JP2003142171A - 光電極及びこれを備えた色素増感型太陽電池 - Google Patents

光電極及びこれを備えた色素増感型太陽電池

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JP2003142171A JP2001335377A JP2001335377A JP2003142171A JP 2003142171 A JP2003142171 A JP 2003142171A JP 2001335377 A JP2001335377 A JP 2001335377A JP 2001335377 A JP2001335377 A JP 2001335377A JP 2003142171 A JP2003142171 A JP 2003142171A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた入射光の利用効率を有する光電極及び
優れたエネルギー変換効率を有する色素増感型太陽電池
の提供。 【解決手段】 光電極10は、受光面F2を有してお
り、増感色素と酸化物半導体粒子とを含む少なくとも1
つの層を有する半導体電極2と、受光面F2上に隣接し
て配置された透明電極1と、半導体電極2の裏面F23
に隣接して配置された光反射層7とを有する。そして、
光反射層7の層厚が3〜50μmであり、光反射層に
は、屈折率が1.8以下の第1の粒子と、平均粒子径が
150nm以上で屈折率が2.4以上の第2の粒子とが
含有されており、かつ、光反射層における第2の粒子の
占める体積の割合が15〜40%であることを特徴とす
る。そして、色素増感型太陽電池20はこの光電極10
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電極及びこれを
備えた色素増感型太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化やエネルギー問題に対
する関心の高まりとともに太陽電池の様々な開発が進め
られている。その太陽電池の中でも、色素増感型太陽電
池は使用する材料が安価であること、比較的シンプルな
プロセスで製造できること等からその実用化が期待され
ている。
【0003】従来の色素増感型太陽電池おいては、半導
体電極に含有される増感色素の吸収係数が小さいことか
ら、赤外〜近赤外の波長領域の光は半導体電極に入射し
ても当該半導体電極内において十分に吸収されずに透過
してしまい、光電変換反応の進行に寄与していなかっ
た。
【0004】そのため、色素増感型太陽電池の実用化に
向けて、光電極に備えられる半導体電極における入射光
の吸収効率を向上させることにより、電池のエネルギー
変換効率を向上させるための様々な検討が行われてい
る。なお、色素増感型太陽電池のエネルギー変換効率η
(%)は、下記式(1)で表される。
【0005】ここで、下記式(1)中、P0は入射光強
度[mWcm-2]、Vocは開放電圧[V]、Iscは短絡電流
密度[mAcm-2]、F.F.は曲線因子(Fill Factor)
を示す。 η=100×(Voc×Isc×F.F.)/P0…(1)
【0006】上記の検討として、例えば、特開平10−
255863号公報には、平均粒子径が例えば80nm
以下である小さな半導体粒子(例えば、アナターゼ型の
酸化チタン粒子)を構成材料とする半導体電極(光吸収
粒子層)の電解質の側の面上に、平均粒子径が例えば2
00〜500nmである大きな高屈折材料粒子(例え
ば、ルチル型の酸化チタン粒子)を構成材料とする層
(光反射粒子層)を設けて光電極を構成し、光吸収粒子
層から電解質に向けて進行する入射光を光反射粒子層に
おいて反射させ、再び光吸収粒子層に入射させることに
よりエネルギー変換効率を向上させることを意図した色
素増感型太陽電池が提案されている。
【0007】また、特開2000−106222号公報
には、粒子径の大きな半導体粒子(平均粒子径;10〜
300nm)と、粒子径の小さな半導体粒子(平均粒子
径;10nm以下)とを混在させた1つの層からなる半
導体電極を構成し、当該半導体電極に入射する入射光を
内部で散乱させることにより、エネルギー変換効率を向
上させることを意図した色素増感型太陽電池が提案され
ている。
【0008】更に、Solar Energy Materials and Solar
Cells 44(1996)99-117 には、アナターゼ型の酸化チタ
ン粒子(粒子径が25nmのものを使用する場合と、約
10nm〜約120nmの範囲の様々な粒子径を有する
ものの混合物を使用する場合とがある。)を構成材料と
する光電極(photoelectrode,厚さ:10μm)の電解
質の側の面上に、屈折率の大きなルチル型の酸化チタン
粒子(粒子径:300nm)とジルコニア粒子(粒子
径:20nm以下)とをルチル型の酸化チタン粒子:ジ
ルコニア粒子=100:10の質量比で含有させた por
ous spacer (light reflecting spacer, 厚さ:10μ
m)を設け、光電極から電解質の側に向けて透過する光
を porous spacer において反射させ、再び光電極に入
射させることにより、エネルギー変換効率を向上させる
ことを意図した色素増感型太陽電池が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、上述の特開平10−255863号公報の光電
極を備えた色素増感型太陽電池、特開2000−106
222号公報に記載の光電極を備えた色素増感型太陽電
池及び Solar Energy Materials and Solar Cells 44(1
996)99-117 の光電極を備えた色素増感型太陽電池のい
ずれであっても、光電極を構成する半導体電極において
十分な入射光の吸収効率が得られておらず、電池として
十分なエネルギー変換効率を得ることができず未だ不十
分であるということを見出した。
【0010】すなわち、特開平10−255863号公
報に記載の色素増感型太陽電池の場合には、電解質の側
に配置される光反射粒子層が光を光吸収粒子層に向けて
反射するため、光吸収粒子層における光の利用効率が僅
かに増大するものの、光反射粒子層では光を吸収し該層
内において光電変換反応を十分に進行させることができ
ず、しかも、光反射率が不十分であるため、光電極全体
として十分な光の利用効率を得ることができず、十分な
エネルギー変換効率を得ることができないという問題が
あった。また、光を十分に吸収しない光反射粒子層が電
解質溶液の拡散抵抗を増大させてしまう場合があるとい
う問題があった。
【0011】また、特開2000−106222号公報
に記載の色素増感型太陽電池の場合には、半導体電極中
の大きな半導体粒子による入射光の光散乱の結果、大き
な半導体粒子がない場合に比べて半導体電極内を通過す
る光路長は長くなり光の利用効率は増加するが、一部の
光は該半導体電極内において利用される前にどうしても
半導体電極外に漏れ出てしまい、その結果、半導体電極
内での光の閉じ込め効果が小さくなり、十分な光の利用
効率を得ることができないという問題があった。また、
この場合には、半導体電極内において大きな半導体粒子
が多くなると、色素が吸着する半導体表面の総表面積が
減って光吸収率が減少してしまい、かえってエネルギー
変換効率が低下してしまうという問題もあった。
【0012】更に、Solar Energy Materials and Solar
Cells 44(1996)99-117 に記載の色素増感型太陽電池の
場合にも、電解質の側に配置される porous spacer が
光を光電極に向けて反射するため、光電極における光の
利用効率が僅かに増大するものの、porous spacerでは
光を吸収し該層内において光電変換反応を十分に進行さ
せることができず、しかも、光反射率が不十分であるた
め porous spacer と光電極とを合わせた全体としての
十分な光の利用効率を得ることができず、十分なエネル
ギー変換効率を得ることができないという問題があっ
た。
【0013】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みてなされたものであり、優れた入射光の利用効率を有
する光電極及び優れたエネルギー変換効率を有する色素
増感型太陽電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、屈折率が1.8以
下の粒子と、平均粒子径が150nm以上で屈折率が
2.4以上の粒子とを、それぞれの含有量を調節して含
有させて入射光の反射率を大きく向上させた層を、半導
体電極の受光面に対向する裏面の側に隣接して配置させ
ることにより、半導体電極全体としての入射光の光閉じ
込め効果を大きく向上させることができることを見出
し、本発明に到達した。
【0015】すなわち、本発明は、受光面を有する半導
体電極と、受光面を有しており、増感色素と酸化物半導
体粒子とを含む少なくとも1つの層を有する半導体電極
と、半導体電極の受光面上に隣接して配置された透明電
極と、半導体電極の受光面に対向する裏面(以下、半導
体電極の裏面という)上に隣接して配置された光反射層
と、を有しており、光反射層の層厚が3〜50μmであ
り、光反射層には、屈折率が1.8以下の第1の粒子
(以下、低屈折率粒子という)と、平均粒子径が150
nm以上で屈折率が2.4以上の第2の粒子(以下、高
屈折率粒子という)とが含有されており、かつ、光反射
層における第2の粒子の占める体積の割合が15〜40
%であること、を特徴とする光電極を提供する。
【0016】半導体電極の裏面に隣接して配置させる光
反射層を上記のような大きな粒子径を有する高屈折率粒
子と、低屈折率粒子とが混在する構成とすることによ
り、この層における光反射効率を大幅に向上させること
ができる。そのため、透明電極から入射してくる光を光
反射層において効率よく反射し、十分な量の光を該光反
射層と透明電極との間に配置される半導体電極の層に再
び進行させることにより、半導体電極中を進行する光の
光路長を十分に長く確保することができる。すなわち、
半導体電極中に十分な量の光を閉じ込めることができ、
半導体電極全体としての光の利用効率を向上させること
ができる。
【0017】なお、本発明における低屈折率粒子及び高
屈折率粒子がそれぞれ有している上述の屈折率の値は、
400〜900nmの波長領域の入射光に対して定義さ
れる値である。
【0018】ここで、光反射層の層厚が3μm未満であ
ると、光反射層における光反射効率が小さくなり、光閉
じ込め効果が不十分となる。一方、光反射層の層厚が5
0μmを超えると、イオン拡散抵抗が増大して、光励起
されて半導体への電子注入を果した後の色素へのI-
らの電子注入によって生じるI3 -の対極への搬出が阻害
され、電池の出力特性が低下する。なお、上記と同様の
観点から、光反射層の層厚は5〜15μmであることが
より好ましい。
【0019】また、光反射層に含まれる低屈折率粒子の
屈折率が1.8を超えると、光反射層における光反射効
率が小さくなり、光閉じ込め効果が不十分となる。更
に、光反射層に含まれる高屈折率粒子の屈折率が、2.
