JP2003157588A - 光ディスクの製造装置および光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスクの製造装置および光ディスクの製造方法

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JP2003157588A
JP2003157588A JP2001358115A JP2001358115A JP2003157588A JP 2003157588 A JP2003157588 A JP 2003157588A JP 2001358115 A JP2001358115 A JP 2001358115A JP 2001358115 A JP2001358115 A JP 2001358115A JP 2003157588 A JP2003157588 A JP 2003157588A
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Japan
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sheet
substrate
disc
disk
light
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Application number
JP2001358115A
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English (en)
Inventor
Takehiko Fukushima
剛彦 福島
Yoshio Shirai
良男 白井
Mitsuhiro Abe
光浩 阿部
Mitsuru Takahashi
充 高橋
Hiromichi Itabashi
宏道 板橋
Minoru Kikuchi
稔 菊地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りの少ないフラットな光ディスクを製造で
きるようにする。 【解決手段】 シート保持機構12を矢印aに沿って反
転させ、シートをシート位置出し軸22に嵌め合わせつ
つ、平面ステージ21に載置する。ディスク基板を、デ
ィスク基板用位置出し軸31に挟め合わせつつ、シート
の膜厚とディスク基板の厚さとの合計の大きさの深さを
有するとともに、ディスク基板を収納可能な彫り込み部
を有するディスク基板保持機構13に載置する。シート
保持機構12を回転させて、ディスク基板の情報信号部
が形成された面と、シートの接着層が形成された面とを
対向させる。弾性体巻き付けロール14をディスク基板
の一端側から他端側に向かって移動させながら、ディス
ク基板に対して、シートを押圧し、貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクの製
造装置および光ディスクの製造方法に関し、特に、光透
過性を有するシートをディスク基板の一主面に貼り合わ
せる際に用いられる貼り合わせ装置に適用して好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野において、光学情
報記録方式に関するさまざまな研究、開発が、各所で進
められている。この光学情報記録方式は、非接触で記録
および/または再生を行うことができるとともに、磁気
記録方式に比して一桁以上高い記録密度を達成可能であ
るという利点を有している。また、この光学情報記録方
式は、再生専用型、追記型、書換可能型などのそれぞれ
のメモリ形態に対応可能であるという、さらなる利点を
も有する。そのため、安価な大容量ファイルの実現を可
能とする方式として、産業用から民生用まで幅広い用途
への適用が考えられている。
【0003】その中でも特に、再生専用型のメモリ形態
に対応した光ディスクであるディジタルオーディオディ
スク(DAD)や光学式ビデオディスクなどは、現在広
く普及している。
【0004】ディジタルオーディオディスクなどの光デ
ィスクは、情報信号を示すピットやグルーブなどの凹凸
パターンが形成された光透過性を有するディスク基板上
に、アルミニウム(Al)膜などの金属薄膜からなる反
射膜と、さらにこの反射膜を大気中の水分(H2O)や
酸素(O2)から保護するための保護膜とが設けられた
構成を有する。そして、この光ディスクにおける情報信
号の再生時には、ディスク基板側から凹凸パターンに向
けてレーザ光などの再生光を照射し、この再生光による
入射光と戻り光との反射率の差によって情報信号を検出
する。
【0005】そして、このような光ディスクを製造する
際には、まず、射出成形法により凹凸パターンを有する
ディスク基板を形成する。次に、真空蒸着法により、光
ディスク基板上に金属薄膜からなる反射膜を形成する。
次に、この反射膜の上層に紫外線硬化樹脂を塗布するこ
とにより保護膜を形成する。
【0006】近年、このような光学情報記録方式におい
ては、さらなる高記録密度化が要求されている。そし
て、この高記録密度化の要求に対応するために、光学ピ
ックアップの再生光の照射時に用いられる対物レンズの
開口数(NA)を大きくすることによって、再生光のス
ポット径の小径化を図る技術が提案された。
【0007】すなわち、例えば従来のDADの再生時に
用いられる対物レンズのNAが0.45であるのに対
し、この従来のDADの6〜8倍の記録容量を有するD
VD(Digital Versatile Disc)といった光学式ビデオ
ディスクでは再生時に用いられる対物レンズのNAを
0.60程度として、スポット径の小径化が図られる。
【0008】このような対物レンズにおける高NA化を
進めていくと、照射される再生光を透過させるために、
光ディスクにおけるディスク基板を薄くする必要が生じ
る。これは、光学ピックアップの光軸に対してディスク
面の垂直からずれる角度(チルト角)の許容量が小さく
なるためであり、さらに、このチルト角がディスク基板
の厚さによる収差や複屈折の影響を受け易いためであ
る。したがって、ディスク基板を薄くすることによっ
て、チルト角がなるべく小さくなるようにする。例え
ば、上述したDADにおいては、基板の厚さは1.2m
m程度とされている。これに対し、DADの6〜8倍の
記録容量を有するDVDなどの光学式ビデオディスクに
おいては、基板の厚さは0.6mm程度とされている。
【0009】そして、今後のさらなる高記録密度化の要
求を考慮すると、基板のさらなる薄型化が必要になる。
そこで、基板の一主面に凹凸を形成して情報信号部と
し、この情報信号部上に、反射膜と、光を透過可能な薄
膜からなる光透過層とを順次積層し、光透過層側から再
生光を照射することにより情報信号の再生を行うように
構成された光ディスクが提案されている。このような、
光透過層側から再生光を照射して情報信号の再生を行う
ようにした光ディスクにおいては、光透過層の薄膜化を
図ることによって対物レンズの高NA化に対応すること
ができる。
【0010】ところが、光透過層の薄膜化を進めていく
と、光ディスクの製造に一般に用いられる、熱可塑性樹
脂を用いた射出成形法により光透過層を形成することが
困難になる。すなわち、従来の技術を採用して、複屈折
を小さく保ちつつ、良好な透明性が維持された、0.1
mm程度の光透過層を形成することは、非常に困難であ
る。
【0011】そこで、光透過層を、紫外線硬化樹脂によ
り形成する方法が考案された。ところが、光透過層を紫
外線硬化樹脂により形成する場合、光透過層を基板表面
において均一な膜厚にすることは、非常に困難である。
そのため、情報信号の再生を安定して行うことが困難に
なってしまう。
【0012】そこで、さらに、弾性体からなるパッドと
金属からなる平面ステージとを有して構成される貼り合
わせ装置を用い、光透過性シートと基板とをプレスする
ことによって、光透過層を貼り合わせる方法が提案され
た。ここで、この貼り合わせ装置について、図面を参照
しつつ、以下に具体的に説明する。
【0013】すなわち、図33に示すように、従来の貼
り合わせ装置においては、固定ステージ401と可動ス
テージ402とが、互いに対向した位置に設置されて構
成されている。
【0014】固定ステージ401は、シート403を載
置するためのものであり、シート403を載置可能に構
成されている。すなわち、固定ステージ401における
可動ステージ402に対向した部分には、固定ステージ
401に対して突出および埋没する方向に移動可能で、
ディスク基板404を支持可能な上下動ピン405が設
けられている。この上下動ピン405の径は、上述した
シート403の貫通孔の径に等しくなるように構成され
ている。そして、シート403の貫通孔を上下動ピン4
05に嵌め合わせることにより、シート403を固定ス
テージ401上に載置可能に構成されている。また、こ
の上下動ピン405の上部には、円柱状に突出した基板
位置出し用ピン406が設けられている。この基板位置
出し用ピン406の径は、上述したディスク基板404
のセンターホールの径にほぼ等しくなるように構成され
ており、ディスク基板404の中心を合わせつつ、この
ディスク基板404を上下動ピン405で支持可能に構
成されている。このように構成された固定ステージ40
1においては、シート403を、上下動ピン405に嵌
合させて載置可能に構成され、ディスク基板404を、
基板位置出し用ピン406に嵌合させつつ上下動ピン4
05の段差部分により支持可能に構成されている。
【0015】また、可動ステージ402の固定ステージ
401に対向する部分の面上に、例えばゴムなどの弾性
体から構成されるパッド407が設けられている。この
パッド407は、円錐形状を有し、その円錐形状の平面
側が可動ステージ402における固定ステージ401に
対向する面に固着されている。
【0016】以上のようにして構成された貼り合わせ装
置400を用いてディスク基板404とシート403と
の貼り合わせを行う場合、まず、シート403を、その
貫通孔を上下動ピン405に嵌合させて、固定ステージ
401上に載置する。このとき、シート403は、接着
面側の面が可動ステージ402に対向するように載置す
る。その後、ディスク基板404を、そのセンターホー
ルを基板位置出し用ピン406に嵌合させて上下動ピン
405の段差部分に載置する。このとき、ディスク基板
404を、その情報信号部が設けられた記録面がシート
403の接着面に対向するように、上下動ピン405に
載置する。
【0017】次に、可動ステージ402を固定ステージ
401に向けて移動させる(図A中、下方)。そして、
パッド407により、まず基板位置出し用ピン406を
押圧し、続いてディスク基板404を介して上下動ピン
405を固定ステージ401中に進入させる。これによ
り、ディスク基板404とシート403とのクリアラン
