JP2003111346A - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2003111346A JP2002276939A JP2002276939A JP2003111346A JP 2003111346 A JP2003111346 A JP 2003111346A JP 2002276939 A JP2002276939 A JP 2002276939A JP 2002276939 A JP2002276939 A JP 2002276939A JP 2003111346 A JP2003111346 A JP 2003111346A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定子巻線の出力用引出線周りの構造を工夫
した車両用交流発電機を提供すること。 【解決手段】 一方の三相巻線23Aから引き出される
3本の出力用引出線X1、Y1、Z1を1グループと
し、他方の三相巻線23Bから引き出される3本の出力
用引出線U1、V1、W1を別の1グループとして、こ
れら2つのグループに含まれる各出力用引出線が互いに
分離するようにしているため、これらの各出力用引出線
に対応する中性点用引出線も各三相巻線ごとに隔たった
位置に配置される。したがって、各三相巻線の3本の中
性点用引出線を結線する際に、他の三相巻線に含まれる
中性点用引出線が交差することがなく、中性点の結線作
業が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車やトラック
等に搭載される車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−26345号公報に開示され
ているように、2組の三相コイル(X相、Y相、Z相の
組とU相、V相、W相の組)が1つの固定子に含まれる
場合には、6本の出力用引出線を引き出す必要が生じ
る。
【0003】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、固定子巻線の出力用引出線
周りの構造を工夫した車両用交流発電機を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の車両用交流発電機は、回転駆動される
回転子と、前記回転子の外周に対向配置された固定子
と、前記回転子および前記固定子を支持するフレームと
を備える車両用交流発電機において、前記固定子は、そ
れぞれから前記出力用引出線が引き出される複数の多相
巻線からなる固定子巻線を有すると共に、一方の多相巻
線から引き出される出力用引出線と他方の多相巻線から
引き出される出力用引出線が互いに分離するように配置
されたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の車両用交流発電機について、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0006】図1は、車両用交流発電機の全体構成を示
す図である。図1に示す車両用交流発電機1は、固定子
2、回転子3、フレーム4、整流回路7等を含んで構成
されている。
【0007】固定子2は、固定子鉄心22と、固定子鉄
心22に形成された複数のスロット内に有機絶縁皮膜を
施したコイル素線を巻装することにより形成される固定
子巻線23とを備えている。この固定子巻線23は、一
つの多相巻線を一組として、複数組の多相巻線が設けら
れている。例えば、本実施形態の車両用交流発電機1に
含まれる固定子巻線23は、2組の多相巻線としての三
相巻線23A、23Bからなっており、これら2組の三
相巻線23A、23Bが互いに電気角で30゜異なる位
置に巻装されている。一方の三相巻線23Aは、Y結線
されたX相コイル、Y相コイル、Z相コイルを含んでい
る。また、他方の三相巻線23Bは、Y結線されたU相
コイル、V相コイル、W相コイルを含んでいる。固定子
鉄心22から軸方向両端部に露出しているコイルエンド
群は、スロット間の渡線としての複数のコイルエンドが
集合した集合体である。各相は、2本の導体が束ねられ
て巻装された結果、1スロットに4本の導体が挿入され
ている。
【0008】回転子3は、ランデル型のポールコア31
