JP2003059799A - 照明光学系、露光装置、及びマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

照明光学系、露光装置、及びマイクロデバイスの製造方法

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JP2003059799A
JP2003059799A JP2001244503A JP2001244503A JP2003059799A JP 2003059799 A JP2003059799 A JP 2003059799A JP 2001244503 A JP2001244503 A JP 2001244503A JP 2001244503 A JP2001244503 A JP 2001244503A JP 2003059799 A JP2003059799 A JP 2003059799A
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rod
light
optical system
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exposure apparatus
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Tadashi Nagayama
匡 長山
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Nikon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として、光学系の調整にさほど精度が要求
されず、短波長のレーザ光を用いて位置計測を行う位置
計測装置を備える露光装置を提供する。 【解決手段】 光源1は、例えばArFエキシマレーザ
(193nm)、F2レーザ(157nm)等の200
nm以下の波長のレーザ光を射出する。TTRセンサ2
0は、レチクルRに形成されているレチクルアライメン
トマークRMと、投影光学系PLを介してウェハWに形
成されているウェハアライメントマークWM又は基準部
材14に形成されている基準マークとを観察してこれら
の相対位置を検出する。光源1から射出されるレーザ光
をTTRセンサ20に導くための第1ロッドレンズ24
及び第2ロッドレンズ26を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として半導体素
子、撮像素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等の
マイクロデバイスをリソグラフィー工程で製造する際に
用いられる照明光学系、露光装置、及びマイクロデバイ
スの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、
薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバイスの製造工程
の1つであるフォトリソグラフィ工程においては、マス
クやレチクル(以下、これらを総称する場合はマスクと
いう)に形成されたパターンを、フォレジスト等の感光
剤が塗布されたウェハやガラスプレート等(以下、これ
らを総称する場合は基板という)に転写する露光装置が
用いられる。例えば、半導体素子を製造する際には、ス
テップ・アンド・リピート方式の縮小投影型露光装置
(所謂ステッパ)が用いられることが多い。このステッ
パは、レチクル上に形成された半導体素子のパターンを
ウェハの所定の領域(ショット領域)に露光した後、ウ
ェハが載置されているステージを一定距離だけステッピ
ング移動させて、他のショット領域を露光し、かかる動
作をウェハに設定された全てのショット領域に対して繰
り返し行うことにより、ウェハ全体に対してレチクルに
形成されたパターンの像を転写する装置である。
【0003】このステッパを用いてウェハに設定された
ショット領域の露光を行う際には、レチクルに形成され
ているパターンの像が投影される位置と露光を行うショ
ット領域の位置とを正確に合わせる必要がある。特に半
導体素子はリソグラフィー工程において数回〜十数回の
露光処理を行って製造されるため、高い精度で位置合わ
せしなければならない。また、近年、半導体素子に形成
されるパターンの微細化の要求が高まっており、所望の
性能を有する半導体素子を製造するために位置合わせの
精度向上が要求されている。例えば、半導体素子の1つ
であるCPU(中央処理装置)は0.18μm程度のプ
ロセスルールで製造されているが、今後更なる微細化が
図られると予測されている。
【0004】露光装置はステージ上にウェハを載置した
状態でステージを移動させることにより、ウェハ上に投
影されるパターンの像位置と露光するショット領域の位
置との相対的な位置合わせを行う。よって、位置合わせ
の精度を高めるためには、まずステージに対して設けら
れた座標系(この座標系はステージの移動に伴って原点
位置が移動する)内におけるパターンの像の投影位置を
高い精度で検出する必要がある。このために、露光装置
は、投影光学系を介してステージの一端に設けられた基
準部材に形成されている基準マークの位置情報を計測す
るTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のアライメントセ
ンサ又は投影光学系を介して基準マークとレチクルに形
成されているレチクルマークとを同時に観察し、両者の
相対位置関係を計測するTTR(スルー・ザ・レチク
ル)方式のアライメントセンサを備えている。
【0005】また、半導体素子に形成されるパターンの
微細化の要求に答えるためには、露光装置を高解像度化
する必要もある。ウェハ上に投影されるパターンの像の
解像度を高めるために、露光装置はレチクルを照明する
照明光学系から射出される照明光の波長を短波長化し、
且つレチクルに形成されたパターンの像をウェハ上に投
影する投影光学系の開口数(N.A.)が高く設計され
ている。更に、ウェハに照射される照明光に照度分布が
生じていると、ウェハに形成されるパターンの線幅が変
化するため、均一な線幅のパターンを形成するために
は、照明光の照度分布を均一化する必要もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したア
ライメントセンサを用いてステージの一端に設けられた
基準部材に形成されている基準マークの位置情報を計測
するためには基準マークを照明する必要があるが、基準
マークを照明する光はレチクルに照射される照明光の一
部が用いられる。これは、投影光学系で生ずる収差によ
る検出誤差を防止するためである。つまり、投影光学系
はレチクルを照明する照明光の波長において各種の収差
が最小になるように設定されているため、照明光の波長
以外の波長の光で基準マークを照明すると基準マークの
検出誤差が生ずるからである。
【0007】従来は照明光学系内において、光源から射
出された光の一部を分岐して光ファイバを用いて基準部
材の下方に導いて基準部材の下方から基準マークを照明
したり、又は光ファイバを用いてレチクルの上方若しく
は下方に設けられたアライメント光学系に分岐した光を
導いて投影光学系を介して基準マークを照明していた。
しかしながら、上述した高解像度化の要請から照明光の
波長を短波長化すると(例えば200nm以下)、従来
用いられていた石英系の光ファイバでは吸収が大きくな
るため、分岐した光を基準部材の下方又はアライメント
光学系に導く用途には用いることができないという問題
が生じた。
【0008】照明光学系で分岐された光をリレーするリ
レー光学系を備えれば光ファイバを用いずに基準部材の
下方又はアライメント光学系に導くことができる。しか
しながら、従来用いていた光ファイバは可撓性を有する
ため、露光装置を構成する構成部材の配置に応じて光フ
ァイバを配置することができたのに対し、リレー光学系
では露光装置を構成する構成部材の配置に応じて光路を
設定しようとすると、光学部材の数が増加するとともに
その調整が困難となる。また、アライメント光学系の検
出精度を高めるためには、これらの光学部材の配置を高
精度に調整しなければならない。例えば、基準部材に対
するアライメント光学系の光軸が傾斜していると、基準
部材の高さ位置に応じて基準部材に形成されている基準
マークが横ずれして検出されることになる。よって、ア
ライメント光学系に光を導くための光ファイバを用いる
ことができない場合にアライメント光学系の高い検出精
度を保つためには、リレーアライメント光学系のみなら
ずリレー光学系をなす光学部材の位置も高精度に調整す
る必要があり、調整に要するコストを含めて露光装置の
製造コストを上昇させるという問題がある。
【0009】更に、照明光の短波長化を図るため、露光
装置はエキシマレーザ等のレーザ光源を備えるが、投影
光学系PLにおける収差を極力排除するためにレーザ光
源から射出されるレーザ光を狭帯化すると、スペックル
が生ずるという問題がある。ここで、スペックルとはコ
ントラストの高い不規則な明暗の小班点パターンであ
る。このスペックルが生じていると、レチクルに照射さ
れる照明光、ひいてはウェハに照射される光に照度分布
が生じるため、均一な線幅の微細パターンを形成する上
で好ましくない。また、レーザ光源から射出された光の
一部を基準部材に形成されている基準パターンを照明す
る光として用いたときに、スペックルが生じていると検
出精度の低下を招くという問題がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、短波長光源を用いた場合であっても均一な照度
分布の照明光を得ることができる照明光学系を提供する
ことを第1の目的とする。また、本発明は、上記の均一
な照度分布の照明光を得ることができる照明光学系を備
える露光装置を提供することを第2の目的とする。更
に、本発明は、照度度分布がほぼ均一であって短波長で
ある投影光学系を介した光を用いて高精度にマスクと基
板との相対位置を検出することができ、且つ光学系の調
整にさほど精度が要求されない位置検出装置を備える露
光装置を提供することを第3の目的とする。また更に、
本発明は、上記露光装置を用いて微細なパターンを形成
することにより製造されるマイクロデバイスの製造方法
を提供することを第4の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の観点による照明光学系は、光源
(1)から射出される光を被照射物体(14、R、W)
に照射する照明光学系(5、7、21〜32)におい
て、前記光源(1)から射出される光の波長は200n
m以下であり、前記光源(1)と前記被照射物体(1
4、R、W)との間の光路中に配置されて、前記光源
(1)からの射出された光を拡散させ、且つ回転自在に
構成された拡散手段(22、62)と、前記拡散手段
(22、62)と前記被照射物体(14、R、W)との
間の光路中に配置されて、前記拡散手段(22、62)
により拡散された拡散光を内面反射させつつ導く少なく
とも1つのロッド状の内面反射型光学部材(24、2
6、64、66、80)とを備えることを特徴としてい
る。この発明によれば、光源から射出される波長が20
0nm以下の光を回転している拡散手段で拡散させた
後、拡散光をロッド状の内面反射型光学部材で内面反射
させつつ導くようにしている。ここで、拡散手段を回転
させているため、光源からの光が狭帯化されていても被
照射面におけるスペックルの低減を図ることができる。
また、拡散手段で拡散させてから拡散光をロッド状の内
面反射型光学部材に入射させているため、ロッド状の内
面反射型光学部材の内部において種々の角度で反射され
て導かれ、その結果として均一な照度分布の照明光を得
ることができる。また、光源からの光を導くためにロッ
ド型の内面反射型光学部材を用いているため、装置構成
に合わせてレーザ光の導き方の自由度が高く、しかも厳
密な光学的な調整精度が求められないため調整が容易で
あり、その結果として調整に要するコスト、ひいては照