スは徐々に小さくなり、最終的に、ディスク基板404
とシート403とが圧着され、ディスク基板404の記
録面とシート403の接着面とが接着される。この圧着
が安定した後、可動ステージ402を固定ステージ40
1から離れる方向に開放させる。その後、所定の搬送装
置(図示せず)を用いて、圧着されたディスク基板40
4とシート403とを固定ステージ401から搬出す
る。
【0018】以上により、ディスク基板404とシート
403とが貼り合わされ、ディスク基板404の記録面
上に光透過層が設けられた光ディスクが製造される。
【0019】しかしながら、上述した従来の貼り合わせ
装置を用いて光ディスクを製造する場合、1枚の光ディ
スクを製造するのに要する時間、すなわちタクトタイム
に、40〜60秒の時間を要する。そのため、大量生産
を行う際に用いる生産機として採用するのは困難であ
る。また、真空状態下での使用が必要不可欠であるた
め、操作性や作業性などに関しても、通常の環境下に比
して劣ってしまうという問題が生じる。
【0020】そこで、ロールと、金属からなる平面ステ
ージとを有して構成される貼り合わせ装置を用いて、光
透過性シートとディスク基板とをプレスすることによっ
て、光透過層を貼り合わせる方法が提案された。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この貼り合
わせ装置により製造された光ディスクは、図33に示し
た貼り合わせ装置により製造された光ディスクに比べ
て、光ディスクの平面性に劣ってしまう。これは、ロー
ルとディスク基板との接触面積が、ディスク基板の端部
と中心部とで異なり、その結果、ディスク基板の端部と
中心部とでロールがディスク基板を押圧する際の圧力分
布が10倍以上異なってしまうためである。
【0022】したがって、この発明の目的は、通常の環
境下で貼り合わせを行うことができ、操作性や作業性を
向上させつつタクトタイムを低減可能にするとともに、
スキューが大幅に改善された光ディスクを製造可能で、
薄型化され、小複屈折で、透明性良好で厚さも均一な光
透過層を有し、対物レンズの高NA化に十分対応可能
で、高信頼性を有しつつ大容量化可能な光ディスクを製
造可能な光ディスクの製造装置および光ディスクの製造
方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、ディスク基板の一主面上
に、情報信号を記録可能および/または再生可能に構成
された情報信号部と、情報信号の記録および/または再
生に用いられるレーザ光を透過可能に構成された光透過
層とが順次積層されて設けられ、光透過層が、少なくと
も、レーザ光を透過可能な光透過性シートと、光透過性
シートをディスク基板の一主面に接着させるレーザ光を
透過可能な接着層とからなり、少なくとも光透過性シー
トおよび接着層からなるシートと、ディスク基板とを貼
り合わせ可能に構成された光ディスクの製造装置であっ
て、ディスク基板を載置可能に構成されたディスク基板
載置部が、シートの膜厚とディスク基板の厚さとの合計
の大きさの深さを有するとともに、ディスク基板を収納
可能な彫り込み部を有することを特徴とするものであ
る。
【0024】この第1の発明において、ディスク基板と
シートとをそれらの一端から順次貼り合わせるために、
典型的には、シートをディスク基板の一主面に貼り合わ
せる際に、シートの一面をロールを用いて押圧可能に構
成されている。そして、この第1の発明において、より
具体的には、ロールは円柱形状を有し、円柱形状の側面
によってシートを押圧可能に構成されている。また、デ
ィスク基板とシートとの貼り合わせを確実に行うように
するとともに、押圧により生じる圧力をより均一にする
ために、好適には、ロールは円柱形状を有し、円柱形状
の側面に弾性体が設けられている。
【0025】この発明の第2の発明は、ディスク基板の
一主面上に、情報信号を記録可能および/または再生可
能に構成された情報信号部と、情報信号の記録および/
または再生に用いられるレーザ光を透過可能に構成され
た光透過層とが順次積層されて設けられ、光透過層が、
少なくとも、レーザ光を透過可能な光透過性シートと、
光透過性シートをディスク基板の一主面に接着させるレ
ーザ光を透過可能な接着層とからなり、少なくとも光透
過性シートおよび接着層からなるシートと、ディスク基
板とを貼り合わせる工程を有する光ディスクの製造方法
において、ディスク基板とシートとの貼り合わせる工程
の前に、ディスク基板の反りの傾向を検出可能に構成さ
れた反り検出手段を用いて、ディスク基板の反りの傾向
を検出する工程を有し、貼り合わせ工程におけるシート
の貼り合わせを、反り検出手段により検出された傾向に
対して、ほぼ反転した向きに行うようにすることを特徴
とするものである。
【0026】この第2の発明において、典型的には、互
いの反り方向を積極的にキャンセルさせ、フラットな状
態にするための反りの検出を行う際に必要な位相検出を
容易かつ確実に行うために、ディスク基板は円盤状でセ
ンターホールを有する平面円環形状を有し、センターホ
ールを構成するディスク基板の部分に切り欠き部が設け
られ、切り欠き部を用いて、反り検出手段による反りの
検出を行うようにする。なお、位相検出の用途にのみ用
いる場合においては、切り欠き部のみならず、ディスク
基板の部分に設けられた貫通孔を位相検出用のマークに
してもよく、また、切り欠き部をディスク基板の外周部
や内周部に設けることも可能である。このとき、この切
り欠き部は、1箇所に設けるのみならず、複数箇所に設
けるようにしてもよく、この切り欠き部によって位相検
出を行うことが可能となる位置であれば、いかなる位置
に設けることも可能である。また、この第2の発明にお
いて、典型的には、反り検出手段により、切り欠き部に
よってディスク基板の位相検出を行うようにする。ま
た、光ディスクに対する情報信号の記録/再生を行う記
録再生装置において、この切り欠き部を、ディスク基板
を用いた光ディスクに対する情報信号の記録および/ま
たは再生の際の回転におけるディスク回り止めとして用
いるようにする。
【0027】この第2の発明において、典型的には、シ
ートの貼り合わせを、ロールを用いて行うようにする。
そして、このロールは円柱形状を有し、円柱形状の側面
によってシートを押圧する。また、好適には、このロー
ルの円柱形状の側面に弾性体が設けられている。
【0028】この発明の第3の発明は、ディスク基板の
一主面上に、情報信号を記録可能および/または再生可
能に構成された情報信号部と、情報信号の記録および/
または再生に用いられるレーザ光を透過可能に構成され
た光透過層とが順次積層されて設けられ、光透過層が、
少なくとも、レーザ光を透過可能な光透過性シートと、
光透過性シートをディスク基板の一主面に接着させるレ
ーザ光を透過可能な接着層とからなり、少なくとも光透
過性シートおよび接着層からなるシートとディスク基板
とを、ディスク基板およびシートの一端から順次押圧可
能に構成された貼り合わせ手段を用いて、貼り合わせる
工程を有する光ディスクの製造方法において、ディスク
基板とシートとを貼り合わせる工程の後、貼り合わせ手
段とディスク基板との位相とを所定の角度をもってずら
し、再度貼り合わせ手段による押圧を行うようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0029】この第3の発明において、典型的には、所
定の角度は、90°または45°である。
【0030】この第3の発明において、典型的には、貼
り合わせ手段が円柱形状を有するロールであり、ロール
の円柱形状の側面を、円柱形状の長手方向に対して垂直
方向に進行させることにより、貼り合わせを行うように
する。
【0031】この第3の発明において、光ディスクのス
キュー特性、機械的特性を向上させて、良好で、より平
坦な光ディスクを得るために、また、生産時に不良品と
判断されたディスク基板を光ディスクのディスク基板と
して使用可能とするために、好適には、ロールを用いた
押圧を複数回行うようにする。そして、ロールを用いた
複数回の押圧のそれぞれの押圧において、ディスク基板
と貼り合わせ手段との位相を、互いに異なる位相分だけ
をずらすようにする。また、この第3の発明において、
ロールの円柱形状の側面に弾性体が設けられている。
【0032】この発明において、典型的には、接着層は
感圧性粘着剤(PSA)からなるが、紫外線硬化樹脂な
どを用いることも可能である。
【0033】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、例えばポリカーボネート樹脂からなるが、そ
の他の樹脂材料から構成することも可能である。
【0034】この発明において、載置台の載置面上に異
物が存在した場合であっても、その異物による光透過性
シートへの影響を抑制するために、シートは、光透過性
シートと、接着層と、光透過性シートの接着層が設けら
れた側とは反対側の面に設けられた光透過性シートを保
護する保護層とから構成されている。
【0035】この発明において、製造される光学記録媒
体における反りや歪みを最小限にするために、好適に
は、光透過性シートは、基板に用いられる材料と同種の
材料から構成される。また、光透過性シートの厚さは、
典型的には、基板の厚さより小さくなるように構成さ
れ、具体的には、30μm以上150μm以下から選ば
れる。また、この発明において、ディスク基板は、具体
的には、ポリカーボネート(PC)やシクロオレフィン
ポリマーなどの低吸水性の樹脂が用いられ、好ましく
は、光透過性シートは、ディスク基板と同じ材料から構
成される。なお、基板に用いられる材料としては、例え
ばアルミニウム(Al)などの金属からなる基板や、ガ
ラス基板、あるいは、ポリオレフィン、ポリイミド、ポ
リアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン
テレフタレート(PET)などの樹脂からなる基板を用
いることも可能である。
【0036】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、少なくとも情報信号の記録/再生に用いられ
る、GaN系半導体レーザ(発光波長400nm帯、青
色発光)、ZnSe系半導体レーザ(発光波長500n
m帯、緑色)、またはAlGaInP系半導体レーザ
(発光波長635〜680nm程度、赤色)などから照
射されるレーザ光を、透過可能な非磁性材料からなり、
具体的には、ポリカーボネートなどの光透過性を有する
熱可塑性樹脂からなる。また、この発明において、好適
には、保護シートは、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などから
なり、具体的には、このPETやPENの少なくとも一
