JP3966879B2 - リサイクル可能な防湿包装紙 - Google Patents

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Description

この出願の発明は、写真印刷用複写用紙等に使用されるリサイクル可能な防湿包装紙に関し、さらに詳しくは防湿層がポリエチレンラミネート層と同程度の防湿性及び溌水性を有しているリサイクル可能な防湿包装紙に関する。
最近、世界中で大きな問題となっているものの1つに廃棄物の問題がある。全ての廃棄物が環境に優しいというわけではないからである。したがって、環境汚染防止及び廃棄物の低減などの観点から、防湿包装紙においてもリサイクル可能なものが要望されている。
防湿包装紙は、一般にクラフト紙の一面に防湿層を設けたものが使用され、この防湿層としては、防湿性能が優れていることから、ポリエチレンが多く用いられている。
防湿包装紙をリサイクルするには、用紙のパルプが十分に単繊維に再離解し、得られたパルプ中に他の混入物が少ないものが必要である。このポリエチレンラミネート防湿包装紙からパルプ処理工程で再離解してパルプを取り出そうとしても、パルプは十分に離解しないため再パルプ化ないしはストックパルプの状態に分散させることは非常に困難であり、また、ポリエチレンが抄紙工程に混入してしまう。これは、ポリエチレンの有する良好な防湿性及び溌水性とクラフト紙を再離解して再パルプ化することに要求される性質とが互いに相反する性質であることがその一因である。
したがって、ポリエチレンラミネート防湿包装紙は、ほとんどが産業廃棄物として処理されている。
一方、リサイクルしやすい防湿包装紙としてパラフィンワックスを防湿層として用いたものが知られており、この防湿包装紙はポリエチレンラミネート包装紙と対比すればリサイクルし易いが、パラフィンワックスが被包装物に転移しやすいこと、及び折り目から防湿性が低下しやすいという欠点を有しているため、特殊な用途以外は実用化されていなかった。
ところで、写真印刷用紙用の防湿包装紙は、特別な品質が要求される。というのは写真印刷用紙は、低含水率(含水率約4.5〜5%)であり、この性質は写真印刷機で高画質に印刷できるようにするために必要であるからである。写真印刷用紙の含水率を約4.5〜5%に保つために、現在まで良好な防湿性と溌水性を備えるポリエチレンでラミネートされた防湿包装紙が使用されている。しかし、既に上述したように、ポリエチレンでラミネートされた防湿包装紙は、容易にリサイクルすることはできないために、環境問題を引き起こし、また、パラフィンワックスを防湿層としたものは、写真印刷用紙にパラフィンワックスが転移してしまうと共に、折り目から防湿性が劣化するために、写真印刷用紙の防湿包装紙としては到底使用することはできなかった。
上述の防湿包装紙の有する問題点を解決するものとして、例えば、下記特許文献1には、防湿層として、顔料としてアスペクト比が5以上で平均粒子径が5μmから50μmのタルク又は雲母を使用し、填料とスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR)の含有割合を重量比で30:70〜70:30となしたものを使用した防湿包装紙が開示されている。
同じく下記特許文献2には、合成ゴムラテックスとワックス系エマルジョンとを配合してなる水性エマルジョン組成物を原紙上に塗工し、乾燥させることにより形成される防湿層を有する防湿性紙において、合成ゴムラテックスとしてアルカリ可溶性重合体の中和物の存在下に、共役ジエン化合物及びこれと共重合可能なその他の化合物からなる単量体を乳化重合することによって得られる合成ゴムラテックスからなるものを使用したものが記載されている。
特開平9−21069号公報 特開平9−21094号公報
しかしながら、上記のような公知の防湿包装紙は、SBRの含有量が多いために、リサイクル工程では脱墨工程が必要となり、また抄紙に際しては、直接抄紙すると断紙してしまう問題があり、更には熱可塑性のために粘着性となる問題点を有しており、写真印刷用紙用のリサイクル可能な防湿包装紙としては全く適してはいなかった。
本発明者等は、この問題を解決するために種々研究を重ねた結果、既にPCT/JP02/05937として、填料として常用されている炭酸カルシウムの個々の粒子の表面にアリルアクリレートエマルジョン及びエステルポリマーとからなる被覆層を形成したものを塗工した防湿包装紙に関する特許出願を行っている。
