JP2003092280A - 基板乾燥方法 - Google Patents

基板乾燥方法

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JP2003092280A
JP2003092280A JP2001284554A JP2001284554A JP2003092280A JP 2003092280 A JP2003092280 A JP 2003092280A JP 2001284554 A JP2001284554 A JP 2001284554A JP 2001284554 A JP2001284554 A JP 2001284554A JP 2003092280 A JP2003092280 A JP 2003092280A
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rotation
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drying method
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JP2001284554A
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Keiji Iwata
敬次 岩田
Toshihiko Amino
利彦 網野
Takeshi Okumura
剛 奥村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板表面における筋状のパーティクルの発生を
抑制または防止して、基板を良好に乾燥させることがで
きる基板乾燥方法を提供する。 【解決手段】ウエハ上で液滴を成長させた後(液滴成長
工程)、100rpm程度の第1液滴排除速度でウエハ
を回転し、さらに200rpm程度の第2液滴排除速度
でウエハを回転する(第1回転工程)。これにより、ウ
エハ上の大きな液滴を排除する。その後、ウエハの回転
速度を1000〜1800rpmに加速して、目に見え
る程度の液滴をウエハ外に排除する(第2回転工程)。
さらに、ウエハの回転速度を2000〜3500rpm
に加速して、微小な液滴を振り切ってウエハを乾燥させ
る(第3回転工程)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディプレイ用ガラ
ス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁
気ディスク用基板、フォトマスク用基板等に代表される
各種の被処理基板を処理液で処理した後に乾燥させるた
めに適用される基板乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、半導体装置の製造工程では、
被処理基板としての半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」
という。)の表面に対して処理液(薬液または純水)を
供給する処理が行われる。とくに、ウエハを洗浄するた
めの基板洗浄装置では、ウエハの表面に洗浄処理のため
の薬液が供給され、その後に純水が供給されてリンス処
理が行われる。このリンス処理の後のウエハ表面には純
水が付着しているので、この純水を除去するために、ウ
エハを高速回転させてウエハ表面の純水を振り切るため
の乾燥処理が行われる。
【0003】この乾燥処理のために用いられる典型的な
基板乾燥装置は、ウエハを水平に保持した状態で回転す
るスピンチャックと、このスピンチャックを高速回転さ
せるための回転駆動機構とを備えている。この構成によ
り、回転に伴って純水に働く遠心力を利用して、純水を
振り切り、基板の乾燥を達成している。ところが、たと
えば、洗浄用の薬液としてふっ酸の水溶液を用いると、
ウエハ表面が疎水性になる。そのため、その後にウエハ
表面に純水を供給してリンス処理を行い、スピンチャッ
クを高速回転させると、チャンバ内における跳ね返りに
よって、ウエハ表面が再汚染されたり、回転軸線上の液
滴が排除できなかったりするなど、乾燥不良が発生す
る。
【0004】そこで、本願出願人の先願に係る特開平1
1−288915号公報では、ウエハ表面で液滴を成長
