JP2003164055A - 非接地系電路の地絡検出装置とこれを用いた地絡保護継電器及び地絡検出方法 - Google Patents

非接地系電路の地絡検出装置とこれを用いた地絡保護継電器及び地絡検出方法

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JP2003164055A
JP2003164055A JP2001361227A JP2001361227A JP2003164055A JP 2003164055 A JP2003164055 A JP 2003164055A JP 2001361227 A JP2001361227 A JP 2001361227A JP 2001361227 A JP2001361227 A JP 2001361227A JP 2003164055 A JP2003164055 A JP 2003164055A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正弦波状の零相電圧および零相電流だけでな
く、急峻なパルス状または間欠状の零相電圧および零相
電流に基づいても地絡発生箇所が構内であるか否かを容
易かつ確実に判定することにある。 【解決手段】 非接地系電路1で発生した地絡事故によ
りその非接地系電路1に現出した零相電圧Voを検出す
る計器用変圧器6と、その地絡事故の発生により非接地
系電路1に流れる零相電流Ioを検出する零相変流器7
とが接続された地絡検出装置20において、計器用変圧
器6により得られた零相電圧Voの瞬時値を時間で微分
する微分回路11と、零相変流器7により検出された零
相電流Ioを、微分回路11により算出された零相電圧
Voの微分値で除算する除算回路12と、その除算回路
12により算出された除算値に基づいて地絡事故の発生
箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定する判
定回路14とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば6.6kV
高圧の非接地系電路で発生した地絡事故を検出し、その
地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれである
かを判定する地絡検出装置とこれを用いた地絡保護継電
器および地絡検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、6.6kVの高圧配電線からな
る非接地系電路において、抵抗地絡や間欠地絡などの地
絡事故が発生した場合、地絡事故を検出すると共に、そ
の地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであ
るかを判定する地絡保護継電器を設けることにより、構
内における電気設備の保護を図る必要がある。
【0003】図9は、例えば6.6kVの高圧配電線か
らなる非接地系電路1を示す。この非接地系電路1で
は、高圧配電線(系統母線)に開閉器2を介して各種の
負荷3が接続されており、その受電点である開閉器2か
ら負荷側の電路を構内と称して保護範囲とし、系統側の
電路を構外と称して保護範囲外としているのが一般的で
ある。この非接地系電路1の構内では、地絡事故を検出
してその地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいず
れであるかを判定する地絡検出装置5と、その地絡検出
装置5から出力される判定結果に基づいて開閉器2を選
択的に開閉動作させるリレー4とからなり、受電する負
荷設備を保護するための地絡保護継電器10が設置され
ている。
【0004】地絡事故の発生により非接地系電路1に現
出した零相電圧Voを検出する計器用変圧器(ZPC)
6と、その地絡事故の発生により非接地系電路1に流れ
る零相電流Ioを検出する零相変流器(ZCT)7とが
地絡検出装置5に接続されている。この地絡検出装置5
は、零相電圧Voおよび零相電流Ioの大きさ、および
零相電圧Voに対する零相電流Ioの位相差を監視する
位相差検出回路8と、その検出結果に基づいて地絡事故
の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定
する判定回路9とで主要部が構成されている。なお、位
相差検出回路8では、零相電圧Voに対する零相電流I
oの位相差の監視を容易にするため、零相電圧Vo及び
零相電流Ioの双方について波形整形回路を用いるのが
通例である。
【0005】この地絡保護継電器10では、非接地系電
路1において地絡事故が発生した場合、その非接地系電
路1に現出した零相電圧Voを計器用変圧器6により検
出すると共に、その地絡事故の発生により非接地系電路
1に流れる零相電流Ioを零相変流器7により検出す
る。位相差検出回路8では、この検出された零相電圧V
oを所定の角度だけ移相し、その移相後の零相電圧Vo
および零相電流Ioを波形整形した上で、その波形整形
後の零相電圧Voおよび零相電流IoをAND回路に入
力し、そのAND回路の出力を位相角に変換することに
より、零相電圧Voに対する零相電流Ioの位相差を監
視する。判定回路9では、零相電圧Voおよび零相電流
Ioの双方が所定の大きさを超えたという条件に加え
て、零相電圧Voに対して零相電流Ioが例えば遅れ3