明光学系のコストを低減することができる。また、本発
明の第1の観点による照明光学系は、前記ロッド状の内
面反射型光学部材(24、26、64、66、80)の
断面は円形形状であるか、又は、矩形形状であることが
好ましい。更に、本発明の第1の観点による照明光学系
は、前記拡散手段(22、62)が、前記ロッド状の内
面反射型光学部材(24、26、64、66、80)の
断面形状に応じて所定の照度分布を形成する回折光学素
子を含むことが好適である。また更に、本発明の第1の
観点による照明光学系は、前記ロッド状の内面反射型光
学部材(24、26、64、66、80)の入射面は、
前記拡散手段(22、62)に入射する光に対して所定
の角度をもって配置されることが好適である。ここで、
本発明の第1の観点による照明光学系は、前記拡散手段
(22、62)が、前記光源(1)から射出される光の
進行方向と実質的に平行な方向を軸として回転可能に設
けられることが好ましい。また、本発明の第1の観点に
よる照明光学系は、前記ロッド状の内面反射型光学部材
(24、64)の射出面に前側焦点位置が配置されたレ
ンズ系(25、65)と、前記レンズ系(25、65)
の後側焦点位置に入射面が配置された第2のロッド状の
内面反射型光学部材(26、66)とを更に備えること
を特徴としている。この発明によれば、ロッド状の内面
反射型光学部材の射出端から射出され、レンズ系を介し
た光束が、第2のロッド状の内面反射型光学部材の入射
面をケーラー照明するので、均一な照度分布の照明光を
得るには極めて好適である。また、本発明の第1の観点
による照明光学系は、前記ロッド状の内面反射型光学部
材(24、64)と前記第2のロッド状の内面反射型光
学部材(26、66)との相対的な位置ずれを補正する
補正部材(40〜43)を更に備えることが好適であ
る。上記課題を解決するために、本発明の第2の観点に
よる照明光学系は、光源(1)から射出される光を被照
射物体(14、R、W)に照射する照明光学系(5、
7、21〜32)において、前記光源(1)から射出さ
れる光の波長は200nm以下であり、前記光源(1)
と前記被照射物体(14、R、W)との間の光路中に配
置されて、前記光源(1)からの射出された光を拡散さ
せる拡散手段(22、62)と、前記拡散手段(22、
62)と前記被照射物体(14、R、W)との間の光路
中に配置されて、前記拡散手段(22、62)により拡
散された拡散光を内面反射させつつ射出面へ導く第1の
ロッド状の内面反射型光学部材(24、64)と、前記
第1のロッド状の内面反射型光学部材(24、64)と
前記被照射物体(14、R、W)との間の光路中に配置
されて、入射光を内面反射させつつ射出面へ導く第2の
ロッド状の内面反射型光学部材(26、66)と、前記
第1のロッド状の内面反射型光学部材(24、64)と
前記第2のロッド状の内面反射型光学部材(26、6
6)との間の光路中に配置されたレンズ系(25、6
5)とを備え、前記レンズ系(25、65)の前側焦点
位置は前記第1のロッド状の内面反射型光学部材(2
4、64)の前記射出面に位置決めされ、前記レンズ系
(25、65)の後側焦点位置は前記第2のロッド状の
内面反射型光学部材(26、66)の入射面に位置決め
されることを特徴としている。上記課題を解決するため
に、本発明の第1の観点による露光装置は、マスク
(R)に形成されたパターン(DP)を基板(W)上に
転写する露光装置において、前記基板(W)を保持する
基板ステージ(13)と、前記被照射物体として前記マ
スク(R)上の少なくとも一部の領域に照明光(IL
1)を照射する上記の照明光学系(5、21〜32)と
を備えることを特徴としている。上記課題を解決するた
めに、本発明の第2の観点による露光装置は、マスク
(R)に形成されたパターン(DP)を、投影光学系
(PL)を介して基板(W)に転写する露光装置におい
て、前記基板(W)を保持する基板ステージ(13)
と、前記被照射物体として前記基板ステージ(13)上
に設けられた基準部材(14)に照明光(IL1)を照
射する上記の照明光学系(5、21〜32)と、前記投
影光学系(PL)を介して前記基準部材(14)を観察
することにより前記基板ステージ(13)の位置を計測
する位置計測装置(20、90)とを備えることを特徴
としている。上記課題を解決するために、本発明の第1
の観点によるマイクロデバイスの製造方法は、上記の露
光装置が備える位置計測装置(20、90)を用いて前
記基板ステージ(13)の位置を計測するステージ位置
計測工程(S12)と、前記ステージ位置計測工程(S
12)の計測結果に基づいて、前記基板ステージ(1
3)と前記マスク(R)との相対位置を調整する調整工
程(S26)と、照明光を前記マスク(R)に照射して
前記マスク(R)に形成されたパターン(DP)を前記
投影光学系(PL)を介して前記基板(W)に転写する
転写工程(S28)と、前記転写工程(S28)にて転
写された前記基板(W)を現像する現像工程(S36)
とを有することを特徴としている。上記課題を解決する
ために、本発明の第3の観点による露光装置は、マスク
(R)に形成されたパターン(DP)を投影光学系(P
L)を介して基板(W)に転写する露光装置において、
200nm以下の波長の光を射出する光源(1)と、前
記基板(W)を保持し、且つ基準位置を規定する基準部
材(14)を有する基板ステージ(13)と、前記光源
(1)と前記基準部材(14)との間の光路中に配置さ
れて、前記光源(1)からの光を内面反射させて射出側
へ導く少なくとも1つのロッド状の内面反射型光学部材
(24、26)と、前記ロッド状の内面反射型光学部材
(24、26)及び前記投影光学系(PL)を介した光
に基づいて前記基準部材(14)を検出する位置計測装
置(20、90)とを備えることを特徴としている。こ
の発明によれば、光源からの光を位置計測装置に導くた
めにロッド型の内面反射型光学部材を用いているため、
装置構成に合わせてレーザ光の導き方の自由度が高く、
しかも厳密な光学的な調整精度が求められないため調整
が容易であり、その結果として調整に要するコスト、ひ
いては露光装置のコストを低減することができる。ま
た、照度度分布がほぼ均一であって短波長である投影光
学系を介した光を用いて高精度にマスクと基板との相対
位置を検出することができる。また、本発明の第3の観
点による露光装置は、前記ロッド状の内面反射型光学部
材(24、26)の断面形状は円形形状であるか、又
は、矩形形状であることを特徴としている。更に、本発
明の第3の観点による露光装置は、前記光源(1)と前
記ロッド状の内面反射型光学部材(24、26)との光
路中に、前記光源(1)から射出された光を拡散させる
拡散手段(22)を更に備えることが好適である。また
更に、本発明の第3の観点による露光装置は、前記ロッ
ド状の内面反射型光学部材(24、26)の入射面が、
前記拡散手段(22)に入射する光に対して所定の角度
をもって配置されることが好ましい。また、本発明の第
3の観点による露光装置は、前記拡散手段(22)が、
前記光源(1)から射出された光の進行方向に平行な方
向を軸として回転自在に構成されることを特徴としてい
る。ここで、本発明の第3の観点による露光装置は、前
記拡散手段(22)が、前記光源(1)から射出される
光の進行方向と実質的に平行な方向を軸として回転可能
に設けられることが好ましい。また、本発明の第3の観
点による露光装置は、前記ロッド状の内面反射型光学部
材(24)の射出面に前側焦点位置が配置されたレンズ
系(25)と、前記レンズ系(25)の後側焦点位置に
入射面が配置された第2のロッド状の内面反射型光学部
材(26)とを更に備えることを特徴としている。更
に、本発明の第3の観点による露光装置は、前記ロッド
状の内面反射型光学部材(24)と前記第2のロッド状
の内面反射型光学部材(26)との相対的な位置ずれを
補正する補正部材(40〜43)を更に備えることが好
適である。また更に、本発明の第3の観点による露光装
置は、前記位置計測装置(20)が、前記ロッド状の内
面反射型光学部材(24、26)を介した光に基づいて
前記マスク(R)上のマーク(RM)を検出して、前記
基板ステージ(13)と前記マスク(R)との相対位置
関係を計測することを特徴としている。上記課題を解決
するために、本発明の第2の観点によるマイクロデバイ
スの製造方法は、本発明の第3の観点による露光装置が
備える位置計測装置(20)を用いて前記基板ステージ
(13)と前記マスク(R)との相対位置関係を計測す
る位置計測工程(S12)と、前記位置計測工程(S1
2)の計測結果に基づいて、前記基板ステージ(13)
と前記マスク(R)との相対位置を調整する調整工程
(S26)と、照明光(IL)を前記マスク(R)に照
射して前記マスク(R)に形成されたパターン(DP)
の像を前記投影光学系(PL)を介して前記基板(W)
に転写する転写工程(S28)と、前記転写工程にてパ
ターン(DP)像が転写された前記基板(W)を現像す
る現像工程(S36)とを有することを特徴としてい
る。尚、本発明で用いられる前記光源(1)は、180
nm以下の波長の光を供給することが好ましく、前記光
源(1)はF2レーザであることが更に好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態による照明光学系、露光装置、及びマイクロデバ
イスの製造方法について詳細に説明する。尚、以下の説
明において、図中にXYZ直交座標系が示されている場
合には、そのXYZ直交座標系を参照しつつ各図面間に
おける各部材の位置関係について説明する。図面に付さ
れているXYZ直交座標系は、X軸及びY軸が基板とし
てのウェハWに対して平行となるよう設定され、Z軸が
ウェハWに対して直交する方向に設定されている。図中
のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な
面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、
以下に説明する露光装置は、投影光学系PLに対してマ
スクとしてのレチクルRと感光性基板としてのウェハW
とを相対的に移動させつつ、レチクルRに形成されたパ
ターンをウェハWに転写するステップ・アンド・スキャ
ン方式の露光装置を例に挙げて説明する。また、以下の
各実施形態ではレチクルR及びウェハWを移動させる方
向(走査方向)をX方向に設定している。
【0013】図1は、本発明の一実施形態による露光装
置の全体の概略構成を示す図である。図1において、1
はArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ
(157nm)等の200nm以下の波長のレーザ光を
射出する光源である。光源1から射出されたレーザ光
は、リレーレンズ2を介した後、反射ミラー3で反射さ
れてZ方向に偏向される。その後、リレーレンズ4を介
してハーフミラー5に入射する。ハーフミラー5を透過
したレーザ光は反射ミラー6で反射された後、X方向に
偏向されて照明光学系7に入射する。この照明光学系7
は、入射するレーザ光の断面形状を整形するとともに、
その照度分布を均一化し、更に照度を調整して照明光I
Lとして射出するものである。この照明光学系7の内部
構成の詳細については後述する。尚、ハーフミラー5に
代えて、光路に対して挿脱可能な切り換えミラーを適用
してもかまわない。
【0014】照明光学系7から照明光ILが射出される
と、レチクルR上において照明光ILが照射される位置
がほぼ均一の照度で照射される。照明光ILがレチクル
Rに照射されると、レチクルRに形成されたパターンD
Pの像が投影光学系PLを介してウェハW上に投影され
てパターンが転写される。ここで、上記レチクルRは、
モータ8によって投影光学系PLの光軸AXの方向に微
動可能で、且つその光軸AXに垂直な面内で2次元移動
及び微小回転可能なマスクステージとしてのレチクルス
テージ9上に載置されている。レチクルステージ9の端
部にはレーザ干渉計10からのレーザビームを反射する
移動鏡11が固定されており、レチクルステージ9の2
次元的な位置はレーザ干渉計10によって、例えば0.
