JP2003155971A - 流水空気エネルギーシステム - Google Patents

流水空気エネルギーシステム

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JP2003155971A
JP2003155971A JP2001353378A JP2001353378A JP2003155971A JP 2003155971 A JP2003155971 A JP 2003155971A JP 2001353378 A JP2001353378 A JP 2001353378A JP 2001353378 A JP2001353378 A JP 2001353378A JP 2003155971 A JP2003155971 A JP 2003155971A
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compressed air
compressor
output shaft
energy system
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Application number
JP2001353378A
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English (en)
Inventor
Hideaki Kawasaki
秀明 川崎
Kentaro Hiraga
憲太郎 平賀
Toshio Watabe
敏男 渡部
Akio Yamazaki
昭雄 山▲崎▼
Hiroshi Ishida
啓 石田
Takeshi Takachi
健 高地
Hideji Okai
秀司 大貝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuriku Regional Dev Bureau Ministry Land Infrastructure & Transp
LWJ KK
Ministry of Land Infrastructure and Transport Hokuriku Regional Development Bureau
Original Assignee
Hokuriku Regional Dev Bureau Ministry Land Infrastructure & Transp
LWJ KK
Ministry of Land Infrastructure and Transport Hokuriku Regional Development Bureau
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)
  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経済的な流水空気エネルギーシステムの構築 【解決手段】この流水空気エネルギーシステムは、例え
ば、河川1の本流から分岐した分岐流路2に設置した水
車3と、この水車3に変速機4を介して連結したコンプ
レッサ5と、このコンプレッサ5で作成した圧縮空気を
冷却する空気冷却器6と、圧縮空気を河川に送る圧縮空
気供給配管7と、圧縮空気を利用して河川1の水質を改
善させる装置8を備えている。水車3やコンプレッサ5
は、それぞれ公知のものを適用することができる。変速
器2は、水車3により動力を受けて回転する駆動軸の回
転数を、コンプレッサ5を作動させるための適切な回転
数に減速又は増速するためのものである。このシステム
は、水車により自然エネルギである流水のエネルギを回
転トルクに変換して作動するので経済的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水域の流水(例え
ば、河川や農業用水路等を流れる流水)を利用した流水
空気エネルギーシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水域(例えば、河川)の底には有機分を
含む底泥(ヘドロ)が多量に堆積する。このような有機
分や底泥は、富栄養化などの水質汚染の原因となる。こ
のため、浚渫船等により汚泥を浚渫した後、水深の浅い
処理池で自然乾燥させる天日乾燥、自然沈降により圧密
させ上澄み液を分離する土木脱水、又は石灰等の脱水助
剤を添加し機械的脱水装置を用いて行なう機械脱水によ
る処理を施し、その後、廃棄物として処分している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の浚渫作業や底泥
の処理など処理費用が多大であった。本発明者らは、水
域の底に多量の圧縮空気を送って、水域の底部分の水を
攪拌し水域の底に底泥を堆積させないことにより、又
は、水域の水中から圧縮空気を散気して水中の酸素濃度
を向上させるシステムを着想した。
【0004】しかし、上記のシステムに利用する圧縮空
気を電気モータやレシプロエンジンを駆動源とする従来
のコンプレッサで作成したのでは、効率が悪く、燃料消
費も莫大となるため経済的でなく現実的でない。
【0005】そこで、本発明は上記のような圧縮空気を
利用するシステムについて、より経済的なシステムの構
築を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、水域を流れる
流水のエネルギを利用して作成した圧縮空気を利用する
システム(以下、このシステム全般を「流水空気エネル
ギーシステム」という。)を提案するものである。請求
項1に記載の流水空気エネルギーシステムは、流水によ
って駆動する水車と、前記水車に連結したコンプレッサ
と、前記コンプレッサで作成した圧縮空気を送る圧縮空