0度から進み120度の範囲内であれば、地絡事故の発
生箇所が構内であると判定し、その他の位相差の時は、
地絡事故の発生箇所が構外であると判定する。
【0006】この判定回路9からの判定出力に基づい
て、地絡事故の発生箇所が構内である場合には、リレー
4を動作させることにより開閉器2を開放して負荷側を
系統から切り離し、構内における負荷設備を保護すると
共に、構内での地絡事故の復旧作業を実行する。一方、
地絡事故の発生箇所が構外である場合には、構内での地
絡事故発生の場合と異なり、リレー4を動作させる必要
がないことから、開閉器2を開放することなく系統から
の切り離しはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した地
絡検出装置5では、地絡事故の発生時、零相電圧Voお
よび零相電流Ioの大きさに加え、零相電圧Voに対す
る零相電流Ioの位相差を監視することにより、その地
絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであるか
を判定することから以下のような問題があった。
【0008】前述した地絡事故が抵抗地絡の場合、零相
電圧Voおよび零相電流Ioが正弦波状の波形となるた
め、零相電圧Voに対する零相電流Ioの位相差を監視
することは容易であるが、地絡事故が間欠地絡の場合に
は、非接地系電路1と大地間に形成された対地静電容量
に充電された電荷が間欠地絡により瞬時に放電する現象
を繰り返すため、零相電圧Voおよび零相電流Ioが正
弦波状の波形とはならず、急峻なパルス状の波形とな
る。
【0009】特に、6.6kVの高圧配電線からなる非
接地系電路1では、間欠地絡が発生する場合が多いとい
うのが現状である。これに対して、従来の地絡検出装置
5では、位相差検出回路8の波形整形回路が基本周波数
に対応して整形された波形を出力するものであって、不
規則かつ高周波成分を含む波形、つまり、間欠地絡にお
ける急峻なパルス状の波形を持つ零相電圧Voおよび零
相電流Ioでは、その零相電圧Voに対する零相電流I
oの位相差を監視することで、地絡事故の発生箇所が構
内あるいは構外のいずれであるかを判定することが困難
であった。
【0010】なお、前述した間欠地絡の場合だけでな
く、抵抗地絡の場合でも零相電流Ioが短時間で間欠的
に流れることがあり、この場合も、不規則かつ高周波成
分を含む波形を持つ零相電圧Voおよび零相電流Ioと
なるため、零相電圧Voに対する零相電流Ioの位相差
を監視することで、地絡事故の発生箇所が構内あるいは
構外のいずれであるかを判定することが困難であった。
【0011】また、零相電圧Voおよび零相電流Ioの
高周波成分の極性から、地絡事故の発生箇所が構内ある
いは構外のいずれであるかを判定する手段がある。つま
り、零相電圧Voおよび零相電流Ioの高周波成分の立
上がりまたは立下りが同一方向であれば、地絡事故の発
生箇所が構内であり、その立上りまたは立下りが異なる
方向であれば、地絡事故の発生箇所が構外であると判定
するようにしている。
【0012】しかしながら、この零相電圧Voおよび零
相電流Ioの高周波成分の極性に基づく判定では、高周
波成分において零相電流Ioが大きいにもかかわらず、
零相電圧Voが小さい場合が多い。つまり、高圧の非接
地系電路1において形成される零相回路では、地絡抵抗
のほかに高圧ケーブルによる対地静電容量が形成されて
いることから、地絡事故により零相電圧Voの高周波成
分が発生した場合、零相電流Ioが対地静電容量に流れ
ることになり、その零相電流Ioの周波数が高いほどよ
く流れることから、零相電流Ioが大きいにもかかわら
ず、零相電圧Voが小さい。
【0013】一方、地絡保護継電器10は、零相電圧V
oおよび零相電流Ioについてその動作可能範囲が規定
されているため、前述したように零相電圧Voが小さく
なると、地絡保護継電器10の動作可能範囲を逸脱する
ことになり、地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外の
いずれであるかを判定することが困難となってくる。特
に、最近の配電系統では規模が大きくなる傾向にあり、
地絡事故時に零相電圧Voが出にくい傾向もあり、事故
判定のための零相電圧Voの閾値が定めにくくなってい
るという課題もある。
【0014】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、正弦波状の零
相電圧および零相電流に基づいて地絡発生箇所が構内で
あるか否かを判定できるだけでなく、急峻なパルス状ま
たは間欠状の零相電圧および零相電流に基づいても地絡
発生箇所が構内であるか否かを容易かつ確実に判定し、
また、配電系統の規模が大きくなって零相電圧が出にく
い状況下にあっても、地絡事故が構内で発生したかどう
かを確実に判定し得る非接地系電路の地絡検出装置とこ
れを用いた地絡保護継電器及び地絡検出方法を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明装置は、非接地系電路で発
生した地絡事故によりその非接地系電路に現出した零相
電圧を検出する零相電圧検出手段と、前記地絡事故の発
生時に非接地系電路に流れる零相電流を検出する零相電
流検出手段とが接続された地絡検出装置において、前記
零相電圧検出手段により得られた零相電圧の瞬時値を時
