JP2003120468A - 燃料液流量調節弁、及び該燃料液流量調節弁を備えた内燃機関の燃料噴射システム - Google Patents

燃料液流量調節弁、及び該燃料液流量調節弁を備えた内燃機関の燃料噴射システム

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JP2003120468A
JP2003120468A JP2001317125A JP2001317125A JP2003120468A JP 2003120468 A JP2003120468 A JP 2003120468A JP 2001317125 A JP2001317125 A JP 2001317125A JP 2001317125 A JP2001317125 A JP 2001317125A JP 2003120468 A JP2003120468 A JP 2003120468A
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hole
liquid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料液の流量を微量な調整量で調節する際に、
燃料液の流量に誤差が生じる虞が少なく、燃料液の流量
の調節をより正確に行うことができる燃料液流量調節弁
を提供する。 【解決手段】電磁コイルに電流を流すことによって、可
動鉄心35が移動し、可動鉄心と一体に構成されている弁
体37が、液流量調節体36を押動する。シリンダ32には、
液流量調節体が挿設される液流量調節体挿設孔32aと、弁
体の一部が挿入される弁体挿入孔32bが形成されてい
る。前記挿設孔32aの内周面には、当該燃料ポンプ1への
燃料液吸入路の入り口側に連通している液流量調節孔32
2が等間隔で数カ所に形成されている。液流量調節体
は、前記挿設孔に往復動可能に挿設されている。前記調
節体36には、周溝363が形成されており、周溝の底部に
は、当該燃料ポンプ1への燃料液吸入路の出口側に連通
する液連通孔361が周溝の底部の周面に沿って等間隔で
数カ所に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、内燃機関の燃料
噴射システム、特にコモンレール式燃料噴射システムに
おける高圧燃料噴射装置用燃料ポンプへの燃料液の吸入
量を調節するための燃料液流量調節弁、及び該燃料液流
量調節弁を備えた内燃機関の燃料噴射システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】コモンレール式燃料噴射システム等の内
燃機関の燃料噴射システムにおける高圧燃料噴射装置用
燃料ポンプは、低圧な燃料液を吸入し、高圧にして送出
する際に、その吸入量を調節するための燃料液流量調節
弁が、低圧な燃料液の吸入口に搭載されているのが一般
的である。この燃料液流量調節弁は、電磁弁によって、
低圧な燃料液の吸入口の流路を開閉するとともに、電磁
弁に流れる電流量に応じて、その燃料液流路の流量を略
比例的に増減できる構成を成している。そして、電磁弁
に流す電流量を制御することによって、高圧燃料噴射装
置用燃料ポンプに吸入する低圧な燃料液の流量を調節す
ることができるものである。
【0003】この燃料液流量調節弁も含めた一般的な電
磁弁は、固定鉄心に巻かれた電磁コイルに電流を流すこ
とによって発生する磁界の力によって、固定鉄心の略中
央に形成されている貫通孔に挿設されている可動鉄心が
移動し、移動した可動鉄心が弁体を移動させ、その弁体
が弁閉鎖体を押動して、弁が開閉する構成を成してい
る。
【0004】そして、燃料液流量調節弁においては、さ
らに、電磁コイルに流す電流量を調節することによっ
て、可動鉄心に作用する磁界の力と、その力と相反する
方向に作用している付勢手段による付勢力とのバランス
が変化し、それによって、可動鉄心の移動位置が変わ
る。また、弁閉鎖体は、その移動位置によって、燃料液
の流量を比例的に増減させる如き形状を成している液流
量調節体となっている。したがって、電磁コイルに流す
電流量を調節することによって、可動鉄心と一体の弁体
に押動される液流量調節体の移動位置が変わり、それに
よって、燃料液の流路の流量を調節することができる。
【0005】図12は、従来技術における燃料液流量調
節弁の一部を拡大して示した断面図である。燃料液流量
調節弁3の一部を構成しているシリンダ32には、液流
量調節体36が挿設される液流量調節体挿設孔32a
と、弁体37の一部が挿入される弁体挿入孔32bが形
成されている。液流量調節体挿設孔32aの内周面に
は、周溝321が形成されており、周溝321の底部に
は、高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ1への燃料液吸入路
の入り口側(符号Aで示した矢印)に連通している液連
通孔322が等間隔で数カ所に形成されている。
【0006】液流量調節体36は、液流量調節体挿設孔
32aに往復動可能に挿設されており、その上面が弁体
37の当接部371に当接する方向に、図示していない
コイルばね等による付勢手段によって付勢されている。
また、液流量調節体36には、高圧燃料噴射装置用燃料
ポンプ1への燃料液吸入路の出口側(符号Bで示した矢
印)に連通する液流量調節孔361が、液流量調節体3
6の周面に沿って、等間隔で数カ所に形成されている。
【0007】そして、燃料液流量調節弁3は、弁体37
に押動されて液流量調節体36が往復動することによっ
て、燃料液吸入路の入り口側に連通している周溝321
と、燃料液吸入路の出口側に連通する液流量調節孔36
