JP2003059599A - 放電管装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷陰極放電管へのゴムホルダーの組み込み操
作、および故障した放電管の取り替え操作を迅速にかつ
容易に行い得るようにする。 【解決手段】 液晶表示装置等の照明光源用として使用
される放電管装置であり、ガラスバルブの両端部に封止
された封止金属を有する冷陰極放電管と、封止金属に着
脱自在に装着されるゴムホルダー４，４´とを備えて構
成され、ゴムホルダー４，４´は、リード線８，８´を
備え、封止金属１０，１０´と嵌合される端子結合部材
１を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等の
照明光源用として使用される冷陰極放電管を用いた放電
管装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図６に示すような冷陰極放電管９
を使用した図７に示すような放電管装置が知られてい
る。冷陰極放電管９は、ガラスバルブの両端部に封止さ
れた一対の電極間に所定の電圧を印加することによる発
光して、液晶表示装置等を照明するための光源として使
用されており、内周面に蛍光被膜の形成されたガラスバ
ルブ内にアルゴンやネオン等の希ガスと水銀とが封入さ
れ、ガラスバルブ内の図示しない電極に接続されガラス
バルブの両端部に封止される封止金属１０，１０´が設
けられてなる。

【０００３】かかる封止金属１０，１０´の冷陰極放電
管９から外部に引き出されている部分に電力供給用のリ
ード線１１，１１´が半田付け等によって固着されてい
る。この固着された各リード線１１，１１´および上記
封止金属１０，１０´の外部に引き出された部分とにゴ
ムホルダー１２，１２´が装着されることによって放電
管装置が形成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の放電装置にあっては、定形的でないリード線１
１，１１´を介して封止金属１０，１０´および冷陰極
放電管９にゴムホルダー１２，１２´を被せて装着する
操作が面倒であり、組み込み作業を効率的に行うことが
困難である。

【０００５】また、冷陰極放電管９が故障した場合の新
品との取り替えに際しては、剥がし取るようにしてゴム
ホルダー１２，１２´をリード線１１，１１´から外さ
なければならないばかりか、新品の冷陰極放電管９への
ゴムホルダー１２，１２´の装着に際しては組み込み作
業時と同様の面倒な操作を行わなければならず、多くの
手間と時間を浪費するという不都合を有している。

【０００６】本発明は、上記のような不都合さを解消す
るためになされたものであり、冷陰極放電管へのゴムホ
ルダーの組み込み操作、および故障した放電管の取り替
え操作を迅速にかつ容易に行い得る放電管装置を提供す
ることを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
液晶表示装置等の照明光源用として使用される放電管装
置であって、ガラスバルブの各端部に封止された電極の
端子がそれぞれ同心で突設された冷陰極放電管と、上記
各電極の端子に着脱自在に装着されるゴムホルダーとを
備えて構成され、上記ゴムホルダーは、リード線を備え
た、上記端子に外嵌される端子結合部材を有しているこ
とを特徴とするものである。

【０００８】この発明によれば、端子結合部材を端子に
外嵌するという簡単な操作でゴムホルダーを冷陰極放電
管に装着することができ、従来のゴムホルダーの場合は
電極に延設されたリード線を嵌め込むことによって当該
ゴムホルダーを冷陰極放電管に装着しなければならず、
ゴムホルダーの装着操作が面倒で多くの手間と時間がか
かるという不都合が存在せず、したがって、ゴムホルダ
ーの冷陰極放電管への組み合わせ作業や、故障した冷陰
極放電管の取り替え作業が容易にかつ迅速に行い得るよ
うになる。

【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、上記端子結合部材は、上記端子の外径寸法
より僅かに小さい孔径寸法を備えた端子嵌合孔と、当該
端子嵌合孔から外部にまで切り欠かれ形成した切欠き溝
を有していることを特徴とするものである。

【００１０】この発明によれば、端子を嵌合孔に嵌め合
わせた状態で端子結合部材を冷陰極放電管の方向に相対
的に押圧することにより、この押圧力で端子結合部材は
切欠き溝が広がるように弾性変形して嵌合孔が拡径する
ため、端子は嵌合孔に嵌入されてゴムホルダーが冷陰極
放電管に装着される。そして、ゴムホルダーが冷陰極放
電管に装着された状態では、嵌合孔が拡径した端子結合
部材の弾性変形による弾性力で端子が締め付けられた状
態になっているため、端子と端子結合部材との電気的に
確実な接続状態が確保されるとともに、ゴムホルダーは
冷陰極放電管に対して抜け止め状態になる。

