JP2003056343A - 内燃機関のシリンダヘッド冷却構造 - Google Patents

内燃機関のシリンダヘッド冷却構造

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JP2003056343A
JP2003056343A JP2001243150A JP2001243150A JP2003056343A JP 2003056343 A JP2003056343 A JP 2003056343A JP 2001243150 A JP2001243150 A JP 2001243150A JP 2001243150 A JP2001243150 A JP 2001243150A JP 2003056343 A JP2003056343 A JP 2003056343A
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cylinder head
central
flow rate
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Minoru Inamori
稔 稲森
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Toyota Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却
でき、さらに、シリンダヘッド全体として冷却水流量を
適正配分して冷却効率を高める内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造を提供する。 【解決手段】 冷却水経路5は、吸気ポート壁部とシリ
ンダヘッド周壁部4との間で形成される吸気側冷却路6
と、排気ポート壁部とシリンダヘッド周壁部4との間で
形成される排気側冷却路8と、前記吸気ポート壁部と前
記排気ポート壁部との間に形成される中央冷却路7と、
を備えるものであり、中央冷却路7と、吸気側冷却路6
または排気側冷却路8の少なくとも一方とを連通する連
通路34が形成され、連通路34を介して、中央冷却路
7に、大流量部と、小流量部とが形成されるとともに、
前記中央冷却路の中央部分37にて前記大流量部が占め
る割合が、中央冷却路7の中央部分37以外の端部分に
て前記大流量部が占める割合に比べて高くなるように形
成されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダヘッド内に形成される冷却水経路に、流入部から流出
部へと冷却水を流すことにより燃焼室から加熱されるシ
リンダヘッドを冷却するシリンダヘッド冷却構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のシリンダヘッドには、燃焼室
からの加熱に対する冷却のための冷却水経路が設けられ
る。この冷却水経路は、通常、吸気ポートと排気ポート
を形成する壁部の周囲を冷却水が流動可能なように形成
される。しかし、吸気ポートや排気ポート、燃料噴射弁
挿入口等の配置により制約を受けるため、吸気ポートと
排気ポートの間に十分な空間を有した冷却水経路を形成
することは難しく、また、吸気ポートと排気ポートの間
のポート間は、とくに高温になりやすい。このため、シ
リンダヘッドの一端に設けられる流入部から他端側に設
けられる流出部に向かって冷却水を流しても、吸気ポー
トと排気ポートとの間の流動抵抗の大きい部分には十分
な冷却水が流れず、前述したように高温となりやすいポ
ート間を効率よく冷却することが難しい。
【0003】そこで、冷却水をできるだけ多く吸気ポー
トと排気ポートの間に流し、高温となりやすいポート間
を冷却するため、例えば、特開平5−86969号公報
においては、燃焼室毎に仕切り壁で区画して、その仕切
り壁の途中からポート間に向けて冷却水の流動方向を誘
導する突出壁を形成したものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
は、燃焼室ごとに冷却水経路を細分化して、高温となり
やすいポート間に冷却水を誘導するものであり、全体と
しては、過大な圧損を生ぜしめる構造となりやすく、複
雑であり、結果として十分な冷却水をかかるポート間に
供給することが損なわれる可能性が高くなるという問題
を有している。
【0005】また、複数気筒配列された内燃機関におい
ては、気筒配列方向の端部付近は拘束が少ないため、端
部以外の部分に位置する気筒のポート間に比べると熱応
力が生じにくく、必ずしも冷却水を多く流す必要性はな
いことも本発明完成に至るまでに知見された。この観点
からも、シリンダヘッド全体として、適切に冷却水流量
を配分し、大きな熱応力が発生しやすいシリンダヘッド
の中央の部分を更に効率よく冷却することができること
が、本発明完成に至る過程で示唆された。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みることにより、
シリンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却でき、さら
に、シリンダヘッド全体として冷却水流量を適正に配分
することで冷却効率を高めることができる内燃機関のシ
リンダヘッド冷却構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載の内燃機関のシリンダヘッド冷却構造は、吸
気弁と排気弁がそれぞれ複数配設されるポート列を備え
た内燃機関のシリンダヘッド内に形成される冷却液経路
に、流入部から流出部へと冷却液を流すことにより燃焼
室から加熱される前記シリンダヘッドを冷却するシリン