上記特許出願の発明(以下、「先願発明」という。)に係るリサイクル可能な防湿包装紙は、具体的には、以下のような構成を備えるものである。
(I) 用紙の一方の面が少なくとも以下の(1)〜(3)の成分を含有する防湿層でコーティングされていることを特徴とするリサイクル可能な防湿包装紙。
(1)炭酸カルシウム微粒子、
(2)前記個々の炭酸カルシウム微粒子を被覆するアリルアクリレートエマルジョン及びエステルポリマーから形成された薄膜、
(3)共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックス。
(II) 前記炭酸カルシウムの微粒子として粒径が2μm以下のものを主成分とし、かつ前記炭酸カルシウム微粒子は前記防湿層中に40〜60重量%の割合で含有されている(I)に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
(III) 前記エステルポリマーがアクリル酸とプロピレングリコールから形成されてものであることを特徴とする(I)又は(II)に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
(IV) 前記個々の炭酸カルシウム微粒子を被覆するポリマー薄膜は、アリルアクリレートエマルジョン及びアクリル酸とグリコールから形成されたエステルポリマーとからなる薄膜であり、前記防湿層中にアリルアクリレートが10〜20重量%、アクリル酸が2〜5重量%及びプロピレングリコールが1〜3重量%の割合で含有されている(III)に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
(V) 前記共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックスとして、スチレンブタジエンゴムラテックスを前記防湿層中に20〜40重量%の割合で含有されていることを特徴とする(I)〜(IV)の何れか1項に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
上記先願発明は、上述のような構成を採用することにより、コーティング層がポリエチレンラミネート層と同程度の防湿性及び溌水性を有しているが、リサイクル過程でパルプのみを分離しなくてもパルプ部分だけでなく防湿層成分も容易にリサイクルでき、しかも写真印刷用紙を十分に保護できる良好な防湿性と溌水性を有するリサイクル可能な防湿包装紙が得られという優れた効果を奏するものである。
上記先願発明の特徴は、炭酸カルシウムの粒子はそれ自体防湿性ないしは溌水性を有しているわけではないが、アリルアクリレートエマルジョン及びアクリル酸とプロピレングリコールから形成されたエステルポリマーとからなる被覆層を形成することにより、炭酸カルシウムの粒子自体に防湿性及び溌水性を付与していることである。
しかしながら、上記先願発明におけるアリルアクリレートエマルジョン及びアクリル酸とプロピレングリコールから形成されたエステルポリマーにはわずかながら臭いがあるため、上記先願発明に係る防湿包装紙を使用すると被包装物にその臭いが付着してしまうという問題点が存在していた。
そこで本発明者等は、臭いを有せず、かつ少なくとも上記先願発明と同等の効果を達成し得る炭酸カルシウム粒子に防湿性及び撥水性を付与し得る被覆層を種々探求の結果、アリルアクリレートエマルジョン及びヒドロキシエチルセルロース(HEC)から形成されたポリマーからなる被覆層を採用すると、臭いがないばかりか防湿層として上記先願発明の場合よりも少ない塗工量で同等の作用効果を達成し得ることを見出し、本願発明を完成するに至ったものである。
本発明は、用紙の一方の面が少なくとも以下の(1)〜(3)の成分を含有する防湿層でコーティングされているリサイクル可能な防湿包装紙であることを特徴とする。
(1)粒径が2μm以下のものを主成分とし、かつ前記防湿層中に45〜65重量%の割合で含有されている炭酸カルシウム微粒子
(2)前記個々の炭酸カルシウム微粒子を被覆するアリルアクリレートエマルジョン及びヒドロキシエチルセルロースから形成されたポリマー薄膜
