JP2721626B2 - 積層型誘電体フィルタ - Google Patents

積層型誘電体フィルタ

Info

Publication number
JP2721626B2
JP2721626B2 JP4258289A JP25828992A JP2721626B2 JP 2721626 B2 JP2721626 B2 JP 2721626B2 JP 4258289 A JP4258289 A JP 4258289A JP 25828992 A JP25828992 A JP 25828992A JP 2721626 B2 JP2721626 B2 JP 2721626B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
resonance
input
output
resonance element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4258289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05335804A (ja
Inventor
隆己 平井
達美 杉浦
信介 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON GAISHI KK
Original Assignee
NIPPON GAISHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON GAISHI KK filed Critical NIPPON GAISHI KK
Priority to JP4258289A priority Critical patent/JP2721626B2/ja
Publication of JPH05335804A publication Critical patent/JPH05335804A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2721626B2 publication Critical patent/JP2721626B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型誘電体フィルタに
関し、特に携帯用電話機等の高周波回路無線機器に利用
する高周波回路フィルタや、アンテナデュプレクサ等に
使用される積層型誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図35、36は、それぞれ、本発明者ら
が案出した積層型誘電体フィルタの模式展開図および斜
視図である。
【0003】この積層型誘電体フィルタにおいては、図
35に示すように、まず、誘電体層11の表面に一端部
が後記のアース電極70に接続される1/4波長型スト
リップライン共振器からなる共振素子21〜24を所定
間隔で形成し、さらに、一端部がアース電極70に接続
され、かつ他端部が共振素子21〜24の開放端から所
定の間隔離れて共振素子21〜24とそれぞれ対向する
電極31〜34を誘電体層11の表面に形成して、共振
素子21〜24各々の間を誘導結合させ、誘電体層11
上に積層される誘電体層12の表面に、誘電体層12を
挟んで入力側の共振素子21の一部に重なる入力用電極
41および誘電体層12を挟んで出力側の共振素子24
の一部に重なる出力用電極42を形成し、誘電体層12
上に誘電体層13を積層して積層型誘電体フィルタ本体
を構成する。
【0004】次に、図36に示すように、積層型誘電体
フィルタ本体の表面、裏面、および入力端子部61と出
力端子部62を除いた側面にアース電極70を形成し、
積層型誘電体フィルタ本体の側面に形成した入力端子部
61内にアース電極70から絶縁され、かつ入力用電極
41に接続される入力端子51と、同様に積層型誘電体
フィルタ本体の側面に形成した出力端子部62内にアー
ス電極70から絶縁され、かつ出力用電極42に接続さ
れる出力端子52を形成して構成されている。
【0005】図35、36に示した積層型誘電体フィル
タの電気的な等価回路は図37に示す如くである。図3
7において符号111は共振素子21と入力用電極41
間の静電容量であり、符号112は共振素子24と出力
用電極42間の静電容量であり、符号121〜124は
それぞれ共振素子21と電極31間の静電容量、共振素
子22と電極32間の静電容量、共振素子23と電極3
3間の静電容量、共振素子24と電極34間の静電容量
であり、符号131は共振素子21と共振素子22との
間の分布結合を示すインダクタンスであり、符号132
は共振素子22と共振素子23との間の分布結合を示す
インダクタンスであり、符号133は共振素子23と共
振素子24との間の分布結合を示すインダクタンスであ
って、バンドパスフィルタを構成している。なお、並列
共振回路の静電容量211、221、231、241お
よびインダクタンス212、222、232、242は
共振素子21、22、23、24をそれぞれ等価変換し
たときの静電容量およびインダクタンスである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなバンドパスフィルタが用いられる携帯用電話機端末
等においては、小型化の要求が特に強まっており、それ
につれてその内部に用いられるバンドパスフィルタをも
小型化し、その占有面積を小さくすることが強く要求さ
れるようになっているが、上述した構造の積層型誘電体
フィルタにおいては、共振素子21〜24が同一平面内
に水平方向に並設されているために、積層型誘電体フィ
ルタの横幅が大きくなり、その占有面積を小さくするこ
とが困難であった。特にフィルタのQ特性を改善するた
めに、共振素子21〜24自体の横幅を大きくした場合
や、フィルタの減衰特性を改善するために共振素子数を
増加させた場合はなおさらであった。
【0007】従って、本発明の目的は、小型化され、実
装したときの占有面積が小さな積層型誘電体フィルタを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
共振素子が積層された積層型誘電体フィルタにおいて、
前記積層型誘電体フィルタの表面のうち、前記複数の共
振素子の積層方向と略垂直な方向の面に設けられた入力
端子と、前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向
であって、前記複数の共振素子のうちの入力端側共振素
子と前記入力端子との間に形成され、かつ、前記入力端
子と接続され、前記入力端側共振素子と静電結合された
入力用電極と、前記積層型誘電体フィルタの表面のう
ち、前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向の面
に設けられた出力端子と、前記複数の共振素子の積層方
向と略垂直な方向であって、前記複数の共振素子のうち
の出力端側共振素子と前記出力端子との間に形成され、
かつ、前記出力端子と接続され、前記出力端側共振素子
と静電結合された出力用電極とを有することを特徴とす
る積層型誘電体フィルタが得られる。
【0009】そして、前記構成において、前記積層型誘
電体フィルタを実装基板上に実装したとき、前記共振素
子の主面が前記実装基板に対してほぼ垂直となるよう
に、前記入力端子及び出力端子を構成するようにしても
よい。
【0010】また、前記構成において、前記入力端子及
び出力端子が、前記複数の共振素子の積層方向とほぼ垂
直な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に設けられ
た第1の部分と、前記複数の共振素子の積層方向とほぼ
平行な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に設けら
れ、前記第1の部分と接続された第2の部分とをそれぞ
れ備えるようにしてもよい。
【0011】また、本発明によれば、複数の共振素子が
積層された積層型誘電体フィルタにおいて、前記複数の
共振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積層型誘電体
フィルタの表面に設けられた入力端子が、前記複数の共
振素子の入力端側共振素子と静電結合された入力用電極
とビアホールを介して接続され、前記複数の共振素子
の積層方向と略垂直な方向の前記積層型誘電体フィルタ
の表面に設けられた出力端子が、前記複数の共振素子の
出力端側共振素子と静電結合された出力用電極とビアホ
ールを介して接続されていることを特徴とする積層型
誘電体フィルタが得られる。
【0012】
【作用】本発明においては、入力端子と接続された入力
用電極を、複数の共振素子の積層方向とほぼ垂直な方向
に前記複数の共振素子の入力端側共振素子と静電結合し
て設け、出力端子と接続された出力用電極を、前記複数
の共振素子の積層方向とほぼ垂直な方向に前記複数の共
振素子の出力端側共振素子と静電結合して設けるように
しているため、入力端側共振素子と入力用電極との距離
及び出力端側共振素子と出力用電極との距離を小さくす
ることができ、これらの間に形成される静電容量の容量
値を大きくすることができる。これによって、リップル
を小さくすることができる。また、入力端側共振素子及