ダヘッド冷却構造であって、前記冷却液経路は、吸気ポ
ート列を形成する吸気ポート壁部とシリンダヘッド周壁
部との間で形成される吸気側冷却路と、排気ポート列を
形成する排気ポート壁部とシリンダヘッド周壁部との間
で形成される排気側冷却路と、前記吸気ポート壁部と前
記排気ポート壁部との間に形成される中央冷却路と、を
備えるものであり、前記中央冷却路と、前記吸気側冷却
路または前記排気側冷却路の少なくとも一方とを連通す
る連通路が形成され、前記連通路を介して、前記中央冷
却路に、大流量部と、小流量部とが形成されるととも
に、前記中央冷却路の中央部分にて前記大流量部が占め
る割合が、前記中央冷却路の前記中央部分以外の端部分
にて前記大流量部が占める割合に比べて高くなるように
形成されることを特徴とする。
【0008】ここで、吸気弁と排気弁がそれぞれ複数配
設されるポート列を備えた内燃機関とは、単気筒または
多気筒のいずれからなる内燃機関をも含み、また、各気
筒に吸気弁と排気弁とが1つずつである2弁形式や、2
つずつある4弁形式などの複数ずつあるものをも含むも
のである。また、ここでいう連通路は、1つのみ設けら
れるものでも、複数設けられるものでもいずれでもよい
ことを意図するものである。そして、前記大流量部及び
前記小流量部は、前記中央冷却路において、連通路が1
つの場合は連通路の上流側と下流側の部分に対応して定
められ、連通路が複数ある場合は、隣り合う連通路に挟
まれた部分と、連通路のうち最も上流側の連通路と上流
端との間の部分、および、連通路のうち最も下流側の連
通路と下流端との間の部分毎に対応して定められるもの
である。連通路が複数の場合、隣り合う連通路に挟まれ
た部分の上流側の連通路、あるいは連通路のうち最も下
流側の連通路より中央冷却路に冷却液が流れ込む場合に
は、冷却液が流れ込んだその隣り合う連通路に挟まれた
部分、あるいは連通路のうち最も下流側の連通路と下流
端との間の部分を大流量部とし、隣り合う連通路に挟ま
れた部分の上流側の連通路、あるいは連通路のうち最も
下流側の連通路より中央冷却路に冷却液が流れ込まない
場合には、冷却液が流れ込まないその隣り合う連通路に
挟まれた部分、あるいは連通路のうち最も下流側の連通
路と下流端との間の部分を小流量部とする。なお、中央
冷却路の上流端と隣り合う連通路との間の部分について
は、上流端と隣り合う連通路より中央冷却路に冷却液が
流入してくれば、その上流端と連通路との間の部分は小
流量部とし、当該連通路から中央冷却路に冷却液が流入
しなければ、その上流端と連通路との間の部分は大流量
部とする。
【0009】この構成によると、前記中央部分へと冷却
液が誘導される連通路が形成されており、この連通路を
介して、前記中央部分の冷却液流量を前記端部分に対し
て増加させるものであるため、吸気ポートと排気ポート
の間で流動抵抗が高く、さらに熱応力が発生しやすいシ
リンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却することがで
きる。また、この構成によると、必ずしも冷却液を多く
流す必要がない前記端部分に対しては、前記連通路を通
じて前記吸気側冷却路または前記排気側冷却路へと迂回
させることができる。これにより、流動抵抗の高い中央
冷却路については、熱応力が生じやすい前記中央部分を
重点的に冷却することが可能になる。すなわち、前記中
央部分を効率よく冷却するとともに、流動抵抗は高い
が、必ずしも多くの冷却液を必要としない前記端部分を
迂回させ、冷却液経路全体としては、圧損を低くし、流
量を多くとることができる。したがって、シリンダヘッ
ド全体として冷却液流量を適正に配分することで冷却効
率を高めることができる内燃機関のシリンダヘッド冷却
構造を提供することができる。
【0010】請求項2に記載の内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造は、請求項1において、前記連通路のうち少
なくとも一つの連通路に関し、該連通路によって前記中
央冷却路と連通した前記吸気側冷却路あるいは前記排気
側冷却路の、該連通路より下流側に流量規制部を設ける
ことで、該連通路を介して、前記中央部分に冷却液を流
入させ、前記中央部分の前記連通路より下流側に前記大
流量部を形成したことを特徴とする。
【0011】この構成によると、流量規制部を前記中央
冷却路と連通した前記吸気側冷却路または前記排気側冷
却路の途中に設けるという簡易な構成で、請求項1に記
載した発明と同様の効果を得ることができる。なお、こ
こで流量規制部とは、とくに形状が限定されるものでな
く、ポート壁部もしくはシリンダヘッド周壁部の一部が
突出するように形成されるものや、冷却路の途中に壁部
から独立して流路を狭めるように設けられるもの等、冷
却路を狭めるため、あるいは冷却路を遮断するために設
けられた種々のものを意図するものである。
【0012】請求項3に記載の内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造は、請求項1または2において、前記吸気側
冷却路あるいは前記排気側冷却路のうち少なくとも一方
に、流量規制部を設けることで前記中央部分に大流量部
を形成すると共に、該流量規制部より下流側に、前記連
通路を設けることで、前記中央部分の冷却液を該連通路
に流入させ、前記中央冷却路の該連通路より下流側に小
流量部を形成したことを特徴とする。
【0013】この構成によると、熱応力が生じやすい前
記中央部分に確実に冷却液を流し、流動抵抗は高いが、
必ずしも多くの冷却液を必要としない前記端部分を迂回
させることを簡易に実現できる。したがって、シリンダ
ヘッドの中央の部分を効率よく冷却でき、さらに、シリ
