JP2003070279A - 電気動力ユニット - Google Patents

電気動力ユニット

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JP2003070279A
JP2003070279A JP2001259373A JP2001259373A JP2003070279A JP 2003070279 A JP2003070279 A JP 2003070279A JP 2001259373 A JP2001259373 A JP 2001259373A JP 2001259373 A JP2001259373 A JP 2001259373A JP 2003070279 A JP2003070279 A JP 2003070279A
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induction motor
motor
rotation speed
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low consumption
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JP2001259373A
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English (en)
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Akihiko Ohira
彰彦 大平
Takashi Morota
貴志 諸田
Shunichi Nakazawa
俊一 中澤
Seio Yoshida
征央 吉田
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Aichi Corp
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Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリの消耗を効果的に低減するととも
に、油圧ポンプを駆動する誘導電動機が大型になるのを
防止してユニット全体を小型化する。 【解決手段】 油圧アクチュエータ(起伏シリンダ2
3、伸縮シリンダ31、旋回モータ22、首振りモータ
41)に作動油を供給する油圧ポンプPが誘導電動機M
により駆動される。コントローラ60のインバータ回路
63は、回転数設定手段(操作レバー51〜54及び回
転数設定回路62)により設定された誘導電動機Mの回
転数に対応する周波数の交流電流を出力して誘導電動機
Mを動作させる。コントローラ60の出力制御回路64
は、インバータ回路63が出力する交流電流の大きさ及
び回転数検出器Sにより検出された誘導電動機Mの回転
数に基づいて得られる誘導電動機Mへの出力が予め定め
られた所定の出力値を上回らないようにインバータ回路
63が出力する交流電流の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリを電源と
する電動機により油圧ポンプを駆動し、その吐出作動油
により油圧アクチュエータを動かす構成の電気動力ユニ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】クレーン車や高所作業車など、建設作業
車をはじめとする各種作業車においては、ブームやウイ
ンチなどのアクチュエータの駆動に油圧動力を用いる場
合が多い。このような油圧アクチュエータを駆動するた
めの作動油を供給する動力源としては、走行用エンジン
の動力をパワーテイクオフ装置(一般にPTOと呼ばれ
る)により取り出して油圧ポンプを駆動するものが知ら
れている。また、走行用エンジンではなく、別途搭載し
た小型の専用エンジンで油圧ポンプを駆動するものもあ
り、低騒音型の動力ユニットとして知られている。
【0003】このようにエンジンにより油圧ポンプを駆
動する動力源では小型軽量の動力装置を構成できるが、
騒音の発生や排気が環境に及ぼす影響の問題も生じてき
ており、近年はバッテリを電源として電動機を動作さ
せ、これにより油圧ポンプを駆動して油圧動力を得る電
気動力ユニットが用いられるようになってきている。こ
のような電気動力ユニットはバッテリを動力源とするた
め重量の増加は避けられないものの、エンジンを動力減
