JP2003032818A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置の
据付寸法を縮小し、点検通路が広く確保できる用に構成
する。 【解決手段】 単一の筒状に形成して水平方向に配置し
たタンクの中央部に遮断器を配置し、この遮断器の両側
にそれぞれ絶縁スペーサを介して断路器を遮断器と同一
軸線上に配置した構成の開閉ユニットとし、この構成の
３つの開閉ユニットを直線上に配置し、各開閉ユニット
の間および開閉ユニットの両端部にブッシングタンクを
配置し、各ブッシングタンクにそれぞれ気中ブッシング
を取り付けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、２重母線方式の
主母線が架空電線路で構成される変電設備で開閉機器部
分が１−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】２重母線方式の主母線が架空電線路で構
成される変電設備で開閉機器部分が１−１／２遮断器方
式のガス絶縁開閉装置としては、例えば特開平１１−６
９５３２号公報に示されたものがある。その構成の単線
図を図７、図７の単線図による構成例を図８に示す。図
８（ａ）は平面図、図８（ｂ）は正面図である。図にお
いて、１は遮断器、２は断路器、３は中間接続部の送電
線路または変圧器等の回路に接続される気中ブッシン
グ、４は端部の主母線に接続される気中ブッシング、５
は遮断器１の両側に配置された変流器、６は気中ブッシ
ング３の部分に配置された酸化亜鉛形避雷器、７は避雷
器用断路器、８は各部分に設けられた接地開閉器、９は
気中ブッシング３の部分に設けられた電圧変成器であ
る。

【０００３】従来の１−１／２遮断器方式の配置構成は
図８の通り、３台の遮断器１を直線上に間隔を置いて配
置し、それぞれの遮断器１の両側から直角方向に変流器
５を接続し、各変流器５のそれぞれの端部に断路器２を
接続し、遮断器１の中心軸と平行な直線上に配置し、３
台の遮断器１のそれぞれの両端に変流器５を介して接続
された断路器２のそれぞれの間にブッシングタンク３Ｔ
および両端部にブッシングタンク４Ｔを配置し、中間の
ブッシングタンク３Ｔには送電線路または変圧器回路に
接続される気中ブッシング３、端部のブッシングタンク
４Ｔには主母線に接続される気中ブッシング４をそれぞ
れ垂直に取り付けた構成となっている。酸化亜鉛形避雷
器６は気中ブッシング３が取り付けられたブッシングタ
ンク３ＴにＴ分岐接続して取り付けられている。電圧変
成器９は、ブッシングタンク３Ｔの横の断路器２との間
に接続母線１０を設けてＴ分岐して設置されている。

【０００４】このように構成された１−１／２遮断器方
式のガス絶縁開閉装置では、３台の遮断器１と６台の断
路器２、気中ブッシング３、４とは変流器５を挟んだ２
本の平行な直線上に配置されているために、ガス絶縁開
閉装置の巾Ｗが大きくなっており、点検通路が屈曲の多
い輻輳した状態となっている。また、遮断器１、断路器
２、気中ブッシング３、４等が個別のタンクに収容され
ているために、気中ブッシング３、４の頭部の離隔距離
Ｌ１は必要な絶縁距離よりも長く、ガス絶縁開閉装置の
全長Ｌが長くなっている。また、各機器が個別のタンク
に収容した構成であり、タンクの数が多く製作コストは
高くなっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
１−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置は、各相の幅
Ｗが広く、気中ブッシング３、４の離隔距離Ｌ１も広く
なっており、全長Ｌも長く、据付面積が大きくなる問題
点があった。また、遮断器１、断路器２、気中ブッシン
グ３、４等が個別のタンクに収容され、屈曲した配置構
成であり、機器の製作コストが高く、点検通路は屈曲し
た狭隘な通路になる等の問題点もあった。

