JP2003143682A - 挿入型イヤホン - Google Patents
挿入型イヤホンInfo
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Abstract
果的に防止するとともにイヤーチップの装着感を向上さ
せる。 【解決手段】 イヤーチップ14を、筒状部14Aと、
その先端部および中間部から基端部側へ各々略パラボラ
状に広がる第1および第2環状フランジ部14B、14
Cとで構成する。第1環状フランジ部14Bは、第2環
状フランジ部14Cよりも小径で形成し、その内周端部
から外周端部まで略同一肉厚で形成し、内周端部近傍部
位14Baは略半ドーナッツ形状に形成する。イヤーチ
ップ14を外耳道2に挿入すると、その壁面2aに第1
環状フランジ部14Bが部分的に当接して壁面2aから
反力を受け、相対的に強度が小さい内周端部近傍部位1
4Baが変形する。この変形により、第1環状フランジ
部14Bは、その外周側部分14Bbが壁面当接前の形
状と略同一形状を維持したまま回動し、壁面2aに対し
て全周略均一な押圧力で当接する。
Description
に関するものであり、特に、そのイヤーチップの構成に
関するものである。
するレシーバユニットと、このレシーバユニットに装着
されたイヤーチップとを備えてなり、イヤーチップを外
耳道に挿入した状態で使用するように構成されている。
記音道管の音道と連通する音道を形成する筒状部と、こ
の筒状部の先端部からその基端部側へ略パラボラ状に広
がるように形成された環状フランジ部とからなってい
る。そして、このイヤーチップを外耳道に挿入したと
き、その環状フランジ部により挿入型イヤホンを保持す
るとともに、該環状フランジ部が外耳道の壁面に密着し
て音漏れの発生を防ぐようになっている。
た音質を得るためには、イヤーチップを外耳道に挿入し
たときに、その音道形状が大きく変形しないようにする
ことが肝要である。このため、イヤーチップの筒状部を
ある程度厚肉に形成することにより十分な剛性を確保す
るようにしている。そして、外耳道の壁面に対する環状
フランジ部の密着性については、専ら環状フランジ部の
変形作用のみによって確保するようにしている。
ジ部を有するイヤーチップを採用すれば、環状フランジ
部による挿入型イヤホンの保持機能と外耳道の壁面に対
する密着機能とをある程度分離させることができる。
10のイヤーチップ114のように、筒状部114Aの
先端部からその基端部側へ略パラボラ状に広がるように
形成された第1環状フランジ部114Bと、筒状部11
4Aの中間部からその基端部側へ略パラボラ状に広がる
ように形成された第2環状フランジ部114Cとを備え
た構成とし、第1環状フランジ部114Bの外径を第2
環状フランジ部の外径よりも小さい値に設定すれば、第
1環状フランジ部114Bを音響特性上有利な(十分な
音圧が確保可能な)外耳道2の奥部において壁面2aに
密着させるとともに、第2環状フランジ部114Cをイ
ヤーチップ装着時の違和感が比較的小さい外耳道2の入
口部分において壁面2aに当接させて挿入型イヤホン1
10の保持を図ることができる。
うにイヤーチップの環状フランジ部を単に2重構造にし
ただけでは、次のような問題がある。
はなく複雑な曲面形状で延びているので、イヤーチップ
114を外耳道2に挿入したとき、その壁面2aに対し
て第1環状フランジ部114Bの周方向各部位が不均一
に当接する。その際、図示のように、第1環状フランジ
部114Bの内周端部114Baが、一般的な単一構造
のイヤーチップの環状フランジ部と同様に厚肉で形成さ
れているとすると、この内周端部114Baおよびその
近傍部位はほとんど変形せずに、その外周側部分114
Bbのみが大きく変形する。しかもこのとき、第1環状
フランジ部114Bは、外周側部分114Bbの壁面当
接部およびその近傍部位のみが変形するだけであるの
で、第1環状フランジ部114B全体としては外耳道2
の壁面2aに対する押圧力が不足しやすくなる。
に対する密着性を十分に確保することができず、音漏れ