4未満であると、光反射層における光反射効率が小さく
なり、光閉じ込め効果が不十分となる。
【0020】また、光反射層に含まれる高屈折率粒子の
平均粒子径が150nm未満となると、光反射(光散
乱)効果が小さく光閉じ込め効果が不十分となる。ま
た、光反射層に含まれる高屈折率粒子の平均粒子径が大
きすぎると、高屈折率粒子の数密度が減少するため層内
での均一な光散乱効果が得られず光閉じ込め効果が不十
分となるおそれがあり、更に層の機械的強度が不足する
おそれがあるため、光反射層に含まれる高屈折率粒子の
平均粒子径は、200〜400nmであることがより好
ましい。
【0021】更に、光反射層における高屈折率粒子の占
める体積の割合が15%未満となると、光反射層におけ
る光反射(光散乱)効果が小さくなり、半導体電極全体
としての光閉じ込め効果が不十分となる。一方、光反射
層における高屈折率粒子の占める体積の割合が40%を
超えても、光反射層における光反射(光散乱)効果が小
さくなり、半導体電極全体としての光閉じ込め効果が不
十分となる。
【0022】また、本発明の光電極においては、第1の
粒子(低屈折率粒子)は二酸化ケイ素粒子であり、第2
の粒子(高屈折率粒子)はルチル型の酸化チタン粒子で
あることが好ましい。これらの二酸化ケイ素粒子からな
る低屈折率粒子とルチル型の酸化チタン粒子からなる高
屈折率粒子との組み合わせにより、光反射率の高い光反
射層をより確実に構成することができる。
【0023】更に、本発明の光電極は、層厚が5〜49
μmであり、増感色素と、平均粒子径が70nm以下の
酸化物半導体粒子(以下、「小径粒子」という)と、平
均粒子径が150nm以上の酸化物半導体粒子(以下、
「大径粒子」という)とを含む層が、半導体電極を構成
する層として透明電極と前記光反射層との間に少なくと
も1つ配置されていることを特徴としていてもよい。
【0024】このような大径粒子と小径粒子とが混在す
る構成を有する層(以下、LR層という)は、その内部
において光を散乱させることができるとともに光を吸収
して光電変換反応に利用することも可能となる。そのた
め、このLR層を透明電極と光反射層との間に少なくと
も1つ配置することにより、半導体電極中に十分な量の
光を閉じ込めて、より確実に光電変換反応に利用するこ
とができる。
【0025】また、半導体電極が増感色素と酸化物半導
体粒子とを含む複数の層から構成される場合、このLR
層の配置位置は透明電極と光反射層との間であれば特に
限定されない。
【0026】なお、本明細書において、半導体電極が増
感色素と酸化物半導体粒子とを含む複数の層から構成さ
れる場合、透明電極に対して最も近い位置に配置される
半導体電極の層を「最内部の層」といい、透明電極に対
して最も遠い位置に配置される半導体電極の層を「最外
部の層」という。
【0027】更に、LR層の層厚が5μm未満となる
と、増感色素の吸着量が少なくなり光を有効に吸収でき
なくなる。一方、LR層の層厚が49μmを超えると、
電気抵抗が大きくなり半導体に注入されたキャリアの損
失量が多くなるとともに、イオン拡散抵抗が増大して、
光励起されて半導体への電子注入を果した後の色素への
-からの電子注入によって生じるI3 -の対極への搬出
が阻害され、電池の出力特性が低下する傾向が大きくな
る。なお、上記と同様の観点から、LR層の層厚は7〜
12μmであることがより好ましい。
【0028】また、LR層に含まれる小径粒子の平均粒
子径が70nmを超えると、電極内の増感色素の量が減
少する。また、上記の観点と、LR層に含まれる小径粒
子の平均粒子径が小さすぎると、半導体電極層内の細孔
径が小さくなり、増感色素の吸着時間の増大や増感色素
の電解液中への拡散が困難となるおそれがあるという観
点から、LR層に含まれる小径粒子の平均粒子径は、1
0〜50nmであることがより好ましい。
【0029】更に、LR層に含まれる大径粒子の平均粒
子径が150nm未満となると、光散乱効果が小さく光
閉じ込め効果が不十分となる。また、上記の観点と、L
R層に含まれる大径粒子の平均粒子径が大きすぎると、
LR層の機械的強度が不足するおそれがあるため、LR
層に含まれる大径粒子の平均粒子径は、150〜450
nmであることがより好ましい。
【0030】また、この場合、光反射層における小径粒
子と大径粒子との合量に対する大径粒子の配合割合は2
0〜80質量%であることが好ましく、30〜60質量
%であることがより好ましい。これにより、半導体電極
内における光散乱効率をより精密に向上させることがで
きる。
【0031】更に、本発明の光電極においては、LR層
に含まれる酸化物半導体粒子はアナターゼ型の酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化ニオブからなる群から
選択される少なくとも1種の粒子であることが好まし
い。このような粒子をもちいることにより、光を十分に
散乱させるとともに十分に吸収することのできるLR層
をより確実に構成することができる。
【0032】また、本発明の光電極は、層厚が1〜5μ
mであり、増感色素と、平均粒子径が70nm以下であ
る酸化物半導体粒子とを含んでおり、かつ、該酸化物半
導体粒子中、粒子径が100nm以上である粒子の割合
が5質量%以下である層が、半導体電極を構成する層と
して透明電極と光反射層との間に少なくとも1つ配置さ
れていることを特徴としていてもよい。
【0033】このような構成を有する層(以下、LA層
という)は、その内部における光の散乱を十分に抑制し
て、効率よく光を吸収し、光電変換反応を効率よく進行
させることができる。そのため、このLA層を透明電極
と光反射層との間に少なくとも1つ配置することによ
り、半導体電極中に十分な量の光を閉じ込めて、より確
実に光電変換反応に利用することができる。
【0034】また、半導体電極が増感色素と酸化物半導
体粒子とを含む複数の層から構成される場合、このLA
層の配置位置は透明電極と光反射層との間であれば特に
限定されないが、半導体電極を構成する複数の層の中
で、透明電極に対して最も近い位置に配置されることが
好ましい。特に、LA層に加えて上述のLR層も半導体
電極に含まれる場合には、光反射層の他にLR層におい
て散乱される光も有効に利用する観点から、LR層より
も透明電極に近い位置に配置されることが好ましい。
【0035】ここで、LA層に含まれる「粒子径が10
0nm以上である粒子」とは、LA層において酸化物半
導体粒子の一次粒子同士が凝集しない状態で存在する場
合には一次粒子を示し、LA層において酸化物半導体粒
子の一次粒子同士が凝集した状態で存在する場合には二
次粒子を示す。
【0036】従って、「粒子径が100nm以上である
粒子」の「粒子径」とは、LA層において酸化物半導体
粒子の一次粒子同士が凝集しない状態で存在する場合に
は一次粒子径を示し、LA層において酸化物半導体粒子
の一次粒子同士が凝集した状態で存在する場合には二次