と、このポールコア31に装着された界磁巻線32とを
有する。ポールコア31は、一対のクローポール33を
備えており、各クローポール33は、回転軸34に嵌合
固定されたボス部と、ボス部から径方向外側に向けて広
がるディスク部と、ディスク部から軸方向に延びる爪状
磁極部とを備える。
【0009】回転子3は、界磁巻線32を一対のクロー
ポール33によって、回転軸34を通して両側から挟み
込んだ構造を有している。また、フロント側のクローポ
ール33の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風
を軸方向および径方向に吐き出すために軸流式の冷却フ
ァン35が溶接等によって取り付けられている。同様
に、リヤ側のクローポール33の端面には、リヤ側から
吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すために遠心式の冷
却ファン36が溶接等によって取り付けられている。
【0010】フレーム4は、固定子2および回転子3を
収容しており、回転子3が回転軸34を中心に回転可能
な状態で支持されているとともに、回転子3のポールコ
ア31の外周側に所定の隙間を介して配置された固定子
2が固定されている。フレーム4は、フロントフレーム
4Aとリヤフレーム4Bとからなり、これらが複数本の
締結ボルト41によって締結されて上述した固定子2等
の支持が行われる。また、フレーム4は、固定子鉄心2
2の軸方向端面から突出した固定子巻線23に対向した
部分に冷却風の吐出窓42が、軸方向端面に吸入窓43
がそれぞれ設けられている。
【0011】リヤフレーム4Bの外側には、電圧調整回
路6、整流回路7、ブラシ装置8が搭載され、これらを
覆うようにリヤカバー5が取り付けられる。
【0012】整流回路7は、固定子2に含まれる固定子
巻線23から引き出される出力用引出線が接続されてお
り、印加される三相交流電圧を三相全波整流して直流電
圧に変換する。上述したように固定子巻線23には2組
の三相巻線23A、23Bが含まれているため、この整
流回路7には2組の三相巻線23A、23Bのそれぞれ
に対応する2つの整流回路7A、7Bが含まれている。
整流回路7の詳細構造については後述する。
【0013】上述した構造を有する車両用交流発電機1
は、ベルト等を介してプーリ20にエンジン(図示せ
ず)からの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に
回転する。この状態で回転子3の界磁巻線32に外部か
ら励磁電圧を印加することにより、ポールコア31のそ
れぞれの爪部が励磁され、固定子巻線23に三相交流電
圧を発生させることができ、整流回路7の出力端子から
は所定の直流電力が取り出される。
【0014】図2は、本実施形態の車両用交流発電機1
の結線図である。上述したように、固定子巻線23には
2組の三相巻線23A、23Bが含まれており、それぞ
れが別々に動作する整流回路7A、7Bに接続されてい
る。具体的には、一方の三相巻線23Aに含まれるX相
コイル、Y相コイル、Z相コイルのそれぞれの一方端が
出力用引出線として引き出され、整流回路7Aの3つの
端子71A、72A、73Aに接続されている。また、
一方の三相巻線23Aに含まれるX相コイル、Y相コイ
ル、Z相コイルのそれぞれの他方端が中性点用引出線と
して引き出され、コイルエンド近傍で互いに接合されて
電気的な接続が行われる。同様に、他方の三相巻線23
Bに含まれるU相コイル、V相コイル、W相コイルのそ
れぞれの一方端が出力用引出線として引き出され、整流
回路7Bの3つの端子71B、72B、73Bに接続さ
れている。また、他方の三相巻線23Bに含まれるU相
コイル、V相コイル、W相コイルのそれぞれの他方端が
中性点用引出線として引き出され、コイルエンド近傍で
互いに接合されて電気的な接続が行われる。なお、Y型
(星型)結線の場合には、上述したように中性点が形成
されるため、これを外部に引き出して、中性点出力を設
けることができる。
【0015】図3は、固定子2の平面図であり、リヤ側
から見た2組の三相巻線23A、23Bから引き出され
る出力用引出線あるいは中性点用引出線の詳細が示され
ている。図3において、X1、Y1、Z1のそれぞれ
は、一方の三相巻線23AのX相、Y相、Z相コイルの
