JP5258413B2 - イヤーチップおよび挿入型イヤホン - Google Patents

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Description

本願発明は、挿入型イヤホンに関するものであり、特に、そのイヤーチップの構成に関するものである。
一般に、挿入型イヤホンは、音導管を有するレシーバユニットと、このレシーバユニットの音導管に装着されたイヤーチップとを備えてなり、そのイヤーチップを外耳道に挿入した状態で使用するように構成されている。
この挿入型イヤホンのイヤーチップは、一般に、音導管に装着されることにより該音導管とで音道を形成する筒状部と、この筒状部の前端部から後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された環状フランジ部とを備えた構成となっている。
そして、このイヤーチップの環状フランジ部としては、「特許文献1」に記載されているように、単一の環状フランジ部からなる構成(以下「1段型環状フランジ部」という)と、「特許文献2」に記載されているように、筒状部の前端部から略パラボラ状に広がる第1環状フランジ部と、筒状部の中間部から略パラボラ状に広がる第2環状フランジ部とからなる構成(以下「2重型環状フランジ部」という)と、「特許文献3」に記載されているように、筒状部の前端部から略パラボラ状に広がる第1環状フランジ部と、この第1環状フランジ部の後端縁からさらに略パラボラ状に広がる第2環状フランジ部とからなる構成(以下「2段型環状フランジ部」という)とが知られている。
特開2000−341784号公報 特開2003−143682号公報 意匠登録第1279912号公報
上記1段型環状フランジ部を備えたイヤーチップは、外耳道の壁面との環状接触(すなわち全周にわたる接触)が前後方向の1箇所でのみ行われるので、遮音性を十分に確保することができず、また、外耳道からイヤーチップが外れやすい、という問題がある。
これに対し、上記2重型環状フランジ部を備えたイヤーチップは、外耳道の壁面との環状接触が前後方向の2箇所で行われるので、遮音性を十分に確保することができ、かつ、イヤーチップを外耳道から外れにくいものとすることができる。
しかしながら、これを実現するためには、第1環状フランジ部だけでなく第2環状フランジ部も外耳道の壁面に対して確実に環状接触するように、イヤーチップを外耳道に挿入する際、その奥まで意識的に押し込むことが必要となる。このイヤーチップの挿入が不十分であると、上記機能を十分に発揮させることができず、またその際、イヤーチップが所定の位置まで確実に挿入されていないと、低音不足などの音質低下が発生してしまう、という問題がある。
一方、上記2段型環状フランジ部を備えたイヤーチップにおいても、外耳道の壁面との環状接触が前後方向の2箇所で行われるようにすることが可能であり、これにより、遮音性を十分に確保するとともに、イヤーチップを外耳道から外れにくいものとすることが可能となる。
しかしながら、このような2段型環状フランジ部を備えたイヤーチップにおいて、その第1および第2環状フランジ部が、略一定の肉厚で形成された構成となっていると、第1環状フランジ部が外耳道の壁面に対して環状接触した時点で、この第1環状フランジ部が多少弾性変形した状態となるので、その影響で第2環状フランジ部が周方向に波打つようにして大きく変形してしまう。このため、第2環状フランジ部を外耳道の壁面に対して環状接触させることができなくなり、上記機能を十分に発揮させることができなくなってしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遮音性を十分に確保することができ、かつ、外耳道への挿入のしやすさと外耳道からの外れにくさとを両立させることができるイヤーチップおよびこれを備えた挿入型イヤホンを提供することを目的とするものである。
本願発明は、イヤーチップの肉厚分布に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係るイヤーチップは、
音導管を有するレシーバユニットと、このレシーバユニットの音導管に装着されたイヤーチップとを備えてなり、上記イヤーチップを外耳道に挿入した状態で使用するように構成された挿入型イヤホン、に用いられる上記イヤーチップにおいて、
上記音導管に装着されることにより該音導管とで音道を形成する筒状部と、この筒状部の前端部から後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された第1環状フランジ部と、この第1環状フランジ部の後端縁からさらに後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された第2環状フランジ部と、を備えてなり、
