JP2003084709A - 電子源の駆動装置及び駆動方法、並びに画像形成装置の駆動方法 - Google Patents

電子源の駆動装置及び駆動方法、並びに画像形成装置の駆動方法

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JP2003084709A JP2002163459A JP2002163459A JP2003084709A JP 2003084709 A JP2003084709 A JP 2003084709A JP 2002163459 A JP2002163459 A JP 2002163459A JP 2002163459 A JP2002163459 A JP 2002163459A JP 2003084709 A JP2003084709 A JP 2003084709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純マトリクス駆動される電子源及びこれを
用いた画像形成装置において、擾乱に影響されずに、良
好に駆動する駆動方法を提供する。 【解決手段】 ゲート電極、カソード電極を備える複数
の電子放出素子の上方に一定電位のアノード電極が配さ
れ、カソード電極−ゲート電極間の電位を変調して電子
放出量を調整する電子源の単純マトリクス駆動におい
て、走査線を選択した後に、N組に分割された信号線を
駆動する際に、ある組の信号線の駆動と別組の信号線の
駆動との間に所定の時間差を設ける。この時間差は、走
査線容量をC、走査線抵抗をRとした時、CR以上(お
おむねCR)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子放出素
子を備えた電子源の駆動装置及び駆動方法に関するもの
であり、さらに、それを使用した画像形成装置の駆動方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型(以下、FE型と称する)、金属/絶縁層/
金属型(以下、MIM型と称する)や、表面伝導型電子
放出素子等がある。
【0003】FE型の例としてはW.P.Dyke&
W.W.Dolan,“FieldEmissio
n”,Advance in Electron Ph
ysics,8,89 (1956) あるいはC.
A.Spindt,“PHYSICAL Proper
ties ofthin−film field em
ission cathodes with moly
bdenium cones”,J.Appl.Phy
s.,47,5248(1976)等に開示されたもの
が知られている。
【0004】MIM型の例としてはC.A.Mead,
“Operation of Tunnel−Emis
sion Devices”,J.Apply.Phy
s.,32,646(1961)等に開示されたものが
知られている。
【0005】また、最近の例では、Toshiaki.
Kusunoki,“Fluctuation−fre
e electron emission from
non−formed metal−insulato
r−metal(MIM)cathodes Fabr
icated by low current Ano
dic oxidation”,Jpn.J.App
l.Phys.vol.32(1993)pp.L16
95,Mutsumi suzuki etal“An
MIM−Cathode Array for Ca
thode luminescent Display
s”,IDW’96,(1996)pp.529等が研
究されている。
【0006】表面伝導型の例としては、エリンソンの報
告(M.I.Elinson Radio Eng.E
lectron Phys.,10(1965))に記
載のもの等があり、この表面伝導型電子放出素子は、基
板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を
流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用するもの
である。表面伝導型素子では、前記のエリンソンの報告
に記載のSnO薄膜を用いたもの、Au薄膜を用いた
もの、(G.Dittmer.Thin Solid
Films,9,317(1972))、In
SnO薄膜によるもの(M.Hartwell an
d C.G.Fonstad,IEEETrans.E
D Conf.,519(1983))等が報告されて
いる。
【0007】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用される。一例として、電子放出素子をX方向及
びY方向に行列状に複数個配し、同じ行に配された複数
の電子放出素子の電極の一方を、X方向の配線に共通に
接続し、同じ列に配された複数の電子放出素子の電極の
他方を、Y方向の配線に共通に接続した単純マトリクス
配置がある。以下単純マトリクス配置について図12で
詳述する。
【0008】m本のX方向配線62は、Dx1,Dx
2,…Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ
法等を用いて形成された導電性金属等で構成することが
できる。配線の材料、膜厚、幅は、適宜設計される。Y
方向配線63は、Dy1,Dy2,…Dynのn本の配
線よりなり、X方向配線62と同様に形成される。これ
らm本のX方向配線62とn本のY方向配線63との間
には、層間絶縁層(不図示)が設けられており、両者を
電気的に分離している(m,nは、共に正の整数)。
【0009】層間絶縁層(不図示)は、真空蒸着法、印
刷法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO等で構
成される。例えば、X方向配線62を形成した基体61
の全面或いは一部に所望の形状で形成され、特に、X方
向配線62とY方向配線63の交差部の電位差に耐え得
るように、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向
配線62とY方向配線63は、それぞれ外部端子として
引き出されている。
【0010】電子放出素子64を構成するm本のX方向
配線62は、カソード電極を兼ねる場合もあり、n本の
Y方向配線63は、ゲート電極を兼ねる場合があり、層
間絶縁層はゲート電極・カソード電極間の絶縁層を兼ね
る場合がある。
【0011】X方向配線62には、X方向に配列した電
子放出素子64の行を、選択するための走査信号を印加
する走査信号印加手段が接続される。一方、Y方向配線
63には、Y方向に配列した電子放出素子64の各列を
入力信号に応じて、変調するための変調信号発生手段が
接続される。各電子放出素子に印加される駆動電圧は、
当前記素子に印加される走査信号と変調信号との差電圧
として供給される。
【0012】電子放出素子を画像形成装置に応用するに
は、蛍光体を十分な輝度で発光させる放出電流が必要で
あり、一方で、オフの際には電子を放出させないように
電子放出素子を制御しなければならない。また、階調数
を増やすことは画質を高める上で重要な要素であること
は言うまでもない。さらにディスプレイの高精細化のた
めには蛍光体に照射される電子ビームの径が小さいもの
である事が要求され、画素数も多く必要となる。そして
製造し易いという事が重要である。
【0013】従来のFE型の例としてSpindt型の
電子放出素子がある。Spindt型では、放出点とし
てマイクロチップが形成され、その先端から電子が放出
される構成が一般的であり、蛍光体を発光させるために
放出電流密度を大きくすると、電子放出部の熱的な破壊
を誘起し、FE素子の寿命を制限することになる。ま
た、先端から放出された電子は、ゲート電極で形成され
た電場によって広がる傾向があり、ビーム径を小さくで
きないという欠点がある。
【0014】このようなFE素子の欠点を克服するため
に、個別の解決策として様々な例が提案されている。
【0015】電子ビームの広がりを防ぐ例としては、電
子放出部上方に収束電極を配置した例がある。これは放
出された電子ビームを収束電極の負電位により絞るのが
一般的だが、製造工程が複雑となり、製造コストの増大
を招く。
【0016】電子ビーム径を小さくする別の例として
は、Spindt型のようなマイクロチップを形成しな
い方法がある。たとえば、特開平8−096703号公
報、特開平8−096704号公報に記載されたものが
ある。
【0017】これは孔内に配置した薄膜から電子放出を
行なわせるため、電子放出膜面上に平坦な等電位面が形
成され電子ビームの広がりが小さくなるという利点があ
る。また、電子放出物質として低仕事関数の構成材料を
使用することで、マイクロチップを形成しなくても電子
放出が可能であり、低駆動電圧が図れる。また製造方法
が比較的に簡易であるという利点もある。さらに、電子
放出が面で行われるために、過度な電界の集中がおき
ず、その結果、チップの破壊がおこらず、長寿命を実現
できる。
【0018】これらFE型の電子放出素子は、通常カソ
ード電極と接続された電子放出物質に対し、電子放出物
質に近接したゲート電極により電子放出に必要な電界
(通常、Spindt型では1×10V/m〜1×1
10V/m)が電子放出物質に与えられることで、電
子放出が可能となる。また通常、素子の上方に配置され
たアノード電極と素子間に形成される電界により、電子
放出素子から放出された電子を加速し、十分なエネルギ
ーを与える構成となっている。アノード電極に達した電
子は、アノード電極に捕捉されて放出電流となる。
【0019】通常、カソード電極とゲート電極との間の
変調電圧は、数10Vから数100Vであり、一方、カ
ソード電極とアノード電極との間の電圧は数100Vか
ら数10kVである。すなわち、カソード電極とゲート