させた後に、スピンチャックを低速回転させ、これによ
って、ウエハ表面の液滴を排除する基板乾燥方法が提案
されている。むろん、この低速回転のみでは、微小な液
滴までを排除することができないから、その後に、スピ
ンチャックを高速回転させて、目に見えない液滴までを
ウエハ表面から完全に排除しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この先の提
案に係る基板乾燥方法では、低速回転工程から高速回転
工程へと急激に移行することに起因して、ウエハ表面に
筋状のパーティクルが発生することがわかってきた。こ
の筋状のパーティクルは、ウエハ表面の純水の液滴がチ
ャンバ内の薬液雰囲気を含み、その状態で遠心力を受け
てウエハ外へと高速に移動することによって発生する一
種のウォーターマークである。また、純水によってウエ
ハ表面にシリコンが溶出し、それによってもウォーター
マークが発生する。したがって、通常の意味でのパーテ
ィクル(ウエハ表面の異物)とは異なるのであるが、ウ
エハ表面のパーティクル数を計数するパーティクルカウ
ンタは、このような筋状のパーティクルも通常のパーテ
ィクルと区別することなく計数してしまう。
【0006】そのため、筋状のパーティクルの発生を抑
制または防止することが課題となっていた。そこで、こ
の発明の目的は、基板表面における筋状のパーティクル
の発生を抑制または防止して、基板を良好に乾燥させる
ことができる基板乾燥方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板の表
面から処理液を除去して基板を乾燥させる基板乾燥方法
であって、処理液が表面に供給された基板をほぼ水平に
保持しつつ、この基板の表面と直交する回転軸線まわり
に当該基板を第1の所定時間だけ第1の回転速度で回転
させる第1回転工程と、この第1回転工程の後、基板を
ほぼ水平に保持しつつ、この基板を上記回転軸線まわり
に第2の所定時間だけ、上記第1の回転速度よりも高速
な第2の回転速度で回転させる第2回転工程と、この第
2回転工程の後、基板をほぼ水平に保持しつつ、この基
板を上記回転軸線まわりに第3の所定時間だけ、上記第
2の回転速度よりも高速な第3の回転速度で回転させる
第3回転工程とを含むことを特徴とする基板乾燥方法で
ある。
【0008】この方法によれば、基板の回転速度を第1
の回転速度、第2の回転速度および第3の回転速度の三
段階に切り換えて基板の表面上の処理液を振り切ること
としている。すなわち、第1の回転速度による基板の回
転によって、基板表面の処理液の大部分を基板外に排除
し、第2の回転速度による基板の回転によって、微小な
液滴を基板外に排除できる。そして、第3の回転速度に
よる基板の回転によって、基板表面に筋状のパーティク
ルを生じるおそれのない、さらに微小な液滴を基板外に
排除して、基板を完全に乾燥することができる。
【0009】第2の回転速度での基板の回転を長時間に
わたって行えば、基板を完全に乾燥させることができる
であろうが、第3の回転速度で基板を回転させる第3回
転工程を導入することによって、基板をより短時間で完
全に乾燥させることができ、生産性を向上できる。な
お、ここで基板の「表面」とは、実際に処理液に曝され
得る基板の表面をいい、具体的には基板の両面のうちの
少なくともいずれか一方の面をいう。
【0010】請求項2記載の発明は、上記第1の回転速
度が100rpm以上300rpm以下であることを特
徴とする請求項1記載の基板乾燥方法である。この回転
速度で基板を回転させることによって、基板上の大きな
液滴を分散させることなく、ゆっくりと基板外に排除で
きる。とくに、基板表面が疎水性表面である場合に上記
の回転速度範囲で基板を回転させると効果的である。請
求項3記載の発明は、上記第1回転工程は、上記基板を
所定の第1微速回転速度で回転させる第1微速回転工程
と、上記基板を上記所定回転速度よりも速い第2微速回
転速度で回転させる第2微速回転工程とを含むことを特
徴とする請求項2記載の基板乾燥方法である。
【0011】この発明では、第1の回転速度が第1微速
回転速度と第2微速回転速度とを含み、第1回転工程に
おいて、基板の回転速度が2段階に変更される。これに
より、基板の表面上における液滴の分解を確実に防止で
きるので、筋状のパーティクルの発生をさらに確実に防
