JP2003111236A - ハーネスガイドの連結部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結状態の解除を防止できるハーネスガイド
の連結部構造を提供すること。 【解決手段】 第１の連結ガイド体１０側の一対の連結
片１３に形成された突起状の係合部１４を、第２の連結
ガイド体２０側の一対の被連結片２３Ａ，２３Ｂに形成
された孔状の被係合部２４に回転自在にはめ込み係合さ
せることにより、第１の連結ガイド体１０と第２の連結
ガイド体２０とが屈曲自在に連結される。被連結片２３
Ａの内側に、連結片１３が被連結片２３Ａから離間する
方向に移動するのを規制するはずれ防止ガイド２５が設
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の車体と
スライドドアとの間等、可動部材間に配索されるワイヤ
ーハーネス用のハーネスガイドの連結部構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、自動車の車体１００
とスライドドア１１０との間に配索されるワイヤーハー
ネス１２０を覆う部材として、ハーネスガイド１３０が
用いられる。

【０００３】ハーネスガイド１３０は、複数の連結ガイ
ド体１３１がチェーン状に連結された構成とされ、その
内部にワイヤーハーネス１２０が挿通配置されている。
そして、図４及び図５に示すように、スライドドア１１
０を開閉するのに伴って屈曲するワイヤーハーネス１２
０に追随して、ハーネスガイド１３０が適宜屈曲するよ
うに構成されている。

【０００４】このハーネスガイド１３０は、ワイヤーハ
ーネス１２０が他の部材と干渉しないようにするといっ
た機能上の目的や外観上の見栄えをよくするといった意
匠上の目的を果す。

【０００５】ここで、ハーネスガイド１３０の各連結ガ
イド体１３１は、次の構成により相互に連結されてい
る。

【０００６】図６は、ハーネスガイド１３０の最端部の
連結ガイド体１３１Ａとその隣の連結ガイド体１３１Ｂ
との連結部構造を示している。

【０００７】即ち、連結ガイド体１３１Ｂの端部には、
所定間隔あけて一対の連結片１３２Ｂが並設されてお
り、各連結片１３２Ｂの外面側に軸部１３３Ｂが突設さ
れている。

【０００８】連結ガイド体１３１Ａは、一対の分割連結
ガイド体１３２Ａの組合せにより構成されている。各分
割連結ガイド体１３２Ａは、それぞれ所定間隔あけて並
設された一対の連結片１３３Ａを有しており、各連結片
１３３Ａには凹部１３４Ａが形成されている。そして、
上記軸部１３３Ｂを凹部１３４Ａ内に挟込むようにし
て、両分割連結ガイド体１３２Ａ同士を組合わせると、
連結ガイド体１３１Ａ，１３１Ｂが軸部１３３Ｂを支軸
として所定面内で屈曲可能に連結されることになる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、スライドド
ア１１０を開閉する際には、スライドドア１１０は車体
に対して歪んだ姿勢となることがある。このような場合
に、ハーネスガイド１３０に作用するねじりや撓みによ
り当該ハーネスガイド１３０が破損してしまわないよう
に、通常、上記連結ガイド体１３１Ａ，１３１Ｂは比較
的柔らかい軟質樹脂により形成されている。

【００１０】ところが、連結ガイド体１３１Ａ，１３１
Ｂを柔らかい軟質樹脂により形成すると、上記連結片１
３２Ｂが連結片１３３Ａから離間する方向に容易に曲っ
てしまい、連結ガイド体１３１Ａ，１３１Ｂの連結部構
造が容易に解除されてしまうことになる。