【００１１】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の発明において、上記ゴムホルダーは、上記冷陰極
放電管が嵌合される嵌合孔と、この嵌合孔と同心の上記
端子が挿通される端子挿通孔と、上記端子結合部材を取
り付ける取付孔とを有していることを特徴とするもので
ある。

【００１２】この発明によれば、冷陰極放電管の端子が
ゴムホルダーの取付孔に嵌め込まれている端子結合部材
に結合されることにより、冷陰極放電管の端部がゴムホ
ルダーの嵌合孔に嵌合され、これによって端子が外部か
ら見えなくなるため、冷陰極放電管のゴムホルダーに対
する装着状態が見栄えのよいものになる。

【００１３】また、冷陰極放電管の端部外周面が嵌合孔
の内周面に包囲されることにより端子結合部材と端子と
の結合部分に対して外部からの異物の侵入が有効に防止
される。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は、本発明に係る放電管装置
に装着される端子結合部材１およびこの端子結合部材１
が装着されるゴムホルダー４の一実施形態を示す斜視図
であり、図２は、図１のゴムホルダーを上下反転させた
状態を示す斜視図である。また、図３は、ゴムホルダー
４に端子結合部材１が装着された状態を示す斜視図であ
り、図４は、図３の矢印線の横断面図である。なお、本
発明に係る冷陰極放電管９は、封止金属１０，１０´に
リード線１１，１１´が設けられていない点を除いて先
に従来技術の欄で図６に基いて説明したものと同一であ
るため、以下の説明においては、リード線１１，１１´
を除いて冷陰極放電管９に係る部品符号については図６
に示すものと同一の符号を採用する。

【００１５】まず、図１に示すように、端子結合部材１
は、ゴムホルダー４に装着された状態で冷陰極放電管９
の封止金属１０を嵌装するためのものであり、平たい直
方体状を呈した金属片によって形成されている。本実施
形態においては金属片としてニッケルや銅等の良導電
体、あるいはこれらの合金が採用されている。かかる端
子結合部材１は、その中心位置に穿設された、冷陰極放
電管９の各電極の端子（封止金属１０（図６））の径寸
法より僅かに小さい径寸法を有する端子嵌合孔２を有し
ている。

【００１６】また、端子結合部材１には、上記端子嵌合
孔２から図１における当該端子結合部材１の上縁部に向
けて上部が開放するように切り欠かれて形成した切欠き
溝３が設けられているとともに、この切欠き溝３の反対
側には、下側の縁部に向けて切り込まれて形成した有底
の切込み溝３´が設けられている。

【００１７】かかる端子結合部材１の構成によれば、封
止金属１０の先端を端子嵌合孔２に対向させた状態で当
該封止金属１０を端子嵌合孔２に向けて押圧することに
より、この押圧力で端子結合部材１は、切込み溝３´の
底部を支点として切欠き溝３の溝幅が広がる方向に向け
て弾性変形し、これによる端子嵌合孔２の拡径によって
封止金属１０が端子嵌合孔２内に嵌入される。

【００１８】そして、封止金属１０は、端子嵌合孔２内
に嵌入された状態で弾性変形している端子結合部材１の
弾性力によって端子嵌合孔２の内周面が封止金属１０の
外周面を押圧するため、これによる摩擦力で端子嵌合孔
２から抜け止めされた状態になり、嵌合孔２を介して封
止金属１０が端子結合部材１と電気接続される。

【００１９】上記ゴムホルダー４には、上記端子結合部
材１が内装され得る大きさを備え、端子結合部材１と略
相似形の直方体状に形成され、図１の下縁部（上下が逆
転された図２では上縁部）から刳り貫かれた状態で形成
した取付孔７が設けられている。この取付孔７は、端子
結合部材１の立体寸法より僅かに小さく寸法設定され、
かつ、端子結合部材１と略相似形に形成されている。し
たがって、端子結合部材１を取付孔７に圧入することに
より、図４に示すように、取付孔７の内周面によって締
め付けられた状態で抜け止めされることになる。