び出力端側共振素子と積層型誘電体フィルタの表面に設
けられるアース電極との間の誘電体層の厚さを厚く保つ
ことができるため、フィルタのQが低下することを有効
に防止することができる。
【0013】また、本発明において、積層型誘電体フィ
ルタを実装基板上に実装したときに、複数の共振素子の
主面が、実装基板に対してほぼ垂直となるように積層型
誘電体フィルタの入力端子及び出力端子を構成した場合
においては、実装したときの占有面積を小さくすること
ができる。
【0014】また、本発明において、前記入力端子及び
出力端子が、前記複数の共振素子の積層方向とほぼ垂直
な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に設けられた
第1の部分と、前記複数の共振素子の積層方向とほぼ平
行な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に設けら
れ、かつ、前記第1の部分と接続された第2の部分とを
それぞれ備えるように構成した場合においては、入力端
子及び出力端子の第2の部分を用いて実装基板上に積層
型誘電体フィルタを実装することにより、共振素子の主
面が、実装基板に対して略垂直となる。その結果、実装
したときの占有面積を小さくできる。
【0015】更に、また、本発明においては複数の共
振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積層型誘電体フ
ィルタの表面に入力端子及び出力端子が設けられている
ため、入力端子及び出力端子を実装基板の表面に対して
略垂直となるように積層型誘電体フィルタを実装基板上
に実装することにより共振素子の主面を実装基板に対
して略垂直にすることができ、実装面積を小さくするこ
とができるだけでなく、更に以下のような作用を行うこ
ととなる。 即ち、本発明においては、前記複数の共振素
子の積層方向と略垂直な方向の前記積層型誘電体フィル
タの表面に設けられた入力端子、前記複数の共振素子
の入力端側共振素子と静電結合された入力用電極とビア
ホールを介して接続し、前記複数の共振素子の積層方
向と略垂直な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に
設けられた出力端子、前記複数の共振素子の出力端側
共振素子と静電結合された出力用電極とビアホール
介して接続するようにしたので、入力用電極と入力端子
とを接続するための端子び出力用電極と出力端子とを
接続するための端子、又は入力端側共振素子と入力端子
とを接続するための端子び出力端側共振素子と出力端
子とを接続するための端子を積層型誘電体フィルタの下
面に設ける必要がなくなり、これらの下面に形成する端
子をなくすか、小さくすることができる。 このため、
層型誘電体フィルタを実装基板上に実装したときに
れらの端子が実装基板と接触することによりフィルタの
特性に影響を与えるという問題を解決することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の積層型誘電体フィルタの実施
例を添付の図面を参照して説明する。
【0017】図1は本発明の積層型誘電体フィルタの第
1の実施例の模式展開図であり、図2は本実施例の斜視
図であり、図3は本実施例の底面図であり、図4は図1
のX−X線断面図である。
【0018】図1に示すように、後記するアース電極7
0に一端部が接続されて1/4波長型ストリップライン
共振器を構成する共振素子21を誘電体層11の右側面
上に形成し、さらに一端部が後記するアース電極70に
接続され、かつ他端部が共振素子21の開放端から所定
の間隔離れて共振素子21と対向する電極31を誘電体
層11の右側面上に形成する。共振素子21が入力端側
の共振素子である。なお、誘電体層11の左側面上に
は、アース電極70および入力端子511が後に形成さ
れ、誘電体層11の下面には、アース電極70および入
力端子512が後に形成される。
【0019】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子22を誘電体層12の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子22の開放端から所定の間隔離れて共振素
子22と対向する電極32を誘電体層12の右側面上に
形成する。
【0020】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子23を誘電体層13の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子23の開放端から所定の間隔離れて共振素
子23と対向する電極33を誘電体層13の右側面上に
形成する。
【0021】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子24を誘電体層14の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子24の開放端から所定の間隔離れて共振素
子24と対向する電極34を誘電体層14の右側面上に
形成する。共振素子24が出力端側の共振素子である。
【0022】誘電体層14の右側面上に、右側面にアー
ス電極70および出力端子521が形成され、下面にア
ース電極70および出力端子522が形成される誘電体
層15を積層し、誘電体層11、12、13、14、1
5を一体に構成して積層体500を形成する。
【0023】図2、3に示すように、積層体500の上
面、入力端子部611、出力端子部621を除く側面、
および入力端子部612、出力端子部622を除く下面
にアース電極70を形成する。さらに積層体500の側
面の入力端子部611内に、アース電極70と絶縁さ
れ、かつ共振素子21と対向する入力端子511を形成
する。そして積層体500の下面の入力端子部612内
にもアース電極70と絶縁され、かつ入力端子511と
接続される入力端子512を形成する。また同様に、積
層体500の側面の出力端子部621内に、アース電極
70および入力端子511、512と絶縁され、かつ共
振素子24と対向する出力端子521を形成する。そし
て、積層体500の下面の出力端子部622内にも、ア
ース電極70および入力端子511、512と絶縁さ
れ、かつ出力端子521と接続される出力端子522を
形成する。
【0024】このように側面に設けられた入力端子51
1および出力端子521にそれぞれ接続される入力端子
512、出力端子522を積層体500の下面に設けて
いるから、下面を下にしてフィルタを実装する際には表
面実装に適した構造となっている。
【0025】共振素子21と入力端子511間には誘電
体層11を挟んで重なり部分があって、誘電体層11を
含む重なり部分において静電結合された状態となってい
る。この静電容量を静電容量111とする。共振素子2
4と出力端子521間にも誘電体層15を挟んで重なり
部分があって、誘電体層15を含む重なり部分において
静電結合された状態となっている。この静電容量を静電
容量112とする。
【0026】さらに、共振素子21、22、23、24
の開放端と電極31、32、33、34との間には、そ
れぞれ静電容量121、122、123、124が形成
されている。そして、これらの静電容量121〜124
が存在することによって、共振素子21と共振素子22
はインダクタンス131によって、共振素子22と共振
素子23はインダクタンス132によって、共振素子2
3と共振素子24はインダクタンス133によってそれ
ぞれ結合され、コムライン型のフィルタを構成してい
る。
【0027】図5には、上記のように構成された積層型
誘電体フィルタの等価回路を示している。この等価回路
は、図29、30に示した積層型誘電体フィルタの等価
回路である図31と同一であり、本実施例においてもバ
ンドパスフィルタが形成されていることがわかる。
【0028】そして、このような4段のバンドパスフィ
ルタを構成するのに、図29、図30の構造では共振素
子21〜24を水平にして横方向に並設していたから、
横幅が大きくなり、実装時の占有面積が大きいものとな
っていたが、本実施例においては同じ4段のバンドパス
フィルタを構成する場合においても共振素子を垂直にし
て並設しているから、フィルタの横幅は大幅に小さくな
り、実装の占有面積も大幅に小さくなる。
【0029】また、入力端子511と出力端子521と
は共振素子21〜24を間に挟んで位置している。従っ
て、入力端子511と出力端子521とは共振素子21
〜24によって静電的に遮蔽された状態となって、入力
端子511と出力端子521との間の浮遊容量はほとん
どなくなる。この結果、バンドパスフィルタの減衰特性
も向上する。
【0030】次に、第1の実施例の積層型誘電体フィル
タの製造方法について説明する。
【0031】本積層型誘電体フィルタは共振素子21〜
24、電極31〜34を完全に誘電体中に内蔵すること
から、共振素子21〜24、電極31〜34には損失の
少ない比抵抗の低いものを用いることが望ましく、低抵
抗のAg系、若しくはCu系の導体を用いることが好ま
しい。
【0032】使用する誘電体としては、信頼性が高く誘
電率εγが大きいため、小型化が可能となるセラミック
ス誘電体が好ましい。