【００１１】そこで、この発明の課題は、連結状態の解
除を防止できるハーネスガイドの連結部構造を提供する
ことにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項１記載の発明は、複数の連結ガイド体がチェーン
状に連結されてなるハーネスガイドの連結部構造であっ
て、第１の連結ガイド体の連結端部に、所定間隔あけて
一対の連結片が並設されると共に、前記各連結片に枢結
用の係合部が形成され、第２の連結ガイド体の被連結端
部に、前記一対の連結片の外側面のそれぞれに密接状に
配置可能な一対の被連結片が並設されると共に、前記各
被連結片に対応する前記連結片との密接状態で前記係合
部を回転自在に係合可能な枢結用の被係合部が形成さ
れ、前記一対の被連結片で前記一対の連結片を挟込むよ
うに配置して、前記各係合部を前記被係合部に回動自在
に係合させることにより、前記第１の連結ガイド体と前
記第２の連結ガイド体とが屈曲自在に連結され、前記第
１の連結ガイド体及び前記第２の連結ガイド体の少なく
とも一方に、前記連結片又は前記被連結片がそれらの離
間方向へ移動するのを規制するはずれ防止ガイドが設け
られたものである。

【００１３】なお、請求項２記載のように、前記各係合
部は凸状に形成されると共に、前記各被係合部は前記各
係合部をはめ込み可能な孔状に形成され、前記第２の連
結ガイド体は、前記各被係合部を分割するラインに沿っ
て分割された分割連結ガイド体の組合せにより構成され
いてもよく、また、請求項３記載のように、前記各係合
部及び前記各被係合部のうち、いずれか一方が凸状に形
成され、他方が孔状に形成されていてもよい。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態に係
るハーネスガイドの連結部構造について説明する。

【００１５】なお、ハーネスガイドの全体的な構成及び
その用途については、図４及び図５において説明したの
と同様なので、ここではそれらの説明については省略す
る。

【００１６】この実施の形態では、図１に示すように、
ハーネスガイドの最端部の第２の連結ガイド体２０と、
その隣で前記第２の連結ガイド体２０に連結される第１
の連結ガイド体１０との連結部構造について説明する。
但し、本連結部構造は、ハーネスガイドの端部で用いら
れる連結ガイド体同士の連結部構造に限られず、ハーネ
スガイドの中間部分で用いられる連結ガイド体同士の連
結部構造にも適用できる。

【００１７】第１の連結ガイド体１０は、両端側が開口
した略筒状の全体形状を有しており、その内部に図示省
略のワイヤーハーネスを挿通可能に形成されている（図
１では、一端側（左端側）部分のみ図示）。

【００１８】第１の連結ガイド体１０の一端部（図１の
左端部）は、第２の連結ガイド体２０に連結される連結
端部１２に形成されている。この連結端部１２には、所
定間隔あけて一対の連結片１３が並設されており、各連
結片１３は、連結端部１２の外方に向けて舌片状に形成
されている。

【００１９】また、各連結片１３には、枢結用の係合部
１４が形成されている。具体的には、各連結片１３の外
側面に、外方に向けて突出する係合部１４が形成されて
いる。係合部１４は、略短円柱状の突起形状を有してお
り、後述する被係合部２４に回転自在に係合する。

【００２０】なお、第１の連結ガイド体１０の他端部
は、他の連結ガイド体に屈曲自在に連結可能に形成され
る。

【００２１】第２の連結ガイド体２０は、両端側が開口
した略筒状の全体形状を有しており、その内部に図示省
略のワイヤーハーネスを挿通可能に形成されている。

【００２２】なお、本実施の形態において、第２の連結
ガイド体２０は、ハーネスガイドの最端部に設けられる
ものである。即ち、第２の連結ガイド体２０は、略Ｌ字
状の筒形状に形成されており、その一端部（図１の左上
端部）は、車体又はスライドドアに固着される固着端２
１に形成されている。

【００２３】第２の連結ガイド体２０の他端部（図１の
右端部）は、図１及び図２に示すように、上記第１の連
結ガイド体１０に連結される被連結端部２２に形成され
ている。この被連結端部２２には、一対の被連結片２３
Ａ，２３Ｂが並設されている。一対の被連結片２３Ａ，
２３Ｂは、上記一対の連結片１３の外側面のそれぞれに
密接可能な間隔をあけて並設されている。