面に第2の粘着剤が被着されている。そして、この第2
の粘着剤が被着された面を光透過性シートの一面に接着
させることにより、基板に貼り合わせられるシートが構
成される。
【0037】この発明は、好適には、DVR(Digital V
ideo Recording system)などの薄い光透過層を有する光
学記録媒体に適用することができ、発光波長が650n
m程度の半導体レーザを用いて情報信号の記録や再生を
行うように構成された、いわゆるDVR−redや、発
光波長が400nm程度の半導体レーザを用いて情報信
号の記録や再生を行うように構成された、いわゆるDV
R−blueなどの光学記録媒体に適用することが可能
である。このDVRは、好ましくは、2個のレンズを直
列に組み合わせることによりNAを0.85程度にまで
高めた対物レンズを用いて、情報信号を記録可能に構成
されており、具体的には、片面で22GB程度の記憶容
量を有する。また、このDVRなど、この発明の適用が
好ましい光学記録媒体は、好適にはカートリッジに納め
られているが、この発明の適用は、必ずしもカートリッ
ジに納められているものに限定されるものではない。
【0038】上述したように請求項1に係る発明によれ
ば、シートの膜厚とディスク基板の厚さとの合計の大き
さの深さを有するとともに、ディスク基板を収納可能な
彫り込み部に、ディスク基板を載置し、この載置したデ
ィスク基板に対して、シートを押圧して貼り合わせるた
め、貼り合わせ時におけるディスク基板の圧力分布を均
一にすることができる。すなわち、ディスク基板に対し
て、シートを定圧で押圧し、貼り合わせることができ
る。
【0039】また、請求項5に係る発明によれば、ディ
スク基板とシートとの貼り合わせ工程前において、貼り
合わせ前にディスク基板に生じている反りの方向性と、
貼り合わせの影響によってディスク基板に生じる反りの
方向性とが積極的にキャンセルするように、ディスク基
板を載置するため、ディスク基板のスキュー特性を向上
させ、機械的特性を向上させることができるので、フラ
ットな光ディスクを得ることができる。
【0040】また、請求項12に係る発明によれば、デ
ィスク基板とシートとを貼り合わせる工程の後、貼り合
わせ手段とディスク基板との位相とを所定の角度ずらし
て、再度貼り合わせ手段により押圧するため、貼り合わ
せ工程で発生した反りに対して、この反りとは異なる方
向性を有する反りを与えることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態
の全図においては、同一または対応する部分には同一の
符号を付す。
【0042】まず、この発明の第1の実施形態による製
造方法により製造される光ディスクについて説明する。
図1に、この第1の実施形態による光ディスク1を示
す。
【0043】図1に示すように、この発明の実施の形態
による光ディスクにおいて、ディスク基板2は、中心部
にセンターホール2bが形成されたレプリカ基板2a
と、レプリカ基板2aの一主面に形成された凹凸部上に
設けられた情報信号部2cとから構成されている。ま
た、このディスク基板2上に、シート3を貼り合わせる
ことにより、光透過層が形成されている。このシート3
は、光透過性シート3aが接着層3bを介して接着され
て構成されており、その中央部に貫通孔3cが設けられ
ている。
【0044】また、シート3の光透過性シート3a側の
主面における貫通孔3cの周辺には、円環状にクランプ
領域4が設定されている。このクランプ領域4における
シート3の光透過性シート3a側の主面には、記録再生
装置のスピンドル(いずれも図示せず)に光ディスク1
を載置する際のクランプ基準面4aが設定されている。
ここで、光透過性シート3aが接着層3bを介してディ
スク基板2上に接着されて構成されているとともに、光
透過層の一主面上の部分にクランプ基準面4aが設定さ
れることを考慮すると、貫通孔3cの径は、ディスク基
板2のセンターホール2bの径以上に選ばれ、例えば1
5mm以上に選ばれる。ここで、この円環状のクランプ
領域4の最内周径は、例えば23mmであり、最外周径
は、例えば33mmである。なお、このクランプ基準面
4aを光透過層の光透過性シート3a側の主面から構成
することを考慮すると、貫通孔3cの径は、クランプ領
域4の最内周以下、具体的には例えば22mm以下であ
る。また、クランプし回転させる際に生じる摩擦力を増
加させる必要がある場合には、クランプ基準面4aを粗
面化することも可能である。この粗面化はクランプ基準
面4aに対して選択的に行われ、具体的には、表面粗さ
Raが例えば30nm以上、好ましくは120nm以上
になるように粗面化される。
【0045】次に、ディスク基板2とシート3との貼り
合わせに用いられる貼り合わせ装置について説明する。
図2に、この第1の実施形態による貼り合わせ装置を示
す。
【0046】図2に示すように、この第1の実施形態に
よる貼り合わせ装置11は、シート3を保持するための
シート保持機構12と、ディスク基板2を保持するため
のディスク基板保持機構13と、ディスク基板保持機構
13に保持されたディスク基板2に対して、シート保持
機構12に保持されたシート3を押圧し、貼り合わせる
ための押圧機構である弾性巻き付けロール14と、ディ
スク基板保持機構13を有するスライド機構15と、弾
性体巻き付けロール14を下降させる貼り合わせ位置調
整用カムブロック16と、スライド機構15を所定方向
に案内するための移動レール17とから構成されてい
る。
【0047】シート保持機構12は、シート3を保持す
るための平面ステージ21と、ディスク基板2の中心位
置出しを行うためのシート位置出し軸22とを備える。
平面ステージ21は、シート3の光透過性シート3a側
を真空吸着する真空吸着機構23を備え、この真空吸着
機構23により、シート3を保持する。この真空吸着機
構23は、例えば、シート3の貫通孔3c付近、シート
3の外周付近、シート3の貫通孔3cと外周との中間位
置付近を吸着可能な位置に、複数設けられている。一
方、シート位置出し軸22は、シート保持機構12の内
部に収納可能に構成されている。なお、シート位置出し
軸22に、内径式のコレットチャック機構を付加するよ
うにしてもかまわない。このような、内径式のコレット
チャック機構を付加することにより、シート3とシート
位置出し軸22との間における隙間を、さらに減少させ
ることができ、高精度の位置出しを行うことが可能とな
る。
【0048】また、シート保持機構12は、シートを保
持する面が上方向に向く場合(図2中、2点鎖線部)
と、その平面ステージ21がディスク基板保持機構13
に対向する場合(図2中、実線部)との間を、矢印aの
方向に回転移動可能に構成されている。このシート保持
機構12は、シート3とディスク基板2とを貼り合わせ
る際に、これらの間に所定のクリアランスを形成するた
めに、貼り合わせ時に水平より2°以上10°未満の角
度になるように固定可能に構成されている。
【0049】ディスク基板保持機構13は、ディスク基
板2をシート3と対向するように保持するためのもので
ある。このディスク基板保持機構13は、ディスク基板
2の中心位置出しを行うためのディスク基板用位置出し
軸31と、ディスク基板2を載置するためのディスク置
板とを備える。
【0050】図3に、この第1の実施形態によるディス
ク置板の斜視図を示し、図4に図3のA−A線に沿った
断面図を示す。図3および図4に示すように、ディスク
置板32の中心には、ディスク基板用位置出し軸31が
設けられている。このディスク基板用位置出し軸31の
上部には、円柱形状をしたディスク基板用位置出しピン
33が備えられている。このディスク基板用位置出しピ
ン33の径は、ディスク基板2のセンターホール2bの
径にほぼ等しくなるように構成されている。すなわち、
センターホール2bをディスク基板用位置出しピン33
に嵌め合わせることにより、ディスク基板2をディスク
置板32の所定位置に載置可能に構成されている。ま
た、ディスク基板用位置出し軸31は、ディスク基板保
持機構13内に収納可能に構成されている。
【0051】また、図3に示すように、この第1の実施
形態による貼り合わせ装置11におけるディスク置板3
2には、ディスク基板2を載置可能な大きさの彫り込み
部34が設けられている。この彫り込み部34の深さD
は、ディスク基板2とシート3との合計の厚さとほぼ同
じであり、例えば、ディスク基板2とシート3との合計
の厚さの±2%前後であり、具体的には、1.19〜
1.21mmである。
【0052】この彫り込み部34には、ディスク基板2
のセンターホール2bの近傍を吸着するためのディスク
基板内周側吸着孔35が、円周状に設けられている。さ
らに、このディスク基板内周側吸着孔35と同心円状
に、外径φが130mmのディスク基板2の外周部を吸
着固定するための、φ130用ディスク基板外周側吸着
孔36が設けられているとともに、その内周側に、外径
φが120mmのディスク基板2の外周部を吸着固定す
るための、φ120用ディスク基板外周側吸着孔37が
設けられている。
【0053】上述したディスク置板32を備える貼り合
わせ装置11では、図4Aに示すように、弾性体巻き付
けロール14を、矢印b方向に移動すると、弾性体巻き
付けロール14の側面に設けられた弾性体(図示せず)
が、ディスク置板32の上面と、ディスク基板2上のシ
ート3とを含む仮想的な平面上を進行可能になる。この
ようにディスク置板32とディスク基板2との上面を同
一面とすることにより、ディスク基板2のみならず、デ
ィスク置板32上にも加重をかけながら弾性体巻き付け
ロール14を移動させることが可能となる。すなわち、
貼り合わせ時における弾性体巻き付けロール14の密着
面積を一定にすることができる。
【0054】また、弾性体巻き付けロール14は、シー
ト3を介してディスク基板2を押圧することにより、デ
ィスク基板2とシート3とを貼り合わせる押圧機構であ
り、弾性体巻き付けロール14を、相対的にディスク基
板2の一端側から反対の他端側に向かって順次移動させ
つつ順次押圧させるように上下に移動可能に構成されて
いる。
【0055】ディスク基板保持機構13を有するスライ
ド機構15は、移動レール17上を、ディスク基板2と
シート3との貼り合わせ方向に移動可能に構成されてい
る。そして、このスライド機構15を移動させることに
より、弾性体巻き付けロール14を、相対的に、ディス
ク基板2の一端側から反対の他端側に向かって順次移動
させつつ順次押圧可能に構成される。
【0056】貼り合わせ位置調整用カムブロック16
は、弾性体巻き付けロール14を、ディスク基板2に対
し、所望の位置に接触させるように下降させるためのも
のである。
【0057】以上のようにして、この第1の実施形態に