間で微分する零相電圧微分手段と、その零相電圧微分手
段により算出された微分値を前記零相電流に対して所定
の演算式でもって演算する演算手段と、その演算結果に
基づいて前記地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外の
いずれであるかを判定する判定手段とを具備したことを
特徴とする。
【0016】なお、前記地絡検出装置に、その地絡検出
装置の出力でもって、非接地系電路に設けられた開閉器
を動作させるリレーを付加すれば、地絡保護継電器を構
成することが可能である。
【0017】また、本発明方法は、非接地系電路で発生
した地絡事故によりその非接地系電路に現出した零相電
圧および零相電流を検出し、その検出された零相電圧の
瞬時値を時間で微分した微分値を前記零相電流に対して
所定の演算式でもって演算し、その演算結果に基づいて
前記地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれで
あるかを判定することを特徴とする。
【0018】前記本発明装置および本発明方法における
演算は、零相電流を、前記零相電圧の瞬時値を時間で微
分した微分値で除算する演算式に基づいて処理すること
が望ましく、また、零相電流と、前記零相電圧の瞬時値
を時間で微分した微分値とを乗算する演算式に基づいて
処理することも可能である。
【0019】本発明では、零相電圧の瞬時値を時間で微
分した微分値を零相電流に対して所定の演算式、つま
り、零相電流を、前記零相電圧の瞬時値を時間で微分し
た微分値で除算する演算式、あるいは、零相電流と、前
記零相電圧の瞬時値を時間で微分した微分値とを乗算す
る演算式でもって演算することにより、その演算結果
は、地絡事故の発生箇所が構内であれば、常に正の値と
なり、地絡事故の発生箇所が構外であれば、常に負の値
となる。これは、零相電圧および零相電流が商用周波数
に限らず任意の周波数について成立するため、急峻なパ
ルス状または間欠状の波形を持つ零相電圧および零相電
流が現出しても、地絡事故の発生箇所が構内あるいは構
外のいずれであるかを容易かつ確実に判定することがで
きる。
【0020】また、この非接地系電路では、地絡電流が
零で、しかも零相電圧が無い場合でも残留零相電流が存
在する場合がある。これは、非接地系電路の構内におけ
る対地静電容量(対地アドミタンス)の不平衡によって
生じるもので、この不平衡は、例えば非接地系電路に接
続される電気設備によって生じ、この接続または切り離
しにより零相電流が変動する。従って、零相電流を検出
しても地絡電流自体を検出していることにはならず、地
絡していない状態で発生している残留零相電流の大きさ
だけ誤差が生じる。そこで、本発明では、前記零相電流
検出手段および零相電圧検出手段に接続され、非接地系
電路の構内における対地静電容量の不平衡により流れる
零相電流の不平衡成分を検出する不平衡成分検出手段
と、その不平衡成分検出手段により検出された不平衡成
分を前記零相電流から差し引いた値を算出する減算手段
とを具備することが望ましい。
【0021】このように非接地系電路の構内における対
地静電容量の不平衡により流れる零相電流の不平衡成分
を検出し、前記零相電流からその不平衡成分を差し引い
た値に対して零相電圧の微分値を所定の演算式でもって
演算することにより、対地静電容量の不平衡による零相
電流の不平衡成分を除外することができるので、演算精
度が高くなり、微小な地絡事故の検出が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態で、例え
ば6.6kVの高圧配電線からなる非接地系電路1に設
けられた地絡検出装置20を有する地絡保護継電器21
を示す。非接地系電路1においては、高圧配電線(系統
母線)に開閉器2を介して各種の負荷3が接続され、そ
の受電点である開閉器2から負荷側の電路を構内と称し
て保護範囲とするのに対してその系統側の電路を構外と
称して保護範囲外とする。この非接地系電路1の構内に
設置された地絡検出装置20は、地絡事故を検出してそ
の地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであ
るかを判定する。受電する負荷設備を保護するため、非
接地系電路1に設置された地絡保護継電器21は、前記
地絡検出装置20と、その地絡検出装置20から出力さ
れる判定結果に基づいて開閉器2を選択的に開閉動作さ
せるリレー4とからなる。なお、地絡検出装置20は、
前述した高圧配電線以外の特別高圧配電線や低圧配電線
からなる他の非接地系電路にも適用可能である。
【0023】図1のハードウェア構成で示すように地絡
事故の発生により非接地系電路1に現出した零相電圧V
oを検出する零相電圧検出手段である計器用変圧器(Z
PC)6と、地絡事故の発生により流れる零相電流Io
を検出する零相電流検出手段である零相変流器(ZC
T)7とが地絡検出装置20に接続されている。
【0024】この地絡検出装置20は、計器用変圧器6
から出力される零相電圧Voの瞬時値を時間で微分する
零相電圧微分手段である微分回路11と、零相変流器7
から出力される零相電流Ioを、微分回路11により算
出された微分値で除算する演算手段である除算回路12
と、その除算値に基づいて地絡事故の発生箇所が構内あ
るいは構外のいずれであるかを判定する判定手段である