【０００６】この発明は、上記問題点を解消するために
なされたものであり、遮断器、断路器、気中ブッシング
等の機器を直線上に配置しても、ガス絶縁開閉装置とし
ての全長は短く、点検通路も一直線状に形成できる１−
１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１に係
るガス絶縁開閉装置は、１−１／２遮断器方式のガス絶
縁開閉装置の構成を、単一の筒状に形成して水平方向に
配置したタンクの中央部に遮断器を配置し、この遮断器
の両側にそれぞれ絶縁スペーサを介して断路器を遮断器
と同一軸線上に配置した構成の開閉ユニットとし、この
構成の３つの開閉ユニットを一直線上に配置し、各開閉
ユニットの間および開閉ユニットの両端部にブッシング
タンクを配置し、各ブッシングタンクにそれぞれ気中ブ
ッシングを取り付けた構成としたものである。

【０００８】この発明の請求項２に係るガス絶縁開閉装
置は、１−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置の構成
を、単一の筒状に形成して水平方向に配置したタンクの
中央部に遮断器を配置し、この遮断器の両側にそれぞれ
絶縁スペーサを介して断路器を遮断器と同一軸線上に配
置して開閉ユニットを構成し、この構成の３つの開閉ユ
ニットを一直線上に配置して接続した構成であり、中央
部に配置した開閉ユニットは、遮断器の両側に配置した
それぞれの断路器の端部側電極の上方にブッシング取付
座を設け、両側のそれぞれの開閉ユニットは、３つの開
閉ユニットを接続した状態の端部側断路器の端側電極の
上部にブッシング取付座を設けた構成とし、それぞれの
ブッシング取付座に気中ブッシングを取り付けた構成と
したものである。

【０００９】この発明の請求項３に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１または請求項２の構成のタンク内に配置
した遮断器の両側それぞれのタンク内面に鉄心形変流器
を配置した構成としたものである。

【００１０】この発明の請求項４に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１または請求項２の構成のタンク内に配置
した遮断器の両側それぞれの絶縁スペーサに隣接したタ
ンク内面に、空心コイル形変流器の空心コイルを配置し
た構成としたものである。

【００１１】この発明の請求項５に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１〜請求項４の構成の３つの開閉ユニット
の中間接続部に取り付けた気中ブッシングの下部に接続
された接続導体に対向するタンク内面に、コンデンサ分
圧形電圧変成器のコンデンサ分圧器を配置した構成とし
たものである。

【００１２】この発明の請求項６に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１〜請求項５の構成のタンクの中間接続部
の気中ブッシングの下部の接続導体にＴ分岐して、酸化
亜鉛形避雷器を設けた構成としたものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１は実施の形態
１の１−１／２遮断器方式の開閉装置の単線図、図２は
実施の形態１のガス絶縁開閉装置の構成図であり、図２
（ａ）は平面図、図２（ｂ）は正面図である。図におい
て、１１は遮断器、１２は断路器、１１Ｔは遮断器１１
および断路器１２が収容されるタンク、１３は中間の接
続部の送電線路または変圧器等の回路に接続される気中
ブッシング、１３Ｔは気中ブッシング１３が取り付けら
れるブッシングタンク、１４は端部の主母線に接続され
る気中ブッシング、１４Ｔは気中ブッシング１４が取り
付けられるブッシングタンク、１５は遮断器１１の両側
に配置された鉄心形変流器、１８は各部分に設けられた
接地開閉器、１９は絶縁スペーサである。２０は開閉ユ
ニットであり、タンク１１の内部に遮断器１１、２台の
断路器１２および遮断器１１の両側に配置された鉄心形
変流器１５が収容された構成である。

【００１４】タンク１１Ｔは、単一の筒状に形成し、中
央部下方に遮断器１１の組立用の開口部１１ａ、１１ｂ
および端部下方に断路器１２の組立用の開口部１１ｃを
設け、両端部は接続できるように開口した構成である。
ブッシングタンク１３Ｔは、両側部が開口し、上部に気
中ブッシング１３が取り付けられるようにブッシング取
付座が設けられている。ブッシングタンク１４Ｔは、片
側の側部が開口し、上部に気中ブッシング１４が取り付
けられるようにブッシング取付座が設けられている。

