JP2003113802A - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP2003113802A JP2001304834A JP2001304834A JP2003113802A JP 2003113802 A JP2003113802 A JP 2003113802A JP 2001304834 A JP2001304834 A JP 2001304834A JP 2001304834 A JP2001304834 A JP 2001304834A JP 2003113802 A JP2003113802 A JP 2003113802A
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隆史 金井
Yasutaka Tsuriga
靖貴 釣賀
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純也 川本
Satoshi Hamamoto
智 浜本
Koji Okazaki
康治 岡崎
Yuji Ogura
祐二 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】LSシステムを備えた油圧駆動装置において、
ポンプ吐出流量のサチュレーション状態が生じても特定
のアクチュエータに優先的に圧油を供給してその速度変
化を抑えることができ、かつエンジン回転数の設定に係
わらず同様に優先性を維持することができ、優れた操作
性を実現できるようにする。 【解決手段】油圧ポンプ2の吐出圧とアクチュエータ3
a,3b,…の最高負荷圧との差圧を絶対圧として出力
する差圧減圧弁11と、エンジン回転数に応じた圧力を
絶対圧として出力する差圧減圧弁51とを設け、旋回以
外の圧力補償弁7b,…に差圧減圧弁11の出力圧を導
いて目標補償差圧とし、旋回の圧力補償弁7aに差圧減
圧弁51の出力圧を導いて目標補償差圧とし、更に、旋
回の圧力補償弁7aに目標補償差圧を増方向にシフトす
る旋回優先バネ70dを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械に用いられるLS制御方式の油圧駆動装置に係
わり、特に、油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエー
タの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようロードセ
ンシング制御しかつ複数の流量制御弁の前後差圧を制御
する圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧を油圧ポンプ
の吐出圧と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧
により設定すると共に、ロードセンシング制御の目標差
圧をエンジン回転数に依存する可変値として設定する油
圧駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエ
ータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようロード
センシング制御する油圧駆動装置はロードセンシングシ
ステム(以下、適宜LSシステムという)と呼ばれ、複
数の流量制御弁の前後差圧をそれぞれ圧力補償弁により
制御し、複数のアクチュエータを同時に駆動する複合操
作時に負荷圧の大小に係わらず流量制御弁の開口面積に
応じた比率で圧油を供給できるようにしている。
【0003】このようなLSシステムでは、油圧ポンプ
の吐出圧と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧
(以下、LS差圧という)を圧力補償弁に導き、圧力補
償弁のそれぞれの目標補償差圧をLS差圧により設定す
ることが一般的に行われており、これにより複数のアク
チュエータを同時に駆動する複合動作時に、油圧ポンプ
の吐出流量が複数の流量制御弁の要求する流量に満たな
いサチュレーション状態になったときでも、サチュレー
ションの程度に応じてLS差圧が低下し、これに伴って
圧力補償弁の目標補償差圧も小さくなるため、油圧ポン
プの吐出流量をそれぞれのアクチュエータが要求する流
量の比に再分配することができる。
【0004】このようなLSシステムにおいて、特開平
10−89304号公報には、油圧ポンプの吐出圧と複
数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧を絶対圧とし
て出力する差圧減圧弁を設け、この差圧減圧弁の出力圧
を複数の圧力補償弁に導き、それぞれの目標補償差圧を
設定するようにしたものが記載されている。
【0005】また、特開平10−196604号公報に
は、油圧ポンプを駆動するエンジンの回転数に依存する
圧力を絶対圧として出力する差圧減圧弁を設け、この差
圧減圧弁の出力圧をLS制御レギュレータに導き、ロー
ドセンシング制御の目標差圧(以下、目標LS差圧とい
う)をエンジンの回転数に依存する可変値として設定し
た油圧駆動装置が記載されている。
【0006】更に、特開2000−227103号公報
には、旋回セクションの圧力補償弁に、旋回負加圧が上
昇すると目標補償差圧が小さくなる負荷依存特性を持た
せ旋回モータのスムーズな加速及び定常状態への移行を
可能とすると共に、目標補償差圧が規定値以下にならな
