JP2003104946A - ホスフィン−ホスホラン化合物と遷移金属とを含有する遷移金属錯体の存在下、α,β−不飽和アミド誘導体から光学活性アミド類を製造する方法。 - Google Patents

ホスフィン−ホスホラン化合物と遷移金属とを含有する遷移金属錯体の存在下、α,β−不飽和アミド誘導体から光学活性アミド類を製造する方法。

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JP2003104946A JP2002168014A JP2002168014A JP2003104946A JP 2003104946 A JP2003104946 A JP 2003104946A JP 2002168014 A JP2002168014 A JP 2002168014A JP 2002168014 A JP2002168014 A JP 2002168014A JP 2003104946 A JP2003104946 A JP 2003104946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α,β−不飽和アミド誘導体を不斉水素化し
て化学選択性、エナンチオ選択性に優れた光学活性アミ
ド類を製造するとともに基質に対する触媒の使用量が従
来のものよりも遥かに低くても効率的に反応が進行する
新規な方法を提供すること。 【解決手段】下記一般式(21)で表されるホスフィン
−ホスホラン化合物とIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る
群から選ばれた遷移金属とを含有する遷移金属錯体の存
在下、α,β−不飽和アミド誘導体を不斉水素化して光
学活性アミド類を製造する。 (式中、R11、R21は、 炭素数1〜6の直鎖状あるい
は分岐鎖状アルキル基、置換基(炭素数1〜6のアルキ
ル基など、R31、 R41、 R51、 R61は、それぞれ水
素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基などを示し、R
71、 R81は、 同一または異なっており、水素原子、
炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基など
を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は、ホスフィン−ホスホラ
ン化合物を配位子とする遷移金属錯体の存在下、α,β
−不飽和アミド誘導体を不斉水素化することにより光学
活性アミン類を製造する方法に関する。とくに、本発明
は、光学活性なホスフィン−ホスホラン化合物を配位子
とする遷移金属錯体の存在下、α,β−不飽和アミド誘
導体を不斉水素化することにより光学活性アミン類を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から各種基質を不斉水素化して光学
活性な化合物を製造する方法が知られている。この不斉
水素化反応に際して、様々な光学活性なホスフィンを配
位子とするルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジ
ウム、ニッケル等の遷移金属錯体は触媒として優れた性
能を有することが報告されており、工業化されているも
のもある(Asymmetric Catalysis in Organic Synthesi
s, Ed., R. Noyori, Wiley& Sons, New York (1994))。
それら配位子の中で、ホスホランタイプの配位子が開示
されており、その配位子を含む遷移金属錯体は優れた不
斉水素化触媒であると報告されている((1) J. Organom
etal. Chem., 1987, 328, 71、(2) WO91/17998 (BPE)、
(3) WO93/01199 (DuPHOS)、(4) J.Org.Chem., 1998, 6
3, 8031 (RoPHOS)、(5) WO 00/11008、(6) WO 99/59721
(PennPhos) 、(7) WO00/26220など)。
【0003】しかしながら(1)〜(6)に示されたホスホラ
ンタイプの配位子は、いずれも一分子につき2つの光学
活性なホスホラン環を含有するため、その調製に多量の
高価な光学活性1,3-あるいは1,4-ジオールが必要であ
り、(7)に示されたジホスフィンの合成では合成が困難
なリン原子上への光学活性中心の導入が必要とされ、実
用性に適さないという不都合さがある。
【0004】また、α,β−不飽和アミド誘導体を不斉
水素化して光学活性アミド類を製造する方法が知られて
いるものの、光学純度あるいは選択性などに優れた製造
方法は少なく、しかも基質に対する触媒の使用量(所謂
S/C)は500〜1000程度のものしか知られていな
かった。この光学活性アミド類はその化合物自体で一定
の用途をもつ重要な化合物であると共に他の有用な化合
物の合成中間体としても重要であるので、より有利な製
造方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はα,
β−不飽和アミド誘導体を不斉水素化して化学選択性、
エナンチオ選択性に優れた光学活性アミド類を製造する
とともに基質に対する触媒の使用量が従来のものよりも
遥かに低くても効率的に反応が進行する新規な方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために鋭意開発を重ねた結果、特定の構造を有
する光学活性なホスフィン−ホスホランの遷移金属錯体
が、上記条件を満足するものであり、α,β−不飽和ア
ミド誘導体の不斉水素化反応に有効であることを見出
し、さらに研究を続け遂に本発明に到達した。なお、一
分子につき1つの光学活性なホスホラン環を含有する配
位子が"Tetrahedron;Asymmetry 12 (2001) 1159 - 1169
に報告されているが、そこでは化合物およびその製法が
開示されているものの、遷移金属とそれら化合物とから
錯体を調製することは記載されておらず、ましてやその
錯体の存在下に基質を不斉水素化する方法まで開示され
てはいない。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ホスフィン−ホスホラン化合物は、一般式(21)で表
される。
【0008】(式中、R11、 R21は、 同一または異な
っており、それぞれ炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐
鎖状アルキル基、置換基(炭素数1〜6のアルキル基、
炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子)を有する
炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、炭
素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアラ
ルキル基、環置換アラルキル基、フェニル基、置換基
(炭素数1〜6の低級アルキル基、ハロゲン原子で置換
された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の
低級アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル
基置換アミノ基、3,4-メチレンジオキシ基、3,4-エチレ
ンジオキシ基、3,4-プロピレンジオキシ基)を有するフ
ェニル基、5員複素芳香環残基、ナフチル基、置換基
(炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の低級
アルコキシ基、ハロゲン原子)を有するナフチル基を示
す。R31、 R41、 R51、 R61は、 同一または異なっ
ており、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ基を示し、
R 、R41とR51、R51とR61とがそれぞれ共に結合
して異種原子を含んでいてもよい環を形成してもよい。
【0009】R71、 R81は、 同一または異なってお
り、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル
基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、パーフルオロメ
チル基、フェニル基、置換基(炭素数1〜6の低級アル