【００１５】図２の構成の開閉ユニット２０は、例えば
５００ｋＶあるいは１０００ｋＶ級の場合であってもタ
ンク１１Ｔは輸送限界内寸法に製作され、通常は、その
内部に収容される部分は工場にて組み込まれて現地に輸
送される。その組立手順は、タンク１１Ｔを水平方向に
配置し、その中央部に遮断器１１を収容し、遮断器１１
の両側に絶縁スペーサ１９を介して断路器１２を遮断器
１１と同一軸線上に配置し、遮断器１１の両側のタンク
１１Ｔの内面に沿って鉄心形変流器１５を装填し、両端
部には絶縁スペーサ１９を取り付け、遮断器１１の部
分、その両側の断路器１２の部分がそれぞれガス区分し
た状態に組み立てる。

【００１６】現地での組立は、内部に機器を収容した状
態で輸送された開閉ユニット２０、ブッシングタンク１
３Ｔおよびブッシングタンク１４Ｔを所定の位置の一直
線上に配置し、各タンク１１Ｔ、１３Ｔ、１４Ｔを接続
し、気中ブッシング１３および気中ブッシング１４を取
り付けて内部組立を行い、内部点検を行って各部に絶縁
ガスを充填して組立が完了する。

【００１７】このように開閉ユニット２０の遮断器１
１、２台の断路器１２および鉄心形変流器１５を、単一
の筒状に形成したタンク１１Ｔに収容した構成とし、こ
の構成の３つの開閉ユニット２０と、開閉ユニット２０
の間のブッシングタンク１３Ｔ、端部のブッシング１４
Ｔを一直線上に配置して接続した構成としたことによ
り、気中ブッシング１３の相互間および気中ブッシング
１３と気中ブッシング１４との間Ｌ１は、その間に必要
な絶縁距離と同程度の距離となってガス絶縁開閉装置の
全長Ｌが短くなり、各相の横巾Ｗはタンク１１Ｔの太さ
であり、各相はそれぞれ一直線上に配置されているの
で、周囲の点検通路は直線状に設定できる。また、遮断
器１１、断路器１２および変流器を同一のタンクに収容
したことにより、主要部分が工場で組み立てられ、現地
でのタンクの接続部が少なく、品質が安定したガス絶縁
開閉装置になる。

【００１８】実施の形態２．図３は実施の形態２のガス
絶縁開閉装置の構成図であり、図３（ａ）は平面図、図
３（ｂ）は正面図である。実施の形態２は、回路構成は
図１の単線図の通りであり、気中ブッシング取付部を遮
断器１１および断路器１２を収容するタンクの端部上方
に直接取り付ける構成としたものである。図において、
遮断器１１、断路器１２、変流器１５、気中ブッシング
１３、１４は、実施の形態１と同一である。

【００１９】２３Ａ、２３Ｂは遮断器１１、断路器１２
および鉄心形変流器１５を収容するタンクであり、２３
Ａが中央部に配置されるタンクであり、２３Ｂは端側に
配置されるタンクである。中央部に配置されるタンク２
３Ａは単一の筒状に形成して水平方向に配置される構成
とし、中央部下方に遮断器１１を組立るための開口部２
３ａ、２３ｂおよび端部下方に断路器１２を組立るため
の開口部２３ｃを設け、両端面は組立および接続するた
めに開口状態とし、両端部のそれぞれの断路器１２の一
方の電極の上方となる位置に気中ブッシング１３のブッ
シング取付座２３ｄを設けている。端側に配置されるタ
ンク２３Ｂは、タンク２３Ａと同様に単一の筒状に形成
して水平方向に配置される構成とし、中央部下方に遮断
器１１を組立るための開口部２３ａ、２３ｂおよび端部
下方に断路器１２を組立るための開口部２３ｃを設け、
両端面は組立および接続するために開口状態とし、配置
されたときの端部側の断路器１２の一方の電極の上方と
なる位置に気中ブッシング１４のブッシング取付座２３
ｄを設けている。２４はタンク２３Ａとタンク２３Ｂを
接続するための接続タンクである。