【００２０】かかるゴムホルダー４には、その表面の端
子嵌合孔２と同心位置に冷陰極放電管９の端部が嵌合さ
れる端子嵌合孔２の孔径寸法より大きな孔径寸法を有す
る有底の嵌合孔５が凹設されているとともに、この嵌合
孔５の底部には同心で取付け孔７に向けて貫通された端
子挿通孔６が設けられている。この端子挿通孔６の孔径
は、上記封止金属１０が摺接状態で嵌入し得る大きさの
寸法に設定されている。

【００２１】また、上記端子結合部材１の適所（具体的
には図１に示す端子結合部材１の下縁部）には、リード
線８（図３）が半田付けによって取りつけられている。
したがって、かかるリード線８の取り付けられた端子結
合部材１を取付け孔７に嵌装することにより、図３に示
すようにゴムホルダー４の下縁部から端子結合部材１に
接続されたリード線８が引き出された状態になる。

【００２２】本発明に係る端子結合部材１およびゴムホ
ルダー４は以上のように構成されているので、端子結合
部材１をゴムホルダー４の取付孔７に装着した状態で、
封止金属１０をゴムホルダー４の端子挿通孔６に差し込
むことによって、封止金属１０は、取付孔７内の端子結
合部材１の端子嵌合孔２に嵌挿されるとともに、冷陰極
放電管９の端部がゴムホルダー４の嵌合孔５に嵌入さ
れ、これによって、図５に示すように、冷陰極放電管９
の左端部がゴムホルダー４に装着された状態になる。

【００２３】なお、冷陰極放電管９の右端部も、上記左
側の端部用のゴムホルダー４と全く同一に構成され、内
部に右端部の封止金属１０´用のリード線８´を備えた
端子結合部材を有するゴムホルダー４´が設けられてな
り、これらのゴムホルダー４，４´が冷陰極放電管９の
左右の端部に装着されることによって、図５に示すよう
な本発明に係る放電管装置が完成する。

【００２４】本発明の放電管装置は、以上詳述したよう
に、例えば液晶表示装置等の照明光源用として使用され
るものであり、ガラスバルブの両端部に封止され電極
（図示せず）に接続された封止金属１０，１０´を有す
る冷陰極放電管９と、封止金属１０，１０´に着脱自在
に装着されるゴムホルダー４，４´とを備えて構成さ
れ、ゴムホルダー４，４´は、リード線８，８´を備
え、封止金属１０，１０´が嵌合される端子結合部材１
を有しているものであるため、封止金属１０，１０´を
端子結合部材１に嵌入するという簡単な操作でゴムホル
ダー４，４´を冷陰極放電管９に装着することができ
る。したがって、ゴムホルダー４，４´の冷陰極放電管
９への組み合わせ作業や、故障した冷陰極放電管９の取
り替え作業を容易にかつ迅速に行うことができる。

【００２５】そして、端子結合部材１に、封止金属１
０，１０´の外径寸法より僅かに小さい孔径寸法を備え
た端子嵌合孔６と、端子嵌合孔６から外部にまで切り欠
かれ形成した切欠き溝３を設けているため、封止金属１
０，１０´を端子挿通孔６に嵌め合わせた状態でゴムホ
ルダーを押圧することにより、端子結合部材１を冷陰極
放電管９の方向に相対的に押圧することにより、この押
圧力で端子結合部材１は切欠き溝３が広がるように弾性
変形して端子嵌合孔６が拡径し、これによって封止金属
１０，１０´を端子挿通孔６に嵌入することができる。

【００２６】そして、ゴムホルダー４，４´が冷陰極放
電管９に装着された状態では、端子挿通孔６が拡径した
端子結合部材１の弾性変形による弾性力で封止金属１
０，１０´を締め付けた状態になっているため、封止金
属１０，１０´と端子結合部材１との間の電気的に確実
な接続状態を確保することができるとともに、ゴムホル
ダー４，４´を冷陰極放電管９に対して容易に抜け止め
状態にすることができる。