の発生を効果的に防止することができない、という問題
がある。
させるために、さらに耳の奥まで挿入してしまう場合が
あるが、このような場合にも内周端部114Baおよび
その近傍部位はさほど変形しないため、外耳道2の奥の
第1湾曲部2bまでイヤーチップ114がそのままの形
で到達してしまい、第1湾曲部2bによりイヤーチップ
114の音道114aの先端部が塞がれてしまう、とい
う問題もある。
外周側部分114Bbの壁面当接部においては、外耳道
2の壁面2aを局部的に強く圧迫することとなるので、
イヤーチップ114の長時間装着によりユーザに違和感
ないし苦痛を与えてしまう、という問題がある。
れたものであって、音漏れの発生を効果的に防止すると
ともにイヤーチップの装着感を向上させることができる
挿入型イヤホンを提供することを目的とするものであ
る。
プの第1環状フランジ部の形状に工夫を施すことによ
り、上記目的達成を図るようにしたものである。
は、音道管を有するレシーバユニットと、このレシーバ
ユニットに装着されたイヤーチップとを備えてなり、上
記イヤーチップを外耳道に挿入した状態で使用するよう
に構成された挿入型イヤホンにおいて、上記イヤーチッ
プが、上記音道管の音道と連通する音道を形成する筒状
部と、この筒状部の先端部から該筒状部の基端部側へ略
パラボラ状に広がるように形成された第1環状フランジ
部と、上記筒状部の中間部から該筒状部の基端部側へ略
パラボラ状に広がるように形成された第2環状フランジ
部とを備えてなり、上記第1環状フランジ部の外径が、
上記第2環状フランジ部の外径よりも小さい値に設定さ
れており、上記第1環状フランジ部が、該第1環状フラ
ンジの内周端部から外周端部まで略同一肉厚で形成され
るとともに、該第1環状フランジ部の内周端部近傍部位
が略半ドーナッツ形状に形成されている、ことを特徴と
するものである。
ジ部として第1および第2環状フランジ部のみが形成さ
れた構成としてよいことはもちろんであるが、これら以
外の環状フランジ部が追加形成された構成としてもよ
い。
端部から外周端部まで略同一肉厚で形成されたものであ
れば、その肉厚寸法の具体的な値は特に限定されるもの
ではない。
の中心軸線を含む断面形状が略円弧形状に設定された回
転体形状を意味するものである。
係る挿入型イヤホンは、レシーバユニットの音道管に装
着されたイヤーチップが、音道管の音道と連通する音道
を形成する筒状部と、この筒状部の先端部および中間部
からその基端部側へ各々略パラボラ状に広がるように形
成された第1および第2環状フランジ部とを備えている
が、第1環状フランジ部は、その外径が第2環状フラン
ジ部の外径よりも小さい値に設定されており、その内周
端部から外周端部まで略同一肉厚で形成されるととも
に、その内周端部近傍部位が略半ドーナッツ形状に形成
されているので、次のような作用効果を得ることができ
る。
ると、その壁面に対して第1環状フランジ部が部分的に
当接して壁面から反力を受けるが、このとき第1環状フ
ランジ部はその内周端部近傍部位がまず変形する。これ
は、内周端部から外周端部まで略同一肉厚で形成された
第1環状フランジ部においては、径が小さい内周端部近
傍部位に相対的に大きな応力を生じるからである。その
際、この内周端部近傍部位は略半ドーナッツ形状に形成
されているので、その略円弧状断面の曲率半径を周方向
各部位によって変化させるようにして変形する。この内
周端部近傍部位の変形により、その外周側部分は壁面当
接前の形状と略同一形状を維持したまま回動し、外耳道
おける反対側の壁面に当接する。このとき、外周側部分
の周方向各部位において外耳道の壁面に対する押圧力に
差異があれば、内周端部近傍部位の変形作用により押圧
力が平均化されるので、第1環状フランジ部は常に外耳
道の壁面に対して全周略均一な押圧力で当接することと
なる。
壁面に対して確実に密着させることができ、これにより
音漏れの発生を効果的に防止することができる。しか
も、第1環状フランジ部の外周側部分は外耳道の壁面に