【００２０】３０Ａは中央部に配置された開閉ユニット
であり、タンク２３Ａの中央部に遮断器１１を配置し、
その両側に絶縁スペーサ１９を介して断路器１２を遮断
器１１と同一軸線状に配置し、遮断器１１の両側のタン
ク２３Ａの内面に沿って鉄心形変流器１５を配置し、両
端部には絶縁スペーサ１９を取り付けた構成である。３
０Ｂは端側に配置された開閉ユニットであり、中央部に
配置される開閉ユニット３０Ａと同様に、タンク２３Ｂ
の中央部に遮断器１１を配置し、その両側に絶縁スペー
サ１９を介して断路器１２を遮断器１１と同一軸線上に
配置し、遮断器１１の両側のタンク２３Ｂの内面に沿っ
て鉄心形変流器１５を配置し、両端部には絶縁スペーサ
１９を取り付けた構成である。開閉ユニット３０Ａ、３
０Ｂの遮断器１１の部分、その両側の断路器１２の部分
がそれぞれガス区分された状態に組み立てられている。

【００２１】図３の構成の開閉ユニット３０Ａ、３０Ｂ
は、実施の形態１と同様に、５００ｋＶあるいは１００
０ｋＶ級の場合であってもタンク２３Ａ、２３Ｂは輸送
限界内寸法に製作され、通常は、その内部に収容される
部分は工場において組み立てられて現地に輸送される。

【００２２】現地での組立は、内部に機器を収容して輸
送された開閉ユニット３０Ａ、３０ｂを所定の位置の直
線上に配置し、各タンク２３Ｂ、２３Ａ、２３Ｂの順に
配置し、気中ブッシング１３および気中ブッシング１４
を取り付けて内部組立を行い、内部点検を行って各部に
絶縁ガスを充填して組立が完了する。

【００２３】このように開閉ユニット３０Ａおよび３０
Ｂを遮断器１１、２台の断路器１２および鉄心形変流器
１５を、単一の筒状に形成したタンク１１Ｔに収容した
構成とし、この構成の３つの開閉ユニット３０Ａ、３０
Ｂを直線上に配置して接続した構成としたことにより、
気中ブッシング１３の相互間および気中ブッシング１３
と気中ブッシング１４との間Ｌ１は、その間に必要な絶
縁距離と同程度になり、ガス絶縁開閉装置としての全長
Ｌが短くなり、各相の横巾Ｗはタンク２３Ａ、２３Ｂの
太さであり、各相は一直線上に配置されているので、周
囲の点検通路は直線上に設定できる構成である。このよ
うに構成したことにより、実施の形態１の場合よりもタ
ンクの数が少なくなり、主要部分が工場で組み立てら
れ、現地でのタンクの接続部が少なく、より品質が安定
したガス絶縁開閉装置になる。

【００２４】実施の形態３．図４は実施の形態３のガス
絶縁開閉装置の構成図であり、図４（ａ）は平面図、図
４（ｂ）は正面図である。回路構成は実施の形態１の図
１の単線図と同一であり、実施の形態２の構成の鉄心形
変流器を空心コイルによって電流に比例した電圧を検出
し、増幅器によって二次負担容量を補償する空心コイル
形変流器とした構成である。図において、遮断器１１、
断路器１２、気中ブッシング１３、１４は、実施の形態
１と同一である。接続タンク２４は実施の形態２の図３
と同一である。３５は遮断器１１の両側に配置される空
心コイル形変流器の空心コイルである。