【００２７】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ゴ
ムホルダーが、冷陰極放電管の封止金属の端子と嵌合す
る端子結合部材を有しているため、端子結合部材と封止
金属の端子とを嵌合して結合するという簡単な操作でゴ
ムホルダーを冷陰極放電管に装着することができる。し
たがって、従来のゴムホルダーの場合は、電極に接続さ
れたリード線を嵌め込むことによってゴムホルダーを冷
陰極放電管に装着しなければならず、ゴムホルダーの装
着操作が面倒で多くの手間と時間がかかるという不都合
さを有していたが、本発明の場合には、ゴムホルダーの
冷陰極放電管への組み合わせ作業や、故障した冷陰極放
電管の取り替え作業の容易化および迅速化を達成するこ
とができる。

【００２８】また、本発明の端子結合部材には、端子の
外径寸法より僅かに小さい孔径寸法を備えた端子嵌合孔
と、端子嵌合孔から外部にまで切り欠かれ形成した切欠
き溝とを設けたため、端子を嵌合孔に嵌め合わせた状態
で端子結合部材を冷陰極放電管の方向に相対的に押圧す
ることにより、この押圧力で端子結合部材は切欠き溝が
広がるように弾性変形して嵌合孔が拡径し、これによる
端子の嵌合孔への嵌入でゴムホルダーを冷陰極放電管に
容易に装着することがせきる。そして、ゴムホルダーが
冷陰極放電管に装着された状態では、嵌合孔が拡径した
端子結合部材の弾性変形による弾性力で端子が締め付け
られた状態になっているため、端子と端子結合部材との
電気的に確実な接続状態を確保することができるととも
に、ゴムホルダーを冷陰極放電管に対して抜け止め状態
にすることができる。

【００２９】さらに、本発明のゴムホルダーには、冷陰
極放電管の端部が嵌合される嵌合孔と、この嵌合孔と同
心の上記封止金属の端子が挿通される端子挿通孔と、端
子結合部材を取り付ける取付孔とが設けられているた
め、冷陰極放電管の封止金属の端子をゴムホルダーの取
付孔に嵌め込まれている端子結合部材に結合することに
より、冷陰極放電管の端部がゴムホルダーの嵌合孔に嵌
合され、これによって端子が外部から見えなくなり、冷
陰極放電管のゴムホルダーに対する装着状態を見栄えの
よいものにすることができる。それとともに、冷陰極放
電管の端部外周面が嵌合孔の内周面に包囲された状態に
なるため、端子結合部材と端子との結合部分に対する外
部からの異物の侵入を有効に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る放電管装置に装着される端子結合
部材、及びこの端子結合部材が装着されるゴムホルダー
の一実施形態を示す斜視図

【図２】図１のゴムホルダーを上下反転させた状態を示
す斜視図

【図３】図１のゴムホルダーに端子結合部材が装着され
た状態を示す斜視図

【図４】図３の矢印線で示した横断面図

【図５】本発明に係る放電管装置の一実施形態を示す斜
視図

【図６】従来の冷陰極放電管を示す斜視図

【図７】図６の冷陰極放電管を備えた従来の放電管装置
を示す斜視図

【符号の説明】

１ 端子結合部材 ２ 端子嵌合孔 ３ 切欠き溝 ３´ 切込み溝 ４，４´ ゴムホルダー ５ 嵌合孔 ６ 端子挿通孔 ７ 取付孔 ８，８´ リード線 ９ 冷陰極放電管 １０，１０´ 封止金属

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 照明装置の光源用として使用される放電
   管装置であって、ガラスバルブの両端部に封止された封
   止金属がそれぞれ同心で突設された冷陰極放電管と、前
   記封止金属に着脱自在に装着されるゴムホルダーとを備
   えて構成され、上記ゴムホルダーは、リード線が取付け
   られ、前記封止金属が嵌挿される端子結合部材を有して
   なる放電管装置。
2. 【請求項２】 端子結合部材は、封止金属の外径寸法よ
   り僅かに小さい孔径の嵌合孔と、この嵌合孔から外部に
   まで切り欠かれ形成した切欠き溝を有してなる請求項１
   記載の放電管装置。
3. 【請求項３】 ゴムホルダーは、冷陰極放電管の端部が
   嵌合される嵌合孔と、封止金属が挿通される端子挿通孔
   と、端子結合部材を取り付ける取付孔とを有してなる請
   求項１または２記載の放電管装置。