粒子径を示す。
【0037】例えば、LA層を形成する際に、これに含
まれる酸化物半導体粒子の分散液を塗布し、乾燥・焼結
する方法を用いる場合、分散液のpHを調節することによ
り、酸化物半導体粒子の分散状態を制御することができ
る。通常分散液が強酸性のとき或いは強アルカリ性のと
きでは一次粒子同士が凝集せずに分散され、弱酸性〜弱
アルカリ性のときでは一次粒子同士が凝集して分散され
る。
【0038】このような「粒子径が100nm以上であ
る粒子」の含有量が5%以下であるような酸化物半導体
粒子により構成されたLA層は、層内の光散乱を有効に
防止することができる。
【0039】また、LA層の層厚が1μm未満となる
と、増感色素の吸着量が少なくなり光を有効に吸収でき
なくなる傾向がある。一方、LA層の層厚が5μmを超
えると、電気抵抗が大きくなり半導体に注入されたキャ
リアの損失量が多くなるとともに、イオン拡散抵抗が増
大して、光励起されて半導体への電子注入を果した後の
色素へのI-からの電子注入によって生じるI3 -の対極
への搬出が阻害され、電池の出力特性が低下する傾向が
大きくなる。なお、上記と同様の観点から、LA層の層
厚は2〜4μmであることがより好ましい。
【0040】更に、LA層に含まれる酸化物半導体粒子
の平均粒子径が70nmを超えると、これらの粒子によ
る光の散乱が顕著となり、その結果LA層の層における
光の反射率が増加し、光の利用効率が低減してしまう傾
向が大きくなる。なお、上記と同様の観点から、LA層
に含まれる酸化物半導体粒子の平均粒子径は10〜50
nmであることがより好ましい。
【0041】また、LA層に含まれる酸化物半導体粒子
の平均粒子径が70nm以下であっても、これに含まれ
る粒子径が100nm以上である粒子が含まれている
と、これら粒子による光の散乱が発生する。そして、粒
子径が100nm以上である粒子の割合が5質量%を超
えると、これらの粒子による光の散乱が顕著となり、そ
の結果LA層における光の反射率が増加し、光の利用効
率が低減してしまう傾向が大きくなる。
【0042】更に、本発明は、受光面を有する半導体電
極と当該半導体電極の受光面上に隣接して配置された透
明電極とを有する光電極と、対極と、電解質とを有して
おり、半導体電極と対極とが電解質を介して配置された
色素増感型太陽電池であって、光電極が前述した本発明
の光電極であることを特徴とする色素増感型太陽電池を
提供する。このように、前述した本発明の光電極を用い
ることにより、優れたエネルギー変換効率を有する色素
増感型太陽電池を構成することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の光電極及び色素増感型太陽電池の好適な実施形態につ
いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一また
は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0044】[第一実施形態]図1は、本発明の光電極
の第一実施形態を示す模式断面図である。また、図2
は、図1に示した光電極を備えた色素増感型太陽電池を
示す模式断面図である。更に、図3は、図2に示した色
素増感型太陽電池の他の形態を示す模式断面図である。
図4は、図2に示した色素増感型太陽電池の更に他の形
態を示す模式断面図である。
【0045】図1に示す光電極10は、主として、受光
面F2を有する半導体電極2と、当該半導体電極2の受
光面F2上に隣接して配置された透明電極1と、半導体
電極2の裏面F23に隣接して配置された光反射層7と
から構成されている。
【0046】また、図2に示す色素増感型太陽電池20
は、主として、図1に示した光電極10と、対極CE
と、スペーサーSにより光電極10と対極CEとの間に
形成される間隙に充填された電解質Eとから構成されて
いる。そして、光電極10は、受光面F1と反対側の裏
面F10において電解質Eと接触している。
【0047】この色素増感型太陽電池20は、透明電極
1を透過して半導体電極2に照射される光L10によっ
て半導体電極2内において電子を発生させる。そして、
半導体電極2内において発生した電子は、透明電極1に
集められて外部に取り出される。
【0048】透明電極1の構成は特に限定されるもので
はなく、通常の色素増感型太陽電池に搭載される透明電
極を使用できる。例えば、図1及び図2に示す透明電極
1は、ガラス基板等の透明基板4の半導体電極2の側に
光を透過させるためのいわゆる透明導電膜3をコートし
た構成を有する。この透明導電膜3としては、液晶パネ
ル等に用いられる透明電極を用いればよい。
【0049】例えば、フッ素ドープSnO2コートガラ
ス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス等
が挙げられる。また、メッシュ状、ストライプ状など光
が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板
4上に設けたものでもよい。
【0050】透明基板4としては、液晶パネル等に用い
られる透明基板を用いてよい。具体的には透明なガラス
基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射
を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板な
ど光を透過するものが透明基板材料として挙げられる。
なお、光を透過するものであれば材質はガラスでなくて
もよく、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無
機物透明結晶体などでもよい。
【0051】図1に示す半導体電極2は、2つの層から
構成されている。すなわち、半導体電極2は、透明電極
1に最も近い位置に配置される最内部の層21と、透明
電極1に対して最も遠い位置に配置される最外部の層2
3とから構成されている。
【0052】光反射層7は、先に述べたように、層厚が
3〜50μmに調節されている。また、光反射層7に
は、先に述べた屈折率をそれぞれ有する低屈折率粒子と
高屈折率粒子が含まれており、高屈折率粒子は平均粒子
径が150nm以上に調節されている。更に、光反射層
7における高屈折率粒子の占める体積の割合は15〜4
0%に調節されている。そして、この光電極10におい
ては、上記の構造を有する光反射層7を半導体電極2の
裏面F23に隣接して配置させることにより、当該半導
体電極2内における入射光の吸収効率の向上が図られて
いる。
【0053】高屈折率粒子は、平均粒子径が150nm
以上で屈折率が2.4以上であれば特に限定されず、ル
チル型の酸化チタン粒子、アナターゼ型の酸化チタン、
ジルコニア(ZrO2)粒子などを用いることができる
が、特にルチル型の酸化チタン粒子が好ましい。
【0054】また、低屈折粒子としては、屈折率が1.