判定回路14とで主要部が構成されている。なお、この
実施形態の地絡検出装置20では、除算回路12と判定
回路14との間に、除算回路12から出力される除算値
を所定の時間内で積分する積分回路13を介挿してい
る。
【0025】図2はこの実施形態の地絡検出装置20を
デジタル処理により実現する場合の制御アルゴリズムを
示す。この地絡検出装置20では、非接地系電路1にお
いて地絡事故が発生した場合、その非接地系電路1に現
出した零相電圧Voを計器用変圧器6により検出すると
共に、その零相電圧Voの発生により非接地系電路1に
流れる零相電流Ioを零相変流器7により検出する(ST
EP1)。この検出された零相電圧Voおよび零相電流I
oをA/D変換(STEP2)した上でメモリに格納する
(STEP3)。
【0026】なお、従来の場合と同様、地絡事故の発生
箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定するに
際しては、所定の演算処理に移行するに先立って、これ
ら零相電圧Voおよび零相電流Ioの双方が所定の大き
さを超えたという条件を加味することも可能である。
【0027】次に、零相電圧Voの瞬時値を微分回路1
1により時間微分する。この微分回路11では、ある時
間tにおける零相電圧Voの瞬時値Vo(t)と、所定
数のサンプリング時間経過後t’の零相電圧Voの瞬時
値Vo(t’)との差を算出することにより、零相電圧
Voの微分値dVo/dtを得る(STEP4)。なお、零
相電圧Voの時間微分は、その零相電圧Voのフリーエ
変換を行った後に逆フリーエ変換を行い、その関数を微
分することによっても可能である。
【0028】そして、除算回路12では、零相電流Io
を零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算する(STEP
5)。ここで、除算値Io/(dVo/dt)の分母と
なる零相電圧Voの微分値dVo/dtがゼロとなる場
合には除算処理が不可能となる。その場合には、除算処
理の結果である除算値Io/(dVo/dt)がゼロと
なるような例外的な処理が必要となる。
【0029】この除算値Io/(dVo/dt)に基づ
いて地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれで
あるかを判定する。つまり、地絡事故の発生箇所が構内
である場合、零相電圧Voに対して零相電流Ioが90
°進み位相となっている。そこで、計器用変圧器6によ
り検出される零相電圧VoをVsinωtとすると、零
相変流器7により検出される零相電流Ioは、Isin
(ωt+90°)=Icosωtとなる。
【0030】一方、前述したように計器用変圧器6によ
り検出された零相電圧Voの瞬時値を微分回路11によ
り時間微分した微分値dVo/dtは、d(Vsinω
t)/dt=ωVcosωtとなる。従って、前述の零
相電流Ioを除算回路12により微分値dVo/dtで
除算すると、その除算値Io/(dVo/dt)は、I
/ωVとなり、常に正の値となる。
【0031】このようにして除算値Io/(dVo/d
t)が正の値となれば、判定回路14では地絡事故の発
生箇所が構内であると判定し、その判定出力に基づいて
リレー4を動作させることにより、開閉器2を開放して
負荷側を系統から切り離し、構内における負荷設備を保
護すると共に、構内での地絡事故の復旧作業を実行す
る。
【0032】図3は高圧ケーブルに地絡事故が発生した
箇所が構内である場合を例示し、上段が零相電流Io、
中段が零相電圧Vo、下段が判定出力をそれぞれ示す実
測波形および判定出力である。同図に示すように急峻な
パルス状の波形を持つ零相電流Ioおよび零相電圧Vo
が現出した場合であっても、前述したように零相電流I
oを零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算した結果
が正の値となることから、地絡事故の発生箇所が構内で
あることを容易かつ確実に判定することができる。
【0033】なお、図4は小動物(ネズミ)接触による
地絡事故の発生箇所が構内である場合において、零相電
流Io、零相電圧Voおよび判定出力の各実測波形およ
び判定出力を例示する。同図に示すように正弦波状の波
形を持つ零相電流Ioおよび零相電圧Voが現出した場
合であっても、前記急峻なパルス状波形の場合と同様、
零相電流Ioを零相電圧Voの微分値dVo/dtで除
算した結果が正の値となることから、正弦波状波形の場
合であっても地絡事故の発生箇所が構内であると判定す
ることが容易かつ確実である。
【0034】また、地絡事故の発生箇所が構外である場
合、零相電圧Voに対して零相電流Ioが90°遅れ位
相となっている。そこで、計器用変圧器6により検出さ
れる零相電圧VoをVsinωtとすると、零相変流器
7により検出される零相電流Ioは、Isin(ωt−
90°)=−Icosωtとなる。
【0035】一方、計器用変圧器6により検出された零
相電圧Voの瞬時値を微分回路11により時間微分した
微分値dVo/dtは、d(Vsinωt)/dt=ω
Vcosωtとなる。従って、前述の零相電流Ioを除
算回路12により微分値dVo/dtで除算すると、そ
の除算値Io/(dVo/dt)は、−I/ωVとな
り、常に負の値となる。