対して全周略均一な押圧力で当接するので、その押圧力
を小さい値に設定しても密着性を十分に確保することが
できる。したがって、第1環状フランジ部によって外耳
道の壁面を局部的に強く圧迫してしまうおそれをなくす
ことができ、これによりイヤーチップの装着感を向上さ
せることができる。
ホンにおいて、音漏れの発生を効果的に防止するととも
にイヤーチップの装着感を向上させることができる。
ンジ部を外耳道の壁面に確実に密着させることができる
ので、第2環状フランジ部については、挿入型イヤホン
の保持機能に特化した構成とすることができる。そし
て、このように挿入型イヤホンの保持機能と外耳道の壁
面に対する密着機能とを略完全に分離させることによ
り、挿入型イヤホンの音響性能を最大限に発揮させるこ
とが可能となる。
ることにより、第1環状フランジ部の外耳道の壁面に対
する押圧力を小さい値に設定しても十分な密着性を確保
することができるので、第1環状フランジ部の薄肉化を
図ることが可能となるが、肉厚をあまりにも小さくする
と、その外周側部分が壁面当接前の形状と略同一形状を
維持したまま回動しにくくなる。このような観点から、
第1環状フランジ部の肉厚は0.3〜0.6mmに設定
することが好ましい。
の内周端部近傍部位は略半ドーナッツ形状に形成されて
いるが、この内周端部近傍部位における外表面の曲率半
径を1.0〜1.5mmに設定することが、該内周端部
近傍部位の変形によって外周側部分を壁面当接前の形状
と略同一形状を維持したまま回動させるようにする上で
好ましい。ここでいう「曲率半径」とは、筒状部の中心
軸線を含む断面に沿った曲率半径を意味するものであ
る。
実施の形態について説明する。
型イヤホン10を示す一部断面側面図であり、図2は、
図1の要部側断面図である。
る挿入型イヤホン10は、レシーバユニット12とイヤ
ーチップ14とからなっている。レシーバユニット12
は、その前端部(図1において右端部)に音道管16を
有しており、この音道管16にイヤーチップ14が装着
されている。そして、この挿入型イヤホン10は、イヤ
ーチップ14を外耳道に挿入した状態で使用するように
なっている。
8と、このレシーバ本体18を収容するハウジング20
と、レシーバ本体18に接続されたコード22とを備え
てなっている。
を有するバランスドアーマチャ型の電磁型レシーバで構
成されており、その前端面の下端部に放音孔18aが形
成されるとともに、その上面後端部近傍部位に端子18
bが設けられている。そして、このレシーバ本体18
は、コード22を介して端子18bから入力される信号
電流に応じた音波を放音孔18aから放射するようにな
っている。
着固定するフレーム24と、コード22の端末部を収容
した状態でフレーム24に後方側から嵌合固定されたコ
ード固定用ブロック26と、フレーム24およびコード
固定用ブロック26を筒状に覆う外装部材28とからな
っている。
樹脂等からなる射出成形品であって、レシーバ本体18
の前部が後方側から挿入される挿入空間24Aaを形成
するレシーバ本体挿入部24Aと、このレシーバ本体挿
入部24Aから後方へ延びるように形成され、コード固
定用ブロック26と嵌合するブロック嵌合部24Bと、
このブロック嵌合部24Bの左右両側部を切り欠くよう
にして形成され、レシーバ本体挿入部24Aに挿入され
たレシーバ本体18の後端部に左右両側から弾性的に係
合する1対の弾性係合片24Cと、レシーバ本体挿入部
24Aの前端面24Abから前方へ円筒状に延びる外筒
部24Dとからなっている。
S樹脂等からなる射出成形品であって、フレーム24の
ブロック嵌合部24Bの形状に対応するよう側面視にお
いてコ字状に形成されており、その後端部近傍には環状
溝26aが形成されている。そして、このコード固定用
ブロック26においては、その環状溝26aの下端部に
形成された挿通孔(図示せず)を介してコード22を該
コード固定用ブロック26内に挿通させ、その端末部を
レシーバ本体18の端子18bに基板(図示せず)を介
して接続させるようになっている。その際、コード固定