1との連通面積が変化して、高圧燃料噴射装置用燃料ポ
ンプ1への燃料液吸入路への燃料液の流量が調節される
構成を成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料液吸入
路への燃料液の流量、及びその流量の変化特性は、この
周溝321の幅や断面面積によって大きく変わってしま
う。つまり、液流量調節孔361の一部が、シリンダ3
2の周溝321が形成されていない内周面と対向して部
分的に遮断されることで、燃料液吸入路の入り口側に連
通している周溝321と、燃料液吸入路の出口側に連通
する液流量調節孔361との連通面積が変化する構成を
成しているからである。そのため、周溝321の幅は、
燃料液の流量の変化特性に影響し、周溝321の断面積
は、燃料液の流量に影響することになる。したがって、
燃料液吸入路への燃料液の流量を、微量な調整量で正確
に調節できるようにするためには、本来は高い精度で周
溝321が形成されている必要がある。
【0009】しかしながら、一般的に狭い孔の内周面に
周溝を高精度に形成することは、製造技術的にいくつか
の課題が残る。まず、狭い孔の内周面への加工が難しい
上に、その内周面に形成した周溝の幅、深さ、断面形状
等を測定することができない。したがって、液流量調節
体挿設孔32aの内周面に周溝321を加工しても、そ
の精度を測定することができないので、高い精度を維持
することができなかった。
【0010】そのため、例えば、周溝321のエッジが
波打っていると、液流量調節体挿設孔32aの中で液流
量調節体36が振動等によって回転して、液流量調節孔
361が面する周溝321の位置が変わった際に連通面
積が変化して流量が変わって誤差が生じてしまい、微量
な燃料液の流量の調節が正確にできない虞があった。
【0011】本願発明は、このような状況に鑑み成され
たものであり、その課題は、燃料液の流量を微量な調整
量で調節する際に、燃料液の流量に誤差が生じる虞が少
なく、燃料液の流量の調節をより正確に行うことができ
る燃料液流量調節弁を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本願請求項1に記載の発明は、固定鉄心と、該固定
鉄心に形成された貫通孔に往復動可能に挿設され、該固
定鉄心に環装された電磁コイルに通電する電流量に応じ
た移動量で、前記貫通孔内を一方向に移動する可動鉄心
と、該可動鉄心と一体に構成された弁体と、高圧燃料噴
射装置用燃料ポンプへの燃料液吸入路の一部を構成する
液流量調節体挿設孔に往復動可能に挿設され、前記弁体
の一端部に押動されることによって前記一方向に移動
し、付勢手段の付勢力によって他方向に移動する液流量
調節体とを備え、該液流量調節体の移動位置により、内
燃機関の燃料噴射システムにおける前記高圧燃料噴射装
置用燃料ポンプへの燃料液の吸入量を調節するための燃
料液流量調節弁であって、前記液流量調節体の外周面に
は、周方向に前記燃料液の流路となる周溝が形成されて
おり、該周溝の底面には、前記燃料液吸入路の出口側と
連通している液連通孔が形成されており、前記液流量調
節体挿設孔の内周面には、前記燃料液吸入路の入り口側
と連通している液流量調節孔が形成されており、前記周
溝と前記液流量調節孔とが連通することによって、前記
燃料液吸入路が連通し、前記液流量調節体の移動位置に
よって、前記燃料液吸入路の燃料液流量を調節する構成
を成している、ことを特徴とした燃料液流量調節弁であ
る。
【0013】液流量調節体の外周面に周溝が形成されて
おり、その周溝の底面に燃料液吸入路の出口側と連通し
ている液連通孔が形成されている。また、燃料液吸入路
の入り口側と連通している液流量調節孔が、液流量調節
体が挿設されている液流量調節体挿設孔の内周面に形成
されている。このように、周溝が液流量調節体挿設孔の
内周面ではなく、液流量調節体の外周面に形成されてい
るので、周溝を形成することが容易になるとともに、周
溝の形状を簡単に測定することができ、高い精度で周溝
を形成することが可能になる。
【0014】これにより、本願請求項1に記載の発明に
係る燃料液流量調節弁によれば、高い精度で周溝を形成
することが容易な構造を成しているので、高い精度で形
成された周溝によって、燃料液の流量を微量な調整量で
調節する際に、燃料液の流量に誤差が生じる虞が少な
く、燃料液の流量の調節をより正確に行うことができる
という作用効果が得られる。
【0015】本願請求項2に記載の発明は、請求項1に
おいて、燃料液流量調節弁は、前記液流量調節孔の一部
が該液流量調節体の外周面に塞がれることで、前記周溝
と前記液流量調節孔との連通面積が減少する構成を成し
ており、前記液流量調節孔は、前記往復動方向の一方に
幅が小さくなっていく先細りの形状を成している、こと
を特徴とした燃料液流量調節弁である。
【0016】前述したように、燃料液流量調節弁は、周
溝と液流量調節孔とが連通することによって、燃料液吸
入路が連通する構成を成しており、液流量調節体の移動
位置によって、燃料液吸入路の燃料液流量が減少する構
成を成している。そして、液流量調節体挿設孔内を液流
量調節体が移動することによって、液流量調節孔の一部
が液流量調節体の外周面に塞がれて、周溝と液流量調節
孔との連通面積が減少する構成となっている。
【0017】したがって、液流量調節孔が往復動方向の
一方に幅が小さくなっていく先細りの形状を成している
ので、その先細り部分において、液流量調節体の外周面
に塞がれて変化する周溝と液流量調節孔との連通面積
を、0から微量なステップで変化させることができ、そ
れによって、微少流量の制御を行うことができる。
【0018】これにより、本願請求項2に記載の発明に