【0033】また、製造方法としては、セラミックス粉
末の成形体に導体ペーストを塗布して電極パターンを形
成した後、各々の成形体を積層しさらに焼成して緻密化
し、導体がその内部に積層された状態でセラミックス誘
電体と一体化することが望ましい。
【0034】Ag系やCu系の導体を使用する場合に
は、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同
時焼成することは困難であるところから、それらの融点
(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電
体材料を用いる必要がある。また、マイクロ波フィルタ
としてのデバイスの性格上、形成される並列共振回路の
共振周波数の温度特性(温度係数)が±50ppm/℃
以下になるような誘電体材料が好ましい。このような誘
電体材料としては、例えば、コージェライト系ガラス粉
末とTiO2 粉末およびNd2 Ti2 7 粉末との混合
物等のガラス系のものや、BaO−TiO2 −Re2
3 −Bi2 3 系組成(Re:レアアース成分)に若干
のガラス形成成分やガラス粉末を添加したもの、酸化バ
リウム−酸化チタン−酸化ネオジウム系誘電体磁気組成
物粉末に若干のガラス粉末を添加したものがある。
【0035】一例として、MgO:18wt%−Al2
3 :37wt%−SiO2 :37wt%−B2 3
5wt%−TiO2 :3wt%なる組成のガラス粉末の
73wt%と、市販のTiO2 粉末の17wt%と、N
2 Ti2 7 粉末の10wt%を充分に混合し、混合
粉末を得た。なお、Nd2 Ti2 7 粉末は、Nd2
3 粉末とTiO2 粉末を1200℃で仮焼した後、粉砕
して得たものを使用した。次いで、この混合粉末に、ア
クリル系有機バインダー、可塑剤、トルエンおよびアル
コール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で充分に混合して
スラリーとした。そして、このスラリーを用いて、ドク
ターブレード法により、0.2mm〜0.5mmの厚み
のグリーンシートを作成した。
【0036】次に、上記第1の実施例の場合は、銀ペー
ストを導体ペーストとして図1に示した導体パターンを
それぞれ印刷し、次いで、これら導体パターンが印刷さ
れたグリーンシートの厚みを調整するため必要なグリー
ンシートを重ねて図1の構造となるように重ね、積層し
た後、900℃で焼成した。
【0037】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タ本体の上面、入力端子部611、出力端子部621を
除く側面、および入力端子部612、出力端子部622
を除く下面に図2、3に示すように銀電極からなるアー
ス電極70を印刷し、さらにアース電極70から絶縁
し、かつ共振素子21、共振素子24に各別に対向する
銀電極を入力端子部611、出力端子部621内に入力
端子511、出力端子521として印刷し、さらに、ま
た、アース電極70から絶縁し、かつ入力端子511、
出力端子521に各別に接続する銀電極を入力端子部6
12、出力端子部622に入力端子512、出力端子5
22として印刷し、印刷した電極を850℃で焼きつけ
た。
【0038】上記の積層型誘電体フィルタにおいて、各
共振素子21〜24の幅w1 を1.5mm、共振素子2
1〜24の長さl1 を4mm、電極31〜34の幅w2
を1.5mm、電極31〜34の長さl2 を0.5m
m、共振素子21〜24とそれらとそれぞれ対向する電
極31〜34との間隔s1 を0.3mmとし、入力端子
511と共振素子21との対向面積を3.2mm2 、出
力端子521と共振素子24との対向面積を3.2mm
2 、誘電体層11、12、13、14、15の厚さをそ
れぞれ0.8mm、1.6mm、1.6mm、1.6m
m、0.8mmとし、誘電体層11、12、13、1
4、15の長さl3 を4.8mm、幅w3 を3.5mm
としたとき、外形形状は6.4mm×4.8mm×3.
5mmであり、中心周波数は1890MHz、帯域幅は
25MHz、挿入損失は3.5dB以下であった。
【0039】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
2の実施例を説明する。図6は本実施例の模式展開図、
図7は本実施例の斜視図、図8は本実施例の底面図、図
9は本実施例の主要部の構成を示す右側面図、図10、
図11はそれぞれ図9のY−Y線断面図、X−X線断面
図である。
【0040】図6に示すように、後記する出力端側の共
振素子21の一部に誘電体層11を挟んで重なる入力用
電極513を誘電体層16の右側面上に形成する。な
お、誘電体層16の左側面上にはアース電極70および
入力端子511が後に形成され、誘電体層16の下面に
はアース電極70および入力端子512が後に形成され
る。
【0041】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子21を誘電体層11の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子21の開放端から所定の間隔離れて共振素
子21と対向する電極31を誘電体層11の右側面上に
形成する。共振素子21が入力端側の共振素子である。
【0042】後記するアース電極70に接続される内部
アース電極81を共振素子21の開放端側および後記す
る共振素子22の開放端側に重なるように、誘電体層1
7の右側面上に形成する。
【0043】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子22を誘電体層12の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子22の開放端から所定の間隔離れて共振素
子22とそれぞれ対向する電極32を誘電体層12の右
側面上に形成する。
【0044】後記するアース電極70に接続される内部
アース電極82を、共振素子22の開放端側および後記
する共振素子23の開放端側に重なるように誘電体層1
8の右側面上に形成する。
【0045】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子23を誘電体層13の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子23の開放端から所定の間隔離れて共振素
子23とそれぞれ対向する電極33を誘電体層13の右
側面上に形成する。
【0046】後記するアース電極70に接続される内部
アース電極83を、共振素子素子23の開放端側および
後記する共振素子24の開放端側に重なるように誘電体
層19の右側面上に形成する。
【0047】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子24を誘電体層14の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子24の開放端から所定の間隔離れて共振素
子24と対向する電極34を誘電体層14の右側面上に
形成する。共振素子24が出力端側の共振素子である。
【0048】出力端側の共振素子24の一部に誘電体層
110を挟んで重なる出力用電極523を誘電体層11
0の右側面上に形成する。
【0049】誘電体層110の右側面上に、右側面にア
ース電極70および出力端子521が形成され、下面に
アース電極70および出力端子522が形成される誘電
体層15を積層し、誘電体層16、11、17、12、
18、13、19、14、110、15を一体に構成し
て積層体500を形成する。
【0050】図7、8に示すように、積層体500の上
面、入力端子部611、出力端子部621を除く側面、
および入力端子部612、出力端子部622を除く下面
にアース電極70を形成する。さらに積層体500の側
面の入力端子部611内に、アース電極70と絶縁さ
れ、かつ入力用電極513と接続される入力端子511
を形成する。そして、積層体500の下面の入力端子部
612内にもアース電極70と絶縁され、かつ入力端子
511および入力用電極513に接続される入力端子5
12を形成する。また同様に、積層体500の側面の出
力端子部621内に、アース電極70および入力端子5
11、512と絶縁され、かつ出力用電極523と接続
される出力端子521を形成する。そして、積層体50
0の下面の出力端子部622内にも、アース電極70お
よび入力端子511、512と絶縁され、かつ出力端子
521および出力用電極523に接続される出力端子5
22を形成する。
【0051】なお、本実施例においても、入力用電極5
13および出力用電極523にそれぞれ接続される入力
端子512、出力端子522を積層体500の下面に設
けているから、下面を下にしてフィルタを実装する際に
は表面実装に適した構造となっている。
【0052】また、本実施例において、入力用電極51
3および出力用電極523を積層体500の内部に設け
ているのは次の理由による。すなわち、両端の共振素子
21、24とアース電極70との間の誘電体層が薄い
と、フィルタのQが低下して、フィルタの挿入損失が増
加するから、両端の共振素子21、24とアース電極7
0との距離はある程度大きくする必要がある。そして、