上記第2環状フランジ部における前端部近傍部位が、上記第1環状フランジ部の後端部近傍部位よりも厚い肉厚で形成されている、ことを特徴とするものである。
上記「第1環状フランジ部」は、一定の肉厚で形成されていてもよいし、その部位によって肉厚が変化するように形成されていてもよい。
上記「第2環状フランジ部」は、その前端部近傍部位が第1環状フランジ部の後端部近傍部位よりも厚い肉厚で形成されていれば、それ以外の部位の肉厚の大小については特に限定されるものではない。
上記構成に示すように、本願発明に係るイヤーチップは、筒状部の前端部から略パラボラ状に広がる第1環状フランジ部と、この第1環状フランジ部の後端縁からさらに後方へ向けて略パラボラ状に広がる第2環状フランジ部とを備えた構成となっているが、上記第2環状フランジ部は、その前端部近傍部位が第1環状フランジ部の後端部近傍部位よりも厚い肉厚で形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、外耳道は、直線状に延びてはおらず曲がっており、しかも、その断面形状は円形ではなく不規則な断面形状を有している。このため、イヤーチップを外耳道に挿入すると、その壁面に対して第1環状フランジ部が部分的に接触する。この接触により、第1環状フランジ部は、壁面から反力を受けて多少弾性変形しつつ、その接触部分とは反対側の部分が壁面に接触する。そして最終的には、第1環状フランジ部は、多少弾性変形した状態で、壁面に対して環状接触する。このとき、第2環状フランジ部は、その前端部近傍部位が第1環状フランジ部の後端部近傍部位よりも厚い肉厚で形成されており、相対的に高い剛性を有しているので、第1環状フランジ部が多少弾性変形した程度では、ほとんど弾性変形せず、元の略パラボラ状の形状に維持される。
一方、第2環状フランジ部も、イヤーチップの外耳道への挿入により、その壁面に対して部分的に接触し、壁面からの反力を受ける。このとき、第2環状フランジ部が弾性変形する前に、相対的に薄肉で形成された第1環状フランジ部が、その後端部近傍部位において弾性変形する。このため、第2環状フランジ部は、元の略パラボラ状の形状を維持しつつ、まっすぐに外耳道に挿入され、多少弾性変形した状態で、壁面に対して環状接触する。
そしてこれにより、イヤーチップを外耳道に挿入したとき、その壁面との環状接触が、前後方向の2箇所において確実に行われることとなるので、遮音性を十分に確保することができ、かつ、外耳道に挿入されたイヤーチップが、外耳道から容易に外れてしまわないようにすることができる。
このように本願発明によれば、挿入型イヤホンに用いられるイヤーチップにおいて、その遮音性を十分に確保することができ、かつ、外耳道への挿入のしやすさと外耳道からの外れにくさとを両立させることができる。
しかも、本願発明に係るイヤーチップにおいては、従来の2重型環状フランジ部を備えたイヤーチップの場合のように、イヤーチップを外耳道に挿入する際、その奥まで意識的に押し込まなくても、適正な装着を行うことができるので、従来のように挿入量が足りないために低音不足などの音質低下が発生してしまうのを未然に防止することができる。
上記構成において、第2環状フランジ部を、その前端部から後端部へ向けて徐々に肉厚が薄くなるように形成された構成とすれば、第1環状フランジ部が弾性変形したときでも元の略パラボラ状の形状を維持するという機能は確保した上で、この第2環状フランジ部が外耳道の壁面に対して環状接触する際に、その弾性変形によって生じる壁面への反発力を小さくすることができる。そしてこれにより、ユーザがイヤーチップを装着した状態で、その第2環状フランジ部から受ける圧迫感や違和感を軽減することができる。
上記構成において、第1環状フランジ部を、略一定の肉厚で形成された構成とすれば、第1環状フランジ部の弾性変形量がある程度大きくなっても、第2環状フランジ部を、ほとんど弾性変形させることなく、元の略パラボラ状の形状に維持することが可能となる。そしてこれにより、外耳道の壁面に対する第2環状フランジ部の環状接触をより確実に行うことができる。