止できる。請求項4記載の発明は、上記第2の回転速度
が、1000rpm以上1800rpm以下であること
を特徴とする請求項2または3記載の基板乾燥方法であ
る。
【0012】この回転速度範囲で基板を回転させて液滴
を振り切れば、筋状のパーティクルが発生しない。請求
項5記載の発明は、上記第3の回転速度が、2000r
pm以上(好ましくは、3500rpm以下)であるこ
とを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基
板乾燥方法である。この回転速度範囲で第3回転工程を
行うことによって、基板の乾燥に要する時間を効果的に
短縮できる。
【0013】請求項6記載の発明は、上記第1の所定時
間が5秒以上10秒以下であることを特徴とする請求項
1ないし5のいずれかに記載の基板乾燥方法である。こ
れにより、基板の表面上の液滴の大半を確実に排除でき
る。請求項7記載の発明は、上記第2の所定時間が3秒
以上7秒以下であることを特徴とする請求項1ないし6
のいずれかに記載の基板乾燥方法である。これにより、
基板の表面上における目に見える程度の液滴を、筋状パ
ーティクルを発生させることなく除去できるから、その
後に、第3回転工程に移ることによって、乾燥処理時間
を過度に長くすることなく、良好な基板乾燥処理を実現
できる。
【0014】請求項8記載の発明は、上記第1回転工程
の直前に、上記基板上に処理液を供給して、当該基板上
で処理液の液滴を成長させる液滴成長工程をさらに含む
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の
基板乾燥方法である。この発明では、基板の表面上で予
め液滴を成長させてから第1回転工程が行われるので、
基板の表面上(とくに回転軸線上)に小さな液滴が残る
ことがなく、大きな液滴の状態で処理液の大半を確実に
排除できる。
【0015】請求項9記載の発明は、上記処理液は、弱
酸性の水溶液であることを特徴とする請求項1ないし8
のいずれかに記載の基板乾燥方法である。この発明で
は、処理液が弱酸性水溶液となっているので、基板から
のシリコンの溶け出しを抑制することができる。このた
め、ウォーターマークに起因する筋状のパーティクルの
発生をさらに抑制することができる。なお、処理液を弱
酸性水溶液とするためには、たとえば、処理液に弱酸性
のガスや液体を溶け込ませればよい。たとえば、請求項
10に記載したように、純水に炭酸ガスを溶け込ませた
炭酸水を処理液としてもよい。
【0016】請求項11記載の発明は、上記処理液は、
オゾンを含むオゾン水であることを特徴とする請求項1
ないし8のいずれかに記載の基板乾燥方法である。この
発明では、処理液はオゾン水となっているので、基板表
面を親水化することができる。このため、基板表面上の
処理液がすみやかに排除されやすくなるので、ウォータ
ーマークに起因する筋状のパーティクルの発生をさらに
抑制することができる。なお、処理液をオゾン水とする
ためには、たとえば、純水にオゾンガスを溶け込ませれ
ばよい。
【0017】請求項12記載の発明は、上記処理液は、
イソプロピルアルコールを含むIPA水溶液であること
を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の基板
乾燥方法である。この発明では、処理液はIPA水溶液
となっているので、処理液の揮発速度を大幅に大きくす
ることができる。このため、基板表面上の処理液がすみ
やかに排除されるので、ウォーターマークに起因する筋
状のパーティクルの発生をさらに抑制することができ
る。なお、処理液をIPA水溶液とするためには、たと
えば、純水にIPA蒸気やIPA液を溶け込ませればよ
い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解
的な断面図である。この基板処理装置は、ウエハWを1
枚ずつ洗浄液(処理液)によって洗浄し、この洗浄後の
ウエハWの両面(図1における上面Waおよび下面W
b)に付着している洗浄液を遠心力を利用して振り切る
ことにより、このウエハWを乾燥させるための洗浄・乾
燥装置である。ウエハWの両面のほぼ全域は疎水性領域
となっていて、この疎水性領域における水との接触角は
90度以上である。