【００２５】３３Ａ、３３Ｂは遮断器１１、断路器１２
および空心コイル３５を収容するタンクであり、３３Ａ
が中央部に配置されるタンクであり、３３Ｂが端側に配
置されるタンクである。中央部に配置されるタンク３３
Ａは実施の形態２のタンク２３Ａと同様に、単一の筒状
に形成して水平方向に配置される構成とし、中央部下方
に遮断器１１を組立るための開口部３３ａ、３３ｂおよ
び端部下方に断路器１２を組立るための開口部３３ｃを
設け、両端面は組立および接続するために開口状態と
し、両端部のそれぞれの断路器１２の一方の電極の上方
となる位置に気中ブッシング１３のブッシング取付座３
３ｄを設けている。端側に配置されるタンク３３Ｂは、
３３Ａと同様に単一の筒状に形成して水平方向に配置さ
れる構成とし、中央部下方に遮断器１１を組立るための
開口部３３ａ、３３ｂおよび端部下方に断路器１２を組
立るための開口部３３ｃを設け、両端面は組立および接
続するために開口状態とし、配置されたときの端部側の
断路器１２の一方の電極の上方となる位置に気中ブッシ
ング１４のブッシング取付座３３ｄを設けている。

【００２６】４０Ａは中央部に配置された開閉ユニット
であり、タンク３３Ａの中央部に遮断器１１を配置し、
その両側に絶縁スペーサ１９を介して断路器１２を遮断
器１１と同一軸線状に配置し、遮断器１１の両側のタン
ク２３Ａの内面に沿って鉄心形変流器１５を配置した構
成である。４０Ｂは端側に配置された開閉ユニットであ
り、中央部に配置された開閉ユニット４０Ａと同様に、
タンク３３Ｂの中央部に遮断器１１を配置し、その両側
に絶縁スペーサ１９を介して断路器１２を遮断器１１と
同一軸線状に配置し、遮断器１１の両側のタンク３３Ｂ
の内面に沿って空心形変流器の空心コイル３５を配置し
た構成であり、両端部には絶縁スペーサ１９を取り付
け、遮断器１１の部分、その両側の断路器１２の部分が
それぞれガス区分された状態に組み立てる。

【００２７】図４の構成の開閉ユニット４０Ａ、４０Ｂ
は、実施の形態２と同様に、５００ｋＶあるいは１００
０ｋＶ級の場合であってもタンク３３Ａ、３３Ｂは輸送
限界内寸法に製作され、通常は、その内部に収容される
部分は工場にて組み込まれて現地に輸送される。

【００２８】現地での組立は、内部に機器を収容して輸
送された開閉ユニット４０Ａ、４０Ｂを所定の位置の一
直線上に配置し、気中ブッシング１３および気中ブッシ
ング１４を取り付けて内部組立を行い、内部点検を行っ
て各部に絶縁ガスを充填して組立が完了する。

【００２９】このように開閉ユニット４０Ａおよび４０
Ｂは実施の形態２の構成とは変流器を空心コイル形変流
器にした点が異なり、タンク内に配置する空心コイル
は、収容スペースが小さく、気中ブッシング１３、１４
の離隔距離は、必要な絶縁距離によって設定できるの
で、タンク３３Ａおよび３３Ｂの長さＬが実施の形態２
の図３の場合よりも短くなっている。したがって、各相
の横巾Ｗはタンク３３Ａ、３３Ｂの太さであり、各相が
一直線上に配置されているので、実施の形態２と同様
に、周囲の点検通路は直線状に設定できる構成である。
またこの構成では、変流器を空心コイル形で構成したこ
とにより、全長Ｌは実施の形態１、２の場合よりも短く
できるようになり、配置設計の自由度が大きくなってい
る。

【００３０】実施の形態４．図５は実施の形態４の単線
図、図６は実施の形態４のガス絶縁開閉装置の構成図で
あり、図６（ａ）は平面図、図６（ｂ）は正面図、図６
（ｃ）は側面図である。回路構成は実施の形態１の単線
図の送電線路または変圧器回路に接続される気中ブッシ
ング部分に避雷器および電圧変成器を付加し、変流器を
空心コイル形変流器とした構成である。図において、遮
断器１１、断路器１２、気中ブッシング１３、１４は、
実施の形態１と同一である。接続タンク２４は実施の形
態２の図３と同一である。空心コイル３５は実施の形態
３と同一である。