電極との間の変調電圧より数10倍から数100倍、高
圧となっている。
【0020】従って、素子からの電子放出のON−OF
Fの制御には、変調電圧の小さなカソード電極―ゲート
電極間の電圧を変調することが一般的に行われている。
これらの電子放出素子を駆動する方法の一例としては、
特開平8−096703号公報で示されている。その方
式を簡単に図15に示し、説明する。
【0021】本構成では、カラー画像表示のために、R
GBのアノードを時分割で変調させているが、基本的に
は、アノード電極は一定値(250V)で保持し、画像
表示のための信号は、カソード−ゲート電極の電圧を変
調(20V)することで実現されている。また、OFF
時には、カソード−ゲート電極の電圧を同電位とし、両
者とも0Vに設定されている。また、このときのカソー
ド−アノード間の距離は、300μmである。まず選択
された走査線であるカソードに電位−βVを与え、それ
に応じて、信号線であるゲートにはαVの電位が必要な
時間だけかかり、その時、ゲート−カソード間にはα+
βVの電圧がかかり電子を放出する。一走査期間が終わ
ると、選択された走査線であるカソードの電位が0Vと
なり、次に選択された走査線であるカソードの電位が−
βVとなって、上記動作を順次繰り返す。また、アノー
ド電位を一定にした場合、カソード−アノード間の距離
は、ビーム径の縮小化には小さい方が望まれるが、真空
形成の容易さ、放電の回避などから、むやみに小さくす
ることは好ましくない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記単純マトリクス駆
動においては走査線と信号線によるクロストークや容量
結合による電圧の擾乱が起こる。特に電子放出素子の場
合、走査線と信号線の面的な交点上に素子が形成される
ほうが電子放出面積を稼げるという意味で好ましい。一
方では、交点上に素子を配置すると、重なり面積が大き
いため、走査線と信号線の容量は増大し、電圧の擾乱に
関しては好ましくない。
【0023】図16を用いて、単純マトリクス配列され
た電子放出素子を線順次駆動した際の状態変化を説明し
ながら、上記電圧の擾乱について説明する。図16は図
12に示した単純マトリクス配置された複数の電子放出
素子64を動作させたときのタイミング図を示す。ここ
では一つの例としてm=n=5の例で説明する。アノー
ド電圧はVaで一定である。それぞれの走査線(Dx1
〜Dx5)に印加される電位波形および、信号線(Dy
1〜Dy5)に印加される電位波形を図16に示す。
【0024】尚、ここで説明する例においても、走査線
62は、各電子放出素子64のカソード電極に接続し、
信号線は各電子放出素子64のゲート電極に接続する。
【0025】まず、全ての端子がオフ状態にリセットす
る。具体的には、走査線の電位を信号線の電位よりも高
く設定する(例えば走査線の電位は全て20V、信号線
の電位は全て0V)。こうすることで電子放出素子には
マイナス20Vの電圧がかかり、全てオフ状態(電子が
放出されない状態)とすることができる。
【0026】次に、Dx1の走査線をオン状態の電位
(例えばVxOn=0V)に変化させる。これにより、
Dx1につながる電子放出素子のカソードには0Vの電
位が印加されることになる。
【0027】ついで、オン状態にしたい電子放出素子
(例えば、Dy1〜Dy4につながる電子放出素子)に
つながる信号線に一括でオン信号VyOnを印加する。
例えばオン信号が20Vの電位であるとすると、Dy1
―Dy4には20Vが加わる。このとき、Dx1と、D
y1からDy4との各交点の電子放出素子が発光する。
【0028】尚、Dy5は、一走査期間(ある走査配線
が選択されてから、次の走査配線が選択されるまでの期
間)常にオフ状態のため、VyOffの電位である0V
がDy5には与えられ続ける。
【0029】また、時分割パルス階調(パルス幅変調)
の場合は、ある画素を同時に発光させ、階調に合わせて
順次Dyiをオフ状態にするようにVyOff電圧を供
給する。図16に示した例ではDy1−Dy3の3信号
線が一走査期間の半分の時間後にオフ電位のVyOff
(=0V)が印加することで、中間調を表示する例であ
る。Dy4は、1走査期間中に選択された後にV
yOffの電位である0Vが印加される。
【0030】そして、一走査期間中における、Dx1に
走査信号を印加する時間が終了すると、Dx1の電位
を、オフ電位VxOffである20Vに変化させる。こ
のときに、全ての電子放出素子が前述したオフ状態(リ
セット状態)に戻る。
【0031】ついで、走査線Dx2がオン状態になり、
Dx1のときと同様の駆動で、Dyiにその階調に応じ
た時間、オン状態電位を印加する。これを全ての走査線
(Dx5)まで順次繰り返し(線順次駆動し)、1フレ
ームの表示が終了する。
【0032】ここでは5×5の例で示しているが、説明
上の問題であり、たとえば解像度がXGAの場合、マト
リクスの交点の総数は、1024×768個になり、さ
らに、RGBを考えると、走査線の総数:m=768、
信号線の総数:n=1024×3=3072となる。
【0033】ここで、例えばDx1を選択している(V
xOnが印加されている)ときに、Dy1,Dy2,D
y3の信号線が電位を変化させた際に他の配線にも影響
を及ぼしてしまうという問題について説明する。
【0034】走査線Dx1は信号線Dy1−Dy5と容
量Cdを形成している。また走査線Dx1の、信号線以
外との容量である寄生容量をCpxとすると、Cpxと
Cd×5の和である、Cox=Cpx+5CdがDx1
配線の容量(Cox)である。この値は基本的に全ての
走査線(Dxi)で同じである。一方、信号線Dyiの
容量(Coy)は、寄生容量Cpyと、信号線Dyiと
走査線Dx1−Dx5とでつくる容量Cd×5との和で
ある、Coy=Cpy+5Cdとなる。
【0035】ここで、例えば初期にはDy1−Dy4ま
でオン信号が入っていて、その後、Dy1〜Dy3を同
時にオフするタイミング「A」での電圧変化について述
べる(図16参照)。その時はDx1からDx5まで全
てδV=20V×3Cd/(Cpx+5Cd)で表す容
量結合による電圧変化を示す。例えば、Cpx=Cdで
あると、δVとして約10Vの電圧降下を起こす。電圧
源より電圧を供給しているためにこれが定常的に走査線
の電位として変化してしまうわけではないが、図16に
あるようにCRの時定数時間分は変動してしまう。
【0036】従って、Dx2−〜Dx5までの各走査線
と、Dy4との各交点に位置する各電子放出素子では、
Dx2〜Dx5の電位が10V、Dy4の電位が20V
のため、その差分である10V(擾乱電位)が、そのま
ま各電子放出素子に印加されてしまう(図16の下から
2番目の電位波形はDy4とDx2との交点に印加され
る電圧波形)。この擾乱電位(10V)が、電子放出素
子の閾値以下ならば電子放出しないが閾値以上であると
電子放出してしまう。
【0037】しかもこの擾乱はyの数だけ起こる可能性
があり、大きな擾乱となる。ここではm=n=5の例な
ので、δV=10Vですんだが、m、nが非常に大きく
なる、通常の画像形成装置では、δVはほとんど20V
に近づく。その結果、本来、電子を放出しないはずの電
子放出素子が多数電子を放出してしまい、結果、表示上
大きな問題となる。
【0038】液晶装置のようなフレーム期間中発光しつ
づけ、フレーム積算で発光強度を得ている素子において
はこの時間程度の発光は画質に影響しにくいが、電子放
出を利用する画像形成装置では瞬間の発光(インパルス
状の出力)で輝度を得ているため、擾乱された発光がそ
のまま画質に大きく影響を及ぼす。
【0039】上記タイミング図(図16)においてもう
一つの問題はDx1とDy5との交点の電子放出素子で
ある。この素子には、黒表示を示す信号が入力されてい
るが、やはり、Dy1〜Dy3がオフ状態であるときに
発光してしまう。ただし、これは1フレームに一度しか
起こらないものであり、上記選択されていない走査線で
の課題に比べると重要性は少ない。
【0040】このような条件で、画像形成装置を構成す
ると、通常の駆動方法では、オフ状態でなけばいけない
画素(電子放出素子)がオン状態となり、コントラスト
の低下がおこってしまい問題となる。
【0041】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、電子
ビーム径が小さく、高効率が可能な電子放出素子を複数
備えた電子源を単純マトリクス駆動で駆動する際に、電
子源を良好に駆動する装置及び方法を提案するものであ
り、さらに、この電子源を利用して、画質の良好で高精
細な画像形成装置の駆動方法を提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る電子源の駆動装置及び駆動方法並びにこ
れを使用した画像形成装置の駆動方法は以下のように構
成される。
【0043】本発明に係る電子源の駆動装置は、複数の
電子放出素子が、複数の走査線と、該複数の走査線と交
差する複数の信号線とに接続された電子源の駆動装置で
あって、複数の走査線の中から所望の走査線を選択し、
該選択された走査線に選択信号を印加すると共に、選択
されなかった走査線に非選択信号を印加する操作を順次
全ての前記複数の走査線に対して行う走査手段と、前記
複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に選択
信号が印加され始めるタイミングが、互いに異なるよう
に、前記複数の信号線に選択信号を印加する、信号線駆
動手段と、を有しており、前記走査線の電気容量をC、
該走査線の電気抵抗をRとした場合に、前記各々の組に
選択信号が印加され始めるタイミングを、それぞれCR
の0.9倍以上異ならせることを特徴とする。
【0044】また、本発明に係る電子源の駆動装置は、