(3)共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックス
係る態様においては、炭酸カルシウム微粒子の粒径の大きいものが多すぎると、防湿層の平滑性が低下して防湿性の低下の原因となり、また、炭酸カルシウム微粒子の含有量が多すぎると防湿層が強ばり、折り畳んだときに裂けることがあるため、防湿性低下の原因となる。逆に炭酸カルシウム微粒子の含有量が少なすぎると、相対的に合成ゴムラテックスの含有量が多くなりすぎ、リサイクルした際に良好な用紙が得られにくくなる。
炭酸カルシウム微粒子を被覆するポリマーは、防湿層中に防湿層中にアリルアクリレートが10〜25重量%、ヒドロキシエチルセルロースが0.2〜2重量%の割合で含有されていることが好ましい。この範囲内であると、炭酸カルシウム微粒子に良好な防湿性及び溌水性を付与することができる。
また、炭酸カルシウム微粒子を前記ポリマー薄膜で被覆するには、前記アリルアクリレートとヒドロキシエチルセルロースの水性エマルジョン溶液中に炭酸カルシウム微粒子を投入し、十分に撹拌・混合した後に、炭酸カルシウム微粒子を分離して乾燥することにより製造することができる。
前記ポリマー被覆炭酸カルシウム微粒子を互いに結合するためのバインダーとしては、共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックが使用される。共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が使用し得るが、1,3−ブタジエンが特に好ましい。また、共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物としては、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物が使用し得るが、特にスチレンが好ましい。
本発明で使用される合成ゴムラテックとして最も好ましいものは、コート紙等で慣用的に使用されているスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR)である。この合成ゴムラテックスは防湿層中に好ましくは20〜40重量%の割合で使用される。
本発明の防湿包装紙は、原紙上にポリマー被覆炭酸カルシウム微粒子及び合成ゴムラテックスを配合した水性エマルジョン組成物を塗工し、乾燥させることにより製造される。製造プロセスは、ブレードコーターあるいはエアーナイフコーターを用いて行なわれ、原紙の裏側に被覆重量15〜30g/m(乾燥重量換算)及び水分量3.0〜4.5重量%でコーティングされる。塗工量が15g/m未満であると、原紙の被覆が不十分なため、ピンホールを生じ、防湿効果が不十分となる。また、塗工量が35g/mを越えると、折り目が折れやすくなり、そこから防湿性が劣化するようになるので好ましくない。
本発明のポリマー被覆炭酸カルシウムを使用した防湿包装紙は、ミキサーあるいはパルパー中で、コート紙のように、容易に分散される。結果として、本発明の防湿包装紙は、再パルプ化又は混合処理された後に全て繊維及びコーティング物質に分散され、コーティング物質は混合処理後に破壊され、微少なコーティング物質として分散しているので、製紙機中では填料として機能する。そのため、リサイクルしても良質な用紙を得ることができる。
以下、本発明の具体例を実施例でもって説明する。なお、写真印刷用紙に好適な包装紙の品質を測定するために、本発明者等は次の4種の標準試験法を採用した。
a.WVTR(透湿度)
水蒸気透過速度は下記規格に述べられている条件下において、シート状物質を透過した水蒸気の重量を測定し、水蒸気透過量をg/24hr/mに換算した。
なお、採用した透湿度の測定方法に関する規格は次のとおりである。
1.パルプ及び用紙についての日本TAPPI試験方法No.7
2.TAPPI試験方法、1998〜1999年版、No.T448om−97,T464om−95,T465sp−95
b.高速ミキサーによるリサイクル性試験
リサイクル性の試験方法は次のとおりである。
1.用紙を3×3cmに切断し、重量22.5g分を採取する。
2.切断された用紙を高速ミキサーに投入し、水を1500ml加える。
3.高速ミキサーで30分間混合する。