8以下であれば特に限定されず、シリカ(SiO2)粒
子、マグネシア(MgO)粒子、アルミナ(Al23
粒子などを用いることができが、特にシリカ粒子が好ま
しい。
【0055】なお、光電極10を備える色素増感型太陽
電池が後述する図2に示す色素増感型太陽電池20のよ
うに、スペーサSを光電極10と対極CEとの間に配置
することにより光電極10と対極CEとの間にできる空
間に電解質Eを封入する構成の場合、光反射層7には、
後述する最内部の層21に使用されるものと同様の酸化
物半導体粒子及び増感色素を含有させてもよい。
【0056】一方、光電極10を備える色素増感型太陽
電池が後述する図4に示す色素増感型太陽電池31のよ
うに、光電極10の光反射層7上に対極CEが隣接して
配置される構成の場合、光反射層7には電子伝導性を有
していないことが要求される。
【0057】半導体電極2の最内部の層21は先に述べ
たLA層の構成を有しており、最外部の層23は先に述
べたLR層の構成を有している。すなわち、先に述べた
ように、最内部の層21は、層厚が1〜5μmとなるよ
うに調節されている。また、最内部の層21に含まれる
酸化物半導体粒子の平均粒子径は70nm以下に調節さ
れ、かつ、該酸化物半導体粒子中、粒子径が100nm
以上である粒子の割合が5質量%以下に調節されてい
る。
【0058】また、最外部の層23は、層厚が5〜49
μmとなるように調節されている。更に、最外部の層2
3に含まれる小径粒子の平均粒子径は70nm以下とな
るように調節されており、同じく最外部の層23に含ま
れる大径粒子の平均粒子径は150nm以上となるよう
に調節されている。
【0059】最内部の層21は、主として、上述の条件
を満たす大きさを有する酸化物半導体粒子と、この酸化
物半導体粒子の表面に吸着された増感色素とから構成さ
れている。
【0060】最内部の層21に含有される酸化物半導体
粒子は特に限定されるものではなく、公知の酸化物半導
体等を使用することができる。酸化物半導体としては、
例えば、TiO2,ZnO,SnO2,Nb25,In2
3,WO3,ZrO2,La23,Ta25,SrTi
3,BaTiO3等を用いることができる。
【0061】また、最内部の層21に含有される増感色
素は特に限定されるものではなく、可視光領域および/
または赤外光領域に吸収を持つ色素であればよい。この
増感色素P2としては、金属錯体や有機色素等を用いる
ことができる。金属錯体としては銅フタロシアニン、チ
タニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロ
フィルまたはその誘導体、ヘミン、ルテニウム、オスミ
ウム、鉄及び亜鉛の錯体(例えばシス−ジシアネート−
ビス(2、2’−ビピリジル−4、4’−ジカルボキシ
レート)ルテニウム(II))等が挙げられる。有機色
素としては,メタルフリーフタロシアニン,シアニン系
色素,メロシアニン系色素,キサンテン系色素,トリフ
ェニルメタン系色素等を用いることができる。
【0062】また、最外部の層23は、主として、先に
述べた条件を満たす大きさを有する小径粒子と、大径粒
子と、これら小径粒子及び大径粒子の表面に吸着された
増感色素とから構成されている。
【0063】最外部の層23に含有される小径粒子及び
大径粒子を構成する酸化物半導体としては、例えば、ア
ナターゼ型の酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化
ニオブからなる群から選択される少なくとも1種の粒子
があげられるが、アナターゼ型の酸化チタンが好まし
い。また、最外部の層23に含有される増感色素も最内
部の層21に含有される増感色素と同様に特に限定され
るものではなく、可視光領域および/または赤外光領域
に吸収を持つ色素であればよい。例えば、上述の最内部
の層21に含有される増感色素と同様の色素を使用して
よい。
【0064】また、半導体電極2の厚さは、3〜50μ
mであることが好ましく、5〜30μmであることがよ
り好ましく、6〜18μmであることが更に好ましい。
半導体電極の厚さが3μm未満となると、色素吸着量が
少なくなり光を有効に吸収できなくなる傾向が大きくな
る。
【0065】一方、半導体電極の厚さが50μmを超え
ると、電気抵抗が大きくなり半導体に注入されたキャリ
アの損失量が多くなるとともに、イオン拡散抵抗が増大
して、光励起されて半導体への電子注入を果した後の色
素へのI-からの電子注入によって生じるI3 -の対極へ
の搬出が阻害され、電池の出力特性が低下する傾向が大
きくなる。
【0066】また、対極CEは、特に限定されるもので
はなく、例えば、シリコン太陽電池、液晶パネル等に通
常用いられている対極と同じものを用いてよい。例え
ば、前述の透明電極1と同じ構成を有するものであって
もよく、透明電極1と同様の透明導電膜3上にPt等の
金属薄膜電極を形成し、金属薄膜電極を電解質Eの側に
向けて配置させるものであってもよい。また、透明電極
1の透明導電膜3に白金を少量付着させたものであって
もよく、白金などの金属薄膜、炭素などの導電性膜など
であってもよい。
【0067】更に、電解質Eの組成も光励起され半導体
への電子注入を果した後の色素を還元するための酸化還
元種を含んでいれば特に限定されないが、I-/I3 -
の酸化還元種を含むヨウ素系レドックス溶液が好ましく
用いられる。具体的には、I -/I3 -系の電解質はヨウ
素のアンモニウム塩あるいはヨウ化リチウムとヨウ素を
混合したものなどを用いることができる。その他、Br
-/Br3 -系、キノン/ハイドロキノン系などのレドッ
クス電解質をアセトニトリル、炭酸プロピレン、エチレ
ンカーボネートなどの電気化学的に不活性な溶媒(およ
びこれらの混合溶媒)に溶かしたものも使用できる。
【0068】また、スペーサーSの構成材料は特に限定
されるものではなく、例えば、シリカビーズ等を用いる
ことができる。
【0069】次に、図1に示した光電極10及び図2に
示した色素増感型太陽電池20の製造方法の一例につい
て説明する。
【0070】先ず、透明電極1を製造する場合は、ガラ
ス基板等の基板4上に先に述べたフッ素ドープSnO2
等の透明導電膜3をスプレーコートする等の公知の方法
を用いて形成することができる。
【0071】透明電極1の透明導電膜3上に半導体電極
2(最内部の層21、最外部の層23)及び光反射層7
を形成する方法としては、例えば、以下の方法がある。
すなわち、先ず、先に述べた条件を満たす大きさを有す
る酸化物半導体粒子を分散させた最内部の層21を形成
するための分散液を調製する。この分散液の溶媒は水、
有機溶媒、または両者の混合溶媒など酸化物半導体粒子
を分散できるものなら特に限定されない。また、分散液
中には必要に応じて界面活性剤、粘度調節剤を加えても
よい。
【0072】次に、分散液を透明電極1の透明導電膜3
上に塗布し、次いで乾燥する。このときの塗布方法とし
てはバーコーター法、印刷法などを用いることができ
る。そして、乾燥した後、空気中、不活性ガス或いは窒
素中で加熱、焼成して半導体電極2の最内部の層21
(多孔質半導体膜)を形成する。このときの焼成温度は
300〜800℃が好ましい。焼成温度が300℃未満
であると酸化物半導体粒子間の固着、基板への付着力が
弱くなり十分な強度がでなくなるおそれがある。焼成温
度が800℃を超えると酸化物半導体粒子間の固着が進
み、半導体電極2(多孔質半導体膜)の表面積が小さく
なるおそれがある。
【0073】次に、最内部の層21上に最外部の層23
を形成する場合には、例えば、最内部の層21に含有さ
せる酸化物半導体粒子のかわりに所定量の大径粒子及び
小径粒子を添加させた組成を有する分散液を調製する以
外は、上述した最内部の層21を形成する方法と同様に
して最外部の層23上に光反射層7を形成することがで
きる。
【0074】次に、最外部の層23上に光反射層7を形
成する場合には、例えば、最内部の層21に含有させる
酸化物半導体粒子のかわりに所定量の高屈折率粒子及び
低屈折率粒子を添加させた組成を有する分散液を調製す
る以外は、上述した最内部の層21を形成する方法と同
様にして光反射層7を形成することができる。
【0075】次に、半導体電極2の最内部の層21、最
外部の層23及び光反射層7中に浸着法等の公知の方法
により増感色素を含有させる。増感色素は半導体電極2
に付着(化学吸着、物理吸着または堆積など)させるこ
とにより含有させる。この付着方法は、例えば色素を含
む溶液中に半導体電極2を浸漬するなどの方法を用いる
ことができる。この際、溶液を加熱し還流させるなどし
て増感色素の吸着、堆積を促進することができる。な
お、このとき、色素の他に必要に応じて、銀等の金属や
アルミナ等の金属酸化物を半導体電極2中に含有させて
もよい。
【0076】更に、半導体電極2内に含まれる光電変換
反応を阻害する不純物を除去する表面酸化処理を、各層
それぞれの形成時毎、或いは、各層全てを形成した時な
どに公知の方法により適宜施してもよい。
【0077】また、透明電極1の透明導電膜3上に半導
体電極2を形成する他の方法としては、以下の方法があ
る。すなわち、透明電極1の透明導電膜3上にTiO2
等の半導体を膜状に蒸着させる方法を用いてもよい。透
明導電膜3上に半導体を膜状に蒸着させる方法としては
公知の方法を用いることができる。例えば、電子ビーム
蒸着、抵抗加熱蒸着、スパッタ蒸着、クラスタイオンビ
ーム蒸着等の物理蒸着法を用いてもよく、酸素等の反応
性ガス中で金属等を蒸発させ、反応生成物を透明導電膜
3上に堆積させる反応蒸着法を用いてもよい。更に、反
応ガスの流れを制御する等してCVD等の化学蒸着法を