キル基、ハロゲン置換された炭素数1〜6の低級アルキ
ル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ基、ハロゲン原
子)を有するフェニル基、炭素数6〜12のアラルキル
基若しくは環置換アラルキル基を示す。)
【0010】上記R11、 R21の炭素数1〜6の直鎖状
あるいは分岐鎖状アルキル基は、メチル基、エチル基、
n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチ
ル基、sec-ブチル基およびt-ブチル基、n-ペンチル基、
iso-ペンチル基、neo-ペンチル基およびt-ペンチル基、
2-メチルペンチル基、n-ヘキシル基およびイソヘキシル
基から成る群から選ばれたものであり、該アルキル基に
置換される炭素数1〜6のアルキル基も上記アルキル基
から選ばれ、置換される炭素数1〜6のアルコキシ基
は、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、イ
ソプロピルオキシ基、n-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、
sec-ブトキシ基およびt-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ
基、iso-ペンチルオキシ基、neo-ペンチルオキシ基およ
びt-ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、n-
ヘキシルオキシ基およびイソヘキシルオキシ基であり、
置換されるハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素が挙げられる。
【0011】上記炭素数3〜7のシクロアルキル基は、
シクロプロピル基、メチルシクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、2-メチルシクロペンチル
基、3-メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、2-
メチルシクロヘキシル基、3-メチルシクロヘキシル基、
4-メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基が好まし
い。
【0012】上記炭素数6〜12のアラルキル基は、ベ
ンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、
1-フェニルプロピル基、2-フェニルプロピル基、3-フェ
ニルプロピル基、1-フェニルブチル基、2-フェニルブチ
ル基、3-フェニルブチル基、4-フェニルブチル基、1-フ
ェニルペンチル基、2-フェニルペンチル基、3-フェニル
ペンチル基、4-フェニルペンチル基、5-フェニルペンチ
ル基、1-フェニルヘキシル基、2-フェニルヘキシル基、
3-フェニルヘキシル基、4-フェニルヘキシル基、5-フェ
ニルヘキシル基、6-フェニルヘキシル基が好ましい。ま
た、該アラルキル基の環の置換基としては、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子などが挙げられ、上記と同じものから選ばれる。
【0013】上記フェニル基は置換基を有してもよく、
その置換基としての炭素数1〜6の低級アルキル基は、
上記と同じものから選ばれるが、さらに置換されるアル
キル基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などから選ばれるハロゲン原子で置換されていてもよ
い。また、フェニル基に置換されるその他のものとし
て、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、アル
キル置換アミノ基などが挙げられるが、それらハロゲン
原子、アルコキシ基、アルキル基は上記と同じものから
選ばれる。なお、酸素原子含有置換基として3,4-メチレ
ンジオキシ基、3,4-エチレンジオキシ基、3,4-プロピレ
ンジオキシ基が置換基であってもよい。
【0014】上記ナフチル基は置換基を有してもよい
が、その置換基は上記フェニル基に置換される基とほぼ
同じものから選ばれる。即ち、炭素数1〜6の低級アル
キル基、置換基を有する炭素数1〜6の低級アルキル
基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、アル
キル置換アミノ基などから選ばれる。
【0015】上記5員複素芳香環は2-フリル基、3-フリ
ル基、2-ベンゾフリル基、3-ベンゾフリル基、2-チエニ
ル基、3-チエニル基が挙げられる。
【0016】上記R31、R41、R51、R61の該低級アル
キル基または低級アルコキシ基とは炭素数1〜6の低級
アルキル基または炭素数1〜6の低級アルコキシ基であ
り、具体的には上記に列記されたものから選ばれる。な
お、該R31とR41、R41とR51、R51とR61とがそれぞ
れ共に結合してメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ
基若しくはプロピレンジオキシ基を含む環を形成しても
よい。
【0017】さらに、該R31とR41、R41とR51、R51
とR61が結合して環を形成してもよく、その環としては
他の炭素原子と共に形成される炭素数5〜7の環が好ま
しく、飽和および不飽和脂環式環または芳香環が挙げら
れる。それらの環は置換基を有していてもよい。飽和脂
環式環としてはインダン、テトラヒドロナフタレンなど
が挙げられ、不飽和脂環式環としてはインデン、ジヒド
ロナフタレン、フルオレンなどが挙げられ、芳香環とし
てはナフタレン、アントラセン、フェナントレンなどが
挙げられる。それら環の置換基としては上記ナフチル基
に置換される基とほぼ同じものから選ばれる。
【0018】上記R71、 R81として、置換基を有して
いてもよい炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アル
キル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換基を有
していてもよいフェニル基、炭素数6〜12のアラルキ
ル基若しくは核置換アラルキル基などが挙げられ、上記
と同じものから選ばれる。またR71、 R81は、パーフ
ルオロメチル基でもよく、具体的にはトリフルオロメチ
ル基、ペンタフルオロエチル基が挙げられる。
【0019】上記一般式(21)で表される化合物はい
ろいろな方法により製造されるが、とくに一般式(2
2)で表される下記ホスフィンボラン−ホスホランから
製造すると安定性などの点から有利である。
【0020】(式中、R11ないしR81は上記と同じであ
る。) この化合物においてP→Bはリン原子とホウ素原子とが
配位結合されていることを意味する。なお、ホウ素原子
を配位結合によりリン原子含有化合物に導入すると、リ
ン原子含有化合物の不安定さが解消さ れるとい
う特徴を有する。また上述した化合物は光学活性な化合
物であってもよい。なお、一般式(22)で表される化
合物は常法により製造される。
【0021】一般式(21)で表される化合物の製法に
ついて以下に説明する。まず、煩雑さを避けるために本
発明に含まれる化合物の中から下記(7)で示される化
合物;1-((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)-2-(ジフェ
ニルホスフィノ)ベンゼン(以下、(S,S)-Me-UCAP-Phと
いうことがある)を例にして本発明の化合物の代表的な
製法を具体的に説明する。当然のことながら、本発明は
これらの例に限定されるものではない。
【0022】下記(7)の化合物は、下記反応式(1)
により調製することができる。
【0023】例えば文献(S. E. Tunney and J. K. Stil
le, J.Org.Chem., 1987, 52, 748)記載の方法を用いて
製造することができる2-(ブロモフェニル)ジフェニルホ
スフィン(10)をn-ブチルリチウムの存在下、クロロ
ジエチルホスファイトと反応させてホスフィン−ホスホ
ナイト化合物(11)を得る。次にクロロトリメチルシ
ランの存在下、該化合物(11)を水素化リチウムアル
ミニウムで還元して3級ホスフィン−1級ホスフィン化
合物(12)を得る。次いで、n-ブチルリチウムの存在
下、例えば文献(M. J. Burk, J. E. Feaster and R. L.