それぞれから引き出される出力用引出線を示している。
また、X2、Y2、Z2のそれぞれは、一方の三相巻線
23Aの各相のコイルから引き出される中性点用引出線
を示している。X相の出力用引出線X1とY相の出力用
引出線Y1は、互いに接近した位置から引き出されてお
り、Z相の出力用引出線Z1のみが隔たった位置から引
き出されている。また、X相の中性点用引出線X2は、
X相の出力用引出線X1の近傍の位置から引き出されて
いる。Y相の中性点用引出線Y2は、Y相の出力用引出
線Y1の近傍の位置から引き出されている。Z相の中性
点用引出線Z2は、Z相の出力用引出線Z1の近傍の位
置から引き出されている。出力用引出線X1、Y1に対
して出力用引出線Z1のみが隔たった位置から引き出さ
れているため、中性点用引出線X2、Y2に対して中性
点用引出線Z2も隔たった位置から引き出されており、
この隔たった位置に引き出された中性点用引出線Z2を
固定子巻線23のコイルエンドに沿って円周方向(図3
においては時計回り方向)に引き回すことによって3本
の中性点用引出線X2、Y2、Z2を出力用引出線Y1
の近傍に集めることができ、これら3本の中性点用引出
線X2、Y2、Z2の端部を溶接や半田付けによって接
合することによって図2に示す中性点N1が形成され
る。
【0016】また、図3において、U1、V1、W1の
それぞれは、他方の三相巻線23BのU相、V相、W相
コイルのそれぞれから引き出される出力用引出線を示し
ている。また、U2、V2、W2のそれぞれは、他方の
三相巻線23Bの各相のコイルから引き出される中性点
用引出線を示している。V相の出力用引出線V1とW相
の出力用引出線W1は、互いに接近した位置から引き出
されており、U相の出力用引出線U1は、上述した三相
巻線23AのZ相の出力用引出線Z1と互いに接近した
位置から引き出されている。また、U相の中性点用引出
線U2は、U相の出力用引出線U1の近傍の位置から引
き出されている。V相の中性点用引出線V2は、V相の
出力用引出線V1の近傍の位置から引き出されている。
W相の中性点用引出線W2は、W相の出力用引出線W1
の近傍の位置から引き出されている。出力用引出線V
1、W1に対して出力用引出線U1のみが隔たった位置
から引き出されているため、中性点用引出線V2、W2
に対して中性点用引出線U2も隔たった位置から引き出
されており、この隔たった位置に引き出された中性点用
引出線U2を固定子巻線23のコイルエンドに沿って円
周方向(図3においては反時計回り方向)に引き回すこ
とによって3本の中性点用引出線U2、V2、W2を出
力用引出線V1の近傍に集めることができ、これら3本
の中性点用引出線U2、V2、W2の端部を溶接や半田
付けによって接合することによって図2に示す中性点N
2が形成される。
【0017】このように、一方の三相巻線23Aから引
き出される3本の出力用引出線X1、Y1、Z1を1グ
ループとし、他方の三相巻線23Bから引き出される3
本の出力用引出線U1、V1、W1を別の1グループと
して、これら2つのグループに含まれる各出力用引出線
が互いに分離するようにしているため、これらの各出力
用引出線に対応する中性点用引出線も各三相巻線ごとに
隔たった位置に配置される。したがって、各三相巻線の
3本の中性点用引出線を結線する際に、他の三相巻線に
含まれる中性点用引出線が交差することがなく、中性点
の結線作業が容易になる。
【0018】図4は、整流回路7の詳細な構造を示す平
面図である。図4に示す整流回路7は、一方の三相巻線
23Aに接続された整流回路7Aと、他方の三相巻線2
3Bに接続された整流回路7Bとが含まれている。この
整流回路7は、負極側の放熱フィン74と、この放熱フ
ィン74に接合される複数(例えば6個)の整流素子7
5−1〜75−6と、正極側の放熱フィン76と、この
放熱フィン76に接合される複数(例えば6個)の整流
素子77−1〜77−6と、2つの放熱フィン74、7
6の間の間隔を一定に保つとともに対応する各整流素子
と出力用引出線との結線を行う端子台78とを含んで構
成されている。上述した複数(例えば合計12個)の整
流素子は、整流素子77−1〜77−6からなる正極側
素子群と、整流素子75−1〜75−6からなる負極側
素子群とを含んでいる。そして、一つの正極側素子と負