このような状態で、入力端子511、出力端子521を
積層体の表面にのみ設けた構造とすると、入力端子51
1、出力端子521と両端の共振素子21、24との距
離が大きくなり、これらの間に形成される静電容量11
1、112の容量値が小さくなり、リップルが大きくな
ってしまう。そこで、入力用電極513、出力用電極5
23を積層体500の内部に設け、これらの電極と両端
の共振素子21、24との距離を小さくすることによっ
て、これらの間に形成される静電容量111、112の
容量値を大きくすることができ、リップルを小さくする
ことができる。
【0053】また、本実施例において、入力用電極51
3、出力用電極523を積層体500の内部に設けてい
るにもかかわらず、積層体500の表面に、これらの入
力用電極513および出力用電極523とそれぞれ接続
される入力端子511、出力端子521を設けているの
は、次の理由による。すなわち、これらの入力端子51
1、出力端子521を積層体の側面に設けることによ
り、実装時に半田がこれらの入力端子511、出力端子
521に沿って這い上がり、フィルタの実装がより確実
なものとなるからである。
【0054】本実施例においては、共振素子21と入力
用電極513との間には誘電体層11を挟んで重なり部
分があって、誘電体層11を含む重なり部分において静
電結合された状態となっている。この静電容量を静電容
量111とする。共振素子24と出力用電極523との
間にも誘電体層110を挟んで重なり部分があって、誘
電体層110を含む重なり部分において静電結合された
状態となっている。この静電容量を静電容量112とす
る。
【0055】さらに、共振素子21、22、23、24
の開放端と電極31、32、33、34との間には、そ
れぞれ静電容量121、122、123、124が形成
されている。
【0056】さらに、共振素子21と内部アース電極8
1との間には静電容量142が形成され、共振素子22
と内部アース電極81、82との間には静電容量14
3、144がそれぞれ形成され、共振素子23と内部ア
ース電極82、83との間には静電容量145、146
がそれぞれ形成され、共振素子24と内部アース電極8
3との間には静電容量147が形成されている。
【0057】そして、これらの静電容量121〜12
4、142〜147が存在することによって、共振素子
21と共振素子22はインダクタンス131によって、
共振素子22と共振素子23はインダクタンス132に
よって、共振素子23と共振素子24はインダクタンス
133によってそれぞれ結合され、コムライン型のフィ
ルタを構成している。
【0058】図12には、上記のように構成された積層
型誘電体フィルタの等価回路を示している。
【0059】次に、本実施例において用いられた内部ア
ース電極81〜83の作用効果について説明する。
【0060】先ず、図13に示すように、コムライン型
の2つの共振素子321、322が存在する場合を考え
る。共振素子321、322の電気長はともにθであ
る。図14は図13のコムライン型の配線の等価回路図
である。ここで共振素子321、322の偶モードのイ
ンピーダンスをZe とし、奇モードのインピーダンスを
0 とすると、共振素子321、322を分布定数的に
結合する分布定数素子323の特性インピーダンスZC
【0061】
【数1】
【0062】となる。さらにこの特性インピーダンスZ
C のラインの開放側からみたインピーダンスZは、Z=
jZC tan θと表される。
【0063】図15はこのインピーダンスZのリアクタ
ンスZC tan θと電気長θとの関係を示したものであ
る。θ=90°(すなわち、1/4波長)では分布定数
素子323のリアクタンスZC tan θが∞となり、共振
素子321、322の間には、結合が存在しないことが
わかる。次に、電気長θが1/4波長よりも短くなれ
ば、すなわち、0<θ<90°の場合においては、tan
θが有限の値となり、分布定数素子323のリアクタン
スZC tan θも有限の値となり、共振素子321、32
2が結合するようになり、θの値が小さいほどリアクタ
ンスZC tan θが小さくなり、強く結合するようにな
る。そして、この場合、すなわち、0<θ<90°の場
合はZC tan θの値が正だから、分布定数素子323は
インダクタンスとして表されることになる。
【0064】ここで、もう一度図6、9〜10を参照す
れば、内部アース電極81〜83を部分的に共振素子2
1〜24の開放端側に追加したことにより、共振素子2
1〜24の開放端側であって、内部アース電極81〜8
3と重なった部分はよりアースに近くなり、アースとの
結合が強くなるから、内部アース電極81〜83と重な
った部分の共振素子21〜24同士の結合が弱くなる。
従って、共振素子21〜24同士の結合は内部アース電
極81〜83と重ならない部分で主として結合するよう
になる。このことは、共振素子21〜24の結合電気長
θが、実質的には内部アース電極81〜83と重ならな
い部分の長さと等しくなることを意味する。このように
共振素子21〜24の結合電気長θが短くなれば、共振
素子21〜24同士を結合する分布定数素子323のリ
アクタンスZC tan θも小さくなるから、共振素子21
〜24同士がより強く結合するようになり、フィルタ特
性の広帯域化が図られるようになる。
【0065】また、電極31〜34を設けているから共
振素子21〜24とアースとの間には静電容量121〜
124がそれぞれ加わっているが、さらに、内部アース
電極81〜83を設けることにより、共振素子21と内
部アース電極81との間には静電容量142が形成さ
れ、共振素子22と内部アース電極81、82との間に
は静電容量143、144がそれぞれ形成され、共振素
子23と内部アース電極82、83との間には静電容量
145、146がそれぞれ形成され、共振素子24と内
部アース電極83との間には静電容量147が形成さ
れ、これらの静電容量も共振素子21〜24とアースと
の間にそれぞれ付加されることになる。従って、図12
に示す並列共振回路の静電容量は共振素子21〜24を
等価交換したときの静電容量211、221、231、
241と、これらの付加された静電容量との和からなる
合成静電容量となって、共振周波数を同一とすれば、並
列共振回路のインダクタンスは小さくて済むことにな
る。従って、共振素子21〜24の長さもより短くな
り、積層型誘電体フィルタの全体の長さも短くなる。
【0066】次に、本実施例の積層型誘電体フィルタの
製造方法について説明する。本実施例においても、第1
の実施例において使用したグリーンシートを用い、銀ペ
ーストを導体ペーストとして図6に示した導体パターン
をそれぞれ印刷し、次いで、これらに導体パターンが印
刷されたグリーンシートの厚みを調整するために必要な
グリーンシートを重ねて図6の構造となるように積層し
た後、900℃で焼成した。
【0067】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タの本体の上面、入力端子部611、出力端子部621
を除く側面、および入力端子部612、出力端子部62
2を除く下面に、図7、8に示すように銀電極からなる
アース電極70を印刷し、さらにアース電極70から絶
縁し、かつ入力用電極513、出力用電極523に各別
に接続する銀電極を入力端子部612、出力端子部62
2内に入力端子512、出力端子522として印刷し、
さらに、また、アース電極70から絶縁し、かつ入力端
子512、出力端子522に各別に接続する銀電極を入
力端子部611、出力端子部621内に、入力端子51
1、出力端子521として印刷し、印刷した電極を85
0℃で焼きつけた。
【0068】上記構成の積層型誘電体フィルタにおい
て、内部アース電極81、82の幅w 3 を1.5mm、
内部アース電極81〜83の長さl4 を1.8mm、内
部アース電極81と各共振素子21、22との対向面積
を1.5mm2 、内部アース電極82と各共振素子2
2、23との対向面積を1.5mm2 、内部アース電極
83と各共振素子23、24との対向面積を1.5mm
2 、誘電体層16、11、17、12、18、13、1
9、14、110、15の厚さをそれぞれ0.6mm、
0.2mm、0.8mm、0.8mm、0.8mm、
0.8mm、0.8mm、0.8mm、0.2mm、
0.6mmとし、入力用電極513と共振素子21との
対向面積を0.8mm2 、出力用電極523と共振素子
24との対向面積を0.8mm2 とし、他は第1の実施
例と同様に構成した場合、中心周波数を第1の実施例と
同じ1890MHzとするには共振素子の長さl1
3.3mmとすればよく、第1の実施例においては4m
mであったのに比べて0.7mm短くなっている。そし
て積層型誘電体フィルタ自体の長さl3 も第1の実施例
が4.8mmであったのに比べて4.1mmと短くなっ
た。なお、この場合、内部アース電極81〜83から露
出している部分の共振素子の長さl5 は2.3mmであ
り、外形形状は6.4mm×4.1mm×3.5mmで
あった。さらに、帯域幅も90MHzであり、第1の実
施例よりも広かった。このように、第2の実施例におい
ては、帯域幅が大幅に改善され、積層型誘電体フィルタ
自体の寸法もより小さくなっていることがわかる。な
お、本実施例において、挿入損失は2.9dB以下であ
った。