いようにする下限設定バネ(旋回優先バネ)を設け、旋
回複合操作での起動時にポンプ吐出流量がサチュレーシ
ョン状態となっても、他のアクチュエータに比べ旋回速
度が極端に遅くならないようにした油圧駆動装置が記載
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術には、1つのアクチュエータを駆動する単独動作か
ら複数のアクチュエータを同時に駆動する複合動作に移
行する場合に、操作性の低下が発生するという問題があ
る。
【0008】つまり、複数のアクチュエータを同時に駆
動する複合動作で、動作している全てのアクチュエータ
の要求流量の総和が油圧ポンプの吐出可能な最大流量を
越えた場合、サチュレーション状態が発生する。この状
態では、サチュレーションの程度に応じてLS差圧が低
下し、これに伴って圧力補償弁の目標補償差圧も小さく
なるため、各流量制御弁では油圧ポンプの吐出流量をそ
れぞれのアクチュエータが要求する流量の比に再分配す
ることができる。これにより各流量制御弁に対する操作
レバーの入力比に応じて全体のアクチュエータスピード
が低下することになり、複合動作時に、特定のアクチュ
エータが停止してしまうことなく、操作性を維持するこ
とが可能になる。
【0009】しかし、この複合動作において、全てのア
クチュエータの速度が均等に低下するため、操作性が低
下する場合がある。
【0010】例えば、油圧ショベルや油圧クレーンの旋
回操作ではオペレータが速度変化を体感できるため、速
度変化に敏感であり、他のアクチュエータに比べ速度変
化を抑えた構成とする必要がある。また、吊り荷作業等
でも、旋回中に速度変化が生じると、荷がオペレータの
意図に反して揺れてしまう。
【0011】特開2000−227103号公報のよう
に、旋回優先バネを圧力補償弁に設定する方法も考えら
れる。しかし、この場合はエンジン回転数によって目標
補償差圧が変化するため、全てのエンジン回転数におい
て、同様の割合で優先性を維持することが不可能であ
る。
【0012】以上の問題は、油圧ショベルや油圧クレー
ンの旋回操作に限らず、油圧ショベルをMLクレーンと
して用いる場合のブーム操作、油圧クレーンのブーム操
作等、速度変化が操作性を低下させ得る他のアクチュエ
ータの駆動時にも同様に発生する。
【0013】本発明の目的は、LSシステムを備えた油
圧駆動装置において、ポンプ吐出流量のサチュレーショ
ン状態が生じても特定のアクチュエータに優先的に圧油
を供給してその速度変化を抑えることができ、かつエン
ジン回転数の設定に係わらず同様に優先性を維持するこ
とができ、優れた操作性を実現できるようにしたものを
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、エンジンと、このエンジンにより
駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプ
から吐出された圧油により駆動される特定のアクチュエ
ータを含む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプか
ら複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御
する複数の流量制御弁と、前記複数の流量制御弁の前後
差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記油圧
ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷
圧より目標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御
するポンプ制御手段と、前記エンジンの回転数に依存す
る圧力を出力するエンジン回転数検出回路とを備え、こ
のエンジン回転数検出回路の出力圧を前記ポンプ制御手
段に導き、前記ロードセンシング制御の目標差圧を前記
エンジンの回転数に依存する可変値として設定した油圧
駆動装置において、前記特定のアクチュエータ以外のア
クチュエータに係わる圧力補償弁のそれぞれの目標補償
差圧を前記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエ
ータの最高負荷圧との差圧により設定すると共に、前記
特定のアクチュエータに係わる圧力補償弁に前記エンジ
ン回転数検出回路の出力圧を導きかつ目標補償差圧を増
方向にシフトする付勢手段を設け、前記エンジン回転数
検出回路の出力圧と前記付勢手段とで目標補償差圧を設
定したものとする。
【0015】このように特定のアクチュエータ以外のア
クチュエータに係わる圧力補償弁のそれぞれの目標補償
差圧をLS差圧により設定し、特定のアクチュエータに
係わる圧力補償弁の目標補償差圧をエンジン回転数検出
回路の出力圧(ロードセンシング制御の目標差圧)によ
り設定することにより、特定のアクチュエータを含む複
合動作時(サチュレーション状態)に、特定のアクチュ
エータ以外のアクチュエータでは、LS差圧の低下に応
じて圧力補償弁の目標補償差圧が低下しアクチュエータ
スピードが低下するのに対して、特定のアクチュエータ
側では圧力補償弁にサチュレーション情報が伝わらず、
目標補償差圧はサチュレーション状態でないときと同じ
ままであり、特定のアクチュエータに優先的に圧油が供
給されそのスピードダウンを抑えることが可能になる。
【0016】また、エンジン回転数を下げた場合は、エ