ンダヘッド全体として冷却液流量を適正に配分すること
で冷却効率を高めることができる内燃機関のシリンダヘ
ッド冷却構造を提供することができる。
【0014】請求項4に記載の内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
中央部分を前記大流量部が占めると共に、前記端部分を
前記小流量部が占めることを特徴とする。
【0015】この構成によると、熱応力が生じやすい前
記中央部分を効率よく冷却でき、さらにシリンダヘッド
全体として冷却液流量を適正に配分して冷却効率を高め
ることができる内燃機関のシリンダヘッド冷却構造を提
供することができる。
【0016】請求項5に記載の内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造は、請求項2〜4のいずれかにおいて、前記
流入部は複数有り、その少なくとも一つの流入部は、前
記流量規制部の上流側に設けられ、前記連通路を通じて
前記中央部分へと冷却液が流れる流路を形成する中間流
入部であることを特徴とする。
【0017】この構成によると、前記流量規制部の上流
側に中間流入部を設けることで、前記連通路を通じて前
記中央部分へと冷却液が流れることを更に効果的に助勢
することができる。したがって、請求項2〜4に比し
て、より効率よくシリンダヘッドの中央の部分を冷却す
ることができる。
【0018】請求項6に記載の内燃機関のシリンダヘッ
ド冷却構造は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記
シリンダヘッドは、各燃焼室にそれぞれ2つの吸気ポー
トと排気ポートとを備え、3気筒以上配列される内燃機
関に対して用いられるものであることを特徴とする。
【0019】この構成によると、4弁形式で3気筒以上
からなる内燃機関のように多数の吸気ポートと排気ポー
トが設けられるシリンダヘッドの場合であっても、シリ
ンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却でき、さらに、
シリンダヘッド全体として冷却液流量を適正に配分する
ことで冷却効率を高めることができる内燃機関のシリン
ダヘッド冷却構造を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。まず、実施例1について説明す
る。
【0021】(実施例1)図1は、実施例1に係る内燃
機関のシリンダヘッド1の水平断面図であって、図示し
ないシリンダブロックとは反対側、すなわち上側から見
たものである。かかるシリンダヘッド1は、4弁形式の
直列4気筒の内燃機関の場合について示したものであ
る。なお、このシリンダヘッド1は、アルミニウム合金
の鋳物として一体に形成されているものである。
【0022】シリンダヘッド1は、気筒毎にそれぞれ、
図示しない吸気弁と排気弁が配設される、2つの吸気ポ
ート11aと11b、12aと12b、13aと13
b、14aと14b、及び2つの排気ポート21aと2
1b、22aと22b、23aと23b、24aと24
bとを備えている。そして、全ての吸気ポート及び排気
ポートは、それぞれ一列に並び、吸気ポート列10及び
排気ポート列20を構成している。これらの吸気ポート
列10と排気ポート列20とは、近接して対向している
ものである。なお、以下、吸気ポート列10について
は、吸気ポート全てを総称して吸気ポート10とも記
し、排気ポート列20については、排気ポート全てを総
称して排気ポート20とも記す。
【0023】吸気ポート10については、気筒毎にポー
ト2つずつ一体に形成される吸気ポート壁部11c、1
2c、13c、14cによって形成されており、排気ポ
ート20については、全ての排気ポート21a〜24b
が一体に形成される排気ポート壁部20cによって形成
されている。このように形成される吸気ポート10及び
排気ポート20は、図示しない燃焼室が位置する下面側
に開口している。これらの各ポートは、鋳造等によって
シリンダヘッド1が成形される際に、中子を用いて鋳抜
かれることにより形成される。
【0024】また、各吸気ポート壁部11c、12c、
13c、14cには、2つの吸気ポートの間で排気ポー
ト列20に面する側に、それぞれ燃料噴射弁挿入口11
d、12d、13d、14dが形成されている。これら
の燃料噴射弁挿入口11d〜14dは、各気筒の図示し
ないシリンダの中心部に開口するように機械加工により
設けられるものである。
【0025】そして、吸気ポート10と排気ポート20
を取り囲みシリンダヘッド1の外形を構成するシリンダ
ヘッド周壁部4と、吸気ポート壁部11c〜14cおよ
び排気ポート壁部20cの周囲との間で、図示しない燃
焼室から加熱されるシリンダヘッド1を冷却するための
冷却液経路として冷却水経路5が形成される。なお、冷
却水経路5は、鋳造等によりシリンダヘッド1が成形さ
れる際に、中子を用いて鋳抜かれることにより形成さ
れ、このとき、吸気ポート壁部または排気ポート壁部の
一部がシリンダヘッド周壁部4と接続するように形成さ
れる。図1に示すシリンダヘッド1では、排気ポート壁
部20cが接続している例が図示されている。
【0026】冷却水経路5は、吸気ポート壁部11c〜
14cとシリンダヘッド周壁部4との間で形成される吸
気側冷却路6と、排気ポート壁部20cとシリンダヘッ
ド周壁部4との間で形成される排気側冷却路8と、吸気
ポート壁部11c〜14cと排気ポート壁部20cとの
間に形成される中央冷却路7と、を備えてなるものであ
る。
【0027】以上からなる冷却水経路5に、冷却液とし
て、流入部から流出部へと冷却水が流されることによ
り、シリンダヘッド1が冷却される。流入部は、複数設
