JP2003082157A - ポリウレタンの分解方法 - Google Patents

ポリウレタンの分解方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリウレタンからポリイソシアネート化合物と
ポリオールを回収することが可能なポリウレタンの分解
方法を提供する。 【解決手段】ポリウレタンを、不活性ガス中にて200
〜350℃に加熱して分解し、分解物とする分解工程、
及び前記分解物に超臨界炭酸ガスを接触させて前記分解
物中のポリオール成分、ポリイソシアネート成分の少な
くとも一方を抽出、分離する分離工程とを有するポリウ
レタンの分解方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質ポリウレタン
フォーム、硬質ポリウレタンフォーム、ポリウレタンエ
ラストマー等のポリウレタンを再利用可能な成分に分解
する分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物の低減による環境保護の観点
より、樹脂類の分解再利用の技術が望まれている。ポリ
ウレタンを分解して再利用する方法としては、以下の技
術が公知である。
【0003】(1)硬質ポリウレタンフォームをアルカ
ノールアミンの存在下に高沸点グリコールを使用して加
熱、分解して再び硬質ポリウレタンフォーム原料として
使用可能な再生ポリオールを製造する技術(特公昭53
−34000号公報)。 (2)軟質ポリウレタンフォームをアルカノールアミン
の存在下に高沸点グリコールを使用して加熱、分解して
再び軟質ポリウレタンフォーム原料として使用可能な再
生ポリオールを製造する技術(特公昭53−25935
9号公報)。 (3)高温高圧水を使用し、200〜370℃、3〜3
0MPaにてポリウレタンを加水分解し、ポリオール成
分とポリイソシアネート由来のポリアミン化合物として
回収する技術(特開平10−310663号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)、(2)の
技術は、下記(化1)に示したウレタン基の交換反応に
よりポリウレタン分子を切断して水酸基末端の再生ポリ
オール成分とする技術である。
【0005】
【化1】−R1−NHCOO−R2− + HO−R3
−OH→ −R1−NHCOO−R3−OH + HO
−R2− R1はポリイソシアネート化合物の有機基、R2はポリ
オール化合物の有機基、R3はグリコールの有機基であ
る。
【0006】この反応式から明らかなように、上記公知
技術(1)、(2)により得られた再生ポリオールは凝
集エネルギーの大きなウレタン結合を含み、これが主な
原因と推定される理由により粘度が高いものである。ま
た副反応により生成する芳香族アミンの酸化、縮合等に
よると推定される原因により、色調も黒褐色である。こ
のため、得られた再生ポリオールはそのままポリウレタ
ン用の原料として使用することができず、バージンポリ
オールに限定した量を添加することにより再利用するし
か方法のないものであった。
【0007】また上記(3)の技術によれば、ポリオー
ル化合物はウレタン結合を含まないものとなり、より素
原料に近い化合物が得られることから、この技術は再利
用の幅の広い分解方法であるといえる。
【0008】しかし、この公知技術(3)によれば、ポ
リイソシアネート成分はジアミンまで分解されてしま
い、例えばトルエンジイソシアネートを使用したポリウ
レタンからはトルエンジアミンが回収される。このた
め、これを再利用するにはジアミンをイソシアネート化
合物とする必要があり、そのためには、例えばジアミ
ン、ポリアミン等をホスゲンと反応させる等のイソシア
ネート化工程が必要であり、特殊な設備と反応工程が必
要であって、コスト的に高い回収方法となる。
【0009】本発明の目的は、ポリウレタンからポリイ
ソシアネート化合物とポリオールを回収することが可能
なポリウレタンの分解方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリイソ
シアネート化合物並びに硬質ポリウレタンフォームに原
料として使用される比較的分子量の低いポリオール化合
物は超臨界状態の炭酸ガス(超臨界炭酸ガス)に溶解
し、抽出後の条件を調整すればポリオール化合物とポリ
イソシアネート化合物とが、それぞれ分離可能であるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0011】本発明のポリウレタンの分解方法は、ポリ
ウレタンを、不活性ガス中にて温度200〜350℃に
て加熱、分解し、分解物とする分解工程、及び前記分解
物に超臨界炭酸ガスを接触させて前記分解物中のポリオ
ール成分、ポリイソシアネート成分の少なくとも一方を
抽出、分離する分離工程とを有することを特徴とする。
【0012】ウレタン結合は下記化学式(化2)に示す