ンジン回転数検出回路の出力圧(ロードセンシング制御
の目標差圧)がそれに応じて低下し、それに伴い油圧ポ
ンプの吐出圧と最高負荷圧の差圧も低下するよう制御さ
れ、特定のアクチュエータ以外のアクチュエータに係わ
る圧力補償弁の目標補償差圧が低下するだけでなく、特
定のアクチュエータに係わる圧力補償弁の目標補償差圧
も同様に低下する。その結果、特定のアクチュエータが
速くなりすぎるというようなことが起こらず、エンジン
回転数の設定によらず、適切な特定のアクチュエータの
優先性を維持することができる。
【0017】更に、特定のアクチュエータに係わる圧力
補償弁に付勢手段を設け、目標補償差圧を増方向にシフ
トすることにより、特定のアクチュエータの単独動作時
に、アクチュエータ速度が目標速度に達し油圧ポンプの
吐出流量が減るようにロードセンシング制御されると
き、圧力補償弁は開け勝手に開度が保たれる。その結
果、油圧ポンプのロードセンシング制御と圧力補償弁の
動作は、共に、油圧ポンプの吐出圧を低くする方向に作
動し、両者の干渉を回避することができ、システムの安
定性を維持することが可能になる。
【0018】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記付勢手段はバネである。
【0019】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記特定のアクチュエータは油圧ショベルの旋回
モータである。
【0020】(4)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記エンジン回転数検出回路は、前記エンジンの
回転数に依存する圧力を絶対圧として出力する第1差圧
減圧弁を有し、前記特定のアクチュエータに係わる圧力
補償弁に前記第1差圧減圧弁の出力圧を導き、この第2
差圧減圧弁の出力圧と前記付勢手段とで当該圧力補償弁
の目標補償差圧を設定する。
【0021】(5)また、上記(1)において、好まし
くは、前記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエ
ータの最高負荷圧との差圧を絶対圧として出力する第2
差圧減圧弁を更に備え、前記特定のアクチュエータ以外
のアクチュエータに係わる圧力補償弁に前記第2差圧減
圧弁の出力圧を導きそれぞれの目標補償差圧を設定す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0023】図1は本発明の一実施の形態に係わる油圧
駆動装置を示す図である。
【0024】図1において、本実施の形態に係わる油圧
駆動装置は、エンジン1と、このエンジン1により駆動
されるメインポンプとしての可変容量型の油圧ポンプ2
及び固定容量型のパイロットポンプ30と、メインの油
圧ポンプ2から吐出された圧油により駆動される複数の
アクチュエータ3a,3b,…と、油圧ポンプ2の供給
油路5に接続され、油圧ポンプ2からアクチュエータ3
a,3b,…に供給される圧油の流量と方向をそれぞれ
制御する複数の流量制御弁(メインスプール)4a,4
b,…及び油圧ポンプ2の吐出圧と複数のアクチュエー
タ3a,3b,…の最高負荷圧との差圧(LS差圧)を
絶対圧として出力する差圧減圧弁11を含むコントロー
ルバルブ4と、油圧ポンプ2の傾転(容量)を制御する
ポンプ傾転制御機構12と、エンジン回転数に依存する
圧力を絶対圧として出力する差圧減圧弁51を含むエン
ジン回転数検出回路13とを備えている。
【0025】本実施の形態に係わる油圧駆動装置は例え
ば油圧ショベルに搭載されるものであり、アクチュエー
タ3a,3bは例えばそれぞれ油圧ショベルの旋回モー
タ、ブームシリンダである。油圧ショベルは下部走行体
に旋回可能に搭載された上部旋回体と、上部旋回体に上
下方向に回動可能に装備されたブーム、アーム、バケッ
トからなるフロント作業機構を有し、旋回モータ3aは
上部旋回体を旋回駆動し、ブームシリンダ3b及びアー
ムシリンダ3cはそれぞれブーム及びアームを上下方向
に回動駆動する。
【0026】複数の流量制御弁4a,4b,…は、それ
ぞれ、クローズドセンタ型の複数の流量制御弁6a,6
b,…と、これら複数の流量制御弁6a,6b,…のメ
ータイン絞り部61,62の前後差圧を同じ値に制御す
る複数の圧力補償弁7a,7b,…とで構成されてい
る。
【0027】流量制御弁6a,6b,…はそれぞれ図示
しない操作レバーの操作により切り換え操作され、その
操作レバーの操作量に応じてメータイン絞り部61又は
62の開口面積が決まる。
【0028】複数の圧力補償弁7a,7b,…は、それ
ぞれ、流量制御弁6a,6b,…のメータイン絞り部6
1,62の上流に設置された前置きタイプ(ビフォアオ
リフィスタイプ)であり、圧力補償弁7aは1対の対向
する受圧部70a,70bと開方向作動の受圧部70c
とを有し、受圧部70a,70bに流量制御弁6aの上
流側及び下流側の圧力がそれぞれ導かれ、受圧部70c
に差圧減圧弁51の出力圧(目標LS差圧相当の絶対
圧)が導かれると共に、圧力補償弁7aの開方向作動側
に目標補償差圧を所定量シフトする旋回優先バネ70d
が設けられ、差圧減圧弁51の出力圧とバネ70dの圧
力換算値の合計値を目標補償差圧として流量制御弁6a
の前後差圧を制御する。圧力補償弁7bは、1対の対向
する受圧部71a,71bと開方向作動の受圧部71c
とを有し、受圧部71a,71bに流量制御弁6bの上