上記構成において、第1環状フランジ部における筒状部との連結部位を、第2環状フランジ部における最大肉厚部よりも厚い肉厚で形成された構成とすれば、イヤーチップを外耳道に挿入したとき、第1環状フランジ部の前端部が容易に弾性変形しないようにすることができる。そしてこれにより、第1環状フランジ部における前端部以外の部位の、筒状部の中心軸からの距離が、その周方向の位置によって大きく変化しないようにすることができる。またこれにより、第2環状フランジ部についても、筒状部の中心軸からの距離が、その周方向の位置によって大きく変化しないようにすることができる。したがって、イヤーチップと外耳道の壁面との前後方向の2箇所における環状接触が、安定的に行われるようにすることができる。
上記構成において、筒状部の前端部近傍部位を、該筒状部における他の部位よりも薄い肉厚で形成された構成とすれば、イヤーチップを外耳道に挿入したとき、外耳道の曲がり形状に追随させて筒状部の前端部近傍部位を撓ませることが可能となる。そしてこれにより、ユーザがイヤーチップを装着した状態で、その第1および第2環状フランジ部から受ける圧迫感や違和感を一層軽減することができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係るイヤーチップ14を備えた挿入型イヤホン10を、右向きに配置した状態で示す側断面図である。図2は、図1のII部詳細図である。また、図3は、図1のII部を、主要構成要素に分解して示す斜視図である
これらの図に示すように、本実施形態に係る挿入型イヤホン10は、音導管16を有するレシーバユニット12と、このレシーバユニット12の音導管16に装着されたイヤーチップ14とを備えてなっている。そして、この挿入型イヤホン10は、そのイヤーチップ14を外耳道に挿入した状態で使用するようになっている。
レシーバユニット12は、前後方向に延びる円筒状の外形形状を有しており、その前端部(図1において右端部)に上記音導管16が設けられている。
このレシーバユニット12は、レシーバ本体18と、このレシーバ本体18を収容する筐体20と、プラグ付ケーブル22とを備えてなっている。
レシーバ本体18は、バランスドアーマチャ型レシーバであって、その前面壁には放音孔18aが形成されている。そして、このレシーバ本体18の前端部には、その放音孔18aと連通する放音空間30を形成する放音ノズル26が固定されている。この放音ノズル26は、放音孔18aを囲むようにしてレシーバ本体18の前端部に固定された部材であって、その先端部26aが円筒状に形成されている。
筐体20は、略円筒状の筒状フレーム32と、筒状フレーム32の後端部に固定された有底円筒状のキャップ36と、筒状フレーム32とキャップ36との間に装着されたケーブル引出し部材38とからなっている。
筒状フレーム32の前端部には、軸線Axを中心軸とする小径円筒部が形成されており、この小径円筒部が上記音導管16を構成している。この音導管16は、放音ノズル26の放音空間30と連通する円柱状の孔16aを有しており、その前端部には、やや厚肉の前端フランジ部16bが形成されている。
筒状フレーム32には、その後端部側からガスケット34が挿入固定されている。そして、レシーバ本体18は、このガスケット34に位置決めされた状態で筐体20内に収容されている。
ケーブル引出し部材38は、プラグ付ケーブル22を挿通支持している。このプラグ付ケーブル22は、その下端部にプラグ(図示せず)が取り付けられており、また、その上端部においてレシーバ本体18に電気的に接続されている。
イヤーチップ14は、例えばシリコーンゴムあるいはエラストマ等の軟質材料で構成されており、軸線Axを中心軸とする回転体形状を有している。
このイヤーチップ14は、音導管16に対してその前端部側から外挿状態で装着された筒状部14Aと、この筒状部14Aの前端部から後方側へ略パラボラ状に広がるように形成された小径の第1環状フランジ部14Bと、この第1環状フランジ部14Bの後端縁からさらに後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された大径の第2環状フランジ部14Cとからなっている。
そして、このイヤーチップ14が音導管16に装着されることにより、その筒状部14Aと音導管16とで、放音ノズル26の放音空間30を外部空間と連通させる音道40が形成されるようになっている。
筒状部14Aは、円筒状に形成されているが、音導管16に装着される前の状態では、図2において2点鎖線で示すように、その後端部から前端部へ向けて肉厚が段階的に薄くなるように形成されている。
すなわち、この筒状部14Aの外周面は、一定径の円筒面で形成されているが、その内周面は、後端部近傍部位14A1では小径の円筒面で、中間部位14A2では後端部近傍部位14A1よりもやや大径の円筒面で、さらに前端部近傍部位14A3では中間部位14A2よりもさらにやや大径の円筒面で形成されている。そしてこれにより、筒状部14Aの肉厚は、後端部近傍部位14A1の肉厚t7、中間部位14A2の肉厚t6、前端部近傍部位14A3の肉厚t5の順で、段階的に小さい値となるように設定されている。