【0069】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
3の実施例を説明する。図16は本実施例の模式展開
図、図17は本実施例の主要部の構成を示す右側面平面
図、図18、図19はそれぞれ図16のX−X線、Y−
Y線断面図である。
【0070】本実施例においては、共振素子21、24
のみを使用し、2段のフィルタ構成となっている点、お
よび共振素子21、24間の内部アース電極84が共振
素子21、24の接地側に重なるように設けられている
点が第2の実施例と異なるが他の構成は第2の実施例と
同様である。
【0071】本実施例においては、共振素子21と入力
用電極513間には誘電体層11を挟んで重なり部分が
あって、誘電体層11を含む重なり部分において静電結
合された状態となっている。この静電容量を静電容量1
11とする。共振素子24と出力用電極523間にも誘
電体層110を挟んで重なり部分があって、誘電体層1
10を含む重なり部分において静電結合された状態とな
っている。この静電容量を静電容量112とする。
【0072】さらに、共振素子21、24の開放端と電
極31、34との間には、それぞれ静電容量121、1
24が形成されている。そして、本実施例においては、
内部アース電極84が存在することによって、共振素子
21と共振素子24は静電容量151によって結合さ
れ、コムライン型のフィルタを構成している。
【0073】図20には、上記のように構成された積層
型誘電体フィルタの等価回路を示している。
【0074】次に、本実施例において用いられた内部ア
ース電極84の作用効果について説明する。
【0075】先ず、図21に示すように、コムライン型
の2つの共振素子321、322が存在する場合を考え
る。共振素子321、322の電気長はともにθであ
る。図22は図21のコムライン型の配線の等価回路図
である。ここで共振素子321、322の偶モードのイ
ンピーダンスをZe とし、奇モードのインピーダンスを
0 とすると、共振素子321、322を分布定数的に
結合する分布定数素子323の特性インピーダンスZC
【0076】
【数2】
【0077】となる。さらにこの特性インピーダンスZ
C のラインの開放側からみたインピーダンスZは、Z=
−jZC cot θと表される。
【0078】図23はこのインピーダンスZのリアクタ
ンス−ZC cot θと電気長θとの関係を示したものであ
る。θ=90°(すなわち、1/4波長)では分布定数
素子323のリアクタンス−ZC cot θが0となり、共
振素子321、322の間には、結合が存在しないこと
がわかる。次に、電気長θが1/4波長よりも短くなれ
ば、すなわち、0<θ<90°の場合においては、cot
θが有限の値となり、分布定数素子323のリアクタン
ス−ZC cot θも有限の値となり、共振素子321、3
22が結合するようになる。そして、この場合、すなわ
ち、0<θ<90°の場合は−ZC cot θの値が負だか
ら、分布定数素子323は静電容量として表されること
になる。
【0079】ここで、もう一度図16〜20を参照すれ
ば、内部アース電極84を部分的に共振素子21、24
の接地側に追加したことにより、共振素子21、24の
接地側であって、内部アース電極84と重なった部分は
よりアースに近くなり、アースとの結合が強くなるか
ら、内部アース電極84と重なった部分の共振素子2
1、24間の結合が弱くなる。従って、共振素子21、
24間の結合は内部アース電極84と重ならない部分で
主として結合するようになる。このことは、共振素子2
1、24の結合電気長θが、実質的には内部アース電極
84と重ならない部分の長さと等しくなることを意味す
る。このように共振素子21、24の結合電気長θが短
くなれば、共振素子21、24間がより強く結合するよ
うになり、フィルタ特性の広帯域化が図られるようにな
る。
【0080】次に、本実施例の積層型誘電体フィルタの
製造方法について説明する。本実施例においても、第1
の実施例において使用したグリーンシートを用い、銀ペ
ーストを導体ペーストとして、図16に示した導体パタ
ーンをそれぞれ印刷し、次いで、これら導体パターンが
印刷されたグリーンシートの厚みを調整するために必要
なグリーンシートを重ねて図16の構造となるように積
層した後、900℃で焼成した。
【0081】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タ本体の上面、入力端子部611、出力端子部621を
除く側面、および入力端子部612、出力端子部622
を除く下面に、図7、8に示すように銀電極からなるア
ース電極70を印刷し、さらに、アース電極70から絶
縁し、かつ入力用電極513、出力用電極523に各別
に接続する銀電極を入力端子部612、出力端子部62
2内に、入力端子512、出力端子522として印刷
し、さらにまた、アース電極70から絶縁し、かつ入力
端子512、出力端子522に各別に接続する銀電極を
入力端子部611、出力端子部621に入力端子51
1、出力端子521として印刷し、印刷した電極を85
0℃で焼きつけた。
【0082】上記構成の積層型誘電体フィルタにおい
て、誘電体層116の厚さを0.8mm、内部アース電
極84の長さl6 を15mm2 とし、他は第2の実施例
と同様に構成した場合、外形形状は4.1mm×3.2
mm×3.5mmであって、中心周波数は2380MH
z、帯域幅は120MHz、挿入損失は2.2dB以下
であった。
【0083】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
4の実施例について説明する。第2、第3の実施例にお
いては、積層体500の内部に設けられた入力用電極5
13および出力用電極523を、積層体500の下面に
設けられた入力端子512および出力端子522を介し
て積層体500の側面に設けられた入力端子511およ
び出力端子521とそれぞれ接続しているが、本実施例
においては、積層体500の内部に設けられた入力用電
極および出力用電極を誘電体層中に設けられたビアホー
ルを介して積層体500の側面に設けられた入力端子お
よび出力端子とそれぞれ接続している。
【0084】図24は本実施例の模式展開図、図25は
本実施例の斜視図、図26は本実施例の主要部の構成を
示す右側面図、図27は、図26のX−X線断面図であ
る。
【0085】図24に示すように、後記する入力端側の
共振素子21の一部に誘電体層11を挟んで重なる入力
用電極515を誘電体層16の右側面上に形成する。な
お、誘電体層16の左側面上にはアース電極70および
入力端子511が後に形成され、誘電体層16の下面に
はアース電極70が後に形成される。また、誘電体層1
6内に入力用電極515と入力端子511を接続するビ
アホール516を形成する。
【0086】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振端子21を誘電体層11の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子21の解放端から所定の間隔離れて共振素
子21と対向する電極31を誘電体層11の右側面上に
形成する。共振素子21が入力端側の共振素子である。
【0087】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子24を誘電体層14の右側面上に形成し、さらに
一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他端
部が共振素子24の解放端から所定の間隔離れて共振素
子24とそれぞれ対向する電極34を誘電体層14の右
側面上に形成する。共振素子24が出力端側の共振素子
である。
【0088】出力端側の共振素子24の一部に誘電体層
110を挟んで重なる出力用電極525を誘電体層11
0の右側面上に形成する。
【0089】誘電体層110の右側面上に、右側面にア
ース電極70および出力端子521が形成され、下面に
アース電極70が形成される誘電体層15を積層し、誘
電体層16、11、14、110、15を一体に構成し
て積層体500を形成する。なお、誘電体層15内には
出力用電極525と出力端子521を接続するビアホー
ル526を形成する。
【0090】図25に示すように、積層体500の上
面、入力端子部611および出力端子部621を除く側
面、ならびに入力端子部612および出力端子部622
を除く下面にアース電極70を形成する。さらに積層体
500の側面の入力端子部611内に、アース電極70
と絶縁され、かつ入力用電極515とビアホール516
を介して接続される入力端子511を形成する。なお、
積層体500の下面の入力端子部612内には入力端子
は形成しない。また同様に、積層体500の側面の出力
端子部621内に、アース電極70および入力端子51
1と絶縁され、かつ出力用電極525とビアホール52
6を介して接続される出力端子521を形成する。な
お、積層体500の下面の出力端子部622内には出力
端子は形成しない。
【0091】本実施例においても、入力用電極515お
よび出力用電極525を積層体500の内部に設けてい
るから、第2、第3の実施例の場合と同様に、入力用電
極515および出力用電極525と両端の共振素子2