【0019】具体的構成について説明すると、この基板
処理装置は、ウエハWを水平に支持し、この支持したウ
エハWのほぼ中心を通る鉛直軸線を回転軸線とし、この
回転軸線まわりに回転するスピンチャック1と、このス
ピンチャック1を収容した有底筒状の処理カップ2と、
スピンチャック1を回転駆動するための回転駆動機構3
と、この回転駆動機構3の動作を制御する制御装置4と
を備えている。スピンチャック1の上方には、ウエハW
の上面Waに向けて洗浄液を供給するための上面ノズル
N1が備えられており、またスピンチャック2の下方に
は、ウエハWの下面Wbに向けて洗浄液を供給するため
の下面ノズルN2,N3が、処理カップ2の底面部2A
に備えられている。この処理カップ2の側面部2Bは、
ウエハWの回転に伴って飛散する洗浄液を受け止め、周
囲への洗浄液の飛散を防止する飛散防止部材として機能
している。
【0020】スピンチャック1は、鉛直方向に沿って配
置され、処理カップ2の底面部2Aのほぼ中央を貫通し
て設けられた回転軸11と、この回転軸11の上端に水
平に固定されたスピンベース12と、このスピンベース
12に立設された複数本のチャックピン13とを有して
いる。スピンベース12は、たとえば、平面視において
放射状に延びた複数本のアームを有しており、各アーム
の先端にチャックピン13が取り付けられている。隣接
するアームの間には、下面ノズルN2,N3からの洗浄
液をウエハWの下面Wbに導くための洗浄液経路が確保
されている。
【0021】ウエハWの下面Wbへの処理液の供給は、
回転軸11として中空軸を採用するとともに、この中空
軸を挿通して洗浄液供給経路を設けるとともに、その上
端にウエハWの下面Wbの中央に向けて洗浄液を吐出す
る中心軸ノズルを設けることによっても達成できる。こ
の場合、スピンベース12は、洗浄液経路を確保した形
状とする必要がないから、円板形状等の他の形状に形成
されていてもよい。上面ノズルN1および下面ノズルN
2,N3には、薬液タンク21からの洗浄用薬液または
リンス液タンク22からのリンス液が、洗浄液として選
択的に供給されるようになっている。ここで、「洗浄用
薬液」としては、弗酸、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酢
酸、蓚酸、クエン酸、TMAH(テトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド)、アンモニア、およびこれら
の過酸化水素水溶液のうちの少なくともいずれか1つ、
あるいはこれらのうちの少なくとも2つの混合液を用い
てもよい。また、「リンス液」としては、IPA(イソ
プロピルアルコール)などの有機溶剤、ならびに純水、
炭酸水、オゾン水、磁気水、還元水(水素水)、および
イオン水のうちの少なくともいずれか1つを用いてもよ
い。
【0022】また、薬液タンク21からの薬液が導かれ
る薬液配管23と、リンス液タンク22からのリンス液
が導かれるリンス液配管24とは、途中で洗浄液配管2
5に合流しており、この洗浄液配管25が、ノズルN
1,N2,N3に結合されている。薬液配管23および
リンス液配管24の途中部には、薬液用バルブ31およ
びリンス液用バルブ32がそれぞれ介装されており、こ
れらのバルブ31,32の開閉は制御装置4によって制
御されるようになっている。なお、上面ノズルN1と下
面ノズルN2,N3とに、個別の薬液用バルブおよびリ
ンス液用バルブを設けてもよい。
【0023】図2は、この基板処理装置の動作を説明す
るための図である。図2(a)は、スピンチャック1の回
転速度の時間変化を示しており、図2(b)は、薬液用バ
ルブ31の開閉状態を示しており、図2(c)はリンス液
用バルブ32の開閉状態を示している。ウエハWに対す
る処理を施す前の期間には、制御装置4は、スピンチャ
ック1を停止状態に保持し、また、薬液用バルブ31お
よびリンス液用バルブ32を閉成状態に保持する。基板
搬送ロボット(図示せず)から未処理のウエハWがスピ
ンチャック1に受け渡された後、制御装置4は、回転駆
動機構3を制御して、スピンチャック1の回転を開始さ
せる。そして、時刻t1に液処理速度(たとえば、ウエ
ハWの回転数で300〜1000rpm)に達すると、
制御装置4は、薬液用バルブ31を開成する。これによ
