JP2003104083A - 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造 - Google Patents

自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造

Info

Publication number
JP2003104083A
JP2003104083A JP2001303905A JP2001303905A JP2003104083A JP 2003104083 A JP2003104083 A JP 2003104083A JP 2001303905 A JP2001303905 A JP 2001303905A JP 2001303905 A JP2001303905 A JP 2001303905A JP 2003104083 A JP2003104083 A JP 2003104083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
manual plate
parking
manual
parking rod
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001303905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4114733B2 (ja
Inventor
Masayuki Hashimoto
昌幸 橋本
Hyonsu Fo
ヒョンス フォ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2001303905A priority Critical patent/JP4114733B2/ja
Publication of JP2003104083A publication Critical patent/JP2003104083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4114733B2 publication Critical patent/JP4114733B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスミッションケースの製造上の問題に
かかわりなく、マニュアルプレートの回動範囲の規制を
容易確実に行う。 【解決手段】 セレクトレバーのセレクト位置に応じて
回動するマニュアルシャフト512に、扇状部509a
及びパーキングロッド係合部509bを有するマニュア
ルプレート509を固定し、このマニュアルプレート5
09が1速レンジL1位置にある状態で、扇状部509
a側の側面509dがサポートアクチュエータ508の
側面に形成したストッパー部610に近接対向し、パー
キングレンジP位置にある状態でパーキングロッド係合
部509bの自由端509eがサポートアクチュエータ
508の前面に形成したストッパー部611に近接対向
し、マニュアルプレート509が1速レンジ位置又はパ
ーキングレンジ位置を越えてオーバーストロークしたと
きにマニュアルプレート509の回動がストッパー部6
10又は611で規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機におけ
るマニュアルプレートの回動範囲を規制する自動変速機
のマニュアルプレート回動規制構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の自動変速機のマニュアルプレー
ト回動規制構造としては、本出願人が先に提案した特開
平11−30331号公報に記載されているものが知ら
れている。この従来例には、セレクトレバーの操作によ
り揺動するセクタ状のマニュアルプレートのパーキング
レンジP位置側及び1速レンジ1位置側のオーバースト
ロークを防止するためにマニュアルプレートの回動範囲
を規制する一対のストッパーをトランスミッションケー
スの内周面に突出形成したボス部で構成するようにして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造にあ
っては、マニュアルプレートの回動範囲を規制するスト
ッパーをトランスミッションケースに突出形成したボス
部で構成するようにしているので、マニュアルプレート
の形状が変更にあるとボス部の突出高さを変更しなけれ
ばならず、トランスミッションケースの加工方法に影響
を与えるという未解決の課題がある。
【0004】また、マニュアルプレートの回動範囲を規
制するボス部をトランスミッションケースに形成可能な
場合はよいが、金型抜き勾配等のトランスミッションケ
ースの製造上の問題でマニュアルプレートの回動範囲を
規制する位置にボス部を形成できない場合や回動範囲を
規制する位置にトランスミッションケースを存在させる
ことができない場合にはストッパーを形成することがで
ないという未解決の課題がある。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、トランスミッショ
ンケースの製造上の問題にかかわりなく、マニュアルプ
レートの回動範囲の規制を容易確実に行うことができる
自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る自動変速機のマニュアルプレート回
動規制構造は、トランスミッションケース内にマニュア
ルシフトレバーに連結されて選択位置に応じて回動する
マニュアルシャフトと、該マニュアルシャフト固設し、
前進後退位置を確定するマニュアルプレートと、該マニ
ュアルプレートに連動して軸方向に摺動するパーキング
ロッドと、該パーキングロッドに取付けられたカムと、
前記パーキングロッドの作動時に前記カムを案内するサ
ポートアクチュエータと、前記マニュアルプレートの回
動範囲を規制するストッパー部とを配設した自動変速機
において、前記ストッパー部を前記サポートアクチュエ
ータに形成したことを特徴としている。
【0007】この請求項1に係る発明では、マニュアル
プレートの回動範囲を規制するストッパー部をサポート
アクチュエータに形成したので、トランスミッションケ
ースの製造上の問題に影響されることなく、マニュアル
プレートの回動範囲を容易に規制することが可能とな
る。また、請求項2に係る自動変速機のマニュアルプレ
ート回動規制構造は、請求項1に係る発明において、前
記ストッパー部は、サポートアクチュエータの側面とパ
ーキングロッドの移動方向と対面する平坦面とに形成さ
れていることを特徴としている。
【0008】この請求項2に係る発明では、サポートア
クチュエータの側面とパーキングロッドの移動方向と対
面する平坦面とにストッパー部を形成したので、マニュ
アルプレートの回動範囲を変更する場合に、サポートア
クチュエータの幅及び厚さを変更することにより、容易
に対応することができる。さらに、請求項3に係る自動
変速機のマニュアルプレート回動規制構造は、請求項1