けられており、吸気側冷却路6または中央冷却路7の最
上流側となる吸気ポート11a近傍に設けられる吸気側
流入部30aおよび30b、同じく排気側冷却路8の最
上流側となる排気ポート21aの近傍に設けられる排気
側流入部31、それから、後述するが、吸気側冷却路6
の途中から冷却水を流入させるものである中間流出部3
2a、32b、32c、32dが設けられている。これ
らの流入部は、図示しないシリンダブロックに形成され
た冷却通路と連通する穴として形成される。また、流出
部33については、ほぼ吸気側冷却路6の最下流側とな
る位置に、シリンダヘッド周壁部4の一部に外部との連
通口を構成するように形成される。なお、冷却液として
は、例えば冷却用の油等、冷却水以外の冷却用の液体を
使用してもよい。
【0028】そして、中央冷却路7と吸気側冷却路6と
の間には、各吸気ポート壁部で挟まれるように形成さ
れ、中央冷却路7と吸気側冷却路6とを連通する複数の
連通路が形成される。すなわち、吸気ポート壁部11c
と12cの間に連通路34aが、壁部12cと13cの
間に連通路34bが、壁部13cと14cの間に連通路
34cが形成されている。
【0029】また、中央冷却路7と連通した吸気側冷却
路6の途中には、複数の流量規制部が設けられている。
この流量規制部は、吸気側冷却路6への冷却水の流れ込
みを抑制するものであり、シリンダヘッド周壁部4から
吸気ポート壁部に向かって突出するように形成されてい
る。すなわち、図1に示すシリンダヘッド1では、吸気
ポート壁部12cおよび13cにおける一体に形成され
る2つの吸気ポート間に向かって、それぞれシリンダヘ
ッド周壁部4から一部突出するように流量規制部35a
および35bが形成されている。
【0030】この流量規制部35aおよび35bの近傍
には、前述した中間流入部32b〜dがそれぞれ設けら
れ、さらに、吸気ポート11bの近傍にも中間流入部3
2aが設けられている。すなわち、中間流入部32a
は、連通路34aの上流側から冷却水を湧き出させる位
置に設けられており、中間流入部32bは、流量規制部
35aよりも少し上流側で吸気ポート12aの近傍に、
中間流入部32cは、流量規制部35aの下流側で連通
路34bの上流側に、中間流入部32dは、流量規制部
35bの上流側で吸気ポート13aの近傍に、それぞれ
設けられている。これらは、いずれも吸気側冷却路6の
途中から冷却水を湧き出させるように流入させるもので
ある。
【0031】以上が、シリンダヘッド1の冷却構造であ
る。次に、このシリンダヘッド1における冷却水の流動
状態とともに冷却作用を説明する。
【0032】まず、シリンダヘッド1にそれぞれの流入
部から冷却水が流入する。流入部は、先述したように複
数箇所に設けられているが、中間流入部32a〜dより
も、上流側に設けられた吸気側流入部30a、30b、
および排気側流入部31から主として流入する。もっと
も中間流入部32a〜dからも冷却水は流入する。
【0033】吸気側流入部30aから流入した冷却水
は、主に吸気側冷却路6に沿って流れる。この流動方向
が矢印A2で示される。また、吸気側流入部30bから
流入した冷却水は、一部矢印A1に沿って、中央冷却路
7へと向かって流れる。しかし、中央冷却路7は、流路
空間が狭く、流動抵抗が大きいため、吸気側冷却路6に
比して流れ込みにくい。吸気側流入部30bから流入し
た冷却水の一部は、吸気側流入部30aから流入した冷
却水と合流して吸気側冷却路6へも流れ込む。ちなみ
に、吸気側流入部30aだけでなく、30bも設けられ
ていることで、中央冷却路7への流入が促される効果が
ある。なお、図1においては、各冷却路の構造等を理解
しやすくするために実際の寸法形状比とは多少異なって
示されている。
【0034】吸気側流入部30aから流入した冷却水
は、矢印A2に沿って流れ、途中、中間流入部32aか
ら流入する冷却水と合流して、さらに下流側へと流れ
る。このとき、吸気側冷却路6の下流側には、流量規制
部35aが設けられており、この流量規制部35aと吸
気ポート壁部12cとの間に形成される流路である流動
抵抗部6bの圧損が大きいため、吸気ポート12aに隣
接する吸気側冷却路6となる流路6aには、上流側から
の冷却水の流入が抑制される。
【0035】そして、流量規制部35aの上流側に位置
する中間流入部32bからも冷却水が流入するため、さ
らに流路6aへの上流側からの冷却水の流入が抑制され
る。この中間流入部32bから流入した冷却水の一部
は、下流側の流動抵抗部6bと反対側の流動抵抗が少な
い方向、すなわち、矢印A6に向かって流動する。
【0036】こうして、流路6aへの流入が抑制されて
上流側から流動してきた冷却水と、中間流入部32aか
ら流入した冷却水とは、合流し、連通路34aへと流れ
込むことになる。連通路34aへと流れ込んだ冷却水
は、連通路34aを通過した後、矢印A5で示すように
中央冷却路7へと流入する。このとき、中央冷却路7の
上流側から矢印A3に沿って流れてきた冷却水と合流す
る。したがって、A3およびA5に沿って流入して合流
した冷却水は、吸気ポート壁部12cと排気ポート壁部
20cとで形成される中央冷却路7である流路7aへと
流れ込むことになる。
【0037】この流路7aは、後述する流路7bととも
に、中央冷却路7において、ポート列の中央に位置する
部分(以下、「中央部分37」という)であり、過大な
熱応力が生じやすい部分である。したがって、前述のよ
うに、流路7aへの冷却水の流れを促す構造を実現でき
ることにより、流路7aすなわち中央部分37に冷却水
の流れが多い大流量部が形成され、この中央部分37を
効率よく冷却し、過大な熱応力が発生することを抑制す
ることができる。なお、後述するが、この大流量部は、