係る燃料液流量調節弁によれば、本願請求項1に記載の
発明による作用効果に加えて、微少流量の制御を行うこ
とができるので、電磁コイルに通電する電流量を制御す
ることによる燃料液の流量の調節を、より容易かつ正確
に行うことが可能なるという作用効果が得られる。
【0019】本願請求項3に記載の発明は、請求項2に
おいて、前記液流量調節孔は、前記一方向に幅が小さく
なっていく略二等辺三角形状を成している、ことを特徴
とした燃料液流量調節弁である。本願請求項3に記載の
発明に係る燃料液流量調節弁によれば、液流量調節孔が
一方向に幅が小さくなっていく略二等辺三角形状を成し
ていることによって、前述した本願請求項2に記載の発
明による作用効果を得ることができるものである。
【0020】本願請求項4に記載の発明は、請求項1〜
3のいずれか1項において、前記周溝は、該周溝の底面
に形成されている前記液連通孔に向けて前記燃料液が流
れる際の抵抗が小さくなる如く、なめらかな断面形状を
成している、ことを特徴とした燃料液流量調節弁であ
る。
【0021】前述したように、周溝が液流量調節体挿設
孔の内周面ではなく、液流量調節体の外周面に形成され
ているので、周溝を形成することが容易になる。そし
て、それによって、液連通孔に向けて燃料液が流れる際
の抵抗が小さくなる如く、なめらかな断面形状周溝の周
溝を形成することが可能になるものである。
【0022】これにより、本願請求項4に記載の発明に
係る燃料液流量調節弁によれば、本願請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の発明による作用効果に加えて、周溝
の断面形状が、液連通孔に向けて燃料液が流れる際の抵
抗が小さくなる如く、なめらかな断面形状を成している
ので、燃料液がよりスムーズに流れ、燃料液の流量の調
節をよりなめらかに行うことができるという作用効果が
得られる。
【0023】本願請求項5に記載の発明は、請求項1〜
4のいずれか1項において、前記燃料液流量調節弁は、
前記弁体の一端部が前記液流量調節体を押動する際に、
該弁体の一端部の当接面と該液流量調節体の当接面とが
点接触にて当接する、ことを特徴とした燃料液流量調節
弁である。
【0024】このように、弁体の一端部の当接面と液流
量調節体の当接面とは、面と面とが接触する面接触では
なく、面と点とが接触する点接触なので、弁体が傾くこ
とによって弁体の当接面が傾き、傾いた当接面の端部が
液流量調節体の中心からずれた位置に点接触した状態で
液流量調節体を押動するといったことがない。そして、
面と点による点接触なので、弁体が傾くことによって、
弁体と液流量調節体との当接点が、液流量調節体の中心
位置からずれる量を小さくすることができる。
【0025】これにより、本願請求項5に記載の発明に
係る燃料液流量調節弁によれば、本願請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の発明による作用効果に加えて、弁体
の一端部の当接面と液流量調節体の当接面とが点接触に
て当接するので、固定鉄心に形成された貫通孔内におけ
る可動鉄心の傾きによって、弁体が傾いた状態で液流量
調節体を押動した際に、燃料液の流量の調節精度が低下
したり、調節できなくなってしまったりする虞を少なく
することができるという作用効果が得られる。
【0026】本願請求項6に記載の発明は、請求項1〜
5のいずれか1項において、前記可動鉄心の外周面と、
該可動鉄心の外周面が摺接する前記貫通孔の内周面との
少なくともいずれか一方の面に、前記貫通孔内の前記燃
料液を貯留可能な溝が、少なくとの1つ以上形成されて
おり、該溝に貯留している前記燃料液は、前記可動鉄心
の外周面が前記貫通孔の内周面を摺動する際の潤滑剤と
して作用する、ことを特徴とした燃料液流量調節弁であ
る。
【0027】本願請求項6に記載の発明に係る燃料液流
量調節弁によれば、本願請求項1〜5のいずれか1項に
記載の発明による作用効果に加えて、可動鉄心の往復動
作を、よりなめらかに行うことができるという作用効果
が得られる。
【0028】本願請求項7に記載の発明は、請求項1〜
6のいずれか1項に記載の燃料液流量調節弁を備えた内
燃機関の燃料噴射システムである。本願請求項7に記載
の発明に係る内燃機関の燃料噴射システムによれば、内
燃機関の燃料噴射システムにおいて、前述した本願請求
項1〜6のいずれか1項に記載の発明による作用効果を
得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係るコモン
レール式燃料噴射装置、及び燃料液流量調節弁の構成に
ついて説明する。図1は、本願発明に係るコモンレール
式燃料噴射装置の概略構成を示したシステム構成図であ
る。
【0030】高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ1には、ギ
アポンプ11によって、タンク6から低圧燃料液が低圧
燃料液供給路13を介して吸入される。タンク6にはプ
レフィルタ61が配設されており、タンク6とギアポン
プ11との間の低圧燃料液供給路13には燃料液フィル
タ4が配設されている。このプレフィルタ61及び燃料
液フィルタ4によって、タンク6内の低圧燃料液の不純
物等が除去される。
【0031】ギアポンプ11によって吸引された低圧燃
料液は、本願発明に係る燃料液流量調節弁3によって、
高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ1の低圧燃料液吸入路へ
の流量が調節される。燃料液流量調節弁3は、電磁弁で
あり、内蔵されている電磁コイルに流す電流量を制御部