又は2に係る発明において、前記マニュアルプレート
は、外周縁に回動位置を規制する係合凹部を形成した扇
状部と、該扇状部とマニュアルシャフトを挟んで反対側
に延長するパーキングロッド係合部とを有し、前記扇状
部の1側面がサポートアクチュエータの側面に当接し、
パーキングロッド先端部がサポートアクチュエータの平
坦面に当接するように構成されていることを特徴として
いる。
【0009】この請求項3に係る発明では、マニュアル
プレートに扇状部にマニュアルシャフトを挟んで反対側
に延長するパーキングロッド係合部を形成し、このパー
キングロッド係合部がサポートアクチュエータの平坦面
に当接するので、扇状部がサポートアクチュエータから
離れた位置にある場合でも容易に回動範囲の規制を行う
ことができる。
【0010】さらにまた、請求項4に係る自動変速機の
マニュアルプレート回動規制構造は、請求項2又は3に
係る発明において、前記マニュアルプレートのパーキン
グロッド係合部は、前記サポートアクチュエータの平坦
面における取付ボルトと干渉しない位置に当接するよう
に構成されていることを特徴としている。この請求項4
に係る発明では、マニュアルプレートのパーキングロッ
ド係合部がサポートアクチュエータの平坦面に取付ボル
トと干渉しない位置に当接するので、回動範囲の規制位
置を正確に設定することができる。
【0011】なおさらに、請求項5に係る自動変速機の
マニュアルプレート回動規制構造は、請求項3又は4に
係る発明において、前記マニュアルプレートがパーンキ
ングレンジ位置となるときにパーキングロッド係合部の
先端が前記サポートアクチュエータのパーキングロッド
のカムを案内する係合部の下側に取付ボルトの取付方向
から当接するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0012】この請求項5に係る発明では、パーキング
ロッドとマニュアルプレートとが上下方向にずれて配置
され、パーキングロッドのカムとパーキングロッド係合
部の先端とがサポートアクチュエータに同一方向から移
動する場合に両者の干渉を防止することができると共
に、パーキングロッド係合部の先端が取付ボルトの取付
方向からサポートアクチュエータに当接するので、当接
面とは反対側がトランスミッションケースに支持されて
おり、パーキングレンジでオーバーストークさせる過大
な入力が作用した場合でも確実に位置規制を行うことが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。この実施の形態は、本発明を、歯車
変速構造を有する自動変速機に適用したものである。図
1は、本発明を適用し得る自動変速機の全体構成を断面
を示す。また、図2は、自動変速機のギヤトレインをス
ケルトンで示す。
【0014】この自動変速機は、図1及び図2に示すよ
うに、いわゆる3軸構成とされ、フロントエンジン・フ
ロントドライブ(FF)車又はリヤエンジン・リヤドラ
イブ(RR)車用の横置式トランスアクスルの形態を有
し、さらに変速機構としては、前進6速・後進1速を実
現するギアトレインを備えている。自動変速機は、トラ
ンスミッションケース180内に、互いに並列的に配置
された第1軸である入力軸50、第2軸であるカウンタ
軸401、第3軸であるドライブシャフト453a,4
53bの各軸上に主変速機構やギヤ等の各種要素が配設
された構成を有する。
【0015】入力軸50は、図示しないエンジンからト
ルクコンバータ230を介してトルクが入力され、且つ
出力側をトルクコンバータ230側に設けており、ま
た、カウンタ軸401は、入力軸50に平行に配置さ
れ、この入力軸50の出力ギヤと噛み合ったカウンタギ
ヤ400を有し、さらに、ドライブシャフト453a,
453bを支持するデフケース451には、カウンタ軸
401のカウンタギヤ400を介してトルク伝達される
ファイナルギヤ452が設けられている。
【0016】自動変速機は、図1及び図2に示すよう
に、入力軸50の周りに、主変速機構が設けられてい
る。この主変速機構は、入力軸50の減速回転と非減速
回転とを入力として複数の変速回転速度を出力するラビ
ニヨ形式の第1の遊星歯車機構10と、入力軸50の回
転を減速させて出力する第2の遊星歯車機構30と、第
2の遊星歯車機構30と第1の遊星歯車機構10の2つ
の異なるサンギヤ11,12との間にそれぞれ介挿され
た締結及び解放自在の第1及び第3のクラッチ60及び
80と、入力軸50と第1の遊星歯車機構10のキャリ
ア14との間に介挿された締結及び解放自在の第2のク
ラッチ70と、第1の遊星歯車機構10のサンギヤ11
及びキャリア13にブレーキ力を作用させる第1及び第
2のブレーキ100及び110と、第2のブレーキ11
0と並列に介挿されたワンウェイクラッチ90とを備え
ている。また、自動変速機は、第1,第2及び第3のク
ラッチ60,70及び80に対応して配置される第1,
第2及び第3の油圧サーボ機構120,130及び14
0と、第1及び第2のブレーキ100及び110に対応
して配置される第4及び第5の油圧サーボ機構150及
び160とを備えている。
【0017】第1,第2及び第3のクラッチ60,70
及び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び11
0は、摩擦部材による多板構成とされており、第1のク
ラッチ60は、第2の遊星歯車機構30の外周側近傍に
配置され、その後方近傍に第3のクラッチ80が配置さ
れ、第2のクラッチ70は、トランスミッションケース
180の前端部に配置され、第1のブレーキ100は、
第1のクラッチ60とトランスミッションケース180
の内周面との間に配置され、第2のブレーキ110は、
第1の遊星歯車機構10とトランスミッションケース1
80の内周面との間に配置されている。また、ワンウェ
イクラッチ90は、第1のブレーキ100と第2のブレ
ーキ110との間に配置されている。
【0018】また、第1,第2,第3,第4及び第5の
油圧サーボ機構120,130,140,150及び1
60は、各第1,第2及び第3のクラッチ60,70及
び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び110
を、コントロールバルブからの油圧により制御されるピ
ストンにより締結及び解放を行うように構成されてい
る。
【0019】第1の遊星歯車機構10は、図1に示すよ
うに、カウンタドライブギヤ170の後方近傍に配置さ
れており、図2に示すように、大径のサンギヤ11、小
径のサンギヤ12、キャリア13,14及びインターナ
ルリングギヤ17の4つの変速要素からなる。第1の遊
星歯車機構10は、ロングピニオン15が大径のサンギ
ヤ11に噛合し、ショートピニオン16が小径のサンギ
ヤ12に噛合し、ロングピニオン15がインターナルリ
ングギヤ17と噛合するラビニヨ式で構成されている。
【0020】大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ1