よる貼り合わせ装置11が構成されている。なお、シー
ト保持機構12や押圧機構である弾性体巻き付けロール
14などは、大気中、すなわち一般的な環境下に設置さ
れた状態で稼働される。
【0058】次に、この光ディスク1の製造方法につい
て説明する。図5に、この第1の実施形態によるディス
ク基板2を示し、図6にシート3を示す。
【0059】まず、図5に示すディスク基板2を製造す
る。すなわち、まず、レプリカ基板2aを、所定のスタ
ンパを用いた射出成形法により作製する。このレプリカ
基板2aの厚さは、例えば0.6〜1.2mmである。
また、レプリカ基板2aの材料としては、例えばポリカ
ーボネートやシクロオレフィンポリマー(例えば、ゼオ
ネックス(登録商標))などの低吸水性の樹脂が用いら
れる。なお、この第1の実施形態による光ディスク1
は、ディスク基板2に対して光透過層が設けられた側、
すなわち、シート3が貼り合わされている側からレーザ
光を照射することにより、情報信号の記録/再生を行う
ように構成されている。そのため、レプリカ基板2aと
しては、透過性を有するか否かを考慮する必要がないの
で、例えばAlなどの金属からなる基板を用いることも
可能である。また、レプリカ基板2aとして、ガラス基
板、または、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフ
タレートなどの樹脂からなる基板を用いることも可能で
ある。
【0060】次に、レプリカ基板2aの一主面に形成さ
れた凹凸部上に、記録膜や反射膜などを形成することに
よって、情報信号部2cを形成する。この情報信号部2
cは、反射膜、光磁気材料からなる膜、相変化材料から
なる膜、または有機色素膜などから構成される。これら
のうち、反射膜の材料としては、例えばAl、Al合
金、または銀(Ag)合金などが用いられる。具体的に
は、最終製品としての光ディスク1が再生専用(ROM
(Read Only Memory))の光ディスクである場合、情報信
号部2cは、Al合金やAg合金などからなる反射層を
少なくとも有する単層膜または積層膜から構成される。
他方、最終製品としての光ディスク1が書換可能型光デ
ィスクである場合には、情報信号部2cは、光磁気材料
からなる膜や相変化材料からなる膜を少なくとも有す
る、単層膜または積層膜から構成される。また、最終製
品としての光ディスク1が、追記型光ディスクの場合に
は、有機色素材料からなる膜や相変化材料からなる膜を
少なくとも有する、単層膜または積層膜から構成され
る。
【0061】ここで、この第1の実施形態によるディス
ク基板2は、具体的には、レプリカ基板2aとして、例
えば、厚さが1.1mmで平面円環状のPC基板を用
い、このPC基板の直径(外径)を例えば120mm、
センターホール2bの開口径(内口径)を例えば15m
mとする。また、情報信号部2cとして、レプリカ基板
2aの凹凸が形成された領域上に、膜厚が例えば100
nmのAg合金からなる反射層、膜厚が例えば18nm
の、硫化亜鉛(ZnS)と酸化シリコン(SiO 2)と
の混合物(ZnS−SiO2)からなる第1の誘電体
層、膜厚が例えば24nmのGeSbTe合金からなる
相変化記録層、および膜厚が例えば140nmのZnS
−SiO2からなる第2の誘電体層が順次積層された積
層膜が用いられる。以上のようにして、レプリカ基板2
aの一主面に情報信号部2cを形成する。
【0062】次に、シート3とディスク基板2の準備工
程に移行する。シート3とディスク基板2の準備工程に
おいては、上述した第1の実施形態による貼り合わせ装
置11の所定位置に、ディスク基板2とシート3とを保
持する。接着層3bを介してディスク基板2の一主面に
貼り合わせ可能な状態とするシート準備工程を行う。こ
こで、この第1の実施形態による光透過層を形成する際
に用いられるシート3について説明する。
【0063】図6に示すように、この第1の実施形態に
よる光透過層の形成に用いられるシート3は、光透過性
シート3aと、この光透過性シート3aの一面に被着さ
れた感圧性粘着剤(PSA)からなる接着層3bとから
構成される。このシート3は、ディスク基板2における
と同様に、平面円環状に打ち抜かれた構造を有し、中央
部に貫通孔3cが形成されている。ここで、このシート
3の寸法の一例を挙げると、シート3の直径(外径)
は、ディスク基板2の外径以下に選ばれ、例えば119
mmとし、貫通孔3cの径(内孔径)は、センターホー
ル2bの開口径以上、かつ、クランプ領域4の最内周
(例えば23mm径)以下の範囲から選ばれ、例えば2
2mmとする。なお、このシート3として、接着層3b
の側にラミネートされた第1の保護シートと、光透過性
シート3aにおける接着層3bの被着された面とは反対
側の面にラミネートされる第2の保護シートとをさらに
有する構成にすることも可能である。すなわち、最終製
品としての光透過層の積層構成と同様の部分を含むシー
トであれば、いかなる積層構成のシートを用いてもよ
い。
【0064】このようなシート3における光透過性シー
ト3aは、例えば、少なくとも記録/再生に用いられる
レーザ光を透過可能な光学特性を満足した、光透過性を
有する熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂は、耐
熱寸法安定性、熱膨張率、または吸湿膨張率などがレプ
リカ基板2aにおけると近い材料が選ばれ、具体的に
は、例えばポリカーボネート(PC)や、ポリメチルメ
タクリレート(ポリメタクリル酸メチル)などのメタク
リル樹脂である。また、光透過性シート3aの厚さは、
好適には60〜100μmの範囲から選ばれ、より好適
には70〜100μmの範囲から選ばれる。この第1の
実施形態においては、ディスク基板2の一主面に、感圧
性粘着剤(PSA)からなる接着層3bを介して、光透
過性シート3aを貼り合わせることを考慮すると、光透
過性シート3aの厚さは、例えば70μmに選ばれる。
なお、この光透過性シート3aの厚さは、情報信号の記
録/再生に用いられるレーザ光の波長や、光透過層の所
望とする膜厚を考慮して決定される。
【0065】また、接着層3bは、例えばメタクリル樹
脂などから構成される感圧性粘着剤(PSA)から構成
される。また、この接着層3bの厚さは、例えば30μ
mである。なお、この接着層3bの厚さや用いられる材
料は、光透過層の所望とする膜厚や、情報信号の記録/
再生に用いられるレーザ光の波長を考慮して決定され
る。
【0066】また、シート3に、上述した第1の保護シ
ートや第2の保護シートをラミネートする場合、これら
の第1の保護シートや第2の保護シートは、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナ
フタレート(PEN)などからなる。この第1の保護シ
ートの代表的な例は、このシート3がロール状に巻かれ
た状態のときに、シート3における接着層3bを保護す
るための離型フィルムである。一方、第2の保護シート
の代表的な例は、光透過性シート3aに直接異物などが
接触することを防止し、光透過性シート3aに傷などが
発生することを抑制するためのプロテクタである。この
第2の保護シートの光透過性シート3a側の面には、微
粘着性の接着剤(図示せず)が塗布、被着されている。
そして、この微粘着性の接着剤からなる層を介して、光
透過性シート3aと第2の保護シートとが互いに接着さ
れている。ここで、微粘着性の接着剤は、光透過性シー
ト3aとの接着力に比して、第2の保護シートとの接着
力が大きい接着材料からなる。したがって、光透過性シ
ート3aと第2の保護シートとの剥離は、微粘着性の接
着剤からなる層と光透過性シート3aとの界面における
剥離となる。また、第1の保護シートおよび第2の保護
シートの厚さは、それぞれ例えば40μm程度である
が、言うまでもなく、この数値に限定されるものではな
い。
【0067】上述のように構成されたシート3を、ディ
スク基板2との貼り合わせに用いることができる状態に
する。すなわち、まず、シート保持機構12を矢印aに
沿って反転させ、平面ステージ21を上方に向けた後、
シート位置出し軸22を平面ステージ21より突出させ
る。そして、シート3を、上述した貼り合わせ装置11
のシート保持機構12まで搬送し、シート3を一定の場
所に保持しつつ、真空吸着機構23によって吸着するこ
とで、シート3を所定の場所に保持して位置決めが行わ
れる。
【0068】そして、ディスク基板保持機構13にディ
スク基板を載置するときには、ディスク基板用位置出し
軸31を突出させてディスク基板2のセンターホール2
bを案内して、所定の部分で支持する。さらに、このデ
ィスク基板保持機構13に設けられたディスク基板内周
側吸着孔35、φ130用ディスク基板外周側吸着孔3
6およびφ120用ディスク基板外周側吸着孔37を用
いて、ディスク基板2のレプリカ基板2a側の面を真空
吸着して、ディスク基板2を吸着保持する。その後、シ
ート保持機構12を回転させて、ディスク基板2の情報
信号部2cと、シート3の接着層3bとを対向させる。
このとき、ディスク基板2とシート3とのなす角度は3
°以上10°未満になるようにする。
【0069】次に、貼り合わせ工程に移行する。貼り合
わせ工程においては、上述した第1の実施形態による貼
り合わせ装置11を用いて、ディスク基板2とシート3
との貼り合わせを行う。
【0070】以下、図7および図8を参照しながら、デ
ィスク基板2とシート3との貼り合わせ方法について説
明する。なお、図7においては、シート3を保持可能に
構成された平面ステージ21を有するシート保持機構1
2と、ディスク基板2をシート3と対向するようにディ
スク基板2を保持するディスク基板保持機構13に設置
されたディスク置板32と、シート3をディスク基板2
の一端側から他端側に向けて順次押圧させる、弾性体巻
き付けロール14と、この弾性体巻き付けロール14を
所望の位置に着地させるための、貼り合わせ位置調整用
カムブロック16におけるロール下降タイミングカム1
6aとを示す。また、図8においては、弾性体巻き付け
ロール14とディスク置板32とを示す。
【0071】まず、図7Aに示すように、ディスク基板
2とシート3との間のクリアランスを形成するために、
シート保持機構12を水平より3°〜10°の傾きを持
たせて固定する。その後、ディスク基板2を吸着保持し
た状態のディスク置板32を矢印cの方向に移動させ
る。このディスク置板32の移動に伴い、弾性体巻き付
けロール14によってシート3が押圧されつつ、ロール
下降タイミングカム16aに倣って弾性体巻き付けロー
ル14が下降する。次に、図7B及び図8Aに示すよう
に、弾性体巻き付けロール14により、シート3を介し
てディスク基板2を押圧する。そして、図7Cおよび図
8Bに示すように、弾性体巻き付けロール14は、ディ