気供給配管と、前記圧縮空気供給配管により送られた圧
縮空気を利用して水質を改善させる装置とを備えてい
る。この流水空気エネルギーシステムによれば、自然エ
ネルギである流水のエネルギを利用して水の浄化を図る
ことができ、経済的なシステムを構築することができ
る。
【0007】請求項2に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水質を改善させる装置が、前記コンプレッサで
生成した圧縮空気を噴出させる噴出部を水底に設置し、
水底部分で多量の圧縮空気を噴出させて水を撹拌するこ
とにより、汚泥の堆積を防ぐ撹拌装置であることを特徴
とする。
【0008】請求項3に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水質を改善させる装置が、前記コンプレッサで
生成した圧縮空気を散気する散気管を水域の設置し、水
中の酸素濃度を向上させる散気装置であることを特徴と
する。
【0009】請求項4に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水質を改善させる装置が、前記コンプレッサで
生成した圧縮空気を利用して水を吸い上げて噴出させる
噴水装置であることを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水域に配設された魚道と、水域の流水によって
駆動する水車と、前記水車に連結したコンプレッサと、
前記魚道の入魚口の近傍に配設され前記コンプレッサで
作成した圧縮空気を散気する散気装置とを備え、前記散
気装置から圧縮空気を散気させることにより魚道に魚を
誘導することを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水車が、出力軸と、前記出力軸の周方向所定間
隔に複数の羽部材が取り付けられた水車であって、前記
羽部材が出力軸に弾性的に回動可能に、かつ、前記各羽
部材における流水のエネルギが作用する作用点が前記羽
部材の回動軸よりも前記出力軸の円周方向の一方の側に
隔たるように取り付けられており、前記羽部材で受けた
流水のエネルギを出力軸の回転トルクとして出力するも
のであることを特徴とする。この水車によれば、羽部材
が受ける水の抵抗が少ないので、水車全体を水中に設置
しても回転トルクをえることができる。また、羽部材に
おいて、出力軸の回転方向後方に流水のエネルギが作用
する作用点が在るから、水の流れの方向に関係なく一定
方向に回転トルクを受け、出力軸から常に一定方向の回
転トルクを出力することができる。
【0012】請求項7に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水車の出力軸が水の流れ方向に直交するように
配設されおり、かつ、前記出力軸の半径方向に延在した
延在部に、前記羽部材が回動軸を前記出力軸の軸方向に
延在させて取り付けられていることを特徴とする。この
水車は、出力軸の半径方向の流れに対して、流れ方向に
関係なく、一定の方向に回転トルクを出力することがで
きる。さらに、前記出力軸が配設された軸線を中心と
し、延在部に羽部材の回動軸を取り付けた位置までの距
離を半径とする円周を考えた場合に、前記羽部材の作用
面が前記円周の接線方向に延在するように、羽部材の回
動が弾性的に支持するようにしてもよい。
【0013】請求項8に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水車が、出力軸と、前記出力軸から半径方向に
延在した延在部と、前記延在部に出力軸と平行に回動軸
を設けた複数の羽部材と、前記羽部材を出力軸の回転方
向とは逆の方向に1/2の角速度比で回転させるように羽
部材の回転を制御する制御手段を備えたものであること
を特徴する。
【0014】請求項9に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、制御手段が出力軸を軸支する枠体に固定された
固定スプロケットと、前記固定スプロケットの2倍の半
径を有し、羽部材の回転軸に取付けられた遊星スプロケ
ットと、固定スプロケットと遊星スプロケットとの間に
巻回されたチェーンとを備えていることを特徴とする。
【0015】請求項10に記載の流水空気エネルギーシ
ステムは、制御手段が出力軸を軸支する枠体に固定され
た固定ギヤと、前記固定ギヤの2倍の歯数を有し、羽部
材の回転軸に取付けられた遊星ギヤと、固定ギヤと遊星
ギヤにそれぞれ噛合するように配設したカウンタギヤと
を備えていることを特徴とする。
【0016】請求項11に記載の流水空気エネルギーシ
ステムは、水車近傍の上流において、羽部材が水の流れ
方向に対して逆行する側へ流れようとする水の流れを遮
る整流部材を備えていることを特徴とする。
【0017】請求項12に記載の流水空気エネルギーシ
ステムは、整流部材が、羽部材が水の流れ方向に対して
逆行する側から羽部材が水の流れ方向に順行する側へ、
水の流れを変えるものであることを特徴とする。
【0018】請求項13に記載の流水空気エネルギーシ
ステムは、コンプレッサが、水車から回転トルクを受け
て回転するドライブシャフトと、吸気行程で大気圧によ
り押し開かれる吸気口と、排気行程で所定の内圧を受け
て開かれる排気口とを有するシリンダ本体と、前記ドラ
イブシャフトにクランク機構を介して直線往復動するよ
うに連結したピストンとを備える複数の作動シリンダを
備え、水車で得られた回転トルクに応じて各作動シリン
ダの吸気口又は排気口を適時に開放するようにした制御
手段により、生成する圧縮空気の量を調整することがで
きるコンプレッサユニットであることを特徴とする。
【0019】なお、コンプレッサユニットは、吸気行程