7にて制御することによって、低圧燃料液吸入路への燃
料の流量を調節可能な構成を成している。高圧燃料噴射
装置用燃料ポンプ1は、高圧ポンプ12にて低圧燃料液
の圧力を上昇させて高圧燃料液を生成し、その高圧燃料
液は、高圧燃料液供給路14を介してコモンレール2に
送出される。また、高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ1内
の余剰低圧燃料液(高圧にされていない)が、再循環バ
ルブ5を介し、低圧燃料液再循環路15を経由してタン
ク6に戻される。
【0032】コモンレール2には、コモンレール2内の
高圧燃料液の圧力を検出するレール圧センサ21が配設
されている。レール圧センサ21で検出されたコモンレ
ール2内の高圧燃料液の圧力は、制御部7に出力され、
制御部7は、コモンレール2内の高圧燃料液の圧力が所
定の圧力を維持する如く燃料液流量調節弁3を制御す
る。また、コモンレール2内の圧力が所定の圧力を越え
た際には、コモンレール2内の圧力を所定の圧力に維持
すべく圧力制限バルブ22が開き、コモンレール2内の
高圧燃料液の一部が、再循環バルブ5を介し、低圧燃料
液再循環路15を経由してタンク6に戻される。
【0033】コモンレール2内の高圧燃料液は、流量制
限器23、燃料噴射管16を経由してインジェクタ24
に供給され、制御部7からの所定の制御タイミングで、
図示していない内燃機関のシリンダ内に噴射される。ま
た、図示していないが、コモンレール2には、複数のイ
ンジェクタ24が接続され、各インジェクタ24から内
燃機関の各シリンダに噴出される高圧燃料液の圧力は、
コモンレール2によって、常に等圧に保たれることにな
る。そして、インジェクタ24からの高圧燃料液の噴射
タイミング等は、アクセルペダル71及びエンジンスピ
ードセンサ72からの情報を基に、制御部7にて演算し
て算出される。
【0034】図2は、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3の断面図である。燃料液流量調節弁3は、本体31に
形成されている取付孔311によって、高圧燃料噴射装
置用燃料ポンプ1に配設される。本体31には、略円筒
体形状を成す非磁性体部材からなる固定鉄心33が、図
示の如く配設されている。固定鉄心33には電磁コイル
331が環装されており、その電磁コイル331は、電
圧印加部312に電気的に接続されており、電圧印加部
312に電圧を印加することによって、電磁コイル33
1に電流が流れる。そして、それによって、固定鉄心3
3は電磁石となり、固定鉄心33の周囲に磁界が発生す
る。
【0035】固定鉄心33の内周面34には、非磁性体
39が円筒状に形成されている。固定鉄心33の底部に
はシリンダ32が配設されている。そして、図示の如く
シリンダ32の上部と、円筒状の非磁性体39と、軸受
部38と、本体31の一部とで、貫通孔313が形成さ
れている。
【0036】可動鉄心35は、円柱体形状を成す磁性体
であり、略中心には弁体37が図示の如く一体に配設さ
れている。可動鉄心35は、貫通孔313の内周面に摺
接した状態で、その軸方向に往復動可能に挿設されてい
る。また、可動鉄心35には、その上端と下端を軸方向
に液連通させる液圧調節孔351が形成されている。こ
の液圧調節孔351によって、貫通孔313内の燃料液
が、可動鉄心35の上端側と下端側とで液連通状態とな
り、それによって、可動鉄心35の上端側と下端側との
燃料液の液圧のバランスが一定に保たれる。さらに、貫
通孔313の底部には、ストローク規制部材341が配
設されており、可動鉄心35の下端部が当接して、可動
鉄心35の往復動のストロークが規制される。
【0037】シリンダ32には、液流量調節体36が挿
設される液流量調節体挿設孔32aと、弁体37の一部
が挿入される弁体挿入孔32bが形成されている。液流
量調節体挿設孔32aの内周面には、高圧燃料噴射装置
用燃料ポンプ1への燃料液吸入路の入り口側(符号Aで
示した矢印)に連通している液流量調節孔322が周方
向に等間隔で数カ所に形成されている。
【0038】液流量調節体36は、液流量調節体挿設孔
32aに往復動可能に挿設されており、その上面が弁体
37の当接部371に当接する方向に、図示していない
コイルばね等による付勢手段によって付勢されている。
また、液流量調節体36には、周溝363が形成されて
おり、周溝363の底部には、高圧燃料噴射装置用燃料
ポンプ1への燃料液吸入路の出口側(符号Bで示した矢
印)に連通する液連通孔361が、周溝363の底部の
周面に沿って、等間隔で数カ所に形成されている。さら
に、液流量調節体36には、その上面に液圧調節孔36
2が形成されている。この液圧調整孔362によって、
液流量調節体挿設孔32a内の燃料液が、液流量調節体
36の上端側と下端側と液連通状態となり、それによっ
て、液流量調節体36の上端側と下端側との燃料液の液
圧のバランスが一定に保たれる。
【0039】図3は、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3を構成するシリンダ32の斜視図であり、図4は、シ
リンダ32に挿設される液流量調節体36の斜視図であ
る。
【0040】シリンダ32には、前述したように、高圧
燃料噴射装置用燃料ポンプ1への燃料液吸入路の入り口
側に連通している液流量調節孔322が周方向に等間隔
で数カ所に形成されている。また、図4に示した如く、
シリンダ32に挿設される液流量調節体36には、前述
したように周溝363が形成されており、周溝363の
底部には、高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ1への燃料液