用ブロック26内に収容されたコード22の端末部近傍
部位には、コブ状の結び目が形成されており、これによ
り、コード22が引っ張られたときに、この結び目とコ
ード固定用ブロック26とが係合して引張り力に抵抗す
るようになっている。
の軟質材料で構成されており、フレーム24およびコー
ド固定用ブロック26を覆った状態ではある程度弾性変
形している。すなわち、この外装部材28は、単品状態
では、円筒状に形成されており、その軸線方向両端部に
は、各々環状フランジ部28a、28bが内周側へ突出
するように形成されている。そして、この外装部材28
は、その一方の環状フランジ部28aを押し広げた状態
で、フレーム24およびコード固定用ブロック26に被
せるようにして後方側から装着され、装着完了状態で
は、前方側の環状フランジ部28aがフレーム24のレ
シーバ本体挿入部24Aの前端面24Abと係合し、後
方側の環状フランジ部28bがコード固定用ブロック2
6の環状溝26aと係合するようになっている。ただ
し、環状溝26aの下端部においては、コード22を迂
回するよう前方側へ部分的に変位した状態で係合してい
る。
部に外周側へ突出する環状フランジ部24Daが形成さ
れており、その前端面24Dbの下端部には前方へ突出
する突起部24Dcが形成されている。この外筒部24
Dの内周側空間24Ddは、レシーバ本体挿入部24A
の挿入空間24Aaと連通するように形成されている
が、この内周側空間24Ddにおける後端部下面には切
欠き部24Deが形成されている。この切欠き部24D
eが形成されていることにより、レシーバ本体挿入部2
4Aにレシーバ本体18が挿入されたとき、その放音孔
18aが塞がれてしまわないようにしている。そして、
この外筒部24Dの内周側空間24Ddには、内筒部材
30が前方側から挿着されており、これら外筒部24D
と内筒部材30とで上記音道管16を構成するようにな
っている。
なる射出成形品であって、円筒部30Aと、この円筒部
30Aの前端部に外周側へ突出するように形成されたフ
ランジ部30Bとからなり、その中心部に形成された貫
通孔30aの前端部は、大径のフィルタ収容部30bと
して形成されている。円筒部30Aは、その前端近傍部
位30Aaの外径が外筒部24Dの内径と略同じ値に設
定されており、それよりも後方側の部位の外径は外筒部
24Dの内径よりもやや小さい値に設定されている。一
方、フランジ部30Bは、その下端部に切欠き部30B
aが形成されており、また、その上端部には水平方向に
面取りされた面取り部30Bbが形成されている。
際、そのフランジ部30Bが外筒部24Dの前端面24
Dbに当接することにより、軸線方向の位置決めが行わ
れ、また、そのフランジ部30Bの切欠き部30Baを
外筒部24Dの突起部24Dcに係合させることによ
り、軸線回り方向の位置決めが行われるようになってい
る。なお、内筒部材30は、その円筒部30Aの前端近
傍部位30Aaにおいて外筒部24Dと摺接嵌合するよ
うになっている。
が行われることにより、音道管16の音道16aが形成
されることとなるが、この音道16aは、内筒部材30
の貫通孔30aと、この貫通孔30aの後方側に僅かに
露出する外筒部24Dの内周側空間24Ddとで構成さ
れることとなる。
は、不織布等からなる円板状の音響フィルタ32が、接
着あるいは両面テープでの貼着等により固定されてい
る。
ム等の軟質材料で構成されており、筒状部14Aと、第
1および第2環状フランジ部14B、14Cとからなっ
ている。
りその音道16aと連通する音道14aを形成するよう
になっている。第1環状フランジ部14Bは、筒状部1
4Aの先端部から基端部側へ略パラボラ状に広がるよう
に形成されており、一方、第2環状フランジ部14C
は、筒状部14Aの中間部から基端部側へ略パラボラ状
に広がるように形成されている。
部から外周端部まで略同一肉厚で形成されているが、第
2環状フランジ部14Cは、その内周端部が厚肉で形成
されるとともに、それ以外の部分が略同一肉厚で形成さ