01μm程度の分解能で常時検出されている。
【0015】投影光学系PLは、例えば両側(片側でも
良い)テレセントリックであり、照明光IL及びアライ
メント光の波長に関して最良に収差補正されており、そ
の波長の下でレチクルRとウェハWとは互いに光学的に
共役な関係になっている。また、照明光ILは、ケラー
照明であり、投影光学系PLの瞳(図示省略)の中心に
光源像として結像されている。尚、投影光学系PLは複
数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の硝材と
しては照明光ILの波長に応じて蛍石(フッ化カルシウ
ム:CaF2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ
化リチウム(LiF)、フッ化バリウム(BaF2)、
フッ化ストロンチウム(SrF2)、LiCAF(コル
キライト:LiCaAlF6)、LiSAF(LiSr
AlF6)、LiMgAlF6、LiBeAlF6、KM
gF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物結晶又はこ
れらの混晶、又フッ素や水素等の物質をドープした石英
硝子等の真空紫外光を透過する光学材料から選択され
る。尚、所定の物質をドープした石英硝子は、照明光I
Lの波長が150nm程度より短くなると透過率が低下
するため、波長が150nm程度以下の真空紫外光を照
明光ILとして用いる場合には、光学素子の光学材料と
しては、蛍石(フッ化カルシウム)、フッ化マグネシウ
ム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ化ストロン
チウム、LiCAF(コルキライト)、LiSAF(L
iSrAlF6)、LiMgAlF6、LiBeAl
6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物結
晶又はこれらの混晶が使用される。
【0016】ウェハWはウェハホルダ12を介して基板
ステージとしてのウェハステージ13上に載置されてい
る。ウェハステージ13上には、ベースライン計測や後
述するアライメントセンサの焦点位置のずれ量に対する
マークの横ずれ量を計測際に用いられる基準マークを備
えた基準部材14が設けられている。この基準部材14
のZ軸方向における位置は、Z軸方向におけるウェハW
の表面位置とほぼ同じ位置に設定されている。基準マー
クとしては、例えば光透過性の5組のL字状パターンか
ら成るスリットパターンと、光反射性のクロムで形成さ
れた2組の基準パターン(デューティ比は1:1)とが
設けられている。
【0017】ウェハステージ13は、投影光学系PLの
光軸AXに垂直な面内でウェハWを2次元的に位置決め
するXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な
方向(Z方向)にウェハWを位置決めするZステージ、
ウェハWを微小回転させるステージ、及びZ軸に対する
角度を変化させてXY平面に対するウェハWの傾きを調
整するステージ等より構成されている。ウェハステージ
13の上面の一端にはL字型の移動鏡15が取り付けら
れ、移動鏡15の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計1
6が配置されている。図1では簡略化して図示している
が、移動鏡15はX軸に垂直な反射面を有する平面鏡及
びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成されてい
る。また、レーザ干渉計16は、X軸に沿って移動鏡1
5にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉
計及びY軸に沿って移動鏡15にレーザビームを照射す
るY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個の
レーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、
ウェハステージ13のX座標及びY座標が計測される。
また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差によ
り、ウェハステージ13のXY平面内における回転角が
計測される。
【0018】ウェハステージ13の2次元的な座標は、
レーザ干渉計16によって例えば0.01μm程度の分
解能で常時検出されており、X軸方向及びY軸方向の座
標によりウェハステージ13のステージ座標系(静止座
標系)(X,Y)が定められる。即ち、レーザ干渉計1
6により計測されるウェハステージ13の座標値が、ス
テージ座標系(X,Y)上の座標値である。レーザ干渉
計16により計測されたX座標、Y座標、及び回転角を
示す位置計測信号は主制御系18に出力される。主制御
系18は、供給された位置計測信号をモニタしつつウェ
ハステージ13の位置を制御する制御信号をモータ17
へ出力する。
【0019】また、主制御系18はレチクルRに形成さ
れたパターンDPをウェハWに転写するときには、レー
ザ干渉計10から出力される信号と、レーザ干渉計16
から出力される位置計測信号とに基づいて、モータ8及
びモータ17を介してレチクルステージ9とウェハステ
ージ13とをX方向に沿って同期移動させる。更に、本
実施形態の露光装置は、投影光学系PLの側方にオフア
クシスアライメント系19を備えており、このオフアク
シスアライメント系19によってもウェハWに形成され
ているウェハアライメントマークWM及び基準部材14
に形成されている基準マークの位置情報を計測すること
ができるように構成されている。
【0020】一方、ハーフミラー5で反射したレーザ光
は、投影光学系を介して基準マークとレチクルに形成さ
れているレチクルマークとを同時に観察し、両者の相対
位置関係を計測するTTR(スルー・ザ・レチクル)セ
ンサ20に導かれる。このTTRセンサ20は、レチク
ルRに形成されているレチクルアライメントマークRM
と、投影光学系PLを介してウェハWに形成されている
ウェハアライメントマークWM又は基準部材14に形成
されている基準マークとを観察してこれらの相対位置を
検出するものであり、本発明にいう位置計測装置に相当
する。TTRセンサ20は、視野絞り板28、リレーレ
ンズ29、ビームスプリッタ30、第1対物レンズ3
1、折り曲げミラー32、反射ミラー33、第2対物レ
ンズ34、及びCCD(Charge Coupled Device)等の
撮像素子35を含んで構成される。
【0021】また、リレーレンズ21、拡散板22、駆
動装置23、第1ロッドレンズ24、コンデンサーレン
ズ25、第2ロッドレンズ26、及びリレーレンズ27
は、TTRセンサ20に光源1から射出されたレーザ光
の一部を導くリレー光学系を構成している。ハーフミラ
ー5で反射したレーザ光はリレーレンズ21を介して拡
散板22に導かれる。拡散板22は、本発明にいう拡散
手段に相当するものであり、リレーレンズ21を介して
入射するレーザ光を拡散させて、その光強度分布を変換
するものである。拡散板22を設ける理由は、TTRセ
ンサ20が射出する光(以下、アライメント光という)
の照度分布を均一化して検出精度を向上させるためであ
る。この詳細は後述する。また、図中の駆動装置23
は、リレーレンズ21の光軸AX1(この光軸AX1
は、ハーフミラー5で反射されたレーザ光の進行方向と
平行である)に平行な軸の周りで拡散板22を回転させ
るものである。ここで、拡散板22を光軸AX1に平行
な軸の周りで回転自在に構成するのはスペックルの低減
を図ることにより、検出精度を向上させるためである。
【0022】拡散板22で拡散されたレーザ光は、第1
ロッドレンズ24の入射端から第1ロッドレンズ24に
入射する。この第1ロッドレンズ24は、ハーフミラー
5で反射されたレーザ光を内面反射させてつつ射出端へ
導くものであり、本発明にいうロッド状の内面反射型光
学部材に相当する。この第1ロッドレンズ24を設ける
理由は、ハーフミラー5で反射された光をTTRセンサ
20に導く光学系の構成を簡略化するとともに、光学的
な調整を容易にすることによって、コスト低減を図り、
且つTTRセンサ20の検出精度を向上させるためであ
る。
【0023】従来の露光装置は、例えば水銀ランプ等の
200nmよりも波長の長い光を射出する光源を備えて
いたが、この波長域の光は石英系の材料で形成されてい
る光ファイバを用いて容易にTTRセンサに導くことが
できた。しかしながら、光源から射出されるレーザ光の
波長が200nm以下になると、従来用いていた光ファ
イバでは吸収が大きくなるため光源から射出される光の
一部をTTRセンサに導く用途には用いることが困難に
なってくる。そこで、光源からのレーザ光の一部をTT
Rセンサに導くためにリレーレンズ等で構成されるリレ
ー光学系を使用すると、高精度の光学的な調整が必要と
なるためコストが上昇するととともに、外部からの振動
等によってリレー光学系の光学特性が変動してTTRセ
ンサの検出精度を悪化させるという問題が生じていた。
そこで、本実施形態では、第1ロッドレンズ24を用い
てレーザ光を導くことにより、上記問題の一部を解決し
ている。
【0024】この第1ロッドレンズ24を形成する硝材
としては、投影光学系PLを構成する光学素子と同様
に、光源1から射出されるレーザ光の波長に応じて蛍石
(フッ化カルシウム:CaF2)、フッ化マグネシウム
(MgF2)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化バリ
ウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、
LiCAF(コルキライト:LiCaAlF6)、Li
SAF(LiSrAlF6)、LiMgAlF6、LiB
eAlF6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ
化物結晶又はこれらの混晶、又フッ素や水素等の物質を
ドープした石英硝子等の真空紫外光を透過する光学材料
から選択される。尚、所定の物質をドープした石英硝子
は、レーザ光の波長が150nm程度より短くなると透
過率が低下するため、波長が150nm程度以下の真空
紫外光を照明光ILとして用いる場合には、光学素子の
光学材料としては、蛍石(フッ化カルシウム)、フッ化
マグネシウム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ
化ストロンチウム、LiCAF(コルキライト)、Li
SAF(LiSrAlF6)、LiMgAlF6、LiB
eAlF6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ
化物結晶又はこれらの混晶が使用される。第1ロッドレ
ンズ24の長さは、入射端から入射したレーザ光の透過
率及び入射したレーザ光をTTRセンサ20に導かなけ
ればならない距離の双方を考慮して適宜設定される。
【0025】図2及び図3は、第1ロッドレンズ24の
一例を示す斜視図である。第1ロッドレンズ24は、そ
の断面形状が図2(a)に示す円形形状、図2(b)に
示す矩形形状、又は図2(c)に示す三角形形状に形成
されており、その断面形状は長手方向に沿ってほぼ同一
となるように形成されている。つまり、図2(a)に示
した第1ロッドレンズ24は円柱形状のロッドレンズで
あり、図2(b)に示した第1ロッドレンズ24は四角
柱形状のロッドレンズであり、図2(c)に示した第1
ロッドレンズ24は三角柱形状のロッドレンズである。
【0026】図2(a)〜(c)に示したロッドレンズ
24aは何れも空気よりも屈折率が高いため、入射端か
ら入射したレーザ光を側面で全反射させつつ射出端に伝
播する。このように第1ロッドレンズ24は、内面で全
反射させつつ入射したレーザ光を伝播するものであるた
め、図2(a)〜(c)に示した構成に限られず図3
(a)〜(c)に示した構成のものも用いることができ
る。図3(a)〜(c)に示した第1ロッドレンズ24
各々の断面形状は、図2(a)〜(c)に示したロッド
レンズの断面形状と同様に、円柱形状、四角柱形状、及
び三角柱形状であるが、周囲をより低い屈折率の低い屈
折率を有する部材で覆うように構成している点が異な
る。かかる構成の第1ロッドレンズ24も図2(a)〜
(c)に示したロッドレンズと同様に、内面(蛍石等で
形成された部分とそれを覆う部分との境界面)で全反射
させつつ入射したレーザ光を伝播させる機能を有する。
【0027】また、図4に示すように、第1ロッドレン
ズ24の入射面は拡散板22に入射するレーザ光に対し
て所定の角度θをもって配置されている。換言すると、
リレーレンズ21の光軸AX1と第1ロッドレンズ24
の光軸AX2とが角度θをなすように配置される。図4
は、拡散板22と第1ロッドレンズ24との配置関係を
示す図である。ここで、角度θは、4°≦θ≦10°を
満足するように設定される。ここで、第1ロッドレンズ
24の入射面と拡散板22に入射するレーザ光との間に
所定の角度をもたせる理由は以下の通りである。つま
り、第1ロッドレンズ24の入射側に拡散板22を配置
して第1ロッドレンズ24の入射端をほぼ完全な拡散光
で照明したとしても、その射出端からの光束の輝度の角
度分布は射出角が大きくなるにつれて低下する傾向にあ
る。
【0028】図5は、第1ロッドレンズ24の入射面に
対して斜め方向からレーザ光が入射したときに射出面か
ら射出される光束の様子の一例を示す図である。尚、第
1ロッドレンズ24の断面形状が円形形状である場合を
例示している。図5に示すように、線状のレーザ光が第
1ロッドレンズ24の光軸AX2に対して角度θをもっ
て入射するとすると、第1ロッドレンズ24の射出端か
らは円錐形状に発散する形状の光束が射出される。この
ように、第1ロッドレンズ24は光束の入射角度と第1
ロッドレンズ24の断面形状を反映した断面形状の光束
を射出端から射出するという特性を有する。
【0029】従って、かかる第1ロッドレンズ24の特
性を利用して、第1ロッドレンズ24の入射面に対して
レーザ光を斜め方向から入射させることにより、第1ロ
ッドレンズ24の射出端から大きな角度で射出される光
束の輝度と小さな角度で射出される光束の輝度との差を