ように、熱により解離してイソシアネート基と水酸基を
生成する。
【0013】
【化2】−NHCOO− → −NCO + HO− 即ち、ポリウレタンを200℃以上に加熱すると、ウレ
タン基が解離してポリイソシアネート化合物とポリオー
ル化合物などの活性水素化合物とが生成し、これらが平
衡状態で存在する分解物となる。この状態で超臨界状態
の炭酸ガスを接触させると、分解物から少なくともポリ
イソシアネート化合物が、分子量によってはポリオール
化合物も超臨界状態の炭酸ガスに抽出される。ポリイソ
シアネート化合物だけが抽出された場合には、炭酸ガス
を除去するだけで、ポリイソシアネート化合物が回収さ
れ、抽出後の分解物には、ウレタン結合含有率が低いか
あるいはウレタン結合のないポリオール等の活性水素化
合物が残る。
【0014】分解工程における分解反応容器内の圧力
は、該分解反応容器ないし付帯設備に要する費用を考慮
すると、0.1〜80MPa(1atm〜800at
m)であることが好ましい。
【0015】分解工程は、200℃〜350℃の範囲に
おいて、ポリウレタンを構成する各成分の特性等を考慮
して適宜設定される。分解温度が200℃未満の場合に
は分解反応が十分に起こらず、350℃を超えるとポリ
オール成分やポリイソシアネート成分自体の分解まで起
こり、好ましくない。分解温度はより好ましくは、23
0℃〜330℃、さらに好ましくは260〜300℃で
ある。
【0016】分解工程において使用する不活性ガスは、
酸素、活性水素基やイソシアネート基と反応する物質で
なければ特に限定されず、炭酸ガス、窒素、ヘリウムな
ども使用可能であるが、分離工程で使用する物質が超臨
界炭酸ガスであることから、炭酸ガスであることがより
好ましい。
【0017】前記分離工程は、ポリオール成分回収工程
及びポリイソシアネート成分回収工程を有することが好
ましい。
【0018】分離工程は、分解工程で得られた分解物を
超臨界炭酸ガスと接触させることにより行う。即ち20
0℃〜350℃の温度範囲において、圧力7.3MPa
(73atm)以上では、炭酸ガスは超臨界状態であ
り、この超臨界炭酸ガスにポリイソシアネート化合物、
分子量が低いポリオール等が抽出される。
【0019】ポリオール化合物の分子量が高く、超臨界
炭酸ガスに溶解しない場合には、イソシアネート化合物
を含有する超臨界炭酸ガス層を分離槽に取り出し、温度
を30℃以下、圧力を7.3MPa(73atm)未満
にすると、ポリイソシアネート化合物が分離回収され
る。
【0020】ポリオール化合物の分子量が低い場合に
は、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とが
溶解した超臨界炭酸ガスを第1分離槽に取り出し、温度
を31℃〜200℃、圧力を0.1〜30MPa(1〜
300atm)に調整する。この範囲においても、炭酸
ガスはなお超臨界状態である。かかる操作により、ポリ
オール化合物が超臨界炭酸ガスに溶解しなくなり、分離
される。残りの超臨界炭酸ガスにはポリイソシアネート
化合物が溶解したままであり、これを第2の分離槽に取
り出して温度を30℃以下、圧力を7.3MPa(73
atm)未満にして炭酸ガスを除去すると、ポリイソシ
アネート化合物が分離回収される。
【0021】ポリイソシアネート化合物とポリオール化
合物とが溶解した超臨界炭酸ガスにおいては、超臨界炭
酸ガスが希釈剤となっていること、並びにウレタン結合
が解離する温度に近い温度であること等により、イソシ
アネート基と水酸基が反応して再びポリウレタンになる
反応が阻害されている。
【0022】前記分解工程は、触媒を使用するものであ
ることが好ましい。触媒の使用により、より低い分解温
度にて短時間で分解反応が完了して分解物が生成可能で
ある。
【0023】本発明のポリウレタンの分解方法において
は、分解対象物であるポリウレタンを予め乾燥する乾燥
工程を設けることが好ましい。
【0024】水が存在すると、分解工程において生成し
たイソシアネート基がこの水分と不可逆的に反応してア
ミノ基と炭酸ガスになり、ポリイソシアネート化合物の
回収率が低下する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の分解方法を、図1にモデ
ル的に示した装置を使用して説明する。図1に例示した
ポリウレタン分解装置は、分解工程を実施すための分解
反応容器1、分離工程を実施するための第1分離槽3、
第2分離槽5、及び超臨界炭酸ガスを供給するための炭
酸ガス貯蔵タンク7とから構成される。
【0026】分解再生すべきポリウレタンは、分解反応
容器1のホッパー11から容器内に投入され、加熱して
分解され、ポリイソシアネート成分とポリオール成分が
ウレタン結合の解離により生成して平衡状態にて存在す
る分解物17とされる(分解工程)。
【0027】分解に際しては、分解反応容器内を酸素、
水を含有しない雰囲気、好ましくは不活性ガス雰囲気、