流路7aと7bからなる中央部分37に形成される。
【0038】矢印A3及びA5方向から流路7aへと流
入した冷却水は、流路7aを通過して矢印A7方向へと
流動する。そして、連通路34bから流入してきた冷却
水と合流する。連通路34bへ流れ込む冷却水は、中間
流入部32c及び32dより吸気側冷却路6へと流入し
てくるものである。すなわち、中間流入部32cから流
入した冷却水は、下流側に流量規制部35bが設けられ
ていることで、一部が矢印A8方向へと流れ、中間流入
部32dから流入した冷却水は、下流側に流量規制部3
5bが設けられていることで、一部が上流側の矢印A1
0方向へと流れることとなる。こうして、矢印A8及び
A10方向からの冷却水が合流して連通路34bへと流
れ込み、連通路34bを通過した後、矢印A9方向へと
流れ込んで、矢印A7方向からの冷却水と合流する。
【0039】こうして、矢印A7及びA9方向からの冷
却水は、吸気ポート壁部13cと排気ポート壁部20c
とで挟まれて形成される流路7b、すなわち中央部分3
7の後半部分へと流入する。これにより、中央部分37
の後半部分にも冷却水の流れが多い大流量部が流路7a
に引き続き形成され、流路7aと同様、流路7bも効率
よく冷却が行われることになり、中央部分37が過度に
高温となることを防止し、過大な熱応力が発生すること
を抑制できる。
【0040】流路7bを通過した冷却水は、一部は、狭
い中央冷却路7に沿って下流へと流動するが(矢印A1
3方向)、残りの部分は、連通路34cへと流れ込み
(矢印A11方向)、連通路34cを通過して吸気側冷
却路6へと流れ込む(矢印A12方向)。これにより、
冷却水の流れが少ない小流量部が、連通路34cの下流
側で、吸気ポート壁部14cと排気ポート壁部20cと
で挟まれてなる流路7cに形成される。流路7cを経て
中央冷却路7を下流まで流れた冷却水は、矢印A14方
向へと流れ出て、吸気側冷却路6を下流へと流れた冷却
水は、矢印A15方向へと流出し、後述するように排気
側冷却路8から流動してきた冷却水と合流して流出部3
3からシリンダヘッド1の外部へと流出する。
【0041】また、排気側冷却路8を流れる冷却水につ
いては、まず排気側冷却路8の最上流側に位置した流入
部31から流入した冷却水が、矢印B1方向へと流れ込
み、そのまま排気側冷却路8、すなわち排気ポート壁部
20cとシリンダヘッド周壁部4との間を下流まで流動
する。そして、排気側冷却路8から矢印B2方向へと流
れ出て、矢印A14およびA15からの冷却水と合流
し、流出部33から外部へと流出する。外部へと流出し
た冷却水は、図示しないラジエータなどを循環して再び
シリンダヘッド1の冷却に用いられる。
【0042】以上説明したように、実施例1の内燃機関
のシリンダヘッド冷却構造によると、中央部分37へと
冷却水が誘導される連通路34a等が形成されており、
さらに、流量規制部35a等によって、吸気側冷却路6
への冷却水の流入が抑制されるため、連通路34a等を
通じて中央部分37へと冷却水の流入が促されることに
なる。これによって、吸気ポート10と排気ポート20
の間で流動抵抗が高く、さらに大きな熱応力が発生しや
すい箇所である中央部分37に大流量部が形成され、こ
の中央部分37を効率よく冷却することができる。
【0043】また、このシリンダヘッド1によると、必
ずしも冷却水を多く流す必要がない中央冷却路7の中央
部分37以外の端部分における下流側の一方である流路
7cに対しては、連通路34cを通じて吸気側冷却路6
へと迂回させることができる。これにより、流動抵抗の
高い中央冷却路7については、大きな熱応力が発生しや
すい中央部分37を重点的に冷却することが可能にな
る。すなわち、中央部分37を効率よく冷却するととも
に、流動抵抗は高いが、必ずしも多くの冷却水を必要と
しない中央冷却路7の端部分を迂回させ、この部分に小
流量部を形成し、冷却水経路5全体としては、圧損を低
くし、流量を多くとることができる。したがって、シリ
ンダヘッド全体として冷却水流量を適正に配分すること
で冷却効率を高めることができる内燃機関のシリンダヘ
ッド冷却構造を提供することができる。なお、このシリ
ンダヘッド1においては、前記端部分のうち中央部分3
7の下流側の流路7cだけでなく、もう一方の端部分で
ある中央冷部分37の上流側、すなわち、吸気ポート壁
部11cと排気ポート壁部20cとで挟まれてなる中央
冷却路7である流路7dにも小流量部が形成されてい
る。
【0044】なお、シリンダヘッド1においては、吸気
側冷却路6が連通路34a等によって中央冷却路7と連
通する構造となっているが、必ずしもこのとおりでなく
てもよく、例えば、図1のシリンダヘッド1において、
左右を反転させたように構成されるもの等であってもよ
い。すなわち、吸気ポート壁部が全ての吸気ポートを一
体に形成する吸気ポート壁部として構成されて、その上
流側の一端でシリンダヘッド周壁部と接続しており、排
気側冷却路8が中央冷却路7と連通される構造等であっ
てもよい。また、吸気側冷却路6及び排気側冷却路8と
もに中央冷却路7と連通する構造であってもよい。
【0045】(実施例2)次に、本実施形態の実施例2
に係る内燃機関のシリンダヘッド冷却構造について説明
する。図2は、実施例2に係る内燃機関のシリンダヘッ
ド2の水平断面図を模式的に示したものであって、図示
しないシリンダブロックとは反対側、すなわち上側から
見たものである。かかるシリンダヘッド2は、2弁形式
の直列3気筒の内燃機関の場合について、本発明を適用
した例を示したものである。なお、実施例の説明におい
ては、シリンダヘッド1の場合と同様の構造及び機能を
有する要素については、同様の番号を付して説明し、説
明が重複する部分については、適宜割愛するものとす