吸入路の出口側に連通する液連通孔361が、液流量調
節体36の周面に沿って、等間隔で数カ所に形成されて
いる。
【0041】尚、当該実施の形態においては、液流量調
節孔322は、略二等辺三角形状を成しており、それに
よって、電磁コイル331に流す電流量の増減に対し
て、燃料液流量調節弁3の燃料液の流量が、略比例して
増減するようになっているとともに、液流量調節体36
の外周面に塞がれて変化する周溝363と液流量調節孔
322との連通面積を、0から微量なステップで変化さ
せることができ、それによって、微少流量の制御を行う
ことができる。
【0042】次に、本願発明に係る燃料液流量調節弁3
が、燃料液吸入路の燃料液の流量を調節する動作につい
て、図面を参照しながら説明する。図5は、本願発明に
係る燃料液流量調節弁3の液流量調節体36近傍を拡大
して示した断面図であり、電磁コイル331に電流が流
れておらず、可動鉄心35が上端に位置している状態を
示したものである。
【0043】液流量調節体36は、図示していない付勢
手段によって、その上端部分が弁体37の当接部371
に当接している。また、弁体37及び可動鉄心35も、
その付勢手段の付勢力によって、液流量調節体36に押
し上げられた状態となっている。同図に示した液流量調
節体36の移動位置において、シリンダ32の液流量調
節体挿設孔32aの内周面に形成され、燃料液吸入路の
入り口側に連通している液流量調節孔322は、液流量
調節体36の外周面に形成されている周溝363を経由
して、周溝363の底部に形成されている液連通孔36
1に連通している。
【0044】また、液連通孔361は、燃料液吸入路の
出口側と連通している燃料液送出口323に連通してい
るので、燃料液吸入路は、符号Cで示した流路にて連通
した状態になっている。そして、液流量調節体36の外
周面に面している液流量調節孔322は、周溝363の
範囲内に位置しているので、部分的に遮断されていない
状態となっている。したがって、燃料液吸入路の燃料液
の流量は、最大の流量となる。
【0045】尚、図示の如く、液連通孔361の内周面
の符号361aで示した部分と、符号363aで示した
の周溝363の底部と側壁面との境界部分とが、図示の
如くなめらかな曲面形状を成しており、それによって、
周溝363から液連通孔361へ燃料液が流れる際の抵
抗が小さくなっている。
【0046】図6は、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3の液流量調節体36近傍を拡大して示した断面図であ
り、電磁コイル331に一定の電流が流れることによっ
て、可動鉄心35が貫通孔313内の途中まで移動した
状態を示したものである。
【0047】電磁コイル331に電流が流れることで固
定鉄心33に発生する磁界によって、可動鉄心35に作
用する符号Dの矢印で示した方向の力と、前述の付勢手
段による付勢力とのバランスが保たれる位置まで、可動
鉄心35が貫通孔313内を移動する。可動鉄心35が
符号Dで示した矢印の方向に移動することによって、可
動鉄心35と一体に構成されている弁体37も符号Dの
矢印で示した方向に移動する。
【0048】そして、液流量調節体36は、弁体37の
当接部371に押動されて、液流量調節体挿設孔32a
内の途中の位置まで移動する。同図に示した液流量調節
体36の移動位置において、燃料液吸入路の入り口側に
連通している液流量調節孔322は、液流量調節体36
の外周面に形成されている周溝363を経由して、周溝
363の底部に形成されている液連通孔361に連通し
ている。液連通孔361は、燃料液吸入路の出口側と連
通している燃料液送出口323に連通しているので、燃
料液吸入路は、符号Cで示した流路にて連通した状態に
なっている。
【0049】また、液流量調節体36の外周面に面して
いる液流量調節孔322は、その一部が液流量調節体3
6の周溝363近傍の外周面に遮断され、液流量調節孔
322の略上半分の部分が、液流量調節体36の外周面
に面した状態で遮断されている。したがって、燃料液吸
入路は、液流量調節体36の外周面に遮断されていない
液流量調節孔322の略下半分の流路面積による流量に
て連通した状態となっている。
【0050】図7は、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3の液流量調節体36近傍を拡大して示した断面図であ
り、図6に示した状態から電磁コイル331に、さらに
電流が流れることによって、可動鉄心35が貫通孔31
3内のストローク規制部材341に当接するまで移動し
た状態を示したものである。
【0051】電磁コイル331に流れる電流量が増加す
ることによって、固定鉄心33に発生する磁界の強さが
大きくなり、前述の付勢手段による付勢力とのバランス
が保たれる位置が、符号Dの矢印で示した方向に移動
し、可動鉄心35が符号Dで示した矢印の方向に、さら
に移動することなる。したがって、可動鉄心35と一体
に構成されている弁体37も符号Dの矢印で示した方向
に、さらに移動する。そして、液流量調節体36は、弁
体37の当接部371に押動されて、液流量調節体挿設
孔32a内の底部まで移動する。
【0052】同図に示した液流量調節体36の移動位置
において、燃料液吸入路の入り口側に連通している液流
量調節孔322は、液流量調節体36の外周面に面した
状態となっているので、液流量調節体36の外周面によ
って連通が遮断されている。また、液流量調節体挿設孔
32aの内周面に面している周溝363は、液流量調節
孔322近傍の液流量調節体挿設孔32aの内壁に面し