複数の電子放出素子が、複数の走査線と、該複数の走査
線と交差する複数の信号線とに接続された電子源の駆動
装置であって、複数の走査線の中から所望の走査線を選
択し、該選択された走査線に選択信号を印加すると共
に、選択されなかった走査線に非選択信号を印加する操
作を順次全ての前記複数の走査線に対して行う走査手段
と、前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の
組に選択信号が印加され始めるタイミングが、互いに異
なるように、前記複数の信号線に選択信号を印加する、
信号線駆動手段と、を有しており、前記走査線の電気容
量をC、該走査線の電気抵抗をRとした場合に、前記各
々の組に選択信号が印加され始めるタイミングを、それ
ぞれCR以上異ならせることを特徴とする。
【0045】また、本発明に係る電子源の駆動装置は、
前記信号線駆動手段は、前記所望の走査線が選択されて
いる期間中にすべての前記信号線を駆動する機能を有す
る。
【0046】また、本発明に係る電子源の駆動装置は、
前記信号線駆動手段が前記信号線に印加する選択信号
は、パルス波形の電位であり、該パルス波形は、入力さ
れた画像信号の階調に応じて変調されたパルス幅を有す
る信号であることを特徴とする。
【0047】また、本発明に係る電子源の駆動装置は、
前記信号線駆動手段が印加する選択信号はパルス波形の
電位であり、該パルス波形は、入力された画像信号の階
調に応じて変調された波高値を有する信号であることを
特徴とする。
【0048】また、本発明に係る電子源の駆動装置は、
前記複数の信号線は2乃至10の組に分けて、選択信号
が印加されることを特徴とする。
【0049】さらに、本発明に係る電子源の駆動方法
は、複数の電子放出素子が、複数の走査線と、該複数の
走査線と交差する複数の信号線とに接続された電子源の
駆動方法であって、前記複数の走査線の中から所望の走
査線を選択し、該選択された走査線に選択信号を印加す
るとともに、選択されなかった走査線に非選択信号を印
加する操作を順次全ての前記複数の走査線に対して行
い、前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の
組に選択信号を印加し始めるタイミングを、前記走査線
の電気容量をC、該走査線の電気抵抗をRとした場合
に、それぞれCRの0.9倍以上異ならせることを特徴
とする。
【0050】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
複数の電子放出素子が、複数の走査線と、該複数の走査
線と交差する複数の信号線とに接続された電子源の駆動
方法であって、前記複数の走査線の中から所望の走査線
を選択し、該選択された走査線に選択信号を印加すると
ともに、選択されなかった走査線に非選択信号を印加す
る操作を順次全ての前記複数の走査線に対して行い、前
記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に選
択信号を印加し始めるタイミングを、前記走査線の電気
容量をC、該走査線の電気抵抗をRとした場合に、それ
ぞれCR以上異ならせることを特徴とする。
【0051】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
一走査期間中に前記すべての信号線を駆動することを特
徴とする。
【0052】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
前記信号線に印加される信号はパルス波形の電位であ
り、該パルス波形は、入力された画像信号の階調に応じ
て変調されたパルス幅を有する。
【0053】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
前記信号線に印加される信号はパルス波形の電位であ
り、該パルス波形は、入力された画像信号の階調に応じ
て変調された波高値を有する。
【0054】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
前記複数の信号線は2乃至10の組に分けられて分け
て、選択信号が印加されることを特徴とする。
【0055】また、本発明に係る電子源の駆動方法は、
前記走査線と前記信号線のそれぞれの交差部に複数の電
子放出素子が設けられている。
【0056】さらに、本発明に係る画像形成装置の駆動
方法は、電子源と、電子源から放出された電子によって
画像を形成する画像形成部材と、を備えた画像形成装置
の駆動方法であって、前記電子源を請求項7乃至13の
駆動方法によって駆動することによって画像を形成す
る。
【0057】このような構成によって、本発明の適用可
能な電界放出型電子放出素子の駆動方法を応用した電子
源及び画像形成装置の駆動方法は、電子ビーム径が小さ
く、高効率な電子放出素子を単純マトリクス駆動で駆動
する際に、駆動による電圧の擾乱があっても画質に影響
を与えず良質な画像を提供することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下に図1〜8を参照して、この
発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。た
だし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸
法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記
載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定す
る趣旨のものではなく、また、カソード、ゲート、アノ
ードの各電極に印加される電位、駆動波形等の条件も、
特に記載がない限り、それらのみに限定する趣旨のもの
ではないのはいうまでもない。
【0059】図2は本発明の駆動方法が好ましく適用さ
れる、最も基本的な構成の電子放出素子を示す模式図で
ある。図2(a)は断面図、図2(b)は平面図であ
る。また、図3はこの素子を駆動させた場合(ON―O
FF状態)の駆動電圧と放出電流の図である。また、図
1は、図2、3で示す本発明の素子の駆動条件を説明す
る図である。
【0060】図2において、1は基板、2はカソード電
極、3は絶縁層、4はゲート電極、5は電子放出層をそ
れぞれ示し、これらが電子放出素子を構成している。
【0061】カソード電極2にはカソード電位Vcが、
ゲート電極4にはゲート電位Vgが電源6により変調さ
れて、カソード−ゲート間電圧(Vg−Vc)が駆動電
圧として与えられる。
【0062】7はアノード電極を示し、アノード電圧V
aが高圧電源8により与えられる。アノード電極7では
電子が捕捉され、電子放出電流Ieが検出される。
【0063】また、図2における電子放出素子では、w
1の幅、h1の高さを有する孔が形成されている。ま
た、アノード電極7は、電子放出素子上方にHだけはな
れて配置される。アノード電極―素子間距離Hの素子の
位置とは、通常はカソード電極2の位置を基準とすれば
いい。
【0064】駆動状態では、カソード電位、ゲート電
位、アノード電位が与えられて、それに応じた電界が形
成される。
【0065】図3はこの本発明の素子電圧−放出電流特
性であり、電圧が0Vもしくはマイナスの場合は電流は
流れない。ある閾値を持って電流が流れ始める。
【0066】図4は本発明の電子放出素子を図12に示
した様に、マトリクス配列し、そして、マトリクス駆動
(線順次駆動)した際のオン状態−オフ状態を示す概略
図である。尚、ここで説明する例においては、走査線6
2がDx1〜Dx10から構成され、信号線63がDy
1〜Dy10から構成される場合を示す。
【0067】図4(a)は本発明の駆動方法により実現
する表示画像を模式的に表す平面図である。ここでは、
電子放出素子を10×10個マトリクス状に配列した例
で説明する。しかし、本発明は、さらに画素(電子放出
素子数)が増えても適用できる。この図では、Dy1〜
Dy8とDX1〜Dx5との各交点で電子放出素子が中
間調状態であり、Dy9とDx1〜Dx5との各交点が
白状態となる例で示す。その他の部分はオフ状態であ
る。このときの、駆動タイミングチャートおよびその電
圧波形を図1に示す。
【0068】ここでは、図2で示す絶縁膜の厚さを1μ
mとし、20Vの電圧がゲートにかかると電界としては
およそ、2×10V/cmとなり、電子が放出される
ような電子放出素子を用いている。そして、ここで説明
する例では、信号線のオン電圧(VyOn)が20V、
走査線のオン電圧(VxOn)を0Vとしている。
【0069】また、ここでは、信号線Dy1〜Dy10
が、2つの組に分割されて駆動される例を示す。Dy1
−Dy5が第1組、Dy6−Dy10が第2組であり、
第2組よりも先に第1組を駆動するものである。
【0070】図1では、まず、走査線Dx1がOFF状
態である20VからON状態である0Vとなり、つい
で、信号線Dy1−Dy5がON状態の20Vになる。
続いて、ある時間Δtの後にDy6−Dy9がON状態
になる。その後画像に応じてオフするわけであるが、ま
ず、中間調表示のDy1−Dy5が1走査線時間の半分
でオフする。この時Dx1−Dx10のカソード電極の
電位は容量結合によりマイナス側にふられる。ただし、
Dy1−Dy5との容量結合であり、Dy6−Dy10
は電圧変化しないのでその分はふられ量も小さい。つい
で、時間差Δt後にDy6−Dy8がオフ状態になり、
また、その時にカソード電位は容量結合によりマイナス
側にふられる。最後に一走査線の終了時にDy9がオフ
し、その後Dx1がオフ電圧となる。
【0071】次に、Dx2がオン状態に変化し、Dx1
で行ったと同様な駆動を行う。これをDx10まで順次
繰り返し(線順次駆動し)1フィールドとする。
【0072】図16を用いて説明した駆動方法では、図