用いることもできる。
【0078】このようにして光電極10を作製した後
は、公知の方法により対極CEを作製し、図1に示すよ
うに、光電極10と、対極CEとをスペーサーSを介し
て対抗させるように組み上げる。このとき、スペーサー
Sにより光電極10と対極CEとの間に形成される空間
に電解質Eを充填し、色素増感型太陽電池20を完成さ
せる。
【0079】以下、図3に示す色素増感型太陽電池30
について説明する。なお、上述した図2に示した色素増
感型太陽電池20に関して説明した要素と同一の要素に
ついては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0080】図3に示す色素増感型太陽電池30は、図
1に示した光電極10を使用し、図2に示した対極CE
と同様の対極CEを使用している。そして、図2に示し
た色素増感型太陽電池20においてはスペーサーSによ
り光電極10と対極CEとの間に形成される空間に電解
質Eを充填したのに比較して、図3に示す色素増感型太
陽電池30においては、光電極10と対極CEとの間に
多孔体層PSを配置している。そして、対極CEの多孔
体層PSと反対側の面には透明基板6が配置されてい
る。
【0081】この多孔体層PSは多数の細孔を有した構
造を有しており、この多孔体層PSの内部には、図2に
示した色素増感型太陽電池20に使用したものと同様の
電解質Eがしみ込まされることにより保持されている。
【0082】また、この電解質は半導体電極2内や、使
用する構成材料(例えば、炭素等の多孔質の導電性膜)
によっては対極CEにも保持されている。そして、図3
に示す色素増感型太陽電池30の半導体電極2、多孔体
層PS及び対極CEの側面は、電解質が、半導体電極
2、多孔体層PS及び対極CEの側面から外部に漏れる
ことを防止するためにシール材5により被覆されてい
る。
【0083】多孔体層PSは、電解質を保持可能であ
り、電子伝導性を有さない多孔体であれば特に限定され
ない。例えば、ルチル型の酸化チタン粒子により形成し
た多孔体を使用してもよい。また、ルチル型の酸化チタ
ン以外の構成材料としては、ジルコニア、アルミナ、シ
リカ等が挙げられる。
【0084】また、シール材5としては、例えば、ポリ
エチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいはエポキシ
系接着剤を使用することができる。対極CEの側に配置
される透明基板6は光電極10の透明電極1に使用され
る透明基板4と同様の基板を使用することができる。
【0085】次に、図3に示す色素増感型太陽電池30
の製造方法の一例について説明する。先ず、図2に示し
た色素増感型太陽電池20と同様にして光電極10を作
製する。次に、光電極10の半導体電極2の各層を作製
する場合と同様の手順により、光電極10の半導体電極
2の光反射層7の面上に多孔体層PSを形成する。例え
ば、ルチル型の酸化チタン等の多孔体層PSの構成材料
を含む分散液(スラリー)を調製し、これを光反射層7
の面上に塗布し乾燥させることにより形成してもよい。
【0086】また、対極CEについても、例えば、炭素
等の多孔質の導電性膜を対極CEとする場合には、例え
ば、カーボンペーストを調製し、これを多孔体層PSの
面上に塗布し乾燥させることにより形成してもよい。そ
して、公知の方法により、対極CEの多孔体層PSの側
と反対の側の面上に透明基板6を形成し、半導体電極
2、多孔体層PS及び対極CEの側面をシール材5で被
覆して色素増感型太陽電池30を完成する。
【0087】以下、図4に示す色素増感型太陽電池31
について説明する。なお、上述した図2に示した色素増
感型太陽電池20に関して説明した要素と同一の要素に
ついては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0088】図4に示す色素増感型太陽電池31は、図
1に示した光電極10を使用し、光電極10の光反射層
7を多孔体層PSとして使用した以外は、図3に示した
色素増感型太陽電池30と同様の構成を有している。図
4に示すように、光電極10の光反射層7上に対極CE
が隣接して配置される構成の場合、光反射層7には電子
伝導性を有していないことが要求される。
【0089】この色素増感型太陽電池31は、図3に示
した色素増感型太陽電池30と同様の方法により製造す
ることができる。
【0090】[第二実施形態]以下、図5を参照しなが
ら本発明の光電極の第二実施形態について説明する。な
お、上述した第一実施形態に関して説明した要素と同一
の要素については同一の符号を付し、重複する説明は省
略する。
【0091】図5は、本発明の光電極の第二実施形態を
示す模式断面図である。また、図6は、図5に示した光
電極を備えた色素増感型太陽電池を示す模式断面図であ
る。更に、図7は、図2に示した色素増感型太陽電池の
他の形態を示す模式断面図である。また、図8は、図2
に示した色素増感型太陽電池の更に他の形態を示す模式
断面図である。
【0092】図5に示す光電極12は、半導体電極2を
先に述べたLR層のみを有する構成とした以外は図1に
示した光電極10と同様の構成を有している。
【0093】そして、この光電極12を備えた図6に示
す色素増感型太陽電池32は、当該光電極12以外は図
2に示した色素増感型太陽電池20と同様の構成を有す
る。また、光電極12及び光電極12を備えた色素増感
型太陽電池32の製造方法は特に限定されず、例えば、
先に述べた光電極10及び色素増感型太陽電池20と同
様の方法により製造することができる。
【0094】図7に示す色素増感型太陽電池33は、図
5に示した光電極12を使用した以外は、図3に示した
色素増感型太陽電池30と同様の構成を有している。そ
して、光電極12を備えた色素増感型太陽電池33の製
造方法は特に限定されず、例えば、先に述べた色素増感
型太陽電池30と同様の方法により製造することができ
る。
【0095】図8に示す色素増感型太陽電池34は、図
5に示した光電極12を使用した以外は、図4に示した
色素増感型太陽電池31と同様の構成を有している。そ
して、光電極12を備えた色素増感型太陽電池34の製
造方法は特に限定されず、例えば、先に述べた色素増感
型太陽電池31と同様の方法により製造することができ
る。
【0096】[第三実施形態]以下、本発明の光電極の
第三実施形態について説明する。本発明の光電極の第三
実施形態(図示せず)は、半導体電極2を先に述べたL
A層のみを有する構成とした以外は図1に示した光電極
10と同様の構成を有している。
【0097】そして、この光電極を備えた色素増感型太
陽電池(図示せず)としては、当該光電極以外は図6〜
図8にそれぞれ示した色素増感型太陽電池32,33及
び34と同様の構成を有するものが挙げられる。また、
この光電極及びこれを備えた色素増感型太陽電池の製造
方法は特に限定されず、例えば、先に述べた光電極1
0,12並びに色素増感型太陽電池32,33及び34
と同様の方法により製造することができる。
【0098】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでは
ない。
【0099】例えば、上記の実施形態においては、2層
の構造を有する半導体電極2を備えた光電極10と、1
層の構造を有する半導体電極2を備えた光電極12と、
これらを備える色素増感型太陽電池20,30,31,
32,33及び34について説明したが、本発明の光電
極及び色素増感型太陽電池はこれに限定されるものでは
ない。例えば、本発明の光電極は、3層以上の層から構
成された半導体電極を備える構成を有していてもよい。
【0100】また、本発明の光電極は、例えば、図5に
示した光電極12の1つのLR層からなる半導体電極2
のかわりに、1つのLA層からなる半導体電極備えた構
成を有する光電極であってもよい。
【0101】更に、本発明の色素増感型太陽電池は、例
えば、図9に示す色素増感型太陽電池40のように、複
数の電池を併設したモジュールの形態を有していてもよ
い。ただし、図9に示す色素増感型太陽電池40は、図
3に示した色素増感型太陽電池30を複数個直列に併設
する場合の一例を示している。
【0102】図3に示した色素増感型太陽電池30に比
較して、図9に示す色素増感型太陽電池40は、隣り合
う太陽電池の単セルの光電極10間に設けられるシール
材5と一方の単セル(以下、単セルAという)の光電極
10との間に溝が形成されている。この溝は、単セルA
の半導体電極2を、例えばレーザースクライブなどの技
術により削りとることにより形成される。
【0103】この溝のうちのシール材5の近傍部分は、
半導体電極2の部分を完全に除去して透明電極1の透明
導電膜3の層があらわれる深さまで達している。また、
この溝のうちの単セルAの半導体電極2の近傍部分は、
半導体電極2の部分と透明導電膜3の部分を完全に除去
して、透明電極1の透明基板4の層があらわれる深さま
で達している。
【0104】そして、この溝のうちのシール材5の近傍
部分には、隣り合う光電極10の透明導電膜3及び該透
明導電膜3上の半導体電極2の部分同士が電気的に接触
しないように、これらの部分の間に単セルAの多孔体層
PSの鍔状に形成された縁部分が透明電極1の透明基板
4に接触するようにして挿入されている。
【0105】更に、この溝のうちの単セルAの半導体電
極2の近傍部分、すなわち、単セルAの多孔体層PSと
シール材5との間の部分には、単セルAの対極CEの鍔
状に形成された縁部分が、もう一方の単セルの透明電極
1の透明導電膜3に接触するようにして挿入されてい
る。
