JP2003045337A

JP2003045337A - 表示管および表示装置

Info

Publication number: JP2003045337A
Application number: JP2001232247A
Authority: JP
Inventors: Manabu Ishimoto; 学石本; Tsutae Shinoda; 傳篠田; Akira Tokai; 章渡海; Hitoshi Yamada; 斉山田
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 2001-07-31
Filing date: 2001-07-31
Publication date: 2003-02-14
Also published as: US20030025440A1; KR100762377B1; EP1282148A3; EP1282148A2; DE60220121D1; DE60220121T2; EP1282148B1; US6836063B2; KR20030012777A

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】従来の表示装置では、表示電極間のギャップを
短くすることで、対向放電型と比べて低い電圧で放電を
生じさせることができるものの、発光効率を増大させる
ことが難しいという問題があった。本発明は、放電開始
電圧を上昇させることなく、発光効率を増大させること
を目的としている。【解決手段】放電ガス空間を封止する管状の器１０を有
した表示管１において、対をなす表示電極２１，２２に
よって器１０の周面に沿った面放電８１と器内部３１を
横切る対向放電８２とを生じさせる。面放電ギャップを
小さくすることで放電開始電圧を低くすることができ、
器の径寸法と同程度の距離を隔てた電極対向部での対向
放電を生じさせることで励起効率の大きい陽光柱を延ば
すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、部分発光の可能な
表示管、および複数の表示管を組み合わせて構成される
表示装置に関する。

【０００２】単体構成のディスプレイにおける画面の大
型化には限界がある。このため、多数の表示管を並べる
アレイ形式の大型ディスプレイの実用化が進められてい
る。

【０００３】

【従来の技術】面放電型ＰＤＰ（プラズマディスプレイ
パネル）の発光原理を応用した大型ディスプレイが特開
２０００−３１５４６０号公報によって開示されてい
る。同公報における図１５および図１７の表示装置は、
平行に配列された多数の表示管とそれらを支持する基板
とからなる。各表示管において、放電ガスを封止するガ
ラス管の外面に長さ方向に沿って短冊状の表示電極が配
列され、ガラス管の内部に全ての表示電極と交差するよ
うに細長いアドレス電極（データ電極）が配置されてい
る。所定の間隙を隔てて隣り合う表示電極どうしが面放
電のための電極対を構成する。基板にはデータ電極と交
差する帯状のバス電極（給電導体）が配列されており、
バス電極に表示電極が当接するように基板上に表示管が
配置される。バス電極は、全ての表示管における長さ方
向の位置の等しい表示電極どうしを導電接続する。つま
り、バス電極群とデータ電極群とによって電極マトリク
スが形成される。単体構成のＰＤＰと同様に電極マトリ
クスの電位制御を行なうことで任意の画像を表示するこ
とができる。

【０００４】各表示管に表示電極を形成しておくことに
より、複数の表示管に跨るバス電極を表示電極として利
用する構成と比べて、面放電を生じさせる領域（すなわ
ちセルの位置）を容易に確定することができる。

【０００５】上述のとおり短冊状の表示電極を配列して
長さ方向に沿った面放電を生じさせる形態は、長さ方向
に沿った一対の細長い表示電極を設けて幅方向に沿った
面放電を生じさせる形態と比べて、表示管の径寸法
（幅）の縮小に適している。カラー表示に際して１つの
表示管において蛍光体の色分けを行なうのは生産性を損
なう。したがって、１つの表示管の発光色を１色とする
と、３本の表示管で画素を構成することになる。高精細
のカラー表示を行なうには、表示管をより細くして管配
列方向のセルピッチを小さくするのが望ましい。

【０００６】従来では、管状の放電空間を径方向に横切
る対向放電の場合よりも駆動電圧が低くなるように、対
をなす表示電極を近接配置して面放電ギャップが短くさ
れていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の表示装置では、
表示電極間のギャップを短くすることで、対向放電型と
比べて低い電圧で放電を生じさせることができるもの
の、発光効率を増大させることが難しいという問題があ
った。

【０００８】本発明は、放電開始電圧を上昇させること
なく、発光効率を増大させることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明においては、放電
ガス空間を封止する管状の器を有した表示管による表示
に際して、対をなす表示電極によって器の周面に沿った
面放電と器内部を横切る対向放電とを生じさせる。面放
電ギャップを小さくすることで放電開始電圧を低くする
ことができ、器の径寸法と同程度の距離を隔てた電極対
向部での対向放電を生じさせることで励起効率の大きい
陽光柱を延ばすことができる。面放電が対向放電に移行
するように、表示管には器の周面に沿って並んで近接す
る部分と放電ガス空間を挟んで対面する部分とを有する
表示電極対を設ける。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る複合放電型の
表示管の概略図である。表示管１は、放電ガス空間を封
止する管状の器１０を有し、ガス放電によって発光す
る。器１０の外面に長さ方向に沿って複数の表示電極対
２０が間隔を設けて配置されている。表示電極対２０
は、器の周方向の面放電ギャップＧ１を隔てて隣接する
表示電極２１，２２からなり、セルを画定する。図では
表示電極対２０の配置間隔を広く描いてあるが、面放電
ギャップＧ１よりも間隔が短くならない範囲で表示電極
対２０を近づけて配置し、セルピッチを縮小することが
できる。

