JP2003025479A - 光触媒機能を有するハードコートフィルム - Google Patents

光触媒機能を有するハードコートフィルム

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JP2003025479A
JP2003025479A JP2001217633A JP2001217633A JP2003025479A JP 2003025479 A JP2003025479 A JP 2003025479A JP 2001217633 A JP2001217633 A JP 2001217633A JP 2001217633 A JP2001217633 A JP 2001217633A JP 2003025479 A JP2003025479 A JP 2003025479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材上に耐擦傷性、耐候性に優れ、かつカー
ル発生が抑制された無機系ハードコートを介して、光触
媒機能層を有し、特に高層ビルの窓ガラスの外面貼付用
などとして好適な光触媒機能を有するハードコートフィ
ルムを提供すること。 【解決手段】 特定の基材の一方の面にプライマー層、
金属酸化物粒子とシラン化合物の硬化体とからなるハー
ドコート層及び二酸化チタンとシリカとを含む光触媒機
能層を順次積層してなる、光触媒機能を有するハードコ
ートフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能を有す
るハードコートフィルムに関する。さらに詳しくは、本
発明は、光触媒機能を有すると共に、耐擦傷性及び耐候
性に優れ、クラックの発生が少なく、特に高層ビルの窓
ガラスや窓用プラスチックボードのセルフクリーニング
のための外面貼付用、あるいはショーウインドウの貼付
用などとして好適な光触媒機能を有するハードコートフ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な目的のために、窓ガラスや
窓用プラスチックボード貼付フィルム(以下、ウインド
ウフィルムと称することがある。)として、各種の機
能、例えば紫外線遮蔽機能、赤外線遮蔽機能、内部防視
機能、防汚機能、破片飛散防止機能などを一つ又は二つ
以上有するプラスチックフィルムが用いられている。ま
た、近年、二酸化チタンなどの半導体は、強い光触媒作
用を有することが見出されて以来、光触媒の開発や実用
化研究が盛んに行われるようになってきた。この光触媒
は、例えば二酸化チタンで代表される半導体を、そのバ
ンドギャップ以上のエネルギーの光で励起すると、伝導
帯に電子が生じ、かつ価電子帯に正孔が生じ、このエネ
ルギーに富んだ電子−正孔対を利用するものであって、
このような光触媒作用を応用して、例えば廃水中や廃ガ
ス中の環境汚染上の問題となっている各種物質の分解・
除去や、脱臭、防汚、抗菌、殺菌などが検討されてい
る。
【0003】また、このような光触媒は、前記したよう
に、バンドギャップ以上のエネルギーを有する光が照射
されると、光触媒の伝導体に電子が、価電子帯に正孔が
生成し、この電子及び/又は正孔の作用により、表面に
極性が付与され、超親水化されることが知られている。
したがって、このような光触媒の超親水性や防汚性能を
利用して、ウインドウフィルムの表面に光触媒機能層を
設け、このフィルムをガラス窓などの表側表面に貼付す
ることが試みられている。この試みは、太陽光の照射と
降雨の繰り返しにより、フィルム表面に付着した汚れ
(有機物)を清掃することなく、その超親水性及び防汚
性能を利用して、自然にクリーンにさせる(セルフクリ
ーニング)と共に、窓ガラスの防曇や雨天視界確保など
を狙ったものである。
【0004】このようなウインドウフィルムにおいて
は、通常、耐擦傷性などを付与する目的で、ハードコー
ト層が設けられる。このハードコート層は有機系と無機
系に大別され、有機系ハードコート層としては、例えば
ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート
系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート
系などの電離放射線硬化型樹脂組成物を塗布、硬化させ
てなる層が知られている。一方、無機系ハードコート層
としては、ゾル−ゲル法により形成された金属酸化物
層、例えばシロキサン結合を有するケイ素酸化物系ポリ
マー層などが知られている。このようなハードコート層
においては、その表面に、例えば光触媒機能層を設ける
場合、有機系ハードコート層では、光触媒作用によっ
て、該ハードコート層が速やかに劣化するため、無機系
ハードコート層が有利である。しかしながら、無機系ハ