1、24との距離を小さくすることができ、これらの間
に形成される静電容量111、112の容量値を大きく
することができ、その結果リップルを小さくすることが
できる。
【0092】また、本実施例においても、入力用電極5
15、出力用電極525を積層体500の内部に設けて
いるにもかかわらず、積層体500の表面に、これらの
入力用電極515および出力用電極525とそれぞれビ
アホール516、526を介して接続される入力端子5
11、出力端子521を設けているのは、これらの入力
端子511、出力端子521を積層体の側面に設けるこ
とにより、実装時に半田がこれらの入力端子511、出
力端子521に沿って這い上がり、フィルタの実装がよ
り確実なものとなるからである。
【0093】なお、本実施例においては、入力用電極5
15および出力用電極525と入力端子511および出
力端子521とをそれぞれビアホール516、526を
介して接続しているから、第2、第3の実施例のよう
に、入力用電極515および出力用電極525と入力端
子511および出力端子521とをそれぞれ接続するた
めの入力端子512および出力端子522を積層体50
0の下面に設ける必要がなくなる。その結果、フィルタ
を実装基板上に実装したときにこれらの端子が実装基板
と接触することによりフィルタの特性に影響を与えると
いう問題を解決できる。すなわち、本実施例のように入
力用電極515および出力用電極525と入力端子51
1および出力端子521とをそれぞれビアホール51
6、526を介して接続することにより、積層体500
の下面には入出力端子を設ける必要がなくなるから、積
層体500の下面に形成する入出力端子をなくするか小
さくできる。従って、実装基板と入出力端子との間の接
触がなくなるか、もしあっても小さくできるので実装基
板の材質等の影響を受けることなく、安定したフィルタ
特性を得ることができるようになる。
【0094】また、本実施例においても、共振素子21
と入力用電極515との間には誘電体層11を挟んで重
なり部分があって、誘電体層11を含む重なり部分にお
いて静電結合された状態となっている。この静電容量を
静電容量111とする。共振素子24と出力用電極52
5との間にも誘電体層110を挟んで重なり部分があっ
て、誘電体層110を含む重なり部分において静電結合
された状態となっている。この静電容量を静電容量11
2とする(図24乃至図27参照)。
【0095】さらに、共振素子21、24の開放端と電
極31、34との間には、それぞれ静電容量121、1
24が形成されている(図24乃至図27参照)。
【0096】そして、これらの静電容量121、124
が存在することによって、共振素子21と共振素子24
はインダクタンス135によって結合され、コムライン
型のフィルタを構成している。
【0097】図28には、上記のように構成された積層
型誘電体フィルタの等価回路を示している。
【0098】次に、本実施例の積層型誘電体フィルタの
製造方法について説明する。本実施例においても、第1
の実施例において使用したグリーンシートを用い、銀ペ
ーストを導体ペーストとして図24に示した導体パター
ンをそれぞれ印刷し、次いで、これらに導体パターンが
印刷されたグリーンシートの厚みを調整するために必要
なグリーンシートを重ねて図24の構造となるように積
層した後、900℃で焼成した。
【0099】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タの本体の上面、入力端子部611、出力端子部621
を除く側面、および入力端子部612、出力端子部62
2を除く下面に、図25に示すように銀電極からなるア
ース電極70を印刷し、さらに、アース電極70から絶
縁し、かつ入力用電極515、出力用電極525にビア
ホール516、526をそれぞれ介して接続する銀電極
を入力端子部611、出力端子部621内に、入力端子
511、出力端子521としてそれぞれ印刷し、印刷し
た電極を850℃で焼きつけて、本実施例の積層型誘電
体フィルタを製造した。
【0100】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
5の実施例について説明する。図29は本実施例の断面
図である。本実施例においては、共振素子21、22、
24を使用し、3段のフィルタ構成となっており、入力
端側の共振素子21はビアホール516により入力端子
511と接続され、出力端側の共振素子24はビアホー
ル526により出力端子521と接続されている。
【0101】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
6の実施例について説明する。第1〜第5の実施例にお
いては、コムライン型のフィルタを本発明の実施例とし
て説明したが、本実施例は、インターディジタル型の誘
電体フィルタに関する。
【0102】図30は本実施例の模式展開図であり、図
31、図32は本実施例の底面図、図33は図30のZ
−Z線断面図である。
【0103】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子21を誘電体層11の右側面上に形成する。さら
に、一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ
他端部が共振素子21の開放端から所定の間隔離れて共
振素子21と対向する電極31を誘電体層11の右側面
上に形成する。共振素子21にはタップ型入力電極51
4が接続されている。なお、誘電体層11の左側面上に
は、アース電極70および入力端子511が後に形成さ
れ、誘電体層11の下面には、アース電極70および入
力端子512が後に形成される。本実施例においても、
入力端子512はタップ型入力電極514および入力端
子511の両方に接続されている。
【0104】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子22を誘電体層12の右側面上に、共振素子21
とは開放端側および接地側の方向を反対にして設ける。
さらに一端部が後記するアース電極70に接続され、か
つ他端部が共振素子22の開放端から所定の間隔離れて
共振素子22に対向する電極32を誘電体層12の右側
面上に形成する。
【0105】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子24を、誘電体層14の右側面上に、共振素子2
2とは開放端側および接地側の方向を反対にして設け
る。さらに、一端部が後記するアース電極70に接続さ
れ、かつ他端部が共振素子24の開放端から所定の間隔
離れて共振素子24に対向する電極34を誘電体層14
の右側面上に設ける。共振素子24にはタップ型出力電
極524が接続されている。
【0106】誘電体層14の右側面上に、右側面にアー
ス電極70および出力端子521が形成され、下面にア
ース電極70および出力端子522が形成される誘電体
層15を積層し、誘電体層11、12、14、15を一
体に構成して積層体500を形成する。
【0107】図31、32に示すように、積層体500
の上面、入力端子部611、出力端子部621を除く側
面、および入力端子部612、出力端子部622を除く
下面にアース電極70を形成する。さらに、積層体50
0の側面の入力端子部611に、アース電極70と絶縁
され、かつタップ型入力電極514と接続される入力端
子511を形成する。そして、積層体500の下面の入
力端子部612内にもアース電極70と絶縁され、かつ
入力端子511およびタップ型入力電極514に接続さ
れる入力端子512を形成する。また同様に、積層体5
00の側面の出力端子部621内に、アース電極70お
よび入力端子511、512と絶縁され、かつタップ型
出力電極524と接続される出力端子521を形成す
る。そして、積層体500の下面の出力端子部622内
にも、アース電極70および入力端子511、512と
絶縁され、かつ出力端子521およびタップ型出力電極
524に接続される出力端子522を形成する。
【0108】本実施例においては、共振素子21、2
2、24をそれらの開放端側と接地側とを互い違いに配
置しているから、共振素子21、22、24間はそれぞ
れインダクタンス131、134によって結合され、3
段のインターディジタル型フィルタを構成している。
【0109】図34には上記のようにして構成された積
層型誘電体フィルタの等価回路を示している。
【0110】次に、本実施例の積層型誘電体フィルタの
製造方法について説明する。本実施例においても、第1
の実施例において使用したグリーンシートを用い、銀ペ
ーストを導体ペーストとして、図30に示した導体パタ
ーンをそれぞれ印刷し、次いで、これら導体パターンが
印刷されたグリーンシートの厚みを調整するために必要
なグリーンシートを重ねて図30の構造となるように積
層した後、900℃で焼成した。
【0111】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タの上面、入力端子部611、出力端子部621を除く
側面、および入力端子部612、出力端子部622を除
く下面に、図31、32に示すように銀電極からなるア
ース電極70を印刷し、さらにアース電極70から絶縁