り、回転中のウエハWにノズルN1,N2,N3からの
洗浄用薬液が供給され、薬液洗浄工程が行われる。時刻
t2からの期間には、薬液用バルブ31が閉成され、代
わってリンス液用バルブ32が開成される。これによ
り、ウエハWの両面Wa,Wbの薬液を洗い流すための
リンス工程が行われる。
【0024】リンス工程の末期、すなわち、リンス液用
バルブ32が閉成される直前の期間においては、制御装
置4は、回転駆動機構3を制御して、スピンチャック1
の回転速度を極低速の液滴成長速度(ウエハWの回転数
で50rpm以下)にまで減速し、その速度を一定時間
(たとえば、2〜10秒間)維持する。これにより、ウ
エハWの上面Waにリンス液が供給された状態で、スピ
ンチャック1が極低速で回転するので、ウエハWの上面
Wa上には比較的大きな液滴が形成されることになる。
こうして、液滴成長工程が行われる。
【0025】時刻t3に、制御装置4は、リンス液用バ
ルブ32を閉成して、液滴成長工程を終了する。その
後、制御装置4は、スピンチャック1の回転速度を第1
液滴排除速度(第1微速回転速度:たとえば、ウエハW
の回転数で約100rpm)にまで加速し、その速度を
一定時間(たとえば、2〜4秒間)維持する(第1微速
回転工程)。その後、さらに、制御装置4は、スピンチ
ャック1の回転速度を上記第1液滴排除速度よりも速い
第2液滴排除速度(第2微速回転速度:たとえば、ウエ
ハWの回転数で約200rpm)にまで加速し、その速
度を一定時間(たとえば、2〜4秒間)維持する(第2
微速回転工程)。これにより、ウエハWの表面の液滴に
働く遠心力によって、この液滴をウエハWの周縁から排
除する液滴排除工程(第1回転工程)が行われる。
【0026】スピンチャック1の回転速度が、微速回転
速度(第1の回転速度:100〜300rpm)に数秒
間(第1の所定時間:5〜10秒間)維持され、さらに
この微速回転の状態でスピンチャック1の回転速度が2
段階に上昇するため、ウエハWの表面において液滴が高
速に移動することがない。したがって、筋パーティクル
の発生を抑制または防止できる。液滴排除工程の後は、
制御装置4は、スピンチャック1の回転速度を液滴振り
切り速度(第2の回転速度:たとえば、ウエハWの回転
数で1000〜1800rpm)にまで加速し、この液
滴振り切り速度を一定時間(第2の所定時間:たとえ
ば、3〜7秒間)維持する。こうして、第2回転工程が
行われ、ウエハW上から目に見える程度の液滴がほぼ完
全に排除される。
【0027】この後、制御装置4は、さらに、スピンチ
ャック1の回転速度を液滴振り切り速度よりも速い乾燥
速度(第3の回転速度:たとえば、ウエハWの回転数で
2000〜3500rpmにまで加速し、この乾燥速度
を一定時間(第3の所定時間:たとえば、10〜30秒
間)維持する。こうして、第3回転工程が行われ、ウエ
ハW上の液滴が完全に排除される。第1〜第3回転工程
を経て乾燥されたウエハWは、上記の基板搬送ロボット
によって搬出されることになる。
【0028】液滴排除工程の後、スピンチャック1の回
転速度をただちに乾燥速度まで加速すると、ウエハW上
に残留している液滴が遠心力を受けてウエハWの周縁に
向かって高速に移動し、筋状のパーティクルが生じるお
それがある。そこで、この実施形態では、液滴排除工程
の直後には、液滴振り切り速度でのスピンチャック1の
回転を経て、このスピンチャック1の回転速度を乾燥速
度にまで上昇させることとしている。これによって、ウ
エハW状における液滴の高速移動を回避できるから、筋
状のパーティクルの発生を抑制または防止できる。
【0029】第3回転速度への加速を行わずに第2回転
工程を長時間行うことによってもウエハWの乾燥が達成
されるかもしれないが、この場合、乾燥処理に要する時
間が長くなる。したがって、第3回転工程を行うことに
よって、生産性を高めることができる。なお、上面ノズ
ルN1と下面ノズルN2,N3とに、個別にリンス液供
給バルブが設けられる場合には、下面ノズルN2,N3
に対応したリンス液供給バルブは、低速回転工程よりも
前に閉成されることが好ましく、これにより、リンス液
を節約できる。
【0030】図3は、液滴排除工程における作用を説明
するためのウエハWの平面図である。液滴排除工程の前
の液滴成長工程において大きく成長した液滴50には、