た状態で完全に連通が遮断されている。したがって、燃
料液吸入路は、その入り口側と出口側の連通が遮断され
た状態となっている。
【0053】このようにして、シリンダ32の液流量調
節体挿設孔32aに挿設されている液流量調節体36
が、電磁コイル331に流れる電流量によって移動する
弁体37に押動されて移動する。高圧燃料噴射装置用燃
料ポンプ1への燃料液吸入路の燃料液の流量は、液流量
調節孔322の形状、及び周溝363の断面形状等によ
って、電磁コイル331に流れる電流量に略比例して増
減することで調節される。そして、燃料液の流路となる
周溝363が、液流量調節体36の外周面に形成されて
いるので、高い精度で周溝363を形成することがで
き、それによって、燃料液の流量を微量な調整量で調節
する際に、燃料液の流量に誤差が生じる虞が少なく、燃
料液の流量の調節をより正確に行うことができる。
【0054】また、他の実施の形態としては、上記実施
の形態に加えて、弁体37の当接部371と液流量調節
体36との当接面において、当接部371の当接面を略
球面形状にしたものが挙げられる。
【0055】図8は、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3の他の実施の形態を示したものであり、燃料液流量調
節弁3の断面図である。弁体37の当接部371は、略
球面形状を成しており、液流量調節体36の当接面と
は、点接触で当接する。尚、他の部分については、図2
に示した燃料液流量調節弁3と同様なので説明は省略す
る。
【0056】ここで、本願発明に係る燃料液流量調節弁
3において、貫通孔313内で可動鉄心35がわずかに
傾いた状態における、弁体37の当接部371と、液流
量調節体36の当接面との関係について、図面を参照し
ながら説明する。
【0057】ところで、液流量調節体挿設孔32a内周
面と液流量調節体36の外周面とのクリアランス(間
隔)は、貫通孔313の内周面と可動鉄心35の外周面
とのクリアランス、及び弁体挿入孔32bの外周面と弁
体37の外周面とのクリアランスと比較して、非常に狭
くなっている。つまり、液流量調節体挿設孔32a及び
液流量調節体36は、非常に高い精度にて形成されてい
る。これは、この部分の精度が、高圧燃料噴射装置用燃
料ポンプ1への燃料液流量の調節精度に大きく影響する
ためであり、液流量調節体挿設孔32a内周面と液流量
調節体36の外周面とのクリアランスが広いと、液流量
調節体挿設孔32a内における液流量調節体36の傾き
が大きくなり、それによって、燃料液の流量が変化して
しまい、微量な燃料液の流量の調節ができなくなってし
まうためである。
【0058】したがって、液流量調節体36の当接面に
弁体37の当接部371が当接して、弁体37が液流量
調節体36を押動する際に、液流量調節体36の中心か
らずれた位置で液流量調節体36が押動されると、液流
量調節体挿設孔32a内周面と液流量調節体36の外周
面とのクリアランスの範囲内で液流量調節体36が傾い
た状態で液流量調節体挿設孔32a内を移動することに
なる。
【0059】そして、液流量調節体36が液流量調節体
挿設孔32aの内壁に引っかかることによって、いわゆ
る渋りが発生し、液流量調節体36の移動がスムーズに
行われず、燃料液の流量の調節を精度良く行えなくなっ
てしまったり、液流量調節体36が引っかかったまま動
かなくなってしまったりする虞が生じる。
【0060】図9は、当該実施の形態において、弁体3
7の当接部371が液流量調節体36の当接面に当接し
ている状態を模式的に示した正面図である。図9(a)
は、弁体37が傾いていない状態の当接面を示したもの
であり、図9(b)は、弁体37が傾いた状態の当接面
を示したものである。
【0061】弁体37は、円柱形状を成しており、液流
量調節体36に当接する当接部371は、図示の如く、
略球面形状になっているので、液流量調節体36との当
接面は点接触となる。図9(a)に示したように、弁体
37が傾いていない状態で液流量調節体36に当接した
場合には、弁体37の中心線37aと液流量調節体36
の中心線36aとが、略一致した状態となる。したがっ
て、当接部371が点接触して弁体37が液流量調節体
36を押動する力Fが作用する当接点Pは、液流量調節
体36の中心線36aと液流量調節体36の当接面との
交点となる当接面の中心点となり、液流量調節体36に
傾き力は、ほとんど作用しない。
【0062】一方、図9(b)に示したように、弁体3
7が傾いた状態で液流量調節体36に当接した場合に
は、当接部371の球面の一点が、液流量調節体36の
中心線36aから、わずかにずれた当接点Pにおいて点
接触することになる。そして、当接点Pに、弁体37が
液流量調節体36を押動する力Fが作用し、液流量調節
体36の中心線36aからずれた位置に力が作用するこ
とによって、液流量調節体36に傾き力が作用すること
になる。
【0063】しかし、平坦な当接面を有する弁体37の
当接部371と比較して、弁体37が傾いた状態におけ
る、液流量調節体36の中心線36aからの当接点Pの
ずれは、ごくわずかなずれとなる。これは、当接部37
1と液流量調節体36の当接面が、従来の面と面とによ
る面接触ではなく、球面と平面とによる点接触となって
いるためである。したがって、液流量調節体36に作用
する傾き力は、当接部371と液流量調節体36の当接
面とが面接触するのと比較して、ごく小さな傾き力とな
る。尚、略球面形状を成す当接部371の球面の曲率
は、可能な限り大きい方が好ましく、それによって、弁
体37が傾いた状態における、液流量調節体36の中心
線36aからの当接点Pのずれは、より小さくなる。