Harlow, Tetrahedron: Asymmetry, 1991, 2, 569)記載
の方法を用いて製造することができる(2R,5R)-2,5-ヘキ
サンジオールのジメシラート体と得られた化合物(1
2)を反応させ、目的とする(S,S)-Me-UCAP-Ph(7)が
高効率で製造できる。
【0024】
【反応式1】 こうして得られた光学活性ホスフィン−ホスホラン化合
物(7)は、必要に応じて公知の分離精製手段、例え
ば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、クロマ
トグラフィーにより単離精製することができるが、単離
せずに反応混合物として次工程の反応に用いてもよい。
【0025】上記製法の工程Aにおいて、上記(トリメ
チルシリル)ジフェニルホスフィン化合物の代わりに、
種々のホスフィン化合物を用いることにより様々な一般
式(21)若しくは(22)の化合物を得ることができ
る。
【0026】また上記工程Dにおいて、上記(2R,5R)-2,
5-ヘキサンジオールのジメシラート体の代わりに種々の
光学活性体、ラセミ体あるいはメソ体の1,4-ジオールの
ジメシラート体を用いることにより様々な一般式(2
1)若しくは(22)の化合物を得ることができる。
【0027】本発明の化合物の中で、ホスフィン−ホス
ホラン化合物、その中でも光学活性なホスフィン−ホス
ホラン化合物は遷移金属錯体の配位子として有用であ
り、該錯体はα,β−不飽和アミド誘導体の不斉水素化
触媒として有用である。
【0028】以下、本発明の遷移金属錯体について説明
する。 本発明の遷移金属錯体の一つは、一般式 MmLnXpYq (5) (式中、MはIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る群から選
ばれた遷移金属で、Lは請求項1記載の一般式(21)
で表されるホスフィン−ホスホラン化合物を示す。X、
Y、m、n、 p 及びq は、MがIrあるいはRhの時、Xは C
l、BrまたはIで、m = n= p = 2、q = 0であり、
【0029】Mが Ruの時、(i) Xは Cl、BrまたはIで、Y
は トリアルキルアミノ基を示し、m =n = 2、p = 4、q
= 1であり、(ii) X は Cl、BrまたはIで、Y は ピリジ
ル基あるいは環置換ピリジル基を示し、m = n = 1、p =
2、q = 2であり、(iii) X はカルボキシラート基で、m
= n = 1、p = 2、q = 0であり、(iv) X は Cl、Brまた
はIで、m = n = p = 2、q = 0であり、M は Pdの時、
(i) X は Cl、m = n = 1、p = 2、q = 0であり、(ii) X
はアリル基で、m = n = p = 2、q = 0であり、M は Ni
の時、X は Cl、BrあるいはIで、m = n = 1、p = 2、q
= 0である。)、で表される。
【0030】上記錯体において、ピリジル環の置換基と
しては、炭素数が1〜3のアルキル基、ハロゲン原子な
どが挙げられる。また、カルボキシラート基としては、
CHCOO、CHCOCHCOなどが挙げられ
る。
【0031】 本発明の遷移金属錯体の他の一つは、一般式 [MmLnXpYq]Zs (6) (式中、MはIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る群から選
ばれた遷移金属で、Lは請求項1記載の一般式(21)
で表されるホスフィン−ホスホラン化合物を示す。X、
Y、Z、m、n、 p、q 及びs は、MがIrあるいはRhの時、X
は 1,5-シクロオクタジエン、ノルボルナジエンで、Z
は BF4、ClO4、OTf、PF6、SbF6またはBPh4で、m = n =
p = s = 1、q = 0であり、
【0032】Mが Ruの時、(i) X は Cl、BrまたはIで、
Y は中性配位子である芳香族化合物やオレフィン化合物
を示し、Z は Cl、Br、I、I3、スルホネートで、m = n
= p =s = q = 1であり、(ii) Zは BF4、ClO4、OTf、P
F6、SbF6またはBPh4で、m = n =1、p = q = 0、s = 2で
あり、Mが PdおよびNiの時、(i) Z は BF4、ClO4、OT
f、PF6、SbF6またはBPh4で、m =n = 1、p = q = 0、s =
2である。)で表される。
【0033】上記錯体において、中性配位子である芳香
族化合物としては、ベンゼン、p−サイメンなどが挙げ
られ、オレフィン化合物としては、1,5-シクロオクタジ
エン、ノルボルナジエンなどが挙げられる。
【0034】これらの遷移金属錯体は公知の方法を用い
て製造することができる。尚、以下に示す遷移金属錯体
の式中で使用されている記号は、それぞれ、Lは本発明
の化合物(21)の中で光学活性な化合物を、codは1,5
-シクロオクタジエンを、nbdはノルボルナジエンを、Tf
はトリフラート基(SO2CF3)を、Phはフェニル基を、Acは
アセチル基を示す。
【0035】ロジウム錯体:ロジウム錯体を製造する具
体的な例としては、日本化学会編「第 4版 実験化学講
座」、第18巻、有機金属錯体、1991年 、丸善339−344
頁に記載の方法に従い、ビス(シクロオクタ-1, 5-ジエ
ン)ロジウム(I) テトラフロロホウ酸塩と本発明の Me-
UCAP-Phを反応せしめて合成することができる。ロジウ
ム錯体の具体例として、例えば以下のものを挙げること
ができる。
【0036】[Rh(L)Cl]2、[Rh(L)Br]2、[Rh(L)I]2 、[R
h(cod)(L)]BF4 、 [Rh(cod)(L)]ClO4 、[Rh(cod)(L)]PF
6 、[Rh(cod)(L)]BPh4、[Rh(cod)(L)]OTf、[Rh(nbd)
(L)]BF4 、[Rh(nbd)(L)]ClO4、[Rh(nbd)(L)]PF6 、[Rh
(nbd)(L)]BPh4、[Rh(nbd)(L)]OTf
【0037】ルテニウム錯体:ルテニウム錯体を製造す
る方法としては、文献(T. Ikariya, Y. Ishii, H. Kawa
no, T. Arai, M. Saburi, S. Yoshikawa, and S. Akuta
gawa, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 922 (1988))に
記載のように、[Ru(cod)Cl2]n と Me-UCAP-Phをトリエ
チルアミンの存在下にトルエン溶媒中で加熱還流するこ
とで調製できる。また、文献(K. Mashima, K. Kusano,
T. Ohta, R. Noyori, H. Takaya, J. Chem.Soc., Chem.
Commun.,1208(1989)) に記載の方法で [Ru(p-cymene)I
2]2とMe-UCAP-Phとを塩化メチレンとエタノール中で加
熱撹拌することにより調整することができる。ルテニウ
ム錯体の具体例として、例えば以下のものを挙げること
ができる。
【0038】Ru(OAc)2(L)、 Ru2Cl4(L)2NEt3、RuCl2(L)
2(pyridine)2、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)
(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p-cymene)(L)]C
l、[RuBr(p-cymene)(L)]Br、[RuI(p-cymene)(L)]I 、[R
u(L)](BF4)2、[Ru(L)](ClO4)2、[Ru(L)](PF6)2、[Ru
(L)](BPh4)2、[Ru(L)](OTf)2
【0039】イリジウム錯体:イリジウム錯体は、文献
(K. Mashima,T. Akutagawa, X. Zhang, T. Taketomi,
H. Kumobayashi, S. Akutagawa, J. Organomet. Chem.,
428, 213 (1992)) に記載の方法に従って、Me-UCAP-Ph
と[Ir(cod)(CH3CN)2]BF4とを、テトラヒドロフラン中
にて反応させることにより調製できる。イリジウム錯体
の具体例として、例えば以下のものを挙げることができ
る。
【0040】[Ir(L)Cl]2、[Ir(L)Br]2、[Ir(L)I]2 、[I
r(cod)(L)]BF4 、 [Ir(cod)(L)]ClO4 、[Ir(cod)(L)]PF
6 、[Ir(cod)(L)]BPh4、[Ir(cod)(L)]OTf、[Ir(nbd)
(L)]BF4 、[Ir(nbd)(L)]ClO4、[Ir(nbd)(L)]PF6 、[Ir
(nbd)(L)]BPh4、[Ir(nbd)(L)]OTf
【0041】パラジウム錯体:パラジウム錯体は、文献
(Y. Uozumi and T. Hayashi, J. Am.Chem. Soc., 9887
(1991)) に記載の方法に従って、Me-UCAP-Ph とp-アリ
ルパラジウムクロリドを反応させることにより調製でき
る。パラジウム錯体の具体例として、例えば以下のもの
を挙げることができる。
【0042】PdCl2(L), (π-allyl)Pd(L)、[Pd(L)]B
F4、[Pd(L)]ClO4、[Pd(L)]PF6、[Pd(L)]BPh4、[Pd(L)]O
Tf
【0043】ニッケル錯体:ニッケル錯体は、例えば、
日本化学会編「第4 版 実験化学講座」第18巻、有機金
属錯体、1991年、376 頁 丸善の方法で調製できるが、
また、文献(Y. Uozumiand T. Hayashi, J. Am. Chem. S