極側素子とが、ともに1本の出力用引出線に接続されて
単相整流回路をなしている。
【0019】ところで、図4に示した整流回路7は、1
組の放熱フィン74、76に接合された合計12個の整
流素子75−1〜75−6、77−1〜77−6を用い
て2組の三相巻線23A、23Bに対応する整流動作を
行っており、機能的には三相巻線23A、23Bのそれ
ぞれに対応した2つの整流回路7A、7Bが含まれてい
る。図3に示したように、反時計回り方向に沿って、一
方の三相巻線23Aの出力用引出線X1、Y1、Z1、
他方の三相巻線23Bの出力用引出線U1、V1、W1
の順に並んでいるため、図4において、放熱フィン7
4、76のほぼ左半分に含まれる6個の整流素子75−
1〜75−3、77−1〜77−3によって一方の三相
巻線23Aに対応する整流回路7Aが構成され、放熱フ
ィン74、76のほぼ右半分に含まれる6個の整流素子
75−4〜75−6、77−4〜77−6によって他方
の三相巻線23Bに対応する整流回路7Bが構成されて
いる。このように、放熱フィン74、76を2つの整流
回路7A、7Bで共通に使用することにより、部品点数
の低減や省スペース化、温度分布の均一化等が可能にな
る。
【0020】また、図4において左側に位置する絶縁保
護部79に着目すると、この絶縁保護部79の周方向の
一方側に、絶縁保護部79を通して引き出された出力用
引出線X1に接続される単相整流回路(77−1、75
−1)が配置されている。また、絶縁保護部79の周方
向の他方側に、絶縁保護部79を通して引き出された出
力用引出線Y1に接続される単相整流回路(77−2、
75−2)が配置されている。したがって、絶縁保護部
79の周方向の両側に、ほぼ左右対称となるように単相
整流回路が配置されている。
【0021】本実施形態では、全12個の整流素子とし
てのダイオードが、6組の単相整流回路をなしており、
3個の絶縁部材としての絶縁保護部79が配置され、そ
れぞれが2本の出力用引出線を案内するため、ひとつの
絶縁保護部79の周方向両側には、2個ずつの整流素子
が配置される。したがって、一つの絶縁部材と、2本の
出力用引出線と、4個の整流素子とが一つの整流回路の
単位となっている。そして、図4に示されるように、3
つの単位を周方向に整然と配置することにより、一つの
整流回路が構成されている。
【0022】図5は、整流回路7に含まれる端子台78
の部分的な構成を示す正面図であり、固定子2から引き
出された2本の出力用引出線を収容する絶縁保護部近傍
の詳細が示されている。また、図6はこの絶縁保護部近
傍の側面図である。図5に示すように、固定子2から引
き出される2本の出力用引出線(例えばX1、Y1)
が、端子台78の一部によって形成される絶縁部材とし
ての絶縁保護部79を介して2つの端子(例えば71
A、72A)に導かれ、溶接や半田付けによって接合さ
れている。この絶縁保護部79は、2本の出力用引出線
X1、Y1の互いの電気絶縁を行うとともに、それぞれ
とリヤフレーム4Bとの間の電気絶縁を行うためのもの
であり、2つの出力用引出線X1、X1が互いに分離し
た状態で収容されている。他の2つの絶縁保護部79も
同様の構成を有しており、2つの出力用引出線Z1、U
1あるいは2つの出力用引出線V1、W1が収容されて
いる。これら3つの絶縁保護部79のそれぞれは、リヤ
フレーム4Bの軸方向端面に形成された貫通孔44に挿
入される。したがって、各貫通孔44には、多相巻線の
組数(本実施形態では二組)に対応した数の引出線が収
容される。
【0023】このように、絶縁部材としての絶縁保護部
79は、複数の出力用引出線とリヤフレーム4Bとの間
に介在してこれらの間を絶縁するとともに、複数の出力
用引出線の相互の間に介在してこれらの間を絶縁する。
また、この絶縁保護部79は、一体の柱状あるいは筒状
と呼びうる形状を有しており、内部に出力用引出線を収
納する引出線収容部80が形成されている。この引出線
収容部80は、出力用引出線毎に独立している。例え
ば、図5に示すように、この引出線収容部80は、出力
用引出線が貫通して配置される複数の貫通孔82であ
り、1つの貫通孔82に1本の出力用引出線が貫通して
配置される。この貫通孔82は、固定子2側に向けて次
第に広がった開口を有しており、固定子2側からの出力