れている。第1環状フランジ部14Bの外径は、第2環
状フランジ部14Cの外径よりも小さい値に設定されて
いる。また、第1環状フランジ部14Bは、その内周端
部近傍部位14Baが略半ドーナッツ形状に形成されて
いる。
料硬度がショア硬度でA=30〜60(例えば45)に
設定されている。また、第1環状フランジ部14Bの肉
厚t1は、t1=0.3〜0.6mm(例えば0.5m
m)に設定されており、第2環状フランジ部14Cにお
ける内周端部以外の以外の部分の肉厚t2も、t2=
0.3〜0.6mm(例えば0.5mm)に設定されて
いる。そして、第1環状フランジ部14Bの外径は、約
φ10mmに設定されており、第2環状フランジ部14
Cの外径は、約φ12mmに設定されている。
おいて、第1環状フランジ部14Bの内周端部近傍部位
14Baにおける外表面14Ba1の曲率半径R1は、
R1=1.0〜1.5mm(例えば1.1mm)に設定
されている。なお、第1環状フランジ部14Bの内周端
部近傍部位14Baが略半ドーナッツ形状に形成されて
いることから、筒状部14Aの先端面14Aaは、内周
端部近傍部位14Baよりも基端部側に位置している
が、この先端面14Aaにおける内周端部近傍部位14
Baの外表面14Ba1との接続部分14Aa1は、円
弧状曲線で滑らかに接続されている。この円弧状曲線の
曲率半径R2は、R2=1.0〜1.5mm(例えば
1.3mm)に設定されている。
入型イヤホン10は、レシーバユニット12の音道管1
6に装着されたイヤーチップ14が、音道管16の音道
16aと連通する音道14aを形成する筒状部14A
と、この筒状部14Aの先端部および中間部からその基
端部側へ各々略パラボラ状に広がるように形成された第
1および第2環状フランジ部14B、14Cとを備えて
いるが、第1環状フランジ部14Bは、その外径が第2
環状フランジ部14Cの外径よりも小さい値に設定され
ており、その内周端部から外周端部まで略同一肉厚で形
成されるとともに、その内周端部近傍部位14Baが略
半ドーナッツ形状に形成されているので、次のような作
用効果を得ることができる。
プ14を外耳道2に挿入すると、その壁面2aに第1環
状フランジ部14B(の下端部)が部分的に当接して壁
面2aから反力を受ける。このとき、第1環状フランジ
部14Bにおいて相対的に強度が小さい内周端部近傍部
位14Baがまず変形する。その際、この内周端部近傍
部位14Baは略半ドーナッツ形状に形成されているの
で、その略円弧状断面の曲率半径を周方向の各部位によ
って変化させるようにして変形する。この内周端部近傍
部位14Baの変形により、その外周側部分14Bbは
壁面当接前の形状(図中2点鎖線で示す形状)と略同一
形状を維持したまま回動する。このとき外周側部分14
Bbが仮に制約なしに回動できるものとすれば図中破線
で示す位置まで回動変位することとなるが、回動途中で
外周側部分14Bbにおける壁面当接部とは反対側の部
分(上端部)が外耳道2の壁面2aに当接するので、こ
の反対側部分が変形して壁面2aを押圧することとな
る。その際、外周側部分14Bbの周方向各部位におい
て外耳道2の壁面2aに対する押圧力に差異があれば、
内周端部近傍部位14Baの変形作用により押圧力が平
均化されるので、第1環状フランジ部14Bは常に外耳
道2の壁面2aに対して全周略均一な押圧力で当接する
こととなる。
耳道2の壁面2aに対して確実に密着させることがで
き、これにより音漏れの発生を効果的に防止することが
できる。しかも、第1環状フランジ部14Bの外周側部
分14Bbは外耳道2の壁面2aに対して全周略均一な
押圧力で当接するので、その押圧力を小さい値に設定し
ても十分な密着性を確保することができる。したがっ
て、第1環状フランジ部14Bによって外耳道2の壁面
2aを局部的に強く圧迫してしまうおそれをなくすこと
ができ、これによりイヤーチップ14の装着感を向上さ
せることができる。
ヤホンにおいて、音漏れの発生を効果的に防止するとと
もにイヤーチップの装着感を向上させることができる。