【0106】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の光
電極及び色素増感型太陽電池について更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。なお、以下に示す実施例及び比較例の光電極の
特徴を示す半導体電極と光反射層の構成を表1〜表4に
示す。
【0107】(実施例1)以下に示す手順により、図5
に示した光電極10と同様の構成を有する光電極(半導
体電極2を1つのLR層のみから構成したもの)を作製
し、更に、この光電極を用いた以外は図6に示す色素増
感型太陽電池32と同様の構成を有する色素増感型太陽
電池(受光面の面積:1cm2)を作製した。
【0108】先ず、市販のアナターゼ型の酸化チタン粒
子(平均粒子径:25nm、以下、P25という)と、
これと粒子径の異なるアナターゼ型の酸化チタン粒子
(平均粒子径:200nm、以下、P200という)と
を用い、P25とP200の合計の含有量が15質量%
で、P25とP200との質量比が、P25:P200
=70:30となるように、これらにアセチルアセト
ン、イオン交換水、界面活性剤(東京化成社製、商品
名;「Triton−X」)を加え、混練してLR層形
成用のスラリー(P25の含有量;7.5質量%、P2
00の含有量;7.5質量%、以下、スラリー1とす
る)を調製した。
【0109】次に、市販の二酸化ケイ素(平均粒子径:
40nm、屈折率:1.45、以下、P1という)と市
販のルチル型の酸化チタン(平均粒子径:300nm、
屈折率:2.7、以下、P2という)とを用い、P1と
P2の合計の含有量が15質量%で、P1とP2との質
量比が、P1:P2=35:65となるようにした以外
は前述のスラリー1と同様の調製手順により光反射層形
成用のスラリー(P1の含有量;5.25質量%、P2
の含有量;9.75質量%、以下、スラリー2とする)
を調製した。
【0110】一方、ガラス基板(透明導電性ガラス)上
にフッ素ドープされたSnO2導電膜(膜厚:700n
m)を形成した透明電極(厚さ:1.1mm)を準備し
た。そして、このSnO2導電膜上に、上述のスラリー
1をバーコーダを用いて塗布し、次いで乾燥させた。そ
の後、大気中、450℃の条件のもとで30分間焼成し
た。このようにして、透明電極上に、半導体電極となる
LR層を形成した。
【0111】更に、スラリー2を用いて、上述と同様の
塗布と焼成とを繰り返すことにより、LR層上に、光反
射層を形成した。このようにして、SnO2導電膜上に
図5に示す半導体電極2と同様の構成の半導体電極(受
光面の面積;1.0cm2、層厚:17μm、LR層の
層厚:10μm、光反射層の層厚:7μm)を形成し、
増感色素を含有していない光電極を作製した。
【0112】なお、光反射層におけるルチル型の酸化チ
タン粒子の占める体積の割合は23%であった。
【0113】その後、半導体電極の裏面に色素を以下の
ようにして吸着させた。先ず、増感色素としてルテニウ
ム錯体[cis-Di(thiocyanato)-N,N'-bis(2,2'-bipyridy
l-4,4'dicarboxylic acid)-ruthenium(II)]を用い、こ
れのエタノール溶液(増感色素の濃度;3×10-4mo
l/L)を調製した。
【0114】次に、この溶液に半導体電極を浸漬し、8
0℃の温度条件のもとで20時間放置した。これによ
り、半導体電極の内部に増感色素を約1.0×10-7
ol/cm2吸着させた。次に、開放電圧Vocを向上
させるために、ルテニウム錯体吸着後の半導体電極を4
-tert-ブチルピリジンのアセトニトリル溶液に15分浸
漬した後、25℃に保持した窒素気流中において乾燥さ
せ、光電極を完成させた。
【0115】次に、上記の光電極と同様の形状と大きさ
を有する対極として、電子ビーム蒸着法によりPtが蒸
着された透明導電性ガラス電極(Pt薄膜の厚さ:3n
m)を作製した。また、電解質Eとして、ヨウ素、ヨウ
化リチウム、イミダゾリウム塩を含むヨウ素系レドック
ス溶液を調製した。
【0116】更に、半導体電極の大きさに合わせた形状
を有する三井デュポンポリケミカル社製のスペーサーS
(商品名:「ハイミラン」)を準備し、図6に示すよう
に、光電極と対極とをスペーサーを介して対向させ、内
部に上記の電解質を充填して色素増感型太陽電池を完成
させた。
【0117】(実施例2)LR層のかわりにLA層を配
置した以外は実施例1と同様の構成を有する半導体電極
を備えた光電極を作製し、更に、この光電極を用いた色
素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製し
た。
【0118】LA層は、以下に示す手順により調製した
スラリー3を用いて形成した。そして、光電極及び色素
増感型太陽電池は、スラリー3を用いた以外は実施例1
と同様の手順により作製した。すなわち、スラリー3を
実施例1に用いたP25のみを使用した以外は実施例1
のスラリー1と同様の方法により調製した。なお、使用
したP25中、粒子径が100nm以上である粒子の割
合は2質量%であった。
【0119】(実施例3)半導体電極の最内部の層(L
A層)、最外部の層(LR層)及び光反射層を表3〜表
4に示す構成とした以外は、図1に示した光電極10及
び図2に示した色素増感型太陽電池20と同様の構成を
有する光電極及び色素増感型太陽電池(受光面の面積:
1cm2)を作製した。
【0120】この光電極及び色素増感型太陽電池は、ス
ラリー3を用いてLA層(最内部の層)を形成し、スラ
リー1を用いてLR層(最外部の層)を形成し、スラリ
ー2を用いて光反射層を形成したこと以外は実施例1と
同様の手順により作製した。
【0121】(実施例4)光反射層を表4に示す構成と
した以外は、実施例3と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0122】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー4を用いて光反射層を形
成したこと以外は実施例3と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー4は、スラリー2で用いたP1
のかわりに市販の二酸化ケイ素(平均粒子径:100n
m、屈折率:1.45、以下、P3という)を用い、更
に、P2のかわりに市販のルチル型の酸化チタン(平均
粒子径:200nm、屈折率:2.7、以下、P4とい
う)を用い、スラリー4中のP3とP4との質量比をP
3:P4=35:65とした以外はスラリー2と同様の
調製手順により調製した。
【0123】(実施例5)実施例1と同様の構成を有す
る光電極を用い、以下に示す手順により作製したカーボ
ンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のかわ
りに用いたこと以外は実施例1と同様の手順により、図
8に示した色素増感型太陽電池34と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0124】すなわち、カーボンの多孔体からなる対極
を次の手順により形成した。この対極を形成するための
スラリー(以下、スラリー5という)を、市販のグラフ
ァイトパウダー、カーボンブラック及びチタニア(アナ
ターゼ型の酸化チタン)粒子(粒径:20nm)を用
い、グラファイト、カーボンブラック及びチタニアの質
量比が、グラファイト:カーボンブラック:チタニア=
100:20:15となるようにした以外は前述のスラ
リー1と同様の調製手順により調製した。次いで、実施
例1に示す光電極の形成手順と同様にしてこのスラリー
5の塗布と焼結を繰り返すことにより、光反射層の面上
に厚さ50μmの対極を形成し、更に、光電極に用いた
ガラス基板をこの対極の多孔体層に接触する面と反対側
の面上に配置して色素増感型太陽電池を作製した。
【0125】(実施例6)実施例2と同様の構成を有す
る光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカーボ
ンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のかわ
りに用いたこと以外は、実施例1と同様の手順により図
8に示した色素増感型太陽電池34と同様の構成を有す
る5×20mmのスケールの色素増感型太陽電池(受光
面の面積:1cm2)を作製した。
【0126】(実施例7)実施例3と同様の構成を有す
る光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカーボ
ンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のかわ
りに用いたこと以外は、図4に示した色素増感型太陽電
池31と同様の構成を有する色素増感型太陽電池(受光
面の面積:1cm2)を作製した。
【0127】(実施例8)実施例3と同様の構成を有す
る光電極を用い、以下に示す手順により作製した多孔体
層と、実施例5と同様にして作製したカーボンの多孔体
からなる対極を透明導電性ガラス電極のかわりに用いて
色素増感型太陽電池を構成したこと以外は、図3に示し
た色素増感型太陽電池30と同様の構成を有する色素増
感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製した。
【0128】すなわち、多孔体層を形成するためのスラ
リー(以下、スラリー6という)は、市販のルチル型の
酸化チタン粒子(粒径:300nm)と市販のジルコニ
ア(ZrO2)粒子(粒径:20nm)とを用い、ルチ