【0036】このようにして除算値Io/(dVo/d
t)が負の値となれば、判定回路13では地絡事故の発
生箇所が構外であると判定し、その判定出力に基づい
て、構内での地絡事故発生の場合と異なり、リレー4を
動作させる必要がないことから、開閉器2を開放するこ
となく系統との切り離しはない。
【0037】図5は高圧ケーブルに地絡事故が発生した
箇所が構外である場合を例示し、上段が零相電流Io、
中段が零相電圧Vo、下段が判定出力をそれぞれ示す実
測波形および判定出力である。同図に示すように急峻な
パルス状の波形を持つ零相電流Ioおよび零相電圧Vo
が現出した場合であっても、前述したように零相電流I
oを零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算した結果
が負の値となることから、地絡事故の発生箇所が構外で
あることを容易かつ確実に判定することができる。
【0038】なお、図6は気中放電による地絡事故の発
生箇所が構外である場合において、零相電流Io、零相
電圧Voおよび判定出力の各実測波形および判定出力を
例示する。同図に示すように正弦波状の波形を持つ零相
電流Ioおよび零相電圧Voが現出した場合であって
も、前記急峻なパルス状波形の場合と同様、零相電流I
oを零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算した結果
が負の値となることから、正弦波状波形の場合であって
も地絡事故の発生箇所が構外であると判定することが容
易かつ確実である。
【0039】なお、地絡事故の発生箇所が構内あるいは
構外のいずれの場合も、地絡事故の発生時には、その直
後に基本周波数よりも低く、かつ、振幅の大きな分数調
波が現出する。この分数調波は、零相電流Ioには現出
しにくく、零相電圧Voには現出しやすくなっている
(例えば図6参照)。従来の場合には、零相電圧に対す
る零相電流の位相差に基づいて地絡検出を行っていたこ
とから、分数調波が現出している間、地絡検出装置をロ
ック状態としていたため、地絡検出に遅れが生じていた
が、本発明に係る地絡検出装置の場合、前述した演算式
に基づいて地絡事故を検出するようにしたことから、分
数調波の現出により地絡検出に遅れが生じることなく、
迅速な地絡検出が可能となる。
【0040】前述したように零相電圧Voの瞬時値を時
間微分した微分値dVo/dtは、ωVcosωtで表
されるようにωを係数とした値となっている。その係数
ωが基本周波数に関与するため、零相電圧Voの微分値
dVo/dtをωで除算した値を後段の演算処理、つま
り、除算回路12での処理で前記微分値dVo/dtの
代わりに使用するようにしてもよい。このようにすれ
ば、基本周波数が異なってもそれに影響されることな
く、基本周波数が異なる地域において地絡検出装置20
を使用することが容易となる。なお、前述した基本周波
数に関与するω以外に、高調波成分に関与するωが存在
する場合にもこれを除去することにより高精度の演算処
理が可能となってより一層正確な判定が実現容易とな
る。
【0041】以上のように除算回路12で算出された除
算値Io/(dVo/dt)に基づいて、判定回路14
では、地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれ
であるかを判定する。この実施形態では、図1に示すよ
うに除算回路12と判定回路14との間に積分回路13
を介挿している。
【0042】この積分回路13では、図2に示すように
所定の時間内の除算値Io/(dVo/dt)を積分し
(STEP6)、その積分値Σ〔Io/(dVo/dt)〕
の絶対値が所定の設定値よりも大きいか否かを判断する
(STEP7)。積分値Σ〔Io/(dVo/dt)〕の絶
対値が設定値よりも小さければ、判定誤差の許容範囲内
であるとして地絡事故なしとし、積分値Σ〔Io/(d
Vo/dt)〕の絶対値が設定値よりも大きければ、地
絡事故ありとする。
【0043】その上で、前述した除算値Io/(dVo
/dt)に基づく積分値Σ〔Io/(dVo/dt)〕
が正の値かどうかを判断し(STEP8)、正の値であれ
ば、地絡事故の発生箇所が構内である判定を出力し、負
の値であれば、地絡事故の発生箇所が構外である判定を
出力する(STEP9)。なお、積分回路13は、必ずしも
必要なものではなく、判定誤差を考慮する必要がない場
合には、積分回路13を省略することができる。従っ
て、判定回路14の判定出力は、原則的に零相電流Io
を零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算した除算値
Io/(dVo/dt)に基づくものである。前述した
ように判定出力後は、異常時波形格納メモリに前記零相
電圧Voおよび零相電流Ioのデータを格納する(STEP
10)。
【0044】以上の実施形態では、地絡検出装置20を
地絡保護継電器21に組み込んだ構成としたが、地絡検
出装置20を図7に示す実施形態で使用することも可能
である。つまり、地絡検出装置20を現地に設置し、そ
の地絡検出装置20の出力を取り出せるようにすれば、
その現地で得られた地絡検出装置20の出力を判定デー
タとして作業員が現地から持ち帰り、あるいは通信回線
により伝送し、別の場所に設置された解析装置に入力す
ることにより、現地での判定データに基づく判断処理が
別の場所に設けられた解析装置で可能となる。