ードコート層は、耐擦傷性に優れているものの、ゾル−
ゲル法による金属酸化物からなる層を形成する場合、硬
化時に収縮が起こり、カールが発生するのを免れない
上、耐候性が充分ではなく、経時によりクラックが発生
しやすいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、基材上に耐擦傷性、耐候性に優れ、かつ、カ
ール発生が抑制された無機系ハードコート層を介して光
触媒機能層を有し、特に高層ビルの窓ガラスや窓用プラ
スチックボードのセルフクリーニングのための外面貼付
用、あるいはショーウインドウの貼付用などとして好適
な光触媒機能を有するハードコートフィルムを提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を
有し、かつハードコート層が金属酸化物粒子とシラン化
合物の硬化体とからなるハードコートフィルムが、その
目的に適合し得ることを見出した。本発明は、かかる知
見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
は、(1)ポリエチレンテフタレート、塩化ビニル系樹
脂又はアクリル系樹脂からなる基材の一方の面にプライ
マー層、金属酸化物粒子とシラン化合物の硬化体とから
なるハードコート層及び二酸化チタンとシリカを含む光
触媒機能層を順次積層したことを特徴とする光触媒機能
を有するハードコートフィルム、及び(2)基材の他方
の面に粘着剤層を設けてなる上記(1)の光触媒機能を
有するハードコートフィルム、を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の光触媒機能を有するハー
ドコートフィルムにおいては、基材の一方の面にプライ
マー層を介してハードコート層が設けられ、さらにその
上に光触媒機能層が設けられた構造を有している。本発
明においては、基材としてポリエチレンテフタレート、
塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂からなる基材の中か
ら、状況に応じて適宜選択して用いられる。
【0008】この基材の厚さとしては特に制限はなく、
通常5〜500μm、好ましくは10〜300μm、よ
り好ましくは10〜200μmの範囲の中から、使用目
的に応じて適宜選定することができる。本発明において
用いられる基材は透明なものが好ましいが、着色又は蒸
着されていてもよく、また紫外線吸収剤を含んでいても
よい。さらに、その表面に設けられる層との密着性を向
上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や
凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記
酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理
(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処
理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサ
ンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これら
の表面処理法は基材の種類に応じて適宜選ばれるが、一
般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面か
ら、好ましく用いられる。
【0009】本発明において、前記基材の一方の面に設
けられるプライマー層としては、その上に設けられるハ
ードコート層に対する密着性及び前記基材に対する密着
性が良好なものであればよく、特に制限されず、従来公
知のプライマー、例えばアクリル系、ポリエステル系、
ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系などのプライマ
ーを用いることができるが、耐久性及び密着性などの点
から、アクリル系及びポリエステル系プライマーが好適
である。このプライマーには、必要により紫外線吸収剤
や光安定剤を含有させることができる。このプライマー
層の厚さは、均質な塗布性及び密着性などの点から、
0.1〜40μmの範囲が好ましく、特に0.5〜20
μmの範囲が好適である。この厚さが0.1μm未満で
は密着性が不十分となるおそれがあり、一方40μmを
超えるとハードコートフィルムの柔軟性が損なわれる原
因となる。また、紫外線吸収剤や光安定剤を含有させる
場合は、プライマー100重量部に対して、通常0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲で
含有させるのがよい。このプライマー層の形成は、従来