小さくすることができる。つまり、第1ロッドレンズ2
4の入射面に対して斜め方向から照明することにより、
第1ロッドレンズ24の射出端からの光束の輝度の角度
分布を緩和することができる。以上説明した理由によっ
て、第1ロッドレンズ24の入射面と拡散板22に入射
するレーザ光との間に所定の角度が設定される。
【0030】また、所定の角度θを上述した範囲(4°
≦θ≦10°)に設定するのは、以下の理由による。つ
まり、角度θが4°未満である場合には第1ロッドレン
ズ24自体が有する上記の特性(射出端における射出角
が大きくなるにつれて輝度が低下する特性)をうち消す
ことができず、逆に、角度θが10°よりも大の場合に
は、第1ロッドレンズ24自体が有する特性をうち消し
すぎて、射出端における射出角が大きくなるにつれて輝
度が上昇することになってしまうからである。尚、図5
に示した第1ロッドレンズ24の特性に鑑みて、拡散板
22の拡散特性は図6に示す特性に設定される、図6
は、断面形状が円形の拡散板22のY軸方向に沿った拡
散特性の一例を示す図である。図6において、符号C1
を付した箇所は光軸AX1上の位置を示す。図6に示す
ように、拡散板22は光軸C1上の輝度がもっと高く、
光軸C1からずれにつれて徐々に輝度が低下するよう
に、その拡散特性が設定される。
【0031】尚、第1ロッドレンズ24の断面形状が図
2(a)又は図3(a)に示す円形形状であれば、角度
θを上述した範囲(4°≦θ≦10°)に設定するだけ
で良く、光軸AX1と光軸AX2とがどの面に含まれて
いるかを考慮する必要は無いが、第1ロッドレンズ24
の断面形状が図2(b)又は図3(b)に示す矩形形状
又は図2(c)又は図3(c)に示す三角形形状である
ときには、角度θのみならず、光軸AX1と光軸AX2
とが含まれる面を考慮して、ハーフミラー5、リレーレ
ンズ21、拡散板22、及び第1ロッドレンズ23を配
置しなければならない。この配置を考慮しないと、第1
ロッドレンズ23から射出される光束の輝度分布が生ず
るためである。
【0032】断面形状が円形形状の第1ロッドレンズ2
4と同様の効果を得るためには、ハーフミラー5、リレ
ーレンズ21、拡散板22、及び第1ロッドレンズ23
の配置を以下の配置とすることが望ましい。断面形状が
矩形形状の場合には、光軸AX1及び光軸AX2を含む
面が、第1ロッドレンズ23の断面の対角線を更に含む
配置とすることが望ましい。また、断面形状が三角形形
状の場合には、光軸AX1及び光軸AX2を含む面が、
第1ロッドレンズ23の断面のある一辺と平行となる配
置とすることが望ましい。
【0033】次に、コンデンサーレンズ25は本発明に
いうレンズ系に相当し、第2ロッドレンズ26は本発明
にいう第2のロッド状の内面反射型光学部材に相当す
る。コンデンサーレンズ25はその前側焦点位置が第1
ロッドレンズ24の射出面に配置されるように位置決め
され、更に、第2ロッドレンズ26は入射面がコンデン
サーレンズ25の後側焦点位置に配置されるように位置
決めされ、且つ、その入射端と射出端とが光軸AX2に
ほぼ垂直となるように配置される。このように配置され
たコンデンサーレンズ25は、図7に示すように、第1
ロッドレンズ24から射出されたレーザ光が第2ロッド
レンズ26の入射面をケーラー照明するように作用す
る。図7は、第2ロッドレンズ26の入射面がケーラー
照明される様子を示す図である。図7に示したように、
第1ロッドレンズ14の射出端の異なる2点から射出さ
れた同族光束の各々はコンデンサーレンズ25を通過し
て、ロッドレンズ26の入射面の全面を照射する。
【0034】ここで、コンデンサーレンズ25を用いて
第2ロッドレンズ26の入射面をケーラー照明するの
は、光軸AX2に垂直な面内における照度分布を均一化
するためである。つまり、光源1から射出されたレーザ
は照度分布が均一ではなく、ある分布を有し、しかもそ
の分布は時間的に変動する。かかる時間的に変動する分
布を有するレーザ光をアライメント光IL1としてレチ
クルアライメントマークRM及びウェハアライメントマ
ークWM又は基準マークに照射してこれらの位置を検出
するときに検出誤差が生ずる虞があり、高精度の位置検
出を行う上で問題である。このため、図7に示した構成
にして、光軸AX2に垂直な面内における照度分布を極
力均一化している。
【0035】第2ロッドレンズ26は、第1ロッドレン
ズ24から射出されてコンデンサーレンズ25を透過し
たレーザ光を内面反射させてつつ射出端へ導くものであ
る。この第2ロッドレンズ26を設ける理由は、第1ロ
ッドレンズ24を設ける理由と同様であり、レーザ光を
TTRセンサ20に導く光学系の構成を簡略化するとと
もに、光学的な調整を容易にすることによって、コスト
低減を図り、且つTTRセンサ20の検出精度を向上さ
せるためである。この第2ロッドレンズ26を形成する
硝材としては、第1ロッドレンズ24と同様に、光源1
から射出されるレーザ光の波長に応じて蛍石(フッ化カ
ルシウム:CaF2)、フッ化マグネシウム(Mg
2)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化バリウム
(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、Li
CAF(コルキライト:LiCaAlF6)、LiSA
F(LiSrAlF6)、LiMgAlF6、LiBeA
lF6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物
結晶又はこれらの混晶、又フッ素や水素等の物質をドー
プした石英硝子等の真空紫外光を透過する光学材料から
選択される。
【0036】尚、所定の物質をドープした石英硝子は、
レーザ光の波長が150nm程度より短くなると透過率
が低下するため、波長が150nm程度以下の真空紫外
光を照明光ILとして用いる場合には、光学素子の光学
材料としては、蛍石(フッ化カルシウム)、フッ化マグ
ネシウム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ化ス
トロンチウム、LiCAF(コルキライト)、LiSA
F(LiSrAlF6)、LiMgAlF6、LiBeA
lF6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物
結晶又はこれらの混晶が使用される。また、必要であれ
ば、コンデンサーレンズ25を構成する光学部材も、第
1ロッドレンズ24及び第2ロッドレンズ26と同様の
硝材で形成しても良い。更に、第2ロッドレンズ26
は、第1ロッドレンズ24と同様に、その断面形状が図
2(a)に示す円形形状、図2(b)に示す矩形形状、
若しくは図2(c)に示す三角形形状、又は、図3(a
9〜(c)に示す形状に形成されている。また、第2ロ
ッドレンズ26の長さは、第1ロッドレンズ24と同様
に、入射端から入射したレーザ光の吸収率及び入射した
レーザ光をTTRセンサ20に導かなければならない距
離の双方を考慮して適宜設定される。
【0037】ここで、外部からの振動等によって第1ロ
ッドレンズ24と第2ロッドレンズ26との相対的な位
置ずれが生ずることが考えられる。このため、第1ロッ
ドレンズ24と第2ロッドレンズ26との相対的な位置
ずれを補正する補正部材を設けることが好ましい。図8
は、第1ロッドレンズ24と第2ロッドレンズ26との
相対的な位置ずれを補正する補正部材の構成例を示す図
である。図8(a)においては、第2ロッドレンズ26
の長手方向を図中Z軸方向に設定するとともに、第1ロ
ッドレンズ24の射出端から射出された光束を反射して
第2ロッドレンズ26の入射端に導く折り曲げミラー4
0が設けられている。この折り曲げミラー40が本発明
にいう補正部材に相当する。
【0038】図8(a)に示した折り曲げミラー40
は、例えばY軸に対して平行に設定された回転軸の周り
に回動自在に構成され、第1ロッドレンズ24がZ方向
に変位し、又は、第2ロッドレンズ26がX方向に変位
した場合に折り曲げミラー40の回転軸の周りの回転角
を調整することで、第1ロッドレンズ24と第2ロッド
レンズ26との相対委的な位置ずれを補正することがで
きる。また、第1ロッドレンズ24又は第2ロッドレン
ズ26がY方向に変位した場合には、折り曲げミラー4
0の反射面に平行であり、且つ紙面に平行な回転軸の周
りの回転角を調整すればよい。このように、第1ロッド
レンズ24及び第2ロッドレンズ24の相対的な変位量
に応じて折り曲げミラー40を調整すれば、第1ロッド
レンズ24と第2ロッドレンズ26との相対的な位置ず
れを補正することができる。
【0039】図8(b)に示した例では、第1ロッドレ
ンズ24とコンデンサーレンズ25との間の光路上に配
置された折り曲げミラー41と、コンデンサーレンズ2
5と第2ロッドレンズ26との間の光路上に配置された
折り曲げミラー42,43とを備える。これらの折り曲
げミラー41〜43は本発明にいう補正部材に相当す
る。図8(b)に示した例では第1ロッドレンズ24及
び第2ロッドレンズ26の長手方向が共にX方向に設定
されており、図8(a)に示した構成例のように第2ロ
ッドレンズ26の長手方向を変化させる必要がないた
め、露光装置の装置構成の自由度が高まる。
【0040】折り曲げミラー41は第1ロッドレンズ4
1の射出端から射出される光束を反射してコンデンサー
レンズ25に導くとともに、第1ロッドレンズ24の変
位量を補正するために設けられる。折り曲げミラー42
は、コンデンサーレンズ25を透過した光束を反射して
第2ロッドレンズ26の入射端方向に導くために設けら
れる。また、折り曲げミラー43は折り曲げミラー42
で反射された光束を第2ロッドレンズ26の入射端に入
射させるとともに、第2ロッドレンズ26の変位量を補
正するために設けられる。
【0041】折り曲げミラー41,43は、例えばY軸
に平行に設定された回転軸の周りで回動自在に構成さ
れ、折り曲げミラー42はZ軸方向に並進可能に構成さ
れている。図8(b)に示した構成例では、第1ロッド
レンズ24の変位量又は第2ロッドレンズ2の変位量
を、折り曲げミラー41の回転軸の周りの角度又は折り
曲げミラー43の回転軸の周りの角度をそれぞれ調整す
ることによって独立に補正することができる。また、折
り曲げミラー42をZ方向に並進させることによって、
第1ロッドレンズ24の射出端と第2ロッドレンズ24
との間の光路長の変化を補正することができる。
【0042】図1に戻り、第2ロッドレンズ26の射出
端からは所定の開口数(N.A.)を有する発散光が射
出される。第2ロッドレンズ26の射出端から射出され
た光束は、リレーレンズ27を透過した後、レチクルR
のパターンDP及びレチクルアライメントマークRMが
形成されている面(レチクル面)と光学的に共役となる
位置に配置され、レチクルR上におけるアライメント光
IL1の照射領域を規定する視野絞りが形成された視野
絞り板28に入射する。視野絞り板28に入射した光束
は視野絞り板28に形成されている視野絞りの形状に整
形された後、リレーレンズ29、ビームスプリッタ3
0、及び第1対物レンズ31を順に介して折り曲げミラ
ー32に入射し、折り曲げミラー32にて−Z方向に偏
向されてアライメント光IL1としてレチクルRに形成
されているレチクルアライメントマークRMをほぼ均一
の照度でケーラー照明する。
【0043】ここで、以上説明したリレー光学系及びT
TRセンサ20を用いて、均一の照度分布を有するアラ
イメント光を得ることができる様子について説明する。
図9は、光源1から射出されたレーザ光がリレー光学系
及びTTRセンサを介して均一な照度分布を有するアラ
イメント光に変換される様子を説明するための図であ
る。尚、図9において、図1に示した部材と同一の部材
には同一の符号を付してある。図1中のハーフミラー5
で反射されたレーザ光がリレーレンズ21を介して光軸
AX1に沿って拡散板22に入射する。このレーザ光が
拡散板22を通過すると、拡散板22の拡散特性に応じ
て拡散された後、第1ロッドレンズ24の入射端に入射
する。第1ロッドレンズ24の入射端におけるレーザ光
の照度分布を図9中の符号G1を付したグラフで示して
ある。尚、グラフG1の横軸は図1中のY方向における
位置であり、縦軸は照度である。
【0044】グラフG1から分かるように、レーザ光の
照度分布は位置に応じて照度の高低が生じており、しか
もこの高低の位置は時間に応じて変動する。かかる照度
分布を有するレーザ光が第1ロッドレンズ24に入射す
ると、レーザ光は第1ロッドレンズ24の内部で多重反
射しつつ伝播されるが射出端における照度分布の変動は
さほど解消されない。この要素をグラフG2に示す。第
1ロッドレンズ24の射出端から射出された光束は、前
述したようにコンデンサーレンズ25を介して第2ロッ
ドレンズ26の入射端をケーラー照明するため、グラフ
G3に示すように第2ロッドレンズ26の入射端に入射
する光束の照度分布はほぼ均一となる。
【0045】第2ロッドレンズ26の入射端に入射する
光束は、種々の角度成分を有しており、これらが第2ロ
ッドレンズ26の内部で多重反射しながら伝播されるた
め、第2ロッドレンズ26の射出端から射出される光束
は不均一性が更に解消され、グラフG4に示すように、
より均一な照度分布となる。かかる均一の照度分布を有
する光束は、リレーレンズ27、視野絞り板(図9にお
いては図示省略)、リレーレンズ29、ビームスプリッ
タ(図9においては図示省略)、第1対物レンズ31、
及び折り曲げミラー(図9においては図示省略)を順に
介してレチクル面RPの少なくとも一部をケーラー照明
する。図9中のグラフG5はレチクル面RPを照明する
アライメント光の照度分布を示すグラフである。このグ
ラフG5から、レチクル面RPは均一な照度分布を有す
るアライメント光で照明されていることが分かる。
【0046】尚、図1に示したリレーレンズ21、リレ
ーレンズ27、リレーレンズ29、ビームスプリッタ3
0、及び第1対物レンズ31は、透過率を考慮すると、
光源1から射出されるレーザ光の波長に応じて蛍石(フ
ッ化カルシウム:CaF2)、フッ化マグネシウム(M
gF2)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化バリウム
(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、Li