【0064】このようにして、当該実施の形態に示した
燃料液流量調節弁は、前述の一実施の形態に加えて、弁
体37が傾いた状態で液流量調節体36を押動した際
に、液流量調節体36に作用する傾き力を小さくするこ
とができるので、液流量調節体挿設孔32a内で傾いた
液流量調節体36が、液流量調節体挿設孔32aに引っ
かかる虞を少なくすることができる。そして、燃料液の
流量の調節を精度良く行えなくなってしまったり、液流
量調節体36が引っかかったまま動かなくなってしまっ
たりする虞を少なくすることができる。
【0065】さらに、他の実施の形態としては、上述し
た各実施の形態に加えて、可動鉄心35の外周面と、可
動鉄心35の外周面が摺接する貫通孔313の軸受部3
8(図2)の内周面との少なくともいずれか一方の面
に、貫通孔313内の燃料液を貯留可能な溝が形成され
ているものが挙げられる。
【0066】図10は、本願発明に係る燃料液流量調節
弁3のさらに他の実施の形態をいくつか示したものであ
り、軸受部38の内周面を示した断面図である。
【0067】図10(a)に示した態様は、円筒形状を
成す軸受部38の内周面に、溝381が図示の如く、周
方向に形成されている。溝381には、貫通孔313内
の燃料液が貯留され、その貯留された燃料液が、軸受部
38の内周面を可動鉄心35が摺動する際の潤滑剤とな
って、軸受部38の内周面と可動鉄心35の外周面との
摩擦抵抗を低減し、可動鉄心35の移動をよりなめらか
にする作用効果が得られる。
【0068】また、図10(b)に示した態様は、溝3
81が、図示の如く軸受部38の内周面に周方向と直交
する方向に形成されている。このように、溝381を軸
受部38の内周面に形成することも可能であり、図10
(a)に示した態様と同様の作用効果が得られる。
【0069】さらに、図10(c)に示した態様は、図
示の如く周方向に対して斜めに交差する溝381が軸受
部38の内周面に形成されている。このように、溝38
1を軸受部38の内周面に形成することも可能であり、
図10(a)及び図10(b)に示した態様と同様の作
用効果が得られる。
【0070】図11は、本願発明に係る燃料液流量調節
弁3のさらに他の実施の形態をいくつか示したものであ
り、軸受部38の内周面に摺接して往復動する可動鉄心
35の軸受部38近傍を示した正面図である。
【0071】図11(a)に示した態様は、可動鉄心3
5の外周面に、溝352が図示の如く、周方向に形成さ
れている。溝352には、貫通孔313内の燃料液が貯
留され、その貯留された燃料液が、軸受部38の内周面
を可動鉄心35が摺動する際の潤滑剤となって、軸受部
38の内周面と可動鉄心35の外周面との摩擦抵抗を低
減し、可動鉄心35の移動をよりなめらかにする作用効
果が得られる。
【0072】また、図11(b)に示した態様は、溝3
52が、図示の如く可動鉄心35の外周面に周方向と直
交する方向に形成されている。このように、溝352を
可動鉄心35の外周面に形成することも可能であり、図
11(a)に示した態様と同様の作用効果が得られる。
【0073】さらに、図11(c)に示した態様は、図
示の如く周方向に対して斜めに交差する溝352が可動
鉄心35の外周面に形成されている。このように、溝3
52を可動鉄心35の外周面に形成することも可能であ
り、図11(a)及び図11(b)に示した態様と同様
の作用効果が得られる。
【0074】このようにして、図10及び図11に示し
た実施の形態においては、上述した各実施の形態におけ
る本願発明の作用効果に加えて、可動鉄心35の移動を
よりなめらかにすることができるという作用効果が得ら
れる。
【0075】尚、本願発明は上記実施例に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種
々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含
まれるものであることは言うまでもない。
【0076】
【発明の効果】本願発明によれば、燃料液の流量を微量
な調整量で調節する際に、燃料液の流量に誤差が生じる
虞が少なく、燃料液の流量の調節をより正確に行うこと
ができる燃料液流量調節弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るコモンレール式燃料噴射装置の
概略構成を示したシステム構成図である。
【図2】本願発明に係る燃料液流量調節弁の断面図であ
る。
【図3】本願発明に係る燃料液流量調節弁を構成するシ
リンダの斜視図である。
【図4】本願発明に係る燃料液流量調節弁を構成するシ
リンダに挿設される液流量調節体の斜視図である。
【図5】本願発明に係る燃料液流量調節弁の液流量調節
体近傍を拡大して示した断面図であり、電磁コイルに電
流が流れておらず、可動鉄心が上端に位置している状態
を示したものである。
【図6】本願発明に係る燃料液流量調節弁の液流量調節
体近傍を拡大して示した断面図であり、電磁コイルに一
定の電流が流れることによって、可動鉄心が貫通孔内の
途中まで移動した状態を示したものである。
【図7】本願発明に係る燃料液流量調節弁の液流量調節
体近傍を拡大して示した断面図であり、図6に示した状
態から電磁コイルに、さらに電流が流れることによっ
て、可動鉄心が貫通孔内のストローク規制部材に当接す
るまで移動した状態を示したものである。
【図8】本願発明に係る燃料液流量調節弁の他の実施の
形態を示したものであり、燃料液流量調節弁の断面図で
ある。
【図9】弁体の当接部が液流量調節体の当接面に当接し
ている状態を模式的に示した正面図であり、図9(a)
は、弁体が傾いていない状態の当接面を示したものであ