4(b)のように、Dx6−10とDy9の交点で発光
してしまい、たて筋状の発光を生じる場合があったが、
本発明の駆動方法では、そのような発光は原理的に抑制
できるため、コントラストを低下させてしまう現象を抑
制することができた。
【0073】以下に一般的な数値例で示す。
【0074】走査線の総数をm、信号線の総数をn、走
査線のオン電圧およびオフ電圧をそれぞれVxOn、V
xOff、信号線のオン電圧およびオフ電圧をそれぞれ
On、VyOff、信号線と走査線の交差部での容
量をCd、走査線の寄生容量をCpx、信号線の寄生容
量をCpyとし、信号線の分割数をN、分割されたある
組を構成する信号線の数をP本、とすると、ある組を構
成する全ての信号線がオン状態からオフ状態に移ると、
瞬間的に容量結合により、走査線は以下の電圧降下が起
こる。
【0075】
【数1】
【0076】信号線を均等にN分割したとすれば、NP
=nであり、P=n/Nなので、分割しない場合と比べ
てδVが1/Nになることが重要である。N=2だとし
てもδVは1/2となりδVを抑制することに非常に大
きな効果があることがわかる。
【0077】最も問題となる電子放出の閾値電圧をVt
hとした場合に、オン状態の信号線とオフ状態の走査線
との交差部において必要な条件は、Vth>素子にかか
る電圧(=|VyOn−VxOff|−δV)である。
δVを小さくすること、即ち、上記理由からNを1でな
く2以上にすることで、条件を満たすことができる。
【0078】ただし、Nが大きくなることは、ある組の
駆動と、別の組の駆動に時間差を取ることからその時間
差xNの時間のロスが必須である。そのため、1フレー
ムあたりの発光の1Bitの時間を小さくする必要があ
るため、輝度の低下もしくは輝度を低下させないために
各種電圧の上昇(ゲート、カソード、もしくはアノー
ド)から消費電力の増加へとつながる。特に走査線の数
が増え画素数が多くなるほど好ましくない。Nとしては
2以上10以下の値が適当である。特には、Nは3が好
ましい。これは、RGB毎に分割することで、対応する
ことができ、駆動回路の設計上も好ましいためである。
【0079】さらに、各組の駆動の時間差は長く取る方
が各組の駆動系に影響が及ばないため好ましいことはい
うまでもないが、上記同じ理由から制限が課せられる。
時間差としては走査線のCR以上であれば、一つの組の
駆動による擾乱がほぼおさまり、各組の擾乱が重なりδ
Vが大きくなることが抑制される。そのため、おおむね
CR程度(実効的には、CR±10%)が理想的であ
る。したがって、時間差は、0.9×CR以上であれば
よい。また、ここでの説明では走査線をカソードとし、
信号線をゲートとして説明したが、逆の場合、すなわち
走査線がゲートで、信号線がカソードの場合も同様に適
応できることは言うまでもなく、限定されるものではな
い。
【0080】また、上記Cpxは、隣接する走査線との
容量が支配的であり、その他、アノードとの容量や下地
基板との容量等が考えられる。表示領域外ではカソード
で無い他の固定電位の層や出力バッファーでの容量(表
示領域内の容量に比べると殆んど無視できる)等が有
る。上記Cdは、画素部分の断面像(例えばSEM像)
をもとにして、基本的な式である、Cd=εεS/d
から求めることができる(ε:真空の誘電率、ε:走
査線と信号線完材料の比誘電率、S:走査線と信号線の
重なり面積、d:走査線と信号線の距離)。
【0081】ただし、平行平板からのずれであるフリン
ジ効果等はその形状から算出し、係数をかければ良い。
一方、全体容量Cは、例えば、今、容量を求めようとす
る走査線以外の走査線や信号線の電位を全て固定し、
今、容量を求めようとする走査線に特定の周波数で交流
電圧をかけることでQが測定でき、C=Q/Vから求め
ることができる。そして、C−nCdで得られる値が、
走査線の寄生容量Cpxとして得ることができる。
【0082】本発明に好ましく適用可能な電子放出素子
では、電子放出層5とアノード電極7の間に歪みが少な
く平坦な電界が形成されているために、電子ビームの広
がりも小さい。即ち、電子ビーム径を小さくすることが
できる。
【0083】さらには、本発明の素子は積層を繰り返し
た非常に単純な構成であり、製造プロセスが容易であ
り、歩留まり良く製造できる。
【0084】本素子の一般的な製造方法を図5に示し
た。
【0085】以下、図5を参照して本発明の適用可能な
電子放出素子の製造方法の一例を説明する。
【0086】図5(a)に示すように、石英ガラス、N
a等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、
シリコン基板等にスパッタ法等によりSiOを積層し
た積層体、アルミナ等セラミックスの絶縁性基板などを
基板1として用いることができる。そして、基板1上に
カソード電極2を積層する。
【0087】カソード電極2は一般的に導電性を有して
おり、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜技術、フ
ォトリソグラフィー技術により形成される。カソード電
極2の材料は、例えば、Be,Mg,Ti,Zr,H
f,V,Nb,Ta,Mo,W,Al,Cu,Ni,C
r,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、Ti
C,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化
物、HfB,ZrB,Lba,CeB、Y
,GdB等の硼化物、TiN,ZrN,HfN等
の窒化物、Si,Ge等の半導体、アモルファスカーボ
ン,グラファイト,ダイヤモンドライクカーボン,ダイ
ヤモンドを分散した炭素及び炭素化合物等から適宜選択
される。カソード電極2の厚さとしては、数十nmから
数mmの範囲で設定され、好ましくは数百nmから数μ
mの範囲で選択される。
【0088】次に、図5(b)に示すようにカソード電
極2に続いて絶縁層3を堆積する。絶縁層3は、スパッ
タ法等の一般的な真空成膜法、CVD法、真空蒸着法で
形成され、その厚さとしては、数nmから数μmの範囲
で設定され、好ましくは数十nmから数百nmの範囲か
ら選択される。望ましい材料としてはSiO,Si
N,Al,CaFなどの高電界に絶えられる耐圧
の高い材料が望ましい。
【0089】更に、絶縁層3に続きゲート電極4を堆積
する。ゲート電極4は、カソード電極2と同様に導電性
を有しており、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜
技術、フォトリソグラフィー技術により形成される。ゲ
ート電極4の材料は、例えば、Be,Mg,Ti,Z
r,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Al,Cu,N
i,Cr,Au,Pt,Pd等の金属または合金材料、
TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭
化物、HfB,ZrB,LaB,CeB、YB
,GdB等の硼化物、TiN,ZrN,HfN等の
窒化物、Si,Ge等の半導体、有機高分子材料等から
適宜選択される。ゲート電極4の厚さとしては、数nm
から数十μmの範囲で設定され、好ましくは数nmから
数百nmの範囲で選択される。
【0090】なお、電極2,4は、同一材料でも異種材
料でも良く、また、同一形成方法でも異種方法でも良
い。
【0091】次に、図5(c)に示すように、フォトリ
ソグラフィー技術によりマスクパターン41を形成す
る。
【0092】そして、図5(d)に示すように、各層
3,4の一部がカソード電極2から取り除かれた、積層
構造が形成される。ただし、本エッチング工程は、カソ
ード電極2上で停止しても良いし、カソード電極2の一
部がエッチングされても良い。
【0093】エッチング工程はそれぞれの各層3,4,
及び17の材料に応じて、エッチング方法を選択すれば
良い。
【0094】次に、図5(e)に示すように、全面に電
子放出層5を堆積する。電子放出層5は蒸着法、スパッ
タ法、プラズマCVD法等の一般的成膜技術で形成され
る。電子放出層5を構成する材料は、低仕事関数の材料
を選択するのが好ましい。
【0095】電子放出層5を構成する材料としては、例
えば、アモルファスカーボン,グラファイト,ダイヤモ
ンドライクカーボン,ダイヤモンドを分散した炭素及び
炭素化合物等から適宜選択される。好ましくはより仕事
関数の低いダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカー
ボン等が良い。
【0096】電子放出層5の膜厚としては、数nmから
数百nmの範囲で設定され、好ましくは数nmから数十
nmの範囲で選択される。また、本発明においては、電
子放出層5として、複数のカーボンファイバーを含む膜
から構成されるものも好ましく用いられる。カーボンフ
ァイバーとしては、カーボンナノチューブ(ファイバー
の軸を取り巻くように筒状のグラフェンを有するファイ
バー(シングルウォールカーボンナノチューブ)や、マ
ルチウォールカーボンナノチューブ(ファイバーの軸を
取り巻くように複数の筒状のグラフェンを有するファイ
バー)を含む)や、グラファイトナノファイバー(ファ
イバーの軸方向に対して非平行に積層されたグラフェン
を有するファイバー)が好ましく用いられる。
【0097】カーボンファイバーの中では、特に、グラ
ファイトナノファイバーを用いることが大きな放出電流
を得る上で好ましい。また、上記カーボンファイバーと
しては、カーボンファイバーがコイル状になったカーボ
ンナノコイルも含む。
【0098】次に、図5(f)のようにマスクパターン
41を剥離して図1で示すような素子が完成する。
【0099】図2に示した孔(ゲートおよび絶縁層に設
けた開口)の径w1は、素子の電子放出特性に大きく依