公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロ
ールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラ
ビアコート法、カーテンコート法などを用いて基材上に
塗工し、乾燥処理することにより、行うことができる。
【0010】本発明においては、このようにして形成さ
れたプライマー層上にハードコート層が設けられる。該
ハードコート層は、金属酸化物粒子とシラン化合物の硬
化体とからなる層である。ここで、金属酸化物粒子とし
ては、例えばSi,Ge,Sn,Al,In,Ga,Z
n,Ti,Zr,Sc,Y,ランタノイド系金属(Ce
など)などの金属の酸化物、複合酸化物、あるいは金属
ドープ金属酸化物などの粒子を挙げることができる。こ
の金属酸化物粒子は一種を単独で用いてもよく、二種以
上を組み合わせて用いてもよい。また、該金属酸化物粒
子の平均粒径は、カール防止性及びハードコート性能な
どの点から、好ましくは1〜10000nm、より好ま
しくは10〜500nm、さらに好ましくは20〜20
0nmの範囲である。一方、シラン化合物としては、ア
ルコキシシラン化合物やクロロシラン化合物が挙げられ
る。アルコキシシラン化合物としては、加水分解性のア
ルコキシル基を有するケイ素化合物であればよく、特に
制限されず、例えば一般式(I) R1 n Si(OR2 4-n …(I) [式中、R1 は水素原子又は非加水分解性基、具体的に
はアルキル基、置換アルキル基(置換基:ハロゲン原
子、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基な
ど)、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を示
し、R2 は低級アルキル基を示す。nは0〜2の整数で
あり、R1 及びOR2 がそれぞれ複数ある場合、複数の
1 は同一でも異なっていてもよく、また複数のOR2
は同一でも異なっていてもよい。]で表される化合物を
挙げることができる。
【0011】前記一般式(I)で表されるアルコキシシ
ラン化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラ
ン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブト
キシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、トリ
メトキシシランヒドリド、トリエトキシシランヒドリ
ド、トリプロポキシシランヒドリド、メチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロ
ポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プ
ロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニル
ジエトキシシランなどが挙げられる。これらは単独で用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】この場合、アルコキシシラン類として、n
が0、又はnが1〜2でR1 が水素原子である化合物を
完全加水分解すれば無機シリカ系硬化物が得られるし、
部分加水分解すれば、ポリオルガノシロキサン系硬化物
又は無機シリカ系とポリオルガノシロキサン系との混合
系硬化物が得られる。一方、nが1〜2で、R1 が非加
水分解性基である化合物では、非加水分解性基を有する
ので、部分または完全加水分解により、ポリオルガノシ
ロキサン系硬化物が得られる。クロロシラン化合物とし
ては、エチルジクロロシラン、エチルトリクロロシラ
ン、ジメチルジクロロシラン、トリクロロシラン、トリ
メチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチル
トリクロロシランなどが挙げられる。なお、本発明にお
いては、このハードコート層上に、後述の光触媒機能層
が設けられるので、ハードコート層におけるアルコキシ
シラン類の加水分解縮合物の硬化物が有機基を有しない
ものが好ましい。したがって、該アルコキシシラン類と
して、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン
ヒドリド、ジアルコキシシランジヒドリドを用い、完全
加水分解するのが望ましいが、クラック発生の防止や光
触媒機能層との容着性などの点から、アルキルトリアル
コキシシランを併用することができる。
【0013】本発明におけるハードコート層を形成する
には、まず適当な溶媒中に、前記の金属酸化物粒子とシ
ラン化合物と少量の加水分解触媒を含む塗工液を調製す