4.混合された用紙を取り出し、手動抄紙機中で60g/mとなるように抄紙する。
5.できあがった用紙を観察し、フロックがあるかないかを調べる。
6.得られた用紙にフロックがなければ、リサイクル性が保証される。
c.耐粘着性試験
耐粘着性の試験方法は次のとおりである。
1.試験用紙を3.1×3.1cmに切断する。
2.写真印刷用紙を用意し、切断した試験用紙を防湿被覆層側を写真印刷用紙上に置く。
3.3×3cmのゴムを試験用紙上に置く。ゴムの厚さは、厚すぎない限り任意である。
4.オーブンを用意し、温度を40±1℃にする。
5.写真印刷用紙の束、試験用紙及びゴムをオーブン内に入れ、5kgの重りを乗せる。
6.オーブン中に48時間置いた後、ゴムを取り除き、写真印刷用紙の束と試験用紙を取り出す。試験用紙を写真印刷用紙から剥がした際にどの程度粘着しているかを調べる。
7.試験用紙を写真印刷用紙から剥がした際に、面と面が全然つかずにはがれ、また両者の表面に傷がほとんどなければ、良好な品質を保持している。
d.折り曲げ試験
折り曲げ試験方法は試験No.1の水蒸気透過速度の測定方法と同じであるが、試験前に試験用紙を2つ折りに折り曲げる点のみ異なる。
(実施例1)
この実施例では炭酸カルシウム微粒子として粒径2μm以下のものが65%占める市販の炭酸カルシウム微粒子(Tjiwi Kimia社製のTKF-65、商品名)を使用し、この炭酸カルシウム微粒子をアリルアクリレート(CIBA社製のINTEMEDIATE2003、商品名)エマルジョン及びヒドロキシエチルセルロース(HEC)からなるポリマーの水性エマルジョン溶液中に投入し、十分に撹拌・混合した後に分離した後、乾燥して炭酸カルシウム微粒子表面にポリマー被膜を形成した。
このポリマー被覆炭酸カルシウム及びバインダーとしてのスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR)を水に分散させて塗工液とし、原紙として上質紙を用いて乾燥重量で18g/mとなるように片面に塗工し、乾燥して防湿性包装紙を作成した。防湿層中の各組成含有量は全て固形分換算で次のとおりである。なお、以下に示す含有量は全て重量%を表す。
炭酸カルシウム : 54.30%
アリルアクリレートエマルジョン : 16.00%
ヒドロキシエチルセルロース(HEC): 0.80%
SBRラテックス : 28.90%
Total :100 %
得られた防湿性包装紙に上述の4種の試験を行なった結果を他の実施例及び参考例の結果と共に表1にまとめて示した。なお、ポリエチレンラミネート包装紙のWVTRは、ポリエチレンラミネート層の厚さが20μmの場合、20g/24hr/mである。この実施例1で得られた防湿性包装紙は、臭いはほとんどなく、ほぼポリエチレンラミネート包装紙と同等の良好な防湿性を有しており、さらに、リサイクル性、耐粘着性に優れていると共に、耐折り曲げ性も良好であることが確認できた。
(実施例2)
この実施例2では、塗工量を乾燥重量で25g/mとなるようになした以外は全て実施例1と同様にした。得られた結果を他の実施例及び参考例の結果と合わせて表1にまとめて示した。この実施例2で得られた防湿性包装紙も、臭いはほとんどなく、ほぼポリエチレンラミネート包装紙と同等の良好な防湿性を有しており、さらに、リサイクル性、耐粘着性に優れていると共に、耐折り曲げ性も良好であることが確認できた。
以下、比較のために上記先願(PCT/JP02/05937)明細書に開示されているリサイクル可能な防湿包装紙の具体例を参考例1〜3として示す。
(参考例1)
この参考例1では炭酸カルシウム微粒子として粒径2μm以下のものが65%占める市販の炭酸カルシウム微粒子(Tjiwi Kimia社製のTKF-65、商品名)を使用し、この炭酸カルシウム微粒子をアリルアクリレート(CIBA社製のINTEMEDIATE2003、商品名)エマルジョン及びエステルポリマーの水性エマルジョン溶液中に投入し、十分に撹拌・混合した後に分離した後、乾燥して炭酸カルシウム微粒子表面にポリマー被膜を形成した。
このポリマー被覆炭酸カルシウム及びバインダーとしてのスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR)を水に分散させて塗工液とし、原紙として上質紙を用いて乾燥重量で27g/mとなるように片面に塗工し、乾燥して防湿性包装紙を作成した。防湿層中の各組成含有量は次のとおりである。なお、以下に示す含有量は全て重量%を表す。