流側及び下流側の圧力がそれぞれ導かれ、受圧部71c
に差圧減圧弁11の出力圧(LS差圧相当の絶対圧)が
導かれ、その出力圧を目標補償差圧として流量制御弁6
bの前後差圧を制御する。図示しない他の圧力補償弁も
圧力補償弁7bと同様に構成されている。複数の流量制
御弁6a,6b,…には、それぞれ、アクチュエータ3
a,3b,…の駆動時にそれらの負荷圧を取り出す負荷
ポート60a,60b,…が設けられ、これら負荷ポー
ト60a,60b,…に取り出された負荷圧のうちの最
高の圧力が負荷ライン8a,8b,8c、8d及びシャ
トル弁9a,9bを介して信号ライン10に検出され
る。
【0029】差圧減圧弁11は、出力圧を増やす側に位
置する受圧部11aと出力圧を減らす側に位置する受圧
部11b,11cを有し、受圧部11aに油圧ポンプ2
の吐出圧が導かれ、受圧部11b,11cにそれぞれ信
号ライン10に検出された最高負荷圧と自己の出力圧が
導かれ、これらの圧力のバランスで油圧ポンプ2の吐出
圧と最高負荷圧との差圧(LS差圧)を絶対圧として出
力する。この差圧減圧弁11の出力圧は、ポンプ傾転制
御機構12に設けられたLS制御弁12bの受圧部12
dに導かれる。また、差圧減圧弁11の出力圧は、上記
のように圧力補償弁7b,…の受圧部71c,…に導か
れる。
【0030】ポンプ傾転制御機構12は、油圧ポンプ2
の吐出圧が高くなると油圧ポンプ2の傾転を減らす馬力
制御傾転アクチュエータ12aと、油圧ポンプ2の吐出
圧が複数のアクチュエータ3a,3b,…の最高負荷圧
より目標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御す
るLS制御弁12b及びLS制御傾転アクチュエータ1
2cとを備えている。
【0031】LS制御弁12bは、アクチュエータ12
cを増圧し油圧ポンプ2の傾転を減らす側に位置する受
圧部12dと、アクチュエータ12cを減圧し油圧ポン
プ2の傾転を増やす側に位置する受圧部12eとを有
し、受圧部12dには差圧減圧弁11の出力圧(油圧ポ
ンプ2の吐出圧とアクチュエータ3a,3b,…の最高
負荷圧との差圧)が導かれ、受圧部12eにはエンジン
回転数検出回路13の差圧減圧弁51の出力圧がロード
センシング制御の目標差圧(目標LS差圧)として導か
れている。
【0032】エンジン回転数検出回路13は、流量検出
弁50と上記の差圧減圧弁51とを有し、流量検出弁5
0は可変の絞り部50aを有しかつその絞り部50aが
パイロットポンプ30の吐出ライン31に配置されてい
る。吐出ライン31は流量検出弁50の上流側のライン
31aと下流側のライン31bを有し、下流側のライン
31bには、パイロット油圧源としての元圧を規定する
リリーフ弁32が接続され、ライン31bは、例えば流
量制御弁6a,6b,…を切換操作するためのパイロッ
ト圧を生成するリモコン弁(図示せず)へと接続されて
いる。
【0033】流量検出弁50は吐出ライン31を流れる
圧油の流量を絞り部50aの前後差圧の変化として検出
し、その前後差圧を目標LS差圧として用いるためのも
のである。ここで、吐出ライン31を流れる圧油の流量
はパイロットポンプ30の吐出流量であり、この吐出流
量はエンジン1の回転数によって変化するため、吐出ラ
イン31を流れる圧油の流量を検出することはエンジン
1の回転数を検出することである。例えば、エンジン1
の回転数が低下すれば当該流量が減少し、絞り部50a
の前後差圧は低下する。
【0034】また、絞り部50aは開口面積が連続的に
変化する可変絞り部として構成されており、流量検出弁
50は更に開方向作動の受圧部50bと絞り方向作動の
受圧部50c及びバネ50dを有し、受圧部50bに可
変絞り部50aの上流側圧力(ライン31aの圧力)が
導かれ、受圧部50cに可変絞り部50aの下流側圧力
(ライン31bの圧力)が導かれ、可変絞り部51a自
身の前後差圧に依存してその開口面積を変化させる構成
となっている。このように流量検出弁50を構成し、可
変絞り部50aの前後差圧を目標LS差圧として用いる
ことにより、エンジン回転数に応じたサチュレーション
現象の改善が図れ、エンジン回転数を低く設定した場合
に良好な微操作性が得られる。なお、この点は特開平1
0−196604号公報に詳しい。
【0035】差圧減圧弁51は、エンジン回転数に依存
する圧力として可変絞り部50aの前後差圧を絶対圧と
して出力するエンジン回転数検出弁であり、出力圧を増
やす側に位置する受圧部51aと出力圧を減らす側に位
置する受圧部51b,51cを有し、受圧部51aに可
変絞り部50aの上流側圧力が導かれ、受圧部51b,
51cにそれぞれ可変絞り部50aの下流側圧力と自己
の出力圧が導かれ、これらの圧力のバランスでライン3
1bの圧力を基に可変絞り部50aの前後差圧を絶対圧
として出力する。差圧減圧弁51の出力ポートは信号ラ
イン53を介してLS制御弁12bの受圧部12eに接
続され、差圧減圧弁51の出力圧が目標LS差圧として
受圧部12eに導かれる。その結果、エンジン回転数に
応じたアクチュエータスピードの設定が可能となる。
【0036】また、差圧減圧弁51の出力ポートは信号
ライン53,54を介して圧力補償弁7aの受圧部70
cにつながれ、差圧減圧弁51の出力圧(目標LS差圧
相当の絶対圧)が目標補償差圧の基本値として受圧部7
0cに導かれる。
【0037】次に、本実施の形態の動作を比較例と対比
して説明する。以下の説明では、油圧ポンプ2の吐出圧