CAF(コルキライト:LiCaAlF6)、LiSA
F(LiSrAlF6)、LiMgAlF6、LiBeA
lF6、KMgF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物
結晶又はこれらの混晶、又フッ素や水素等の物質をドー
プした石英硝子等の真空紫外光を透過する光学材料で形
成されていることが好ましい。しかしながら、200n
m以上の波長域で使用されるレンズの材料として用いら
れる一般的な石英で形成されていても良い。但し、石英
を用いる場合には、極力レンズの厚みを薄くすることが
望ましい。
【0047】尚、図1においては図示を簡略化している
が、TTRセンサ20はレチクルRの上方であってX方
向に沿って2つ設けられている。よって、図1に示した
リレーレンズ21、拡散板22、駆動装置23、第1ロ
ッドレンズ24、コンデンサーレンズ25、第2ロッド
レンズ26、及びリレーレンズ27からなるリレー光学
系が更に並列に設けられるか、又は、第2ロッドレンズ
2を分割して図示せぬTTRセンサに導く光学系が設け
られている。
【0048】レチクルアライメントマークRMを透過し
たアライメント光IL1は、投影光学系PLを透過して
ウェハWに形成されているウェハアライメントマークW
M又は基準部材14に形成されている基準マークを照明
する。尚、ウェハアライメントマークWM又は基準マー
クを照明する場合には、アライメント光が照明される位
置にウェハアライメントマークWM又は基準マークが配
置される。ここで、レチクルRのレチクル面とウェハW
の表面とは投影光学系PLに関して光学的に共役となる
ように配置されているため、投影光学系PLを介したア
ライメント光は、ウェハアライメントマークWM又は基
準部材14に形成されている基準マークをケーラー照明
する。アライメント光がウェハアライメントマークWM
又は基準マークを照明して得られる反射光、散乱光、及
び回折光は、アライメント光の光路を逆順に辿ってレチ
クルアライメントマークRMに至り、この光とレチクル
アライメントマークRMで反射、散乱、又は回折された
光とが合波されて折り曲げミラー32に入射して−X方
向に偏向される。
【0049】その後、第1対物レンズ36を介してビー
ムスプリッタ30で反射される。ビームスプリッタ30
で反射された光は反射ミラー33で反射されて−X方向
に偏向された後、第2対物レンズ34で集光されて撮像
素子35の撮像面に入射する。この撮像素子35の撮像
面と、レチクルアライメントマークRM及びウェハアラ
イメントマークWM又は基準部材14の基準マークが形
成されている面とは光学的にぼぼ共役となるように設定
されているため、撮像素子35の撮像面には、レチクル
アライメントマークRMの光学像とウェハアライメント
マークWMの光学像とが形成される。撮像素子35はこ
れらの光学像を光電変換して画像信号として主制御系1
8に出力する。主制御系18は撮像素子35から出力さ
れる画像信号に対して画像処理を施してレチクルアライ
メントマークRMとウェハアライメントマークWM又は
基準マークとの相対的な位置ずれ情報を算出し(相対的
位置関係を計測し)、算出した位置ずれ情報に基づいて
モータ8及びモータ17を介してレチクルステージ9及
びウェハステージ13を個別に移動することによりレチ
クルRとウェハWとの相対的な位置合わせを行う。
【0050】以上、本発明の一実施形態による露光装置
の全体構成について説明したが、次に本発明の一実施形
態による露光装置が備える照明光学系7の構成について
説明する。図10は、本発明の一実施形態による露光装
置が備える照明光学系7の構成を示す図である。図10
に示した照明光学系7は、所謂ダブルフライアイレンズ
系を有する照明光学系であり、ビーム整形光学系50、
第1フライアイレンズ51、集光レンズ系52、第2フ
ライアイレンズ53、開口絞り板54、集光レンズ5
5、レチクルブラインド56、リレーレンズ57、折り
曲げミラー58、及びコンデンサ光学系59を含んで構
成される。
【0051】ビーム整形光学系50は、光源1から射出
されたレーザ光の断面形状を、ダブルフライアイレンズ
系の入射端を構成する第1フライアイレンズ51の入射
端の全体形状と相似になるように整形して第1フライア
イレンズ51に効率よく入射させるものである。本実施
形態では、シリンドリカルレンズやビームエキスパンダ
等を含む2群ズーム光学系によって構成されているもの
とする。ビーム整形光学系50を透過したレーザ光はダ
ブルフライアイレンズ系の一部を構成する第1フライア
イレンズ551に入射する。このダブルフライアイレン
ズ系は、照明光の強度分布を一様化するためのものであ
り、第1フライアイレンズ51、集光レンズ系52、及
び2フライアイレンズ53を光路に沿って順に配置した
ものである。第1フライアイレンズ51としては、ここ
では図示を省略しているが、ターレット、即ち回転可能
な円盤上にフライアイレンズが取り付けられたものが用
いられている。従って、円盤を回転させることにより、
フライアイレンズをパルス紫外光の光路上に正確に位置
させることができるようになっている。
【0052】集光レンズ系52は、第1フライアイレン
ズ51の射出端に形成される面光源(多数の点光源)か
らの光を集光して損失無く後段の第2フライアイレンズ
53に進ませるためのものであり、結像位置を同一面に
保ったまま全体の焦点距離を連続的に変化させるズーム
カム機構を採用した機械的補正方式の3群ズーム光学系
が用いられている。尚、図示は省略しているが、集光レ
ンズ系52と第2フライアイレンズ53との間に、被照
射面(レチクル面又はウェハ面)に生じる干渉縞や微弱
なスペックルを平滑化するための振動ミラーを配置する
ことが好ましい。この振動ミラーの振動(偏向角)は不
図示の駆動系を介して主制御系18の管理下にある図示
しない照明制御装置によって制御されるようになってい
る。尚、実施形態と同様のダブルフライアイレンズ系と
振動ミラーとを組み合わせた構成は、例えば、特開平1
−259533号公報(及びこれに対応する米国特許第
5307207号)等に詳細に開示されている。
【0053】前記第2フライアイレンズ53の射出面の
近傍には、円板状部材からなる開口絞り板54が配置さ
れている。この開口絞り板54には、ほぼ等角度間隔
で、例えば通常の円形開口よりなる開口絞り、小さな円
形開口よりなり、コヒーレンスファクタであるσ値を小
さくするための開口絞り、輪帯照明用の輪帯状の開口絞
り、及び変形光源法用に例えば4つの開口を偏心させて
配置してなる変形開口絞り等が配置されている。この開
口絞り板54は、上述した図示しない照明制御装置によ
って制御されるモータ(図示省略)によって回転駆動さ
れ、いずれかの開口絞りが第2フライアイレンズ53の
射出面に位置させられるようになっている。即ち、本実
施形態では、不図示のモータによって開口絞り板54上
の何れかの開口絞りをオプティカルインテグレータの射
出面に位置させる切り換え装置が構成されている。尚、
図10では、通常の円形開口よりなる開口絞りが配置さ
れている場合を図示している。
【0054】開口絞り板54を通過した光は集光レンズ
55によって集光された後、視野絞りとしてのレチクル
ブラインド56に入射する。このレチクルブラインド5
6は、固定レチクルブラインド56aと可動レチクルブ
ラインド56bとから構成される。固定レチクルブライ
ンド56aは、レチクルRのパターンが形成されている
面(レチクル面)に対して光学的に共役となる面から僅
かにデフォーカスした面に配置され、レチクルR上の照
明領域を規定する所定形状の開口部が形成されている。
この固定レチクルブラインド56aの開口部は、投影光
学系PLの円形視野内の中央で走査露光時のレチクルR
の移動方向(X軸方向)と直交したY軸方向に直線的に
伸びたスリット状又は矩形状に形成されているものとす
る。
【0055】尚、固定レチクルブラインド56aの配置
面をレチクルRのパターン面に対して光学的に共役とな
る面から僅かにデフォーカスさせるのは、主として走査
型露光装置、特にパルス光を露光用照明光とする装置で
は、走査方向に関するパルス光のレチクル(ウェハ)上
での照明領域内の照度分布を台形状(すなわち両端でそ
れぞれスロープを持つ形状)とし、走査露光時のウェハ
上の各ショット領域内の積算露光量の分布がほぼ均一に
なるようにするためである。
【0056】可動レチクルブラインド56bは、例えば
2枚のL字型の可動ブレードと、この可動ブレードを駆
動するアクチュエータとを有する。2枚の可動ブレード
は、レチクルRの走査方向に対応する方向及び走査方向
に直交する非走査方向に対応する方向の位置が可変とな
っている。また、可動レチクルブラインド56bは、不
要な部分の露光を防止するため、走査露光の開始時及び
終了時に可動ブレードにより固定レチクルブラインド5
6aによって規定されるレチクルR上の照明領域を更に
制限するために用いられる。この可動レチクルブライン
ド56bは主制御系18によって制御される。レチクル
ブラインド56を通過した光は、リレーレンズ57及び
折り曲げミラー58を順に介してコンデンサ光学系59
に入射し、照明光ILとしてレチクルRをケーラー照射
する。照明光ILがレチクルRに照射されると、レチク
ルRに形成されたパターンDPの像が投影光学系PLを
介してウェハW上に投影されてパターンが転写される。
【0057】次に、本発明の一実施形態による露光装置
が備える照明光学系7の他の実施形態について説明す
る。図11は、本発明の一実施形態による露光装置が備
える照明光学系7の他の実施形態の構成を示す図であ
る。図10に示した照明光学系7は、オプティカルイン
テグレータとして第1フライアイレンズ51及び第2フ
ライアイレンズ53を備えていたが、図11に示した照
明光学系7は第1フライアイレンズ51及び第2フライ
アイレンズ53に代えてロッドインテグレータを用いて
いる。また、図11に示した照明光学系7は図1に示し
た拡散板22、駆動装置23、第1ロッドレンズ24、
コンデンサーレンズ25、第2ロッドレンズ26、及び
リレーレンズ27を含んで構成されるリレー光学系を照
明光学系7に応用したものである。
【0058】図11に示した照明光学系7は、ビーム整
形光学系60、ズーム光学系61、拡散板62、駆動装
置63、第1ロッドインテグレータ64、コンデンサー
レンズ65、第2ロッドインテグレータ66、視野絞り
板67、リレーレンズ68、折り曲げミラー69、及び
コンデンサ光学系70を含んで構成される。ビーム整形
光学系60は、光源1から射出されたレーザ光の断面形
状を所定の形状に整形するものである。尚、図11に示
した照明光学系7も光源1からの波長が200nm以下
のレーザ光が入射しているとする。ビーム整形光学系6
0介したレーザ光は、ズーム光学系61に入射する。
【0059】ズーム光学系61はレンズ61a、プリズ
ム61b,61cからなるアキシコンプリズム、及びレ
ンズ61dから構成されている。アキシコンプリズム
は、プリズム61bとプリズム61cとの間の間隔を調
整することにより、連続的に倍率を可変にすることがで
きる。これらのプリズム61a,61bは、主制御系1
8の制御の下の図示せぬ駆動装置によって駆動され、光
軸AX10方向の位置が調整される。尚、ズーム光学系
61に含まれるレンズ61a、プリズム61b,61
c、及びレンズ61dの少なくとも1つのレンズ面に
は、残存収差を極力小さくするために、非球面が形成さ
れていることが好ましい。
【0060】ズーム光学系61を透過したレーザ光は拡
散板62に入射する。この拡散板62は、本発明にいう
拡散手段に相当するものであり、ズーム光学系61を介
して入射するレーザ光を拡散させて、その光強度分布を
変換するものである。拡散板62を設ける理由は、レチ
クル面RPに照射される照明光ILの照度分布を均一化
するためである。また、拡散板62は、光軸AX10に
ほぼ平行に設定された回転軸の周りに回転自在に構成さ
れており、駆動装置63が回転軸の周りに拡散板62を
回転させる。ここで、拡散板62を光軸AX10に平行
な軸の周りで回転自在に構成するのはレチクル面RPに
照射される照明光ILのスペックルを低減するためであ
る。
【0061】拡散板22で拡散されたレーザ光は、第1
ロッドインテグレータ64に入射する。この第1ロッド
インテグレータ64は、入射するレーザを内面反射させ
つつ射出端へ導くものであり、本発明にいうロッド状の
内面反射型光学部材に相当する。この第1ロッドインテ
グレータ64を形成する硝材としては、光源1から射出
されるレーザ光の波長に応じて蛍石(フッ化カルシウ
ム:CaF2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ
化リチウム(LiF)、フッ化バリウム(BaF2)、
フッ化ストロンチウム(SrF2)、LiCAF(コル
キライト:LiCaAlF6)、LiSAF(LiSr
AlF6)、LiMgAlF6、LiBeAlF6、KM
gF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物結晶又はこ
れらの混晶、又フッ素や水素等の物質をドープした石英
硝子等の真空紫外光を透過する光学材料から選択され
る。尚、所定の物質をドープした石英硝子は、レーザ光
の波長が150nm程度より短くなると透過率が低下す
るため、波長が150nm程度以下の真空紫外光を照明
光ILとして用いる場合には、光学素子の光学材料とし
ては、蛍石(フッ化カルシウム)、フッ化マグネシウ
ム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ化ストロン
チウム、LiCAF(コルキライト)、LiSAF(L
iSrAlF6)、LiMgAlF6、LiBeAl
6、KMgF3、KCaF 3、KSrF3等のフッ化物結
晶又はこれらの混晶が使用される。また、第1ロッドイ
ンテグレータ64の断面形状は、図2及び図3に示した
第1ロッドレンズ24と同様に円形形状、矩形形状、又
は三角形形状に形成されている。
【0062】図11に示した構成において、第1ロッド
インテグレータ64の入射面側にはレーザ光を拡散させ
る拡散板62を設けている。しかしながら、第1ロッド
インテグレータ64の断面形状が矩形形状又は三角形形