用引出線の挿入が容易になっている。また、端子71
A、72Aは、これらの貫通孔82の整流回路7側の開
口部に隣接して配置されている。
【0024】図7は、絶縁保護部79近傍の部分的な断
面図である。また、図8は図7に示すP方向から見た図
である。図8に示すように、リヤフレーム4Bの軸方向
端面には、整流回路7に含まれる絶縁保護部79が挿入
される貫通孔44が形成されている。図4に示したよう
に、この絶縁保護部79は、整流回路7全体で3箇所に
設けられているため、これらと1対1に対応する3つの
貫通孔44がリヤフレーム4Bの軸方向端面に形成され
ている。
【0025】図9は、リヤフレーム4Bの詳細形状を示
す平面図である。図9に示すように、リヤフレーム4B
には複数の貫通孔としての3個の独立した貫通孔44が
形成されている。この貫通孔44の数は、三相巻線23
A、23Bの相数に対応している。これら複数の貫通孔
44は、同心状に配置されており、それぞれの貫通孔4
4の間隔は、一部のみが広く、残部がほぼ等間隔になっ
ている。したがって、複数の貫通孔44は、全体として
同一円上の一部分に偏って位置している。しかも、全て
の貫通孔44は、同一円上であってその円のほぼ半分の
領域に偏在して位置している。なお、中性点出力を設け
る場合には、貫通孔44の数は、三相巻線23A、23
Bの相数よりも1多い数となる。
【0026】また、図7に示すように、絶縁保護部79
に収容される2本の出力用引出線は、リヤ側の冷却ファ
ン36から吐出窓42に向かう冷却風の通路に配置され
るため、この2本の出力用引出線を分散せずにまとめて
配置することにより、ファン騒音の高次の次数成分を減
らすことができる。
【0027】このように、本実施形態の車両用交流発電
機1においては、リヤフレーム4Bに3つの貫通孔44
が形成されており、それぞれの貫通孔44には、固定子
2から整流回路7に延びる6本の出力用引出線の中の2
本ずつがまとめられて収容されている。したがって、各
貫通孔44やこれに挿入される整流回路7の絶縁保護部
79によって生じる凹凸が少なくなるため、通風抵抗が
少なくなって冷却性の向上が可能になる。また、リヤフ
レーム4Bの冷却ファン36対向面の凹凸が減ることに
より、冷却風とこれらの凹凸との干渉音が減るため、フ
ァン騒音の低減が可能になる。さらに、リヤフレーム4
Bに形成された貫通孔44や整流回路7の端子台78に
形成される絶縁保護部79の数が減ることにより、これ
らを製造する際に使用される成形型の形状が単純化され
るため、型寿命が長くなることによる製造コストを低減
も可能になる。
【0028】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、上述した実施形態では、2本の
出力用引出線をまとめて1つの絶縁保護部79に収容す
るようにしたが、3本以上の出力用引出線をまとめるよ
うにしてもよい。また、固定子2に2組の三相巻線23
A、23Bが含まれる場合を説明したが、1組の三相巻
線のみによって固定子巻線23が形成される場合や、3
組以上の三相巻線によって固定子巻線23が形成される
場合にも本発明を適用することができる。特に、固定子
2に含まれる三相巻線の数が増えると、出力用引出線の
数が大幅に増すことになるため、これらの複数本をまと
めて絶縁保護部79に収容して、リヤフレーム4Bの1
つの貫通孔44を通して整流回路7に対する結線を行う
ことにより、ファン騒音の低減、冷却風の風量増加、製
造コストの低減の効果はさらに大きくなる。また、固定
子巻線23を構成する複数の三相巻線は、その一部ある
いは全部がΔ結線されたものを用いるようにしてもよ
い。
【0029】また、上述した実施形態では、固定子巻線
23から引き出される6本の出力用引出線が、各三相巻
線23A、23Bのそれぞれ毎にグループ分けされて隔
たった位置に配置されるようにしたが、各三相巻線23
A、23Bに含まれる3本の出力用引出線の中から互い
に電気角が接近しているもの同士を1本ずつ選んで、こ
れらを組にして同一の絶縁保護部79に収容するように
してもよい。
【0030】図10は、固定子の変形例を示す平面図で
あり、電気角が接近した2本の出力用引出線を同一の絶
縁保護部79に収容する場合に適した固定子の巻線の状
態が示されている。図10において、固定子巻線23の