oc.,1991,113,9887)に記載の方法に従って、Me-UCAP-Ph
と塩化ニッケルとを、2-プロパノールとメタノールの
混合溶媒に溶解し、加熱撹拌することにより調製でき
る。ニッケル錯体の具体例として、例えば以下のものを
挙げることができる。
【0044】NiCl2(L)、NiBr2(L)、NiI2(L)
【0045】このホスフィン−ホスホラン化合物、とく
に光学活性ホスフィン−ホスホラン化合物を配位子とす
る遷移金属錯体はα,β−不飽和アミド誘導体を不斉水
素化して光学活性アミド類を製造する際の触媒として有
用である。錯体を触媒として使用する場合は、錯体の純
度を高めてから使用してもよいが、また、錯体を精製す
ることなく使用してもよい。前記、遷移金属錯体のなか
では、特にロジウムと光学活性ホスフィン−ホスホラン
化合物である1-(2,5-ジメチルホスホラノ)-2-(ジフェニ
ルホスフィノ)ベンゼン(以下、(S,S)-Me-UCAP-Phとい
う、1-(ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ)-2-((2
S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)ベンゼン(以下、Me-UCA
P-DMという)等を配位子として含む錯体が好ましい。
【0046】本発明の基質であるα,β−不飽和アミド
誘導体および該化合物を不斉水素化して得られる化合物
について説明する。この誘導体はα位の炭素原子とβ位
の炭素原子とが不飽和結合されているアミドおよびその
アミドから誘導されるものをいう。それらα,β−不飽
和アミド誘導体の中ではとくに下記一般式(1)で表さ
れる化合物が好ましいものである。
【0047】一般式(1) R1のアシル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ベ
ンゾイル基などが挙げられ、アルコキシカルボニル基と
してはベンジロキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニ
ル基などが挙げられる。
【0048】R2の炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖
状アルキル基は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチ
ル基およびt-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル
基、neo-ペンチル基およびt-ペンチル基、2-メチルペン
チル基、n-ヘキシル基およびイソヘキシル基から成る群
から選ばれたものである。このアルキル基は置換基を有
していても良く,置換基としては炭素数1〜6のアルキ
ル基、ハロゲン原子が挙げられる。該アルキル基は上記
アルキル基と同様なものが挙げられ、ハロゲン原子とし
てはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙
げられる。
【0049】該フェニル基は置換基を有してもよいが、
その置換基としては、炭素数1〜6の低級アルキル基、
ハロゲン原子、ハロゲンが置換された炭素数1〜6の低
級アルキル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ基、アミ
ノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基置換アミノ
基が挙げられる。該ナフチル基は置換基を有してもよい
が、その置換基としては、上記フェニル基と同様に、炭
素数1〜6の低級アルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン
が置換された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1
〜6の低級アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、炭素数
1〜6のアルキル基置換アミノ基が挙げられる。該炭素
数1〜6の低級アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ
基、n-プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n-、
iso-、sec-およびt-ブトキシ基、n-、iso-、neo-および
t-ペンチルオキシ基、2-メチルペンチルオキシ基、n-ヘ
キシルオキシ基およびイソヘキシルオキシ基である。ア
ルキル置換アミノ基のアルキル基は、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-、iso-、sec-お
よびt-ブチル基などが挙げられる。該芳香族複素環基は
フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ピリジル基等
が挙げられる。
【0050】R3, R4としては、R2上にて明記したものか
ら選ばれると共に、水素原子、炭素数6〜12のアラル
キル基、核置換された炭素数6〜12のアラルキル基か
ら選ばれる。該アラルキル基としては、ベンジル基など
が挙げられ、該アラルキル基の環の置換基としては、炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
基、ハロゲン原子である。
【0051】なお,上記(或いは下記)炭素数1〜6の
低級アルキル基は、メチル基、エチル基、n-プロピル
基、イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-
ブチル基およびt-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチ
ル基、neo-ペンチル基およびt-ペンチル基、2-メチルペ
ンチル基、n-ヘキシル基およびイソヘキシル基から選ば
れ、炭素数1〜6の低級アルコキシ基は、メトキシ基、
エトキシ基、n-プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ
基、n-ブトキシ基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基お
よびt-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、iso-ペンチル
オキシ基、neo-ペンチルオキシ基およびt-ペンチルオキ
シ基、2-メチルペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基
およびイソヘキシルオキシ基から選ばれ、ハロゲン原子
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子から
選ばれる。なお、R3, R4は水素原子であってもよい。
【0052】上記一般式(1)で表される化合物を不斉
水素化して得られる光学活性アミド類は下記一般式
(2)の化学構造式で表される。 一般式(2) (式中、R1, R2, R3, R4は前記と同じである。*は不斉炭
素原子を表す。)
【0053】上記α,β−不飽和アミド誘導体の中のと
くに好ましい化合物であって前記化合物と異なる化合物
として、下記一般式(3) で表される化合物がある。この化合物におけるR5のアシ
ル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
基などが挙げられる。
【0054】R6としては、水素原子、炭素数1〜6の直
鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、置換基を有する炭素
数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基(その置
換基は炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子であ
る)、フェニル基、置換基を有するフェニル基(その置
換基は炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換
された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の
アルコシキ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル置換
アミノ基、ニトロ基である)、 R, Rとしては、R
にて明記したものから選ばれると共に、ナフチル基、置
換基を有するナフチル基から選ばれ、その置換基として
は、上記フェニル基と同様に、炭素数1〜6の低級アル
キル基、ハロゲン原子、ハロゲンが置換された炭素数1
〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ
基、アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基置
換アミノ基が挙げられる。
【0055】上記一般式(3)で表される化合物を不斉
水素化して得られる光学活性アミド類は下記一般式
(4)の化学構造式で表される。 一般式(4) (式中、R5, R6, R7, R8は前記と同じである。*は不斉炭
素原子を表す。)
【0056】上記不斉水素化反応において、使用する触
媒の量は反応容器や反応の形式あるいは経済性によって
も異なるが、例えば上記基質(α,β−不飽和アミド誘
導体)に対してモル比で1/10〜1/100,000の範囲で用い