し、かつタップ型入力電極514、タップ型出力電極5
24に各別に接続する銀電極を入力端子部612、出力
端子部622内に、入力端子512、出力端子522と
して印刷し、さらに、また、アース電極70から絶縁
し、かつ入力端子512、出力端子522に各別に接続
する銀電極を入力端子部611、出力端子部621内
に、入力端子511、出力端子521として印刷し、印
刷した電極を850℃で焼きつけた。
【0112】上記構成の積層型誘電体フィルタにおい
て、各共振素子21、22、24の幅w1 を1.5m
m、各共振素子21、22、24の長さl1 を4mm、
電極31、32、34の幅w2 を1.5mm、長さl2
を0.5mm、共振素子21、22、24とそれらとそ
れぞれ対向する電極31、32、34との間隔s3
0.3mm、タップ型入力電極514の接地側端部から
の距離l6 を1.0mm、タップ型出力電極524の接
地側端部からの距離l7 を1.0mm、誘電体層11、
12、14、15の厚さをそれぞれ0.8mm、1.6
mm、1.6mm、0.8mmとしたとき、外形形状は
4.8mm×4.8mm×3.5mmであり、中心周波
数は1980MHz、帯域幅は90MHz、挿入損失は
2.5dB以下であった。
【0113】
【発明の効果】本発明においては、積層型誘電体フィル
タの入力端子および出力端子が、積層型誘電体フィルタ
を実装基板上に実装したときに、複数の共振素子の主面
が、実装基板に対してほぼ垂直となるように構成されて
いるから、実装したときの占有面積を小さくできる。
【0114】また、本発明においては、積層型誘電体フ
ィルタの入力端子および出力端子部が、複数の共振素子
の積層方向とほぼ垂直な方向の前記積層型誘電体フィル
タの表面に設けられた第1の部分と、複数の共振素子の
積層方向とほぼ平行な方向の前記積層型誘電体フィルタ
の表面に設けられ、第1の部分と接続された第2の部分
と、をそれぞれ備えるように構成されているから、入力
端子および出力端子の第2の部分を用いて実装基板上に
積層型誘電体フィルタを実装することにより共振素子の
主面が、実装基板に対してほぼ垂直となる。その結果、
実装したときの占有面積を小さくできる。
【0115】また、本発明においては、前記複数の共振
素子の積層方向とほぼ垂直な方向の前記積層型フィルタ
の表面に入力端子および出力端子が設けられているか
ら、入力端子および出力端子を実装基板の表面に対して
ほぼ垂直となるように積層型誘電体フィルタを実装基板
上に実装することにより共振素子の主面を実装基板に対
してほぼ垂直にすることができ、実装したときの占有面
積を小さくできるだけでなく、さらに、前記入力端子と
接続された入力用電極を前記複数の共振素子の積層方向
とほぼ垂直な方向に前記複数の共振素子の入力端側共振
素子と静電結合して設け、前記出力端子と接続された出
力用電極を前記複数の共振素子の積層方向とほぼ垂直な
方向に前記複数の共振素子の出力端側共振素子と静電結
合して設けているから、入力端側共振素子と入力用電極
との距離および出力端側共振素子と出力用電極との距離
を小さくすることができ、これらの間に形成される静電
容量の容量値を大きくすることができ、リップルを小さ
くすることができるとともに、入力端側共振素子および
出力端側共振素子と積層型フィルタの表面に設けられる
アース電極との間の誘電体層の厚さを厚く保つこともで
きるからフィルタのQが低下するのを防止することもで
きる。
【0116】さらに、また、本発明においては複数の共
振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積層型フィルタ
の表面に入力端子および出力端子が設けられているか
ら、入力端子および出力端子を実装基板の表面に対して
略垂直となるように積層型誘電体フィルタを実装基板上
に実装することにより共振素子の主面を実装基板に対し
て略垂直にすることができ、実装したときの専有面積を
小さくできるだけでなく、さらに、本発明においては、
前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積
層型誘電体フィルタの表面に設けられた入力端子が、前
記複数の共振素子の入力端側共振素子と静電結合された
入力用電極とビアホールを介して接続されまたは前記複
数の共振素子の入力端側共振素子とビアホールを介して
直接接続され、前記複数の共振素子の積層方向と略垂直
な方向の前記積層型誘電体フィルタの表面に設けられた
出力端子が、前記複数の共振素子の出力端側共振素子と
静電結合された出力用電極とビアホールを介して接続さ
れまたは前記複数の共振素子の出力端側共振素子とビア
ホールを介して直接接続されているから、入力用電極と
入力端子とを接続するための端子および出力用電極と出
力端子とを接続するための端子または入力端側共振素子
と入力端子とを接続するための端子および出力端側共振
素子と出力端子とを接続する端子を積層型誘電体フィル
タの下面に設ける必要がなくなるから、これらの下面に
形成する端子をなくするか、小さくできるので積層型誘
電体フィルタを実装基板上に実装したときにこれらの端
子が実装基板と接触することによりフィルタの特性に影
響を与えるという問題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の模式展開図である。
【図2】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の底面図である。
【図4】図1のX−X線断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の等価回路図である。
【図6】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の模式展開図である。
【図7】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の底面図である。
【図9】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の主要部の構成を示す平面図である。
【図10】図9のY−Y線断面図である。
【図11】図9のX−X線断面図である。
【図12】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図13】コムライン型の共振素子を説明するための図
である。
【図14】図13の配線の等価回路図である。
【図15】図14の等価回路図における分布定数素子3
23のインピーダンスのリアクタンスと電気長との関係
を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図17】本発明の第3の実施例の積層型誘電体フィル
タの主要部の構成を示す平面図である。
【図18】図17のX−X線断面図である。
【図19】図17のY−Y線断面図である。
【図20】本発明の第3の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図21】コムライン型の共振素子を説明するための図
である。
【図22】図21の配線の等価回路図である。
【図23】図22の等価回路図における分布定数素子3
23のインピーダンスのリアクタンスと電気長との関係
を示す図である。
【図24】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図25】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの斜視図である。
【図26】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの主要部の構成を示す平面図である。
【図27】図26のX−X線断面図である。
【図28】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図29】本発明の第5の実施例の積層型誘電体フィル
タの断面図である。
【図30】本発明の第6の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図31】本発明の第6の実施例の積層型誘電体フィル
タの斜視図である。
【図32】本発明の第6の実施例の積層型誘電体フィル
タの底面図である。
【図33】図30のZ−Z線断面図である。
【図34】本発明の第6の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図35】本発明者らが案出した従来の積層型誘電体フ
ィルタの等価回路図である。
【図36】本発明者らが案出した従来の積層型誘電体フ
ィルタの斜視図である。
【図37】本発明者らが案出した従来の積層型誘電体フ
ィルタの等価回路図である。
【符号の説明】
21、22、23、24…共振素子 11〜19、110…誘電体層 511、512…入力端子 521、522…出力端子 513、515…入力用電極 523、525…出力用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−284501(JP,A) 特開 昭58−105602(JP,A) 実開 平3−113502(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の共振素子が積層された積層型誘電体