そして、この筒状部14Aは、音導管16に装着された状態では、その後端部近傍部位14A1の内周面と中間部位14A2の内周面の一部とが弾性変形して、音導管16の外周面と密着するようになっている。その際、筒状部14Aの後端面が、筒状フレーム32の前端面32aに当接するとともに、後端部近傍部位14A1の内周面と中間部位14A2の内周面との間の環状段差部が、音導管16の前端フランジ部16bの後端面に嵌り込むようになっている。
第1環状フランジ部14Bの外周面14Baは、軸線Axを含む平面に沿った断面形状が略円弧状に設定されている。その際、この軸線Axを含む平面内において、第1環状フランジ部14Bの外周面14Baは、その前端部が軸線Axと鋭角をなすようにして斜め後方へ延びているが、その後端部は、軸線Axと略平行に延びている。そして、この第1環状フランジ部14Bは、その後端縁の前後方向の位置が、筒状部14Aの中間部位14A2の後端部付近に位置している。
一方、第2環状フランジ部14Cの外周面14Caも、軸線Axを含む平面に沿った断面形状が略円弧状に設定されている。その際、この軸線Axを含む平面内において、第2環状フランジ部14Cの外周面14Caは、その前端部が軸線Axと鋭角をなすようにして斜め後方へ延びているが、その後端部は、軸線Axと略平行に延びている。そして、この第2環状フランジ部14Cは、その後端縁の前後方向の位置が、筒状部14Aの後端面よりもやや後方に位置している。
第1環状フランジ部14Bは、その前端部における筒状部14Aとの連結部位14B3を除く一般部位(すなわち中間部位14B1および後端部近傍部位14B2)が一定の肉厚t1で形成されており、一方、その連結部位14B3が、この肉厚t1よりもかなり厚い肉厚で形成されている。その際、この連結部位14B3の最大肉厚t4は、筒状部14Aの中間部位14A2の肉厚t6よりも大きい値に設定されている。なお、第1環状フランジ部14Bの中間部位14B1の肉厚t1は、筒状部14Aの前端部近傍部位14A3の肉厚t5よりも小さい値に設定されている。
一方、第2環状フランジ部14Cは、その前端部から後端部へ向けて徐々に肉厚が薄くなるように形成されている。その際、この第2環状フランジ部14Cの前端部近傍部位14C1の最大肉厚t2は、第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2(および中間部位14B1)の肉厚t1よりも大きい値に設定されている。そして、この第2環状フランジ部14Cの後端部14C2の肉厚t3は、第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2(および中間部位14B1)の肉厚t1と略同じ値に設定されている。
具体的には、第2環状フランジ部14Cの前端部近傍部位14C1の最大肉厚t2は、その後端部14C2の肉厚t3および第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2(および中間部位14B1)に対して、1.3〜1.7倍程度の値に設定されている。また、この前端部近傍部位14C1の最大肉厚t2は、筒状部14Aの前端部近傍部位14A3の肉厚t5よりもやや小さい値に設定されている。
そして、第1環状フランジ部14Bの連結部位14Bの最大肉厚t4は、第2環状フランジ部14Cの前端部近傍部位14C1の肉厚t2に対して2〜3倍程度の値に設定されている。
なお、本実施形態に係るイヤーチップ14の具体的な諸元は、以下のとおりである。
すなわち、このイヤーチップ14の硬度は、ショアA硬度で40〜60程度の値に設定されている。また、このイヤーチップ14における各部の肉厚は、肉厚t1が0.3〜0.45mm程度、肉厚t2が0.5〜0.65mm程度、肉厚t3が0.3〜0.45mm程度、肉厚t4が1.5〜1.7mm程度、肉厚t5が0.7〜0.8mm程度、肉厚t6が0.9〜1.05mm程度、肉厚t7が1.1〜1.3mm程度の値に設定されている。