スク基板2の一端側(図7中、左側)から他端側(図7
中、右側)に向かって相対的に移動するとともに、この
シート3がディスク基板2によって挟まれ、ニップされ
ることによって徐々に引き込まれる。そして、図7Dお
よび図8Cに示すように、ディスク基板2の他端に到達
して、貼り合わせが行われ、図8Dに示す光ディスク1
が製造される。なお、この貼り合わせの際には、シート
3を常に吸着保持し、ディスク基板2とシート3との間
のクリアランスを押圧終了の直前まで確保することによ
り、シート3が落下してディスク基板2の一主面に接触
することを防止する。
【0072】以上のようにして、この第1の実施形態に
よるディスク基板2とシート3との貼り合わせが行わ
れ、所望とする光ディスク1が製造される。
【0073】本発明者は、上述した第1の実施形態によ
る貼り合わせ装置11と、この貼り合わせ装置11のデ
ィスク置板32を、従来のディスク置板に換えた貼り合
わせ装置とにおいて、ディスク基板2に加わるプレス圧
を測定した。そして、このプレス圧に基づき、貼り合わ
せ時におけるディスク基板の圧力分布を調査した。ここ
で、まず、従来のディスク置板について説明する。
【0074】図9に、従来のディスク置板の斜視図を示
し、図10に図9のA−A線に沿った断面図を示す。な
お、これらの図9および図10においては、図3および
図4におけると同様の符号を用いる。
【0075】図9に示すように、ディスク置板32にお
いては、上述の第1の実施例とは異なり、彫り込み部3
4が設けられていない。その他の構成は、第1の実施形
態におけると同様である。
【0076】彫り込み部34が形成されていないディス
ク置板32を備える貼り合わせ装置では、図10Aに示
すように、弾性体巻き付けロール14を、ディスク置板
32上を矢印b方向に移動させると、弾性体巻き付けロ
ール14の側面の弾性体(図示せず)が、ディスク基板
2の一端において、ディスク置板32から浮き上がり、
シート3上のみを他端に向かって進行する。これによ
り、弾性体巻き付けロール14は、その側面をシート3
に接しつつ、ディスク基板2のみに加重をかけながら移
動することになる。すなわち、貼り合わせ時における弾
性体巻き付けロール14の密着面積は一定ではない。次
に、プレス圧の測定方法について説明する。
【0077】図11は、ディスク基板2に加わるプレス
圧の測定方法について説明するためのディスク置板32
の断面図および上面図である。本発明者は、図11Aお
よび図11Bに示す矢印bの方向に、弾性体巻き付けロ
ール14を、ディスク基板2の一端から中央部まで進行
させ、弾性体巻き付けロール14とシート3との接触幅
が、L1=15mm、L2=78mm、L3=103m
m、L4=114mmとなる位置において、プレス圧を
測定した。なお、第1の実施形態による貼り合わせ装置
11では、弾性巻き付けロール14の加重を29.4N
(3kgf)、49.0N(5kgf)、68.6N
(7kgf)にそれぞれ変えて、プレス圧の測定を行っ
た。一方、従来のディスク置板32を備える貼り合わせ
装置では、弾性巻き付けロール14の加重を4.9N
(0.5kgf)、29.4N(3kgf)、49.0
N(5kgf)にそれぞれ変えて、プレス圧の測定を行
った。
【0078】図12および図13は、それぞれ、上述の
ようにして測定された測定データに基づき作成された圧
力分布グラフである。ここで、図12が、従来のディス
ク置板32を備えた貼り合わせ装置における圧力分布の
グラフであり、図13が、第1の実施形態による貼り合
わせ装置における圧力分布のグラフである。
【0079】図12および図13から、彫り込み部34
を設けないディスク置板32を用いて貼り合わせを行っ
た場合には、ディスク基板2と弾性体巻き付けロール1
4との接触幅が小さくなるのに伴い、ディスク基板2に
かかる圧力(プレス圧)が、10倍程度と、非常に大き
くなることが分かる。これに対し、第1の実施形態によ
る彫り込み部34を設けたディスク置板32を用いて貼
り合わせを行った場合には、ディスク基板2と弾性体巻
き付けロール14との接触幅が小さくなったとしても、
プレス圧はほとんど変化しないことが分かる。さらに、
図12においては、弾性体巻き付けロール14による加
重を4.9N(0.5kgf)とした場合に比して、加
重を29.4N(3kgf)とした場合に、ディスク基
板2の内周部と外周部とにおけるプレス圧が大きく変化
するのに対し、図13においては、加重をさらに大き
い、68.6N(7kgf)とした場合であっても、デ
ィスク基板2の内周部と外周部とにおいてプレス圧が大
きく変化することはないことが分かる。
【0080】以上説明したように、この第1の実施形態
によれば、シート3の膜厚とディスク基板2の厚さとの
合計の大きさの深さを有するとともに、ディスク基板2
を収納可能な彫り込み部34に、ディスク基板2を載置
し、この載置したディスク基板2に対して、シート3を
押圧して貼り合わせるため、貼り合わせ時におけるディ
スク基板2の圧力分布を均一にすることができる。すな
わち、ディスク基板2に対して、シート3を定圧で押圧
し、貼り合わせることができる。よって、薄型化され、
小復屈折、透明性良好で、厚さも均一な光透過層が形成
され、対物レンズの高NA化にも十分対応可能な光ディ
スク1を製造することができる。
【0081】次に、この発明の第2の実施形態による光
ディスクの製造方法について説明する。この第2の実施
形態による光ディスクの製造方法は、貼り合わせ前にお
いてディスク基板に生じている反りと、貼り合わせの影
響によってディスク基板に生じる反りとを利用して、フ
ラットなディスク基板を作成するものである。
【0082】まず、この発明の第2の実施形態による製
造方法により製造される光ディスクについて説明する。
図14に、この第2の実施形態による光ディスク101
を示す。
【0083】図14に示すように、レプリカ基板102
aの接着層3bと接する面には、位相検出用孔102b
が形成されている。この位相検出用孔102bは、レプ
リカ基板102aの情報信号部2cが形成されていない
領域、例えば、クランプ領域4に形成されている。この
位相検出用孔102bの詳細については、後述する。
【0084】この第2の実施形態によるディスク基板1
02のその他のことは、第1の実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。次に、この発明の第2の実施形態
による貼り合わせ装置について説明する。
【0085】図15は、この第2の実施形態による貼り
合わせ装置111の構成の一例を示す概要図である。ス
キュー測定用センサ112は、ディスク基板保持機構1
3の所定位置に載置されたディスク基板102あるいは
光ディスク101の表面をスキャンし、スキュー波形
(Rスキュー波形および/あるいはTスキュー波形)を
検出するためのものである。ディスク基板用位置出し軸
131は、ディスク基板保持機構13に収納可能である
とともに、ディスク基板保持機構13の所定位置に載置
されたディスク基板102を回転可能に構成されてい
る。
【0086】この第2の実施形態による貼り合わせ装置
111のその他のことは、第1の実施形態と同様である
ので、説明を省略する。次に、この光ディスク101の
製造方法について説明する。
【0087】まず、図16および17に示すディスク基
板102を製造する。ここで、図16は、この第2の実
施形態によるディスク基板102の斜視図であり、図1
7は、この第2の実施形態によるディスク基板102の
断面図である。
【0088】レプリカ基板102aを、所定スタンパを
用いた射出成形法により作成する。なお、上述した位相
検出用孔102bは、レプリカ基板102aを製造する
工程において形成される。
【0089】位相検出用孔102bは、ディスク基板1
02の位相を検出するためのものであり、レプリカ基板
102aの情報信号部2cが形成されていない領域、例
えば、クランプ領域4に形成されている。
【0090】図18は、上述したスキュー測定用センサ
112により、位相検出用孔102bが形成されている
円周上をスキャンした際のRスキュー波形の一例を示
す。突出波形143は、ディスク基板102に形成され
た位相検出用孔102bに基づく波形であり、この波形
に基づきディスク基板の位相を検出することができる。
この発明の第2の実施形態において、ディスク基板の位
相とは、所定位置からの位相検出用孔102bのずれを
示す量であり、角度によって表される。以下に、図19
を用いて、この発明の第2の実施形態におけるディスク
基板の位相について、具体的に説明する。
【0091】図19は、ディスク基板の位相を説明する
ためのディスク置板32の斜視図である。この発明の第
2の実施形態においては、例えば、ディスク基板の位相
は、基準位置iからの位相検出用孔102bまでの角度
θで定義される。ここで、矢印aは、弾性体巻き付けロ
ール14の進行方向を示す。なお、この発明の第2の実
施形態において、スキュー測定用センサ112は、例え
ば、基準位置iから反時計回りの方向にディスク基板上
をスキャンする。
【0092】この第2の実施形態によるディスク基板1
02のその他のことは、第1の実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。
【0093】次に、シート3とディスク基板2との準備
工程に移行する。シート3とディスク基板2との準備工
程においては、上述した第2の実施形態による貼り合わ
せ装置111の所定位置に、ディスク基板102とシー
ト3とを保持する。
【0094】以下、図面を参照しながら、シート3とデ
ィスク基板102との準備工程について説明する。な
お、シート3の構成は、上述した第1の実施形態と同様
であるので説明を省略する。また、ここでは、例とし
て、この第2の実施形態による貼り合わせ装置111を
用いた貼り合わせにより、ディスク基板102に、図2
0に示したRスキュー波形の反りが生じる場合について
説明する。
【0095】まず、ディスク基板用位置出し軸131を
突出させて、ディスク基板102のセンターホール2b
を案内して、ディスク基板102をディスク基板保持機
構13の所定位置に載置する。
【0096】次に、シート保持機構12を、ディスク基
板保持機構13上の所定位置に移動させる。ここでは、
ディスク基板102を回転させた場合に、スキュー測定
用センサ112が、位相検出用孔102bが形成されて
いる円周上をスキャン可能な位置に、シート保持機構1
2を移動する。
【0097】次に、図21に示すように、ディスク基板
102を矢印bに示す方向に回転させるとともに、スキ
ュー測定用センサ112により、位相検出用孔102b
が形成されている円周上をスキャンする。これにより、
図18に示すRスキュー波形141が検出される。