状の場合に、その射出端から射出される光束の照度分布
にムラが生ずることが考えられる。この照度ムラを解消
して照度分布を均一化するために、光軸AX10に垂直
な面内におけるレーザ光の照度分布を第1ロッドインテ
グレータ64の断面形状に応じて任意に設定する回折光
学素子を拡散板62に代えて、又は、拡散板62ととも
に設けることが好適である。また、第1ロッドインテグ
レータ64の光軸AX20とズーム光学系61等の光軸
AX10とは、所定の角度、例えば4°≦θ≦10°を
満足するように設定される。
【0063】コンデンサーレンズ65は本発明にいうレ
ンズ系に相当し、第2ロッドインテグレータ66は本発
明にいう第2のロッド状の内面反射型光学部材に相当す
る。コンデンサーレンズ65はその前側焦点位置が第1
ロッドインテグレータ64の射出面に配置されるように
位置決めされ、更に、第2ロッドインテグレータ66は
入射面がコンデンサーレンズ65の後側焦点位置に配置
されるように位置決めされ、且つ、その入射端と射出端
とが光軸AX20にほぼ垂直となるように配置される。
このように配置されたコンデンサーレンズ65は、第1
ロッドインテグレータ64から射出されたレーザ光が第
2ロッドインテグレータ66の入射面をケーラー照明す
るように作用する。
【0064】尚、第1ロッドインテグレータ64と第2
ロッドインテグレータ66との間の光路中に、第1ロッ
ドインテグレータ64と第2ロッドインテグレータ66
との相対的な位置ずれを補正する補正部材(図8参照)
を設けることが好ましい。また、第2ロッドインテグレ
ータ66の断面形状は、図2又は図3に示した円形形
状、矩形形状、又は三角形形状等の形状から任意のもの
が選択され、第2ロッドインテグレータ66を形成する
硝材としては、光源1から射出されるレーザ光の波長に
応じてレーザ光の波長に応じて蛍石(フッ化カルシウ
ム:CaF2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ
化リチウム(LiF)、フッ化バリウム(BaF2)、
フッ化ストロンチウム(SrF2)、LiCAF(コル
キライト:LiCaAlF6)、LiSAF(LiSr
AlF6)、LiMgAlF6、LiBeAlF6、KM
gF3、KCaF3、KSrF3等のフッ化物結晶又はこ
れらの混晶、又フッ素や水素等の物質をドープした石英
硝子等の真空紫外光を透過する光学材料から選択され
る。
【0065】第2ロッドインテグレータ66の射出端は
レチクルRのレチクル面RPと光学的にほぼ共役になる
ように設定されており、第2ロッドインテグレータ66
の射出端には視野絞り板67が配置される。第2ロッド
インテグレータ66の射出端から射出された光束は、視
野絞り対67、リレーレンズ68、折り曲げミラー6
9、及びコンデンサ光学系70を順に介してレチクルR
のレチクル面RPをほぼ均一な照度分布の照明光ILで
照明する。
【0066】以上、本発明の一実施形態による露光装置
が備える照明光学系7の他の実施形態について説明した
が、図12に示すように照明光学系7が1つのロッドイ
ンテグレータのみを含む構成であってもよい。図12
は、本発明の他の実施形態による照明光学系7の変形例
を示す図である。図12に示した照明光学系7は、図1
1に示した第1ロッドインテグレータ64、コンデンサ
ーレンズ65、及び第2ロッドインテグレータ66に代
えてロッドインテグレータ80を備えている。図12に
示した構成の照明光学系7では、拡散板62を回転させ
ることにより狭帯域化されたレーザ光で生ずるスペック
ルの低減を図るとともに、ロッドインテグレータ80で
照明光ILの照度分布を均一化している。尚、ロッドイ
ンテグレータ64の材質及び断面形状は、図11に示し
た第1ロッドインテグレータ64及び第2ロッドインテ
グレータ66と同様である。
【0067】次に、以上説明した構成の本発明の一実施
形態による露光装置を製造する場合には、まず、光源
1、照明光学系7、及び投影光学系PLをそれぞれ高い
精度をもって組み立てる。次に、組み立てた光源1、照
明光学系7、及び投影光学系PLと、モータ8、レチク
ルステージ9、レーザ干渉計10、移動鏡11、及びT
TRセンサ20を含むレチクルアライメント系と、ウェ
ハホルダ12、ウェハステージ13、移動鏡15、レー
ザ干渉計16、及びモータ17を含むウェハアライメン
ト系等の各要素が電気的、機械的、又は光学的に連結し
て組み上げられる。そして、ウェハWを精度よく高速に
位置制御することができ、スループットを向上しつつ高
い露光精度で露光が可能となるように、最終的な総合調
整(電気調整、動作確認等)をすることにより露光装置
が製造される。尚、露光装置の製造は、温度及びクリー
ン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望まし
い。
【0068】次に、以上説明した本発明の一実施形態に
よる露光装置の全体動作について説明する。図13は、
本発明の一実施形態によるマイクロデバイスの製造方法
の一部をなす露光装置の動作例を示すフローチャートで
ある。動作が開始すると、まずレチクルステージ9上に
レチクルRが載置される(工程S10)。レチクルRを
レチクルステージ9上に載置すると、主制御系18はレ
ーザ干渉計16から出力される位置計測信号をモニタし
つつモータ17を駆動してウェハステージ13をXY平
面内で移動させて基準部材14を所定位置に配置する。
基準部材14が配置される所定位置とは、レチクルマー
クRMと投影光学系PLを介したウェハマークWMとが
ほぼ重なった状態でTTRセンサ20が観察することが
できる位置である。この状態で光源1からレーザ光が射
出されると、射出されたレーザ光はハーフミラー5で反
射されてリレー光学系を介してTTRセンサ20に導か
れる。TTRセンサ20に導かれたレーザ光は、視野絞
り板28、リレーレンズ29、ビームスプリッタ30、
及び第1対物レンズ31を順に介して折り曲げミラー3
2に入射して−Z方向に偏向され、レチクルRに形成さ
れたレチクルアライメントマークRMを照射する。レチ
クルアライメントマークRMを透過したアライメント光
は投影光学系PLを介して基板ステージとしてのウェハ
ステージ13上に設けられた基準部材14に形成された
基準マークを照明する。
【0069】アライメント光が基準マークを照明して得
られる反射光、回折光、及び散乱光はアライメント光の
光路を逆順に辿ってレチクルアライメントマークRMに
至り、この光とレチクルアライメントマークRMで反射
された光とが合波されて折り曲げミラー32に入射して
−X方向に偏向される。その後、第1対物レンズ31を
介してビームスプリッタ30で反射される。ビームスプ
リッタ30で反射された光は反射ミラー33で反射され
て−X方向に偏向された後、第2対物レンズ34で集光
されて撮像素子35の撮像面に入射する。撮像素子35
はレチクルアライメントマークRMの光学像と基準マー
クの光学像とを光電変換して画像信号として主制御系1
8に出力する。主制御系18は撮像素子35から出力さ
れる画像信号に対して画像処理を施してレチクルアライ
メントマークRMと基準マークとの位置ずれを計測し
(工程S12)、レチクルRに形成されているパターン
DPの光学像が投影光学系PLによって投影される基準
位置(例えば、パターンの中心が投影される位置:以
下、投影中心という)を求める(工程S14)。
【0070】次に、主制御系18は、ウェハステージ1
3を移動させて基準部材14をオフアクシスアライメン
ト系19の計測視野内に配置して、オフアクシスアライ
メント系19で検出視野内における基準マークの位置情
報(例えば、視野中心に対する基準マークの中心位置の
ずれ量)を求める(工程S16)。ウェハステージ13
の位置は常時レーザ干渉計16で計測されているため、
以上の処理を終えた後に投影中心とオフアクシスアライ
メント系19の視野中心との距離(所謂ベースライン
量)を算出する(工程S18)。以上の処理が終了する
と、ウェハホルダ12上に搬入したウェハWを載置し
(工程S20)、オフアクシスアライメント系19を用
いてウェハWに形成されているウェハアライメントマー
クWMの位置情報を計測する(工程S22)。
【0071】ウェハアライメントマークWMの位置情報
の計測が終了すると、主制御系18は所謂エンハンスト
・グローバル・アライメント(EGA)計測と称される
統計演算処理を行って、ウェハWに設定されているショ
ット領域の配列座標を算出する(工程S24)。次に、
主制御系18は、EGA計測にて得られたショット領域
の配列座標と予め求めてあるベースライン量に基づい
て、ウェハWの1つのショット領域とレチクルRのパタ
ーンが照射される位置との位置合わせを行う(工程S2
6)。
【0072】露光すべきショット領域の位置合わせが終
了すると、主制御系18はレーザ干渉計10から出力さ
れる信号と、レーザ干渉計16から出力される位置計測
信号とに基づいて、モータ8及びモータ17を介してレ
チクルステージ9とウェハステージ13とをX方向に沿
って移動させる。レチクルRとウェハWとの相対位置が
所定の関係となったときに、主制御系18はレチクルR
上におけるレチクルブラインド56で規定された領域を
均一照明し、その後一定の速度でレチクルRとウェハW
とを同期走査してレチクルRに形成されているパターン
DPを順次ウェハW上に転写する(工程S28)。1つ
のショット領域に対する露光が終了すると、主制御系1
8はモータ17を介してウェハステージ13をステッピ
ングさせて他のショット領域に対する露光を行う。この
ような動作を繰り返して、ウェハWに設定されたショッ
ト領域全てに対して露光処理を行う。
【0073】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範
囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態
ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置を例に
挙げて説明したが、ステップ・アンド・リピート方式の
露光装置、更には投影光学系PLを用いることなくレチ
クルとウェハとを密接させてレチクルのパターンをウェ
ハに転写するプロキシミティ露光装置にも適用可能であ
る。また、前述した実施形態においては、光源1とし
て、ArFエキシマレーザ光源又はF2レーザ光源を用
いるものとしたが、本発明がこれに限定されるものでは
なく、例えば波長146nmのKr2レーザ光源、波長
126nmのAr2レーザ光源等の真空紫外光源を用い
ても良い。かかる場合には、より短波長のパルス紫外光
による解像力の一層の向上、ひいては一層高精度な露光
が可能となる。
【0074】また、以上説明した実施形態の露光装置が
備えるTTRセンサ20は、レチクルRに形成されてい
るレチクルアライメントマークRMとウェハWに形成さ
れているウェハアライメントマークWM又は基準部材1
4に形成されている基準マークとを同時に観察するもの
であった。しかしながら、本発明はTTRセンサ20に
制限されるものではなく、例えばレチクルRを介さずに
投影光学系PLを介して基準部材14に形成されている
基準マークの位置情報を計測するTTL(スルー・ザ・
レンズ)方式のアライメントセンサについても適用する
ことができる。
【0075】図14は、位置計測装置としてTTLセン
サを備える露光装置の構成を示す図である。図14にお
いて、TTLセンサには符号90を付してある。このT
TLセンサ90の構成は図1に示したTTRセンサ20
とほぼ同様である。ただし、TTLセンサ90はレチク
ルステージ9の下方に配置されるので、視野絞り板28
及び撮像素子25の撮像面と基準部材14に形成されて
いる基準パターンとが光学的に共役となるように、第1
対物レンズ31及び第2対物レンズ34の焦点距離等が
設計されている点が相違する。かかる構成のTTLセン
サは、投影光学系PLを介して基準部材14に形成され
ている基準マーク又はウェハアライメントマークWMを
観察することにより、ウェハステージ13の基準位置に
関する情報又はウェハWの位置情報を計測する。
【0076】図15は、第1ロッドレンズ24に対して
レーザ光を斜め方向から入射させる他の構成例を示す図
である。前述した実施形態では、図15(a)に示すよ
うにX軸にほぼ平行に設定された第1ロッドレンズ24
の光軸AX2に対してリレーレンズ21の光軸AX1を
傾斜させるとともに、この光軸AX1方向にレーザ光が
進行するように、ハーフミラー5の角度を調整してい
た。しかしながら、図15(b)に示すように、リレー
レンズ21の光軸AX1をX軸に対してほぼ平行に設定
するとともに、入射するレーザ光をほぼX方向に反射す
るようにハーフミラー5を調整して、ロッドレンズ24
の光軸AX2を光軸AX1に対して傾斜させた構成であ
っても良い。また、図15(a),(b)においては、
光軸AX1に対して拡散板22を垂直に配置していた
が、図15(c)に示すように、光軸AX1に対して傾
斜させて配置しても良い。更に、図15(d)に示すよ
うに、光軸AX1と光軸AX2とを平行に設定し、リレ
ーレンズ21の一方を光軸AX1から偏心させて配置す
る構成であっても良い。
【0077】また、図1に示したリレー光学系は第1ロ
ッドレンズ24と第2ロッドレンズ26とを備えるもの
を例に挙げて説明したが、図12に示した照明光学系7
と同様に、ロッドレンズを1つのみ備える構成であって
も良い。また、図1に示したリレー光学系では、レチク
ルRに照射されるアライメント光IL1の照度分布を均
一化するために拡散板22を配置していたが、拡散板2
2を設けずとも照度分布が均一なアライメント光IL1
が得られるのであれば、拡散板22を省略した構成であ
っても良い。
【0078】更に、図11及び図12に示した照明光学
系7、図1に示したTTRセンサ20にレーザ光を導く
リレー光学系、及び図14に示したTTLセンサ90に
レーザ光を導くリレー光学系においては、常時、拡散板
22,62を回転させるのではなく、光源1からのレー
ザ光を狭帯化させてスペックルが生ずる場合のみ拡散板
22,62を回転させるようにしても良い。換言する
と、光源1からのレーザ光が広帯域であり、スペックル
の発生が少ない場合には、拡散板22.62を回転させ
なくとも良い。
【0079】更にまた、上記実施形態では、投影光学系