【００２４】また、一対の被連結片２３Ａ，２３Ｂに
は、上記係合部１４を回転自在に係合可能な枢結用の被
係合部２４が形成される。具体的には、各被連結片２３
Ａ，２３Ｂのうち上記係合部１４と対応する位置に、孔
状の被係合部２４が形成されている。各被係合部２４
は、略円孔状に形成されており、上記各係合部１４を各
被連結片２３Ａ，２３Ｂの内側から各被係合部２４には
め込むと、各係合部１４と各被係合部２４とが回転自在
に係合することになる。

【００２５】また、この第２の連結ガイド体２０には、
連結片１３が被連結片２３Ａから離間する方向に移動す
るのを規制するはずれ防止ガイド２５が設けられる。

【００２６】具体的には、上記被連結片２３Ａの内側
に、当該被連結片２３Ａに対して平行に延びる姿勢で、
板状のはずれ防止ガイド２５が延設される。このはずれ
防止ガイド２５と被連結片２３Ａとの間には、連結片１
３の厚み寸法分の間隔が隔てられている。そして、連結
片１３が被連結片２３Ａの内面側に密接状に配設され
て、その係合部１４が被係合部２４に係合された状態
で、はずれ防止ガイド２５が連結片１３の内面側に近接
配置される。これにより、連結片１３を被連結片２３Ａ
の内面から離間する方向に移動させる力が作用すると、
被連結片２３Ａがはずれ防止ガイド２５に当接して、そ
の移動を規制し、もって、係合部１４と被係合部２４と
の係合状態の解除を防止する構成となっている。

【００２７】これら第１の連結ガイド体１０と第２の連
結ガイド体２０とは、例えば、被連結片２３Ａ，２３Ｂ
を外向きに撓み変形させると共に、はずれ防止ガイド２
５を被連結片２３Ａから離間する内方向へ撓み変形させ
ながら、各連結片１３を被連結片２３Ａ，２３Ｂの内側
に押込むようにして、各係合部１４を各被係合部２４に
回転自在に係合させることにより、屈曲自在に連結され
る。

【００２８】以上のように構成されたハーネスガイドの
連結部構造によると、第２の連結ガイド体２０に、連結
片１３が被連結片２３Ａから離間する方向に移動するの
を規制するはずれ防止ガイド２５が設けられているた
め、係合部１４と被係合部２４との係合解除が防止さ
れ、従って、連結状態の解除が防止される。

【００２９】なお、本実施の形態では、上記はずれ防止
ガイド２５は他方側の被連結片２３Ｂ側にのみ設けられ
ていてもよいし、また、双方の被連結片２３Ａ，２３Ｂ
側に設けられていてもよい。また、第２の連結ガイド体
２０側にはずれ防止ガイド２５を設ける代りに又はそれ
に加えて、第１の連結ガイド体１０側に、被連結片２３
Ａ，２３Ｂが連結片１２から離間する方向に移動するの
を規制するはずれ防止ガイドを設けてもよい。

【００３０】また、本実施の形態では、第１の連結ガイ
ド体１０側の係合部１４を凸状に形成し、第２の連結ガ
イド体２０側の被係合部２４を孔状に形成しているが、
逆に、係合部１４が孔状に形成され、被係合部２４が凸
状に形成されていてもよい。

【００３１】また、本ハーネスガイドは、図４及び図５
に示すような車体１００とスライドドア１１０間に配索
されるワイヤーハーネスの他、可動部材間に配索される
ワイヤーハーネスについて適用できる。

【００３２】さらに、図３に示す変形例のように、第２
の連結ガイド体２０Ｂが、被係合部２４を分割する所定
のラインＤに沿って分割された分割連結ガイド体２０
Ｌ，２０Ｒの組合せにより構成されていてもよい（図６
参照）。この場合、孔状に形成された被係合部２４内に
各係合部１４を配設するようにして、分割連結ガイド体
２０Ｌ．２０Ｒを、周知のネジ止や接着剤、係合構造等
で組合わせることにより、連結部構造の組立を容易に行
える。