【0045】また、他の実施形態における地絡検出装置
20’を有する地絡保護継電器21’を図8に示す。こ
の地絡保護継電器21’に組み込まれた地絡検出装置2
0’では、非接地系電路1の構内における対地静電容量
(対地アドミタンス)の不平衡によって生じる零相電流
Ioの不平衡成分を除去するため、計器変圧器6および
零相変流器7の後段に、非接地系電路1の構内における
対地静電容量の不平衡により流れる零相電流Ioの不平
衡成分を検出する不平衡成分検出手段である検出回路1
5と、零相電流Ioからその不平衡成分を差し引いた値
を算出する減算手段である減算回路16とを具備してい
る。なお、この零相電流Ioの不平衡成分を検出する検
出回路については、特開平11−271384号公報に
開示されているように公知の技術であるため、詳細な説
明は省略する。
【0046】この実施形態の地絡検出装置20’によれ
ば、非接地系電路1の構内における対地静電容量の不平
衡により流れる零相電流Ioの不平衡成分を検出回路1
5で検出し、零相電流Ioからその不平衡成分を差し引
いた値を減算回路16で算出することにより、零相電流
Ioの不平衡成分、つまり、地絡していない状態で発生
している残留零相電流の大きさだけの誤差を除外するこ
とができ、実際の地絡電流自体が得られる。不平衡成分
を差し引いた零相電流Ioを用いることにより、その零
相電流Ioを零相電圧Voの微分値dVo/dtで除算
する処理において、演算精度が高くなり、その除算値に
基づく判定回路14での判定結果がより一層正確にな
る。
【0047】ところで、前述した実施形態では、零相電
圧Voの微分値dVo/dtと零相電流Ioの所定の演
算式として、零相電流Ioを零相電圧Voの微分値dV
o/dtで除算する場合について説明したが、本発明は
これに限定されることなく、零相電流Ioと零相電圧V
oの微分値dVo/dtとを乗算する演算式に基づいて
判定するようにしてもよい。
【0048】前述の実施形態と同様、地絡事故の発生箇
所が構内である場合、零相電圧VoをVsinωtとす
ると、零相電流Ioは、Isin(ωt+90°)=I
cosωtとなることから、零相電圧Voの微分値dV
o/dtは、d(Vsinωt)/dt=ωVcosω
tとなる。従って、前述の零相電流Ioと零相電圧Vo
の微分値dVo/dtとを乗算回路(図示せず)により
乗算すると、その乗算値は、ωVI(cosωt)2
なり、常に正の値となる。この乗算値が正の値となれ
ば、前述の除算処理の場合と同様、判定回路14では地
絡事故の発生箇所が構内であると判定し、その判定出力
に基づいてリレー4を動作させることにより、開閉器2
を開放して負荷側を系統から切り離し、構内における負
荷設備を保護すると共に、構内での地絡事故の復旧作業
を実行する。
【0049】また、地絡事故の発生箇所が構外である場
合、零相電圧VoをVsinωtとすると、零相電流I
oは、Isin(ωt−90°)=−Icosωtとな
ることから、零相電圧Voの微分値dVo/dtは、d
(Vsinωt)/dt=ωVcosωtとなる。従っ
て、前述の零相電流Ioと零相電圧Voの微分値dVo
/dtとを乗算回路(図示せず)により乗算すると、そ
の乗算値は、−ωVI(cosωt)2となり、常に負
の値となる。この乗算値が負の値となれば、前述の除算
処理の場合と同様、判定回路14では地絡事故の発生箇
所が構外であると判定し、その判定出力に基づいて、リ
レー4を動作させる必要がないことから、開閉器2を開
放することなく系統との切り離しはない。
【0050】なお、前述した除算処理または乗算処理に
おいては、正の値が出力されるべきサンプリング時に何
等かの原因により負の値が一部に現出する場合があり、
逆に、負の値が出力されるべきサンプリング時に何等か
の原因により正の値が一部に現出する場合があり、これ
が地絡検出装置の誤動作の原因となるおそれがある。こ
のような現象の発生回数は全サンプリング回数に対して
非常に少ないものであることから、地絡検出装置の誤動
作を未然に防止するため、除算処理または乗算処理後に
平均値を算出することにより、その演算結果が正負反転
することを回避することができる。この平均値を短い時
間間隔で算出すれば、判定精度の向上が図れるが、高い
判定精度が要求されない場合には、平均値を算出する際
の時間間隔を長くすればよい。
【0051】前述した零相電圧Voの微分値dVo/d
tと零相電流Ioとの所定の演算については、乗算処理
よりも除算処理の方が有効である。つまり、地絡事故の
発生箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定す
るに際しては、乗算処理または除算処理による演算結果
が正の値か負の値かで判断しているが、除算処理の場
合、さらに、除算結果の絶対値の大きさによっても、地
絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであるか
を判定することができる。
【0052】非接地系電路1において形成される零相回
路では、地絡抵抗や高圧ケーブルにより対地静電容量が
形成されるが、一般的に、構外の対地静電容量は構内の
対地静電容量の数十倍以上ある。従って、その零相回路
における対地アドミタンス(零相電流Ioを零相電圧V
oで除算したもの)は対地静電容量に比例することか