PLを介して基準部材14に形成されている基準マーク
又はウェハアライメントマークWMを照明する場合を例
に挙げて説明した。しかしながら、光源1からのレーザ
光をロッドレンズを介して基準部材14の下方へ導き、
このレーザ光を用いて基準部材14に形成されている基
準マークを照明し、基準マークを照明して得られる光学
像を、投影光学系PLを介して観察するセンサにも本発
明を適用することができる。
【0080】また、図10に示した照明光学系7ではオ
プティカルインテグレータ(ホモジナイザ)としてフラ
イアイレンズ(第1フライアイレンズ51及び第2フラ
イアイレンズ53)を用いるものとしたが、その代わり
に回折光学素子、又はマイクロレンズアレイ等を用いる
ようにしても良い。また、フライアイレンズとロッド・
インテグレータとを組み合わせる構成としても良い。更
には、回折光学素子とロッド・インテグレータ又はマイ
クロレンズアレイ等の組み合わせでダブルインテグレー
タを構成してもよい。
【0081】また、前述した実施形態の露光装置は、半
導体素子の製造に用いられるときにのみに使用されるの
ではなく、液晶表示素子等を含むディスプレイの製造に
用いられてデバイスパターンをガラス基板上へ転写する
場合、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパタ
ーンをセラミックウェハ上へ転写する場合、及びCCD
等の撮像素子を製造する場合にも用いることができる。
【0082】また、例えば、上記実施形態と同様に紫外
光を用いる露光装置であっても、投影光学系PLとして
反射光学素子のみからなる反射系、又は反射光学素子と
屈折光学素子とを有する反射屈折系(カタッディオプト
リック系)を採用しても良い。ここで、反射屈折型の投
影光学系としては、例えば特開平8−171054号公
報(及びこれに対応する米国特許第5,668,672
号)、並びに特開平10−20195号公報(及びこれ
に対応する米国特許第5,835,275号)等に開示
される、反射光学素子としてビームスプリッタと凹面鏡
とを有する反射屈折系、又は特開平8−334695号
公報(及びこれに対応する米国特許第5,689,37
7号)、並びに特開平10−3039号公報(及びこれ
に対応する欧州特許公開第816,892号)などに開
示される、反射光学素子としてビームスプリッタを用い
ずに凹面鏡などを有する反射屈折系を用いることができ
る。
【0083】この他、特開平10−104513号公報
(及び米国特許第5,488,229号)に開示され
る、複数の屈折光学素子と2枚のミラー(凹面鏡である
主鏡と、屈折素子又は平行平面板の入射面と反対側に反
射面が形成される裏面鏡である副鏡)とを同一軸上に配
置し、その複数の屈折光学素子によって形成されるレチ
クルパターンの中間像を、主鏡と副鏡とによってウェハ
上に再結像させる反射屈折系を用いても良い。この反射
屈折系では、複数の屈折光学素子に続けて主鏡と副鏡と
が配置され、照明光が主鏡の一部を通って副鏡、主鏡の
順に反射され、さらに副鏡の一部を通ってウェハ上に達
することになる。
【0084】更に、反射屈折型の投影光学系としては、
例えば円形イメージフィールドを有し、かつ物体面側、
及び像面側が共にテレセントリックであるとともに、そ
の投影倍率が1/4倍又は1/5倍となる縮小系を用い
ても良い。また、この反射屈折型の投影光学系を備えた
走査型露光装置の場合、照明光の照射領域が投影光学系
の視野内でその光軸をほぼ中心とし、かつレチクル又は
ウェハの走査方向とほぼ直交する方向に沿つて延びる矩
形スリット状に規定されるタイプであっても良い。かか
る反射屈折型の投影光学系を備えた走査型露光装置によ
れば、例えば波長157nmのF2レーザ光を露光用照
明光として用いても100nmL/Sパターン程度の微
細パターンをウェハ上に高精度に転写することが可能で
ある。
【0085】また、真空紫外光としてArFエキシマレ
ーザ光やF2レーザ光等が用いられるが、DFB半導体
レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又
は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又
はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされた
ファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫
外光に波長変換した高調波を用いても良い。例えば、単
一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範
囲内とすると、発生波長が189〜199nmの範囲内
である8倍高調波、又は発生波長が151〜159nm
の範囲内である10倍高調波が出力される。特に発振波
長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、発
生波長が193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即
ちArFエキシマレーザ光とほぼ同一波長となる紫外光
が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内
とすると、発生波長が157〜158nmの範囲内の1
0倍高調波、即ちF2レ−ザ光とほぼ同一波長となる紫
外光が得られる。また、発振波長を1.03〜1.12
μmの範囲内とすると、発生波長が147〜160nm
の範囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を
1.099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波
長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちF
2レーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。こ
の場合、単一波長発振レーザとしては例えばイットリビ
ウム・ドープ・ファイバーレーザを用いることができ
る。
【0086】また、半導体素子等のマイクロデバイスだ
けでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装
置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又は
マスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウェ
ハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を
適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真
空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レ
チクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、
フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネ
シウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミ
ティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは
透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)
が用いられ、マスク基板としてはシリコンウェハなどが
用いられる。
【0087】次に本発明の一実施形態による露光装置を
リソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方
法の実施形態について説明する。図16は、マイクロデ
バイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフロー
チャートである。まず、図16のステップS30におい
て、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のス
テップS32において、その1ロットのウェハ上の金属
膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ
S34において、図1に示す露光装置を用いて、マスク
M上のパターンの像がその投影光学系PLを介して、そ
の1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写
される。
【0088】その後、ステップS36において、その1
ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた
後、ステップS38において、その1ロットのウェハ上
でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うこ
とによって、マスク上のパターンに対応する回路パター
ンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その
後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うこと
によって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述
の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路
パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得
ることができる。
【0089】また、図1に示す露光装置では、プレート
(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電
極パターン等)を形成することによって、マイクロデバ
イスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、
図17のフローチャートを参照して、このときの手法の
一例につき説明する。図17は、本実施形態の露光装置
を用いてプレート上に所定のパターンを形成することに
よって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る
際の手法のフローチャートである。
【0090】図17中のパターン形成工程S40では、
本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光
性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露
光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この
光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数
の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露
光された基板は、現像工程、エッチング工程、レチクル
剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定
のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S
42へ移行する。
【0091】次に、カラーフィルタ形成工程S42で
は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)
に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配
列されたり、又はR、G、Bの3本のストライプのフィ
ルタの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィル
タを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S42
の後に、セル組み立て工程S44が実行される。セル組
み立て工程S44では、パターン形成工程S40にて得
られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ
形成工程S42にて得られたカラーフィルタ等を用いて
液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
【0092】セル組み立て工程S44では、例えば、パ
ターン形成工程S40にて得られた所定パターンを有す
る基板とカラーフィルタ形成工程S42にて得られたカ
ラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液
晶セル)を製造する。その後、モジュール組立工程S4
6にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示
動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取
り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表
示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターン
を有する液晶表示素子をスループット良く得ることがで
きる。
【0093】以上説明した本実施形態のマイクロデバイ
ス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS34)に
おいて上記の露光装置及び上で説明した露光方法が用い
られ、真空紫外域の照明光により解像力の向上が可能と
なり、しかも露光量制御を高精度に行うことができるの
で、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデ
バイスを歩留まり良く生産することができる。
【0094】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、光源から射出される波長が200nm以下の光を回