【0098】次に、ディスク基板102とシート3との
貼り合わせが、スキュー測定用センサ112により検出
された傾向に対して、ほぼ反転した向きに行われるよう
にする。具体的には、貼り合わせ前におけるディスク基
板102の反り方向と、貼り合わせの影響により生じる
ディスク基板102の反り方向とが、互いにキャンセル
するように、突出波形143に基づき、ディスク基板1
02を回転する。すなわち、図22Aに示すように、貼
り合わせ前におけるディスク基板102のRスキュー波
形141の位相と、貼り合わせの影響によるディスク基
板102のRスキュー波形151の位相とが、反転する
ように、突出波形143に基づき、ディスク基板102
を回転させる。ここでは、ディスク基板102を、図2
2Aの矢印bに示す方向に180°回転させる。
【0099】図23は、ディスク基板102を、図22
の矢印bに示す方向に180°回転した場合のディスク
基板102のRスキュー波形を示す。図23に示すよう
に、ディスク基板102を、図22の矢印bに示す方向
に180°回転させることにより、Rスキュー波形14
1の位相が、Rスキュー波形151の位相と反転するよ
うになる。
【0100】次に、シート保持機構12を矢印aに沿っ
て反転させ、平面ステージ21を上方に向けた後、シー
ト位置出し軸22を平面ステージ21より突出させる。
そして、シート3を、上述した貼り合わせ装置111の
シート保持機構12まで搬送し、シート3の貫通孔3c
をシート位置出し軸22に嵌め合わせつつ、真空吸着機
構23によって吸着する。これにより、シート3の場所
の位置決めが行われる。
【0101】次に、シート保持機構12を回転させて、
ディスク基板102の情報信号部2cと、シート3の接
着層3bとを対向させる。このとき、ディスク基板10
2とシート3とのなす角度は3°以上10°未満になる
ようにする。
【0102】次に、貼り合わせ工程に移行する。貼り合
わせ工程では、図22Bに示すように、第1の実施形態
と同様の貼り合わせ工程により、ディスク基板102に
対して、シート3を押圧し、貼り合わせる。
【0103】以上のようにして、図22Cに示すよう
に、この第2の実施形態によるディスク基板102とシ
ート3との貼り合わせが行われ、所望とする光ディスク
101が製造される。
【0104】図24は、貼り合わせ後におけるディスク
基板102のRスキュー波形を示す。図24に示すよう
に、貼り合わせ前におけるディスク基板102のRスキ
ュー波形141の振幅142と、貼り合わせの影響によ
るディスク基板102のRスキュー波形151の振幅1
52との差が、第2実施形態による光ディスクの製造方
法により貼り合わされたディスク基板102のスキュー
波形161の振幅162となる。
【0105】なお、上述した光ディスク101の製造方
法においては、貼り合わせの影響により図20に示した
反り(Rスキュー)がディスク基板102に生じる貼り
合わせ装置111により、図18に示した反り(Rスキ
ュー)が貼り合わせに前に生じているディスク基板10
2に対して、シート3を貼り合わせる例について示した
が、この発明の光ディスクの製造方法は、この例に限定
されるものではない。
【0106】以上説明したように、この第2の実施形態
によれば、ディスク基板102とシート3との貼り合わ
せ工程の前段階において、ディスク基板102の反りの
傾向を検出可能に構成されたスキュー測定用センサ11
2を用いて、ディスク基板102の所定半径におけるス
キュー波形を検出し、この検出したスキュー波形と、貼
り合わせの影響によるスキュー波形とがほぼ反転するよ
うに、ディスク基板102をディスク基板保持機構13
に載置する準備工程を有するため、貼り合わせ前にディ
スク基板102に生じていた反りを緩和することができ
る。よって、スキュー特性を良好な状態に保ちつつ、良
好な光透過層を形成することができる。
【0107】また、成型時にスキューが規格外であると
判断されたディスク基板102と、シート3とを貼り合
わせることにより、ディスク基板102の反りを緩和さ
せることができる。よって、従来の光ディスクの製造方
法では、スキューが規格外と判断されていたディスク基
板102を用いて、良好なスキュー特性を有する光ディ
スク101を製造することができる。すなわち、従来の
光ディスク製造方法に比して、光ディスク101の製造
に要するコストを削減することができる。
【0108】また、積載効率の良いポールマガジンを使
用し、アニールなどの熱処理を行った場合にディスク基
板に生じる、方向性を有するスキューを、貼り合わせに
より緩和することができる。すなわち、積載効率の良い
ポールマガジンを使用し、光ディスク101を製造する
ことができるようにするため、従来の光ディスクの製造
方法に比べ、作業スペースを削減することができる。
【0109】次に、この発明の第3の実施形態による光
ディスクの製造方法について説明する。この第3の実施
形態による光ディスクの製造方法は、弾性体巻き付けロ
ールにより、ディスク基板とシートとを張り合わせた
後、弾性体巻き付けロールとディスクとの位相を所定角
度にずらして、再度、弾性体巻き付けロールにより、デ
ィスク基板とシートとを押圧するようにしたものであ
る。なお、この第3の実施形態による光ディスクは、上
述した第1の実施形態と同様であるので説明を省略す
る。
【0110】図25は、この発明の第3の実施形態によ
る貼り合わせ装置211の構成の一例を示す概要図であ
る。ディスク基板用位置出し軸231は、ディスク基板
保持機構13の所定位置に載置されたディスク基板2を
回転可能に構成されている。
【0111】この第3の実施形態による貼り合わせ装置
211のその他のことは、第1の実施形態と同様である
ので、説明を省略する。
【0112】次に、この光ディスク1の製造方法につい
て説明する。なお、ディスク基板2と、シート3との貼
り合わせ工程までにおけることは、上述した第1の実施
形態と同様であるので、説明を省略する。
【0113】まず、図26Aに示すように、第1の実施
形態と同様の貼り合わせ工程により、ディスク基板2と
シート3とを張り合わせた後、ディスク基板用位置出し
軸231を駆動し、図26Bに示すように、貼り合わさ
れたディスク基板2とシート3とを矢印aで示す周方向
に、所定角度、例えば、90°あるいは45°回転させ
る。
【0114】その後、図26Cに示すように、上述した
第1の実施形態と同様の貼り合わせ工程により、ディス
ク基板2とシート3とを再度押圧する。
【0115】以上のようにして、この第3の実施形態に
よるディスク基板2とシート3との貼り合わせが行わ
れ、所望とする光ディスク1が製造される。
【0116】以上説明したように、この発明の第3の実
施形態によれば、弾性体巻き付けロール14により、デ
ィスク基板2とシート3とを貼り合わせる工程の後に、
弾性体巻き付けロール14とディスク基板2との位相を
所定角度ずらして、弾性体巻き付けロール14により、
ディスク基板2とシート3とを再度押圧するため、弾性
体巻き付けロール14の一度目のロールニップにより発
生した方向性のある反りに対して、別な方向性の反りを
与えることができる。よって、最終的なディスク基板2
の反りを緩和させ、光ディスク1の機械的特性を向上さ
せることができる。よって、薄型化され、小複屈折で、
透明性良好で厚さも均一な光透過層を有し、対物レンズ
の高NA化に十分対応可能で、高信頼性を有しつつ大容
量化可能な光ディスクを製造することができる。
【0117】また、従来の光ディスク製造方法において
は、ディスク基板2とシート3とを貼り合わせる工程後
において規格外であると判断されていた光ディスク1の
機械的特性を向上させ、良品として再利用することが可
能である。よって、従来の光ディスク製造方法に比し
て、光ディスク101の製造に要するコストを削減する
ことができる。
【0118】次に、この発明の第4の実施形態について
説明する。この第4の実施形態による光ディスクの製造
方法は、弾性体巻き付けロールにより、ディスク基板と
シートとを張り合わせた後、弾性体巻き付けロールとデ
ィスク基板との位相を所定角度ずらして、弾性体巻き付
けロールによりディスク基板とシートとを押圧する操作
を、複数回繰り返すものである。なお、ここでは、便宜
上、再度、弾性体巻き付けロールにより、ディスク基板
とシートとを押圧する操作を2回繰り返す例を示す。な
お、この第4の実施形態による光ディスクおよび貼り合
わせ装置の構成は、上述した第3の実施形態と同様であ
るので説明を省略する。
【0119】光ディスク1の製造方法について説明す
る。なお、ディスク基板2と、シート3との貼り合わせ
工程までにおけることは、上述した第1の実施形態と同
様であるので、説明を省略する。
【0120】まず、図27Aに示すように、第1の実施
形態と同様の貼り合わせ工程により、ディスク基板2と
シート3とを張り合わせた後、ディスク基板用位置出し
軸231を駆動し、図27Bに示すように、貼り合わさ
れたディスク基板2とシート3とを矢印aで示す周方向
に、所定角度、例えば、90°あるいは45°回転させ
る。
【0121】次に、図27Cに示すように、上述した第
1の実施形態と同様の貼り合わせ工程により、ディスク
基板2とシート3とを再度押圧する。そして、図27D
に示すように、貼り合わされたディスク基板2とシート
3とを矢印aで示す周方向に、所定角度、例えば、90
°あるいは45°回転させる。
【0122】そして、図27Eに示すように、上述した
第1の実施形態と同様の貼り合わせ工程により、ディス
ク基板2とシート3とを再度押圧する。
【0123】以上のようにして、この第4の実施形態に
よるディスク基板2とシート3との貼り合わせが行わ
れ、所望とする光ディスク1が製造される。
【0124】この第4に実施形態においても、上述した
第3の実施形態と同様の利点を得ることができる。
【0125】次に、この発明の第5の実施形態による光
ディスクの製造方法について説明する。この第5の実施
形態による光ディスクの製造方法は、弾性体巻き付けロ
ールにより、ディスク基板とシートとを張り合わせた
後、この張り合わされたディスク基板と弾性体巻き付け
ロールとの位相を所定角度ずらして、再度、弾性体巻き
付けロールにより、押圧するようにしたものである。な
お、この第5の実施形態の製造方法による光ディスク
は、上述した第1の実施形態によるディスク基板2と同
様であるので、説明を省略する。
【0126】図28は、この第5の実施形態による貼り
合わせ装置を示す。図28に示すように、この第5の実
施形態による貼り合わせ装置においては、インデックス
テーブル301と、弾性体巻き付けロール302およ
び302とが、互いに対向した位置に設置されてい
る。
【0127】インデックステーブル301は、複数枚の
ディスク基板2、例えば4枚のディスク基板2を載置可