2は、第2の遊星歯車機構30を介して入力軸50から
の入力がなされる減速回転の入力要素をなす。すなわ
ち、小径のサンギヤ12は、第1のクラッチ60に連結
されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ、
また、大径のサンギヤ11は、第3のクラッチ80に連
結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ
る。また、大径のサンギヤ11は、第1のブレーキ10
0によりトランスミッションケース180に固定可能と
されている。
【0021】キャリア13,14は、互いに噛合するロ
ングピニオン15とショートピニオン16とを支持して
おり、入力軸50からの入力が直接なされる非減速回転
の入力要素をなす。キャリア14は、第2のクラッチ7
0を介して入力軸50に連結され、キャリア13は、第
2のブレーキ110によりトランスミッションケース1
80に固定可能とされるとともに、ワンウェイクラッチ
90によりトランスミッションケース180に一方向の
回転のみが可能とされている。
【0022】ここで、ワンウェイクラッチ90は、係合
方向が第1速時の反力トルク支持方向に設定されて第2
のブレーキ110の機能を発揮するものである。また、
インターナルリングギヤ17は出力要素をなし、カウン
タドライブギヤ170に連結されており、カウンタドラ
イブギヤ170は、第1の遊星歯車機構10と第2のク
ラッチ70との間に位置しており、後述するように、入
力軸50とは切離された中間隔壁195に回転自在に支
持されている。
【0023】第2の遊星歯車機構30は、図1に示すよ
うに、第1の遊星歯車機構10の後方近傍に配置されて
おり、図2に示すように、サンギヤ31、リングギヤ3
2及びキャリア33の3つの変速要素からなる。第2の
遊星歯車機構30は、サンギヤ31が後述するトランス
ミッションケース180のサイドカバー200に形成さ
れたスリーブ部材210に固定され、リングギヤ32が
入力要素として入力軸50に連結され、キャリア33が
出力要素として第1及び第2のクラッチ60及び70を
介して、第1の遊星歯車機構10に接続されている。
【0024】カウンタギヤ400は、入力軸50と平行
でこの入力軸50に比較して短尺なカウンタ軸401の
後端側に固定された入力軸50のカウンタドライブギヤ
170に噛合する大径のカウンタドリブンギヤ402
と、カウンタ軸401においてカウンタドリブンギヤ4
02より前端側に固定された出力要素としての小径のリ
ダクションギヤ403とを備えている。ここで、カウン
タ軸401は、両端が第1及び第2の軸受404a,4
04bにより回転自在に支持されている。このカウンタ
ギヤ400は、カウンタドリブンギヤ402及びリダク
ションギヤ403により、入力軸50からの出力を減速
するとともに、反転させてディファレンシャル装置45
0に伝達することで、適宜の減速比を得るようにしてい
る。
【0025】ディファレンシャル装置450は、デフケ
ース451に固定されたファイナルギヤ452をカウン
タギヤ400のリダクションギヤ403に噛合させ、デ
フケース451内に配置された差動歯車の差動回転が左
右のドライブシャフト453a,453bに出力される
構成とされている。このディファレンシャル装置450
は、トランスミッションケース180及びその前端に取
付けられたコンバータハウジング231に支持されてい
る。
【0026】トランスミッションケース180は、入力
軸50及びこれに取付けられている各要素、カウンタギ
ヤ400並びにディファレンシャル装置450を収納可
能な形状に形成されている。トランスミッションケース
180は、大別して、ケース本体190とその後端を覆
うサイドカバー200とから構成されている。ケース本
体190は、各軸上の各要素を収納するように最適形状
に形成された周壁により筒状に構成されている。すなわ
ち、ケース本体190は、入力軸50の外周側を覆って
入力軸50を収納する円筒状の第1軸収納部191と、
第1軸収納部191の右上部に連接して設けられ、カウ
ンタ軸401の外周側を覆うと共に、カウンタ軸401
の後端面を覆ってカウンタ軸401を収納する第2軸収
納部192と、第1軸収納部191の右下部に設けら
れ、一方のドライブシャフト453aの外周側を覆うよ
うにして収納する第3軸収納部193とを備えている。
【0027】第1軸収納部191には、第1及び第2の
遊星歯車機構10及び30、第1,第2及び第3のクラ
ッチ60,70及び80、並びに第1及び第2のブレー
キ100及び110等で構成される主変速機構が収納さ
れ、且つ出力ギヤとなるカウンタドライブギヤ170が
前面側に配設されており、第2軸収納部192には、カ
ウンタドライブギヤ170に噛合するカウンタドリブン
ギヤ402及びその前面側に配置されたリダクションギ
ヤ403で構成されるカウンタギヤ400のみが設けら
れていることにより、第1軸収納部191の後端側が第
2軸収納部192の後端側より大きく後方に突出されて
いる。また、第1軸収納部191の後端開口面に、略皿
形状のサイドカバー200が複数のボルト221により
取付けられている。
【0028】第2軸収納部192は、カウンタ軸401
の後端面を覆う部分の内側面に取付けられた第1の軸受
404aにより、カウンタ軸401の一端を回転自在に
支持している。第3軸収納部193は、第2軸収納部1
92におけるカウンタ軸401の後端面を覆う部分に連
接された部分に、ドライブシャフト453aを外部に出
すための開口部が形成されている。また、サイドカバー
200には、その内側面に、入力軸50を回転自在に支
持すると共に、第1及び第3のクラッチ60及び80と
第2の遊星歯車機構30を支持するスリーブ部材210
が取付けられている。
【0029】以上のような構成を有する自動変速機は、
図示しない電子制御装置と油圧制御装置とによる制御
で、運転者により選択されたレンジに応じた変速段の範
囲で車両負荷に基づき、前進6速(1ST〜6TH)、
後進1速(REV)の変速を行う。前進6速、後進1速
を行う際の動作については以下のようになる。なお、図
3は各クラッチ及びブレーキの係合及び解放(○印で係
合、無印で解放を表す)で達成される変速段を図表化し
て示す。
【0030】第1速(1ST)は、第1のクラッチ60
とワンウェイクラッチ90の締結により達成される。こ
の場合、第1速では、入力軸50から第2の遊星歯車機
構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由
で小径のサンギヤ12に入力され、ワンウェイクラッチ
90の締結によりトランスミッションケース180に係
止されたキャリア14に反力を取って、インターナルリ
ングギヤ17の最大減速比の減速回転がカウンタドライ
ブギヤ170に出力される。なお、エンジンコースト時
には、キャリア13にかかる反力トルクが逆転するの
で、図3で括弧付きの○で示すように、第2のブレーキ