コイルエンドの所定位置から一方の三相巻線23AのX
相の出力用引出線X1が引き出されており、その近傍の
位置(例えば1スロット分ずれた位置)から他方の三相
巻線23BのU相の出力用引出線U1が引き出されてい
る。これら2本の出力用引出線X1、U1は、同一の絶
縁保護部79に収容される。また、図10において、出
力用引出線X1に対して反時計回り方向にほぼ90°ず
れたコイルエンド上の位置から三相巻線23AのY相の
出力用引出線Y1が引き出されているとともに、その近
傍の位置から他方の三相巻線23BのV相の出力用引出
線V1が引き出されており、これら2本の出力用引出線
Y1、V1が同一の絶縁保護部79に収容される。同様
に、図10において、出力用引出線X1に対して時計回
り方向にほぼ90°ずれたコイルエンド上の位置から三
相巻線23AのZ相の出力用引出線Z1が引き出されて
いるとともに、その近傍の位置から他方の三相巻線23
BのW相の出力用引出線W1が引き出されており、これ
ら2本の出力用引出線Z1、W1が同一の絶縁保護部7
9に収容される。
【0031】また、三相巻線23AのY相の中性点用引
出線Y2は、出力用引出線Y1の近傍から引き出され、
X相の出力用引出線X1の近傍から引き出された中性点
用引出線X2の近傍まで、コイルエンドに沿って円周方
向(図10においては時計回り方向)に引き回される。
同様に、三相巻線23AのZ相の中性点用引出線Z2
は、出力用引出線Z1の近傍から引き出され、X相の出
力用引出線X1の近傍から引き出された中性点用引出線
X2の近傍まで、コイルエンドに沿って円周方向(図1
0においては反時計回り方向)に引き回される。このよ
うにして3本の中性点用引出線X2、Y2、Z2が出力
用引出線X1の近傍に集められ、これらを接合すること
により一方の三相巻線23Aの中性点N1が形成され
る。
【0032】他方の三相巻線23Bについても同様であ
り、V相の中性点用引出線V2は、出力用引出線V1の
近傍から引き出され、U相の出力用引出線U1の近傍か
ら引き出された中性点用引出線U2の近傍まで、コイル
エンドに沿って円周方向(図10においては時計回り方
向)に引き回される。同様に、三相巻線23BのW相の
中性点用引出線W2は、出力用引出線W1の近傍から引
き出され、U相の出力用引出線U1の近傍から引き出さ
れた中性点用引出線U2の近傍まで、コイルエンドに沿
って円周方向(図10においては反時計回り方向)に引
き回される。このようにして3本の中性点用引出線U
2、V2、W2が出力用引出線U1の近傍に集められ、
これらを接合することにより他方の三相巻線23Bの中
性点N2が形成される。
【0033】このように、同一の絶縁保護部79に収容
される2本の出力用引出線に現れる誘起電圧の位相が互
いに近くなるように(この場合は30°)、巻線の状態
が工夫されており、絶縁保護部79内あるいはその近傍
でこれらの引出線が短絡した場合であっても、出力電力
が全く得られなくなることはない。
【0034】また、上述した実施形態では、図3あるい
は図10に示したように、互いに接近した位置から引き
出された2本の出力用引出線を大きな変形を伴わずに絶
縁保護部79に収容するようにしたが、隔たった位置か
ら引き出された2本の出力用引出線の形状を整形するこ
とにより、同じ絶縁保護部79に収容するようにしても
よい。
【0035】図11は、2本の出力用引出線がコイルエ
ンドの比較的離れた位置から引き出された固定子の部分
的な側面図である。例えば、図3に示した2本の出力用
引出線Z1とU1とが隔たった位置から引き出されてい
る。
【0036】図12は、図11に示した固定子を図1に
示した車両用交流発電機1に適用可能にした出力用引出
線の整形状態を示す図である。図12に示す固定子にお
いては、2本の出力用引出線Z1、U1を比較的隔たっ
た位置から引き出し、互いに接近させるように折り曲げ
た後に、この2本の出力用引出線Z1、U1をほぼ平行
に延在させている。このように出力用引出線を引き出し
た後にその形状を整形するようにすれば、例えば固定子
が比較的散在した位置に6本の出力用引出線を有する場
合であっても、それらをほぼ3箇所にまとめて配置する
ことができ、固定子の製造工程における扱いが容易にな
る。例えば、後工程において出力用引出線の形状を整形
するため、引出線の変形を防止することができる。ま