【００３１】４３Ａ、４３Ｂは遮断器１１、断路器１２
および空心コイル３５を収容するタンクであり、４３Ａ
が中央部に配置されるタンクであり、４３Ｂが端側に配
置されるタンクである。中央部に配置されるタンク４３
Ａは実施の形態３のタンク３３Ａと同様に、単一の筒状
に形成して水平方向に配置される構成とし、中央部下方
に遮断器１１を組立るための開口部４３ａ、４３ｂおよ
び端部下方に断路器１２を組立るための開口部４３ｃを
設け、両端面は組立および接続するために開口状態と
し、両端部のそれぞれの断路器１２の一方の電極の上方
となる位置に気中ブッシング１３のブッシング取付座４
３ｄを設けている。気中ブッシング１３のブッシング取
付座４３ｄは酸化亜鉛形避雷器が分岐接続できるように
少し高い取付座となっている。端側に配置されるタンク
４３Ｂは、４３Ａと同様に単一の筒状に形成して水平方
向に配置される構成とし、中央部下方に遮断器１１を組
立るための開口部４３ａ、４３ｂおよび端部下方に断路
器１２を組立るための開口部４３ｃを設け、両端面は組
立および接続するために開口状態とし、配置されたとき
の端部側の断路器１２の一方の電極の上方となる位置に
気中ブッシング１４のブッシング取付座４３ｄを設けた
構成であり、実施の形態３のタンク３３Ｂと同一であ
る。

【００３２】５０Ａは中央部に配置された開閉ユニット
であり、タンク４３Ａの中央部に遮断器１１を配置し、
その両側に絶縁スペーサ１９を介して断路器１２を遮断
器１１と同一軸線状に配置し、遮断器１１の両側のタン
ク４３Ａの内面に空心形変流器の空心コイル３５を配置
した構成である。５０Ｂは端側に配置された開閉ユニッ
トであり、実施の形態３の開閉ユニット４０Ｂと同一で
ある。４６は気中ブッシング１３の下部の接続導体に対
向して配置されたコンデンサ分圧形電圧変成器のコンデ
ンサ分圧器、４７は気中ブッシング１３下部からＴ分岐
して接続されたれた酸化亜鉛形避雷器である。

【００３３】図６の構成の開閉ユニット５０Ａ、５０Ｂ
は、実施の形態２と同様に、５００ｋＶあるいは１００
０ｋＶ級の場合であってもタンク４３Ａ、４３Ｂは輸送
限界内寸法に製作され、通常は、その内部に収容される
部分は工場にて組み込まれて現地に輸送される。

【００３４】現地での組立は、内部に機器を収容して輸
送された開閉ユニット５０Ａ、５０ｂを所定の位置の直
線上に配置し、各タンク４３Ｂ、４３Ａ、４３Ｂの順に
配置し、気中ブッシング１３および気中ブッシング１４
を取り付けて内部組立を行い、内部点検を行って各部に
絶縁ガスを充填して据付が完了する。

【００３５】このように開閉ユニット５０Ａおよび５０
Ｂは実施の形態３の構成に酸化亜鉛形避雷器４７を付加
した部分以外は実施の形態３と同一であり、実施の形態
３と同様に、変流器を空心形変流器としてタンク内に空
心コイルを配置した構成は、収容スペースが小さいの
で、気中ブッシング１３、１４の離隔距離は、必要な絶
縁距離に設定でき、コンデンサ分圧器４６、酸化亜鉛形
避雷器４７を付加した構成であってもタンク４３Ａおよ
び４３Ｂの長さＬが実施の形態３と同様に短くなってい
る。実施の形態１〜３とは避雷器４７の部分が横に突出
しているので直線状の点検通路とはならないが点検場所
は広く確保されている。

【００３６】コンデンサ分圧形電圧変成器の分圧コンデ
ンサ４６および酸化亜鉛形避雷器４７は、実施の形態１
〜３の場合に適用しても同様に避雷器およびコンデンサ
分圧形電圧変成器を備えた構成となる。