110を締結させる。
【0031】また、第2速(2ND)は、第1のクラッ
チ60と第1のブレーキ100の締結により達成され
る。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30
を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径
のサンギヤ12に入力され、第1のブレーキ100の締
結によりトランスミッションケース180に固定された
大径のサンギヤ11に反力を取って、インターナルリン
グギヤ17の減速回転がカウンタドライブギヤ170に
出力される。このときの減速比は、第1速(1ST)よ
り小さくなる。
【0032】また、第3速(3RD)は、第1のクラッ
チ60と第3のクラッチ80との同時締結により達成さ
れる。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構3
0を経て減速された回転が第3のクラッチ80と第1の
クラッチ60経由で同時に大径のサンギヤ11と小径の
サンギヤ12に入力され、第1の遊星歯車機構10が直
結状態となるため、両サンギヤ11,12への入力回転
と同じインターナルリングギヤ17の回転が、入力軸5
0の回転に対しては減速された回転として、カウンタド
ライブギヤ170に出力される。
【0033】また、第4速(4TH)は、第1のクラッ
チ60と第2のクラッチ70との同時締結により達成さ
れる。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車
機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経
由で小径のサンギヤ12に入力され、他方で入力軸50
から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転が
キャリア14に入力され、2つの入力回転の中間の回転
が、入力軸50の回転に対しては僅かに減速されたイン
ターナルリングギヤ17の回転としてカウンタドライブ
ギヤ170に出力される。
【0034】また、第5速(5TH)は、第2のクラッ
チ70と第3のクラッチ80との同時締結により達成さ
れる。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車
機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経
由で大径のサンギヤ11に入力され、他方で入力軸50
から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転が
キャリア14に入力され、インターナルリングギヤ17
の入力軸50の回転より僅かに増速された回転がカウン
タドライブギヤ170に出力される。
【0035】また、第6速(6TH)は、第2のクラッ
チ70と第1のブレーキ100の締結により達成され
る。この場合、入力軸50から第2のクラッチ70経由
で非減速回転がキャリア14にのみ入力され、第1のブ
レーキ100の締結によりトランスミッションケース1
80に固定されたサンギヤ11に反力を取るインターナ
ルリングギヤ17の更に増速された回転がカウンタドラ
イブギヤ170に出力される。
【0036】また、後進(REV)は、第3のクラッチ
80と第2のブレーキ110の締結により達成される。
この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経
て減速された回転が第3のクラッチ80経由でサンギヤ
11に入力され、第2のブレーキ110の締結によりト
ランスミッションケース180に固定されたキャリア1
4に反力を取るインターナルリングギヤ17の逆転がカ
ウンタドライブギヤ170に出力される。
【0037】以上が本発明を適用し得る自動変速機の概
略構成であるが、本発明では、トランスミッションケー
ス180の第1軸収納部191におけるコンバータハウ
ジング231側にパーキング機構500が設けられてい
る。すなわち、トランスミッションケース180のケー
ス本体190には、図1に示すように、前端にこれを閉
塞するように上記オイルポンプケース241及びオイル
ポンプカバー242が取付けられており、オイルポンプ
ケース241及びオイルポンプカバー242は、オイル
ポンプ240の収納部を形成している。
【0038】オイルポンプケース241の後側面側にお
ける内周部に形成された円環形状の収納部241aにオ
イルポンプ240が収納されて、オイルポンプカバー2
42がその収納部241aを閉塞するようにボルト締め
により一体として固定されている。そして、一体とされ
たオイルポンプケース241及びオイルポンプカバー2
42は、ケース本体190の前端面にボルト締めにより
固定されている。
【0039】ここで、オイルポンプカバー242は、図
4に示すように、中心部から後方に突出延長し入力軸5
0を回転自在に支持する突出円筒部242aを少なくと
も有する。また、ケース本体190のコンバータハウジ
ング231側のオイルポンプカバー242の後方側に所
定間隔を保って内方に延長する中間隔壁195が設けら
れていると共に、この中間隔壁195の基部側に、図4
に示すように、ケース本体190の大径部194a内に
コンバータハウジング側に突出する支持部194bが形
成されている。この中間隔壁195は、ケース本体19
0の内周面に一体とされた略ドーナツ形状をなす円盤部
196と、この円盤部196の内周縁に入力軸50と所
定間隔を保って同軸的に後方に突出して配設された円筒
支持部197とから構成されている。これら円盤部19
6及び円筒部197には夫々潤滑油路となる孔部196
a,197aが形成されている。
【0040】そして、中間隔壁195の円盤部196、
ケース本体190の内周面190b及びオイルポンプカ
バー242で囲まれる空間部に、前述した第2のクラッ
チ70が配置されている。また、中間隔壁195の円筒
支持部197の外周面にベアリング175を介して前述
した出力ギヤとしてのカウンタドライブギヤ170が回
転自在に配設され、さらに、カウンタドライブギヤ17
0の後方側に前述した第1の遊星歯車機構10が配設さ
れ、この第1の遊星歯車機構10とケース本体190の
内周面との間に第2のブレーキ110、第5の油圧サー
ボ機構160及びワンウェイクラッチ90が配設されて
いる。
【0041】第2のクラッチ70は、入力軸50にスプ
ライン結合され且つ前端面がオイルポンプカバー242
に沿って外方に延長し円筒外側面がケース本体190の
内周面に僅かな間隔を介して対向するクラッチドラム7
1と、このクラッチドラム71の内周側に配設され且つ
後端面が中間隔壁195に沿って内方に延長して円筒支
持部197の下側で第1の遊星歯車機構10のキャリア
14にスプライン結合されたハブ72と、これらクラッ
チドラム71及びハブ72間に交互に配設された、クラ
ッチドラム71にスプライン結合された摩擦板73及び