ら、その対地アドミタンスの大きさから、地絡事故の発
生箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定する
ことができる。
【0053】一方、前述した地絡検出装置20における
除算処理は、零相電流Ioを零相電圧Voの微分値dV
o/dtで除算するもので、分子を零相電流Ioとし、
分母を零相電圧Voの微分値dVo/dtとする。ここ
で、零相電圧Voの微分値dVo/dtは零相電圧Vo
に比例することから、前記対地アドミタンスの代わり
に、地絡検出装置20における除算処理による演算結
果、つまり零相電流Ioを零相電圧Voの微分値dVo
/dtで除算した除算値Io/(dVo/dt)の大き
さから、地絡事故の発生箇所が構内あるいは構外のいず
れであるかを判定することができることになる。このよ
うに除算値Io/(dVo/dt)の正負とその絶対値
の大きさの両者に基づいて判定することにより、二重の
チェック機能を発揮させることができて信頼性が大幅に
向上する。
【0054】前述したように零相電圧Voの微分値dV
o/dtが零相電圧Voに比例することから、例えば零
相電圧Voが大きくなれば、零相電圧Voの微分値dV
o/dtも大きくなる。地絡事故の発生箇所が構内の場
合、地絡検出装置20の計器用変圧器6で検出される零
相電圧Voが小さくても、零相変流器7で検出される零
相電流Ioが大きいため、零相電流Ioを零相電圧Vo
の微分値dVo/dtで除算した除算値Io/(dVo
/dt)が大きな値となる。このことから、除算値Io
/(dVo/dt)が所定の基準値よりも大きな値とな
れば、地絡事故の発生箇所が構内であると判定すること
ができる。
【0055】また、地絡事故の発生箇所が構外の場合、
零相変流器7で検出される零相電流Ioが小さくなるた
め、零相電流Ioを零相電圧Voの微分値dVo/dt
で除算した除算値Io/(dVo/dt)が小さな値と
なる。このことから、除算値Io/(dVo/dt)が
所定の基準値よりも小さな値となれば、地絡事故の発生
箇所が構外であると判定することができる。
【0056】前述したように零相電圧Voの微分値dV
o/dtを用いることにより、零相電圧Voと零相電流
Ioとが同相となり、零相電圧Voと零相電流Ioの瞬
時値同士の除算により正確な演算結果が得られて判定精
度の向上が図れる。ここで、前述した演算結果の大小に
より構内または構外のいずれかを判断する所定の基準値
は、非接地系電路1において構外の電路長さと構内の電
路長さとの比率から規定されるものであり、地絡検出装
置20が適用される非接地系電路1に応じて適宜設定さ
れる。
【0057】前述した実施形態では、零相電圧Voを時
間で微分した微分値dVo/dtを利用しているが、逆
に、零相電流Ioを時間で微分した微分値dIo/dt
で演算処理することは、正弦波状の零相電流Ioの場合
には可能であるが、急峻なパルス状の零相電流Ioの場
合には不適である。すなわち、地絡事故の発生時、零相
電圧Voにおける波形の乱れは比較的少ないが、零相電
流Ioは高周波成分が多く含まれているのでその波形の
乱れが大きすぎるため、その零相電流Ioの微分値dI
o/dtを演算処理に使用することは、正確な判定が困
難となるからである。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、零相電圧の瞬時値を時
間で微分した微分値を零相電流に対して所定の演算式、
つまり、零相電流を、前記零相電圧の瞬時値を時間で微
分した微分値で除算する演算式、あるいは、零相電流
と、前記零相電圧の瞬時値を時間で微分した微分値とを
乗算する演算式でもって演算することにより、その地絡
事故の発生箇所が構内であれば、演算結果が常に正の値
となり、地絡事故の発生箇所が構外であれば、常に負の
値となる。これは、零相電圧および零相電流の本発明に
よる演算式が商用周波数に限らず任意の周波数について
成立するため、急峻なパルス状または間欠状の波形を持
つ零相電圧および零相電流に基づいて地絡事故の発生箇
所が構内あるいは構外のいずれであるかを容易かつ確実
に判定することができ、信頼性が大幅に向上する。ま
た、地絡事故の発生時には大きな分数調波を伴う場合が
多いが、このような場合にも地絡事故の発生箇所が構内
あるいは構外のいずれであるかを迅速に判定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で、非接地系電路に設置され
た地絡検出装置を有する地絡保護継電器を示す概略構成
ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態で、地絡検出装置をデジタル
処理により実現する場合の制御アルゴリズムを示すフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の実施形態で、地絡事故の発生箇所が構
内である場合について、急峻なパルス状の零相電流およ
び零相電圧と演算結果を示す波形図である。
【図4】本発明の実施形態で、地絡事故の発生箇所が構
内である場合について、正弦波状の零相電流および零相
電圧と演算結果を示す波形図である。
【図5】本発明の実施形態で、地絡事故の発生箇所が構
外である場合について、急峻なパルス状の零相電流およ
び零相電圧と演算結果を示す波形図である。
【図6】本発明の実施形態で、地絡事故の発生箇所が構