り、図9(b)は、弁体が傾いた状態の当接面を示した
ものである。
【図10】本願発明に係る燃料液流量調節弁のさらに他
の実施の形態をいくつか示した軸受部の内周面の断面図
であり、図10(a)は、軸受部の内周面に溝が周方向
に形成されており、図10(b)は、軸受部の内周面に
溝が周方向と直交する方向に形成されており、図10
(c)は、軸受部の内周面に溝が周方向と斜めに交差す
るように形成されている。
【図11】本願発明に係る燃料液流量調節弁のさらに他
の実施の形態をいくつか示した可動鉄心の軸受部近傍の
正面図であり、図11(a)は、可動鉄心の外周面に溝
が周方向に形成されており、図11(b)は、可動鉄心
の外周面に溝が周方向と直交する方向に形成されてお
り、図11(c)は、可動鉄心の外周面に溝が周方向と
斜めに交差するように形成されている。
【図12】従来技術における燃料液流量調節弁の液流量
調節体近傍を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】 1 高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ 2 コモンレール 3 燃料液流量調節弁 4 燃料液フィルタ 5 再循環バルブ 6 タンク 7 制御部 11 ギアポンプ(低圧ポンプ) 12 高圧ポンプ 13 低圧燃料液供給路 14 高圧燃料液供給路 15 低圧燃料液再循環路 16 燃料噴射管 21 レール圧センサ 22 圧力制限バルブ 23 流量制限器 24 インジェクタ 31 本体 32 シリンダ 33 固定鉄心 34 固定鉄心の内周面 35 可動鉄心 36 液流量調節体 37 弁体 38 軸受部 39 非磁性体 61 プレフィルタ 71 アクセルペダル 72 エンジンスピードセンサ 331 電磁コイル 322 液流量調節孔 361 連通孔 363 周溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定鉄心と、該固定鉄心に形成された貫
    通孔に往復動可能に挿設され、該固定鉄心に環装された
    電磁コイルに通電する電流量に応じた移動量で、前記貫
    通孔内を一方向に移動する可動鉄心と、該可動鉄心と一
    体に構成された弁体と、高圧燃料噴射装置用燃料ポンプ
    への燃料液吸入路の一部を構成する液流量調節体挿設孔
    に往復動可能に挿設され、前記弁体の一端部に押動され
    ることによって前記一方向に移動し、付勢手段の付勢力
    によって他方向に移動する液流量調節体とを備え、 該液流量調節体の移動位置により、内燃機関の燃料噴射
    システムにおける前記高圧燃料噴射装置用燃料ポンプへ
    の燃料液の吸入量を調節するための燃料液流量調節弁で
    あって、 前記液流量調節体の外周面には、周方向に前記燃料液の
    流路となる周溝が形成されており、該周溝の底面には、
    前記燃料液吸入路の出口側と連通している液連通孔が形
    成されており、前記液流量調節体挿設孔の内周面には、
    前記燃料液吸入路の入り口側と連通している液流量調節
    孔が形成されており、 前記周溝と前記液流量調節孔とが連通することによっ
    て、前記燃料液吸入路が連通し、前記液流量調節体の移
    動位置によって、前記燃料液吸入路の燃料液流量を調節
    する構成を成している、ことを特徴とした燃料液流量調
    節弁。
  2. 【請求項2】 請求項1において、燃料液流量調節弁
    は、前記液流量調節孔の一部が該液流量調節体の外周面
    に塞がれることで、前記周溝と前記液流量調節孔との連
    通面積が減少する構成を成しており、前記液流量調節孔
    は、前記往復動方向の一方に幅が小さくなっていく先細
    りの形状を成している、ことを特徴とした燃料液流量調
    節弁。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記液流量調節孔
    は、前記一方向に幅が小さくなっていく略二等辺三角形
    状を成している、ことを特徴とした燃料液流量調節弁。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記周溝は、該周溝の底面に形成されている前記液連通
    孔に向けて前記燃料液が流れる際の抵抗が小さくなる如
    く、なめらかな断面形状を成している、ことを特徴とし
    た燃料液流量調節弁。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記燃料液流量調節弁は、前記弁体の一端部が前記液流
    量調節体を押動する際に、該弁体の一端部の当接面と該
    液流量調節体の当接面とが点接触にて当接する、ことを
    特徴とした燃料液流量調節弁。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記可動鉄心の外周面と、該可動鉄心の外周面が摺接す
    る前記貫通孔の内周面との少なくともいずれか一方の面
    に、前記貫通孔内の前記燃料液を貯留可能な溝が、少な
    くとの1つ以上形成されており、該溝に貯留している前
    記燃料液は、前記可動鉄心の外周面が前記貫通孔の内周
    面を摺動する際の潤滑剤として作用する、ことを特徴と
    した燃料液流量調節弁。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃
    料液流量調節弁を備えた内燃機関の燃料噴射システム。
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