ることができ、好ましくは1/100〜10,000の範囲で、よ
り好ましくは1/500〜7,500の範囲で用いることができ
る。反応温度は経済性を考慮して15〜100℃で行うこと
が好ましいが、25〜40℃の室温付近で反応を実施するこ
とができる。しかしながら本発明においては−30〜15℃
の低温でも反応を実施することができる。
【0057】反応溶媒としては、反応原料、触媒を可溶
化するものであれば適宜なものを用いることができる。
例としてトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶
媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂
肪族炭化水素溶媒、、塩化メチレン、クロロホルムなど
のハロゲン含有炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、t-ブチルメチルエーテル、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタ
ノール、2-プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコ
ールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチル
ケトン、ジイソプロピルケトン、メチル1−tert−ブチ
ルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの
ケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
へテロ原子を含む有機溶媒などを用いることができる。
好ましくはアルコール系溶媒が挙げられる。反応基質あ
るいは触媒が溶媒に可溶化しにくい場合は、上記溶媒か
ら選択して混合溶媒として用いることができる。
【0058】溶媒の量は反応基質の溶解度及び経済性に
より判断される。アルコール系溶媒の場合、基質濃度は
基質によっては1%以下の低濃度から無溶媒あるいは無溶
媒に近い状態で行うことができるが、好ましくは20〜50
重量%で行うのが望ましい。水素の圧力は、水素雰囲気
下や1気圧でも十分であるが、経済性を考慮すると1〜10
0気圧の範囲で、好ましくは2〜50気圧の範囲が望ましい
が、プロセス全体の経済性を考慮して10気圧以下でも高
い活性を維持することが可能である。反応時間は触媒使
用量、反応基質濃度、温度、水素圧等の反応条件によっ
て異なるが、数分から数十時間で反応は完結する。
【0059】
【発明の効果】本発明の方法により光学純度に優れた光
学活性アミドを低い触媒使用量で製造することが出来
た。この光学活性アミドはそれ自体有用な化合物である
と共にさらに各種有効な化合物を調製する中間体として
も有用である。この光学活性アミドを製造する方法は、
優れた触媒活性及びエナンチオあるいはジアステレオ選
択性を発揮するので産業的にも極めて有用である。
【0060】
【実施例】以下に実施例、参考例、比較例を挙げ、本発
明を詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら
限定されるものではない。なお、各実施例、参考例、比
較例における物性の測定に用いた装置は次の通りであ
る。 核磁気共鳴 DRX500 (BRUKER JAPAN CO.LTD.)1 H NMR 500.13 MHz31 P NMR 202.46 MHz 融点 Yanaco MP-500D 旋光度 日本分光社 DIP-4 ガスクロマトグラフィー GLC Hewlett Packard 5890-II 高速液体クロマトグラフィー HPLC 島津製作所 LC10AT & SPD10A 質量分析 MASS 日立製作所 M-80B
【0061】
【参考例1】(a) (2-ジフェニルホスフィノフェニル)ジ
エチルホスホナイトの合成 文献(S. E. Tunney and J. K. Stille, J.Org.Chem., 1
987, 52, 748)記載の方法に従い、ジクロロビス(アセ
トニトリル)パラジウムの存在下に、2-ブロモヨードベ
ンゼンと (トリメチルシリル)ジフェニルホスフィンと
をトルエン中で反応させることにより得られた(2-ブロ
モフェニル)ジフェニルホスフィン10.00 g(29.3 mmol)
を4つ口フラスコに計り取り、温度計、冷却管、均圧管
付き滴下漏斗を付した反応容器内を窒素で完全に置換
し、無水テトラヒドロフラン(以下、THFという) 100 mL
を加えた。、n-ブチルリチウム−ヘキサン(1.6 M)溶液1
8.3 mL(29.3 mmol)を−78 ℃にて30分かけて滴下し、同
温度で1時間撹拌を続けた。得られた混合溶液を−78 ℃
にて30分かけてクロロジエチルホスファイト4.83 g (2
9.3 mmol) (Aldrich社製)のTHF 25 mL溶液に滴下した。
滴下終了後、冷却用バスを外し、室温で更に1時間撹拌
した。反応終了後、THFを留去し、残査をジエチルエー
テル50 mLに溶解し、不溶物をろ過により除いた。溶媒
を留去し、残査を活性アルミナカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液;ヘキサン/酢酸エチル = 2/1)にて精製し、
表題化合物(10.30 g,淡黄色油状物)を得た。収率92%。
【0062】1H NMR (CDCl3): δ; 1.07 (t, J = 7 Hz,
3H), 3.6-3.7 (m, 2H), 3.8-3.9 (m,2H), 7.0-7.1 (m,
1H), 7.2-7.4 (m, 12H), 7.9-8.0 (m, 1H)31 P NMR (CDCl3): δ; 151.7 (d, JP-P = 156 Hz), −1
7.1 (d, JP-P = 156 Hz)EI-MS (m/z): 382 ([M]+)
【0063】(b) (2-ジフェニルホスフィノ)フェニルホ
スフィンの合成 窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム2.98 g (7
8.5 mmol)のTHF 150 mL懸濁液に、−30℃でトリメチル
シリルクロライド8.52 g (78.5 mmol)を30分かけて滴下
した後、室温にて1.5時間撹拌した。次に−30℃にて((2
-ジフェニルホスフィノ)フェニル)ジエチルホスホナイ
ト10.00 g (26.2 mmol)のTHF 30 mL溶液を30分かけて滴
下した後、室温にて16時間撹拌した。0 ℃〜10 ℃で水1
5 mLのTHF 30mL溶液をゆっくり滴下し、次いで1N-水酸
化ナトリウム水溶液20 mLを加えた。窒素雰囲気下で有
機層をデカンテーションし、溶媒を留去する。残査をジ
エチルエーテル100 mLに溶解し、あらかじめ脱気した水
20 mLで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
乾燥剤を除いて溶媒を留去し、残査を活性アルミナカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン/酢酸エチル
= 2/1)にて精製し、表題化合物(7.21 g,白色結晶)を得
た。収率94%。
【0064】mp: 82〜83℃1 H NMR (CDCl3): δ; 3.89 (dd, J = 11.8, 205.7 Hz,
2H), 6.75-6.85 (m, 1H), 7.05-7.35 (m, 12H), 7.45-
7.55 (m, 1H)31 P NMR (CDCl3): δ; −10.1 (d, JP-P = 98 Hz), −1
23.76 (d, JP-P = 98 Hz) EI-MS (m/z): 294 ([M]+)
【0065】(c) 1-((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)
-2-(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン((S,S)-Me-UCAP-P
h)の合成 窒素雰囲気下、(2-ジフェニルホスフィノ)フェニルホス
フィン500 mg (1.70 mmol)をTHF 20 mLに溶解し、−78
℃でn-ブチルリチウム−ヘキサン(1.6 M)溶液2.1mL (3.
40 mmol)を30分かけて滴下し、同温度で1時間撹拌す
る。次に(2R,5R)-2,5-ヘキサンジオールビス(メタンス
ルホネート) 465 mg (1.70 mmol)のTHF 5 mL溶液を、−
78 ℃で30分かけて滴下した。滴下終了後−78 ℃で1時
間撹拌し、次いで室温で16時間撹拌した。室温にてメタ
ノール3 mLを加え、溶媒を留去した。得られた残査を活
性アルミナカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン/酢酸エチル = 2/1)にて精製し、表題化合物(550 m
g,無色油状物)を得た。収率86%。
【0066】[α]D 29 +192.3°(c = 1.00, CH2Cl2)1 H NMR (CDCl3): δ; 0.84 (dd, J = 7.1, 9.5 Hz, 3
H), 1.11 (dd, J = 7.1, 18.6 Hz, 3H), 1.31-1.39 (m,
1H), 1.54-1.63 (m, 1H), 2.01-2.08 (m, 1H), 2.17-
2.25 (m, 1H), 2.32-2.41 (m, 1H), 2.56-2.62 (m, 1
H), 6.91-6.95 (m, 1H), 7.20-7.38 (m, 12H), 7.52-7.