た、図3や図10に示すように6本の出力用引出線をほ
ぼ3箇所から引き出すことにより、あるいは、分散して
引き出された4本以上の出力用引出線を図12に示した
ようにクランク状に折り曲げることによって3箇所に集
合させることにより、整流回路7との接続の作業性が向
上する。特に、図12に示したようにクランク状に出力
用引出線を折り曲げる場合には、このクランク状部分に
おいて出力用引出線の変形を吸収できる利点もある。
【0037】また、上述した実施形態では、整流回路7
の端子台78の一部を絶縁保護部79としたが、絶縁保
護部79を端子台78とは別体の部品としてもよい。ま
た、各出力用引出線と整流回路7の各端子との接続を溶
接や半田付け等の接合によって行う場合を説明したが、
これらの接続をねじ止め等によって行うようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用交流発電機の全体構成を示す断面図であ
る。
【図2】本実施形態の車両用交流発電機の結線図であ
る。
【図3】固定子の平面図である。
【図4】整流回路の詳細な構造を示す平面図である。
【図5】整流回路に含まれる端子台の絶縁保護部近傍の
正面図である。
【図6】整流回路に含まれる端子台の絶縁保護部近傍の
側面図である。
【図7】絶縁保護部近傍の部分的な断面図である。
【図8】図7に示すP方向から見た図である。
【図9】リヤフレームの詳細形状を示す平面図である。
【図10】固定子の変形例を示す平面図である。
【図11】固定子の変形例を示す部分的な側面図であ
る。
【図12】固定子の変形例を示す部分的な側面図であ
る。
【符号の説明】 1 車両用交流発電機 2 固定子 3 回転子 4 フレーム 7 整流回路 23 固定子巻線 23A、23B 三相巻線 36 冷却ファン 44 貫通孔 79 絶縁保護部 X1、Y1、Z1、U1、V1、W1 出力用引出線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される回転子と、前記回転子の
    外周に対向配置された固定子と、前記回転子および前記
    固定子を支持するフレームとを備える車両用交流発電機
    において、 前記固定子は、それぞれから前記出力用引出線が引き出
    される複数の多相巻線からなる固定子巻線を有すると共
    に、一方の多相巻線から引き出される出力用引出線と他
    方の多相巻線から引き出される出力用引出線が互いに分
    離するように配置されたことを特徴とする車両用交流発
    電機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記固定子巻線には2組の三相巻線が含まれていること
    を特徴とする車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 一方の三相巻線に含まれるX相コイル、Y相コイル、Z
    相コイルのそれぞれの一方端が出力用引出線として引き
    出され、また、それぞれの他方端が中性点用引出線とし
    て引き出され、かつ他方の三相巻線に含まれるU相コイ
    ル、V相コイル、W相コイルのそれぞれの一方端が出力
    用引出線として引き出され、また、それぞれの他方端が
    中性点用引出線として引き出されることを特徴とする車
    両用交流発電機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記中性点用引出線は、それぞれ前記固定子のコイルエ
    ンド近傍で互いに接合されて電気的な接続が行われるこ
    とを特徴とする車両用交流発電機。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、 一方の三相巻線から引き出される3本の出力用引出線X
    1、Y1、Z1を1グループとし、他方の三相巻線から
    引き出される3本の出力用引出線U1、V1、W1を別
    の1グループとして、これらの各出力用引出線に対応す
    る中性点用引出線も各三相巻線ごとに隔たった位置に配
    置されることを特徴とする車両用交流発電機。
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