をPs、アクチュエータ3a,3b,…の最高負荷圧を
PLmax、油圧ポンプ2の吐出圧と最高負荷圧との差圧
(LS差圧)をΔPLS、差圧減圧弁11の出力圧をPL
S、差圧減圧弁51の出力圧をPgr、圧力補償弁7aの
目標補償差圧をPc1、圧力補償弁7b,…の目標補償差
圧をPc2とする。
【0038】図2は、比較例1として図1に示した旋回
セクションの圧力補償弁7aの受圧部70cに差圧減圧
弁51の出力圧ではなく、他の圧力補償弁7b,…と同
様に差圧減圧弁11の出力圧を導き、かつ旋回優先バネ
70dを無くしたものである。この構成は、特開平10
−196604号公報に記載の従来技術に差圧減圧弁1
1を付加し、圧力補償弁7a,7b,…に油圧ポンプ2
の吐出圧Psと複数のアクチュエータ3a,3b,…の
最高負荷圧PLmaxとの差圧ΔPLSを絶対圧(差圧減圧弁
11の出力圧PLS)として導くようにした構成に相当す
る。
【0039】図2の比較例1においては、1つのアクチ
ュエータ、例えば旋回モータ3aを駆動する単独動作か
ら複数のアクチュエータ、例えば旋回モータ3aとブー
ムシリンダ3bを同時に駆動する複合動作に移行する場
合に、操作性の低下が発生する。
【0040】複数のアクチュエータ3a,3bを同時に
駆動する複合動作において、駆動している全てのアクチ
ュエータに対する要求流量の総和が油圧ポンプ2の吐出
可能な最大流量を越えた場合、油圧ポンプ2の吐出流量
が不足するサチュレーション状態が発生する。
【0041】この場合、流量制御弁4a,4bにおいて
は、それぞれのアクチュエータ3a,3bヘの流量の再
分配が行われる。つまり、アクチュエータ3a,3bに
係わる圧力補償弁7a,7bの目標補償差圧Pc1,Pc2
は油圧ポンプ2の吐出圧Psと最高負荷圧PLmaxの差圧
(LS差圧)ΔPLS=Ps‐PLmaxで与えられる。その
LS差圧は差圧減圧弁11から絶対圧PLSとして供給
される。サチュレーション状態では、LS差圧ΔPLSは
供給不足の比率に応じて低下する。このため、その差圧
により設定される圧力補償弁7a,7bの目標補償差圧
Pc1,Pc2も、本来は目標LS差圧と同じになるべきも
のがそれよりも供給不足の比率分減少する。その結果、
各アクチュエータには、油圧ポンプ2の吐出流量をそれ
ぞれの要求流量比に分けた流量が供給される。これによ
り各流量制御弁6a,6bに対する操作レバーの入力比
に応じて全体のアクチュエータスピードが低下すること
になる。この機能により、複合動作時に、特定のアクチ
ュエータが停止してしまうことなく、操作性を維持する
ことが可能になる。
【0042】しかし、この複合動作において、全てのア
クチュエータの速度が均等に低下するため、操作性が低
下する場合がある。
【0043】例えば、旋回操作ではオペレータが速度変
化を体感できるため、速度変化に敏感であり、他のアク
チュエータに比べ速度変化を抑えた構成とする必要があ
る。また、吊り荷作業等でも、旋回中に速度変化が生じ
ると、荷がオペレータの意図に反して揺れてしまう。
【0044】また、特開2000−227103号公報
のように、旋回優先バネを圧力補償弁7aに設定する方
法も考えられる。しかし、この場合はエンジン回転数に
よって目標補償差圧が変化するため、全てのエンジン回
転数において、同じ割合で優先性を保持することが不可
能である。
【0045】そこで、旋回セクションの圧力補償弁7a
の受圧部70cにLS制御の目標値(目標LS差圧)で
ある差圧減圧弁51の出力圧Pgrを導き、その目標補償
差圧Pc1を出力圧Pgrにより設定することで、サチュレ
ーションの情報が旋回圧力補償弁7aに伝わらないよう
にする方法が考えられる。図3は、その場合の構成を比
較例2として示すものであり、図1に示した本実施の形
態の構成から旋回優先バネ70dを取り外した構成に相
当する。
【0046】しかし、上記構成では、旋回の単独動作時
に、旋回セクションの圧力補償弁7aとポンプ傾転制御
機構12が、共に旋回セクションのメインスプールであ
る流量制御弁6aのメータイン絞り61又は62の前後
差圧を差圧減圧弁51の出力圧Pgrに制御するよう動作
し、両者が干渉してしまう。
【0047】以下、そのメカニズムについて説明する。
【0048】上記条件で、旋回の単独動作において、旋
回の起動直後から加速し、目標速度に達し加速がなくな
ると、旋回負荷圧の低下により、油圧ポンプ2の吐出圧
Psと最高負荷圧PLmaxの差圧ΔPLSが、上記LS制御
の目標値である差圧減圧弁51の出力圧Pgrより大きく
なる。その結果、ポンプ傾転制御機構12は、ポンプ供
給油路5のポンプ吐出圧Psを下げる方向に制御し、油
圧ポンプ2の傾転は小さくなり、吐出流量は減少する。
これに対して、旋回セクションの圧力補償弁7aは流量
制御弁6aのメータイン絞り61又は62の前後差圧を
下げるために閉じる方向に動き、ポンプ供給油路5の圧
油が閉じこめられポンプ吐出圧Psが下がりにくくな
る。つまり、油圧ポンプ2のLS制御は吐出流量を減ら
しポンプ吐出圧Ps下げるように制御するのに対して、
圧力補償弁7aが閉じ方向に動き、油圧ポンプ2の吐出
圧Psを下がりにくくするように制御する。その結果、
制御の応答性が悪化し、油圧ポンプ2の吐出流量はLS
制御により極端に低下する。このように油圧ポンプ2の
動作と旋回圧力補償弁7aの動作は干渉し、油圧ポンプ
2の吐出圧の制御性は低下する。
【0049】また、その後、旋回モータ3aの回転によ