外である場合について、正弦波状の零相電流および零相
電圧と演算結果を示す波形図である。
【図7】本発明の他の実施形態で、非接地系電路に設置
された地絡検出装置を示す概略構成ブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態で、非接地系電路に設置
された地絡検出装置を有する地絡継電器を示す概略構成
ブロック図である。
【図9】非接地系電路に設置された地絡検出装置を有す
る地絡継電器の従来例を示す概略構成ブロック図であ
る。
【符号の説明】
4 リレー 6 零相電圧検出手段(計器用変圧器) 7 零相電流検出手段(零相変流器) 11 零相電圧微分手段(微分回路) 12 演算手段(除算回路) 14 判定手段(判定回路) 15 不平衡成分検出手段(検出回路) 16 減算手段(減算回路) 20 地絡検出装置 21 地絡保護継電器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上垣 博昭 大阪府大阪市北区曾根崎1丁目2番6号 新宇治電ビル8階 財団法人 関西電気保 安協会内 Fターム(参考) 2G033 AA01 AB01 AC02 AC05 AD13 AD14 AE02 AF03 AF05 AG14 5G058 EE06 EF03 EF04 EG01 EG05 EH01 EH03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非接地系電路で発生した地絡事故により
    その非接地系電路に現出した零相電圧を検出する零相電
    圧検出手段と、前記地絡事故の発生時に非接地系電路に
    流れる零相電流を検出する零相電流検出手段とが接続さ
    れた地絡検出装置において、前記零相電圧検出手段によ
    り得られた零相電圧の瞬時値を時間で微分する零相電圧
    微分手段と、その零相電圧微分手段により算出された微
    分値を前記零相電流に対して所定の演算式でもって演算
    する演算手段と、その演算結果に基づいて前記地絡事故
    の発生箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定
    する判定手段とを具備したことを特徴とする非接地系電
    路の地絡検出装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、零相電流を、前記零相
    電圧の瞬時値を時間で微分した微分値で除算する演算式
    に基づいて処理することを特徴とする請求項1に記載の
    非接地系電路の地絡検出装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、零相電流と、前記零相
    電圧の瞬時値を時間で微分した微分値とを乗算する演算
    式に基づいて処理することを特徴とする請求項1に記載
    の非接地系電路の地絡検出装置。
  4. 【請求項4】 前記零相電流検出手段および零相電圧検
    出手段に接続され、非接地系電路の構内における対地静
    電容量の不平衡により流れる零相電流の不平衡成分を検
    出する不平衡成分検出手段と、その不平衡成分検出手段
    により検出された不平衡成分を前記零相電流から差し引
    いた値を算出する減算手段とを具備したことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の非接地系電路の地
    絡検出装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の
    地絡検出装置と、その地絡検出装置の出力でもって、非
    接地系電路に設けられた開閉器を動作させるリレーとを
    具備したことを特徴とする地絡保護継電器。
  6. 【請求項6】 非接地系電路で発生した地絡事故により
    その非接地系電路に現出した零相電圧および零相電流を
    検出し、その検出された零相電圧の瞬時値を時間で微分
    した微分値を前記零相電流に対して所定の演算式でもっ
    て演算し、その演算結果に基づいて前記地絡事故の発生
    箇所が構内あるいは構外のいずれであるかを判定するこ
    とを特徴とする非接地系電路の地絡検出方法。
  7. 【請求項7】 前記演算は、零相電流を、前記零相電圧
    の瞬時値を時間で微分した微分値で除算する演算式に基
    づいて処理することを特徴とする請求項6に記載の非接
    地系電路の地絡検出方法。
  8. 【請求項8】 前記演算は、零相電流と、前記零相電圧
    の瞬時値を時間で微分した微分値とを乗算する演算式に
    基づいて処理することを特徴とする請求項6に記載の非
    接地系電路の地絡検出方法。
  9. 【請求項9】 前記非接地系電路の対地静電容量の不平
    衡により流れる零相電流の不平衡成分を検出し、前記零
    相電流からその不平衡成分を差し引いた値に対して零相
    電圧の微分値を所定の演算式でもって演算することを特
    徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の非接地系電
    路の地絡検出方法。
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