JP2003111316A - ステータ支持機構とこのステータ支持機構の製造方法およびこのステータ支持機構を備えたブラシレスモータ - Google Patents
ステータ支持機構とこのステータ支持機構の製造方法およびこのステータ支持機構を備えたブラシレスモータInfo
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Abstract
の優れたステータの支持機構とこの支持機構を備えたブ
ラシレスモータを提供する。 【解決手段】 合成樹脂から成る軸受ハウジング1は、
鉄又はアルミ等の金属製薄板から成るステータベース2
の下孔2aに対し同軸状にアウトサート成型と呼ばれる
樹脂成型法で形成されている。この軸受ハウジング1の
底部にはスラスト軸受保持部1a、内周にラジアル軸受
保持部1b、外周にコア係止段部1cおよびコア嵌入部
1d、コア係止凸部1e、またスリット1fが開口端部
1g方に設けられている。尚、スリット1fは軸受ハウ
ジング1の軸線方向に複数個設けられているのでコア係
止凸部1eは、軸受ハウジング1の端部1f周縁近傍に
ひさし状に複数個設けられることになる。
Description
ブラシレスモータの構造に関するものである。更に詳し
くは、ステータの支持機構、及びこの機構を備えたブラ
シレスモータに関するものである。
構造は、ステータを支持するステータベースの中央部に
軸受ハウジングを固設し、この軸受ハウジングの内周部
にて、カップ状のロータヨークの中央に挿着されたシャ
フトを回転自在に支承する、ラジアル軸受とスラスト軸
受を保持している。また、このカップ状のロータヨーク
の内周部面に複数の磁極を有する円環状のマグネットが
固着されている。なお、この円環状のマグネットの磁極
に対峙して、コイルを巻回された電機子を有するステー
タが前記軸受ハウジングの外周部に固着されている。即
ち、このステータは、中央部から半径方向に突き出た複
数の腕部を有するステータコアを積層し、この腕部に駆
動コイルを巻回し電機子磁極を形成している。
記軸受ハウジングは黄銅や鋼等の金属棒材料を有底の円
筒状に切削加工し形成されて、内周部の直径は前記ラジ
アル軸受の外径よりやや小さく、また、外周部の開口端
側径はステータコアの中央孔よりやや大きく、底側径は
ステータベースの軸受ハウジングの嵌入孔よりやや大き
く加工されている。
ミニウム等の金属板をプレスにより打ち抜き加工され、
外形及び軸受ハウジングの嵌入孔が形成されている。こ
のステータベースのステータ側の面には、プリント基板
が装着されステータ磁極の位置検出用のホール素子等の
モータ駆動制御用の部品が実装されている。
ータの支持部を構成するには、まず軸受ハウジングに内
周部に軸受を挿着し、次に、ステータベースの軸受ハウ
ジング嵌入孔に挿着後、挿入部周縁近傍をカシメ等によ
り固着し、更に、軸受ハウジングのステータコアの嵌入
部に駆動コイルが巻回されたステータコアを嵌入し、ス
テータコアの挿嵌部周縁近傍をカシメ等により固着して
いた。
うに構成されたステータの構造に於いて、部品相互の嵌
入部は、この軸受ハウジングにステータコアを嵌入する
部分と、ステータベースに軸受ハウジングを嵌入する部
分との2カ所が生じるが、何れの嵌入部分も各部品を挿
入し易くすると、嵌合隙間が大きくなり固着時のカシメ
強度の低下と言う問題やステータのロータに対する軸ず
れと言う問題が生じる。特に、ロータの軸ずれは回転振
れを起こすので情報記録媒体の回転駆動源としてモータ
が使用されるときに重大な問題となる。
煩雑で、切削加工寸法にも大きなバラツキが生じる。更
に、前記2箇所のカシメ部の固着の強度と信頼性を向上
とさせる為、カシメ作業に接着剤塗布作業を併用する2
重の作業が行われていた。この他に、軸受ハウジングに