【００１１】図２は表示管の要部の構成を示す斜視図で
ある。器１０は円筒状のガラス管であり、表示電極２
１，２２は器１０の外面に被着した透明導電膜である。
面放電ギャップＧ１は表示管１の最前面部分に設けられ
ており、表示電極２１，２２は面放電ギャップＧ１から
左右に分かれるように器１０の外周面に沿って器１０の
前半部と後半部との境界付近まで拡がっている。表示電
極２１，２２に対する給電は、面放電ギャップＧ１に対
して器１０の長さ方向の一方側と他方側とに振り分ける
ように配列されるバス電極Ｘ，Ｙによって行なわれる。
表示電極２１，２２には、表示管１の前側に配列される
バス電極Ｘ，Ｙと当接するコンタクト部２１Ａ，２２Ａ
が設けられている。

【００１２】器１０の後ろ側の外面には、表示電極２２
との間で表示選択用の放電（アドレス放電）を生じさせ
るための帯状の導電膜がデータ電極２３として形成され
ている。器１０の内面には、誘電体としてのガラス管を
保護しかつ放電開始電圧を下げる機能をもつマグネシア
膜１８が被着している。また、表示電極２１，２２の形
成領域を避けるように、器１０の内側の背面部分に蛍光
体層１９が配置されている。なお、蛍光体層１９につい
ては、ガラス管の内壁面に蛍光体ペーストを塗布して形
成するか、またはガラス管の内面に沿うように湾曲した
板状の支持部材に蛍光体層を形成しておき、この支持部
材をガラス管の内部に挿入することによって、ガラス管
内に蛍光体層１９を配置することができる。

【００１３】図３は表示管の電極間隙を示す図である。
上述のとおり表示電極２１，２２はそれぞれの一部２１
Ｂ，２２Ｂが対向するように湾曲しているが、表示電極
２１，２２の平面視形状は正面視において図のように略
Ｌ字状である。対をなす表示電極２１，２２の最近接距
離は、面放電ギャップＧ１を形成する部分どうしの距
離、すなわち放電ギャップ長Ｄ１である。表示電極２１
と表示電極２２のコンタクト部２２Ａとの距離Ｄ２、表
示電極２１とバス電極Ｙとの距離Ｄ３、表示電極２２と
表示電極２１のコンタクト部２１Ａとの距離Ｄ４、およ
び表示電極２２とバス電極Ｘとの距離Ｄ５のいずれもが
放電ギャップ長Ｄ１よりも長い。

【００１４】図４は表示管の内部構造を示す図、すなわ
ち図３の４−４矢視断面図である。表示電極２１，２２
に所定の電圧を印加すると、放電ガス空間３１の前側部
分（図の上部）で面放電８１が生じ、それが器１０の周
面に沿って拡がって対向放電８２が生じる。このような
一連の放電を“複合放電”と呼称する。対向放電に係る
電極間隙Ｄ６は器１０の外径寸法であって放電ギャップ
長Ｄ１のより２倍以上である。このため、複合放電では
面放電と比べて放電ガスの励起効率が大きくて紫外線８
３の発生量が多いので、蛍光体層１９を効率的に発光さ
せることができる。さらに蛍光体に近い部分で放電が生
じるので、高い発光効率を得ることができる。

【００１５】図５は本発明に係る複合放電型の表示装置
の構成図である。表示装置１００は、１本ずつ交互に並
列配置された表示管１，１ｂ、バス電極Ｘ，Ｙ、および
データ電極端子Ａを有している。表示管１ｂの構成は、
表示電極２１，２２の配置を除いて、上述した表示管１
の構成と同一である。表示管１ｂでは、表示管１の隣に
並べたときに、器１０の長さ方向に沿った仮想線を対称
軸とするミラー対称となるように、表示電極２１，２２
が配置されている。このことから、表示装置１００では
隣り合う表示管どうしにおいて、管の長さ方向の配置位
置の等しい表示電極どうしが隣り合う。そして、隣り合
った表示電極どうしが１つのバス電極Ｘ，Ｙによって接
続され、共通に制御される。これにより表示装置１００
では隣り合う表示管１，１ｂの間の放電が防止されるの
で、表示管どうしを密接配置することができ、かつ不要
の放電を防止する絶縁体が不要である。

【００１６】バス電極Ｘ，Ｙは、図示のように管の長さ
方向の配置位置の等しい表示電極どうしを接続し、上述
のデータ電極２３（図２参照）とともに電極マトリクス
を構成する。データ電極端子Ａはデータ電極２３を駆動
回路に接続するために設けられている。データ電極２３
の端部のみと重なるようにデータ電極端子Ａを設けても
よいし、データ電極２３とその全長にわたって重なるよ
うにデータ電極端子Ａを設けてもよい。表示管１，１ｂ
の全長にわたるデータ電極端子Ａを設ける場合には、デ
ータ電極２３を省略することができる。