り油圧ポンプ2の吐出流量が消費されると、油圧ポンプ
2の吐出流量が極端に低下しているために供給不足にな
る。その結果、油圧ポンプ2の吐出圧Psと最高負荷圧
PLmaxの差圧ΔPLSが上記LS制御の目標値であるPgr
より低くなる。このとき、旋回セクションの圧力補償弁
7aが全開となり機能しなくなる。これと同時にポンプ
傾転制御機構12は、ポンプ吐出圧Psと最高負荷圧P
Lmaxの差圧ΔPLSがLS制御の目標値であるPgrより大
きくなる方向、つまり油圧ポンプ2の吐出圧を上げる方
向に制御し、油圧ポンプ2の傾転は大きくなり、吐出流
量は増加する。その際、旋回セクションの圧力補償弁7
aが全開しているため、油圧ポンプ2の吐出圧Psは上
がり難く、制御の応答性が悪化し、油圧ポンプ2の吐出
流量はLS制御により極端に上昇する。
【0050】以上の現象の繰り返しにより、不連続な加
速が生じ、操作性を著しく低下してしまう。この現象
は、慣性負荷を伴う旋回に顕著に見られる。
【0051】このような問題を解決するため、本実施の
形態では、上記のように旋回セクションの圧力補償弁7
aの受圧部70cに差圧減圧弁51の出力圧Pgr(目標
LS差圧相当の絶対圧)を導くと共に、旋回優先バネ7
0dを設け、圧力補償弁7aの目標補償差圧Pc1をPgr
からその増方向に所定量シフトしたものである。ここ
で、旋回優先バネ70dは、圧力補償弁7aの動作とポ
ンプ傾転制御機構12の動作の干渉を防止できる程度
(旋回が目標速度に達しポンプ吐出流量が減るようにL
S制御されるときそのポンプ吐出流量が極端に低下しな
い程度)であればよく、例えばLS制御の目標値である
Pgrを15Mpaとすると、旋回優先バネ70dの圧力
換算値は1Mpa程度である。
【0052】図4は、本実施の形態における圧力補償弁
7a,7b,…の目標補償差圧Pc1,Pc2の変化を示す
図である。図中Aは旋回単独動作時(非サチュレーショ
ン状態)、Bは旋回複合動作時(サチュレーション状
態)であり、共にエンジン1が定格の高回転数にあると
きのもの、Cは旋回複合動作時(サチュレーション状
態)でエンジン1が低速回転数にあるときのものであ
る。また、ΔPspは、旋回優先バネ70dによる圧力補
償弁7aの目標補償差圧Pc1の増方向へのシフト分であ
る。
【0053】旋回セクションの圧力補償弁7aの目標補
償差圧Pc1は、LS制御の目標値であるPgrと旋回優先
バネ70dの圧力換算値ΔPspとの合計値Pgr+ΔPsp
であり、それ以外の圧力補償弁7b,…の目標補償差圧
Pc2は、差圧減圧弁11の出力圧PLS(LS差圧ΔPLS
の絶対圧)となるよう制御される。
【0054】まず、エンジン1が定格の高回転数に保た
れる場合は、差圧減圧弁51の出力圧Pgrは変化せず、
旋回単独動作時も複合動作時(サチュレーション状態)
も旋回セクションの圧力補償弁7aの目標補償差圧Pc1
はPgr+ΔPspで一定である(図4のA及びB)。この
ため、旋回単独動作時で油圧ポンプの吐出流量が足りて
いるときは(図4のA)、差圧減圧弁11の出力圧PLS
はPgrに等しくなるよう制御されるため(PLS=Pg
r)、Pgr+ΔPspを目標補償差圧としている旋回と、
PLSを目標としている他のアクチュエータとでは、旋回
モータ3aにΔPsp分だけ若干多めに圧油が供給される
よう制御される点を除いて、コントロールバルブ4の圧
力補償弁7a,7b,7cによる制御動作では基本的な
差はない。
【0055】旋回を含んだ複合操作(サチュレーション
状態)では、コントロールバルブ4において、それぞれ
のアクチュエータヘの流量の再分配が行われる。
【0056】まず、旋回セクション以外の圧力補償弁7
b,…の目標補償差圧Pc2は、サチュレーション状態に
なるとポンプ吐出流量の供給不足の比率分減少する。つ
まり、圧力補償弁7b,…の目標補償差圧Pc2は油圧ポ
ンプ2の吐出圧Psと最高負荷圧PLmaxの差圧ΔPLS
(=Ps−PLmax)で、差圧減圧弁11により絶対圧P
LSとして与えられる。サチュレーション状態では、LS
差圧ΔPLSは供給不足の比率に応じて低下する。このた
め、図4のBに示すように、その差圧により設定される
圧力補償弁7b,…の目標補償差圧Pc2もそれに応じて
減少する。その結果、旋回を除く各アクチュエータ3
b,…には、油圧ポンプ2の吐出流量をそれぞれの要求
流量比に分けた流量が供給される。これにより各流量制
御弁6b,…に対する操作レバーの入力比に応じて全体
のアクチュエータスピードが低下することになる。
【0057】しかし、旋回に関しては、圧力補償弁7a
の目標補償差圧Pc1の基本値をLS差圧でなく差圧減圧
弁51の出力圧Pgrにより設定しており、このPgrはサ
チュレーション状態であってもエンジン回転数が定格の
高回転数にある限り変わらず(図6のB)、サチュレー
ションの情報が圧力補償弁7aに伝わらない。その結
果、サチュレーション状態でのPc1の低下が抑えられ、
他のアクチュエータ3b,…に比べ旋回モータ3aに優
先的に圧油を供給し得るようになり、旋回を含んだ複合
動作による旋回モータ3aのスピードダウンを抑えるこ
とが可能になる。
【0058】また、エンジン回転数を低速に下げた場合
は、差圧減圧弁51の出力圧Pgrがそれに応じて減少す
るため、圧力補償弁7aの目標補償差圧Pc1(=Pgr+
ΔPsp)も同様に減少する。旋回セクション以外の圧力
補償弁7b,…の目標補償差圧Pc2も、エンジン1が低
速回転数になると油圧ポンプ2の吐出圧Psと最高負荷