ル型の酸化チタン粒子とジルコニア粒子の質量比がルチ
ル型の酸化チタン粒子:ジルコニア粒子=100:10
となるようにした以外は前述のスラリー1と同様の調製
手順により調製した。次いで、実施例3の光電極の形成
手順と同様にして光電極を作製した後、光電極の裏面に
対してこのスラリー6の塗布と焼結を繰り返すことによ
り、厚さ10μmの多孔体層を形成した。
【0129】次に、スラリー5を用いて、実施例5で述
べた光電極の形成手順と同様にしてこのスラリー5の塗
布と焼結を繰り返すことにより、多孔体層上に厚さ50
μmの対極を形成し、更に、光電極に用いたガラス基板
をこの対極の多孔体層に接触する面と反対側の面上に配
置して色素増感型太陽電池を作製した。
【0130】(実施例9)光反射層を表1に示す構成と
した以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0131】すなわち、この光電極及び色素増感型太陽
電池は、以下に示す構成を有するスラリー7を用いて光
反射層を形成したこと以外は実施例1と同様の手順によ
り作製した。スラリー7は、スラリー2で用いたP1を
用い、更に、P2のかわりに市販のアナターゼ型の酸化
チタン(平均粒子径:300nm、屈折率:2.4、以
下、P5という)を用い、スラリー4中のP1とP5と
の質量比をP1:P5=35:65とした以外はスラリ
ー2と同様の調製手順により調製した。
【0132】(実施例10)光反射層を表1に示す構成
とした以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及
び色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0133】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー8を用いて光反射層を形
成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー8は、スラリー2で用いたP1
のかわりに市販のマグネシア粒子(平均粒子径:25n
m、屈折率:1.7、以下、P6という)を用い、更
に、P2を用い、スラリー8中のP6とP2との質量比
をP6:P2=45:55とした以外はスラリー2と同
様の調製手順により調製した。
【0134】(比較例1)実施例1に用いたスラリー3
のみを用いて1つの層(LA層)のみからなる半導体電
極(受光面の面積;1.0cm2、層厚:10μm)を
作製したこと以外は、実施例1と同様の手順により表2
に示す構成を有する光電極及び色素増感型太陽電池を作
製した。
【0135】(比較例2)光反射層を表2に示す構成と
した以外は、実施例2と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0136】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー9を用いて光反射層を形
成したこと以外は実施例2と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー9は、スラリー2におけるP1
とP2との質量比を変化させて、P1とP2との質量比
が、P1:P2=5:95となるようにした以外はスラ
リー2の調製方法と同様の方法により調製した。
【0137】(比較例3)光反射層を表2に示す構成と
した以外は、実施例2と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0138】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー10を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例2と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー10は、P1のかわりに、市販
のジルコニア粒子(平均粒子径;20nm、屈折率:
2.1、以下、P7という)を用い、更に、P2を用
い、P7とP2との質量比が、P7:P2=50:50
となるようにした以外はスラリー2の調製方法と同様の
方法により調製した。
【0139】(比較例4)実施例1に用いたスラリー1
のみを用いて1つの層(LR層)のみからなる半導体電
極(受光面の面積;1.0cm2、層厚:10μm)を
作製したこと以外は、実施例1と同様の手順により表1
に示す構成を有する光電極及び色素増感型太陽電池を作
製した。
【0140】(比較例5)光反射層を表1に示す構成と
した以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0141】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー11を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー11は、スラリー2におけるP
1とP2との質量比を変化させて、P1とP2との質量
比が、P1:P2=10:90となるようにした以外は
スラリー2の調製方法と同様の方法により調製した。
【0142】(比較例6)光反射層を表1に示す構成と
した以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。すなわち、この光電極及び色素増感型太陽電池
は、比較例3で使用したスラリー10を用いて光反射層
を形成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製
した。
【0143】(比較例7)光反射層を表4に示す構成と
した以外は、実施例3と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0144】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー12を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例3と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー12は、スラリー2で用いたP
1を用い、更に、P2のかわりに市販のルチル型の酸化
チタン(平均粒子径:120nm、屈折率:2.7、以
下、P8という)を用い、スラリー12中のP1と8と
の質量比をP1:P8=35:65とした以外はスラリ
ー2と同様の調製手順により調製した。
【0145】(比較例8)光反射層を表1に示す構成と
した以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。
【0146】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー13を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー10は、スラリー10で用いた
P7とP2との質量比を変化させ、P7とP2との質量
比が、P7:P2=10:100となるようにした以外
はスラリー2の調製方法と同様の方法により調製した。
【0147】(比較例9)光反射層を表2に示す構成と
した以外は、実施例2と同様の構成を有する光電極及び
色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製
した。すなわち、この光電極及び色素増感型太陽電池
は、比較例8で使用したスラリー13を用いて光反射層
を形成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製
した。
【0148】(比較例10)光反射層を表2に示す構成
とした以外は、実施例2と同様の構成を有する光電極及
び色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0149】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー14を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例2と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー14は、P2のみを用い、P2
の含有量を15質量%となるようにした以外はスラリー
2の調製方法と同様の方法により調製した。
【0150】(比較例11)表1に示す構成を有する1
つの層(LR層)のみからなる半導体電極(受光面の面
積;1.0cm2、層厚:10μm)を作製したこと以
外は、比較例4と同様の構成を有する光電極及び色素増
感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作製した。
【0151】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー15を用いて半導体電極
を形成したこと以外は比較例4と同様の手順により作製
した。すなわち、スラリー15は、スラリー1で用いた
P200を用い、更にP25のかわりに、市販のアナタ
ーゼ型の酸化チタン粒子(平均粒子径;10nm、以
下、P10という)を用い、更に、P200とP10と
の質量比が、P200:P10=80:20となるよう
にした以外はスラリー1の調製方法と同様の方法により
調製した。
