JP2003119697A - 防湿紙 - Google Patents
防湿紙Info
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Abstract
く、多くの種類の製品との耐ブロッキング性に優れ、夏
場などの高温条件においても防湿性を損なうことがない
上、古紙回収性の有る易離解性防湿紙を提供する。 【解決手段】 合成樹脂エマルジョン中の固形分100
重量部に対して融点が60℃〜90℃であるワックスを
1〜20重量部含有する防湿層を、紙基材の少なくとも
片面に設けた防湿紙。45℃〜55℃かつ絶対湿度47
g/m3以下の環境下における透湿度は50g/m2・
24時間以下である。
Description
工紙等の製品に悪影響を生じることがないだけでなく、
多くの種類の製品との耐ブロッキング性に優れると共に
高温においても防湿性を損なうことがない上、古紙回収
性にも優れた易離解性防湿紙に関する。 【0002】 【従来の技術】防湿紙としては、古くはターポリン紙や
ワックス紙などが知られているが、現在はポリエチレ
ン、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの高分子化合物を
紙に塗工したり、貼合等を施して防湿・防水性を付与し
たものが使用されている。現在、一般的にはポリエチレ
ンをクラフト紙にラミネートしたポリエチレンラミネー
ト紙や、ポリエチレンをクラフト紙に挟んだポリサンド
紙が主に使用されている。しかしながらこれらの防湿紙
は、防湿性に関しては充分に機能を発揮し得るものであ
るが、古紙として回収使用する際の離解性が極端に悪
く、再利用化が困難であるために、焼却または産業廃棄
物として扱われており、省資源等の環境問題の観点から
大きな問題になっていた。 【0003】そこで、上記の欠点を改良し、防湿・防水
性及び古紙回収性としての離解性に優れた紙製品が開発
されるに至った(特公平3−10759号公報、特公平
2‐1671号公報、特開平6‐200498号公
報)。しかしながら、これらの製品においても尚、夏場
などの高温環境下に包装物を晒したり、ホットカレンダ
ー処理後の巻取等温度の高い製品を包装した場合には、
ワックスが軟化して防湿・防水性が損なわれるという欠
点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
欠点を解決すべく鋭意検討した結果、融点が60〜90
℃のワックスと合成樹脂を特定の範囲で含有する防湿層
が、高温下で優れた低透湿性を有することを見出し、本
発明に到達した。従って本発明の目的は、古紙回収性と
しての離解性に優れるだけでなく、夏場などの高温環境
下において保管したり、温度の高い製品を包装しても防
湿・防水性能を維持することができ、より広範な製品の
包装用途に使用することの出来る防湿紙を提供すること
にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
合成樹脂エマルジョン中の固形分100重量部に対して
融点が60〜90℃であるワックス1〜20重量部を含
有する防湿層が紙基材の少なくとも片面に設けられた防
湿紙であって、45℃〜55℃かつ絶対湿度が47g/
m3以下の環境下において、透湿度が50g/m2・2
4時間以下であることを特徴とする防湿紙によって達成
された。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の防湿紙における防湿層
は、合成樹脂及びワックスを主成分として成るものであ
る。ここで使用するワックスの融点は60℃〜90℃で
あることが必要である。ワックスの融点が60℃未満で
は夏場等の高温時に十分な防湿性を得ることができなく
なる。一方、ワックスの融点が90℃より高いと、ワッ
クスが塗工層にブリードしにくくなるので良好な防湿性
を得ることができない。また、本発明では、融点が60
〜90℃の範囲ではないワックスを含め、融点の異なる
2種以上のワックスを組み合わせて、融点を60〜90
℃に調製することにより使用することも可能である。 【0007】本発明における、融点が60〜90℃の範
囲であるワックスとしては、パラフィン系ワックス、ポ
リエチレン系ワックス、マイクロクリスタリン系ワック
ス等の公知のワックス系エマルジョンを使用することが
できるが、2種以上のワックス系エマルジョンを混合し
て使用することも可能である。 【0008】合成樹脂エマルジョンとワックス系エマル
ジョンとの混合割合は、合成樹脂エマルジョン中の固形
分100重量部に対して、ワックス系エマルジョン中の
固形分1〜20重量部とするが、特に2〜10重量部と
することが好ましい。ワックスの配合割合が1重量部未
満では防湿性が劣り、20重量部を超すと、ワックスに
起因する滑りが大きくなり、また、塗料の造膜性が悪く
なるために好ましくない。 【0009】本発明で使用し得る合成樹脂は、水中離解
性を有し、ワックスを配合することによって高度な防湿
性を発言することが必要である。そのような性能を有す
る樹脂としては、スチレン・アクリル系樹脂やスチレン
・ブタジエン系樹脂等が挙げられる。具体的には、スチ
レン及びスチレン誘導体、ブタジエン及びブタジエン誘
導体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル
(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル等)、メタクリル
酸エステル(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル等)等を共重合した樹脂であ
る。 【0010】また、本発明の防湿紙の防湿層には、製造
コストの低減や耐ブロッキング性の向上等を目的として
重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、カ
オリン、タルク、ホワイトカーボン等といった無機系顔
料や、スチレン系やアクリル系等の有機系顔料等を混合
することもできる。 【0011】防湿層の塗工量は3〜30g/m2とする
ことが好ましく、特に5〜25g/m2とすることが好
ましい。塗工量が3g/m2未満では防湿性等の品質が
劣り、30g/m2を超えると製産時の乾燥が困難とな
