄コネクタ1及び雌コネクタ2を接続し、
42Vの電圧を負荷した状態で、雌コネクタ2から雄コ
ネクタ1を抜いた。アークの放電時間は正確な計測がで
きない程短く、約0.1秒程度であった。放電後、雄端
子の先端の導電層は若干破壊していたが、端子形状自体
には異常は認められなかった。
【0080】比較例1 導電層、中間層及び絶縁層を形成しない以外は、実施例
1と同様にした。
【0081】実施例1と同様にしてアークの放電時間を
調べたところ、約1秒であった。放電後、雄端子の先端
は丸くなっていた。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明は、端子の最終接触
部の少なくとも外側部分を絶縁体で構成し、さらにその
表面を端子本体部分と電気的につながる導電層で被覆し
たものであるため、端子間にアークが発生してもそのア
ークの発生量を著しく低減でき、端子の変形を抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の端子及びコネクタの概略側面図であ
る。
【図2】図1の雄端子の部分拡大断面図である。
【図3】図1の雄端子及び雌端子の嵌合状態を示す部分
拡大断面図である。
【図4】雄端子と雌端子とが離脱する状態を示す部分拡
大断面図である。
【図5】端子本体部と先端部とが別々に製造される雄端
子の例を示す分解斜視図である。
【図6】図5の雄端子の組み上げ状態を示す一部断面平
面図である。
【図7】円筒状の電気接触面をもつ雄端子の例を示す分
解斜視図である。
【図8】図7の雄端子とこれに嵌合される雌端子とを示
す斜視図である。
【図9】端子本体部への端子先端部の係止構造例を示す
一部断面正面図である。
【図10】端子本体部と先端部とが別々に製造される雄
端子とこれに嵌合される雌端子の他の例を示す分解斜視
図である。
【図11】図10に示す雄端子の端子本体部と先端部と
が合体された状態を示す斜視図である。
【図12】図11に示す雄端子の断面正面図である。
【図13】図11に示す雄端子の断面平面図である。
【図14】図10に示す雌端子を前方から見た斜視図で
ある。
【図15】図14に示す雌端子の断面正面図である。
【図16】図14に示す雌端子の断面平面図である。
【図17】図10に示す端子対の完全嵌合状態を示す断
面正面図である。
【図18】前記端子対の完全嵌合状態を示す断面平面図
である。
【図19】前記端子対の離脱作業が開始された状態を示
す断面正面図である。
【図20】前記端子対が完全に離脱される直前の状態を
示す断面平面図である。
【図21】(a)は雄端子の端子本体部を製造するにあ
たって筒体の内側にセラミック粉末を充填した状態を示
す断面図、(b)はその充填物を端子本体部の目標形状
に変形した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 雄端子 1c 絶縁層 1d 導電層 1e,2e 最終接触部 1f 先端部 11,13 端子先端部 12,14 端子本体部 14c ばね接触片(ばね接触部) 14d 係止爪(係止部) 15 筒体 16 セラミック粉末 2 雌端子 21 突条(電気接触部) 22a 接点用突起(電気接触部) 24 固定接触片(アーク放電用接触部) 26 ばね接触片(アーク放電用接触部) 3,4 ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 宏樹 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 (72)発明者 太田 孝士 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 (72)発明者 辻 良次 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 5E063 GA10 5E087 EE02 FF03 FF13 FF21 RR34

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他方の端子と嵌合することによって当該
    端子と通電可能な端子であって、前記他方の端子から離
    脱するときに最後に離れる部位を含む領域の少なくとも
    外側部分が絶縁体で構成され、さらにこの絶縁体の表面
    が端子本体部分と電気的につながる導電層で被覆され、
    この導電層が前記他方の端子と最後に離れるように構成
    されている低アーク性端子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の低アーク性端子であっ
    て、導体で構成された端子本体部と、この端子本体部の
    前側に連結される端子先端部とを含む雄端子であり、こ
    の端子先端部は、母体の少なくとも表面が絶縁材料で構
    成され、その上に前記端子本体部と電気的に接続される
    導電層が設けられてなる低アーク性端子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の低アーク性端子におい
    て、前記端子先端部の母体全体が絶縁材料で成形されて
    いることを特徴とする低アーク性端子。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の低アーク性端子