圧PLmaxの差圧ΔPLS(=Ps−PLmax)が差圧減圧弁
51の出力圧Pgrに応じて低下するよう制御されるた
め、目標補償差圧Pc2も減少する。つまり、図4のCに
示すように、エンジン回転数を低速にしたときの旋回複
合操作(サチュレーション状態)では、圧力補償弁7a
の目標補償差圧Pc1と圧力補償弁7b,…の目標補償差
圧Pc2が共に減少する。このため旋回が速くなりすぎる
というようなことが起こらず、エンジン回転数の設定に
よらず、適切な旋回の優先性を維持することができる。
【0059】次に、旋回単独操作の起動時から定常状態
に移行するときの動作について説明する。
【0060】旋回起動時に、油圧ポンプ2の吐出圧Ps
と最高負荷圧PLmaxの差圧ΔPLSがLS制御の目標値で
あるPgrより小さくなる。したがって、油圧ポンプ2は
ポンプ供給油路5のポンプ吐出圧Psを上げる方向に制
御し、ポンプ傾転は大きくなり、吐出流量は増加する。
同時に旋回セクションの圧力補償弁7aは、メータイン
絞り部61又は62の前後差圧(=ΔPLS)が目標補償
差圧Pc1(=Pgr)より小さいため、全開となり機能し
なくなる。
【0061】旋回速度が目標値になり加速がなくなる
と、油圧ポンプ2の吐出圧Psと最高負荷圧PLmaxの差
圧ΔPLSがLS制御の目標値であるPgrより大きくな
る。油圧ポンプ2はポンプ供給油路5のポンプ吐出圧P
sを下げる方向に制御し、油圧ポンプ2の傾転は小さく
なり、吐出流量は減少する。同時に旋回セクションの圧
力補償弁7aは閉じる方向に動作するが、旋回優先バネ
70dが設けられているため、このバネ70dにより開
度が開け勝手に保たれる。
【0062】つまり、圧力補償弁7aの目標補償差圧P
c1は、図4のAで示すように、旋回単独動作時(非サチ
ュレーション状態)は、旋回優先バネ70dによりΔP
spだけ増方向へシフトされており、そのシフト効果によ
り圧力補償弁7aの開度が開け勝手に保たれる。
【0063】その結果、油圧ポンプ2のLS制御と旋回
圧力補償弁7aの動作は、共に、ポンプ供給油路5のポ
ンプ吐出圧Psを低くする方向に作動し、両者の干渉を
回避することが可能になる。
【0064】図5及び図6は、以上の説明のうち、図3
に示した比較例2と図1に示した本発明における旋回操
作時にポンプと旋回圧力補償弁の動きを、図2に示した
比較例1と対比し、LS差圧ΔPLS(=Ps−PLmax)
がLS制御の目標値であるPgrより小さくなる場合と、
大きくなる場合とについて表形式でまとめたものであ
る。
【0065】なお、上記実施の形態では、旋回圧力補償
弁の目標補償差圧を増方向にシフトする付勢手段として
旋回優先バネ70dを用いたが、バネの代わりに受圧部
を設け、適当な圧力の油圧を導いてもよい。
【0066】また、速度変化が操作性を低下させ得る作
業として油圧ショベルの旋回操作を例にとり、旋回セク
ションの圧力補償弁の目標補償差圧をエンジン回転数検
出回路の出力圧(目標LS差圧)により設定し付勢手段
により増方向にシフトしたが、油圧ショベルをMLクレ
ーンとして用いる場合や油圧クレーンにあっては、ブー
ムセクションの圧力補償弁に対してそのような目標補償
差圧の設定及び増方向のシフトを行ってもよい。
【0067】更に、本実施の形態では、油圧ポンプ2の
吐出圧と最高負荷圧との差圧を差圧減圧弁11の出力圧
により絶対圧として導き、エンジン検出回路13の可変
絞り部50aの前後差圧を差圧減圧弁51の出力圧によ
り絶対圧として導くようにしたが、油圧ポンプ2の吐出
圧と最高負荷圧、可変絞り部50aの上流側圧力と下流
側圧力をそれぞれ別々に導くようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、LSシステムを備えた
油圧駆動装置において、ポンプ吐出流量のサチュレーシ
ョン状態が生じても特定のアクチュエータに優先的に圧
油を供給してその速度変化を抑えることができ、かつエ
ンジン回転数の設定に係わらず同様に優先性を維持する
ことができ、優れた操作性を実現することができる。
【0069】また、油圧ポンプのロードセンシング制御
と圧力補償弁の動作の干渉を回避することができ、シス
テムの安定性を維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる油圧駆動装置の
全体構成を示す図である。
【図2】従来技術に基づく構成を比較例1として示す図
1と同様な図である。
【図3】比較例1の対策例を比較例2として示す図1と
同様な図である。
【図4】図1に示した油圧駆動装置における目標補償差
圧の変化を示す図である。
【図5】比較例2の旋回動作時のポンプと旋回圧力補償
弁の動きを表形式で示す図である。
【図6】本実施の形態の旋回動作時のポンプと旋回圧力