存する因子であり、素子を構成する材料の特性、特に電
子放出層の仕事関数や膜厚、素子の駆動電圧、その時に
必要とする電子放出ビームの形状により適宜設定され
る。通常、w1は数百nmから数十μmの範囲から選択
される。
【0100】孔の形状は特に定められるものではなく、
矩形形状であってもよい。
【0101】孔の高さh1は、素子の電子放出特性に依
存するもうひとつの因子であり、電子放出に必要な電界
を与えるためには絶縁層、電子放出層の膜厚によって適
宜設定される。また、電子放出ビームの形状にも関連し
ている。さらに、マトリクス配線にしたときの走査線と
信号線との容量を決定するパラメーターであり、他のパ
ラメーターとの整合を取って設計すべき項目である。
【0102】さらに、カソード電極2のパターンニング
後、電子放出層5を全面に形成し、エッチング工程で、
電子放出層5の上面でエッチングを停止させる場合もあ
る。また、ダイヤモンド薄膜、またはダイヤモンドライ
クカーボン等を所望の場所に選択的に堆積する場合もあ
る。
【0103】さらに、本発明は、図2などに示した構造
だけではなく、図11に示すように、カソード電極2
が、絶縁層3を間に挟んでゲート電極4上に配置した構
造の電子放出素子にも好ましく適用することができる。
この様な形態の場合には、電子放出層5には、複数のカ
ーボンファイバーを含む膜を用いるのが好ましく、カー
ボンファイバーとしては、特に、グラファイトナノファ
イバーを用いるのが好ましい。
【0104】また、電子放出層から放出された電子がゲ
ート電極4に照射されることを抑制するために、図11
に示すように、電子放出層5の周囲を、カソード電極の
周囲よりも内側に設けることが好ましい。
【0105】上記電子放出素子の複数個を基体上にマト
リクス状に配列した電子源並びに画像形成装置の構成例
を以下に説明する。
【0106】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用されるが、例えば、前述した単純マトリクス駆
動を用いて画像形成装置が構成できる。
【0107】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。このような単純マトリクス配置の電子
源及びその駆動装置を用いて構成した画像形成装置につ
いて、図6を用いて説明する。
【0108】図6は、画像形成装置の表示パネルの一例
を示す模式図である。図6において、71は電子放出素
子、81は電子放出素子を複数配した電子源基板、91
は電子源基板81を固定したリアプレート、96はガラ
ス基体93の内面に蛍光膜94とメタルバック95等が
形成されたフェースプレートである。92は、支持枠で
あり、前記支持枠92には、リアプレート91、フェー
スプレート96がフリットガラスなどを用いて接続され
る。
【0109】外囲器(パネル)98は、上述の如く、フ
ェースープレート96、支持枠92、リアプレート91
で構成される。リアプレート91は主に基板81の強度
を補強する目的で設けられるため、基板81自体で十分
な強度を持つ場合は別体のリアプレート91は不要とす
ることができ、基板81とリアプレート91が一体構成
の部材であっても構わない。
【0110】蛍光膜94とメタルバック95とをその内
側表面に配置したフェースプレート96とリアプレート
91と支持枠92とが接合する接着面にフリットガラス
を塗布し、フェースプレート96と支持枠92とリアプ
レート91とを、所定の位置で合わせ、固定し、加熱し
て焼成し封着する。
【0111】また、焼成し封着する加熱手段は、赤外線
ランプ等を用いたランプ加熱、ホットプレート等、種々
のものが採用でき、これらに限定されるものではない。
【0112】また、外囲器を構成する複数の部材を加熱
接着する接着材料は、フリットガラスに限るものではな
く、封着工程後、充分な真空雰囲気を形成できる材料で
あれば、種々の接着材料を採用することができる。
【0113】上述した外囲器は、本発明の一実施態様で
あり、限定されるものではなく、種々のものが採用でき
る。
【0114】他の例として、基板81に直接支持枠92
を封着し、フェースプレート96、支持枠92及び基体
81で外囲器98を構成しても良い。また、フェースー
プレート96、リアプレート91間に、スペーサーとよ
ばれる不図示の支持体を設置することにより、大気圧に
対して十分な強度をもつ外囲器98を構成することもで
きる。
【0115】また、図7にフェースープレート96に形
成された蛍光膜94を模式図で示す。蛍光膜94は、モ
ノクロームの場合は蛍光体85のみから構成することが
できる。カラーの蛍光膜の場合は、ブラックストライ
プ、ブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材86
と蛍光体85とから構成することができる。
【0116】ブラックストライプ、ブラックマトリクス
を設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色
蛍光体の各蛍光体85間の塗り分け部を黒くすることで
混色等を目立たなくすることと、蛍光膜94における外
光反射によるコントラストの低下を抑制することにあ
る。ブラックストライプの材料としては、通常用いられ
ている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、光
の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0117】ガラス基板93に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
が採用できる。蛍光膜94の内面側には、通常メタルバ
ック95が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート9
6側へ鏡面反射させることにより輝度を向上させるこ
と、電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作
用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によ
るダメージから蛍光体94を保護すること等である。メ
タルバック95は、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面
の平滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)
を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させるこ
とで作製できる。
【0118】フェースプレート96には、更に蛍光膜9
4の導電性を高めるため、蛍光膜94の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
【0119】本発明においては、電子放出素子71の直
上に電子ビームが到達するため、電子放出素子71の直
上に蛍光膜94が配置されるように、位置あわせされて
構成される。
【0120】次に、封着工程を施した外囲器(パネル)
を封止する真空封止工程について説明する。
【0121】真空封止工程は、外囲器(パネル)98を
加熱して、80〜250℃に保持しながら、イオンポン
プ、ソープションポンプなどの排気装置によりの排気管
(不図示)を通じて排気し、有機物質の十分少ない雰囲
気にした後、排気管をバーナーで熱して溶解させて封じ
きる。外囲器98の封止後の圧力を維持するために、ゲ
ッター処理を行なうこともできる。
【0122】これは、外囲器98の封止を行う直前ある
いは封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた
加熱により、外囲器98内の所定の位置(不図示)に配
置されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理であ
る。ゲッターは通常Ba等が主成分であり、前記蒸着膜
の吸着作用により、外囲器98内の雰囲気を維持するも
のである。
【0123】以上の工程によって製造された単純マトリ
クス配置の電子源を用いて構成した画像形成装置は、図
8に示すように各電子放出素子に、容器外端子Dx1〜
Dxm、Dy1〜Dynを介して電圧を印加することに
より、電子放出が生ずる。
【0124】高圧端子97を介してメタルバック95、
あるいは透明電極(不図示)に高圧を印加し、電子ビー
ムを加速する。
【0125】加速された電子は、蛍光膜94に衝突し、
発光が生じて画像が形成される。
【0126】図8はNTSC方式のテレビ信号に応じて
表示を行うための駆動回路(駆動装置)の一例を示すブ
ロック図を示した。
【0127】走査手段としての走査回路1302につい
て説明する。同回路は、内部にM個のスイッチング素子
を備えたもので(図中、S1ないしSmで模式的に示し
ている)ある。各スイッチング素子は、直流電圧源Vx
1の出力電圧もしくは電源Vx2のいずれか一方を選択
し、表示パネル1301の端子Dx1ないしDxmと電
気的に接続される。S1乃至Smの各スイッチング素子
は、制御回路1303が出力する制御信号Tscanに
基づいて動作するものであり、例えばFETのようなス
イッチング素子を組み合わせることにより構成すること
ができる。
【0128】直流電圧源Vx1、Vx2は、本例の場合
には前述の本発明に適用可能な電子放出素子の特性に基
づき設定されている。
【0129】制御回路1303は、外部より入力する画
像信号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路1303は、
同期信号分離回路1306より送られる同期信号Tsy
ncに基づいて、各部に対してTscanおよびTsf
tおよびTmryの各制御信号を発生する。