【0152】(比較例12)比較例2と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例6と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0153】(比較例13)比較例3と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例6と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0154】(比較例14)比較例5と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例5と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0155】(比較例15)比較例6と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例5と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0156】(比較例16)比較例7と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例7と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0157】(比較例17)比較例8と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例5と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0158】(比較例18)比較例9と同様の構成を有
する光電極を用い、実施例5と同様にして作製したカー
ボンの多孔体からなる対極を透明導電性ガラス電極のか
わりに用いたこと以外は、実施例6と同様の構成を有す
る色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0159】(比較例19)光反射層を表1に示す構成
とした以外は、実施例1と同様の構成を有する光電極及
び色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm2)を作
製した。
【0160】この光電極及び色素増感型太陽電池は、以
下に示す構成を有するスラリー16を用いて光反射層を
形成したこと以外は実施例1と同様の手順により作製し
た。すなわち、スラリー16は、P2のかわりに、市販
のジルコニア粒子(平均粒子径;320nm、屈折率:
2.1、以下、P9という)を用い、更に、P1を用
い、P7とP2との質量比が、P1:P9=30:70
となるようにした以外はスラリー2の調製方法と同様の
方法により調製した。
【0161】
【表1】
【0162】
【表2】
【0163】
【表3】
【0164】
【表4】
【0165】[電池特性試験]電池特性試験を行ない、
実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例19の色素増感
型太陽電池のエネルギー変換効率ηを測定した。電池特
性試験は、ソーラーシミュレータ(ワコム製、商品名;
「WXS−85−H型」)を用い、AMフィルター(A
M−1.5)を通したキセノンランプから100mW/
cm2の疑似太陽光を照射することにより行った。I−
Vテスターを用いて電流−電圧特性を測定し、開放電圧
(Voc/V)、短絡電流(Isc/mA・cm-2)、
曲線因子(F.F.)及びエネルギー変換効率(η/%)を
求めた。
【0166】実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例1
9の各色素増感型太陽電池に備えられている光電極の構
成と電池特性試験の結果を表5に示す。
【0167】
【表5】
【0168】表5に示した結果から明らかなように、実
施例1〜実施例8の色素増感型太陽電池のエネルギー変
換効率ηは、それぞれに対応する比較例1〜比較例19
の色素増感型太陽電池のエネルギー変換効率ηよりも高
い値を示すことが確認された。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光電極を構成する半導体電極内において高い光閉じ込め
効果を得ることが可能となるので、優れた入射光の利用
効率を有する光電極を構成することができる。また、こ
の光電極を用いることにより、優れたエネルギー変換効
率を有する色素増感型太陽電池を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電極の第一実施形態を示す模式断面
図である。
【図2】図1に示した光電極を備えた色素増感型太陽電
池を示す模式断面図である。
【図3】図2に示した色素増感型太陽電池の他の形態を
示す模式断面図である。
【図4】図2に示した色素増感型太陽電池の更に他の形
態を示す模式断面図である。
【図5】本発明の光電極の第二実施形態を示す模式断面
図である。
【図6】図5に示した光電極を備えた色素増感型太陽電
池を示す模式断面図である。
【図7】図5に示した色素増感型太陽電池の他の形態を
示す模式断面図である。
【図8】図5に示した色素増感型太陽電池の更に他の形
態を示す模式断面図である。
【図9】図3に示した色素増感型太陽電池の他の形態を
示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…透明電極、2…半導体電極、3…透明導電膜、4…
透明基板、5…シール材、6・・・透明基板、7・・・光反射
層、10,12,…光電極,20…色素増感型太陽電
池、21…最内部の層、23…最外部の層、30,3
1,32,33,34,40…色素増感型太陽電池、C
E…対極、E…電解質、F1,F2,F3,…受光面、
F10…光電極10の裏面、F23…半導体電極2の裏
面、L10…入射光、S…スペーサー、PS…多孔体
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 和夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 月ヶ瀬 あずさ 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 元廣 友美 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 豊田 竜生 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 佐野 利行 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA03 AA14 CB12 CB27 FA02 GA03 5H032 AA06 AS16 CC14 EE02 EE07 EE16 HH00 HH01 HH04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面を有しており、増感色素と酸化物
    半導体粒子とを含む少なくとも1つの層を有する半導体
    電極と、 前記半導体電極の前記受光面上に隣接して配置された透
    明電極と、 前記半導体電極の前記受光面に対向する裏面上に隣接し
    て配置された光反射層と、を有しており、 前記光反射層の層厚が3〜50μmであり、 前記光反射層には、屈折率が1.8以下の第1の粒子
    と、平均粒子径が150nm以上で屈折率が2.4以上
    の第2の粒子とが含有されており、かつ、 前記光反射層における前記第2の粒子の占める体積の割
    合が15〜40%であること、を特徴とする光電極。
  2. 【請求項2】 前記第1の粒子は二酸化ケイ素粒子であ
    り、第2の粒子はルチル型の酸化チタン粒子であること
    を特徴とする請求項1に記載の光電極。
  3. 【請求項3】 層厚が5〜49μmであり、増感色素
    と、平均粒子径が70nm以下の酸化物半導体粒子と、
    平均粒子径が150nm以上の酸化物半導体粒子とを含
    む層が、前記半導体電極を構成する層として前記透明電
    極と前記光反射層との間に少なくとも1つ配置されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電極。
  4. 【請求項4】 前記酸化物半導体粒子はアナターゼ型の
    酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化ニオブからな
    る群から選択される少なくとも1種の粒子であること、
    を特徴とする請求項3に記載の光電極。
  5. 【請求項5】 層厚が1〜5μmであり、増感色素と、
    平均粒子径が70nm以下である酸化物半導体粒子とを
    含んでおり、かつ、該酸化物半導体粒子中、粒子径が1
    00nm以上である粒子の割合が5質量%以下である層
    が、前記半導体電極を構成する層として前記透明電極と
    前記光反射層との間に少なくとも1つ配置されているこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光電極。
  6. 【請求項6】 受光面を有する半導体電極と当該半導体
    電極の前記受光面上に隣接して配置された透明電極とを
    有する光電極と、対極と、電解質とを有しており、前記
    半導体電極と前記対極とが前記電解質を介して配置され
    た色素増感型太陽電池であって、 前記光電極が請求項1〜5の何れかに記載の光電極であ
    ることを特徴とする色素増感型太陽電池。
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