55 (m, 1H)31 P NMR (CDCl3): δ; −0.1 (d, JP-P = 164 Hz), −1
1.5 (d, JP-P = 164 Hz)EI-MS (m/z): 376 ([M]+)
【0067】
【参考例2】1-(ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィ
ノ)-2-((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)ベンゼン((S,
S)-Me-UCAP-DM)の合成 参考例1(a)記載の(トリメチルシリル)ジフェニルホス
フィンの代わりに(トリメチルシリル)ビス(3,5-ジメチ
ルフェニル)ホスフィンを用いて、参考例1(a)〜(c)と
同様に操作して表題化合物(無色油状物)を得た。収率は
2-ブロモヨードベンゼンを出発原料として18%である。
【0068】[α]D 29 +110.6 ° (c = 1.20, CH2Cl2)1 H NMR (CD2Cl2): δ; 0.77 (dd, J = 7.1, 9.3 Hz, 3
H), 1.04 (dd, J = 7.1,18.7 Hz, 3H), 1.18-1.30 (m,
1H), 1.43-1.53 (m, 1H), 1.92-1.98 (m, 1H), 2.15
(s, 6H), 2.16 (s, 6H), 2.08-2.29 (m, 2H), 2.48-2.5
4 (m, 1H), 6.74 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.77-6.91 (m,
5H), 7.12 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.20-7.50 (m, 2H),
7.42-7.44 (m, 1H)31 P NMR (CD2Cl2): δ; 0.8 (d, JP-P = 156 Hz), −1
0.4 (d, JP-P = 156 Hz)EI-MS (m/z): 432 ([M]+)
【0069】
【参考例3】1-((2S,5S)-2,5-ジエチルホスホラノ)-2-
(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン((S,S)-Et-UCAP-Ph)の
合成 参考例1(c)記載の(2R,5R)-2,5-ヘキサンジオールビス
(メタンスルホネート)の代わりに(3R,6R)-3,6-オクタン
ジオールビス(メタンスルホネート)を用いて、参考例1
(a)〜(c)と同様に操作して表題化合物(白色結晶)を得
た。収率は2-ブロモヨードベンゼンを出発原料として48
%である。
【0070】mp:57〜58 ℃ [α]D 29 +139.8° (c = 1.04, CH2Cl2)1 H NMR (CD2Cl2): δ; 0.60 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.7
8 (t, J = 7.3 Hz, 3H),0.87-0.98 (m, 1H), 1.16-1.51
(m, 5H), 1.91-2.06 (m, 2H), 2.13-2.20 (m,1H), 2.2
7-2.35 (m, 1H), 6.75-6.79 (m, 1H), 7.11-7.19 (m, 1
2H), 7.45-7.49(m, 1H)31 P NMR (CD2Cl2): δ; −7.2 (d, JP-P = 167 Hz), −
10.3 (d, JP-P = 167 Hz) EI-MS (m/z): 404 ([M]+)
【0071】
【参考例4】1-(ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィノ)
-2-((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)ベンゼン((S,S)-
Me-UCAP-(p-MeO-Ph))の合成 参考例1(a)記載の(トリメチルシリル)ジフェニルホス
フィンの代わりに(トリメチルシリル)ビス(4-メトキシ
フェニル)ホスフィンを用いて、参考例1(a)〜(c)と同
様に操作して表題化合物(白色結晶)を得た。収率は2-ブ
ロモヨードベンゼンを出発原料として38%である。
【0072】mp:124〜125 ℃ [α]D 29 +171.5° (c = 1.04, CH2Cl2)1 H NMR (CD2Cl2): δ; 0.83 (dd, J = 7.7, 7.7 Hz, 3
H), 1.11 (dd, J = 7.7,18.7 Hz, 3H), 1.23-1.40 (m,
1H), 1.50-1.61 (m, 1H), 1.98-2.08 (m, 1H), 2.14-2.
26 (m, 1H), 2.26-2.38 (m, 1H), 2.52-2.63 (m, 1H),
3.79 (s, 6H), 6.89-6.98 (m, 5H), 7.08-7.27 (m, 5
H), 7.27-7.36 (m, 1H), 7.46-7.54 (m, 1H)31P NMR (C
D2Cl2): δ; 0.7 (d, JP-P = 156 Hz), −13.9 (d, J
P-P = 156 Hz)EI-MS (m/z): 435 ([M−H]+)
【0073】
【参考例5】[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-Ph)]OTfの合成 窒素雰囲気下、20 mLシュレンク管中で[Rh(cod)2]OTf 1
18.5 mg (0.253 mmol)を塩化メチレン2 mLに溶解し、室
温にて(S,S)-Me-UCAP-Ph 100.0 mg (0.266 mmol)の塩化
メチレン3 mL溶液を加える。同温で30分撹拌し、溶媒を
留去後、塩化メチレン−ジエチルエーテルから再結晶
し、表題化合物(170 mg,黄橙色結晶)を得た。収率91%。31 P NMR (CD2Cl2) : δ; 75.3 (dd, J = 26.9, 146.6 H
z), 60.5 (dd, J = 26.6, 150.5 Hz)
【0074】
【参考例6】[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-Ph)]ClO4の合成 [Rh(cod)Cl]2 69.7 mg (0.142 mmol)とNaClO4 48.5 mg
(0.396 mmol)をアセトン1 mLに溶解し、室温にて(S,S)-
Me-UCAP-Ph 111.8 mg (0.297 mmol) の塩化メチレン3 m
L溶液を加え、同温で30分撹拌後、溶媒を留去する。得
られた残査を塩化メチレン10 mLで抽出する。塩化メチ
レン−ジエチルエーテルから再結晶し、表題化合物(163
mg,橙色結晶)を得た。収率84%。31 P NMR (CD2Cl2) : δ; 75.3 (dd, J = 26.7, 146.2 H
z), 60.4 (dd, J = 25.6, 151.5 Hz)
【0075】
【参考例7】[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-Ph)]BF4の合成 参考例5記載の[Rh(cod)2]OTfの代わりに[Rh(cod)2]BF4
130.5 mg (0.321 mmol)を用いて(S,S)-Me-UCAP-Ph 12
7.0 mg (0.337 mmol)と反応させ、参考例5と同様に操
作して表題化合物(145 mg,橙色結晶)を得た。収率67%。31 P NMR (CD2Cl2) : δ; 75.3 (dd, J = 26.7, 146.2 H
z), 60.4 (dd, J = 26.7, 150.5 Hz)
【0076】
【参考例8】[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-DM)]OTfの合成 参考例5と同様に操作して[Rh(cod)2]OTf 108.0 mg (0.