    において、前記端子本体部に弾性変形可能なばね接触部
    が形成され、このばね接触部が弾性変形した状態で前記
    端子先端部の導電層に圧接することを特徴とする低アー
    ク性端子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の低アーク性端子におい
    て、前記ばね接触部はその後端部が端子本体部につなが
    っていて前端部が撓み変形可能な自由端部とされ、この
    前端部が撓み変形した状態で前記端子先端部の導電層に
    接触するものであることを特徴とする低アーク性端子。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の低アーク性端子
    において、前記端子本体部に前記端子先端部を係止する
    係止部が設けられるとともに、この係止部とは別の位置
    に前記ばね接触部が形成されていることを特徴とする低
    アーク性端子。
  7. 【請求項7】 他方の端子と嵌合することによって当該
    端子と通電可能な端子であって、前記他方の端子から離
    脱するときに最後に離れる部位を含む領域が絶縁層で被
    覆され、さらにこの絶縁層が前記他方の端子と電気的に
    接続される導電層で被覆されている低アーク性端子。
  8. 【請求項8】 他方の端子と嵌合した状態で他方の端子
    と接触する部分のうち少なくとも一部が、前記絶縁層で
    被覆されることなく、直接又は導電層を挟んで他方の端
    子と接触可能である請求項7記載の低アーク性端子。
  9. 【請求項9】 前記端子が雄端子であって、先端部と、
    この先端部から根元方向に向けて所定長さまでの領域と
    が絶縁層で被覆されている請求項7または8記載の低ア
    ーク性端子。
  10. 【請求項10】 導電層が薄膜である請求項1〜9のい
    ずれかに記載の低アーク性端子。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の低
    アーク性端子からなる雄端子と、この雄端子と嵌合され
    る雌端子とからなり、両端子が完全に嵌合した状態で前
    記雌端子の電気接触部が前記雄端子において前記導電層
    が設けられていない端子本体部分に接触するように構成
    されていることを特徴とする低アーク性端子を含む端子
    対。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の低アーク性端子を含
    む端子対において、前記雌端子に、その電気接触部より
    も先端側の位置で前記雄端子と接触し、かつ、両端子が
    離脱する際に前記電気接触部よりも後に前記雄端子の導
    電層から離れるアーク放電用接触部が設けられているこ
    とを特徴とする低アーク性端子を含む端子対。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の低アーク性端子を含
    む端子対において、前記雌端子の前端部に、前端が撓み
    変形可能なアーク放電用ばね接触片が形成され、このば
    ね接触片の前端が撓み変形した状態で前記雄端子の導電
    層に接触するように構成されていることを特徴とする低
    アーク性端子を含む端子対。
  14. 【請求項14】 請求項1〜10のいずれかの低アーク
    性端子と、これらの端子を保持するハウジングとを備え
    たコネクタ。
  15. 【請求項15】 他方の端子と嵌合することによって通
    電可能な低アーク性端子の製造方法であって、導体で構
    成された端子本体部を製造する工程と、少なくとも表面
    が絶縁材料で構成された母体の表面に導電層が設けられ
    てなる端子先端部を製造する工程と、この端子先端部を
    前記端子本体部の前側に連結することにより、前記他方
    の端子から離脱するときに当該他方の端子から前記導電
    層が最後に離れる低アーク性端子を組み上げる工程とを
    含む低アーク性端子の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の低アーク性端子の製
    造方法において、前記端子先端部を製造する工程は、こ
    の端子先端部の母体を製造する工程と、その母体の表面
    にエッチング処理を施してから導電膜をめっきする工程
    とを含む低アーク性端子の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15または16記載の低アーク
    性端子の製造方法において、前記端子先端部の母体を絶
    縁材料により一体成形する低アーク性端子の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の低アーク性端子の製
    造方法において、前記端子先端部を製造する工程は、前
    記導電層を構成する筒体の内側にセラミック粉末を充填
    する工程と、このセラミック粉末が充填された筒体を前
    記端子先端部の目標形状に成形し、かつ、前記セラミッ
    クス粉末を焼結して前記筒体と一体化させる工程とを含
    む低アーク性端子の製造方法。
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