能に構成されている。また、このインデックステーブル
301には、このインデックステーブル301上におけ
るディスク基板2の位置決めを行うためのディスク基板
用位置出し軸303と、このディスク基板用位置出し軸
303により位置決めされたディスク基板2を吸着する
吸着機構(図示を省略する)とが備えられている。
【0128】ディスク基板用位置出し軸303は、イン
デックステーブル301に収納可能に構成されている。
また、ディスク基板用位置出し軸303の径は、ディス
ク基板2のセンターホール2bの径にほぼ等しくなるよ
うに構成されている。すなわち、センターホール2bを
ディスク基板用位置出し軸303に嵌め合わせることに
より、ディスク基板2をインデックステーブル301上
の所定位置に載置可能に構成されている。
【0129】また、インデックステーブル301の中心
には、インデックス回転軸304が備えられている。こ
のインデックス回転軸304は、インデックステーブル
301を、矢印aに示す周方向に回転させるためのもの
である。
【0130】弾性体巻き付けロール302および30
は、ディスク基板2に対して、シート3を押圧する
ことにより、ディスク基板2とシート3とを貼り合わせ
る押圧機構であり、これらの弾性体巻き付けロール30
および302を、ディスク基板2の一端側から反
対の他端側に向かって順次移動させつつ順次押圧させる
ように上下に移動可能に構成されている。
【0131】また、弾性体巻き付けロール302およ
び302は、図28の矢印bに示す方向に、ディスク
基板2とシート3とを押圧可能に構成されている。弾性
体巻き付けロール302は、弾性体巻き付けロール3
02によりディスク基板2とシート3とを貼り合わせ
た後、インデックステーブル301を90°回転するこ
とにより、ディスク基板2とシート3とを再度押圧可能
な位置に配置されている。
【0132】この第5の実施形態による貼り合わせ装置
のこれ以外の構成は、上述した第1の実施形態における
とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【0133】次に、この光ディスク1の製造方法につい
て説明する。なお、ディスク基板2と、シート3との貼
り合わせ工程前までにおけることは、上述した第1の実
施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【0134】上述した第1の実施形態とほぼ同様にし
て、弾性体巻き付けロール302により、ディスク基
板2とシート3とを貼り合わせた後、図28の矢印aで
示す方向に、インデックステーブル301を90°回転
する。そして、弾性体巻き付けロール302を、図2
8に示す矢印bの方向に移動し、上述した貼り合わせ工
程により貼り合わされたディスク基板2とシート3と
を、再度、押圧する。
【0135】この第5に実施形態においても、上述した
第3の実施形態と同様の利点を得ることができる。
【0136】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0137】例えば、上述の実施形態において挙げた数
値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる
数値を用いてもよい。
【0138】また、上述した第4の実施形態において
は、弾性体巻き付けロール14により、ディスク基板2
と、シート3とを貼り合わせる工程の後に、弾性体巻き
付けロール14とディスク基板2との位相を所定角度に
ずらして、弾性体巻き付けロール14により、ディスク
基板2とシート3とを押圧する操作を、2回繰り返す例
について示したが、この操作を、2回以上の複数回、例
えば、3回あるいは4回繰り返すようにしてもかまわな
い。
【0139】また、上述した第5の実施形態において
は、弾性体巻き付けロール302によりディスク基板
2とシート3とを押圧した後、インデックステーブル3
01を90°回転し、弾性体巻き付けロール302
よりディスク基板2とシート3とを押圧した方向とは9
0°異なる方向から、弾性体巻き付けロール302
よりディスク基板2とシート3とを再度押圧し、ディス
ク基板2の反りを緩和させる例について示したが、ディ
スク基板2とシート3との押圧の方法は、これに限定さ
れるものではない。例えば、図29に示すように、弾性
体巻き付けロール302によりディスク基板2とシー
ト3とを押圧した後、インデックステーブル301を4
5°回転し、弾性体巻き付けロール302によりディ
スク基板2とシート3を押圧した方向とは45°異なる
方向から方向から、弾性体巻き付けロール302によ
りディスク基板2とシート3とを再度押圧する。そし
て、インデックステーブル301を45°さらに回転
し、弾性体巻き付けロール302 によりディスク基板
2とシート3とを押圧した方向とは90°異なる方向か
ら方向から、弾性体巻き付けロール302によりディ
スク基板2とシート3とを再度押圧し、ディスク基板2
の反りを緩和させるようにしてもかまわない。
【0140】また、上述した第2の実施形態による光デ
ィスク製造方法においては、Rスキューに基づき、ディ
スク基板102とシート3とを貼り合わせる場合につい
て示したが、Tスキューに基づき、ディスク基板102
とシート3とを貼り合わせるようにしてもかまわない。
【0141】また、上述した第2の実施形態において
は、位相検出用孔102bを、ディスク基板102の成
型時に形成する例について示したが、ディスク基板10
2とシート3とを貼り合わせる前工程において、ディス
ク基板102に、位相検出用孔102bを穿つようにし
てもかまわない。
【0142】また、上述した第2の実施形態において
は、位相検出用孔102bに基づき、ディスク基板の位
相を検出する例について示したが、ディスク基板の位相
を検出手段は、位相検出用孔102bに限られるもので
はない。
【0143】例えば、図30に示すように、ディスク基
板102に位相検出用孔102bを形成する代わりに、
マジックなどにより、位相検出マーク102cを書き記
するようにしてもかまわない。なお、この位相検出マー
ク102cは、例えば、ディスク基板保持機構13にデ
ィスク基板102を載置する前工程において、書き記さ
れる。
【0144】また、ディスク基板102の記録エリア外
の一箇所を切り欠き、切り欠き部を形成するようにして
もかまわない。具体的には、図31に示すように、ディ
スク基板102の外周を一箇所を切り欠き、切り欠き部
102dを形成するようにしてもかまわない。なお、こ
れらの切り欠き102dは、例えば、ディスク基板10
2の成型工程において、あるいは貼り合わせの前工程に
おいて形成される。
【0145】あるいは、図32に示すように、ディスク
基板102のセンターホール2bを一箇所を切り欠き、
切り欠き部102eを形成するようにしてもかまわな
い。なお、この切り欠き部102eは、例えば、ディス
ク基板102成型工程において、あるいは貼り合わせの
前工程において、形成される。また、この切欠き部10
2eを、位相検出用に用いるばかりではなく、記録およ
び/または再生の際の回転におけるディスク回り止めと
して用いることができる。すなわち、ドライブ側に突起
部などを設け、この突起部に切り欠き部102eを嵌め
合わせるようにする。これにより、記録時および/また
は再生時における光ディスクのスリップを防止すること
ができ、光ディスクの更なる高速回転での記録および/
または再生が可能となる。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、通常の環境下で貼り合わせを行うことができ、操作
性や作業性を向上させつつタクトタイムを低減可能にす
るとともに、スキューが大幅に改善された光ディスクを
製造可能で、薄型化され、小複屈折で、透明性良好で厚
さも均一な光透過層を有し、対物レンズの高NA化に十
分対応可能で、高信頼性を有しつつ大容量化可能な光デ
ィスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による光ディスクを
示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置の構成の一例を示す略線図である。
【図3】この発明の第1の実施形態によるディスク置板
の斜視図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるディスク置板
の断面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態によるディスク基板
を示す断面図である。
【図6】この発明の第1の実施形態によるシートを示す
断面図である。
【図7】この発明の第1の実施形態による光ディスクの
製造方法を説明するための略線図である。
【図8】この発明の第1の実施形態による光ディスクの
製造方法を説明するための略線図である。
【図9】従来のディスク置板の斜視図である。
【図10】従来のディスク置板の断面図である。
【図11】ディスク基板に加わるプレス圧の測定方法に
ついて説明するための略線図である。
【図12】従来のディスク置板を備える貼り合わせ装置
により貼り合わせを行った際の圧力の分布を示すグラフ
である。
【図13】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ
装置により貼り合わせを行った際の圧力の分布を示すグ
ラフである。
【図14】この発明の第2の実施形態による光ディスク
を示す断面図である。
【図15】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置の構成の一例を示す略線図である。
【図16】この発明の第2の実施形態によるディスク基
板の斜視図である。
【図17】この発明の第2の実施形態によるディスク基
板の断面図である。
【図18】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置に備えられたスキュー測定用センサにより検出され
たRスキュー波形の一例を示す。
【図19】ディスク基板の位相について説明するための
ディスク置板の斜視図である。
【図20】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置の貼り合わせの影響によりディスク基板に生じるR
スキュー波形の一例を示す。
【図21】この発明の第2の実施形態による光ディスク
の製造方法を説明するための略線図である。
【図22】この発明の第2の実施形態による光ディスク
の製造方法を説明するための略線図である。
【図23】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置に載置されたディスク基板の位相調整を行った後の