ステータコアを固着する時に、ステータ磁極と位置検出
用のホール素子の固着位置ズレの問題も発生する。これ
はモータ自体の効率を悪くし、最悪の事態としてモータ
の回転不能を引き起こす。
軸受ハウジングにステータコアを嵌入するだけで強固な
固定を実現し、また、ステータベースに軸受ハウジング
を一体に形成して、簡素化された構造で有るが、堅牢か
つ信頼性の優れたステータの支持機構とこの支持機構を
備えたブラシレスモータを提供するものである。
は、請求項1に記載の発明のように、内周部にロータの
回転軸を支承する軸受を保持し、外周部にステータを固
着する軸受ハウジングからなるモータのステータ支持機
構に於いて、前記軸受ハウジングは、合成樹脂からな
り、ステータコアが嵌入される端部周縁に設けたステー
タコアの中央孔径より大きい寸法の外径を持つひさし状
の複数個の凸部と、ステータコアが嵌入される端部から
軸受ハウジングの軸線方向に設けられたスリットにより
分割されたステータコアの嵌入部を有することにより達
成できる。
に記載の発明のように、外周部に前記ステータコアの中
央孔の軸線方向に凹溝を設け、その凹溝と嵌合する凸部
をステータコアの嵌入部に設け、また、請求項3に記載
の発明のように、内周部をラジアル軸受保持部とし、前
記ラジアル軸受の外周面の軸線方向に凹溝を設け、その
凹溝と嵌合する凸部を設けることにより達成できる。
請求項4に記載の発明のように、請求項1に記載のステ
ータ支持機構に於ける軸受ハウジングに、モータの駆動
コイルが巻回されたステータコアを嵌入後、前記軸受ハ
ウジングの内周部にラジアル軸受を圧入して前記ステー
タコアを軸受ハウジングに固定することにより達成でき
る。
記載の発明のように、ステータベースとアウトサート成
形により一体に組み込むことにより達成できる。
で有るが、堅牢かつ信頼性の優れたブラシレスモータ
は、請求項6に記載の発明のように、請求項5に記載し
たステータ支持機構の内周部にて保持した軸受でロータ
の回転軸を支承し、その外周部にステータを固着し備え
ることにより達成できる。
に従って説明する。図1は、本発明に係る軸受ハウジン
グの実施の形態を示す要部断面正面図、図2は、更に本
発明の軸受ハウジングを説明する一部破断した斜視図で
ある。図1及び図2において、合成樹脂から成る軸受ハ
ウジング1は、鉄又はアルミニウム等の金属製薄板から
成るステータベース2の下孔2aに対し同軸状にアウト
サート成型と呼ばれる樹脂成型法で形成されている。
チック等の基板を成形金型に挟み、一回の成形でピンや
ブッシュ状の機能部品を一度に取り付ける方法で近年成
形の一般的工法となっている。このように、図1の軸受
ハウジング1は、キャビティ及びコアに軸受ハウジング
1の形状が彫り込まれた成型金型に、ステータベース2
を挟み、合成樹脂を射出又は圧縮にて充填し、金属製の
ステータベース2に合成樹脂製の軸受ハウジング1を直
接取付たものである。
の底部にはスラスト軸受保持部1a、内周部にラジアル
軸受保持部1b、外周にコア係止段部1cおよびコア嵌
入部1d、コア係止凸部1e、またスリット1fが開口
端部1gから軸線方向に沿って設けられている。尚、ス
リット1fは複数個設けられているのでコア係止凸部1
eは、軸受ハウジング1の端部1g周縁近傍にひさし状
に複数個設けられることになる。
明した図である。まず、図3(A)に示すように、スラ
スト軸受3を軸受ハウジング1の開口端部1g方向より
挿入し、スラスト軸受保持部1aに挿着する。次に、図
3(B)に示すように、ステータコア5を積層し絶縁処
理をして駆動コイル6を巻回したステータAを軸受ハウ
ジング1の開口端部1g方向より挿入して行くと、スリ
ット1fによりコア係止凸部1eの外径はステータAの
中央孔径より大きく設定してあるので、コア係止凸部1