【００１７】図６は表示電極とバス電極との接続形態を
示す図であり、図５の６−６矢視断面図である。図７は
表示管支持構造の模式図である。バス電極Ｘ，Ｙ（図６
ではＸのみ図示）と表示電極２１との間隙には導電性の
接着材６０が埋め込まれている。これにより、バス電極
Ｘとコンタクト部２１Ａとの当接のみの接続と比べて接
続面積が増大し、給電の信頼性が高まる。同様に表示装
置１００ではバス電極Ｙと表示電極２２との間隙にも導
電性の接着材６０が埋め込まれている。図７のようにバ
ス電極Ｘ，Ｙは前面側の透明基板４１に配置されてい
る。表示装置１００では、背面側の基板４３に弾性絶縁
層４５が設けられ、弾性絶縁層４５の上にデータ電極端
子Ａが配置されている。管径の精度は、直径の±２％程
度であり、隣り合う表示管どうしの間で４％の差が生じ
る可能性が有る。平坦な基板で表示管１，１ｂを挟んだ
場合には、基板と表示管１，１ｂとの間の電気的接続が
不完全になるおそれがある。弾性絶縁層４５を介在させ
ることで、電気的接続を完全なものにすることができ
る。つまり、管径のばらつきの許容範囲が拡大する。

【００１８】以上の実施例において、複合放電を生じさ
せる表示電極２１，２２の形状は例示に限らない。例え
ば図６のようにバス電極Ｘ，Ｙとの接続に導電性接合材
を用いる場合は、コンタクト部２１Ａ，２２Ａを省略す
ることができる。表示管１の後ろ側に表示電極２１，２
２を設けてもよい。後ろ側に配置する場合、表示電極は
非透光性でもよい。

【００１９】

【発明の効果】請求項１ないし請求項７の発明によれ
ば、放電開始電圧を上昇させることなく、発光効率を増
大させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る複合放電型の表示管の概略図であ
る。

【図２】表示管の要部の構成を示す斜視図である。

【図３】表示管の電極間隙を示す図である。

【図４】表示管の内部構造を示す断面図である。

【図５】本発明に係る複合放電型の表示装置の構成図で
ある。

【図６】表示電極とバス電極との接続形態を示す断面図
である。

【図７】表示管支持構造の模式図である。

【符号の説明】

３１放電ガス空間１０器１，１ｂ表示管２０表示電極対２１，２２表示電極Ｇ１面放電ギャップ２１Ｂ，２２Ｂ表示電極の一部Ｄ６放電ギャップよりも長い距離２３データ電極１９蛍光体１００表示装置Ｘ，Ｙバス電極（給電導体）６０導電性接合材４１透明基板（前面基板）４３基板（背面基板）４５弾性絶縁層（弾性絶縁体）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者渡海章神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番１号富士通株式会社内 (72)発明者山田斉神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番１号富士通株式会社内Ｆターム(参考） 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 MA12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】放電ガス空間を封止する管状の器を有し、
ガス放電によって発光する表示管であって、前記器の長さ方向に沿って複数の表示電極対が間隔を設
けて配置され、各表示電極は前記器の周面に沿った放電面をもち、各表示電極対において、表示電極どうしが放電ギャップ
を隔てて隣接し、かつ一方の表示電極の一部と他方の表
示電極の一部とが前記放電ガス空間を挟んで前記放電ギ
ャップよりも長い距離を隔てて対向することを特徴とす
る表示管。
【請求項２】前記器は円筒状であり、全ての表示電極は、前記器の外面に被着した導電膜であ
って、前記器における周方向の同一位置での外部との接
続が可能なように配置されている請求項１記載の表示
管。
【請求項３】前記複数の電極対と対向する前記器の長さ
方向に沿ったデータ電極と、前記器の内部に配置された蛍光体とを有する請求項１記
載の表示管。
【請求項４】ガス放電によって発光する並列配置された
一群の表示管からなる表示装置であって、各表示管は、放電ガス空間を封止する管状の器と、前記
器の長さ方向に沿って間隔を設けて配置された複数の表
示電極対とを有し、一群の表示管の間で、前記器の長さ方向における同一配
置位置の表示電極どうしが給電導体によって電気的に接
続されており、各表示管において、各表示電極は前記器の周面に沿った
放電面をもち、各表示電極対の表示電極どうしが放電ギ
ャップを隔てて隣接しかつ前記放電ガス空間を挟んで前
記放電ギャップよりも長い距離を隔てて対向することを
特徴とする表示装置。
【請求項５】隣り合う表示管どうしにおいて、前記器の
長さ方向における同一配置位置の表示電極どうしが隣り
合う請求項４記載の表示装置。
【請求項６】前記給電導体と表示電極との間隙に導電性
の物質が埋め込まれた請求項４記載の表示装置。
【請求項７】前記一群の表示管が背面基板と透光性の前
面基板とに挟まれて支持され、表示管と前記背面基板と
の間に弾性絶縁体が介在する請求項６記載の表示装置。