231 mmol)と(S,S)-Me-UCAP-DM 104.7 mg (0.242 mmol)
から、表題化合物(150 mg,橙色結晶)を得た。収率82%。31 P NMR (CD2Cl2): δ; 74.5 (dd, J = 26.2, 147.7 H
z), 60.7 (dd, J = 27.5,149.4 Hz)
【0077】
【参考例9】[Rh(cod)((S,S)-Et-UCAP-Ph)]OTfの合成 参考例5と同様に操作して[Rh(cod)2]OTf 80.4 mg (0.1
72 mmol)と(S,S)-Et-UCAP-Ph 72.9 mg (0.180 mmol)か
ら、表題化合物(120 mg,橙色結晶)を得た。収率91%。31 P NMR (CD2Cl2): δ; 68.1 (dd, J = 25.6, 147.3 H
z), 60.0 (dd, J = 25.6,151.5 Hz)
【0078】
【参考例10】[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-(p-MeO-Ph))]O
Tfの合成 参考例5と同様に操作して[Rh(cod)2]OTf 102.2 mg (0.
218 mmol)と(S,S)-Me-UCAP-(p-MeO-Ph) 100.0 mg (0.22
91 mmol)から、表題化合物(167 mg,橙色結晶)を得た。
収率100%。31 P NMR (CD2Cl2): δ; 74.7 (dd, J = 26.7, 148.5 H
z), 58.7 (dd, J = 26.7,151.5 Hz)
【0079】
【実施例1〜2】N-ベンゾイル-1-フェニルプロペナミ
ンの不斉水素化反応 窒素雰囲気下、[Rh(cod)(L)]OTf 0.0018 mmol (Lは光学
活性配位子を示す。)、N-ベンゾイル-1-フェニルプロペ
ナミン213.6 mg (0.9 mmol)、メタノール3 mLをステン
レスオートクレーブに入れ、30 ℃、水素圧0.4 MPaで15
時間撹拌した。反応混合物をGLCおよびHPLCにて転化
率、光学純度、絶対配置を測定した。得られた結果を表
1に示す。なお、反応式中での波線はE体とZ体の混合物
であることを示す。(以下、同じ)
【0080】
【比較例1〜2】配位子を下記表1に記載されたものを
用いる以外は、実施例1〜2と同じ方法でN-ベンゾイル
-1-フェニルプロペナミンの不斉水素化反応を行った。
得られた結果を表1に示す。
【0081】<GLC分析条件>転化率はキャピラリーカラ
ムHP-1 (Hewlett Packard社製)を用いて測定した。 <HPLC分析条件>光学純度はCHIRALCEL OD (4.6 x 250 m
m,ダイセル化学工業社製, ヘキサン/2-プロパノール =
90/10, 1.0 mL/min, 254 nm)を用いて測定した。 保持時間; (S)-N-ベンゾイル-1-フェニルプロ
ピルアミン:13.5分 (R)-N-ベンゾイル-1-フェニルプロピルアミン:9.9分
【0082】表1 N-ベンゾイル-1-フェニルプロペナミ
ンの不斉水素化反応
【0083】
【実施例3】N-アセチル-1-フェニルプロペナミンの不
斉水素化反応 窒素雰囲気下、[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-Ph)]OTf 1.3 m
g (0.0018 mmol)、N-アセチル-1-フェニルプロペナミン
157.7 mg (0.9 mmol)、メタノール3 mLをステンレスオ
ートクレーブに入れ、30 ℃、水素圧0.4 MPaで15時間撹
拌した。反応混合物をGLCにて転化率、光学純度、絶対
配置を測定したところ、転化率100%、光学純度93.9% ee
であった。得られたN-アセチル-1-フェニルプロピルア
ミンの絶対配置はS体であった。
【0084】<GLC分析条件>転化率、光学純度はキャピ
ラリーカラムCP-Chirasil DEX-CB (0.25mmI.D. x 25m,
0.25 μm, CHROMPACK社製)を用いて測定した。 気化室温度;220 ℃、検出器温度;250 ℃ カラム温度;130 ℃ (30分)、昇温速度;5 ℃/分、最終温度;180 ℃ 保持時間; (S)-N-アセチル-1-フェニルプロピルアミン:24.1分 (R)-N-アセチル-1-フェニルプロピルアミン:25.8分 N-アセチル-1-フェニルプロペナミン:38.3分
【0085】
【実施例4〜12】実施例3の方法に準じて、反応基質
N-アセチル-1-フェニルプロペナミンに対して、表2に
示す光学活性配位子を有する金属錯体及びその使用量、
溶媒及び溶媒量、反応時間の条件下にて反応を行った。
表2にまとめてその結果を示した。
【0086】表2 N-アセチル-1-フェニルプロペナミン
の不斉水素化反応 aS/Cは基質/光学活性金属錯体のモル比を示す。bS/Sは
溶媒(mL)/基質(g)比を示す。
【0087】
【実施例13】α-アセトアミドブテン酸メチルの不斉
水素化反応 窒素雰囲気下、[Rh(cod)((S,S)-Me-UCAP-Ph)]OTf 2.0 m
g (0.0027 mmol)、α-アセトアミドブテン酸メチル84.4
mg (0.536 mmol)、メタノール1.8 mLをステンレスオー
トクレーブに入れ、30 ℃、水素圧0.2 MPaで15時間撹拌
した。反応混合物をGLCおよびHPLCにて転化率、光学純
度、絶対配置を測定したところ、転化率100%、光学純度
89.8% eeであった。得られたα-アセトアミドブタン酸
メチルの絶対配置はS体であった。
【0088】<GLC分析条件>転化率、光学純度はキャピ
ラリーカラムChiral Dex B-TA (0.25mmI.D. x 30 m,0.1
25 μm, 東京化成社製)を用いて測定した。 気化室温度;250 ℃、検出器温度;250 ℃ カラム温度;110 ℃、昇温速度;2 ℃/分、最終温度;150 ℃ 保持時間; (R)-α-アセトアミドブタン酸メチル:10.0分 (S)-α-アセトアミドブタン酸メチル:10.7分 (E)-α-アセトアミドブテン酸メチル:12.5分 (Z)-α-アセトアミドブテン酸メチル:13.4分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07F 9/50 C07F 9/50 15/00 15/00 B 19/00 19/00 C07M 7:00 C07M 7:00 Fターム(参考) 4G069 AA06 BA27A BA27B BC68A BC70A BC71A BC71B BC72A BC74A BE03A BE21A BE21B BE26A BE27A BE27B BE34A BE34B BE38A BE38B BE41A BE45A BE46A CB02 CB57 4H006 AA02 AC11 AC81 BA21 BA22 BA24 BA25 BA26 BA37 BA48 BA61 BA81 BE20 BJ50 BT12 BV22 BV25 4H039 CA19 CB10 4H050 AA02 AB40 WB21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(21)記載のホスフィン−ホ
    スホラン化合物とIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る群か
    ら選ばれた遷移金属とを含有する遷移金属錯体の存在
    下、α,β−不飽和アミド誘導体を不斉水素化すること
    を特徴とする光学活性アミド類を製造する方法。 (式中、R11、R21は、 同一または異なっており、そ
    れぞれ炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル
    基、置換基(炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6
    のアルコキシ基、ハロゲン原子)を有する炭素数1〜6
    の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、炭素数3〜7の
    シクロアルキル基、炭素数6〜12のアラルキル基、環
    置換アラルキル基、フェニル基、置換基(炭素数1〜6
    の低級アルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1
    〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基置換アミノ
    基、3,4-メチレンジオキシ基、3,4-エチレンジオキシ
    基、3,4-プロピレンジオキシ基)を有するフェニル基、
    5員複素芳香環残基、ナフチル基、置換基(炭素数1〜
    6の低級アルキル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子)を有するナフチル基を示す。R31
    R41、 R51、 R61は、 同一または異なっており、そ
    れぞれ水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素
    数1〜6の低級アルコキシ基を示し、R31とR41、R41
    とR51、R51とR61とがそれぞれ共に結合して異種原子
    を含む環を形成してもよい。R71、 R81は、 同一また
    は異なっており、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状ある