ハブ72にスプライン結合された摩擦板74と、これら
摩擦板73及び74を締結状態及び解放状態の何れかに
制御する第2の油圧サーボ機構130とで構成されてい
る。
【0042】ここで、クラッチドラム71は、入力軸5
0に連結された内筒形状のインナ部材71aと、このイ
ンナ部材71aから外方に延長する外筒形状を有し、内
周面にスプライン溝71bを形成したアウタ部材71c
とで構成され、インナ部材71a内に第2の油圧サーボ
機構130が配設されている。さらに、出力ギヤとして
のカウンタドライブギヤ170は、外周面に形成された
歯部170aの外径が第2のクラッチ70のクラッチド
ラム71の外径より若干小さく選定され、その内側の基
部170bが第1の遊星歯車機構10のインターナルリ
ングギヤ17に連結されて、インターナルリングギヤ1
7と一体に回転駆動される。
【0043】そして、インターナルギヤ17の外周面に
おける前端部に対向するケース本体190にパーキング
機構500が配設されている。このパーキング機構50
0は、ケース本体190の支持部194bにおけるイン
ターナルギヤ171の前端側に対向する位置に半径方向
に貫通して形成された摺り割り501と、この摺り割り
501内に円筒突出部194bの前端から摺り割り50
1を横切って螺合されたパーキングポールシャフト50
2に回動自在に配設されたパーキングポール503と、
このパーキングポール503の先端に形成された係合歯
503aに噛合するようにインターナルギヤ171の前
端側外周面に形成したパーキングギヤ504と、パーキ
ングポールシャフト502巻装され、一端が円筒突出部
194aの前端面に配設されたボルト505に、他端が
パーキングポール503に夫々に係合されたパーキング
ポール503をその係合歯503aをインターナルギヤ
171のパーキングギヤ504から離間する方向に付勢
するリターンスプリング506と、パーキングポール5
03を作動させる後方に向かって縮径する円錐台状のウ
ェッジ部507aを有するパーキングロッド507及び
パーキングロッド507を案内するサポートアクチュエ
ータ508と、パーキングロッド507を作動させるマ
ニュアルプレート509とで構成されている。
【0044】すなわち、パーキングポール503は、図
5に示すように、左端部寄りの幅広部503bがパーキ
ングポールシャフト502に回動自在に配設され、この
幅広部503bの右側の長尺部503cの先端側上部に
係合歯503aが形成されていると共に、下部側にパー
キングロッド507が係合する係合部503dが形成さ
れ、さらに、幅広部503bの左側の短尺部503eに
リターンスプリング506の他端が係合されている。
【0045】また、パーキングロッド507は、図7に
示すように、中央部に大径部とこの大径部から右端に行
くに従い徐々に縮径する円錐面とを有するカムを構成す
るウェッジ部507aを有し、このウェッジ部507a
より後方側の棒部507bの先端部がR面取りされ、ウ
ェッジ部507aより前方側の棒部507cが図5及び
図7に示すように回動軸507dを有する弾性支持板5
07eを介してマニュアルプレート509に回動自在に
支持されている。
【0046】さらに、サポートアクチュエータ508
は、図5及び図8に示すように、ケース本体190のパ
ーキングポール503の係合部503dに対向する位置
に左右一対の取付ボルト508a,508bによって取
付けられ、上端中央部にパーキングロッド507のウェ
ッジ部507aを案内して上昇させる円錐内面を有する
係合凹部508cが形成されている。一方、ケース本体
190のサポートアクチュエータ508における係合凹
部508cに対応する位置に図7に示すようにパーキン
グロッド507の先端を収納する収納凹部511が形成
されている。
【0047】さらにまた、マニュアルプレート509
は、図6に示すように、ケース体190外の端部が車室
内に配設された変速レンジを選択するマニュアルシフト
レバーに連結され、マニュアルシフトレバーのシフト位
置に応じた回動位置に回動されるマニュアルシャフト5
12に固定されて回動され、基部をマニュアルシャフト
512に固定した扇状部509aと、この扇状部509
aとはマニュアルシャフト512を挟んで反対側に延長
するL字状のパーキングロッド係合部509bとで構成
されている。ここで、扇状部509aには、その外周縁
部にセレクトレバーのパーキングレンジP、リヤレンジ
R、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD、2速レ
ンジL2及び1速レンジL1に対応する係合凹部509
cが形成されている。また、パーキングロッド係合部5
09bの屈曲部位置にパーキングロッド507の支持板
507eに形成された回動軸507dが回動自在に挿通
され、この回動軸507dのマニュアルプレート509
を貫通した先端側に抜け止めピン507fを挿通するこ
とにより、回動軸507d即ちパーキングロッド507
がマニュアルプレート509に回動自在に支持されてい
る。
【0048】また、マニュアルプレート509の扇状部
509aにおける係合凹部509cに、図6に示すよう
に、ケース本体190に一端が固定された2叉状のディ
テントスプリング513の先端に支持されたローラ51
4が係合しており、これにより、各係合位置(図7では
実線がパーキングレンジP、破線が1速レンジL1)で
のマニュアルプレート509の位置決めが行われる。
【0049】そして、マニュアルプレート509が図7
で破線図示のセレクトレバーの1速レンジL1を選択し
ている状態で、パーキングロッド507の後方側棒部5
07bの先端が収納凹部511の手前側のサポートアク
チュエータ508の係合凹部507cに係合しており、
この状態では、パーキングポール503の係合部503
dがパーキングロッド507の後方側棒部507に係合
することにより、図5で二点鎖線図示のパーキングロッ
ク解除位置にある。
【0050】この状態からセレクトレバーでパーキング
レンジPを選択すると、マニュアルプレート509が図
7で実線図示の回動位置に回動し、この状態で、パーキ
ングロッド507のウェッジ部507aがサポートアク
チュエータ508の係合凹部508cに係合してウェッ
ジ部507aが上昇し、これによってパーキングポール
503の係合部503dをリターンスプリング506に
抗して図5で見て反時計方向に回動させて実線図示の係
合歯503aがインターナルギヤ171のパーキングギ
ヤ504と噛合するパーキングロック位置に回動され
る。
【0051】そして、マニュアルプレート509のパー
キングレンジP位置と1速レンジL1を越えるオーバー
ストローク位置とがサポートアクチュエータ508によ
って規制されている。すなわち、図7に示すように、サ
ポートアクチュエータ508を取付けたケース本体19
0の取付台座600がケース本体190の前端面のコン
バータハウジング231との合わせ面601に対して所
定距離だけ後方側に形成され且つコンバータハウジング
231との合わせ面601の内側端面602と取付台座