ゆっくりとした回転であっても、比較的大きな遠心力C
Fが作用する。したがって、液滴排除工程におけるスピ
ンチャック1の低速回転により、大きな液滴50は、ウ
エハWの周縁に向かってゆっくりと移動していき、図1
に示すように、ウエハWの周縁から落下することにな
る。このとき、スピンチャック1の回転が低速であるの
で、液滴50の各部に働く遠心力の差は、この液滴50
の表面張力Tに打ち勝つほど大きくないので、液滴50
が分解することがない。そのため、ウエハWの中心に小
さな液滴が残留するおそれはなく、ウエハWの中心付近
の水分も、大きな液滴50とともに、ウエハWの周縁か
らウエハW外に除去される。こうして、液滴排除工程に
よって、ウエハWの両面Wa,Wbの液滴のほぼ全てを
除去することができる。
【0031】また、液滴排除工程では、液滴50が高速
に半径方向外方に移動することがないので、ウエハWの
周縁から出た液滴50が処理カップ2の側面部2Bに勢
い良く達することがない。そのため、側面部2Bからの
跳ね返った洗浄液飛沫がウエハWの両面Wa,Wbに再
付着するおそれはない。なお、この実施形態において、
リンス液を弱酸性の炭酸を純水に溶解させた炭酸水とし
た場合、ウエハWからのシリコンの溶け出しを抑制する
ことができ、ウォーターマークに起因する筋状のパーテ
ィクルの発生をさらに抑制することができる。また、リ
ンス液をオゾンを含むオゾン水とした場合、基板表面を
親水化することができ、ウォーターマークに起因する筋
状のパーティクルの発生をさらに抑制することができ
る。さらに、リンス液をIPA(イソプロピルアルコー
ル)水溶液とした場合、処理液の揮発速度を大幅に大き
くすることができ、基板表面上の処理液がすみやかに排
除されるので、ウォーターマークに起因する筋状のパー
ティクルの発生をさらに抑制することができる。なお、
このIPA水溶液は、予めIPAが溶解されたものであ
ってもよく、ウエハW上に供給された純水に対してIP
A蒸気を溶け込ませるものであってもよい。
【0032】この発明の一実施形態について説明した
が、この発明は上記の実施形態以外の形態で実施するこ
とも可能である。たとえば、上記の実施形態では、液滴
排除工程において、スピンチャック1の回転速度を第1
液滴排除速度から第2液滴排除速度に増加することとし
ているが、液滴排除工程におけるスピンチャック1の回
転速度は一定に保持してもよい。また、スピンチャック
1の上方に遮断板を上下動自在に設け、この遮断板をウ
エハWの上面Waの極近傍に配置して上面Waの近傍の
空間を制限した状態で、スピンチャック1を回転させて
水切り乾燥を行ってもよい。さらには、遮断板と上面W
aとの間に窒素ガス等の不活性ガスを供給して、ウエハ
Wの酸化を防止しつつ、振り切り乾燥処理を行うことが
好ましい。
【0033】また、上記の実施形態では、ノズルN1,
N2,N3によってウエハWの両面Wa,Wbに薬液お
よびリンス液を供給して、ウエハWの両面Wa,Wbを
洗浄し乾燥させているが、ノズルN1によってウエハW
の上面Waのみに薬液およびリンス液を供給して、ウエ
ハWの上面Waのみを洗浄し乾燥させるものであっても
よく、また、ノズルN2,N3によってウエハWの下面
Wbのみに薬液およびリンス液を供給して、ウエハWの
下面Wbのみを洗浄し乾燥させるものであってもよい。
【0034】また、上記の実施形態では、ウエハWの洗
浄および乾燥を行う装置および方法を例にとったが、こ
の発明は、ウエハWの振り切り乾燥のみを行う乾燥装置
および方法に適用されてもよい。さらに、処理対象の基
板は、ウエハに限らず、液晶表示装置用ガラス基板など
の他の種類の基板であってもよい。その他、特許請求の
範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の変更を施す
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構
成を示す図解的な断面図である。
【図2】この基板処理装置の動作を説明するための図で
ある。
【図3】液滴排除工程における作用を説明するためのウ
エハの平面図である。
【符号の説明】