とする装置では不可避であった騒音と排気の問題が生じ
ないという大きな利点がある。
【0004】従来の電動動力ユニットの構成例として
は、バッテリで直流電動機を動作させて油圧ポンプを駆
動するものが知られている。直流電動機は始動トルクが
大きいため、油圧アクチュエータを頻繁に動作・停止さ
せる機会の多い建設作業車等においては大変有利であ
り、一般によく使用されている。また、バッテリの直流
電圧を交流電圧に変換し、ブームやウインチなどの操作
レバーの操作量に応じて設定される油圧ポンプの回転数
に応じた周波数の交流電流を用いて誘導電動機を動作さ
せるインバータ回路を備えた電気動力ユニットも知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の電気動力ユニットにおいては、直流電動機の回転数
は負荷トルクに応じて変化し、油圧ポンプより吐出され
る作動油流量を所望に制御することはできなかった。こ
のためリリーフバルブより余剰流量として逃がされる作
動油流量をセーブすることはできず、動力の無駄が多か
った。また、後者の電気動力ユニットでは、電動機(誘
導電動機)の回転数制御は容易であり、自在に変化させ
て余剰流量の低減を図ることができるものの、負荷が大
きいときでも電動機の定格容量を上回らないようにする
ためには定格容量の大きい電動機を用いる必要があっ
た。このため電動機は大型のものとなり、電気動力ユニ
ット全体が大型化してしまうという問題があった。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、バッテリの消耗を効果的に低減できるとと
もに、油圧ポンプを駆動する誘導電動機が大型になるの
を防止してユニット全体を小型化することが可能な構成
の電気動力ユニットを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る電気動力ユニットは、油圧アクチ
ュエータ(例えば、実施形態における起伏シリンダ2
3、伸縮シリンダ31、旋回モータ22、首振りモータ
41)に作動油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプを
駆動する誘導電動機と、誘導電動機の回転数を設定する
回転数設定手段(例えば、実施形態における操作レバー
51〜54及びコントローラ60の回転数設定回路6
2)と、バッテリと、バッテリの直流電圧を交流電圧に
変換し、回転数設定手段により設定された誘導電動機の
回転数に対応する周波数の交流電流を出力して誘導電動
機を動作させるインバータ回路と、誘導電動機の回転数
を検出する回転数検出手段(例えば、実施形態における
回転数検出器S)と、インバータ回路が出力する交流電
流の大きさ及び回転数検出手段により検出された誘導電
動機の回転数に基づいて得られる誘導電動機への出力が
予め定められた所定の出力値を上回らないように交流電
流の出力制御を行う出力電流制御手段(例えば、実施形
態におけるコントローラ60の出力制御回路64)とを
有して構成される。
【0008】このような構成の電気動力ユニットにおい
ては、誘導電動機の出力は予め定められた所定の出力値
を上回ることがないので、この所定の出力値を必要に応
じて適当な値に定めておくことにより無駄な電力消費を
防止でき、バッテリの消耗を低減することができる。こ
こで、上記所定の出力値が誘導電動機の定格容量に設定
されているのであれば、誘導電動機は常に定格容量以下
で使用されることとなるので、油圧ポンプの負荷に応じ
た最適のものを使用することができる。このため従来の
ように徒に定格容量が大きい大型の誘導電動機を使用す
る必要がなくなり、ユニット全体を小型化することがで
きる。また、誘導電動機には性能以上の運転条件を科さ
れることがないので、誘導電動機特有の滑りやモータス
トールなどの非安全な状態を未然に回避することができ
る。
【0009】また、本電気動力ユニットにおいては、低
消費モードを設定する低消費モード設定手段(例えば、
実施形態における低消費モード設定スイッチ71、バッ
テリ電圧検出器72、積算放電電流検出器73及びコン
トローラ60の低消費モード設定回路65)を備え、出
力電流制御手段は、低消費モード設定手段により低消費
モードが設定されていないときには上記所定の出力値を
誘導電動機の定格容量に設定し、低消費モード設定手段
により低消費モードが設定されているときには上記所定