より好ましくは炭酸ガス雰囲気とする。かかる操作によ
り、酸化などの好ましくない副反応が防止される。また
分解再生すべきポリウレタンも乾燥工程を設けて水を予
め除去しておくことが好ましい。
【0028】超臨界状態の炭酸ガスは、貯蔵タンク7か
ら配管20により、分解物17が存在する分解反応容器
1に送入され、撹拌される。分解物17と超臨界炭酸ガ
ス15の混合により、ポリイソシアネート化合物ないし
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物が分解物
17から超臨界炭酸ガス15中に抽出される。
【0029】分離工程は、超臨界炭酸ガスを分解反応容
器1にバッチ式に送り、分離する方式であってもよく、
連続的に送り込んで分離する方式であってもよい。
【0030】分解対象物であるポリウレタンが軟質ポリ
ウレタンフォームやポリウレタンエラストマー等の比較
的高分子量のポリオール化合物を使用したものである場
合には、生成するポリオール化合物は分解物中に残り、
ポリイソシアネート化合物が抽出される。分解対象物が
硬質ポリウレタンフォームの場合には、原料として使用
されているポリオール化合物は比較的低分子量であり、
ポリオール化合物も抽出される。抽出条件は、超臨界炭
酸ガスへのポリオール化合物の溶解性を考慮して適宜設
定される。
【0031】図1に示した装置は、硬質ポリウレタンフ
ォームの分解に適した装置であり、このために第1分離
槽3、第2分離槽5が設けられている。
【0032】分解反応容器1にてポリイソシアネート化
合物とポリオール化合物を抽出・溶解した超臨界炭酸1
5ガスは、配管22を通じて第1分離槽3に送られる。
【0033】第1分離槽3においては、炭酸ガスの超臨
界状態を維持したまま温度、圧力を調整し、必要に応じ
て炭酸ガスのみを除去して抽出液濃度を調整することに
より、ポリオール化合物37を分離し、超臨界炭酸ガス
層35をポリイソシアネート化合物のみを溶解したもの
とする。
【0034】第1分離槽3は、温度31℃〜200℃、
圧力1〜800atm.に調整される。回収されたポリ
オール化合物は第1分離槽の底部に設けられたバルブ3
9より排出され、必要に応じて精製され、再利用に供さ
れる。第1分離槽の温度並びに圧力は、回収すべきポリ
オール化合物の分子量や組成、即ち超臨界炭酸ガスへの
溶解度を考慮して、上記範囲内において適宜設定され
る。
【0035】第1分離槽3において得られたポリイソシ
アネート化合物を溶解した超臨界炭酸ガス層35は、配
管24を通じて第2分離槽5に送られる第2分離槽にお
いては、超臨界炭酸ガス55を温度を30℃以下、圧力
を常圧〜73atmとし、炭酸ガスを気化させて配管2
6より排出、回収することによりポリイソシアネート化
合物57が分離される。回収したポリイソシアネート化
合物57は、第2分離槽下部のバルブ59を通じて排出
し、再利用に供する。
【0036】第2分離槽の配管26から排出された炭酸
ガスは、再び圧縮機(図示せず)により圧縮され、超臨
界炭酸ガスとして貯蔵タンク7に送られる。
【0037】分解物17と接触させる超臨界炭酸ガス
は、水分を含むものであるとポリイソシアネート化合物
と不可逆的に反応してアミノ基と炭酸ガスを形成するの
で、水分を含有しないか、水分の含有率を低くしたもの
を使用する。その意味でも、第2分離槽の配管26から
排出された炭酸ガスを再使用することが好ましい。ボン
ベに収容された市販の炭酸ガスを圧縮する際には、乾燥
装置を通して乾燥して使用することが好ましい。
【0038】ポリウレタンの分解反応においては、触媒
を使用することが好ましい。触媒としては、エステル化
反応、ウレタン化反応を促進する化合物を使用すること
ができ、具体的には水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、第3級アミン、第4級アンモニウム化合物、ア
ルキルチタネート等が例示される。
【0039】ポリウレタンは、予め粉砕して分解するこ
とが、分解反応に要する時間が短縮でき、好ましい。
【0040】乾燥工程において分解、再生対象であるポ
リウレタンを乾燥する方法としては、一般的な乾燥方法
は限定なく使用可能であり、例えばMEK等の有機溶剤
に浸漬した後に有機溶剤を蒸留すると同時に共沸により
除去する方法、減圧乾燥する方法、熱風や赤外線ヒータ
ー等を使用して加熱乾燥する方法、乾燥気体を吹き付け
ることにより乾燥する方法等が例示される。乾燥方法
は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0041】[他の実施形態]軟質ポリウレタンフォー
ムやポリウレタンエラストマーの分解においては、超臨
界炭酸ガスに対する溶解度が小さな高分子量ポリオール
が生成するので、このような場合には第1分離槽を設け
る必要がなく、第2分離槽のみでポリイソシアネート化
合物を回収することができる。ポリオール化合物は、分