    フィルタにおいて、 前記積層型誘電体フィルタの表面のうち、前記複数の共
    振素子の積層方向と略垂直な方向の面に設けられた入力
    端子と、 前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向であっ
    て、前記複数の共振素子のうちの入力端側共振素子と前
    記入力端子との間に形成され、かつ、前記入力端子と接
    続され、前記入力端側共振素子と静電結合された入力用
    電極と、 前記積層型誘電体フィルタの表面のうち、前記複数の共
    振素子の積層方向と略垂直な方向の面に設けられた出力
    端子と、 前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向であっ
    て、前記複数の共振素子のうちの出力端側共振素子と前
    記出力端子との間に形成され、かつ、前記出力端子と接
    続され、前記出力端側共振素子と静電結合された出力用
    電極とを有する ことを特徴とする積層型誘電体フィル
    タ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の積層型誘電体フィルタにお
    いて、 前記積層型誘電体フィルタを実装基板上に実装したと
    き、前記共振素子の主面が前記実装基板に対してほぼ垂
    直となるように、前記入力端子及び出力端子が構成され
    ていることを特徴とする積層型誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の積層型誘電体フィル
    タにおいて、 前記入力端子及び出力端子は、 前記複数の共振素子の積層方向とほぼ垂直な方向の前記
    積層型誘電体フィルタの表面に設けられた第1の部分
    と、 前記複数の共振素子の積層方向とほぼ平行な方向の前記
    積層型誘電体フィルタの表面に設けられ、前記第1の部
    分と接続された第2の部分とをそれぞれ 備えていること
    を特徴とする積層型誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】複数の共振素子が積層された積層型誘電体
    フィルタにおいて、 前記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積
    層型誘電体フィルタの表面に設けられた入力端子が、前
    記複数の共振素子の入力端側共振素子と静電結合された
    入力用電極とビアホールを介して接続され 記複数の共振素子の積層方向と略垂直な方向の前記積
    層型誘電体フィルタの表面に設けられた出力端子が、前
    記複数の共振素子の出力端側共振素子と静電結合された
    出力用電極とビアホールを介して接続されていることを
    特徴とする積層型誘電体フィルタ。
JP4258289A 1992-03-31 1992-09-28 積層型誘電体フィルタ Expired - Lifetime JP2721626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4258289A JP2721626B2 (ja) 1992-03-31 1992-09-28 積層型誘電体フィルタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-105723 1992-03-31
JP10572392 1992-03-31
JP4258289A JP2721626B2 (ja) 1992-03-31 1992-09-28 積層型誘電体フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05335804A JPH05335804A (ja) 1993-12-17
JP2721626B2 true JP2721626B2 (ja) 1998-03-04

Family

ID=26445964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4258289A Expired - Lifetime JP2721626B2 (ja) 1992-03-31 1992-09-28 積層型誘電体フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2721626B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69432059T2 (de) * 1993-08-24 2003-11-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd Geschichtetes dielektrisches Filter
US5892415A (en) * 1995-11-20 1999-04-06 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated resonator and laminated band pass filter using same
JP4628262B2 (ja) * 2005-03-29 2011-02-09 京セラ株式会社 フィルタ装置
JP4646888B2 (ja) * 2006-10-26 2011-03-09 京セラ株式会社 フィルタ装置
JP4646889B2 (ja) * 2006-10-27 2011-03-09 京セラ株式会社 フィルタ装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02284501A (ja) * 1989-04-25 1990-11-21 Murata Mfg Co Ltd 表面実装型ストリップライン共振器
JP3113502U (ja) * 2005-06-09 2005-09-08 オリオン電機株式会社 待ち時間設定機能を備えた映像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05335804A (ja) 1993-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3115149B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2860018B2 (ja) 誘電体フィルタ
JP2721626B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2851966B2 (ja) 積層型誘電体フィルター
JP2806710B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2957051B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP4245265B2 (ja) 複数のフィルタを有する多層配線基板
JP2957041B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JPH05283906A (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2860011B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP3204753B2 (ja) 共用器
JP2860010B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2710904B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP3381956B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP3454535B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JPH05152804A (ja) 誘電体フイルター及びその周波数特性の調整方法
JP2806682B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JPH08288706A (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP2860015B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP3264387B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
JPH05243810A (ja) 積層型誘電体フィルタ
JP3103420B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ
US8130062B2 (en) Microstripline filter
JPH11355008A (ja) 積層型誘電体フィルタ
JPH09153703A (ja) 誘電体積層フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term