る。次いで、前述のようにして形成されたプライマー層
に上記塗工液を公知の方法、例えばバーコート法、ナイ
フコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイ
コート法、グラビアコート法、カーテンコート法などを
用いて塗工し、80〜160℃程度の温度で、30秒な
いし5分間程度加熱処理すればよい。この乾燥温度が8
0℃未満では溶媒がハードコート層中に残存したり、硬
化が不充分となるおそれがあり、一方160℃を超える
と、基材の収縮により平滑性が失われる原因となる。こ
のようにして、金属酸化物粒子とシラン化合物の硬化体
とからなる耐擦傷性、耐候性に優れ、クラックの発生が
少ないハードコート層が形成される。該ハードコート層
はゾル−ゲル法で形成されるが、金属酸化物粒子を含む
ことから、乾燥硬化時の収縮が抑制され、ハードコート
フィルムのカール発生が防止される。この効果は、該金
属酸化物粒子が非晶性を有する粒子である場合に、シラ
ン化合物の硬化体との親和性が良好であることから、効
率よく発揮される。該金属酸化物粒子としては、例えば
酸化錫粒子、アンチモンドープ酸化錫(ATO)粒子な
どが好適である。
【0014】ハードコート層における金属酸化物粒子と
シラン化合物の硬化体との含有割合は、重量比で8:2
ないし2:8の範囲が好ましい。金属酸化物粒子の量が
上記範囲より多いとハードコート性能が充分に発揮され
にくく、一方、上記範囲より少ないとカール発生の抑制
効果が充分に発揮されないおそれや、光触媒機能層との
密着性が低下するおそれがある。この金属酸化物粒子と
シラン化合物の硬化体とのより好ましい含有割合は、重
量比で7:3ないし3:7の範囲で選定される。また、
該ハードコート層の厚さは、通常1〜20μmの範囲で
ある。この厚さが1μm未満では耐擦傷性や光触媒機能
層との密着性が充分に発揮されにくく、一方20μmを
超えるとハードコートフィルムの柔軟性が損なわれるお
それがある。本発明においては、このハードコート層に
おける金属酸化物粒子の種類を選択することにより、該
ハードコート層に、ハードコート機能以外にその他の機
能、例えば紫外線遮蔽機能や赤外線遮蔽機能を付与する
ことができる。
【0015】具体的には、ハードコート層における金属
酸化物粒子として、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化セリウムなどの微粒子、あるいは二酸化チタン微粒子
を酸化鉄で複合化処理してなるハイブリッド粒子、酸化
セリウム微粒子の表面を非結晶性シリカでコーティング
してなるハイブリッド粒子などを用いることにより、該
ハードコート層に、紫外線を散乱させることによる紫外
線遮蔽機能が付与される。また、金属酸化物粒子とし
て、例えば酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化
インジウム、酸化錫、硫化亜鉛など、特に酸化錫、AT
O(アンチモンドープ酸化錫)、ITO(インジウムド
ープ酸化錫)の金属酸化物粒子を用いることにより、該
ハードコート層に赤外線を吸収することにより赤外線遮
蔽機能が付与される。
【0016】なお、該ハードコート層に用いられる金属
酸化物粒子が二酸化チタンなど光触媒活性を有する場合
には、下層のプライマー層の光触媒作用による劣化を抑
制するために、不活性化処理を施した金属酸化物粒子を
用いることが好ましい。本発明においては、前記ハード
コート層上に、二酸化チタンとシリカを含む光触媒機能
層が設けられる。該二酸化チタンは光触媒として機能す
るものであり、光触媒活性の点から、アナターゼ型を5
0重量%以上含む二酸化チタンが好適である。一方、シ
リカは該二酸化チタンのバインダーとして作用すると共
に、下層のハードコート層との密着性を向上させる作用
を有する。ハードコート層上に光触媒機能層を形成させ
る方法としては、以下に示す湿式法を採用するのが、操
作が簡単で、かつ、該ハードコート層上に光触媒機能層
を密着性よく形成し得るので有利である。具体的には、
適当な溶媒中に二酸化チタン粒子とアルコキシシラン化
合物と少量の加水分解触媒を含む塗工液を調製し、この
塗工液をハードコート層上に、公知の方法、例えばバー
コート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレード
コート法、ダイコート法、グラビアコート法、カーテン
コート法などを用いて塗工し、80〜160℃程度の温
度で30秒ないし5分間程度乾燥処理することにより、
二酸化チタンと、アルコキシシラン化合物の加水分解に
より得られたシリカを含む光触媒機能層を形成すること
ができる。この乾燥温度が80℃未満では溶媒が光触媒
機能層中に残存したり、硬化が不充分となるおそれがあ