Rスキュー波形の一例を示す。
【図24】この発明の第2の実施形態による光ディスク
の製造方法により貼り合わされたディスク基板のRスキ
ュー波形の一例を示す。
【図25】この発明の第3の実施形態による貼り合わせ
装置の構成の一例を示す略線図である。
【図26】この発明の第3の実施形態による光ディスク
の製造方法を説明するための略線図である。
【図27】この発明の第4の実施形態による光ディスク
の製造方法を説明するための略線図である。
【図28】この発明の第5の実施形態による貼り合わせ
装置を示す略線図である。
【図29】この発明の第5の実施形態による貼り合わせ
装置の変形例を示す略線図である。
【図30】この発明の第2の実施形態による光ディスク
を構成するディスク基板の変形例を示す斜視図である。
【図31】この発明の第2の実施形態による光ディスク
を構成するディスク基板の変形例を示す斜視図である。
【図32】この発明の第2の実施形態による光ディスク
を構成するディスク基板の変形例を示す斜視図である。
【図33】従来の貼り合わせ装置を示す略線図である。
【符号の説明】
1,101・・・光ディスク、2,102・・・ディス
ク基板、2a,102a・・・レプリカ基板、2b・・
・センターホール、2c・・・情報信号部、3・・・シ
ート、3a・・・光透過性シート、3b・・・接着層、
3c・・・貫通孔、4・・・クランプ領域、4a・・・
クランプ基準面、11,111,211・・・貼り合わ
せ装置、12・・・シート保持機構、13・・・ディス
ク基板保持機構、14,302・・・弾性体巻き付けロ
ール、15・・・スライド機構、16・・・貼り合わせ
位置調整用カムブロック、17・・・移動レール、3
1,131,231,303・・・ディスク基板用位置
出し軸、32・・・ディスク置板、33・・・ディスク
基板用位置出しピン、34・・・彫り込み部、35・・
・ディスク基板内周側吸着孔、36・・・φ120用デ
ィスク基板外周側吸着孔、37・・・φ130用ディス
ク基板外周側吸着孔、102b・・・位相検出用孔、1
12・・・スキュー測定用センサ、301・・・インデ
ックステーブル、304・・・インデックス回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 光浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高橋 充 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 板橋 宏道 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 菊地 稔 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D121 AA04 FF01 FF11 FF15 FF18 HH00 HH08 JJ02 JJ08 JJ09

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板の一主面上に、情報信号を
    記録可能および/または再生可能に構成された情報信号
    部と、 上記情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
    ーザ光を透過可能に構成された光透過層とが順次積層さ
    れて設けられ、 上記光透過層が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能
    な光透過性シートと、上記光透過性シートを上記ディス
    ク基板の上記一主面に接着させる上記レーザ光を透過可
    能な接着層とからなり、 少なくとも上記光透過性シートおよび上記接着層からな
    るシートと、上記ディスク基板とを貼り合わせ可能に構
    成された光ディスクの製造装置であって、 上記ディスク基板を載置可能に構成されたディスク基板
    載置部が、上記シートの膜厚と上記ディスク基板の厚さ
    との合計の大きさの深さを有するとともに、上記ディス
    ク基板を収納可能な彫り込み部を有することを特徴とす
    る光ディスクの製造装置。
  2. 【請求項2】 上記シートを上記ディスク基板の一主面
    に貼り合わせる際に、上記シートの一面をロールを用い
    て押圧可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載
    の光ディスクの製造装置。
  3. 【請求項3】 上記ロールが円柱形状を有し、上記円柱
    形状の側面によって上記シートを押圧可能に構成されて
    いることを特徴とする請求項2記載の光ディスクの製造
    装置。
  4. 【請求項4】 上記ロールが円柱形状を有し、上記円柱
    形状の側面に弾性体が設けられていることを特徴とする
    請求項2記載の光ディスクの製造装置。
  5. 【請求項5】 ディスク基板の一主面上に、情報信号を
    記録可能および/または再生可能に構成された情報信号
    部と、 上記情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
    ーザ光を透過可能に構成された光透過層とが順次積層さ
    れて設けられ、 上記光透過層が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能
    な光透過性シートと、上記光透過性シートを上記ディス
    ク基板の上記一主面に接着させる上記レーザ光を透過可
    能な接着層とからなり、 少なくとも上記光透過性シートおよび上記接着層からな
    るシートと、上記ディスク基板とを貼り合わせる工程を
    有する光ディスクの製造方法において、 上記ディスク基板と上記シートとの貼り合わせる工程の
    前に、上記ディスク基板の反りの傾向を検出可能に構成
    された反り検出手段を用いて、上記ディスク基板の反り
    の傾向を検出する工程を有し、 上記貼り合わせ工程における上記シートの貼り合わせ
    を、上記反り検出手段により検出された上記傾向に対し
    て、ほぼ反転した向きに行うようにすることを特徴とす
    る光ディスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ディスク基板が円盤状でセンターホ
    ールを有する平面円環形状を有し、上記センターホール
    を構成する上記ディスク基板の部分に切り欠き部が設け
    られ、上記切り欠き部を用いて、上記反り検出手段によ
    る反りの検出を行うようにしたことを特徴とする請求項
    5記載の光ディスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記反り検出手段により、上記切り欠き
    部によって上記ディスク基板の位相検出を行うようにす
    ることを特徴とする請求項6記載の光ディスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記切り欠き部を、上記ディスク基板を
    用いた光ディスクに対する情報信号の記録および/また
    は再生の際の回転におけるディスク回り止めとして用い
    るようにしたことを特徴とする請求項6記載の光ディス
    クの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記シートの貼り合わせを、ロールを用
    いて行うようにすることを特徴とする請求項5記載の光
    ディスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記ロールが円柱形状を有し、上記円
    柱形状の側面によって上記シートを押圧することを特徴
    とする請求項9記載の光ディスクの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記ロールの円柱形状の側面に弾性体
    が設けられていることを特徴とする請求項10記載の光
    ディスクの製造方法。
  12. 【請求項12】 ディスク基板の一主面上に、情報信号
    を記録可能および/または再生可能に構成された情報信
    号部と、 上記情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
    ーザ光を透過可能に構成された光透過層とが順次積層さ
    れて設けられ、 上記光透過層が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能
    な光透過性シートと、上記光透過性シートを上記ディス
    ク基板の上記一主面に接着させる上記レーザ光を透過可
    能な接着層とからなり、 少なくとも上記光透過性シートおよび上記接着層からな
    るシートと上記ディスク基板とを、上記ディスク基板お
    よび上記シートの一端から順次押圧可能に構成された貼
    り合わせ手段を用いて、貼り合わせる工程を有する光デ
    ィスクの製造方法において、 上記ディスク基板と上記シートとを貼り合わせる工程の
    後、 上記貼り合わせ手段と上記ディスク基板との位相とを所
    定の角度ずらして、再度上記貼り合わせ手段による押圧
    を行うようにしたことを特徴とする光ディスクの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 上記所定の角度が90°または45°
    であることを特徴とする請求項12記載の光ディスクの
    製造方法。
  14. 【請求項14】 上記貼り合わせ手段が円柱形状を有す
    るロールであり、上記ロールの円柱形状の側面を、上記
    円柱形状の長手方向に対して垂直方向に進行させること
    により、上記貼り合わせを行うようにしたことを特徴と
    する請求項12記載の光ディスクの製造方法。
  15. 【請求項15】 上記ロールを用いた押圧を複数回行う
    ようにしたことを特徴とする請求項14記載の光ディス
    クの製造方法。
  16. 【請求項16】 上記ロールを用いた複数回の押圧のそ
    れぞれの押圧において、ディスク基板と貼り合わせ手段
    との位相を、互いに異なる位相だけずらすようにしたこ
    とを特徴とする請求項15記載の光ディスクの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 上記ロールの円柱形状の側面に弾性体
    が設けられていることを特徴とする請求項13記載の光
    ディスクの製造方法。
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