る。
【0046】シリンダヘッド2は、シリンダヘッド周壁
部4と、各吸気ポート11、12、13からなる吸気ポ
ート列10と、各排気ポート21、22、23からなる
排気ポート列20と、上流側に設けられた流入部30
a、30b、31と、下流側に設けられた流出部33と
を備えている。吸気ポート11、12、13は、吸気ポ
ート壁部11c、12c、13cによってそれぞれ形成
され、排気ポート21〜23は、排気ポート壁部20c
によって一体に形成され、排気ポート壁部20cの上流
側一端はシリンダヘッド周壁部4に接続している。そし
て、シリンダヘッド周壁部4と排気ポート壁部20cと
の間に排気側冷却路8が、シリンダヘッド周壁部4と吸
気側ポート壁部11c〜13cとの間に吸気側冷却路6
が形成され、排気ポート壁部20cと吸気ポート壁部1
1c〜13cとの間に中央冷却路7が形成される。ま
た、各吸気ポート壁部間には、中央冷却路7と吸気側冷
却路6とを連通する連通路が設けられている。すなわ
ち、吸気ポート壁部11cと12cとの間に連通路34
aが、吸気ポート壁部12cと13cとの間に連通路3
4bが設けられている。さらに、吸気側冷却路6の途
中、吸気ポート壁部12cに対応する位置には、シリン
ダヘッド周壁部4から突出して吸気側冷却路6を狭める
ように流量規制部35が設けられている。
【0047】かかるシリンダヘッド2における冷却水の
主な流動方向を矢印A1〜A8、B1、B2に示す。流
入部30a、30bから流入した冷却水は、それぞれ矢
印A2およびA1方向に流入する。しかし、流路が広
く、流動抵抗の少ない矢印A2方向に多くの冷却水が流
れる。矢印A2方向へ流れた冷却水は、その下流側に位
置する流量規制部35によって、吸気側冷却路6の下流
側への流入が抑制され、連通路34aへと一部が流れ込
む。そして、矢印A3方向に連通路34aを流れた後、
矢印A1方向からの冷却水と合流し、矢印A4方向へ流
れる。この矢印A4方向の流れが形成される部分、すな
わち吸気ポート壁部12cと排気ポート壁部20cとで
挟まれる中央冷却路7の部分(以下、「中央部分37」
という)は、シリンダヘッド2において、大きな熱応力
が発生しやすい部分であるが、このように矢印A4方向
の流れが促されることにより、この中央部分37に冷却
水の流れが多い大流量部が形成され、この中央部分37
が効率よく冷却されることになる。
【0048】中央部分37を通過した冷却水は、一部
は、中央冷却路7の下流へと流れ(矢印A6方向を通じ
て矢印A8方向へと流れる)、残りは、連通路34bを
流動して(矢印A5方向)、吸気側冷却路6を下流へと
流れる(矢印A7方向)。これにより、中央冷却路7の
中央部分37以外の端部分のうち下流側に位置する部分
に小流量部が形成される。そして、矢印A8方向と矢印
A7方向からの冷却水は、合流して流出部33から外部
へと流出する。
【0049】また、流入部31から流入した冷却水は、
矢印B1方向へと流動して排気側冷却路8を下流側へと
流動し(矢印B2方向)、矢印A6方向及びA7方向か
らの冷却水と合流して流出部33から外部へと流出す
る。
【0050】以上のように、2弁形式3気筒からなる内
燃機関のシリンダヘッド2においても、シリンダヘッド
の中央の部分を効率よく冷却でき、さらに、シリンダヘ
ッド全体として冷却水流量を適正に配分することで冷却
効率を高めることができる内燃機関のシリンダヘッド冷
却構造を提供することができる。
【0051】(実施例3)最後に、本実施形態の実施例
3係る内燃機関のシリンダヘッド冷却構造について説明
する。図3は、実施例3に係る内燃機関のシリンダヘッ
ド3の水平断面図を模式的に示したものであって、図示
しないシリンダブロックとは反対側、すなわち上側から
見たものである。かかるシリンダヘッド3は、4弁形式
の2気筒の内燃機関の場合について、本発明を適用した
例を示したものである。なお、実施例の説明において
は、シリンダヘッド1または2の場合と同様の構造及び
機能を有する要素については、同様の番号を付して説明
し、説明が重複する部分については、適宜割愛するもの
とする。
【0052】シリンダヘッド3は、シリンダヘッド周壁
部4と、各吸気ポート11、12、13、14からなる
吸気ポート列10と、各排気ポート21、22、23、
24からなる排気ポート列20と、冷却水経路5の上流
側に設けられた流入部30a、30b、31と、下流側
に設けられた流出部33とを備えている。吸気ポート1
1〜14は、吸気ポート壁部11c、12c、13c、
14cによってそれぞれ形成され、排気ポート21〜2
3は、排気ポート壁部20cによって一体に形成され、
排気ポート壁部20cの上流側の一端はシリンダヘッド
周壁部4に接続している。なお、吸気ポート11、1
2、排気ポート21、22が1気筒に、吸気ポート1
3、14、排気ポート23、24が1気筒に該当するも
のである。
【0053】そして、シリンダヘッド周壁部4と排気ポ
ート壁部20cとの間に排気側冷却路8が、シリンダヘ
ッド周壁部4と吸気側ポート壁部11c〜14cとの間
に吸気側冷却路6が形成され、排気ポート壁部20cと
吸気ポート壁部11c〜14cとの間に中央冷却路7が
形成される。また、各吸気ポート壁部間には、中央冷却
路7と吸気側冷却路6とを連通する連通路が設けられて
いる。すなわち、吸気ポート壁部11cと12cとの間
に連通路34aが、吸気ポート壁部12cと13cとの
間に連通路34bが、吸気ポート壁部13cと14cと
の間に連通路34cが設けられている。さらに、吸気側
冷却路6の途中、吸気ポート壁部12cおよび13cに
対応する位置には、それぞれシリンダヘッド周壁部4か
ら突出して吸気側冷却路6を狭めるように流量規制部3