600の右側面600aとが近接している関係で、コン
バータハウジング231との合わせ面601の内側端面
602と取付台座600の右側面600aとの間に図7
で二点鎖線で示す金型抜き勾配θを設定する必要があ
り、取付台座600の右端面にマニュアルプレート50
9の1速レンジ側の回動を規制するボス部を突設するこ
とは不可能である。
【0052】そこで、本実施形態では、サポートアクチ
ュエータ508の右側面を、図7に示すように、取付台
座600の右端面600aより突出させてマニュアルプ
レート509を1速レンジL1位置を越えてオーバース
トロークしたときに、マニュアルプレート509の扇状
部509aにおける反時計方向側面509dが当接する
ストッパー部610として設定している。
【0053】また、マニュアルプレート509がパーキ
ングレンジP側に回動した場合には、マニュアルプレー
ト509の時計方向側面がケース本体190のコンバー
タハウジング231との合わせ面601の裏側で且つ内
側端面602に近い位置となり、この位置にはストッパ
ー部を形成することができない。そこで、本実施形態で
は、サポートアクチュエータ508の前面の平坦面にお
ける取付ボルト508a及び508bに干渉しない両取
付ボルト508a及び508b間の中央位置をマニュア
ルプレート509をパーキングレンジP側に回動させた
ときに、そのパーキングロッド係合部509bの屈曲部
より先端側の自由端509eが面接触するストッパー部
611として設定している。
【0054】次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、セレクトレバーでドライブレンジDを選択している
状態では、パーキングロッド507が図7で破線図示の
ように、略中間位置にあって、そのウェッジ部507a
がサポートアクチュエータ508の係合凹部508cよ
り前方位置にあって、パーキングポール503の係合部
503dがパーキングロッド507の後方側棒部507
bの外周面に係合して、パーキングポール503が、図
5で二点鎖線図示のように、係合歯503aがバーキン
グギヤ504から外方に離間したパーキングロック解除
位置となっている。
【0055】この状態から車両の停止状態で、セレクト
レバーでパーキングレンジPを選択すると、マニュアル
シャフト512が図7で反時計方向に回動されて、マニ
ュアルプレート509が実線図示のパーキング位置に回
動される。このマニュアルプレート509の反時計方向
の回動に伴って、そのパーキングロッド係合部509b
の屈曲部にパーキングロッド507の前方側棒部507
cが回動軸507dで回動自在に支持されているので、
パーキングロッド507が徐々に前方に移動し、ウェッ
ジ部507aの円錐部がサポートアクチュエータ508
の係合凹部508cに徐々に係合することにより、パー
キングポール503がリターンスプリング506に抗し
て徐々に図5で見て反時計方向に回動し、ディテントス
プリング513の先端に支持されたローラ514がマニ
ュアルプレート509のパーキングレンジPに対応する
係合凹部509cに係合する状態となると、パーキング
ロッド507のウェッジ部507aの大径部がサポート
アクチュエータ508の係合凹部508cに係合する状
態となる。
【0056】この状態となると、図5で実線図示のよう
に、パーキングポール503の係合歯503aがインタ
ーナルギヤ17のバーキングギヤ504に係合するパー
キングロック状態となり、インターナルギヤ17の回転
が完全に停止される。このパーキングロック状態では、
マニュアルプレート509のパーキングロッド係合部5
09bの自由端509eがサポートアクチュエータ50
8の前面のストッパー部611に対して当接する状態と
なり、このパーキングロック状態で、マニュアルシフト
レバーをパーキングレンジPを越えて回動させようとし
た場合には、マニュアルプレート509のこれ以上の回
動が確実に規制される。このとき、パーキングロッド係
合部509bの自由端509eがサポートアクチュエー
タ508の前面に面接触するので、パーキングレンジP
側のオーバーストロークが大きな力で行われた場合で
も、位置ずれを生じることなく確実に規制することがで
きる。
【0057】このパーキングロック状態からセレクトレ
バーでリヤレンジR又はドライブレンジDを選択する
と、マニュアルシャフト512を介してマニュアルプレ
ート509が図7で見て時計方向に回動されることによ
り、パーキングロッド507が前方に移動して、ウェッ
ジ部507aがサポートアクチュエータ508の係合凹
部508cから前方に離間する。これに応じて、パーキ
ングポール503の係合部503dがウェッジ部507
aの円錐部に係合する状態を経てセレクトレバーがリヤ
レンジRに達したときに後方側棒部507bに係合する
状態となる。このため、パーキングポール503がリタ
ーンスプリング506の付勢力によって徐々に時計方向
に回動し、セレクトレバーがリヤレンジR位置に達した
状態で、係合歯503aがパーキングギヤ504からに
離間した状態となり、パーキングロック解除状態とな
る。
【0058】この状態で、車両を発進させることによ
り、後進又は前進走行を開始することができる。また、
マニュアルシフトレバーでドライブレンジDを選択して
前進走行している状態で、エンジンブレーキを必要とす
る長い下り坂を走行する状態となって、マニュアルシフ
トレバーで2速レンジL2を選択し、この2速レンジL
2でもエンジンブレーキ力が不足してセレクトレバーで
1速レンジL1を選択する状態となると、マニュアルプ
レート509が図7でみて破線図示に近い状態に回動
し、この状態ではパーキングロッド507が最前部に移
動し、パーキングポール503はパーキングロック解除
状態を継続する。
【0059】この状態で、マニュアルシフトレバーを1
速レンジL1を越えて移動させると、マニュアルシャフ
ト512を介してマニュアルプレート509が図7で見
て時計方向に回動され、これによって図10に示すよう
にマニュアルプレート509の時計方向側面509dが
サポートアクチュエータ508の側面に形成したストッ
パー部610に当接することになり、これ以上のマニュ
アルプレート509の時計方向の回動が確実に規制され
る。このとき、マニュアルプレート509の側面509
dがサポートアクチュエータ508の側面に面接触する
ので、大きな力でオーバーストロークが行われた場合で
も、これを確実に規制することができる。
【0060】このように、上記実施形態によると、マニ
ュアルプレート509のパーキングレンジP位置側のオ
ーバーストローク及び1速レンジL1側のオーバースト
ロークがサポートアクチュエータ308の側面及び前面
で夫々規制され、ストッパー部としてトランスミッショ
ンケース180を使用することがないので、トランスミ
ッションケース180の製造上の制約を受けることがな
いと共に、マニュアルプレート509の形状を変更した
場合に、これに応じてサポートアクチュエータ508の