【0130】同期信号分離回路1306は、外部から入
力されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と
輝度信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数
分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信
号分離回路1306により分離された同期信号は、垂直
同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便
宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号か
ら分離された画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号
と表した。前記DATA信号はシフトレジスタ1304
に入力される。
【0131】シフトレジスタ1304は、時系列的にシ
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路1303より送られる制御信号Tsftに基づ
いて動作する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジ
スタ1304のシフトクロックであるということもでき
る。)。
【0132】シリアル/パラレル変換された画像1ライ
ン分(電子放出素子N素子分の駆動データに相当)のデ
ータは、Id1乃至IdnのN個の並列信号として前記
シフトレジスタ1304より出力される。
【0133】ラインメモリ1305は、画像1ライン分
のデータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路1303より送られる制御信号Tmryに
従って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶さ
れた内容は、I’d1乃至I’dnとして出力され、変
調信号発生器1307に入力される。さらにこの制御信
号により、信号線を複数の組に分割し、時間差を持って
出力するように制御される。
【0134】信号線駆動手段としての変調信号発生器1
307は、画像データI’d1乃至I’dnの各々に応
じて本発明の電子放出素子の各々を適切に駆動変調する
為の信号源であり、その出力信号は、端子Doy1乃至
Doynを通じて表示パネル1301内の本発明の電子
放出素子に印加される。
【0135】本素子にパルス状の電圧を印加する場合、
例えば電子放出閾値以下の電圧を印加しても電子放出は
生じないが、電子放出閾値以上の電圧を印加する場合に
は電子ビームが出力される。その際、パルスの波高値V
mを変化させる事により出力電子ビームの強度を制御す
ることが可能である。また、パルスの幅Pwを変化させ
ることにより出力される電子ビームの電荷の総量を制御
する事が可能である。さらには、上記VmとPwとを組
み合わせることにより出力される出力電子ビームの強度
と電子ビームの電荷の総量とを同時に制御する事が可能
である。
【0136】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器1307として、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの
波高値を変調するような電圧変調方式の回路を用いるこ
とができる。尚、本発明は、パルス幅変調方式あるい
は、パルス幅変調方式を基本として電圧変調方式を一部
取り入れた変調方式において特に効果を発揮する。
【0137】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器1307として、一定の波高値の電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用い
ることができる。
【0138】シフトレジスタ1304やラインメモリ1
305は、デジタル信号式あるいはアナログ信号式のも
のを採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0139】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路1306の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには1306の出力部にA/
D変換器を設ければ良い。これに関連してラインメモリ
1305の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かに
より、変調信号発生器1307に用いられる回路が若干
異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用いた電圧
変調方式の場合、変調信号発生器1307には、例えば
D/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路などを付
加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器13
07には、例えば高速の発振器および発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値
と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合せた回路を用いる。必要に応じて、比較器
の出力するパルス幅変調された変調信号を本発明の電子
電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅
器を付加することもできる。
【0140】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器1307には、例えばオペアンプな
どを用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシ
フト回路などを付加することもできる。パルス幅変調方
式の場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)
を採用でき、必要に応じて本発明の電子放出素子の駆動
電圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもで
きる。
【0141】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついては、NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL、SECAM方式など他、
これよりも、多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0142】また表示装置の他、感光性ドラム等を用い
て構成された光プリンターとしての画像形成装置等とし
ても用いることができる。
【0143】また、本発明が好ましく適用できる電子放
出素子としては、例えば、フィールドエミッション型の
電子放出素子、MIM型電子放出素子、表面伝導型電子
放出素子、などが挙げられる。
【0144】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0145】[実施例1]図2に本実施例により作製し
た電子放出素子の平面図、断面図の一例を、図5に本実
施例の電子放出素子の製造方法の一例を示した。以下
に、本実施例の電子放出素子の製造工程を詳細に説明す
る。
【0146】(工程1)まず、図5(a)に示すよう
に、基板1に石英を用い、十分洗浄を行った後、スパッ
タ法によりカソード電極2として厚さ500nmのWを
形成した。
【0147】(工程2)次に、図5(b)に示すよう
に、絶縁層3として厚さ600nmのSiO、ゲート
電極4として厚さ100nmのTiをこの順で堆積し
た。
【0148】(工程3)次に、図5(c)に示すよう
に、フォトリソグラフィーで、ポジ型フォトレジスト
(AZ1500/クラリアント社製)のスピンコーティ
ング、フォトマスクパターンを露光し、現像し、マスク
パターン41を形成した。
【0149】(工程4)図5(d)に示すように、マス
クパターン41をマスクとして、Taのゲート電極4及
び絶縁層3をCFガスを用いてそれぞれドライエッチ
ングし、カソード電極2で停止させ、幅w1が3μmの
円形の孔を形成した。
【0150】(工程5)続いて図5(e)に示すよう
に、プラズマCVD法でダイヤモンドライクカーボンの
電子放出層5を全面に100nm程度堆積した。反応ガ
スはCHガスを用いた。
【0151】(工程6)図5(f)に示すように、マス
クパターン41を完全に除去し、本実施例の電子放出素
子を完成させた。
【0152】孔の高さh1は2μmとなった。
【0153】以上のようにして作製した電子放出素子
を、図1のように、H=2mmとして配置して、図1で
示す駆動を行った。Va=10kV、VxOn=0V、
xO ff=20V、VyOn=20V、VyOff
0Vとした。分割数は2であり、画素数はQVGA画素
であるため320(RGB別で960)×240のQV
GAである。本実施例では、カソードを走査線、ゲート
を信号線とし、信号線側を変調した。また、本実施例で
はRGB画素に対応して信号線を配置しているため、信
号線の総数は960本ある。容量は走査線と信号線の重
なり容量が0.75pFである。走査線の全体の容量に
対して信号線と走査線の重なりとで形成する容量は80
%であり、1つの組の信号線がすべて20V変動する
と、各走査線は10V×0.8=8V電圧降下した。こ
の2つの組の時間差としては走査線容量が全体で1×1
−9Fで、抵抗が100Ωであり、CRとしては0.