る上各種の原価が高くなるので好ましくない。防湿層の
塗工には、一般に使用されているバーコーター、エアナ
イフコーター、ブレードコーター、カーテンコーター等
の一般的な塗工方式を使用することができる。 【0012】塗工された防湿層の乾燥条件は特に制限さ
れるものではないが、使用するワックスの融点、又はそ
れ以上の温度であることが好ましい。本発明において
は、上記の防湿層面と反対の基紙表面に、防滑性やカー
ル防止等を目的とする層を公知の材料を用いて塗工する
ことも可能である。基材となる紙としては、ティッシュ
やトイレットペーパー等のウエット強度が極端に低く塗
工適性のない紙以外であれば、使用することが可能であ
る。包装用途としては、強度の強いクラフト紙が好適で
ある。 【0013】 【実施例】以下、本発明を実施例に従って詳述するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。なお、
後述する実施例、比較例における処方を表1に示した。 【表1】 【0014】実施例1.スチレン・アクリル系合成樹脂
エマルジョン(商品名:サイビノールX−597−90
1E−16(Tg6℃)、サイデン化学(株)製)10
0重量部、及びワックス系エマルジョン(商品名:セロ
ゾールE−172、中京油脂(株)製)を固形分比率で
5重量部となるように混合・撹拌して塗工液を作製し
た。この塗工液を坪量75g/m2の未晒クラフト紙の
片面に、マイヤーバーを用いて塗工量が16g/m2と
なるように塗工した後、110℃で1分間乾燥を行い、
防湿紙を作製した。この防湿紙について、カップ法透湿
度、高温時透湿度、及び離解性を測定して評価を行い、
結果を表2に示した。尚、各評価方法は次の通りとし
た。 【0015】カップ法透湿度 JIS Z 0208(カップ法)B法に基づき、塗工面
を外側にして測定した。カップ法B法の保持条件は40
℃、90%RH(絶対湿度46.3g/m3)である。 評価基準;透湿度が50g/m2・24時間以下であれ
ば充分実用性があり、40g/m2・24時間以下であ
れば更に好ましい。 【0016】高温時透湿度 JIS Z 0208(カップ法)B法に基づき、カップ
の保持条件だけを50℃、54%RH(絶対湿度46.
3g/m3)に変更して、と同様に測定した。 評価基準;透湿度が50g/m2・24時間以下であれ
ば充分実用性があり、40g/m2・24時間以下であ
れば更に好ましい。 【0017】離解性 JIS P 8147のパルプ試験用手すき紙調整方法に
示されている標準離解機(Tappi標準離解機使用:
3000rpm)を用いて、約2.5cm角の防湿紙を
パルプ濃度が3重量%となるように、常温の水道水に加
えて15分間離解を行った。離解後の原料から作製した
手すき紙を目視で評価した。 【0018】評価基準; ◎:未離解物が全く認められ
ず、上質紙並に離解できる。○:微小な未離解の結束繊
維が確認できる。△:小さく分散するが未離解の紙片が
残る。×:離解されない紙片、フィルムまたは樹脂等が
そのまま残る。 【0019】実施例2〜8及び比較例1〜4.配合ワッ
クスの種類及びワックスの配合部数を表1に示すように
変更したこと以外は、実施例1と同様にして防湿紙を作
製し、各評価を行い、結果を表2に示した。 【0020】比較例5.クラフト紙にポリエチレンを厚
さ15μmでラミネートした紙について評価を行い、結
果を表2に示した。 【0021】 【表2】 【0022】表2の結果から、本発明の実施例の防湿紙
は、何れもカップ法透湿度、高温時透湿度及び離解性に
於いて非常に優れていることが実証された。また、これ
に対して、比較例1の場合には高温時透湿度が非常に悪
く、比較例2〜4の場合には防湿性が劣ること、及び比
較例5の場合には離解性の劣ることが確認された。 【0023】 【発明の効果】本発明によって得られる防湿紙は、夏場
等の高温環境下で保管したり、高温の製品を包装する際
にも製品に悪影響を及ぼすことがなく、防湿性能及び遮
光性能を有する遮光防湿紙、防湿性能及び防錆性能を有
する防錆紙など、更に幅広い用途への使用が可能とな
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 合成樹脂エマルジョン中の固形分100
重量部に対して融点が60℃〜90℃であるワックスを
1〜20重量部含有する防湿層が紙基材の少なくとも片面
に設けられた防湿紙であって、45℃〜55℃かつ絶対
湿度が47g/m3以下の環境下において、透湿度が5
0g/m2・24時間以下であることを特徴とする防湿
紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001315092A JP2003119697A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 防湿紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001315092A JP2003119697A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 防湿紙 |
Publications (1)
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---|---|
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ID=19133314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001315092A Pending JP2003119697A (ja) | 2001-10-12 | 2001-10-12 | 防湿紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003119697A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2001
- 2001-10-12 JP JP2001315092A patent/JP2003119697A/ja active Pending
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