以上詳述したように、本実施形態に係るイヤーチップ14は、筒状部14Aの前端部から略パラボラ状に広がる第1環状フランジ部14Bと、この第1環状フランジ部14Bの後端縁からさらに後方へ向けて略パラボラ状に広がる第2環状フランジ部14Cとを備えた構成となっているが、第2環状フランジ部14Cは、その前端部近傍部位14C1が第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2よりも厚い肉厚で形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、図4に示すように、外耳道2は、直線状に延びてはおらず曲がっており、しかも、その断面形状は円形ではなく不規則な断面形状を有している。このため、イヤーチップ14を外耳道2に挿入すると、その壁面2aに対して第1環状フランジ部14Bが部分的に接触する。この接触により、第1環状フランジ部14Bは、壁面2aから反力(同図において矢印で示す)を受けて多少変形しつつ、その接触部分とは反対側の部分が壁面2aに接触する。そして最終的には、第1環状フランジ部14Bは、多少弾性変形した状態で、壁面2aに対して環状接触する。このとき、第2環状フランジ部14Cは、その前端部近傍部位14C1が第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2よりも厚い肉厚で形成されており、相対的に高い剛性を有しているので、第1環状フランジ部14Bが多少変形した程度では、ほとんど弾性変形せず、元の略パラボラ状の形状に維持される。
一方、第2環状フランジ部14Cも、イヤーチップ14の外耳道2への挿入により、その壁面2aに対して部分的に接触し、壁面2aからの反力を受ける。このとき、第2環状フランジ部14Cが弾性変形する前に、相対的に薄肉で形成された第1環状フランジ部14Bが、その後端部近傍部位14B2において弾性変形する。このため、第2環状フランジ部14Cは、元の略パラボラ状の形状を維持しつつ、まっすぐに外耳道に挿入され、多少弾性変形した状態で、壁面2aに対して環状接触する。
そしてこれにより、イヤーチップ14を外耳道2に挿入したとき、その壁面2aとの環状接触が、前後方向の2箇所で確実に行われることとなるので、遮音性を十分に確保することができ、かつ、外耳道2に挿入されたイヤーチップ14が、外耳道2から容易に外れてしまわないようにすることができる。
このように本実施形態によれば、挿入型イヤホン10に用いられるイヤーチップ14において、その遮音性を十分に確保することができ、かつ、外耳道への挿入のしやすさと外耳道からの外れにくさとを両立させることができる。
しかも、本実施形態に係るイヤーチップ14においては、従来の2重型環状フランジ部を備えたイヤーチップの場合のように、イヤーチップ14を外耳道2に挿入する際、その奥まで意識的に押し込まなくても、適正な装着を行うことができるので、従来のように挿入量が足りないために低音不足などの音質低下が発生してしまうのを未然に防止することができる。
また、本実施形態に係るイヤーチップ14は、その第2環状フランジ部14Cが、その前端部から後端部へ向けて徐々に肉厚が薄くなるように形成されているので、第1環状フランジ部14Bが弾性変形したときでも元の略パラボラ状の形状を維持するという機能は確保した上で、この第2環状フランジ部14Cが外耳道2の壁面2aに対して環状接触する際に、その弾性変形によって生じる壁面2aへの反発力を小さくすることができる。そしてこれにより、ユーザがイヤーチップ14を装着した状態で、その第2環状フランジ部14Bから受ける圧迫感や違和感を軽減することができる。
さらに、本実施形態に係るイヤーチップ14は、その第1環状フランジ部14Bの一般部位(すなわち中間部位14B1および後端部近傍部位14B2)が、一定の肉厚で形成されているので、第1環状フランジ部14Bの弾性変形量がある程度大きくなっても、第2環状フランジ部14Cを、ほとんど弾性変形させることなく、元の略パラボラ状の形状に維持することが可能となる。そしてこれにより、外耳道2の壁面2aに対する第2環状フランジ部14Cの環状接触をより確実に行うことができる。
また、本実施形態に係るイヤーチップ14は、その第1環状フランジ部14Bにおける筒状部14Aとの連結部位14B3が、第2環状フランジ部14Cにおける最大肉厚部(すなわち、その前端部近傍部位14C1における最大肉厚部)よりも厚い肉厚で形成されているので、イヤーチップ14を外耳道2に挿入したとき、第1環状フランジ部14Bの前端部が容易に変形しないようにすることができる。そしてこれにより、第1環状フランジ部14Bの後端部近傍部位14B2の軸線Axからの距離が、その周方向の位置によって大きく変化しないようにすることができる。またこれにより、第2環状フランジ部14Cについても、軸線Axからの距離が、その周方向の位置によって大きく変化しないようにすることができる。したがって、イヤーチップ14と外耳道2の壁面2aとの前後方向の2箇所における環状接触が、安定的に行われるようにすることができる。