で大気圧により押し開かれる吸気口と、排気行程で所定
の内圧を受けて開かれる排気口とを有するシリンダヘッ
ドを互いに外側に向けて同一のシリンダ軸線に沿って対
向配置した2つのシリンダ本体と、前記各シリンダ本体
に装着したピストンを連結すると共に、シリンダ軸線に
沿って直線往復動するコンロッドと、この2つのシリン
ダ本体に対してシリンダ軸線から引いた垂直線を中心と
して固定的に配設した内歯歯車と、前記内歯歯車のピッ
チ円の半径に対して半径が1/2のピッチ円で内歯歯車
と噛み合う遊星歯車と、前記遊星歯車の歯車軸を前記中
心から遊星歯車のピッチ円の半径距離の公転軌道に沿っ
て軸支すると共に、前記回転動力発生手段から回転トル
クを受けて回転するドライブシャフトから回転トルクを
受けて前記遊星歯車を公転させる回転部材とを備えるク
ランク機構であって、前記遊星歯車の歯車軸から遊星歯
車のピッチ円の半径距離に、シリンダ軸線上に設けた連
結ピンに前記コンロッドを連結したクランク機構とを備
えた作動シリンダユニットであって、この作動シリンダ
ユニットが前記ドライブシャフトに対して複数配設して
あり、前記制御手段において複数のシリンダ本体の吸気
口又は排気口を適時に開放するようにしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る流水空
気エネルギーシステムを図面に基づいて説明する。
【0021】この流水空気エネルギーシステムは、例え
ば、図1及び図2に示すように、水域としての河川1の
本流から分岐した分岐流路2に設置した水車3と、この
水車3に変速機4を介して連結したコンプレッサ5と、
このコンプレッサ5で作成した圧縮空気を冷却する空気
冷却器6と、圧縮空気を河川に送る圧縮空気供給配管7
と、圧縮空気を利用して河川1の水質を改善させる装置
8を備えている。
【0022】水車3やコンプレッサ5は、それぞれ公知
のものを適用することができる。変速器2は、水車3に
より動力を受けて回転する駆動軸の回転数を、コンプレ
ッサ5を作動させるための適切な回転数に減速又は増速
するためのものである。
【0023】空気冷却器6は、例えば、流水の一部を冷
却媒体として使用し、コンプレッサ5で圧縮された高温
の圧縮空気を常温程度に冷すものである。
【0024】また、上記の河川1の水質を改善させる装
置8には、例えば、図2に示すように、河川1の底部に
圧縮空気の噴出部を設置し、噴出部から多量の圧縮空気
を噴出させて河川1の底部分の水を攪拌し、汚泥の堆積
を防ぐ攪拌装置Aや、河川1の水中に設置した散気管か
ら圧縮空気を散気して水中の酸素濃度を向上させる散気
装置Bや、圧縮空気を利用して河川1の水を噴出させる
噴水装置Cなどが考えられる。
【0025】この流水空気エネルギーシステムによれ
ば、河川1に設けた分岐流路2を流れる流水によって水
車3を回転させ、水車3で得た回転トルクで直接コンプ
レッサ5を作動させることができるので、効率的な流水
エネルギの利用を図ることができ、設備コスト及びラン
ニングコストを低減できて経済的である。
【0026】また、河川1には、図1に示すように、堰
9が構築された場所であって、堰9の上流部と下流部との
間を連通する複数の分岐流路2、10、11が形成されている
場所がある。この複数の分岐流路のうち一部の分岐流路
10、11は、魚を堰9の下流部から上流部へ溯上させるため
の魚道になる。各魚道10、11は、一般的に、溯上させる
対象魚の性質に合わせてその流速や深さなどが設計され
ている。しかし、図1のように堰9が構築された場所で
は、本流の流れが途絶えており、魚がスムーズに魚道を
溯上していくのが困難である場合がある。
【0027】この流水空気エネルギーシステムは、この
ような河川1において魚道10、11に魚を誘導するための
誘魚手段として、魚道10、11の入口に設置した散気装置1
2、13と、分岐流路2に設置した水車3から動力を受けて
駆動するコンプレッサ5で作成した圧縮空気をコンプレ
ッサ5から散気装置12、13に供給する圧縮空気供給配管1
4とを備えている。この流水空気エネルギーシステムに
よれば、コンプレッサ5で作成された圧縮空気は、圧縮
空気供給配管14を通って魚道10、11の入口に設置した散
気装置12、13に送られ、魚道10、11の入口の近傍で散気さ
れる。この散気装置12、13から散気された空気の作用に
より、魚は魚道10、11の入口付近に集められ、魚道10、11
を通って河川1をスムーズに溯上することができるよう
になる。
【0028】本発明者らは、上記の流水空気エネルギー
システムに好適な水車3及びコンプレッサ5の形態とし
て、図3(a)(b)に示すように、分岐流路2の流水中に配
設可能な水車20に、水車20で得られる回転トルクに応じ
て発生させる圧縮空気の量を調整できるコンプレッサ50
を組み合わせた形態を提案する。
【0029】この水車20は、図3(a)(b)及び図4(a)(b)
に示すように、枠体18に軸受19を介して回動自在に配設
した出力軸21と、出力軸21の半径方向に延在した延在部
としての円盤22、23、24、25と、各円盤22、23、24、25間にそ
れぞれ円周方向等間隔に出力軸の軸方向に平行に配設し
た複数の羽部材26と、羽部材26の向きを弾性支持する弾
性支持機構27とを備えている。
【0030】羽部材26は、図5(a)(b)に示すように、複
数枚(例えば、3枚)の作用面31を回動軸32で連結した
構造になっている。回動軸32は、作用面31の図心Xを通
る軸方向の軸線L1から幅方向に所定距離ずれた軸方向の
軸線L2に沿って上下両側にそれぞれ設けられている。
【0031】羽部材26は、回動軸32に分割リングからな
る滑り軸受(図示省略)を装着した状態で、各円盤22、2
3、24、25にそれぞれ円周方向等間隔に形成した装着穴に