の出力値を誘導電動機の定格容量よりも低い出力値に設
定するようになっていることが好ましい。このような構
成であれば、低消費モード設定手段により低消費モード
が設定されたときには、誘導電動機の出力がその誘導電
動機の定格容量よりも低く設定された所定の出力値を上
回ることがなくなるので、必要以上に電力が消費される
事態を防止してバッテリの消耗を低減することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図2は本発明に係る
電気動力ユニットを備えた高所作業車の側面図を示して
いる。本高所作業車1は運転席11の後方に荷台12を
有してタイヤ車輪13,13,…により道路走行するト
ラック式の走行体10と、走行体10上に設けられた旋
回台20と、この旋回台20に上方に延びて設けられた
支柱21に上下揺動自在に取り付けられた伸縮ブーム3
0と、この伸縮ブーム30の先端部に取り付けられた作
業者搭乗用の作業台40とを有して構成されている。
【0011】旋回台20は走行体10の後部に上下軸ま
わり360度回動自在に取り付けられており、走行体1
0に内蔵された旋回モータ22を油圧駆動することによ
り水平旋回動作させることができる。伸縮ブーム30は
複数のブーム部材が入れ子に組み立てられた構成となっ
ており、内蔵された伸縮シリンダ31を油圧駆動するこ
とにより長手方向(軸方向)に伸縮動作させることがで
きる。伸縮ブーム30と支柱21との間には起伏シリン
ダ23が跨設されており、この起伏シリンダ23を油圧
駆動することにより、伸縮ブーム30全体を上下面内で
起伏動作させることができる。
【0012】伸縮ブーム30の先端部には図示しないレ
ベリング装置の作用により常時垂直に保持される垂直ポ
スト32が設けられており、作業台40はこの垂直ポス
ト32に回転自在に支承されている。作業台40内には
首振りモータ41が設けられており、これを油圧駆動す
ることにより作業台40全体を垂直ポスト32まわりに
旋回動作、すなわち首振り動作させることができる。な
お、垂直ポスト32は前述のように常時垂直に保持され
るため、作業台40の床面は常に水平姿勢が保たれる。
【0013】走行体10の側方前後左右各箇所にはアウ
トリガジャッキ14,14,…が上下方向に延びて設け
られている。これらアウトリガジャッキ14,14,…
は作業中の走行体10を安定状態に保持するためのもの
であり、下端部にパッド14bが取り付けられたピスト
ンロッド14aを下方に張り出させて走行体10を持ち
上げ状態に支持させることができる。なお、各アウトリ
ガジャッキ14は走行体10の側方に張り出させて使用
することも可能である。
【0014】伸縮ブーム30の起伏、伸縮、旋回動作及
び作業台40の首振り動作は、作業台40に搭乗した作
業者が、この作業台40に設置された上部操作装置50
よりレバーを操作することにより行うことができる。図
1は本高所作業車1の制御系統の一部を示すブロック図
であり、この図に示すように、作業台40に設けられた
上部操作装置50には、伸縮ブーム30の起伏指令を行
うための起伏操作レバー51と、伸縮ブーム30の伸縮
指令を行うための伸縮操作レバー52と、旋回台20の
(伸縮ブーム30の)旋回指令を行うための旋回操作レ
バー53と、作業台40の首振り指令を行うための首振
り操作レバー54とが設けられている。起伏操作レバー
51を傾動操作するとこれに応じて起伏シリンダ23を
伸縮動作させる指令信号が出力され、伸縮操作レバー5
2を傾動操作するとこれに応じて伸縮シリンダ31を伸
縮動作させる指令信号が出力される。また、旋回操作レ
バー53を傾動操作するとこれに応じて旋回モータ22
を順逆方向に回転動作させる指令信号が出力され、首振
り操作レバー54を傾動操作するとこれに応じて首振り
モータ41を順逆方向に回転動作させる指令信号が出力
される。
【0015】上記操作レバー51〜54の操作により出
力された各指令信号は走行体10上に設けられたコント
ローラ60のバルブ制御部61に入力される。伸縮ブー
ム30を起伏、伸縮、旋回動作させる油圧アクチュエー
タである起伏シリンダ23、伸縮シリンダ31、旋回モ
ータ22及び作業台40を首振り動作させる油圧アクチ
ュエータである首振りモータ41には、誘導電動機Mに
より駆動される油圧ポンプPからの吐出油が制御バルブ
V1,V2,V3,V4を介して供給される。
【0016】コントローラ60のバルブ制御部61は、
作業台40に搭乗した作業者が行う操作レバー51〜5
4の操作により出力された各指令信号に応じて制御バル
ブV1〜V4を電磁駆動し、上記各油圧アクチュエータ
(起伏シリンダ23、伸縮シリンダ31、旋回モータ2
2及び首振りモータ41)に作動油供給を行う。このた
め作業台40に搭乗した作業者は、上部操作装置50か
ら行うレバー操作により伸縮ブーム30の起伏、伸縮、
旋回動作と作業台40の首振り動作の制御を自在に行う
ことができ、作業台40を所望の位置に移動させて必要
な作業を行うことが可能である。
【0017】次に、高所作業車1に備えられた電気動力
ユニットの構成について説明する。図1に示すように本
電気動力ユニットは、上記各油圧アクチュエータ(起伏
シリンダ23、伸縮シリンダ31、旋回モータ22、首
振りモータ41)に作動油を供給する前述の油圧ポンプ
Pと、この油圧ポンプPを駆動する前述の誘導電動機M
と、上述の操作レバー51〜54及びコントローラ60
の回転数設定回路62からなる回転数設定手段と、バッ
テリBと、コントローラ60のインバータ回路63と、
誘導電動機Mの回転数を検出する回転数検出器Sと、コ
ントローラ60の出力電流制御回路64とから構成され
る。なお、上記回転数検出器Sは、誘導電動機Mの回転
数を直接検出するもののほか、油圧ポンプPの作動油吐
出流量を検出し、この作動油吐出流量から換算して誘導
電動機Mの回転数を求めるものであってもよい。
【0018】コントローラ60の回転数設定回路62
は、バルブ制御回路61を経由して入力される操作レバ
ー51〜54の操作量の情報に基づいて、操作対象とな
っている油圧アクチュエータ(起伏シリンダ23、伸縮
シリンダ31、旋回モータ22、首振りモータ41)を
操作レバーの操作量に応じた速度で動作させるのに必要
な作動油流量を算出し、その作動油流量から油圧ポンプ
Pに必要な回転数を設定する。
【0019】コントローラ60のインバータ回路63
は、バッテリBの直流電圧を交流電圧に変換し、上記回
転数設定手段により設定された誘導電動機Mの回転数に
対応する周波数の交流電流を出力して誘導電動機Mを動
作させる。具体的には、操作レバーの操作量が大きく、
回転数設定回路63において大きい値の回転数が設定さ
れているときには油圧ポンプPの作動油吐出流量が大き
くなるように高い周波数の交流電流を誘導電動機Mに出
力し、操作レバーの操作量が小さく、回転数設定回路6
3において小さい値の回転数が設定されているときには
油圧ポンプPの作動油吐出流量が小さくなるように低い
周波数の交流電流を誘導電動機Mに出力する。これによ
り、油圧ポンプPより吐出される作動油の吐出流量は油
圧アクチュエータを要求された速度で動作させるのに必
要最小限の流量となり、油圧ポンプPの吐出路近傍に設
けられたリリーフバルブRより排出される余剰油流量が
少なくなって動力の無駄が省かれる。
【0020】出力電流制御回路64には図1に示すよう
に、インバータ回路63が出力する交流電流と、回転数
検出器Sにより検出される誘導電動機Mの回転数の情報
が入力されるようになっており、インバータ回路63が
出力する交流電流の大きさと、回転数検出器Sが検出す
る誘導電動機Mの実際の回転数とに基づいて誘導電動機
Mへの出力を算出し、この算出された出力値が予め定め
られた所定の出力値を上回ることがないようにインバー
タ回路63が出力する交流電流の出力制御を行う。
【0021】図3は誘導電動機Mを定格容量の範囲内で
動作させたときの油圧ポンプPの作動油吐出圧と作動油
吐出流量との関係を示すグラフである。グラフ中に示す
線A−Bは誘導電動機Mの出力が上述の予め定められた
所定の出力値となる部分であり、誘導電動機Mの定出力
状態を示す線となる。このグラフ中に示す経路L1のよ
うに、油圧ポンプPの作動油吐出圧が一定の状態(すな
わち油圧アクチュエータに一定の負荷が作用している状
態)で操作レバーの操作量を大きくして油圧ポンプPの
作動油吐出流量を増大(誘導電動機Mを駆動する交流電
流の周波数を増大)させていき、誘導電動機Mの出力が
上記所定の出力値に達した(誘導電動機Mの定出力状態
を示す線に至った)場合には、出力電流制御回路64は
それ以上油圧ポンプPの作動油吐出流量が増大するよう
に交流電流の周波数を上げる(誘導電動機Mの回転数を
上げる)制御を行うのではなく、誘導電動機Mの出力が
所定の出力値に至った時点における作動油吐出流量がそ
の後も維持されるように、操作レバーの操作量が増大さ
れるにも拘わらず交流電流の周波数を維持して(誘導電
動機の回転数を維持して)油圧ポンプPの作動油吐出流
量を一定に保持する制御を行う。
【0022】一方、図3のグラフ中に示す経路L2のよ
うに、油圧ポンプPの作動油吐出流量が一定の状態(す
なわち一定の速度で油圧アクチュエータが動作している
状態)で負荷が増大し、誘導電動機Mの出力が上記所定
の出力値に達した(誘導電動機の定出力状態を示す線に
至った)ような場合には、出力電流制御回路64はそれ
までの作動油吐出流量が維持されるように交流電流の周
波数を保持する(誘導電動機Mの回転数を保持する)制
御を行うのではなく、誘導電動機Mの出力が上記所定の
出力値に至った時点における誘導電動機Mの出力を保持
したまま作動油吐出圧が上昇するように、操作レバーの
操作量保持に拘わらず交流電流の周波数を小さくして
(誘導電動機Mの回転数を小さくして)油圧ポンプPの
作動油吐出流量を減少させる制御を行う。
【0023】このように本電気動力ユニットにおいて
は、誘導電動機Mの出力は予め定められた所定の出力値
を上回ることがないので、この所定の出力値を必要に応
じて適当な値に定めておくことにより無駄な電力消費を
防止でき、バッテリBの消耗を低減することができる。
ここで、上記所定の出力値が誘導電動機Mの定格容量に
設定されているのであれば、誘導電動機Mは常に定格容
量以下で使用されることとなるので、油圧ポンプPの負
荷に応じた最適のものを使用することができる。このた
め従来のように徒に定格容量が大きい大型の誘導電動機
を使用する必要がなくなり、ユニット全体を小型化する
ことができる。また、誘導電動機Mには性能以上の運転
条件を科されることがないので、誘導電動機M特有の滑
りやモータストールなどの非安全な状態を未然に回避す
ることができる。
【0024】また、図1に示すように、本電気動力ユニ
ットにおいては外部操作可能な低消費モード設定スイッ
チ71が設けられており、コントローラ60内にはこの
低消費モード設定スイッチ71の操作に応じて低消費モ
ードを設定する低消費モード設定回路65が備えられて
いる。ここで、コントローラ60の出力電流制御回路6
4は、低消費モード設定回路65において低消費モード
が設定されていないときには上記所定の出力値を誘導電
動機Mの定格容量に設定し、低消費モード設定回路65
において低消費モードが設定されているときには上記所
定の出力値を誘導電動機Mの定格容量よりも低い出力値
に設定するようになっている。これは図3において示し
た誘導電動機Mの定出力状態を示す線A−Bを図の左方
にスライド移動させることに相当する(図4も参照)。
【0025】低消費モードが設定されている状態では誘
導電動機Mの出力がその誘導電動機Mの定格容量よりも
低く設定された所定の出力値を上回ることがなくなるの
で、必要以上に電力が消費される事態が防止され、バッ
テリBの消耗を効果的に低減することができる。なお、
このように低消費モードスイッチ71の操作により低消
費モードが設定されるのは、例えば伸縮ブーム30や作
業台40等をインチング操作するときなど、油圧アクチ
ュエータの動作速度が小さくても構わない場合等であ
る。
【0026】また、本電気動力ユニットにおいては、図
1に示すように、バッテリBの電圧を検出するバッテリ
電圧検出器72が備えられており、コントローラ60の
低消費モード設定回路65は、このバッテリ電圧検出器
72により検出されたバッテリBの電圧が予め定められ
た所定の基準電圧以下であるときに低消費モードを設定
するようになっている。一方、コントローラ60の出力
電流制御回路64は、低消費モード設定回路65におい
て低消費モードが設定されていないときには上記所定の
出力値を誘導電動機Mの定格容量に設定し、低消費モー
ド設定回路65において低消費モードが設定されている
ときには上記所定の出力値を誘導電動機Mの定格容量よ
りも低い出力値に設定するようになっている。このた
め、バッテリBの電圧が上記所定の基準電圧を下回った
ときには誘導電動機Mの出力がその誘導電動機Mの定格
容量よりも低く設定された所定の出力値を上回ることが
なくなり、必要以上に電力が消費される事態が防止され
てバッテリBの消耗を効果的に低減することができる。
【0027】また、本電気動力ユニットにおいては、図
1に示すように、バッテリBの積算放電電流を検出する
積算放電電流検出器73が備えられており、コントロー
ラ60の低消費モード設定回路65は、この積算放電電
流検出器73により検出されたバッテリBの積算放電電
流が予め定められた所定の基準量以上であるときに低消
費モードを設定するようになっている。一方、コントロ
ーラ60の出力電流制御回路64は、低消費モード設定
回路65において低消費モードが設定されていないとき
には上記所定の出力値を誘導電動機Mの定格容量に設定
し、低消費モード設定回路65において低消費モードが
設定されているときには上記所定の出力値を誘導電動機
Mの定格容量よりも低い出力値に設定するようになって
いる。このため、バッテリBの積算放電電流が上記所定
の基準量を上回ったときには、誘導電動機Mの出力がそ
の誘導電動機Mの定格容量よりも低く設定された所定の
出力値を上回ることがなくなり、必要以上に電力が消費
される事態が防止されてバッテリBの消耗を効果的に低
減することができる。なお、上記積算放電電流検出器7
3は、バッテリBの放電電流を直接計測してこれを積算
するもののほか、インバータ回路63から誘導電動機M
へ出力される交流電流を計測し、この交流電流を積算等
してバッテリBの放電電流を求めるものであってもよ
い。
【0028】また、本電気動力ユニットにおいては、複
数の油圧アクチュエータを同時に動作させる入力が行わ
れた場合、すなわち操作レバー51〜54のうち複数が
同時に操作された場合にも低消費モード設定回路65に
おいて低消費モードが設定されるようになっている。こ
れは、複数の油圧アクチュエータを同時に動作させるに
は一つの油圧アクチュエータを動作させるときよりも多
くの作動油流量を必要とし、誘導電動機Mの回転数が大
きくなって誘導電動機Mの出力がその誘導電動機Mの定
格容量を上回ってしまう虞があるためである。
【0029】図4は低消費モードが設定されることによ
りバッテリBの消費電流が低減される様子を示すグラフ
である。図4中における破線は油圧ポンプPの作動油吐
出圧力と作動油吐出流量との関係を示すものであり、低
消費モードが設定されていない場合(通常モードとす
る)と低消費モードが設定された場合の両方を示してい
る。また、図4中における実線は油圧ポンプPの作動油
吐出圧力とバッテリBの消費電流との関係を示すもので
あり、低消費モードが設定されていない場合(通モー
ド)と低消費モードが設定された場合の両方を示してい
る。これらのグラフから分かるように、低消費モードが
設定された場合のバッテリBの消費電流は、低消費モー
ドが設定されていない場合のバッテリBの消費電流より
も低く抑えられる。
【0030】これまで本発明の好ましい実施形態につい
て説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに限定さ
れない。例えば上述の実施形態では、コントローラ60
の低消費モード設定回路65において低消費モードが設
定される場合の例として、低消費モード設定スイッチ7
1が操作された場合、バッテリ電圧検出器72により検
出されたバッテリBの電圧が予め定められた所定の基準
電圧以下である場合、積算放電電流検出器73により検
出されたバッテリBの積算放電電流が予め定められた所
定の基準量以上である場合、複数の油圧アクチュエータ
を同時に動作させる入力が行われた場合を示したが、そ
の他の条件により低消費モードが設定されるようになっ
ていてもよい。
【0031】また、上述の実施形態では、油圧アクチュ
エータの例として起伏シリンダ22、伸縮シリンダ3
1、旋回モータ22及び首振りモータ41を示したが、
その他作業台40の近傍に設けた油圧駆動式のウインチ
やブースタなども油圧ポンプPの吐出作動油により動作
する油圧アクチュエータに含まれる。また、上述の実施
形態では、本発明に係る電気動力ユニットが適用される
対象として高所作業車を例示したが、本電気動力ユニッ
トはこのような高所作業車に限られず他の作業車、更に
は油圧アクチュエータを駆動対象としているあらゆるも
のに対して広くて適用することが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電気
動力ユニットにおいては、誘導電動機の出力は予め定め
られた所定の出力値を上回ることがないので、この所定
の出力値を必要に応じて適当な値に定めておくことによ
り無駄な電力消費を防止でき、バッテリの消耗を低減す
ることができる。ここで、上記所定の出力値が誘導電動
機の定格容量に設定されているのであれば、誘導電動機
は常に定格容量以下で使用されることとなるので、油圧
ポンプの負荷に応じた最適のものを使用することができ
る。このため従来のように徒に定格容量が大きい大型の
誘導電動機を使用する必要がなくなり、ユニット全体を
小型化することができる。また、誘導電動機には性能以
上の運転条件を科されることがないので、誘導電動機特
有の滑りやモータストールなどの非安全な状態を未然に
回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気動力ユニットを備えた高所作
業車における制御系統の一部を示すブロック図である。
【図2】上記高所作業車の側面図である。
【図3】油圧ポンプの作動油吐出圧と作動油吐出流量の
関係の一例を示すグラフである。
【図4】低消費モードが設定されることによりバッテリ
の消費電流が低減される様子を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高所作業車 22 旋回モータ(油圧アクチュエータ) 23 起伏シリンダ(油圧アクチュエータ) 31 伸縮シリンダ(油圧アクチュエータ) 41 首振りモータ(油圧アクチュエータ) 51〜54 操作レバー(回転数設定手段) 60 コントローラ 61 バルブ制御回路 62 回転数設定回路(回転数設定手段) 63 インバータ回路 64 出力電流制御回路(出力電流制御手段) 65 低消費モード設定回路(低消費モード設定手
段) 71 低消費モード設定スイッチ(低消費モード設定
手段) 72 バッテリ電圧検出器(低消費モード設定手段) 73 積算放電電流検出器(低消費モード設定手段) B バッテリ M 誘導電動機 P 油圧ポンプ S 回転数検出器(回転数検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸田 貴志 群馬県利根郡新治村大字東峰須川414ー1 株式会社アイチコーポレーション新治工 場内 (72)発明者 中澤 俊一 群馬県利根郡新治村大字東峰須川414ー1 株式会社アイチコーポレーション新治工 場内 (72)発明者 吉田 征央 群馬県利根郡新治村大字東峰須川414ー1 株式会社アイチコーポレーション新治工 場内 Fターム(参考) 3F205 AA05 KA10 3F333 AA08 AB04 DB07 FA32 FE04 FE05 FE09 FE10 5H576 AA06 BB02 BB03 CC04 DD04 GG02 GG04 HB02 JJ28 LL01 LL22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧アクチュエータに作動油を供給する
    油圧ポンプと、 前記油圧ポンプを駆動する誘導電動機と、 前記誘導電動機の回転数を設定する回転数設定手段と、 バッテリと、 前記バッテリの直流電圧を交流電圧に変換し、前記回転
    数設定手段により設定された前記誘導電動機の回転数に
    対応する周波数の交流電流を出力して前記誘導電動機を
    動作させるインバータ回路と、 前記誘導電動機の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記インバータ回路が出力する前記交流電流の大きさ及
    び前記回転数検出手段により検出された前記誘導電動機
    の回転数に基づいて得られる前記誘導電動機への出力が
    予め定められた所定の出力値を上回らないように前記交
    流電流の出力制御を行う出力電流制御手段とを有したこ
    とを特徴とする電気動力ユニット。
  2. 【請求項2】 前記所定の出力値が前記誘導電動機の定
    格容量に設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の電気動力ユニット。
  3. 【請求項3】 低消費モードを設定する低消費モード設
    定手段を備え、 前記出力電流制御手段は、前記低消費モード設定手段に
    より前記低消費モードが設定されていないときには前記
    所定の出力値を前記誘導電動機の定格容量に設定し、前
    記低消費モード設定手段により前記低消費モードが設定
    されているときには前記所定の出力値を前記誘導電動機
    の定格容量よりも低い出力値に設定することを特徴とす
    る請求項1記載の電気動力ユニット。
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