【００３７】

【発明の効果】この発明の請求項１に係るガス絶縁開閉
装置は、１−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置の構
成を、単一の筒状に形成して水平方向に配置したタンク
の中央部に遮断器を配置し、この遮断器の両側にそれぞ
れ絶縁スペーサを介して断路器を遮断器と同一軸線上に
配置した構成の開閉ユニットとし、この構成の３つの開
閉ユニットを直線上に配置し、各開閉ユニットの間およ
び開閉ユニットの両端部にブッシングタンクを配置し、
各ブッシングタンクにそれぞれ気中ブッシングを取り付
けた構成としたので、気中ブッシングの相互間の離隔距
離は、その間に必要な絶縁距離と同程度の距離となって
ガス絶縁開閉装置の全長Ｌが短くなり、周囲の点検通路
は直線状に設定でき、主要部分が工場で組み立てられ、
現地でのタンクの接続部が少なく、品質が安定したガス
絶縁開閉装置が構成できる。

【００３８】この発明の請求項２に係るガス絶縁開閉装
置は、１−１／２遮断器方式のガス絶縁開閉装置の構成
を、単一の筒状に形成して水平方向に配置したタンクの
中央部に遮断器を配置し、この遮断器の両側にそれぞれ
絶縁スペーサを介して断路器を遮断器と同一軸線上に配
置して開閉ユニットを構成し、この構成の３つの開閉ユ
ニットを直線上に配置して接続した構成であり、中央部
に配置した開閉ユニットは、遮断器の両側に配置したそ
れぞれの断路器の端部側電極の上方にブッシング取付座
を設け、両側のそれぞれの開閉ユニットは、３つの開閉
ユニットを接続した状態の端部側断路器の端側電極の上
部にブッシング取付座を設けた構成とし、それぞれのブ
ッシング取付座に気中ブッシングを取り付けた構成とし
たので、請求項１の場合よりも全長が短くなり、周囲の
点検通路は直線状に設定でき、タンク数がより少なくな
って、現地でのタンクの接続部が少なく、品質がより安
定したガス絶縁開閉装置が構成できる。

【００３９】この発明の請求項３に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１または請求項２の構成のタンク内に配置
した遮断器の両側それぞれのタンク内面に沿って鉄心形
変流器を配置した構成としたので、遮断器の内部に変流
器を収容することにより変流器の配置スペースが必要で
なくなる。

【００４０】この発明の請求項４に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１または請求項２の構成のタンク内に配置
した遮断器の両側それぞれの絶縁スペーサに隣接したタ
ンク内面に、空心コイル形変流器の空心コイルを配置し
た構成としたので、遮断器の収容部分のタンクを大きく
することなく変流器を収容した構成となる。

【００４１】この発明の請求項５に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１〜請求項４の構成の３つの開閉ユニット
の中間接続部に取り付けた気中ブッシングの下部に接続
された接続導体に対向するタンク内面に、コンデンサ分
圧形電圧変成器のコンデンサ分圧器を配置した構成とし
たので、遮断器、断路器部分の寸法を大きくすることな
く電圧変成器を備えた構成となる。

【００４２】この発明の請求項６に係るガス絶縁開閉装
置は、請求項１〜請求項５の構成のタンクの中間接続部
の気中ブッシングの下部の接続導体にＴ分岐して、酸化
亜鉛形避雷器を設けた構成としたので、遮断器、断路器
の収容部分を大きくすることなく、酸化亜鉛形避雷器を
備えた構成となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施の形態１の１−１／２遮断器方式の単線
図である。