左右方向の幅又は厚みを変更するだけで、容易に対応す
ることができる。
【0061】しかも、ストッパー部として既存のサポー
トアクチュエータ508を使用するので、別途ストッパ
ー部を設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制するこ
とができる。なお、上記実施形態においては、マニュア
ルプレート509のパーキングロッド係合部509bに
パーキングロッド507に直接回動自在に支持する場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
マニュアルプレート509とパーキングロッド507と
の間をリンク機構を介して連結するようにしてもよく、
要はマニュアルプレート509のパーキングレンジPへ
の移動に伴ってパーキングロッド507のウェッジ部5
07aでパーキングポール503をパーキングロック位
置に作動できればよいものである。
【0062】また、上記実施形態においては、マニュア
ルプレート509のパーキングロッド係合部509bを
L字状に形成した場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、パーキングロッド係合部509b
を直線状とし、これに応じてサポートアクチュエータ5
08の前面側にパーキングロッド係合部509bの側面
に面接触するボス部を形成するようにしてもよい。
【0063】さらに、上記実施形態においては、自動変
速機を前進6速を実現するギヤトレインで構成している
が、これに限定されるものではなく、前進5速以下又は
7速以上の自動変速機にも本発明を適用することができ
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、マニュアルプレートの回動範囲を規制する
ストッパー部をサポートアクチュエータに形成したの
で、トランスミッションケースの製造上の問題に影響さ
れることなく、マニュアルプレートの回動範囲を容易に
規制することが可能となるという効果が得られる。
【0065】また、請求項2に係る発明によれば、サポ
ートアクチュエータの側面とパーキングロッドの移動方
向と対面する平坦面とにストッパー部を形成したので、
マニュアルプレートの回動範囲を変更する場合に、サポ
ートアクチュエータの幅及び厚さを変更することによ
り、容易に対応することができるという効果が得られ
る。
【0066】さらに、請求項3に係る発明によれば、マ
ニュアルプレートに扇状部にマニュアルシャフトを挟ん
で反対側に延長するパーキングロッド係合部を形成し、
このパーキングロッド係合部がサポートアクチュエータ
の平坦面に当接するので、扇状部がサポートアクチュエ
ータから離れた位置にある場合でも容易に回動範囲の規
制を行うことができるという効果が得られる。
【0067】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、マニュアルプレートのパーキングロッド係合部がサ
ポートアクチュエータの平坦面に取付ボルトと干渉しな
い位置に当接するので、回動範囲の規制位置を正確に設
定することができるという効果が得られる。なおさら
に、請求項5に係る発明によれば、パーキングロッドと
マニュアルプレートとが上下方向にずれて配置され、パ
ーキングロッドのカムとパーキングロッド係合部の先端
とがサポートアクチュエータに同一方向から移動する場
合に両者の干渉を防止することができると共に、パーキ
ングロッド係合部の先端が取付ボルトの取付方向からサ
ポートアクチュエータに当接するので、当接面とは反対
側がトランスミッションケースに支持されており、パー
キングレンジでオーバーストークさせる過大な入力が作
用した場合でも確実に位置規制を行うことができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動変速機の構成を示す断
面図である。
【図2】上記自動変速機を示すスケルトン図である。
【図3】上記自動変速機の作動を示す図である。
【図4】本発明の要部を示す拡大断面図である。
【図5】上記トランスミッションケースの前面を示す側
面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】マニュアルプレートとサポートアクチュエータ
との位置関係を示す図である。
【図9】マニュアルプレートがパーキングレンジ位置側
のオーバーストローク状態を示す図である。
【図10】マニュアルプレートが1速レンジ位置側のオ
ーバーストローク状態を示す図である。
【符号の説明】
10 第1の遊星歯車機構 17 インターナルギヤ 30 第2の遊星歯車機構 60 第1のクラッチ 70 第2のクラッチ 80 第3のクラッチ 170 カウンタドライブギヤ 180 トランスミッションケース 190 ケース本体 500 パーキング機構 502 パーキングポールシャフト 503 パーキングポール 504 パーキングギヤ 506 リターンスプリング 507 パーキングロッド 508 サポートアクチュエータ 508a,508b 取付ボルト 509 マニュアルプレート 509a 扇状部 509b パーキングロッド係合部 509c 係合凹部 512 マニュアルシャフト 513 ディテントスプリング 610,611 ストッパー部
フロントページの続き Fターム(参考) 3D040 AA03 AA10 AA22 AA33 AB01 AC15 AD13 AE19 AF06 AF08 AF12 AF22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスミッションケース内にマニュア
    ルシフトレバーに連結されて選択位置に応じて回動する
    マニュアルシャフトと、該マニュアルシャフト固設し、
    前進後退位置を確定するマニュアルプレートと、該マニ
    ュアルプレートに連動して軸方向に摺動するパーキング
    ロッドと、該パーキングロッドに取付けられたカムと、
    前記パーキングロッドの作動時に前記カムを案内するサ
    ポートアクチュエータと、前記マニュアルプレートの回
    動範囲を規制するストッパー部とを配設した自動変速機
    において、 前記ストッパー部を前記サポートアクチュエータに形成
    したことを特徴とする自動変速機のマニュアルプレート
    回動規制構造。
  2. 【請求項2】 前記ストッパー部は、サポートアクチュ
    エータの側面とパーキングロッドの移動方向と対面する
    平坦面とに形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造。
  3. 【請求項3】 前記マニュアルプレートは、外周縁に回
    動位置を規制する係合凹部を形成した扇状部と、該扇状
    部とマニュアルシャフトを挟んで反対側に延長するパー
    キングロッド係合部とを有し、前記扇状部の1側面がサ
    ポートアクチュエータの側面に近接し、パーキングロッ