回動軸32を装着して円盤22、23、24、25に取付けられてい
る。これにより、各円盤22、23、24、25間に配設された羽
部材26の作用面31は、それぞれ一体的に同じ方向を向く
ようになっている。
【0032】羽部材26は、図4(a)(b)に示すように、最
上部の円盤22の上に取付けた弾性支持機構27によりその
回動が弾性的に支持されている。水の流れのない状態で
は、羽部材26の各作用面31が法線を軸心に向け円周接線
方向に沿って配設されるように設定されており、作用面
31に分岐流路2の流水のエネルギを受けると、作用面31
の角度が調整されるようになっている。
【0033】弾性支持機構27は、一端を円盤22の所定位
置に取付け、他端を羽部材26の回動軸32に取付け、羽部
材26の回動を弾性的に支持するエアシリンダ28(空気ば
ね)で構成されている。なお、この弾性支持機構27はエ
アシリンダ28の空気を開放すれば弾性支持状態を解除す
ることができ、弾性支持状態を解除した後でエアシリン
ダ28に空気を供給すれば、弾性支持機構27による弾性支
持状態を復帰させることができる。なお、図4(a)の図
中の29はエアシリンダ28へ空気を供給するための吸気供
給口である。
【0034】この水車20は、弾性支持機構27の作用によ
り、水の流れがない状態では、図6に示すように、羽部
材26の作用面31は、出力軸21の軸線を中心とし、この軸
線から羽部材26の回動軸L2までの半径方向距離を半径と
する円C1の円周接線に沿って延在している。水の流れが
ある状態では、図7に示すように、主に羽部材26の作用
面31が水の流れを変化させることによる反力(F1〜F6)
が作用して、羽部材26は回動軸32を回動中心(L2)とし
て回動する。羽部材26の傾きは、水の作用によって羽部
材26の回動中心(L2)に生じるモーメントと、羽部材26
が内径側又は外径側に傾くことにより伸ばされる空気ば
ね28の弾性反力によって羽部材26の回動中心(L2)に生
じるモーメントとが釣り合う傾きに定まる。水力は、羽
部材26の作用面31の図心X(L1)を水力の作用点とし
て、羽部材26の作用面に対して直角方向に作用するよう
になっている。また、円周方向において羽部材26の回動
軸(L2)より水力の作用点がある側が、常に水車の回転
方向の後ろ側になる。また、この水車20は、羽部材26で
囲まれた円筒領域から外側に流れ出る水流によっても、
回転方向のトルクを得ることができ、そのときの回転方
向は、円周方向において羽部材26の回動軸よりも水力の
作用点がある側が回転方向の後ろ側になる。
【0035】羽部材26の傾きは、羽部材26が水の流れの
進行方向に移動するときは、流水のエネルギをより多く
得ることができるようになっており、羽部材26が水の流
れに逆らって移動するときは抵抗がより小さくなるよう
になっている。従って、この水車20は流水中に配設して
も抵抗が少ないので、図3(a)に示すように、出力軸21
が水の流れ方向に直交するように流水中に各羽部材26を
浸漬させた状態で分岐流路2の流水中に設置することが
できる。そして、この水車20は、流水のエネルギを羽部
材26の作用面31で受けて出力軸21が一定の方向に回転し
て、出力軸21から回転トルクを出力することができるよ
うになっている。この水車20によれば、羽部材26が水か
ら受ける抵抗が少ないので、図3(a)に示すように、水車
20を流水中に完全に沈めた状態で配設することができる
から、陸上の設置スペースを縮小できる。
【0036】水車20の出力軸21は、図4(a)に示すよう
に、第1ギア36を介して分岐流路2の第1動力伝達軸37
に回転トルクを伝達するようになっている。第1動力伝
達軸37に伝達された回転トルクは、図3(a)に示すよう
に、第2ギヤ38を介して水平に配設された第2動力伝達
軸39及び第3動力伝達軸40に伝達される。第2動力伝達
軸39は先端にはディスクブレーキ41が取付けられてい
る。このディスクブレーキ41は水車20を減速・停止させ
るために用いられる。例えば、水車20をメンテナンスす
る時に、このディスクブレーキ41により水車20を停止さ
せてメンテナンス作業の安全性を確保することができる
ようになっている。また、水車20の回転が速くなりすぎ
た場合も、ディスクブレーキ41によって回転速度を減速
させることができるようになっている。
【0037】第3動力伝達軸40は、ベルト42伝導を介し
て第4動力伝達軸43に回転トルクを伝達させるようにな
っている。このベルト伝導機構は、第3動力伝達軸40か
ら第4動力伝達軸43へ回転トルクを伝達するとともに、
回転速度を変速させる変速機としての機能を備えてい
る。回転トルクは、第4動力伝達軸43から第5動力伝達軸
44を介してコンプレッサ50のドライブシャフト51に伝達
されるようになっている。
【0038】次に、この流水空気エネルギーシステムに
用いるのに好適なコンプレッサ50について説明する。
【0039】このコンプレッサ50は、図8に示すよう
に、上記の第5動力伝達軸42から回転トルクを伝達され
て回転するドライブシャフト51に、クランク機構52を介
して空気を圧縮する複数の作動シリンダ53を連結したも
のである。
【0040】作動シリンダ53は、図9に示すように、シ
リンダヘッドを互いに外側に向けて同一のシリンダ軸線
に沿って対向配置した2つのシリンダ本体54と、該シリ
ンダ本体54に装着したピストン55とを備えている。2つ
のピストン55はコンロッド56で連結してある。
【0041】各作動シリンダ53のシリンダ本体54のシリ
ンダヘッドには、外気を吸気する吸気口57と、圧縮空気
を貯める圧縮空気チャンバ58に連通した圧縮空気の排気
口59が形成してあり、吸気口57と排気口59にはそれぞれ
吸気弁60と排気弁61とを備えている。
【0042】吸気弁60は、外気圧で押し開かれる自動弁
であり、シリンダ軸線Lと平行にシリンダ本体54の外側
へ軸部60aを向け、シリンダヘッドの内側に設けた弁座
に弁部60bを配設し、シリンダヘッドの外側に突き抜け
た軸部60aの他端には、ばね座60cを設け、このばね座60
cとシリンダヘッドの外面との間に弾性的に圧縮させた
状態で弁ばね60dを装着したものである。
【0043】この吸気弁60は、ピストン55が上死点から
下死点に移動する間の吸気行程でシリンダ本体54の内圧
が低下するので、外気圧により押し開かれてシリンダ本
体54内に外気を吸気する。ピストン55が下死点から上死
点に移動する間の排気行程では、シリンダ本体54内の空
気が圧縮されて外気よりも高くなるので、吸気弁60はシ
リンダ本体54内の内圧により押し上げられて吸気口57を
閉ざす。
【0044】ピストン55のピストンヘッドには、上死点
でシリンダ内にある吸気弁60の弁部60bと干渉しないよ
うに窪み55aが形成されている。
【0045】排気弁61は所定の圧縮空気圧で押し開かれ
る自動弁であり、シリンダ軸線Lと平行にシリンダ本体5
4の外側へ軸部61aを向けて、シリンダヘッドの外側に設
けた弁座に弁部61bが配設されており、弁部61bの外側の
面に設けたばね座61cとシリンダヘッドの圧縮空気通路5
9の内側面との間に弾性的に圧縮させた状態で弁ばね61d
が装着されている。
【0046】この排気弁61は、ピストン55が上死点から
下死点に移動する間の吸気行程でシリンダ本体54の内圧
が低いので、弁ばね61dが作用して排気口を閉ざした状
態にする。ピストン55が下死点から上死点に移動する間
の排気行程では、シリンダ本体54内の空気が圧縮されて
所定の圧力より高くなったときに、内圧で弁ばね61dが
圧縮されて排気弁61が開き、シリンダ本体54内で圧縮さ
れた空気が排気口から排気される。
【0047】排気弁61には、制御装置62の信号に従って
作動するアクチュエータ63が取り付けられている。この
アクチュエータ63は、制御装置62の信号に従って、排気
弁61を外側に引っ張り、排気弁61を開いた状態に維持す
ることができるようになっている。アクチュエータ63に
より排気弁61が開いた状態となると、その作動シリンダ
53ではピストン55が空回りするのみで圧縮空気が生成さ
れない。
【0048】なお、左右の作動シリンダ53のピストン55
は、コンロッド56で連結してあるが、このコンロッド56
は、取り付け誤差や作動時の振れを吸収するため、中間
部に連結ピンを取り付けた屈曲自在なコンロッドを採用
しても良い。
【0049】クランク機構52は、図9と図10に示すよ
うに、2つの作動シリンダ53のシリンダ軸線Lから引い
た垂直二等分線をクランク機構52の中心線Tとし、この
中心線Tを中心として配設した円筒形状のケーシング71
と、ケーシング71内にベアリング72で回転自在に軸支し
た回転部材としての第1歯車73と、第1歯車73の中心か
ら後述する第2歯車77のピッチ円半径r1の距離偏心した
位置に貫通させた穴74に、ベアリング75を介して回動自
在に装着した遊星軸76と、遊星軸76の一端に固定的に装
着した遊星歯車としての第2歯車77と、遊星軸76の他端
(コンロッド56側)に形成したバランサ78と、ベアリン
グ79を介してコンロッド56を連結する連結ピン80とを備
えている。
【0050】第1歯車73の下部には、図10に示すよう
に、水車20から回転トルクを受けて回転するドライブシ
ャフト51が配設してある。第1歯車73は、このドライブ
シャフト51に取り付けた第3歯車83に噛合しており、第
3歯車から回転トルクを受けて回転する。第2歯車77は第
1歯車73に軸支される遊星軸76が第1歯車73の回転に伴っ
て公転するとともに、ケーシング71の内周面に固定的に
配設した内歯歯車84と噛み合って自転する。
【0051】第2歯車77のピッチ円半径r1と内歯歯車84
のピッチ円半径r2との関係は、r1 :r2 = 1 : 2とな
っており、また遊星軸76に形成した連結ピン80を、遊星
軸76の中心から第2歯車77のピッチ円半径r1と同じ距離
の位置に設けて、ベアリング79を介してコンロッド56に
連結してある。なお、ドライブシャフト51には、フライ
ホイール85が取り付けてあり、回転時の慣性力を蓄える
ことが出来るようになっている。
【0052】上記の構成により、連結ピン80及びコンロ
ッド56を直線往復動させる機構が形成されている。即
ち、このクランク機構52は、水車20から回転トルクを受
けて回転するドライブシャフト51から、第3歯車83、第1
歯車73、第2歯車77、遊星軸76と回転トルクを伝達し、
連結ピン80及びコンロッド56を直線往復動させて両側の
作動シリンダ53を作動させるようになっている。
【0053】制御装置62は、水車20の回転数を検出する
検出部と、水車20の回転数に応じてアクチュエータ63を
作動させる信号を送る制御部とを備えている。制御装置
62は、制御部における所定の演算処理おいて、水車20の
回転数が所定の回転数よりも低くなったことを検出した
場合(換言すれば、水流から水車20で得られる回転トル
クが低減した場合)に、水車20が適正な回転数で回転す
るように、圧縮空気を生成する作動シリンダ63の数を減
らしてコンプレッサ50の抵抗を軽減し、水車20の負担を
軽減するものである。逆に、水車で得られる回転トルク
が増大したときは、圧縮空気を生成する作動シリンダ63
の数を増やすことができる。
【0054】具体的には、得られる水力が低下し、水車
20の回転数が所定の回転数よりも低くなったときは、圧
縮空気を生成している複数の作動シリンダ53のうち、幾
つかの作動シリンダ53のアクチュエータ63を作動させ
て、その作動シリンダ53の排気弁61を開きっ放しの状態
とし、当該作動シリンダ53のピストン55を空回りさせ、
コンプレッサ50全体での抵抗を軽減し、水車20を適切な
回転数にする。逆に、得られる水力が増大し、水車20の
回転数が所定の回転数よりも高くなったときは、アクチ
ュエータ63が作動して空回りしている作動シリンダ53の
うち、幾つかの作動シリンダ53のアクチュエータ63の停
止させて排気弁61を正常に機能させて、この作動シリン
ダ53を作動させ、圧縮空気を生成する作動シリンダ53の
数を増やしてコンプレッサ50の全体の抵抗を増大させ、
この抵抗により水車20の回転数を低くして適切な回転数
にする。
【0055】即ち、この制御装置62は、水車20の回転数
が常に予め定めた適正回転数の範囲内であるように、水
車20で得られる回転トルクに応じて圧縮空気を生成する
作動シリンダ53の数を調整している。
【0056】即ち、本実施形態のコンプレッサ50は、水
車で得られる回転トルクに応じて水車20の負荷を増減す
ることができるので、渇水などの影響で放水量が減った
場合でも水車20が適切な回転数を維持して作動すること
ができる。なお、上記の実施の形態では、アクチュエー
タを排気弁61の設けているが、吸気弁60にアクチュエー
タを取付けても良い。
【0057】以上、本発明の水車及びコンプレッサの好
適な形態について説明したが、本発明は上記のものに限
定されない。
【0058】例えば、上記の水車20においても円盤22、2
3、24、25に取付けた羽部材26が水の流れ方向に逆行する
側では、水の流れから抵抗を受けており、流水のエネル
ギの損失が大きいという問題がある。そこで、かかる問
題を解決する手段としては、図11に示すように、羽部材
26が水の流れ方向に逆行する側で、羽部材26に水流が直
接当たらないように、水の流れを遮る整流部材90を取付
けるとよい。この整流部材90によれば、羽部材26が水の
流れ方向に逆行する側には羽部材26に水流が直接当たら
ないので、羽部材26が水の流れ方向に逆行するときに受
ける抵抗が低減される。また、上記整流部材90は、同図
に示すように、水車20の上流側において、水の流れを、
羽部材26が水の流れ方向に逆行する側から羽部材26が水
の流れ方向に順行する側へ流すものであることが望まし
い。この整流部材90によれば、羽部材26が水の流れ方向
に逆行する側で水から受ける抵抗を低減させ、かつ、羽
部材26が水の流れ方向に順行する側で水から得る回転ト
ルクが大きくなるので、流水のエネルギの回収効率をよ
り一層向上させることができる。また、この整流部材90
には流水の流速を増加させて、流水から得られるエネル
ギを増加させる効果もある。
【0059】なお、上記の水車20は、弾性支持機構とし
てエアシリンダからなる空気ばねを用いているが、弾性
支持機構はこれに限定されるものではない。また、上記
の水車20は、弾性支持機構により羽部材の回動角が調整
されるものを示したが、水車はこれに限定されない。
【0060】水車の他の形態として、図12及び図13に示
すように、チェーン機構により、機構的に羽部材の回動
角を制御する水車を採用することができる。
【0061】この水車100は、図13に示すように、出力
軸101と、出力軸101から半径方向に延在した延在部102、
103と、出力軸101が軸支される枠体に固定的に配設した
固定スプロケット104と、延在部102、103間に出力軸101
と平行に回動軸を設けた複数(例えば4枚)の羽部材105
a〜105dと、各羽部材105a〜105dの回動軸に設けた遊星
スプロケット106a〜106dと、固定スプロケット104と遊
星スプロケット105a〜105dとの間に巻回したチェーン10
7とを備えている。
【0062】固定スプロケット104と遊星スプロケット1
06a〜106dの半径は1:2に設定されており、出力軸101
が一回転し、羽部材105a〜105dが一回公転すると、固定
スプロケット104と遊星スプロケット106a〜106dとの間
に巻回されたチェーン107により、羽部材105a〜105dが
出力軸101の回転方向とは逆の方向に半回転自転するよ
うになっている。
【0063】例えば、図12に示すように、この水車100
の出力軸101は、分岐流路2に固定した枠体に水の流れ
に直交するように回転自在に軸支して配設する。そし
て、水の流れに対して上流側に位置する羽部材105aを水
の流れ方向に平行な方向から時計回りに45°回転させた
状態に設置し、その羽部材105aから時計回り方向前方に
位置する羽部材105bを水の流れ方向から時計回りに90°
回転させた状態に(水の流れに対して直交するように)
設置し、水の流れに対して下流側に位置する羽部材105c
を水の流れ方向から時計回りに135°回転させた状態に
設置し、かつ、その羽部材105cから時計回り方向前方に
位置する羽部材105dを水の流れと平行に設置する。
【0064】この水車100は、出力軸101が時計回りに1
回転したときに、各羽部材105a〜105dがそれぞれ反時計
回りに自転するようになっており、図12に示す状態にお
いて、羽部材105a〜105cがそれぞれ水力を受けて出力軸
101に時計回りの回転モーメントを得るようになってい
る。また、同図の羽部材105dのように、水の流れ方向に
逆行する位置では、羽部材105dが水の流れに平行に近く
なるので、水から受ける抵抗が少なくなっている。この
水車100を上述した流水空気エネルギーシステムに採用
することにより、効率よく流水のエネルギから回転トル
クを得てコンプレッサを作動させることができるように
なっている。
【0065】次に、上記水車100の変形例を説明する。
【0066】この水車120は、図14及び図15に示すよう
に、羽部材105の制御手段としてベルト機構に変えて遊
星歯車機構を採用したものである。この水車120は、図1
5に示すように、出力軸121と、出力軸121から半径方向
に延在した延在部122、123と、出力軸121が軸支される枠
体に固定的に配設した固定ギヤ124と、延在部122、123間
に出力軸121と平行に回動軸を配設して設けた複数(例
えば4枚)の羽部材125a〜125dと、各羽部材125a〜125d
の回動軸に設けられた遊星ギヤ126a〜126dと、延在部12
2に回転自在に装着されるとともに固定ギヤ124と遊星ギ
ヤ125a〜125dにそれぞれ噛合するように配設されたカウ
ンタギヤ107とを備えている。
【0067】この水車120も固定ギヤ124と遊星ギヤ126a
〜126dの歯数が1:2に設定されており、出力軸121が
一回転し、羽部材125a〜125dが一回公転すると、固定ギ
ヤ124と遊星ギヤ126a〜126dとの間のカウンタギヤ127に
より、羽部材125a〜125dが出力軸121の回転方向とは逆
の方向に半回転自転するようになっており、水車100と
同様の作用をする。従って、本発明の流水空気エネルギ
ーシステムの水車には、上記の水車120を採用すること
ができる。
【0068】なお、上記の水車100と水車120は、それぞ
れ羽部材の公転のタイミングに対する羽部材の自転回転
のタイミングを、上記したよりも少し遅らせても良い
し、また少し進ませても良い。
【0069】
【発明の効果】請求項1乃至請求項4に記載の流水空気
エネルギーシステムは、流水によって駆動する水車と、
前記水車に連結したコンプレッサと、前記コンプレッサ
で作成した圧縮空気を送る圧縮空気供給配管と、前記圧
縮空気供給配管により送られた圧縮空気を利用して水質
を改善させる装置とを備えているので、自然エネルギで
ある流水のエネルギを利用して水域などの水質を改善さ
せることができる。
【0070】請求項5に記載の流水空気エネルギーシス
テムは、水域に配設された魚道と、水域の流水によって
駆動する水車と、前記水車に連結したコンプレッサと、
前記魚道の入魚口の近傍に配設され前記コンプレッサで
作成した圧縮空気を散気する散気装置とを備えているの
で、自然エネルギである流水のエネルギを利用して溯上
する魚を魚道に誘導することができる。
【0071】請求項6乃至請求項10に記載の流水空気
エネルギーシステムは、水車が、水中に設置できる構造
であるので、水車全体を水中に設置することができ、陸
上に水車を設置するスペースが無い場合でも、本発明の
流水空気エネルギーシステムを設置することができる。
【0072】請求項11及び請求項12に記載の流水空
気エネルギーシステムは、水車近傍の上流において、羽
部材が水の流れ方向に対して逆行する側へ流れようとす
る水の流れを遮る整流部材を備えているので、流水のエ
ネルギの利用効率を向上させることができる。
【0073】請求項13に記載の流水空気エネルギーシ
ステムは、コンプレッサが、水車で得られた回転トルク
に応じて各作動シリンダの吸気口又は排気口を適時に開
放するようにした制御手段により、生成する圧縮空気の
量を調整することができるコンプレッサユニットである
ので、水の増減水に関係なく安定した運転を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の流水空気エネルギーシステムの全体
図。
【図2】 水質を改善させる装置を示す図。
【図3】 本発明の一実施形態に係る流水空気エネルギ
ーシステムの水車とコンプレッサを示す図。
【図4】 (a)は水車の全体図、(b)は水車の弾性支持機
構を示す平面図。
【図5】 (a)及び(b)は水車からコンプレッサへの動力
伝達構造を示す図。
【図6】 水の流れが無い状態での水車20の羽部材の状
態を示す概略平面図。
【図7】 水の流れが有る状態での水車20の羽部材の状
態を示す概略平面図。
【図8】 コンプレッサの横断平面図。
【図9】 コンプレッサの一対の作動シリンダを示す横
断平面図。
【図10】 コンプレッサのクランク機構の機構を示す
機構図。
【図11】 整流部材を示す図。
【図12】 本発明の流水空気エネルギーシステムに好
適な他の実施の形態に係る水車を示す平面図。
【図13】 本発明の流水空気エネルギーシステムに
好適な他の実施の形態に係る水車を示す縦断側面図。
【図14】 本発明の流水空気エネルギーシステムに好
適な他の実施の形態に係る水車を示す平面図。
【図15】 本発明の流水空気エネルギーシステムに
好適な他の実施の形態に係る水車を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 河川 2 分岐流路 3 水車 4 変速機 5 コンプレッサ 6 空気冷却器 7 圧縮空気供給配管 8 水質を改善させる装置 9 堰 10、11 魚道 12、13 散気装置 14 圧縮空気供給配管 A 攪拌装置 B 散気装置 C 噴水装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/24 C02F 3/24 B 7/00 7/00 (72)発明者 平賀 憲太郎 新潟県長岡市信濃1−5−30 国土交通省 信濃川工事事務所内 (72)発明者 渡部 敏男 新潟県長岡市信濃1−5−30 国土交通省 信濃川工事事務所内 (72)発明者 山▲崎▼ 昭雄 新潟県長岡市信濃1−5−30 国土交通省 信濃川工事事務所内 (72)発明者 石田 啓 石川県金沢市田上新町6番地 (72)発明者 高地 健 大阪市西淀川区佃3丁目16番22号 エル・ ダブリュー・ジェイ株式会社内 (72)発明者 大貝 秀司 大阪市西淀川区佃3丁目16番22号 エル・ ダブリュー・ジェイ株式会社内 Fターム(参考) 2B104 CA01 FA15 3H074 AA08 BB10 CC12 CC31 CC50 4D029 AA01 AA09 AA11 AB05 BB11 4G035 AB06 AE13 4G036 AC03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流水によって駆動する水車と、前記水車に