【図２】 実施の形態１のガス絶縁開閉装置の構成図で
ある。

【図３】 実施の形態２のガス絶縁開閉装置の構成図で
ある。

【図４】 実施の形態３のガス絶縁開閉装置の構成図で
ある。

【図５】 実施の形態４の１−１／２遮断器方式の単線
図である。

【図６】 実施の形態４のガス絶縁開閉装置の構成図で
ある。

【図７】 従来の１−１／２遮断器方式の単線図であ
る。

【図８】 従来の１−１／２遮断器方式ガス絶縁開閉装
置の構成図である。

【符号の説明】

１１ 遮断器、１１Ｔ タンク、１２ 断路器、１３
気中ブッシング、１３Ｔ ブッシングタンク、１４ 気
中ブッシング、１４Ｔ ブッシングタンク、１５ 鉄心
形変流器、１８ 接地開閉器、１９ 絶縁スペーサ、２
０ 開閉ユニット、２３Ａ，２３Ｂ タンク、２４ 接
続タンク、３３Ａ，３３Ｂ タンク、３５ 空心コイ
ル、４０Ａ，４０Ｂ 開閉ユニット、４３Ａ，４３Ｂ
タンク、４６ コンデンサ分圧器、４７ 酸化亜鉛形避
雷器。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遮断器とその両側に断路器が配置されて
   開閉ユニットが構成され、この構成の３つの開閉ユニッ
   トが直列に接続され、この開閉ユニットの接続部および
   両端部に気中ブッシングが取り付けられた１−１／２遮
   断器方式のガス絶縁開閉装置において、上記開閉ユニッ
   トは、単一の筒状に形成されて水平方向に配置されたタ
   ンクの中央部に遮断器が配置され、この遮断器の両側に
   それぞれ絶縁スペーサを介して断路器が上記遮断器と同
   一軸線上に配置された構成であり、この構成の３つの開
   閉ユニットが直線上に配置され、各開閉ユニットの間お
   よび開閉ユニットの両端部にブッシングタンクが配置さ
   れて接続され、各ブッシングタンクにそれぞれ気中ブッ
   シングが取り付けられていることを特徴とするガス絶縁
   開閉装置。
2. 【請求項２】 遮断器とその両側に断路器が配置されて
   開閉ユニットが構成され、この構成の３つの開閉ユニッ
   トが直列に接続され、この開閉ユニットの接続部および
   両端部に気中ブッシングが取り付けられた１−１／２遮
   断器方式のガス絶縁開閉装置において、上記開閉ユニッ
   トは、単一の筒状に形成されて水平方向に配置されたタ
   ンクの中央部に遮断器が配置され、この遮断器の両側に
   それぞれ絶縁スペーサを介して断路器が上記遮断器と同
   一軸線上に配置された構成であり、この構成の３つの開
   閉ユニットが直線上に配置され、中央部に配置された開
   閉ユニットは、遮断器の両側に配置されたそれぞれの断
   路器の端部側電極の上方にブッシング取付座が設けら
   れ、両側のそれぞれの開閉ユニットは、遮断器の両側に
   配置された端部側断路器の端側電極の上部にブッシング
   取付座が設けられ、それぞれのブッシング取付座に気中
   ブッシングが取り付けられていることを特徴とするガス
   絶縁開閉装置。
3. 【請求項３】 タンク内に配置された遮断器の両側それ
   ぞれのタンク内面に鉄心形変流器が配置されていること
   を特徴とする請求項１または請求項２記載のガス絶縁開
   閉装置。
4. 【請求項４】 タンク内に配置された遮断器の両側それ
   ぞれの絶縁スペーサに隣接したタンク内面に、空心コイ
   ル形変流器の空心コイルが配置されていることを特徴と
   する請求項１または請求項２記載のガス絶縁開閉装置。
5. 【請求項５】 ３つの開閉ユニットの中間接続部の気中
   ブッシングの下部に接続された接続導体に対向するタン
   ク内面に、コンデンサ分圧形電圧変成器のコンデンサ分
   圧器が配置されていることを特徴とする請求項１乃至請
   求項４のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置。
6. 【請求項６】 接続されたタンクの中間部の気中ブッシ
   ング下部の接続導体からＴ分岐して、酸化亜鉛形避雷器
   が設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項
   ５のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置。