    ド係合部がサポートアクチュエータの平坦面に当接する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の自動変速機のマニュアルプレート回動規制構
    造。
  4. 【請求項4】 前記マニュアルプレートのパーキングロ
    ッド係合部は、前記サポートアクチュエータを固定する
    一対の取付ボルト間の中間位置に形成された平坦面に当
    接するように構成されていることを特徴とする請求項2
    又は3に記載の自動変速機のマニュアルプレート回動規
    制構造。
  5. 【請求項5】 前記マニュアルプレートがパーンキング
    レンジ位置となるときにパーキングロッド係合部の先端
    が前記サポートアクチュエータのパーキングロッドのカ
    ムを案内する案内部の下側に取付ボルトの取付方向から
    当接するように構成されていることを特徴とする請求項
    3又は4に記載の自動変速機のマニュアルプレート回動
    規制構造。
JP2001303905A 2001-09-28 2001-09-28 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造 Expired - Fee Related JP4114733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001303905A JP4114733B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001303905A JP4114733B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003104083A true JP2003104083A (ja) 2003-04-09
JP4114733B2 JP4114733B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=19123909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001303905A Expired - Fee Related JP4114733B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4114733B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009012499A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Mitsubishi Motors Corp 車両用変速機のマニュアルプレート構造
KR101192928B1 (ko) * 2009-11-11 2012-10-18 현대 파워텍 주식회사 자동 변속기용 파킹 제한 장치
JP2020029930A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 Gknドライブラインジャパン株式会社 パークロック装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009012499A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Mitsubishi Motors Corp 車両用変速機のマニュアルプレート構造
KR101192928B1 (ko) * 2009-11-11 2012-10-18 현대 파워텍 주식회사 자동 변속기용 파킹 제한 장치
JP2020029930A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 Gknドライブラインジャパン株式会社 パークロック装置
JP7084254B2 (ja) 2018-08-24 2022-06-14 ジーケーエヌ オートモーティブ リミテッド パークロック装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4114733B2 (ja) 2008-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950008810B1 (ko) 자동변속기
US7669495B2 (en) Transmission for vehicles
US6419068B1 (en) Park gear damper for an automatic transmission for an automotive vehicle
JPS6112139B2 (ja)
US11384817B2 (en) Powertrain for electric vehicle
JP6285298B2 (ja) 自動変速機
US5269201A (en) Automotive automatic transmission structure
JP2827396B2 (ja) 車両用自動変速機
JP2003106427A (ja) 自動変速機のシリンダ構造
CN108626202B (zh) 致动器及具备其的流体压力控制回路
CN108626390B (zh) 致动器及具备其的流体压力控制回路
JP2003104083A (ja) 自動変速機のマニュアルプレート回動規制構造
CN108626386B (zh) 致动器及具备其的流体压力控制回路
US10823234B2 (en) Annular member stopping structure for friction engaging device
JP2018169010A (ja) アクチュエータ及びそれを備えた流体圧制御回路
JP2003106453A (ja) 自動変速機のパーキング機構
US9995369B2 (en) Automatic transmission
US5178588A (en) Parking gear mounting structure for automatic transmission
JP2003106425A (ja) 自動変速機のシリンダ支持構造
JP2003106342A (ja) 自動変速機のクラッチ構造
JP3083999B2 (ja) 自動変速機におけるワンウェイクラッチの支持装置
JP2830196B2 (ja) 自動変速機の変速制御方法
JP2705027B2 (ja) 無段変速機
JPH04266656A (ja) 自動変速機における油圧装置
JPH1089421A (ja) 後進用噛合ブレーキを備える車両用自動変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080409

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150425

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees