JP2003060406A - 誘電体積層フィルタ - Google Patents

誘電体積層フィルタ

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JP2003060406A
JP2003060406A JP2002227137A JP2002227137A JP2003060406A JP 2003060406 A JP2003060406 A JP 2003060406A JP 2002227137 A JP2002227137 A JP 2002227137A JP 2002227137 A JP2002227137 A JP 2002227137A JP 2003060406 A JP2003060406 A JP 2003060406A
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dielectric
electrodes
stripline resonator
filter
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JP2002227137A
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Toshio Ishizaki
俊雄 石崎
Takashi Fujino
貴司 藤野
Koji Tomono
耕司 伴野
Tadanori Fujisawa
忠則 藤澤
Toshikazu Muramatsu
俊和 村松
Mitsuhiro Fujita
光宏 藤田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失で良好な狭帯域バンドパス特性を持
ち、小型で薄い平面型の誘電体積層フィルタを提供す
る。 【解決手段】 少なくとも4層以上の誘電体シートと、
少なくとも2層以上のシールド電極層と、少なくとも1
層以上のストリップライン共振器電極層と、少なくとも
1層以上の容量電極層を具備し、前記ストリップライン
共振器電極が形成された前記誘電体シートと前記容量電
極が形成された前記誘電体シートを前記シールド電極が
形成された前記誘電体シートの間に上下に重ねて挟み込
んで積層して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として携帯電話
機などの高周波無線機器で用いる小型の誘電体積層フィ
ルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、誘電体フィルタは携帯電話機の高
周波フィルタとして多数用いられているが、さらに小型
化、薄型化することが要望されており、同軸型に比べて
薄くできる平面型の誘電体積層フィルタが今後有望視さ
れている。以下に図面を参照しながら、上記した従来の
誘電体積層フィルタの一例について説明する。
【0003】図10は従来の誘電体積層フィルタの構造
を示す分解斜視図である。
【0004】図10において、1と2は厚い誘電体層で
ある。誘電体シート3の上にはコイル電極3a、3b
が、誘電体シート4の上にはコンデンサ電極4a、4b
が、誘電体シート5の上にはコンデンサ電極5a、5b
が、また、誘電体シート7の上にはシールド電極7a、
7bが形成されている。電極保護の誘電体シート6とこ
れら誘電体層と誘電体シートを全て重ねて、全体が積層
化された構造になる。
【0005】以上のように構成された誘電体フィルタに
ついて、以下その動作を説明する。
【0006】まず、対向するコンデンサ電極4aと5a
及び4bと5bはそれぞれ平行平板コンデンサを構成す
る。各平行平板コンデンサは、コイル電極3a、3bと
側面電極8a、8bを介して直列に接続され共振回路と
して働く。2つのコイルは磁気的に結合している。側面
電極8bは接地電極とし、側面電極8cはコイル電極に
つながった端子3c、3dと接続されて入出力端子とな
るバンドパスフィルタが構成される(例えば、特開平3
ー72706号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、小型化のためにコイル電極どうしを近づ
けて間隔を狭くすると、共振器間の磁界結合が大きくな
りすぎて帯域の狭い良好なバンドパス特性が実現しにく
くなるという問題点を有していた。
【0008】また、コイル電極の無負荷Q値を高くする
ことは困難であるため、フィルタの挿入損失が大きいと
いう問題点を有していた。
【0009】本発明は上記問題点に鑑み、低損失で良好
な狭帯域バンドパス特性を持ち、小型で薄い平面型の誘
電体積層フィルタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の誘電体積層フィルタは、少なくとも4層以
上の誘電体シートと、少なくとも2層以上のシールド電
極層と、少なくとも1層以上のストリップライン共振器
電極層と、少なくとも1層以上の容量電極層を具備し、
前記ストリップライン共振器電極が形成された前記誘電
体シートと前記容量電極が形成された前記誘電体シート
を前記シールド電極が形成された前記誘電体シートの間
に上下に重ねて挟み込んで積層するという構成を備えた
ものである。
【0011】本発明は上記した構成によって、分布定数
型の高無負荷Q値の共振器を用いることができてフィル
タの挿入損失を低減することができると共に、容量電極
層により共振器の無負荷Q値を劣化させることなく大き
な容量を形成することができて、ストリップライン共振
器間の結合を電磁界結合と容量電極を介した電界結合の
組み合わせで行えるため、狭帯域で減衰極を有するフィ
ルタ特性が実現できることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下本発明の第
1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は本発明の第1の実施の形態を示す誘電体積
層フィルタの分解斜視図、図1(b)は本発明の第1の
実施の形態を示す誘電体積層フィルタのA−A’面の断
面図である。また、図2は図1で示す第1の実施の形態
の誘電体積層フィルタにおける動作説明のための等価回
路図である。
【0013】図1において、10a、10bは厚い誘電
体シートである。誘電体シート10aの上にはストリッ
プライン共振器電極11a、11bが、誘電体シート1
0cの上には平行平板コンデンサの第2の電極12aと
第3の電極12bと第4の電極12c、12dが形成さ
れている。
【0014】また、誘電体シート10bの上にはシール
ド電極13a、誘電体シート10dの上にはシールド電
極13bが形成されている。電極保護の誘電体シート1
0eとこれら誘電体シートを全て重ねて、全体を積層化
した構造とする。誘電体材料としては、例えば比誘電率
58のBi−Ca−Nb−O系のセラミックなど、およ
そ摂氏950度以下で焼成可能なセラミック材料を用
い、グリーンシート化し、銀、銅、金などの導電率の高
い金属ペーストで電極パターンを印刷すると共に、積層
し一体焼成する。
【0015】焼成により、誘電体シートと各電極層は縦
方向と横方向にそれぞれ数10%収縮して小さくなる。
もし、電極層の収縮率が誘電体シートの収縮率よりも大
きいと電極の端子が積層体の端面において内部に引っ込
んでしまうため、側面に形成する端子電極との接続がで
きなくなってしまう。これを避けるために、焼成時の収
縮率が誘電体シートよりわずかに小さい電極材料を用い
て、複数枚の誘電体シートの上にそれぞれストリップラ
イン共振器電極とシールド電極を形成し、誘電体シート
を積層して一体焼成を行う。この様にすることにより、
積層体の端面に電極の端子が数μmから数十μm突き出
た状態になって側面に形成される端子電極との接続がう
まくできることになる。
【0016】厚い誘電体シート10a、10bは薄いグ
リーンシートを何枚か積層する事により所定の厚さにす
る事ができる。この様にすると、全ての誘電体シートを
規格化された同一の厚さで構成することができ、製造し
易くなる。
【0017】第4の電極12c、12dは入出力端子の
側面電極14a、14bと接続される。上下のシールド
電極13a、13bは接地端子の側面電極15a、15
bに接続される。接地端子となる側面電極を、それぞれ
ストリップライン共振器の開放端側の側面と短絡端側の
側面の2側面に設けて接地することにより、シールド電
極の共振を抑え、フィルタ特性が劣化することを防ぐこ
とができる。また、入力端子と出力端子の間に接地端子
となる側面電極を形成する事により、入出力端子間のア
イソレーションが取れるという効果がある。さらに、2
つの側面に設けた側面電極の数もしくは形状を違えて非
対称にすることにより、誘電体積層フィルタの取付方向
を容易に確認できる。
【0018】シールド電極13a、13bの形状は、シ
ールド電極の外周辺が接地端子となる側面電極が接続さ
れる箇所とその周辺部を除いて、誘電体シートの外周辺
よりも内側にくるように、シールド電極の大きさを誘電
体シートの大きさより一回り小さくする。積層されたセ
ラミックのグリーンシート間の接着強度は、電極パター
ンを形成する金属ペーストを挟む箇所では弱くなるた
め、特に誘電体シートの外周辺において、セラミックど
うしが直接接着するようにシールド電極の余白部を設け
る。
【0019】また、2層のシールド電極の形状を同じに
することにより、シールド電極パターン印刷用のスクリ
ーンが1種類で済むという利点がある。
【0020】さらに、上下2層のシールド電極はどちら
も内層電極にて形成することにより、ストリップライン
共振器電極層および容量電極層と同じ工法でできるた
め、製造し易い。最上層には電極保護用誘電体シート1
0eを積層することにより、機械的強度か十分でない内
層電極で形成されている上部シールド電極層を保護する
ことができる。もちろん、下部シールド電極層も誘電体
シート10dの上に印刷されているため外部から誘電体
シート10dにより保護されている。
【0021】ストリップライン共振器は、ストリップラ
インの短絡端側の線路幅をストリップラインの途中で、
幅広部111a、111bから幅細部112a、112
bへとステップ状に狭くして小型化を図っている。スト
リップライン共振器の幅細部の電極112a、112b
の短絡端側は、幅の広い共通接地電極113を介して接
地端子の側面電極15bに接続され、接地される。幅の
広い共通接地電極113の長さの変化は、ストリップラ
イン共振器電極11a、11bの長さの変化と比べて、
共振周波数に与える影響が小さいため、誘電体シートを
切断する際の精度による共振周波数のばらつきを抑える
ことができる。
【0022】以上のように構成された第1の実施の形態
の誘電体積層フィルタについて、以下図1(a)、図1
(b)、図2を参照しながらその動作を説明する。
【0023】まず、ストリップライン共振器電極11
a、11bと、それに対向する第2、第3および第4の
電極12a、12b、12c、12dはそれぞれの間で
平行平板コンデンサを21、22、23、24、25、
26を構成する。
【0024】第2の電極12aとストリップライン共振
器電極11aの間で構成される平行平板コンデンサ21
と、第2の電極12aとストリップライン共振器電極1
1bの間で構成される平行平板コンデンサ22は、段間
結合コンデンサとして働く。したがって、共振器間の段
間結合は、ストリップライン共振器間の電磁界結合と直
列接続された平行平板コンデンサ21と22を介した電
界結合の組み合わせで行われる。小型化のためにストリ
ップライン共振器電極間の距離を小さくすると、通常、
段間結合が大きくなりすぎて、良好な狭帯域特性を実現
することが困難になってくるが、本発明の構成において
は電磁界結合と電界結合の組み合わせによる結合の相殺
で段間結合を小さくすることができ、狭帯域な特性を実
現することができる。また、同時に電磁界結合と電界結
合の組み合わせによる共振現象によって、伝達特性に減
衰極を構成することができて、より一層優れた選択特性
を得ることができる。
【0025】段間結合コンデンサの容量電極は、容量電
極層に設けたいずれの端子電極にも電気的に接続されな
い浮き電極である第2の電極12aにより構成されてい
る。本実施の形態における構成の特徴は、平行平板コン
デンサを構成する第1の電極をストリップライン共振器
の電極面11a、11bで共用した点と、平行平板コン
デンサ21、22を直列接続する形にすることにより段
間結合コンデンサを積層可能な平面構造で実現したこと
である。
【0026】第3の電極12bとストリップライン共振
器電極11aの間で構成される平行平板コンデンサ23
と、第3の電極12bとストリップライン共振器電極1
1bの間で構成される平行平板コンデンサ24は、スト
リップライン共振器の共振周波数を下げる並列ローディ
ングコンデンサとして働く。したがって、ストリップラ
イン共振器11a、11bの長さは、4分の1波長より
も短くすることができフィルタの小型化が実現できる。
【0027】図1では、第3の電極12bは2つのスト
リップライン共振器電極11aと11bに対して一体と
なっているが、第3の電極12bを2つに分離して、ス
トリップライン共振器電極11aと11bそれぞれに第
3の電極を設けて接地してもよい。
【0028】また、第4の電極12cとストリップライ
ン共振器電極11aの間で構成される平行平板コンデン
サ25と、第4の電極12dとストリップライン共振器
電極11bの間で構成される平行平板コンデンサ26
は、それぞれ入出力結合コンデンサとして働く。
【0029】本実施の形態の構成においては、シールド
電極層と容量電極層が別々の層で構成されているため、
高い無負荷Q値を得るためにストリップライン共振器電
極層とシールド電極層の間の誘電体シートの厚さを厚く
したまま、ストリップライン共振器電極と容量電極の間
に大きな結合容量を形成することができて、入出力結合
もしくは段間結合に利用するために必要な大きな容量を
取ることができるという特徴を有している。仮に、シー
ルド電極層と同じ層に容量電極を形成する構成であれ
ば、シールド電極層と容量電極層の間の誘電体シートを
薄くしなければならず、無負荷Q値は劣化して、かつ、
本発明のフィルタで必要な結合度を実現することは大変
困難である。しかし、本発明の構成は、シールド電極層
とは別に設けられた容量電極層を薄い誘電体シートを挟
んでストリップライン共振器電極層に対向させることに
よって、かかる問題を巧みに解決したものである。
【0030】また、本構成においては、ストリップライ
ン共振器電極は全て誘電体シート10aの上に、容量電
極は全て誘電体シート10cの上に印刷されているた
め、電極印刷はこの2枚の誘電体シートとシールド電極
層2枚だけで済むことになり、印刷の工数が少なく、ま
た、フィルタ特性のばらつきが抑えられる。すなわち、
ストリップライン共振器電極層を一層の電極層で構成す
ることにより、ストリップライン共振器電極間の相対的
な位置精度高めることができるため、ばらつきを低減で
きる。また、容量電極層を一層の電極層で構成すること
により、フィルタの特性ばらつきに影響の大きい誘電体
シートの厚さの管理は、ストリップライン共振器電極層
と容量電極層の間の一層の誘電体シートだけを行えば済
むため、製造管理がやり易くなると言う大きな利点があ
る。
【0031】また、図3は、本発明の第1の実施の形態
における誘電体積層フィルタの容量電極とストリップラ
イン共振器電極の配置透視図である。誘電体積層フィル
タの製造工程において、ストリップライン共振器電極層
と容量電極層の位置ずれにより、フィルタ特性のばらつ
きを生じることが考えられる。
【0032】この影響を少なくするために、図3で示す
ように、各々の容量電極がストリップライン共振器電極
の外縁と重なる領域において、容量電極にくびれを形成
して電極の幅を狭くする。第2の電極12aにはくびれ
31を形成し、第3の電極12bにはくびれ32、3
3、34を形成し、第4の電極12c、12dにはそれ
ぞれくびれ35、36を形成する。この様な幅の狭いく
びれ領域を設けることにより、ストリップライン共振器
電極層と容量電極層の位置ずれが生じた際に起きる両者
が重なり合う領域の面積の変化を、くびれがない場合に
比べて小さくすることができる。
【0033】なお、図3の電極配置図で示されているよ
うに、段間結合コンデンサの電極12aは、電極パター
ン配置の都合上、ストリップライン共振器電極11a、
11bの開放端ではなくて、開放端と短絡端の間に位置
しており、厳密に言えば、図2の等価回路とは異なって
いるが、段間結合コンデンサの位置をずらしてタップダ
ウンする事は、等価的に段間結合コンデンサの容量値を
減ずることと等しいので、便宜的に図2の回路で表示し
ている。
【0034】(実施の形態2)以下本発明の第2の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。図4は本
発明の第2の実施の形態を示す誘電体積層フィルタの分
解斜視図である。図4において、図1と同じ構成要素に
は同じ参照番号を付している。
【0035】第1の実施の形態と異なるのは、第1の実
施の形態の第4の電極12c、12dの代わりに、スト
リップライン共振器電極の横方向から取りだした第4の
電極12e、12fを用いたことである。それに合わせ
て、入出力端子となる側面電極を14a、14bから1
4c、14dに変更し、接地端子となる側面電極を15
aから15cに変更している。
【0036】入出力電極となる第4の電極を横方向から
取り出すことにより、入出力電極間の距離を離すことが
できるため、入出力間の空間的な結合を低減することが
できてアイソレーションを大きく取ることができる。
【0037】また、第2の実施の形態において、第4の
電極の結合位置はストリップライン共振器電極の開放端
と短絡端の間に位置させている。第2の実施の形態の誘
電体積層フィルタの等価回路図は図5のようになる。入
出力結合コンデンサ25、26はタップダウンされてス
トリップライン共振器に接続されている。したがって、
ストリップライン共振器電極の幅広部111aと111
bは、それぞれ電極113aと114a、113bと1
14bに分けて考えることができる。
【0038】ここで、電極113aとローディングコン
デンサ23で構成される直列回路51、および電極11
3bとローディングコンデンサ24で構成される直列回
路52はそれぞれ直列共振回路として動作する。直列回
路51、52が共振する周波数においては、インピーダ
ンスがゼロになるため、フィルタの伝達特性に減衰極を
生じることになる。すなわち、第2の実施の形態におい
ては、第1の実施の形態が有する共振器の電磁界結合と
電界結合の組み合わせで生じる減衰極の他に、直列回路
51、52の直列共振によって生じる減衰極を有するこ
とになるため、さらに優れた選択特性を実現することが
できる。
【0039】(実施の形態3)以下本発明の第3の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。図6は本
発明の第3の実施の形態を示す誘電体積層フィルタの分
解斜視図である。図6において、図1、図4と同じ構成
要素には同じ参照番号を付している。また、図7は、図
6で示す第3の実施の形態の誘電体積層フィルタにおけ
る動作説明のための等価回路図である。
【0040】第3の実施の形態において第2の実施の形
態と異なる点は、3段構成のフィルタとした点である。
ストリップライン共振器電極61a、61b、61cは
それぞれ幅広部161a、161b、161cと幅狭部
162a、162b、162cからなり、幅狭部の短絡
端側は幅の広い共通接地電極163を介して接地端子と
なる側面電極15bに接続され接地される。
【0041】第2の電極62aは、誘電体シート10c
の上に、ストリップライン共振器電極61a、61b、
61c全てと部分的に対向し、段間の電界結合を実現す
る。
【0042】また、誘電体シート10cの上でストリッ
プライン共振器電極とそれぞれ対向する領域において、
第2の電極が形成された残りの領域に部分的に第3の電
極62bを形成し接地する。第3の電極62bとストリ
ップライン共振器電極の間で構成される平行平板コンデ
ンサは、ストリップライン共振器の共振周波数を下げる
並列ローディングコンデンサとして働く。したがって、
ストリップライン共振器11a、11bの長さは、4分
の1波長よりも短くすることができフィルタの小型化が
実現できる。
【0043】シールド電極63a、63bは、それぞれ
誘電体シート10b、10dの上に全体を覆うように形
成される。最上層には電極保護用誘電体シート10eを
積層することにより、機械的強度か十分でない内層電極
で形成されている上部シールド電極層を保護することが
できる。
【0044】また、第3の実施の形態において、第4の
電極の結合位置はストリップライン共振器電極の開放端
と短絡端の間に位置するため、第3の実施の形態の誘電
体積層フィルタの等価回路図は図7のようになる。入出
力結合コンデンサ25、26はタップダウンされてスト
リップライン共振器に接続されている。したがって、ス
トリップライン共振器電極の幅広部161aと161b
は、それぞれ電極163aと164a、163bと16
4bに分けて考えることができる。
【0045】ここで、電極163aとローディングコン
デンサ74で構成される直列回路77、および電極16
3bとローディングコンデンサ754で構成される直列
回路78が共振する周波数においては、フィルタの伝達
特性に減衰極を生じる。これは、第2の実施の形態と同
じである。
【0046】隣接するストリップライン共振器どうしは
電磁界結合させると共に、段間結合コンデンサ71、7
2、73を介して電界結合が行われ、ストリップライン
共振器間の結合を電磁界結合と電界結合の組み合わせで
行うことにより、電磁界結合と電界結合の組み合わせに
よる共振現象によって、伝達特性に2つの減衰極を構成
することができて、より一層優れた選択特性を得ること
ができる。
【0047】第3の実施の形態における基本構成は第2
の実施の形態と同じであるが、もちろん入出力端子の取
り出し方向をストリップライン共振器電極の開放端の方
向にして、第1の実施の形態と同じ構成としても構わな
い。
【0048】この様に第3の実施の形態においては、フ
ィルタを3段構成にしたことにより、さらに優れた選択
度を得ることができる。さらに、4段、5段と多段化す
ることにより一層選択度をあげることができることは言
うまでもない。
【0049】(実施の形態4)以下本発明の第4の実施
の形態について図面を参照しながら説明する。図8は本
発明の第4の実施の形態を示す誘電体積層フィルタの分
解斜視図である。図8において、図1、図4、図6と同
じ構成要素には同じ参照番号を付している。また、図9
は、図8で示す第4の実施の形態の誘電体積層フィルタ
における動作説明のための等価回路図である。
【0050】第4の実施の形態における動作は、ほとん
ど第3の実施の形態と同じである。第4の実施の形態に
おいて第3の実施の形態と異なる点は、段間結合コンデ
ンサの接続方法である。第3の実施の形態では段間結合
コンデンサを形成する第2の電極は全てのストリップラ
イン共振器電極に対向するひとつの電極62aで構成さ
れているが、第4の実施の形態では第2の電極は隣接す
るストリップライン共振器電極毎に設けられた電極8
1、82で構成されている。
【0051】隣接するストリップライン共振器どうしは
電磁界結合させると共に、直列接続されたコンデンサ8
1と82および83と84で構成される段間結合コンデ
ンサを介して電界結合が行われ、ストリップライン共振
器間の結合を電磁界結合と電界結合の組み合わせで行う
ことにより、電磁界結合と電界結合の組み合わせによる
共振現象によって、伝達特性に2つの減衰極を構成する
ことができる。
【0052】この様に第4の実施の形態においては、第
3の実施の形態と同様の効果を得ることができると共
に、隣接するストリップライン共振器ごとに電磁界結合
と電界結合の組み合わせによる共振特性を設計できるた
め、第3の実施の形態よりも設計が容易であるという利
点を有する。
【0053】以上示した実施の形態の他にも、電極パタ
ーンの形状や端子の配置など、誘電体積層フィルタの様
々な変形やその組み合わせが当然考えられるが、そのよ
うな変形は本発明の主旨に沿う限り本発明の範疇に含ま
れることは当然である。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明は、少なくとも4層
以上の誘電体シートと、少なくとも2層以上のシールド
電極層と、少なくとも1層以上のストリップライン共振
器電極層と、少なくとも1層以上の容量電極層を具備
し、前記ストリップライン共振器電極が形成された前記
誘電体シートと前記容量電極が形成された前記誘電体シ
ートを前記シールド電極が形成された前記誘電体シート
の間に上下に重ねて挟み込んで積層することにより、低
損失で良好な狭帯域バンドパス特性を持ち、小型で薄い
平面型の誘電体積層フィルタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態における誘電
体積層フィルタの分解斜視図 (b)本発明の第1の実施の形態における誘電体積層フ
ィルタのA−A’面の断面図
【図2】図1で示す第1の実施の形態の誘電体積層フィ
ルタにおける動作説明のための等価回路図
【図3】本発明の第1の実施の形態における誘電体積層
フィルタの容量電極とストリップライン共振器電極の配
置透視図
【図4】本発明の第2の実施の形態における誘電体積層
フィルタの分解斜視図
【図5】図4で示す第2の実施の形態の誘電体積層フィ
ルタにおける動作説明のための等価回路図
【図6】本発明の第3の実施の形態における誘電体積層
フィルタの分解斜視図
【図7】図6で示す第3の実施の形態の誘電体積層フィ
ルタにおける動作説明のための等価回路図
【図8】本発明の第4の実施の形態における誘電体積層
フィルタの分解斜視図
【図9】図8で示す第4の実施の形態の誘電体積層フィ
ルタにおける動作説明のための等価回路図
【図10】従来の誘電体積層フィルタの分解斜視図
【符号の説明】
10a,10b,10c,10d,10e 誘電体シー
ト 11a,11b ストリップライン共振器電極 12a 第2の電極 12b 第3の電極 12c,12d 第4の電極 13a,13b シールド電極 14a,14b 入出力端子 15a,15b 接地端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伴野 耕司 京都府京田辺市大住浜55番12号 松下日東 電器株式会社内 (72)発明者 藤澤 忠則 京都府京田辺市大住浜55番12号 松下日東 電器株式会社内 (72)発明者 村松 俊和 京都府京田辺市大住浜55番12号 松下日東 電器株式会社内 (72)発明者 藤田 光宏 京都府京田辺市大住浜55番12号 松下日東 電器株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HB05 HB17 JA01 JA11 JA12 LA21 NA04 NB07 NC03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体シートの上に、焼成時の収縮率が前
    記誘電体シートよりわずかに小さい金属ペーストからな
    る電極材料を用いてストリップライン共振器電極を形成
    し、さらに誘電体シートを積層して一体焼成したことを
    特徴とする誘電体積層フィルタ。
  2. 【請求項2】前記ストリップライン共振器電極層と同じ
    電極層に幅広の共通接地電極を形成し、前記ストリップ
    ライン共振器の短絡端を前記共通接地電極を介して側面
    の接地端子に電気的に接続し接地したことを特徴とする
    請求項1記載の誘電体積層フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533057A (ja) * 2011-11-04 2014-12-08 テクノロジアン テュトキムスケスクス ヴェーテーテーTeknologian tutkimuskeskus VTT アンテナ構造体、及びアンテナ構造体を備えるrfidトランスポンダシステム

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JP2014533057A (ja) * 2011-11-04 2014-12-08 テクノロジアン テュトキムスケスクス ヴェーテーテーTeknologian tutkimuskeskus VTT アンテナ構造体、及びアンテナ構造体を備えるrfidトランスポンダシステム

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