eは外形がくの字となるように内周部の方向に曲げら
れ、ステータAは容易に嵌入することができる。
の幅はステータAの厚さと等しいか僅かに大きく設定し
てあるので、ステータAを嵌入し、コア嵌入部1dに嵌
入された時点でコア係止凸部1eの外径はもとの寸法に
戻りステータAは軸受ハウジング1のコア係止凸部1e
に係止される。
固に係止する固定方法を図3(C)に示す。図3(B)
の状態において、ラジアル軸受4を軸受ハウジング1の
開口端部1g方より所定の位置まで挿入する。ここにお
いて軸受ハウジング1のラジアル軸受保持部1bの直径
はラジアル軸受4の外径よりミクロン単位で小さく設定
されるので、挿入は圧入となり軸受ハウジングの1のコ
ア嵌入部1dの外径は外側に拡大されることになる。こ
の拡大した分はステータAを構成している個々のステー
タコア5の挿入孔に食い込むことになりステータAは、
軸受ハウジング1のコア嵌入部1dに強固に固定される
ことになる。図4は、この状態を示したものである。
ータの構造を示した要部断面図である。図5において、
軸受ハウジング1はステータベース2の中央部に固着さ
れ、この軸受ハウジング1の内部にはスラスト軸受3及
びラジアル軸受4が挿着されシャフト9を回転自在に支
承している。このシャフト9は円筒状ロータヨーク7の
中央部に挿着され、複数の磁極を有する円環状マグネッ
ト8がロータヨーク7の円筒内周に固着されている。ま
た、このマグネット8に対峙して、電機子を構成するス
テータAが軸受ハウジング1の外周に固着されている。
このステータAは、ステータコア5の中央部から半径方
向に突き出た複数の腕部に駆動コイル6が巻回され電機
子磁極を形成している。
めが施されている。図1と図2に示すように、ステータ
ベース2の下孔2aと接する軸受ハウジング1の基部1
hの円環状部に回り止め孔2bを設け、軸受ハウジング
1を形成する合成樹脂がこの回り止め2bを介してバイ
パスすることにより、樹脂成型された軸受ハウジング1
の外力による回転を防止するものである。この回り止め
孔2bは、ステータベースの下孔2aに凹溝部や凸起部
を設けて良いが、図6に示すように、ステータベース3
2の下孔32aの内縁に突起を形成して曲げ部32bと
しても良い。
例を示したものである。図7は、軸受ハウジング11の
各スリット部11f間の開口端部11gの周縁の一部に
ひさし状のコア係止凸部11eをそれぞれ設けたもので
ある。これは小サイズのステータコアの中央孔を軸受ハ
ウジングに嵌入する時に挿通し易い効果がある。また、
図8は、軸受ハウジング21のスリット部21fを図1
より増やし、ひさし状のコア係止凸部21eを更に細か
くしたものである。これは、コア係止凸部21eを曲げ
る力を小さくすることができるので挿入の作業性が良く
なる効果がある。
形例を説明した図で、軸受ハウジングのステータ係止凸
部を径方向に切断してステータベース方向に見た図であ
る。図9に於いて、軸受ハウジング31の外径部のコア
嵌入部31dに凸部31iが軸線方向に設けられてい
る。また、ステータコア35の中央孔35aに軸受ハウ
ジング31のコア嵌入部31dの内周の凸部31iに嵌
合する凹溝部35bが設けられている。これは、ステー
タコア35を軸受ハウジング31に嵌入した時に凸部3
1jを凹溝部35bに嵌合されることにより、常にステ
ータの各磁極は定位置に固定できるので、モータ自体の
特性を悪化させるような、ホール素子等の磁極検出素子
(図示はしない)との位置ずれを発生させることはな
い。
1の内周部のラジアル軸受保持部31bに凸起部31j
が軸線方向に設けられている。また、ラジアル軸受4の
外周に軸受ハウジング31のラジアル軸受保持部31b
に嵌合する凹溝部4aが設けられている。これは、ラジ