5aおよび35bが設けられている。
【0054】かかるシリンダヘッド3における冷却水の
主な流動方向を矢印A1〜A9、B1、B2に示す。流
入部30a、30bから流入した冷却水は、それぞれ矢
印A2およびA1方向に流入する。しかし、流路が広
く、流動抵抗の少ない矢印A2方向に多くの冷却水が流
れる。矢印A2方向へ流動した冷却水は、その下流側に
位置する流量規制部35aによって、吸気側冷却路6の
下流側への流入が抑制され、連通路34aへと一部が流
れ込む。そして、その一部は矢印A3方向に連通路34
aを流れた後、矢印A1方向からの冷却水と合流し、矢
印A4方向へ流れる。残りの冷却水は、流量規制部35
aと吸気ポート壁部12cとの間を通過して吸気側冷却
路6に沿って流れる。
【0055】また、流量規制部35aの下流側には流量
規制部35bも設けられているため、この間における吸
気側冷却路6への冷却水の流入は抑制される。そのた
め、矢印A4方向からの冷却水の大半は、矢印A5方向
へと流動する。これらの、矢印A4方向の流れが形成さ
れる部分と矢印A5方向の流れが形成される部分、すな
わち、吸気ポート壁部12cおよび13cと、排気ポー
ト壁部20cとで挟まれる中央冷却路7の部分(以下、
「中央部分37」という)は、シリンダヘッド3におい
て、大きな熱応力が発生しやすい部分であるが、このよ
うに冷却水の流れが促されることにより、かかる中央部
分37に冷却水の流れが多い大流量部が形成され、この
中央部分37が効率よく冷却されることになる。すなわ
ち、上流側の流量規制部35aと下流側の流量規制部3
5bとにより、中央部分37へと十分に冷却水が流れる
ように誘導することが可能になる。
【0056】中央部分37を通過した冷却水は、一部
は、中央冷却路7の下流へと流れ(矢印A7方向を通じ
て矢印A8方向へと流れる)、残りは、連通路34cを
流動して(矢印A6方向)、吸気側冷却路6を下流へと
流れる(矢印A9方向)。これにより、中央冷却路7の
中央部分37以外の端部分のうち下流側に位置する部分
に小流量部が形成される。そして、矢印A8方向と矢印
A9方向からの冷却水は、合流して流出部33から外部
へと流出する。
【0057】また、流入部31から流入した冷却水は、
矢印B1方向へと流出して排気側冷却路8を下流側へと
流動し(矢印B2方向)、矢印A7方向及びA9方向か
らの冷却水と合流して流出部33から外部へと流出す
る。
【0058】以上のように、4弁形式2気筒からなる内
燃機関のシリンダヘッド3においても、シリンダヘッド
の中央の部分を効率よく冷却でき、さらに、シリンダヘ
ッド全体として冷却水流量を適正に配分することで冷却
効率を高めることができる内燃機関のシリンダヘッド冷
却構造を提供することができる。
【0059】以上が、本実施形態例についての説明であ
る。なお、実施の形態は上記に限定されるものではな
く、例えば、次のように変更してもよい。 (1)本実施形態例においては、4弁形式4気筒、2弁
形式3気筒、4弁形式2気筒の内燃機関に対して本発明
が適用された場合を例示しているが、必ずしもこれらの
実施例に限定されるものではなく、複数の吸気弁と排気
弁とが配設されるポート列を備える内燃機関であれば、
本発明を適用し得るものである。
【0060】(2)本実施形態例においては、流量規制
部は、いずれもシリンダヘッド周壁部から一部突出した
構造となっているが、必ずしもこの通りでなくてもよ
く、例えば、シリンダヘッド周壁部またはポート壁部に
沿って、中央冷却路の中央部分に対応する程度の長さを
有するように連続的に形成されるものであってもよい。
【0061】(3)連通路については、必ずしも複数設
けられるものでなくてもよく、例えば、ポート列の弁配
列方向長さが短い場合などは、中央冷却路への流入を誘
導する連通路が、その上流側に1個所のみ設けられるも
のであってもよい。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明によると、前記中央部分
へと冷却液が誘導される連通路が形成されており、この
連通路を介して、前記中央部分の冷却液流量を前記端部
分に対して増加させるものであるため、吸気ポートと排
気ポートの間で流動抵抗が高く、さらに熱応力が発生し
やすいシリンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却する
ことができる。また、この構成によると、必ずしも冷却
液を多く流す必要がない前記端部分に対しては、前記連
通路を通じて前記吸気側冷却路または前記排気側冷却路
へと迂回させることができる。これにより、流動抵抗の
高い中央冷却路については、熱応力が生じやすい前記中
央部分を重点的に冷却することが可能になる。すなわ
ち、前記中央部分を効率よく冷却するとともに、流動抵
抗は高いが、必ずしも多くの冷却液を必要としない前記
端部分を迂回させ、冷却液経路全体としては、圧損を低
くし、流量を多くとることができる。したがって、シリ
ンダヘッド全体として冷却液流量を適正に配分すること
で冷却効率を高めることができる内燃機関のシリンダヘ
ッド冷却構造を提供することができる。
【0063】請求項2の発明によると、流量規制部を前
記中央冷却路と連通した前記吸気側冷却路または前記排
気側冷却路の途中に設けるという簡易な構成で、請求項
1に記載した発明と同様の効果を得ることができる。
【0064】請求項3の発明によると、熱応力が生じや
すい前記中央部分に確実に冷却液を流し、流動抵抗は高
いが、必ずしも多くの冷却液を必要としない前記端部分
を迂回させることを簡易に実現できる。したがって、シ
リンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却でき、さら
に、シリンダヘッド全体として冷却液流量を適正に配分
することで冷却効率を高めることができる内燃機関のシ
リンダヘッド冷却構造を提供することができる。
【0065】請求項4の発明によると、熱応力が生じや
すい前記中央部分を効率よく冷却でき、さらにシリンダ
ヘッド全体として冷却液流量を適正に配分して冷却効率
を高めることができる内燃機関のシリンダヘッド冷却構
造を提供することができる。
【0066】請求項5の発明によると、前記流量規制部
の上流側に中間流入部を設けることで、前記連通路を通
じて前記中央部分へと冷却液が流れることを更に効果的
に助勢することができる。したがって、請求項2〜4に
比して、より効率よくシリンダヘッドの中央の部分を冷
却することができる。
【0067】請求項6の発明によると、4弁形式で3気
筒以上からなる内燃機関のように多数の吸気ポートと排
気ポートが設けられるシリンダヘッドの場合であって
も、シリンダヘッドの中央の部分を効率よく冷却でき、
さらに、シリンダヘッド全体として冷却液流量を適正に
配分することで冷却効率を高めることができる内燃機関
のシリンダヘッド冷却構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の実施例1に係る内燃機関のシリン
ダヘッドの水平断面図である。
【図2】本実施形態の実施例2に係る内燃機関のシリン
ダヘッドの水平断面図である。
【図3】本実施形態の実施例3に係る内燃機関のシリン
ダヘッドの水平断面図である。
【符号の説明】
1〜3 シリンダヘッド 4 シリンダヘッド周壁部 5 冷却水経路 6 吸気側冷却路 7 中央冷却路 8 排気側冷却路 10 吸気ポート列 11〜14 吸気ポート 11c〜14c 吸気ポート壁部 20 排気ポート列 20c 排気ポート壁部 21〜24 排気ポート 30a、30b 吸気側流入部 31 排気側流入部 33 流出部 34a〜34c 連通路 35a、35b 流量規制部 A1〜15、B1、B2 流動方向矢印 37 中央部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁と排気弁がそれぞれ複数配設され
    るポート列を備えた内燃機関のシリンダヘッド内に形成
    される冷却液経路に、流入部から流出部へと冷却液を流
    すことにより燃焼室から加熱される前記シリンダヘッド
    を冷却するシリンダヘッド冷却構造であって、 前記冷却液経路は、吸気ポート列を形成する吸気ポート
    壁部とシリンダヘッド周壁部との間で形成される吸気側
    冷却路と、排気ポート列を形成する排気ポート壁部とシ
    リンダヘッド周壁部との間で形成される排気側冷却路
    と、前記吸気ポート壁部と前記排気ポート壁部との間に
    形成される中央冷却路と、を備えるものであり、 前記中央冷却路と、前記吸気側冷却路または前記排気側
    冷却路の少なくとも一方とを連通する連通路が形成さ
    れ、前記連通路を介して、前記中央冷却路に、大流量部
    と、小流量部とが形成されるとともに、前記中央冷却路
    の中央部分にて前記大流量部が占める割合が、前記中央
    冷却路の前記中央部分以外の端部分にて前記大流量部が
    占める割合に比べて高くなるように形成されることを特
    徴とする内燃機関のシリンダヘッド冷却構造。
  2. 【請求項2】 前記連通路のうち少なくとも一つの連通
    路に関し、該連通路によって前記中央冷却路と連通した
    前記吸気側冷却路あるいは前記排気側冷却路の、該連通
    路より下流側に流量規制部を設けることで、該連通路を
    介して、前記中央部分に冷却液を流入させ、前記中央部
    分の前記連通路より下流側に前記大流量部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のシリンダヘ
    ッド冷却構造。
  3. 【請求項3】 前記吸気側冷却路あるいは前記排気側冷
    却路のうち少なくとも一方に、流量規制部を設けること
    で前記中央部分に大流量部を形成すると共に、該流量規
    制部より下流側に、前記連通路を設けることで、前記中
    央部分の冷却液を該連通路に流入させ、前記中央冷却路
    の該連通路より下流側に小流量部を形成したことを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のシリ
    ンダヘッド冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記中央部分を前記大流量部が占めると
    共に、前記端部分を前記小流量部が占めることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のシリン
    ダヘッド冷却構造。
  5. 【請求項5】 前記流入部は複数有り、その少なくとも
    一つの流入部は、前記流量規制部の上流側に設けられ、
    前記連通路を通じて前記中央部分へと冷却液が流れる流
    路を形成する中間流入部であることを特徴とする請求項
    2〜4のいずれかに記載の内燃機関のシリンダヘッドの
    冷却構造。
  6. 【請求項6】 前記シリンダヘッドは、各燃焼室にそれ
    ぞれ2つの吸気ポートと排気ポートとを備え、3気筒以
    上配列される内燃機関に対して用いられるものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機
    関のシリンダヘッド冷却構造。
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