転している拡散手段で拡散させた後、拡散光をロッド状
の内面反射型光学部材で内面反射させつつ導くようにし
ている。ここで、拡散手段を回転させているため、光源
からの光が狭帯化されていても被照射面におけるスペッ
クルの低減を図ることができるという効果がある。ま
た、拡散手段で拡散させてから拡散光をロッド状の内面
反射型光学部材に入射させているため、ロッド状の内面
反射型光学部材の内部において種々の角度で反射されて
導かれ、その結果として均一な照度分布の照明光を得る
ことができるという効果がある。また、光源からの光を
導くためにロッド型の内面反射型光学部材を用いている
ため、装置構成に合わせてレーザ光の導き方の自由度が
高く、しかも厳密な光学的な調整精度が求められないた
め調整が容易であり、その結果として調整に要するコス
ト、ひいては照明光学系及び露光装置のコストを低減す
ることができるという効果がある。また、照度度分布が
ほぼ均一であって短波長である投影光学系を介した光を
用いて高精度にマスクと基板との相対位置を検出するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による露光装置の全体の
概略構成を示す図である。
【図2】 第1ロッドレンズ24の一例を示す斜視図で
ある。
【図3】 第1ロッドレンズ24の一例を示す斜視図で
ある。
【図4】 拡散板22と第1ロッドレンズ24との配置
関係を示す図である。
【図5】 第1ロッドレンズ24の入射面に対して斜め
方向からレーザ光が入射したときに射出面から射出され
る光束の様子の一例を示す図である。
【図6】 断面形状が円形の拡散板22のY軸方向に沿
った拡散特性の一例を示す図である。
【図7】 第2ロッドレンズ26の入射面がケーラー照
明される様子を示す図である。
【図8】 第1ロッドレンズ24と第2ロッドレンズ2
6との相対的な位置ずれを補正する補正部材の構成例を
示す図である。
【図9】 光源1から射出されたレーザ光がリレー光学
系及びTTRセンサを介して均一な照度分布を有するア
ライメント光に変換される様子を説明するための図であ
る。
【図10】 本発明の一実施形態による露光装置が備え
る照明光学系7の構成を示す図である。
【図11】 本発明の一実施形態による露光装置が備え
る照明光学系7の他の実施形態の構成を示す図である。
【図12】 本発明の他の実施形態による照明光学系7
の変形例を示す図である。
【図13】 本発明の一実施形態によるマイクロデバイ
スの製造方法の一部をなす露光装置の動作例を示すフロ
ーチャートである。
【図14】 位置計測装置としてTTLセンサを備える
露光装置の構成を示す図である。
【図15】 第1ロッドレンズ24に対してレーザ光を
斜め方向から入射させる他の構成例を示す図である。
【図16】 マイクロデバイスとしての半導体デバイス
を得る際の手法のフローチャートである。
【図17】 本実施形態の露光装置を用いてプレート上
に所定のパターンを形成することによって、マイクロデ
バイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 光源 5 ハーフミラー(照明光学系) 7 照明光学系 13 ウェハステージ(基板ステージ) 14 基準部材(被照射物体) 20 TTRセンサ(位置計測装置) 21 リレーレンズ(照明光学系) 22 拡散板(照明光学系、拡散手段) 23 駆動装置(照明光学系) 24 第1ロッドレンズ(照明光学系、ロッド
状の内面反射型光学部材、第1のロッド状の内面反射型
光学部材) 25 コンデンサーレンズ(照明光学系、レン
ズ系) 26 第2ロッドレンズ(照明光学系、ロッド
状の内面反射型光学部材、第2のロッド状の内面反射型
光学部材) 27 リレーレンズ(照明光学系) 28 視野絞り板(照明光学系) 29 リレーレンズ(照明光学系) 30 ビームスプリッタ(照明光学系) 31 第1対物レンズ(照明光学系) 32 折り曲げミラー(照明光学系) 40〜43 折り曲げミラー(補正部材) 62 拡散板(拡散手段) 64 第1ロッドインテグレータ(ロッド状の
内面反射型光学部材、第1のロッド状の内面反射型光学
部材) 65 コンデンサーレンズ(レンズ系) 66 第2ロッドインテグレータ(ロッド状の
内面反射型光学部材、第2のロッド状の内面反射型光学
部材) 80 ロッドインテグレータ(ロッド状の内面
反射型光学部材) 90 TTLセンサ(位置計測装置) DP パターン IL 照明光 IL1 アライメント光(照明光) PL 投影光学系 R レチクル(被照射物体、マスク) W ウェハ(被照射物体、基板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 19/00 G03F 7/20 521 G03F 7/20 521 H01L 21/30 525R Fターム(参考) 2F065 AA14 AA20 BB17 BB27 CC17 DD03 FF41 GG04 HH12 JJ03 JJ08 JJ26 LL10 PP12 2H042 BA01 BA12 BA14 BA16 2H049 AA55 AA64 AA69 2H052 BA02 BA03 BA08 BA09 BA12 5F046 BA04 CA03 CC16 FA05 FB10 FB11 FB12 FC05

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から射出される光を被照射物体に照
    射する照明光学系において、 前記光源から射出される光の波長は200nm以下であ
    り、 前記光源と前記被照射物体との間の光路中に配置され
    て、前記光源からの射出された光を拡散させ、且つ回転
    自在に構成された拡散手段と、 前記拡散手段と前記被照射物体との間の光路中に配置さ
    れて、前記拡散手段により拡散された拡散光を内面反射
    させつつ導く少なくとも1つのロッド状の内面反射型光
    学部材とを備えることを特徴とする照明光学系。
  2. 【請求項2】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の断
    面は円形形状であることを特徴とする請求項1記載の照
    明光学系。
  3. 【請求項3】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の断
    面は矩形形状であることを特徴とする請求項1記載の照
    明光学系。
  4. 【請求項4】 前記拡散手段は、前記ロッド状の内面反
    射型光学部材の断面形状に応じて所定の照度分布を形成
    する回折光学素子を含むことを特徴とする請求項2又は
    請求項3記載の照明光学系。
  5. 【請求項5】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の入
    射面は、前記拡散手段に入射する光に対して所定の角度
    をもって配置されることを特徴とする請求項1から請求
    項4の何れか一項に記載の照明光学系。
  6. 【請求項6】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の射
    出面に前側焦点位置が配置されたレンズ系と、 前記レンズ系の後側焦点位置に入射面が配置された第2
    のロッド状の内面反射型光学部材とを更に備えることを
    特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の
    照明光学系。
  7. 【請求項7】 前記ロッド状の内面反射型光学部材と前
    記第2のロッド状の内面反射型光学部材との相対的な位
    置ずれを補正する補正部材を更に備えることを特徴とす
    る請求項6記載の照明光学系。
  8. 【請求項8】 光源から射出される光を被照射物体に照
    射する照明光学系において、 前記光源から射出される光の波長は200nm以下であ
    り、 前記光源と前記被照射物体との間の光路中に配置され
    て、前記光源からの射出された光を拡散させる拡散手段
    と、 前記拡散手段と前記被照射物体との間の光路中に配置さ
    れて、前記拡散手段により拡散された拡散光を内面反射
    させつつ射出面へ導く第1のロッド状の内面反射型光学
    部材と、 前記第1のロッド状の内面反射型光学部材と前記被照射
    物体との間の光路中に配置されて、入射光を内面反射さ
    せつつ射出面へ導く第2のロッド状の内面反射型光学部
    材と、 前記第1のロッド状の内面反射型光学部材と前記第2の
    ロッド状の内面反射型光学部材との間の光路中に配置さ
    れたレンズ系とを備え、 前記レンズ系の前側焦点位置は前記第1のロッド状の内
    面反射型光学部材の前記射出面に位置決めされ、前記レ
    ンズ系の後側焦点位置は前記第2のロッド状の内面反射
    型光学部材の入射面に位置決めされることを特徴とする
    照明光学系。
  9. 【請求項9】 マスクに形成されたパターンを基板上に
    転写する露光装置において、 前記基板を保持する基板ステージと、 前記被照射物体として前記マスク上の少なくとも一部の
    領域に照明光を照射する請求項1から請求項8の何れか
    一項に記載の照明光学系とを備えることを特徴とする露
    光装置。
  10. 【請求項10】 マスクに形成されたパターンを、投影
    光学系を介して基板に転写する露光装置において、 前記基板を保持する基板ステージと、 前記被照射物体として前記基板ステージ上に設けられた
    基準部材に照明光を照射する請求項1から請求項8の何
    れか一項に記載の照明光学系と、 前記投影光学系を介して前記基準部材を観察することに
    より前記基板ステージの位置を計測する位置計測装置と
    を備えることを特徴とする露光装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の露光装置が備える位
    置計測装置を用いて前記基板ステージの位置を計測する
    ステージ位置計測工程と、 前記ステージ位置計測工程の計測結果に基づいて、前記
    基板ステージと前記マスクとの相対位置を調整する調整
    工程と、 照明光を前記マスクに照射して前記マスクに形成された
    パターンを前記投影光学系を介して前記基板に転写する
    転写工程と、 前記転写工程にて転写された前記基板を現像する現像工
    程とを有することを特徴とするマイクロデバイスの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 マスクに形成されたパターンを投影光
    学系を介して基板に転写する露光装置において、 200nm以下の波長の光を射出する光源と、 前記基板を保持し、且つ基準位置を規定する基準部材を
    有する基板ステージと、 前記光源と前記基準部材との間の光路中に配置されて、
    前記光源からの光を内面反射させて射出側へ導く少なく
    とも1つのロッド状の内面反射型光学部材と、 前記ロッド状の内面反射型光学部材及び前記投影光学系
    を介した光に基づいて前記基準部材を検出する位置計測
    装置とを備えることを特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の
    断面形状は円形形状であることを特徴とする請求項12
    記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の
    断面形状は矩形形状であることを特徴とする請求項12
    記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記光源と前記ロッド状の内面反射型
    光学部材との光路中に、前記光源から射出された光を拡
    散させる拡散手段を更に備えることを特徴とする請求項
    12から請求項14の何れか一項に記載の露光装置。
  16. 【請求項16】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の
    入射面は、前記拡散手段に入射する光に対して所定の角
    度をもって配置されることを特徴とする請求項15記載
    の露光装置。
  17. 【請求項17】 前記拡散手段は、前記光源から射出さ
    れた光の進行方向に平行な方向を軸として回転自在に構
    成されることを特徴とする請求項15又は請求項16記
    載の露光装置。
  18. 【請求項18】 前記ロッド状の内面反射型光学部材の
    射出面に前側焦点位置が配置されたレンズ系と、 前記レンズ系の後側焦点位置に入射面が配置された第2
    のロッド状の内面反射型光学部材とを更に備えることを
    特徴とする請求項12から請求項17の何れか一項に記
    載の露光装置。
  19. 【請求項19】 前記ロッド状の内面反射型光学部材と
    前記第2のロッド状の内面反射型光学部材との相対的な
    位置ずれを補正する補正部材を更に備えることを特徴と
    する請求項18記載の露光装置。
  20. 【請求項20】 前記位置計測装置は、前記ロッド状の
    内面反射型光学部材を介した光に基づいて前記マスク上
    のマークを検出して、前記基板ステージと前記マスクと
    の相対位置関係を計測することを特徴とする請求項12
    から請求項19の何れか一項に記載の露光装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の露光装置が備える位
    置計測装置を用いて前記基板ステージと前記マスクとの
    相対位置関係を計測する位置計測工程と、 前記位置計測工程の計測結果に基づいて、前記基板ステ
    ージと前記マスクとの相対位置を調整する調整工程と、 照明光を前記マスクに照射して前記マスクに形成された
    パターンの像を前記投影光学系を介して前記基板に転写
    する転写工程と、 前記転写工程にてパターン像が転写された前記基板を現
    像する現像工程とを有することを特徴とするマイクロデ
    バイスの製造方法。
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