1μsである。64階調表示素子であり、1Bitとし
ては約1μsなので、時間差は1Bit分の1μsとし
た。本実施例では走査線が8Vの電圧降下しても、電子
放出素子にかかる電圧は、20−20+8=8Vとなり
オフしたままであった。信号線を同時に駆動させると電
圧降下は倍の16Vとなり、電子放出素子にかかる電圧
が16Vとなり、本来は黒である部分でコントラストの
低下が観察された。それに対し、本実施例における駆動
を行ったところ、OFF時の電子放出電流IeはON時
の1/100以下となり、蛍光体での発光も確認されな
かった。
【0154】本実施例では2分割の例で示したが、実施
態様で示したようにこれに制限されることがなく、3分
割や4分割でも良い。また、各組で同じ信号線の数にす
ることに限定されることもなく、各組の信号線の数は同
じであっても、異なっても良い。
【0155】また、一走査期間にある組の信号線のみを
動作させ、他の組は次のフレームに動作させ、信号線に
よる走査線への擾乱を抑制することも可能であり限定さ
れないが、このときは1フレームで全ての画素が発光す
るわけではないので、画質的には多少劣化が生じるた
め、そのような画像でも許容される用途には同様に使用
できるため、本発明の駆動方法が適用できる。
【0156】[実施例2]本発明の示す第2実施例を示
し、本発明の他の駆動方法を説明する。本実施例では時
間階調でなくアナログ階調とした。このときのタイミン
グチャートを図9に示す。アナログ階調なので信号線の
電位は一定でなく、階調に合わせて電位値が異なる。本
実施例では4分割に信号線を分類し、駆動した例で示
す。一括駆動であると階調によらず、オンタイミング
と、オフタイミングは全ての信号線で共通であり、以下
の電圧の擾乱が各走査線であるカソードにのる。
【0157】
【数2】
【0158】ここでMは信号線の合計本数である。オン
タイミングではプラスであり、オフタイミングではマイ
ナスである。
【0159】この擾乱により、実施例1で記述したよう
にコントラストの低下が生じるが、4分割すると
【0160】
【数3】
【0161】となり、図9で示すように各値が異なるが
δVの絶対値は小さくなり、擾乱時間は増えるものの電
子放出素子に与える影響は小さくなった。すなわちこの
擾乱が1走査線ごとにプラスマイナスで各4回生じるが
絶対値のδVが小さくなるためオフ状態の電子放出素子
を発光するには至らず、実施例1と同様に大きな効果が
生じ、コントラストの低下は起こらず、良質な画像が得
られた。
【0162】[実施例3]次に、本発明の実施例3を示
す。実施例1及び2の例では走査線と信号線の交点で電
子放出素子が1つあるような図面で説明したが、本実施
例では、図10に示すように画素に複数の電子放出素子
を形成し、そのために走査線と信号線の交面を大きく取
り、電子放出面積を大きくとった。従って、電子放出効
率をあげることができ、且つ必要電界を得る電圧を小さ
くすることができ、消費電力を下げることができた。し
かしながら走査線の全体の容量に対して信号線と走査線
とで形成する容量は約95%と大きく、信号線がすべて
20V変動すると、各走査線は19V電圧降下した。し
かしながら、本発明の駆動法を用い、信号線を10分割
して駆動することにより、この値は10分の1となり問
題となる擾乱にならず、電子放出素子の誤動作は起きな
かった。従って、良質なコントラストの画像を得ること
ができた。
【0163】[実施例4]図2に本実施例により作製し
た電子放出素子の平面図、断面図の一例を、図5に本実
施例の電子放出素子の製造方法の一例を示した。以下
に、本実施例の電子放出素子の製造工程を詳細に説明す
る。
【0164】(工程1)まず、図5(a)に示すよう
に、基板1に石英を用い、十分洗浄を行った後、スパッ
タ法によりカソード電極2として厚さ500nmのWを
形成した。
【0165】(工程2)次に、図5(b)に示すよう
に、絶縁層3として厚さ600nmのSiO、ゲート
電極4として厚さ100nmのTiをこの順で堆積し
た。
【0166】(工程3)次に、図5(c)に示すよう
に、フォトリソグラフィーで、ポジ型フォトレジスト
(AZ1500/クラリアント社製)のスピンコーティ
ング、フォトマスクパターンを露光し、現像し、マスク
パターン41を形成した。
【0167】(工程4)図5(d)に示すように、マス
クパターン41をマスクとして、Taのゲート電極4及
び絶縁層3をCFガスを用いてそれぞれドライエッチ
ングし、カソード電極2で停止させ、幅w1が3μmの
円形の孔を形成した。
【0168】(工程5)続いて図5(e)に示すよう
に、プラズマCVD法でダイヤモンドライクカーボンの
電子放出層5を全面に100nm程度堆積した。反応ガ
スはCHガスを用いた。
【0169】(工程6)図5(f)に示すように、マス
クパターン41を完全に除去し、本実施例の電子放出素
子を完成させた。
【0170】孔の高さh1は2μmとなった。
【0171】以上のようにして作製した電子放出素子を
図11で示すマトリクス配線の電子放出素子とし、図
6、8で示す画像形成装置とした。画素サイズは、x=
100μm、y=100μmのピッチで配置し、画素数
はVGAとした。画素数が増え1走査線に与えられる時
間はたかだか30μs程度となり、256階調表示で、
1ビットあたりの許容時間は0.1μsと小さい。本実
施例ではカソードをタングステンで形成し約1μm厚さ
で抵抗を小さくし、走査線のCRを小さくた。このとき
のCRは0.05μsであり、各組の時間差もこのCR
と同じ0.05μsに設定した。尚、信号線は、2つの
組に分割した。素子上方にはアノード電極とともに蛍光
体を配置した。このとき波形状は隣接組の擾乱が重なり
はするが、最大値同士では重ならないため、電子放出素
子への影響は少なく、良好な特性を示した。コントラス
トは200以上と高く階調表示も良好で、高精細な画像
形成装置を形成することができた。
【0172】[実施例5]本実施例では、実施例4で作
成したものと同様の構成の電子放出素子を図12で示す
マトリクス配線の電子放出素子とし、図6、8で示す画
像形成装置とした。
【0173】画素サイズは、x=132μm、y=44
μmのピッチで配置し、画素数はXGAとした。この場
合、1つの走査線に与えられる選択時間はたかだか19
μs程度となる。そして256階調で表示する場合、1
LSBあたりの許容時間は0.0742μsと小さい。
【0174】本実施例では、ゲートを走査線、カソード
を信号線とし、信号線側を変調した。また、本実施例で
はRGB画素に対応して信号線を配置しているため、信
号線の総数は1024×3=3072本ある。ゲートは
アルミニウムで形成し約1μm厚さで抵抗を小さくし、
走査線のCRを小さくした。このときのCRは0.05
μsである。
【0175】図13に本実施例で作成した画像形成装置
のシステムブロック図を示す。出力ボード131からの
映像は、先ずビデオデコーダーボード134でアナログ
信号からデジタル信号変換される。続いて、8Bit信
号として、X方向ドライバー(変調信号用ドライバー)
であるRドライバ136,Gドライバ137,Bドライ
バ138及びY方向ドライバー(走査信号用ドライバ
ー)である走査用ドライバ135に伝達される。そして
PLL132、TG133からのタイミング信号で、X
方向ドライバーおよびY方向ドライバーが機能し、それ
ぞれ変換ボード140,141にて所望の信号に変換さ
れパネル(画像形成装置)139に入力される。なお、
ビデオデコーダーボード134、走査用ドライバ13
5、Rドライバ136、Gドライバ137、Bドライバ
138に入力する矢印は、TG133から出力されるタ
イミング信号を意味する。
【0176】本実施例ではR,G,B毎に分けられた、
各X方向ドライバーの出力タイミングをほぼCR分であ
る0.05μsずつずらしてパネル(画像形成装置)1
39に入力するようにした。
【0177】R用の信号線とG用の信号線とで0.05
μsの時間差があり、G用の信号線とB用の信号線とで
0.05μsの時間差があるので、R用の信号線とB用
の信号線とでは2CR分の0.10μsタイミングがず
れる。このときのオフ状態のタイミング図を図14に示
す。R信号線の電位をオフ状態にした時点で、GとBの
信号線の印加電位は変化しないので、容量分割により、
走査線の電圧変化は、信号線の電圧変化の1/3以下の
電圧変動しか起こらない。
【0178】このとき波形は隣接組の擾乱が多少重なり
はするが、最大値同士では重ならないため、電子放出素
子への影響は少なく、良好な特性を示した。また、表示
画像のコントラストは200以上と高く、階調表示も良
好で、高精細な画像形成装置を形成することができた。
【0179】X方向ドライバーはR,G,B毎に分けら
れているため、そのタイミングをずらせばよく、例えば
1クロック分ずらすとか、ドライバー内にディレイ回路
を設けてしまうとかで対処でき、システムとしても負荷
は少ない。さらに、XGAのように画素数が多くなる
と、1走査期間も短くなる。
【0180】そのため、本発明の駆動方法の問題点であ
る1走査線の期間がタイミングずらしの分長くなる点が
気になるが、本実施例のように0.05μsというCR
程度だと3分割でも0.1μs程度の時間ロスですみ、
1LSBへの許容時間は0.738μsと分割しない場
合の0.742μsと比較してほとんど差は無い。ブラ
ンキングで調整できる範囲である。
【0181】[実施例6]次に、本発明の第6実施例を
示す。本実施例の電子放出素子は、図11(a)に示す
ように基板1上に、ゲート電極4、絶縁層3、カソード
電極2、電子放出層5の順番で積層した構造を有しい
る。尚、本実施例においては、電子放出層5として、複
数のカーボンファイバーを含む膜を用いた。また、カー
ボンファイバーとしては、カーボンナノチューブを用い
た。
【0182】電子放出素子を構成する材質、サイズは、
実施例1に準じw1=3μmとした。ただし、膜厚は、
カソード電極2は100nm、絶縁層3は500nm、
ゲート電極4は2μmとした。また、電子放出層は、カ
ソード電極上部の全面に配置するのではなくw2なる
幅、本実施例では2μmとした。本実施例の電子放出素
子を、実施例5と同様な構成でマトリクス配列すること
で電子源を構成した。
【0183】尚、本実施例においては、カソード電極2