アル軸受4を軸受ハウジング31に圧入した時にラジア
ル軸受保持部31bの凸起部31jをラジアル軸受4の
凹溝部35bに嵌合されることにより、ラジアル軸受4
の回転トルクによる回りを防止している。
た発明によれば、内周部にロータの回転軸を支承する軸
受を保持し、外周部にステータを固着する軸受ハウジン
グからなるモータのステータ支持機構に於いて、前記軸
受ハウジングは、合成樹脂からなり、ステータコアが嵌
入される端部周縁に設けたステータコアの中央孔径より
大きい寸法の外径を持つひさし状の複数個の凸部と、ス
テータコアが嵌入される端部から軸受ハウジングの軸線
方向に設けられたスリットにより分割されたステータコ
アの嵌入部を有することにより提供することができる。
に記載した発明によれば、外周部に前記ステータコアの
中央孔の軸線方向に凹溝を設け、その凹溝と嵌合する凸
部をステータコアの嵌入部に設け、また、請求項3に記
載した発明によれば、内周部をラジアル軸受保持部と
し、前記ラジアル軸受の外周面の軸線方向に凹溝を設
け、その凹溝と嵌合する凸部を設けることにより提供す
ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、請求項1に記載のス
テータ支持機構に於ける軸受ハウジングに、モータの駆
動コイルが巻回されたステータコアを嵌入後、前記軸受
ハウジングの内周部にラジアル軸受を圧入して前記ステ
ータコアを軸受ハウジングに固定することにより提供で
きる。
記載した発明によれば、ステータベースとアウトサート
成形により一体に組み込み構成することにより提供する
ことができる。
で有るが、堅牢かつ信頼性の優れたブラシレスモータ
は、請求項6に記載した発明によれば、請求項5に記載
したステータ支持機構の内周部にて保持した軸受でロー
タの回転軸を支承し、その外周部にステータを固着し備
えることにより提供することができる。
る。
部破断した斜視図である。
である。
である。
示す一部破断正面図である。
である。
る。
る。
部切断平面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 内周部にロータの回転軸を支承する軸受
を保持し、外周部にステータを固着する軸受ハウジング
からなるモータのステータ支持機構に於いて、前記軸受
ハウジングは、合成樹脂からなり、ステータコアが嵌入
される端部周縁に設けたステータコアの中央孔径より大
きい寸法の外径を持つひさし状の複数個のひさし状の凸
部と、ステータコアが嵌入される端部から軸受ハウジン
グの軸線方向に設けられたスリットにより分割されたス
テータコアの嵌入部を有するステータ支持機構。 - 【請求項2】 前記ステータコアの中央孔に軸線方向の
凹溝を設け、その凹溝と嵌合する凸部を前記ステータコ
アの嵌入部に設けた請求項1に記載のステータ支持機
構。 - 【請求項3】 前記軸受ハウジングの内周部をラジアル
軸受保持部とし、前記ラジアル軸受の外周面の軸線方向
に凹溝を設け、その凹溝と嵌合する凸部を設けた請求項
1に記載のステータ支持機構。 - 【請求項4】 請求項1に記載のステータ支持機構に於
ける軸受ハウジングに、モータの駆動コイルが巻回され
たステータコアを嵌入後、前記軸受ハウジングの内周部
にラジアル軸受を圧入して前記ステータコアを軸受ハウ
ジングに固定するステータ支持機構の製造方法。 - 【請求項5】 ステータベースとアウトサート成形によ
り一体に組み込まれた請求項1乃至請求項3に記載のス
テータ支持機構。 - 【請求項6】 請求項5に記載したステータ支持機構の
内周部にて保持した軸受でロータの回転軸を支承し、そ
の外周部にステータを固着したブラシレスモータ。
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