解反応容器1の下部に設けられたバルブ19を通じて排
出、回収される。
【0042】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。この例においては、軟質ポリ
ウレタンフォームの分解を行った例を示す。
【0043】(実施例1)3官能、分子量3000のポ
リオキシプロピレンポリオール(PPG)とトルエンジ
イソシアネート(TDI−80,2,4−/2,6−異
性体比=80/20)とを重合体構成成分とする軟質ポ
リウレタンフォームを分解処理対象ポリウレタンとし
た。この分解処理対象ポリウレタン5gをロータリー真
空ポンプにて約5Torrの減圧下、85℃にて2時間
乾燥した。
【0044】次いで分解反応容器であるオートクレーブ
に収容して、温度280℃にて2時間加熱して分解物と
した。この分解物に、分解条件である温度(280
℃)、圧力(20MPa)を維持しながら水分を除去し
た超臨界状態の炭酸ガスを連続的に供給してTDIを抽
出し、TDIを含む超臨界炭酸ガスを第1分離槽に移動
させた。
【0045】TDIを溶解した超臨界炭酸ガスは第1分
離槽において温度0℃、圧力0.1MPa(常圧)とし
て炭酸ガスを気化、分離し、トルエンジイソシアネート
(TDI)を回収した。
【0046】分解反応容器に残存した液から固形物を濾
過して除去し、ポリオール化合物を回収した。結果は、
分解条件を表1の上段に、また回収結果を表1の下段に
示した。
【0047】なお回収率は、分解処理対象ポリウレタン
中の原料化合物に対する回収原料化合物の重量%であ
り、純度は、回収した槽中の目的成分の含有率であり、
例えば分解槽においてはポリオール化合物が目的成分で
あり、純度=ポリオール化合物/(ポリオール化合物+
他の成分)である。他の成分とは、例えば発泡に使用し
たアミン触媒等である。
【0048】(実施例2)分解条件における分解温度を
230℃にした以外は実施例1と同様にして回収、評価
を行った。分解条件、回収結果を表1に併せて示した。
【0049】(比較例1〜5)実施例1にて使用したも
のと同じ分解処理対象ポリウレタンを使用し、表1に示
した分解条件にて分解、回収実験を行った。分解条件、
回収結果を表1に併せて示した。
【0050】
【表1】 表1の結果から、本発明の方法によれば、ポリオール化
合物、イソシアネート化合物の双方が良好な状態で回収
されることが分かる。
【0051】一方、比較例1では分解温度が低いために
ウレタンの分解反応が十分進行しておらず、回収率は低
いものであった。比較例2ではフォームに水分が残留し
ているため、また比較例3では炭酸ガスに含まれる水分
のために、いずれもTDIが該水分と反応してトルエン
ジアミン(TDA)となってしまい、TDIは回収され
なかった。比較例4は、分解温度は高いが、圧力が低
く、TDIが第1分離槽に抽出されずに分解槽に残り、
ポリオール化合物と再結合するために、TDIは回収さ
れず、ポリオール回収率も大きく低下している。また比
較例5においては、分解温度が高く、ウレタン結合の解
離に加えて原料化合物の熱分解も起こる。その結果、P
PGの分解によりポリオール回収率が低下し、PPGの
分解生成物が超臨界炭酸ガスに抽出されて第1分離槽に
移動し、TDIと反応したためにTDIの回収率も低い
ものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリウレタンの分解に使用する装置の例を示し
た構成図
フロントページの続き Fターム(参考) 4D056 AB17 AC21 AC24 BA16 CA01 CA02 CA31 CA33 4F301 AA29 CA09 CA25 CA27 CA42 CA53 CA72 CA73

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタンを、不活性ガス中にて温度
    200〜350℃にて加熱、分解し、分解物とする分解
    工程、及び前記分解物に超臨界炭酸ガスを接触させて前
    記分解物中のポリオール成分、ポリイソシアネート成分
    の少なくとも一方を抽出、分離する分離工程とを有する
    ポリウレタンの分解方法。
  2. 【請求項2】 前記分離工程がポリオール成分回収工程
    及びポリイソシアネート成分回収工程とを有するもので
    ある請求項1に記載のポリウレタンの分解方法。
  3. 【請求項3】 前記分解工程は、触媒を使用するもので
    ある請求項1又は2に記載のポリウレタンの分解方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリウレタンを乾燥する乾燥工程を
    有する請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンの
    分解方法。
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