さらに、本実施形態に係るイヤーチップ14は、その筒状部14Aの前端部近傍部位14A3が、該筒状部14Aにおける他の部位(すなわち後端部近傍部位14A1および中間部位14A2)よりも薄い肉厚で形成されているので、イヤーチップ14を外耳道2に挿入したとき、外耳道2の曲がり形状に追随させて筒状部14Aの前端部近傍部位14A3を撓ませることが可能となる。そしてこれにより、ユーザがイヤーチップ14を装着した状態で、その第1および第2環状フランジ部14B、14Cから受ける圧迫感や違和感を一層軽減することができる。
しかも、本実施形態に係るイヤーチップ14の筒状部14Aは、その中間部位14A2が、その後端部近傍部位14A1よりも薄い肉厚で形成されているので、筒状部14Aを後端部から前端部へかけて、徐々に撓みやすい構成とすることができ、これにより外耳道2の曲がり形状に対する追随性を一層高めることができる。
なお、上記実施形態においては、イヤーチップ14の第1環状フランジ部14Bにおける中間部位14B1および後端部近傍部位14B2が、一定の肉厚で形成されているものとして説明したが、このようにする代わりに、これら中間部位14B1および後端部近傍部位14B2の肉厚が、その前後方向の部位によって変化している構成(例えば第1環状フランジ部14Bの前端部から後端部へ向けて徐々に肉厚が薄くなるように形成された構成)とすることも可能である。
また、上記実施形態において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
本願発明の一実施形態に係る挿入型イヤホンを示す側断面図 図1のII部詳細図 図1のII部を、主要構成要素に分解して示す斜視図 上記挿入型イヤホンの使用状態を示す図
符号の説明
2 外耳道
2a 壁面
10 挿入型イヤホン
12 レシーバユニット
14 イヤーチップ
14A 筒状部
14A1 後端部近傍部位
14A2 中間部位
14A3 前端部近傍部位
14B 第1環状フランジ部
14B1 中間部位
14B2 後端部近傍部位
14B3 連結部位
14Ba 外周面
14C 第2環状フランジ部
14C1 前端部近傍部位
14C2 後端部
14Ca 外周面
16 音導管
16a 孔
16b 前端フランジ部
18 レシーバ本体
18a 放音孔
20 筐体
22 プラグ付ケーブル
26 放音ノズル
26a 先端部
30 放音空間
32 筒状フレーム
32a 前端面
34 ガスケット
36 キャップ
38 ケーブル引出し部材
40 音道
Ax 軸線

Claims (6)

  1. 音導管を有するレシーバユニットと、このレシーバユニットの音導管に装着されたイヤーチップとを備えてなり、上記イヤーチップを外耳道に挿入した状態で使用するように構成された挿入型イヤホン、に用いられる上記イヤーチップにおいて、
    上記音導管に装着されることにより該音導管とで音道を形成する筒状部と、この筒状部の前端部から後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された第1環状フランジ部と、この第1環状フランジ部の後端縁からさらに後方へ向けて略パラボラ状に広がるように形成された第2環状フランジ部と、を備えてなり、
    上記第2環状フランジ部における前端部近傍部位が、上記第1環状フランジ部の後端部近傍部位よりも厚い肉厚で形成されている、ことを特徴とするイヤーチップ。
  2. 上記第2環状フランジ部が、該第2環状フランジ部の前端部から後端部へ向けて徐々に肉厚が薄くなるように形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のイヤーチップ。
  3. 上記第1環状フランジ部が、略一定の肉厚で形成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載のイヤーチップ。
  4. 上記第1環状フランジ部における上記筒状部との連結部位が、上記第2環状フランジ部における最大肉厚部よりも厚い肉厚で形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のイヤーチップ。
  5. 上記筒状部の前端部近傍部位が、該筒状部における他の部位よりも薄い肉厚で形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のイヤーチップ。
  6. 請求項1〜5いずれか記載のイヤーチップを備えてなる、ことを特徴とする挿入型イヤホン。
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