    連結したコンプレッサと、前記コンプレッサで作成した
    圧縮空気を送る圧縮空気供給配管と、前記圧縮空気供給
    配管により送られた圧縮空気を利用して水質を改善させ
    る装置とを備えていることを特徴とする流水空気エネル
    ギーシステム。
  2. 【請求項2】前記水質を改善させる装置が、前記コンプ
    レッサで生成した圧縮空気を噴出させる噴出部を水底に
    設置し、水底部分で多量の圧縮空気を噴出させて水を撹
    拌することにより、汚泥の堆積を防ぐ撹拌装置であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の流水空気エネルギーシ
    ステム。
  3. 【請求項3】前記水質を改善させる装置が、前記コンプ
    レッサで生成した圧縮空気を散気する散気管を水中に設
    置し、水中の酸素濃度を向上させる散気装置であること
    を特徴とする請求項1に記載の流水空気エネルギーシス
    テム。
  4. 【請求項4】前記水質を改善させる装置が、前記コンプ
    レッサで生成した圧縮空気を利用して水を吸い上げて噴
    出させる噴水装置であることを特徴とする請求項1に記
    載の流水空気エネルギーシステム。
  5. 【請求項5】水域に配設された魚道と、水域の流水によ
    って駆動する水車と、前記水車に連結したコンプレッサ
    と、前記魚道の入魚口の近傍に配設され前記コンプレッ
    サで作成した圧縮空気を散気する散気装置とを備え、前
    記散気装置から圧縮空気を散気させることにより魚道に
    魚を誘導することを特徴とする流水空気エネルギーシス
    テム。
  6. 【請求項6】水車が、出力軸と、前記出力軸の周方向所
    定間隔に複数の羽部材が取り付けられた水車であって、
    前記羽部材が出力軸に弾性的に回動可能に、かつ、前記
    各羽部材における流水のエネルギが作用する作用点が前
    記羽部材の回動軸よりも前記出力軸の円周方向の一方の
    側に隔たるように取り付けられており、前記羽部材で受
    けた流水のエネルギを出力軸の回転トルクとして出力す
    るものであることを特徴とする請求項1又は請求項5に
    記載の流水空気エネルギーシステム。
  7. 【請求項7】出力軸が水の流れ方向に直交するように配
    設されおり、かつ、前記出力軸の半径方向に延在した延
    在部に、前記羽部材が回動軸を前記出力軸の軸方向に延
    在させて取り付けられていることを特徴とする請求項6
    に記載の流水空気エネルギーシステム。
  8. 【請求項8】水車が、出力軸と、前記出力軸から半径方
    向に延在した延在部と、前記延在部に出力軸と平行に回
    動軸を設けた複数の羽部材と、前記羽部材を出力軸の回
    転方向とは逆の方向に1/2の角速度比で回転させるよう
    に羽部材の回転を制御する制御手段を備えたものである
    ことを特徴する請求項1又は請求項5に記載の流水空気
    エネルギーシステム。
  9. 【請求項9】制御手段が出力軸を軸支する枠体に固定さ
    れた固定スプロケットと、前記固定スプロケットの2倍
    の半径を有し、羽部材の回転軸に取付けられた遊星スプ
    ロケットと、固定スプロケットと遊星スプロケットとの
    間に巻回されたチェーンとを備えていることを特徴とす
    る請求項8に記載の流水空気エネルギーシステム。
  10. 【請求項10】制御手段が出力軸を軸支する枠体に固定
    された固定ギヤと、前記固定ギヤの2倍の歯数を有し、
    羽部材の回転軸に取付けられた遊星ギヤと、固定ギヤと
    遊星ギヤにそれぞれ噛合するように配設したカウンタギ
    ヤとを備えていることを特徴とする請求項8に記載の流
    水空気エネルギーシステム。
  11. 【請求項11】水車近傍の上流において、羽部材が水の
    流れ方向に対して逆行する側へ流れようとする水の流れ
    を遮る整流部材を備えていることを特徴とする請求項6
    又は8に記載の流水空気エネルギーシステム。
  12. 【請求項12】前記整流部材が、羽部材が水の流れ方向
    に対して逆行する側から羽部材が水の流れ方向に順行す
    る側へ、水の流れを変えるものであることを特徴とする
    請求項11に記載の流水空気エネルギーシステム。
  13. 【請求項13】コンプレッサが、水車から回転トルクを
    受けて回転するドライブシャフトと、吸気行程で大気圧
    により押し開かれる吸気口と、排気行程で所定の内圧を
    受けて開かれる排気口とを有するシリンダ本体と、前記
    ドライブシャフトにクランク機構を介して直線往復動す
    るように連結したピストンとを備える複数の作動シリン
    ダを備え、 水車で得られた回転トルクに応じて各作動シリンダの吸
    気口又は排気口を適時に開放するようにした制御手段に
    より、生成する圧縮空気の量を調整することができるコ
    ンプレッサユニットであることを特徴とする請求項1又
    は請求項5に記載の流水空気エネルギーシステム。
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