1 スピンチャック 2 処理カップ 3 回転駆動機構 4 制御装置 N1 上面ノズル N2,N3 下面ノズル 21 薬液タンク 22 リンス液タンク 31 薬液用バルブ 32 リンス液用バルブ 50 液滴 W ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網野 利彦 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 (72)発明者 奥村 剛 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 Fターム(参考) 3L113 AA04 AB08 AC63 BA34 CA15 CB34 DA04 DA10 DA24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面から処理液を除去して基板を乾
    燥させる基板乾燥方法であって、 処理液が表面に供給された基板をほぼ水平に保持しつ
    つ、この基板の表面と直交する回転軸線まわりに当該基
    板を第1の所定時間だけ第1の回転速度で回転させる第
    1回転工程と、 この第1回転工程の後、基板をほぼ水平に保持しつつ、
    この基板を上記回転軸線まわりに第2の所定時間だけ、
    上記第1の回転速度よりも高速な第2の回転速度で回転
    させる第2回転工程と、 この第2回転工程の後、基板をほぼ水平に保持しつつ、
    この基板を上記回転軸線まわりに第3の所定時間だけ、
    上記第2の回転速度よりも高速な第3の回転速度で回転
    させる第3回転工程とを含むことを特徴とする基板乾燥
    方法。
  2. 【請求項2】上記第1の回転速度が100rpm以上3
    00rpm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    基板乾燥方法。
  3. 【請求項3】上記第1回転工程は、上記基板を所定の第
    1微速回転速度で回転させる第1微速回転工程と、上記
    基板を上記所定回転速度よりも速い第2微速回転速度で
    回転させる第2微速回転工程とを含むことを特徴とする
    請求項2記載の基板乾燥方法。
  4. 【請求項4】上記第2の回転速度が、1000rpm以
    上1800rpm以下であることを特徴とする請求項2
    または3記載の基板乾燥方法。
  5. 【請求項5】上記第3の回転速度が、2000rpm以
    上(好ましくは、3500rpm以下)であることを特
    徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基板乾燥
    方法。
  6. 【請求項6】上記第1の所定時間が5秒以上10秒以下
    であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の基板乾燥方法。
  7. 【請求項7】上記第2の所定時間が3秒以上7秒以下で
    あることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載の基板乾燥方法。
  8. 【請求項8】上記第1回転工程の直前に、上記基板上に
    処理液を供給して、当該基板上で処理液の液滴を成長さ
    せる液滴成長工程をさらに含むことを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかに記載の基板乾燥方法。
  9. 【請求項9】上記処理液は、弱酸性の水溶液であること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の基板
    乾燥方法。
  10. 【請求項10】上記弱酸性の水溶液は、炭酸ガスを含む
    炭酸水であることを特徴とする請求項9記載の基板乾燥
    方法。
  11. 【請求項11】上記処理液は、オゾンを含むオゾン水で
    あることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記
    載の基板乾燥方法。
  12. 【請求項12】上記処理液は、イソプロピルアルコール
    を含むIPA水溶液であることを特徴とする請求項1な
    いし8のいずれかに記載の基板乾燥方法。
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