【００３３】

【発明の効果】以上のように構成された請求項１〜請求
項３記載のハーネスガイドの連結部構造によると、第１
の連結ガイド体及び第２の連結ガイド体の少なくとも一
方に、連結片又は被連結片がそれらの離間方向へ移動す
るのを規制するはずれ防止ガイドが設けられているた
め、係合部と被係合部との係合解除が防止され、従っ
て、連結状態の解除が防止される。

【００３４】また、請求項２記載の連結部構造による
と、第２の連結ガイド体が、各被係合部を分割するライ
ンに沿って分割された分割連結ガイド体の組合せにより
構成されているため、孔状に形成された各被係合部内に
凸状に形成された各係合部を配設するようにして、分割
連結ガイド体を組合わせることにより、連結部構造の組
立を容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態に係るハーネスガイドの
連結部構造を示す断面図である。

【図２】第２の連結ガイド体を示す部分斜視図である。

【図３】第２の連結ガイド体の変形例を示す部分斜視図
である。

【図４】ハーネスガイドの使用例を示す説明図である。

【図５】ハーネスガイドの使用例を示す他の説明図であ
る。

【図６】従来のハーネスガイドの連結部構造を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１０ 第１の連結ガイド体 １２ 連結端部 １３ 連結片 １４ 係合部 ２０，２０Ｂ 第２の連結ガイド体 ２０Ｌ，２０Ｒ 分割連結ガイド体 ２２ 被連結端部 ２３Ａ，２３Ｂ 被連結片 ２４ 被係合部 ２５ はずれ防止ガイド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０２Ｇ 11/00 Ｈ０２Ｇ 11/00 Ｍ Ｙ 3/28 Ｆ (72)発明者 鈴木 茂 三重県四日市市西末広町１番14号 住友電 装株式会社内 Ｆターム(参考） 5G357 DA06 DB03 DC12 DD02 DD06 DD16 5G363 AA07 BA02 BB01 DC03

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の連結ガイド体がチェーン状に連結
   されてなるハーネスガイドの連結部構造であって、 第１の連結ガイド体の連結端部に、所定間隔あけて一対
   の連結片が並設されると共に、前記各連結片に枢結用の
   係合部が形成され、 第２の連結ガイド体の被連結端部に、前記一対の連結片
   の外側面のそれぞれに密接状に配置可能な一対の被連結
   片が並設されると共に、前記各被連結片に対応する前記
   連結片との密接状態で前記係合部を回転自在に係合可能
   な枢結用の被係合部が形成され、 前記一対の被連結片で前記一対の連結片を挟込むように
   配置して、前記各係合部を前記被係合部に回動自在に係
   合させることにより、前記第１の連結ガイド体と前記第
   ２の連結ガイド体とが屈曲自在に連結され、 前記第１の連結ガイド体及び前記第２の連結ガイド体の
   少なくとも一方に、前記連結片又は前記被連結片がそれ
   らの離間方向へ移動するのを規制するはずれ防止ガイド
   が設けられた、ハーネスガイドの連結部構造。
2. 【請求項２】 請求項１記載のハーネスガイドの連結部
   構造であって、 前記各係合部は凸状に形成されると共に、前記各被係合
   部は前記各係合部をはめ込み可能な孔状に形成され、 前記第２の連結ガイド体は、前記各被係合部を分割する
   ラインに沿って分割された分割連結ガイド体の組合せに
   より構成されたハーネスガイドの連結部構造。
3. 【請求項３】 請求項１記載のハーネスガイドの連結部
   構造であって、 前記各係合部及び前記各被係合部のうち、 いずれか一方が凸状に形成され、他方が孔状に形成され
   た、ハーネスガイドの連結部構造。