ーチップ14を耳の奥まで挿入した場合においても、第
1環状フランジ部14Bの外周側部分14Bbが回動す
るので、外耳道2の奥の第1湾曲部2bによりイヤーチ
ップ14の音道14aの先端部が塞がれてしまうことな
く、イヤーチップ14の装着を行うことができる。
ランジ部14Bを外耳道2の壁面2aに確実に密着させ
ることができるので、第2環状フランジ部14Cについ
ては、挿入型イヤホン10の保持機能に特化した構成と
することができる。具体的には、第2環状フランジ部1
4Cをイヤーチップ装着時の違和感が比較的小さい外耳
道2の入口部分において壁面2aに確実に固定すること
ができる。そして、このように挿入型イヤホン10の保
持がしっかりと行われることにより、その音響特性(特
に低音領域の特性)を向上させることできる。
ジ部14Cにおける内周端部以外の以外の部分の肉厚t
2が、第1環状フランジ部14Bの肉厚t1と同じ値に
設定されているものとして説明したが、この肉厚t2を
必要に応じて異なる値に設定してもよいことはもちろん
である。
Aの先端面14Aaにおける内周端部近傍部位14Ba
の外表面14Ba1との接続部分14Aa1が円弧状曲
線で滑らかに形成されているので、第1環状フランジ部
14Bは、その内周端部から外周端部まで「同一肉厚」
で形成されていることにはならないが、その内周端部か
ら外周端部まで「略同一肉厚」で形成されているという
範疇から外れるものではない。すなわち、接続部分14
Aa1の曲率半径R2はR2=1.0〜1.5mmであ
るので、この程度の大きさの曲率半径で接続部分14A
a1が形成されていても、外周側部分14Bbが壁面2
aから反力を受けたときの内周端部近傍部位14Baの
変形作用が阻害されてしまうことはない。一方、この接
続部分14Aa1が形成されていることにより、内周端
部近傍部位14Baが変形したときに、第1環状フラン
ジ部14Bの内周端部に亀裂等が発生してしまうおそれ
をなくすことができる。
部14Bの肉厚t1が0.3〜0.6mmに設定されて
いるので、その内周端部近傍部位14Baの変形によっ
て外周側部分14Bbを壁面当接前の形状と略同一形状
を維持したまま回動させるという機能を確保した上で、
第1環状フランジ部14Bの薄肉化を図ることができ
る。
ンジ部14Bの内周端部近傍部位14Baにおける外表
面14Ba1の曲率半径R1が1.0〜1.5mmに設
定されているので、該内周端部近傍部位14Baの変形
によって外周側部分14Bbを壁面当接前の形状と略同
一形状を維持したまま回動させることが容易に可能とな
る。
示す一部断面側面図
Claims (3)
- 【請求項1】 音道管を有するレシーバユニットと、こ
のレシーバユニットに装着されたイヤーチップとを備え
てなり、上記イヤーチップを外耳道に挿入した状態で使
用するように構成された挿入型イヤホンにおいて、 上記イヤーチップが、上記音道管の音道と連通する音道
を形成する筒状部と、この筒状部の先端部から該筒状部
の基端部側へ略パラボラ状に広がるように形成された第
1環状フランジ部と、上記筒状部の中間部から該筒状部
の基端部側へ略パラボラ状に広がるように形成された第
2環状フランジ部とを備えてなり、 上記第1環状フランジ部の外径が、上記第2環状フラン
ジ部の外径よりも小さい値に設定されており、 上記第1環状フランジ部が、該第1環状フランジの内周
端部から外周端部まで略同一肉厚で形成されるととも
に、該第1環状フランジ部の内周端部近傍部位が略半ド
ーナッツ形状に形成されている、ことを特徴とする挿入
型イヤホン。 - 【請求項2】 上記第1環状フランジ部の肉厚が、0.
3〜0.6mmに設定されている、ことを特徴とする請
求項1記載の挿入型イヤホン。 - 【請求項3】 上記第1環状フランジ部の内周端部近傍
部位における外表面の曲率半径が、1.0〜1.5mm
に設定されている、ことを特徴とする請求項1または2
記載の挿入型イヤホン。
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