をX方向配線(Dx1〜Dxm)とし、ゲート電極4を
Y方向配線(Dy1〜Dyn)とし、X方向配線には走
査信号を、そしてY方向配線には変調信号を印加する構
成とした。そして、3原色(RGB)を発光する蛍光体
を配置したフェースプレートを前記電子源に対抗して配
置し、図6に示した画像形成装置を形成した。そして、
実施例5と同様に、RGB毎に分けられるように、変調
信号線(Dy1〜Dyn)を3つの組に分け、各組毎
(RGB毎)に、電位の印加タイミングをCRと同程度
づつずらして印加した(図13、図14参照)。本実施
例で作成した画像形成装置では、実施例5と同様に、良
好なコントラストを実現することができた。
【0184】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子放出素子をマトリクス状に配列した電子源を用いた
画像形成装置を線順次駆動した際に、コントラストを良
好に維持することができる。
【0185】また、このような電子源を画像形成装置に
適用すると、性能に優れた画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子放出素子の駆動方法を説明す
るタイミングチャート図である。
【図2】本発明に適用可能な基本的な電子放出素子の構
成を示す図である。
【図3】本発明に係る電子放出素子の電流電圧特性を示
す図である。
【図4】本発明に係る電子放出素子の表示例を示す図で
ある。
【図5】本発明に適用可能な電子放出素子の製造方法の
一例を示す図である。
【図6】本発明に適用可能な単純マトリクス配置の電子
源を用いた画像形成装置を示す概略構成図である。
【図7】本発明に適用可能な画像形成装置における蛍光
膜を示す図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の全体構成を表すブ
ロック図である。
【図9】本発明に係る第2実施例の電子放出素子の駆動
方法を説明するタイミングチャート図である。
【図10】本発明に適用可能な基本的な電子放出素子の
構成を示す図である。
【図11】本発明に適用可能な電子放出素子の他の一例
を示した模式図である。
【図12】本発明に適用可能な単純マトリクス配置の電
子放出素子を示す概略構成図である。
【図13】本発明における駆動回路の一例の模式図であ
る。
【図14】本発明の駆動方法の一例を示したタイミング
チャートを示す模式図である。
【図15】従来の画像形成装置の駆動方法の一例を模式
的に示した図である。
【図16】従来の画像形成装置の駆動方法の一例を示し
たタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 基板 2 カソード電極 3 絶縁層 4 ゲート電極 5 電子放出層 6 駆動電源 7 アノード電極 8 高圧電源 41 マスクパターン 61 電子源基板 62 X方向配線 63 Y方向配線 64 電子放出素子 71 電子放出素子 80 電子源基板 81 電子源基板 85 蛍光体 86 黒色導電材 91 リアプレート 92 支持枠 93 ガラス基体 94 蛍光膜 95 メタルバック 96 フェースプレート 97 高圧端子 98 外囲器 131 出力ボード 132 PLL 133 TG 134 ビデオデコーダーボード 135 走査用ドライバ 136 Rドライバ 137 Gドライバ 138 Bドライバ 139 パネル 140,141 変換ボード 1301 表示パネル 1302 スイッチ 1303 制御回路 1304 シフトレジスタ 1305 ラインメモリ 1306 同期信号分離回路 1307 変調信号発生器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子放出素子が、複数の走査線
    と、該複数の走査線と交差する複数の信号線とに接続さ
    れた電子源の駆動装置であって、 複数の走査線の中から所望の走査線を選択し、該選択さ
    れた走査線に選択信号を印加すると共に、選択されなか
    った走査線に非選択信号を印加する操作を順次全ての前
    記複数の走査線に対して行う走査手段と、 前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に
    選択信号が印加され始めるタイミングが、互いに異なる
    ように、前記複数の信号線に選択信号を印加する、信号
    線駆動手段と、を有しており、 前記走査線の電気容量をC、該走査線の電気抵抗をRと
    した場合に、前記各々の組に選択信号が印加され始める
    タイミングを、それぞれCRの0.9倍以上異ならせる
    ことを特徴とする電子源の駆動装置。
  2. 【請求項2】 複数の電子放出素子が、複数の走査線
    と、該複数の走査線と交差する複数の信号線とに接続さ
    れた電子源の駆動装置であって、 複数の走査線の中から所望の走査線を選択し、該選択さ
    れた走査線に選択信号を印加すると共に、選択されなか
    った走査線に非選択信号を印加する操作を順次全ての前
    記複数の走査線に対して行う走査手段と、 前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に
    選択信号が印加され始めるタイミングが、互いに異なる
    ように、前記複数の信号線に選択信号を印加する、信号
    線駆動手段と、を有しており、 前記走査線の電気容量をC、該走査線の電気抵抗をRと
    した場合に、前記各々の組に選択信号が印加され始める
    タイミングを、それぞれCR以上異ならせることを特徴
    とする電子源の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記信号線駆動手段は、前記所望の走査
    線が選択されている期間中にすべての前記信号線を駆動
    する機能を有する請求項1または2に記載の電子源の駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 前記信号線駆動手段が前記信号線に印加
    する選択信号は、パルス波形の電位であり、該パルス波
    形は、入力された画像信号の階調に応じて変調されたパ
    ルス幅を有する信号であることを特徴とする請求項1乃
    至3に記載の電子源の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記信号線駆動手段が印加する選択信号
    はパルス波形の電位であり、該パルス波形は、入力され
    た画像信号の階調に応じて変調された波高値を有する信
    号であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子
    源の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の信号線は2乃至10の組に分
    けて、選択信号が印加されることを特徴とする請求項1
    乃至5に記載の電子源の駆動装置。
  7. 【請求項7】 複数の電子放出素子が、複数の走査線
    と、該複数の走査線と交差する複数の信号線とに接続さ
    れた電子源の駆動方法であって、 前記複数の走査線の中から所望の走査線を選択し、該選
    択された走査線に選択信号を印加するとともに、選択さ
    れなかった走査線に非選択信号を印加する操作を順次全
    ての前記複数の走査線に対して行い、 前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に
    選択信号を印加し始めるタイミングを、前記走査線の電
    気容量をC、該走査線の電気抵抗をRとした場合に、そ
    れぞれCRの0.9倍以上異ならせることを特徴とする
    電子源の駆動方法。
  8. 【請求項8】 複数の電子放出素子が、複数の走査線
    と、該複数の走査線と交差する複数の信号線とに接続さ
    れた電子源の駆動方法であって、 前記複数の走査線の中から所望の走査線を選択し、該選
    択された走査線に選択信号を印加するとともに、選択さ
    れなかった走査線に非選択信号を印加する操作を順次全
    ての前記複数の走査線に対して行い、 前記複数の信号線を複数組に分け、そして、各々の組に
    選択信号を印加し始めるタイミングを、前記走査線の電
    気容量をC、該走査線の電気抵抗をRとした場合に、そ
    れぞれCR以上異ならせることを特徴とする電子源の駆
    動方法。
  9. 【請求項9】 一走査期間中に前記すべての信号線を駆
    動することを特徴とする請求項7または8に記載の電子
    源の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記信号線に印加される信号はパルス
    波形の電位であり、該パルス波形は、入力された画像信
    号の階調に応じて変調されたパルス幅を有する請求項7
    乃至9に記載の電子源の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記信号線に印加される信号はパルス
    波形の電位であり、該パルス波形は、入力された画像信
    号の階調に応じて変調された波高値を有する請求項7乃
    至10に記載の電子源の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の信号線は2乃至10の組に
    分けられて分けて、選択信号が印加されることを特徴と
    する請求項7乃至11に記載の電子源の駆動方法。
  13. 【請求項13】 前記走査線と前記信号線のそれぞれの
    交差部に複数の電子放出素子が設けられている請求項7
    乃至12に記載の電子源の駆動方法。
  14. 【請求項14】 電子源と、該電子源から放出された電
    子によって画像を形成する画像形成部材と、を備えた画
    像形成装置の駆動方法であって、前記電子源を請求項7
    乃至13の駆動方法によって駆動することによって画像
    を形成する画像形成装置の駆動方法。
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