補償弁の動きを表形式で示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 メインの油圧ポンプ 3a,3b,… アクチュエータ 4 コントロールバルブ 4a,4b,… 流量制御弁 5 供給油路 6a,6b,… 流量制御弁 7a,7b,… 圧力補償弁 8a,8b,8c、8d 負荷ライン 9a,9b シャトル弁 10 信号ライン 11 差圧減圧弁 11a,11b,11c 受圧部 12 ポンプ傾転制御機構 12a 馬力制御傾転アクチュエータ 12b LS制御弁 12c LS制御傾転アクチュエータ 13 エンジン回転数検出回路 31 吐出ライン 32 リリーフ弁 50 流量検出弁 50a 絞り部 51 差圧減圧弁 51a,51b,51c 受圧部 53,54 信号ライン 60a,60b,… 負荷ポート 61,62 メータイン可変絞り部 70a,70b,70c 受圧部 70d 旋回優先バネ 71a,71b,71c 受圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 隆史 滋賀県甲賀郡水口町笹ヶ丘1−2 株式会 社日立建機ティエラ滋賀工場内 (72)発明者 釣賀 靖貴 滋賀県甲賀郡水口町笹ヶ丘1−2 株式会 社日立建機ティエラ滋賀工場内 (72)発明者 川本 純也 滋賀県甲賀郡水口町笹ヶ丘1−2 株式会 社日立建機ティエラ滋賀工場内 (72)発明者 浜本 智 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 岡崎 康治 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 小倉 祐二 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 Fターム(参考) 2D003 AA01 AB05 AB06 AC11 BA01 BB01 CA08 DA02 DB02 3H089 AA27 AA74 BB15 BB20 CC01 CC08 CC11 DA03 DA06 DA13 DB25 DB46 DB49 EE04 EE05 EE14 EE17 GG02 JJ02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、このエンジンにより駆動され
    る可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出
    された圧油により駆動される特定のアクチュエータを含
    む複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから複数の
    アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数
    の流量制御弁と、前記複数の流量制御弁の前後差圧をそ
    れぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記油圧ポンプの
    吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より目
    標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御するポン
    プ制御手段と、前記エンジンの回転数に依存する圧力を
    出力するエンジン回転数検出回路とを備え、このエンジ
    ン回転数検出回路の出力圧を前記ポンプ制御手段に導
    き、前記ロードセンシング制御の目標差圧を前記エンジ
    ンの回転数に依存する可変値として設定した油圧駆動装
    置において、 前記特定のアクチュエータ以外のアクチュエータに係わ
    る圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧を前記油圧ポン
    プの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧と
    の差圧により設定すると共に、前記特定のアクチュエー
    タに係わる圧力補償弁に前記エンジン回転数検出回路の
    出力圧を導きかつ目標補償差圧を増方向にシフトする付
    勢手段を設け、前記エンジン回転数検出回路の出力圧と
    前記付勢手段とで目標補償差圧を設定したことを特徴と
    する油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧駆動装置において、前
    記付勢手段はバネであることを特徴とする油圧駆動装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の油圧駆動装置において、前
    記特定のアクチュエータは油圧ショベルの旋回モータで
    あることを特徴とする油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の油圧駆動装置において、前
    記エンジン回転数検出回路は、前記エンジンの回転数に
    依存する圧力を絶対圧として出力する第1差圧減圧弁を
    有し、前記特定のアクチュエータに係わる圧力補償弁に
    前記第1差圧減圧弁の出力圧を導き、この第2差圧減圧
    弁の出力圧と前記付勢手段とで当該圧力補償弁の目標補
    償差圧を設定することを特徴とする油圧駆動装置。前記
    特定のアクチュエータに係わる圧力補償弁に前記第2差
    圧減圧弁の出力圧を
  5. 【請求項5】請求項1記載の油圧駆動装置において、前
    記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最
    高負荷圧との差圧を絶対圧として出力する第2差圧減圧
    弁を更に備え、前記特定のアクチュエータ以外のアクチ
    ュエータに係わる圧力補償弁に前記第2差圧減圧弁の出
    力圧を導きそれぞれの目標補償差圧を設定することを特
    徴とする油圧駆動装置。
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