炭酸カルシウム : 52.30%
アリルアクリレートエマルジョン : 10.52%
エステルポリマー
・アクリル酸 : 3.27%
・プロピレングリコール : 1.72%
・アンモニア : 3.36%
SBRラテックス : 28.83%
Total :100 %
得られた防湿性包装紙に実施例1と同様の試験を行なった結果を実施例及び他の参考例の結果と共に表1にまとめて示した。
(参考例2)
この参考例2では、防湿層中の各成分含有量を以下のとおりとした他は全て参考例1と同様にした。
炭酸カルシウム : 51.95%
エステルポリマー
・アクリル酸 : 3.56%
・プロピレングリコール : 1.88%
・アンモニア : 3.66%
アリルアクリレートエマルジョン : 13.00%
SBRラテックス : 25.95%
Total :100 %
得られた結果を実施例及び他の参考例の結果と合わせて表1にまとめて示した。
(参考例3)
この参考例3では、防湿層中の各成分含有量を以下のとおりとした他は全て参考例1と同様にした。
炭酸カルシウム : 51.95%
エステルポリマー
・アクリル酸 : 2.53%
・プロピレングリコール : 1.34%
・アンモニア : 2.62%
アリルアクリレートエマルジョン : 12.99%
SBRラテックス : 28.57%
Total :100 %
得られた結果を実施例及び他の参考例の結果と合わせて表1にまとめて示した。
Figure 0003966879
表1の結果から明らかなように、実施例1のものでは塗工量が18g/mと少ないが、塗工量が27g/mである参考例3のものとほぼ同等の折り曲げ後水蒸気透過速度の防湿包装紙が得られており、また、塗工量を25g/mと多くした実施例2のものでは、塗工量が27g/mである参考例1〜3のものよりも水蒸気等加速度及び折り曲げ後水蒸気等加速度ともに優れており、しかも臭いがないばかりかリサイクル性及び耐粘着性ともに参考例1〜3のものとほぼ同等の防湿包装紙が得られていることが確認できた。
以上述べたように、本発明の防湿包装紙は、臭いがないばかりか、水蒸気透過速度が小さいので良好な防湿性を有しており、リサイクルしたときにフロックが生じないためリサイクル性に優れ、防湿層が写真印刷用紙に転移することもなく、かつ、折り目からの防水性の劣化も小さいという効果を有しており、ポリエチレンラミネート防湿包装紙とほぼ同等の防湿性能を有しながらもリサイクル可能であるというポリエチレンラミネート防湿包装紙と比較すると環境に優しいという優れた性質を有している。

Claims (4)

  1. 用紙の一方の面が少なくとも以下の(1)〜(3)の成分を含有する防湿層でコーティングされていることを特徴とするリサイクル可能な防湿包装紙。
    (1)粒径が2μm以下のものを主成分とし、かつ前記防湿層中に45〜65重量%の割合で含有されている炭酸カルシウム微粒子
    (2)前記個々の炭酸カルシウム微粒子を被覆するアリルアクリレートエマルジョン及びヒドロキシエチルセルロースから形成されたポリマー薄膜
    (3)共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックス
  2. 前記個々の炭酸カルシウム微粒子を被覆するポリマー薄膜は、前記防湿層中にアリルアクリレートが10〜25重量%、ヒドロキシエチルセルロースが0.2〜2重量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
  3. 前記共役ジエン化合物と共重合可能なその他の化合物からなる合成ゴムラテックスがスチレンブタジエンゴムラテックスであることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
  4. 前記防湿層の塗工量が15〜30g/cmであり、かつその水分含有割合が3.0〜4.5重量%であることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル可能な防湿包装紙。
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