    いは分岐鎖状アルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキ
    ル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、置換基
    (炭素数1〜6の低級アルキル基、ハロゲン置換された
    炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6の低級ア
    ルコキシ基、ハロゲン原子)を有するフェニル基、炭素
    数6〜12のアラルキル基若しくは環置換アラルキル基
    を示す。)
  2. 【請求項2】α,β−不飽和アミド誘導体が下記一般式
    (1) (式中、R1はアシル基、アルコキシカルボニル基を表
    す。R2は炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキ
    ル基、置換基(炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原
    子)を有する炭素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状ア
    ルキル基、フェニル基、置換基(炭素数1〜6の低級ア
    ルキル基、ハロゲン置換された炭素数1〜6の低級アル
    キル基、炭素数1〜6のアルコシキ基、ハロゲン原子、
    アミノ基、炭素数1〜6のアルキル基置換アミノ基、ニ
    トロ基)を有するフェニル基、ナフチル基、置換基(炭素
    数1〜6の低級アルキル基、ハロゲン置換された炭素数
    1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6のアルコシキ
    基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル置換アミノ基、
    ニトロ基)を有するナフチル基、芳香族複素環基を表
    し、R3, R4は同一または異なっており、水素原子、炭素
    数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、置換基
    (炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子)を有する炭
    素数1〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、フェ
    ニル基、置換基(炭素数1〜6の低級アルキル基、ハロ
    ゲン置換された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数
    1〜6のアルコシキ基、ハロゲン原子、アミノ基、アル
    キル置換アミノ基、ニトロ基)を有するフェニル基、ナ
    フチル基、置換基(炭素数1〜6の低級アルキル基、ハ
    ロゲン置換された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素
    数1〜6のアルコシキ基、ハロゲン原子、アミノ基、ア
    ルキル置換アミノ基、ニトロ基)を有するナフチル基、
    炭素数6〜12のアラルキル基若しくは環置換アラルキ
    ル基、芳香族複素環基を表す。)で表される化合物であ
    り、光学活性アミド類が下記一般式(2) (式中、R1, R2, R3, R4は前記と同じである。*は不斉炭
    素原子を表す。)で表される請求項1記載の光学活性アミ
    ド類の製造方法。
  3. 【請求項3】α,β−不飽和アミド誘導体が下記一般式
    (3) (式中、R5はアシル基を表す。R6は水素原子、炭素数1
    〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、置換基(炭
    素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
    基、ハロゲン原子)を有する炭素数1〜6の直鎖状ある
    いは分岐鎖状アルキル基、フェニル基、置換基(炭素数
    1〜6の低級アルキル基、ハロゲン原子で置換された炭
    素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜6のアルコシ
    キ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル置換アミノ
    基、ニトロ基)を有するフェニル基、炭素数6〜12の
    アラルキル基若しくは環置換アラルキル基を示し、R7,
    R8は同一または異なっており、水素原子、炭素数1〜6
    の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、置換基(炭素数
    1〜6のアルキル基、ハロゲン原子)を有する炭素数1
    〜6の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基、フェニル
    基、置換基(炭素数1〜6の低級アルキル基、ハロゲン
    置換された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1〜
    6のアルコシキ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル
    置換アミノ基、ニトロ基)を有するフェニル基、ナフチ
    ル基、置換基(炭素数1〜6の低級アルキル基、ハロゲ
    ン置換された炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数1
    〜6のアルコシキ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキ
    ル置換アミノ基、ニトロ基)を有するナフチル基、炭素
    数6〜12のアラルキル基若しくは環置換アラルキル
    基、芳香族複素環基を表す。)で表され、光学活性アミ
    ド類が下記一般式(4) (式中、R5, R6, R7, R8は前記と同じである。*は不斉炭
    素原子を表す。)で表される請求項1記載の光学活性ア
    ミドの製造方法。
  4. 【請求項4】遷移金属錯体が一般式(5) MmLnXpYq (5) (式中、MはIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る群から選
    ばれた遷移金属で、Lは請求項1記載の一般式(21)
    で表されるホスフィン−ホスホラン化合物を示す。X、
    Y、m、n、 p 及びq は、MがIrあるいはRhの時、Xは C
    l、BrまたはIで、m = n= p = 2、q = 0であり、Mが Ru
    の時、(i) Xは Cl、BrまたはIで、Yは トリアルキルア
    ミノ基を示し、m =n = 2、p = 4、q = 1であり、(ii) X
    は Cl、BrまたはIで、Y は ピリジル基あるいは環置換
    ピリジル基を示し、m = n = 1、p = 2、q = 2であり、
    (iii) X はカルボキシラート基で、m = n = 1、p = 2、
    q = 0であり、(iv) X は Cl、BrまたはIで、m = n = p
    = 2、q = 0であり、Mが Pdの時、(i) X は Cl、m = n =
    1、p = 2、q = 0であり、(ii) X はアリル基で、m = n
    = p = 2、q = 0であり、Mが Niの時、X は Cl、Brある
    いはIで、m = n = 1、p = 2、q = 0である。)で表され
    るものである請求項1記載の光学活性アミドを製造する
    方法。
  5. 【請求項5】遷移金属錯体が一般式(6) [MmLnXpYq]Zs (6) (式中、MはIr、Rh、Ru、PdおよびNiから成る群から選
    ばれた遷移金属で、Lは請求項1記載の一般式(21)
    で表されるホスフィン−ホスホラン化合物を示す。X、
    Y、Z、m、n、 p、q 及びs は、MがIrあるいはRhの時、X
    は 1,5-シクロオクタジエン、ノルボルナジエンで、Z
    は BF4、ClO4、OTf、PF6、SbF6またはBPh4で、m = n =
    p = s = 1、q = 0であり、Mが Ruの時、(i) X は Cl、B
    rまたはIで、Y は中性配位子である芳香族化合物やオレ
    フィン化合物を示し、Z は Cl、Br、I、I3、スルホネー
    トで、m = n = p =s = q = 1であり、(ii) Z は BF4、C
    lO4、OTf、PF6、SbF6またはBPh4で、m = n= 1、p = q =
    0、s = 2であり、Mが PdおよびNiの時、(i) Z は B
    F4、ClO4、OTf、PF6、SbF6またはBPh4で、m =n = 1、p
    = q = 0、s = 2である。)で表されるものである請求項
    1記載の光学活性アミドを製造する方法。
  6. 【請求項6】ホスフィン−ホスホラン化合物が光学活性
    なホスフィン−ホスホラン化合物である請求項1記載の
    光学活性アミドを製造する方法。
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