り、一方160℃を超えると、基材の収縮により平滑性
が失われる原因となる。この際用いるアルコキシシラン
化合物としては、非加水分解性有機基を有しないもの、
例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシ
シラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブト
キシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ
−tert−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシ
ラン、トリメトキシシランヒドリド、トリエトキシシラ
ンヒドリド、トリプロポキシシランヒドリドなどのトリ
アルコキシシランヒドリドなどを好ましく挙げることが
できる。これらのアルコキシシラン類は一種を単独で用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、クラック発生の防止などのために、アルキルトリア
ルコキシシランを併用してもよい。
【0017】このようにして、二酸化チタン粒子とシリ
カを含む光触媒機能層が、ハードコート層上に密着性よ
く形成される。この際使用する二酸化チタン粒子の平均
粒径は、通常1〜1000nm、好ましくは10〜50
0nmの範囲である。また、光触媒機能層における二酸
化チタン粒子とシリカの含有割合は、重量比1:9ない
し9:1の範囲が好ましい。シリカの量が上記範囲より
多いと光触媒機能が充分に発揮されないおそれがあり、
一方上記範囲より少ないとバインダーとしての機能が充
分に発揮されにくい。より好ましい含有割合は3:7な
いし7:3の範囲である。この光触媒機能層の厚さは、
通常0.01〜10μmの範囲である。この厚さが0.
01μm未満では光触媒機能が充分に発揮されないおそ
れがあり、一方、10μmを超えるとハードコートフィ
ルムの柔軟性が損なわれたり、クラックが発生して視認
性が悪くなるなどの原因となる。
【0018】この光触媒機能層は、紫外線を照射するこ
とにより表面が活性化され、親水性が発揮されるが、屋
外に設置して太陽光の紫外線で表面を活性化させようと
すると所定の日数が必要であり、初期の段階では活性化
が不充分であるため、親水性が得られず、防汚性が発揮
されない。したがって、本発明においては、この光触媒
機能層にコロナ放電処理やプラズマ放電処理、あるいは
レーザー光の照射などを行い、初期の段階から親水性を
付与する方法を用いることができる。本発明において
は、前述のハードコート層の形成において、シラン化合
物として非加水分解性有機基を有するアルコキシシラン
を含むものを用いた場合、形成されるハードコート層中
のシラン化合物の硬化体に有機基が導入されるため、前
記光触媒機能層の光触媒作用によって、該ハードコート
層が劣化するおそれがある。したがって、この場合に
は、ハードコート層と光触媒機能層との間に、実質上有
機基を有さないシリカからなる層をゾルーゲル法などに
より設けることが好ましい。このようにして得られた本
発明の光触媒機能を有するハードコートフィルムを被着
体に貼付する用途に使用する場合には、その基材の光触
媒機能層が設けられた側の反対面に、粘着剤層及び剥離
シートを順次設けることができる。
【0019】上記粘着剤層を構成する粘着剤としては特
に制限はなく、従来公知の様々な粘着剤の中から、状況
に応じて適宜選択して用いることができるが、耐候性な
どの点から、特にアクリル系、ウレタン系及びシリコー
ン系粘着剤が好適である。この粘着剤層の厚さは、通常
5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲であ
る。また、この粘着剤層の上に設けられる剥離シートと
しては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙な
どの紙及び各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹
脂などの剥離剤を塗布したものなどが挙げられる。この
剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常2
0〜150μm程度である。なお、上記粘着剤層には、
必要に応じ、紫外線吸収材や光安定剤を含有させること
ができる。
【0020】本発明の光触媒機能を有するハードコート
フィルムは特に窓ガラスや窓用プラスチックボードなど
のセルフクリーニングのための外側表面貼付用などとし
て好適に用いられる。使用する場合は、剥離シートを剥
がし、粘着剤層面が対象物に接するようにして貼付すれ
ばよい。図1は、本発明の光触媒機能を有するハードコ
ートフィルムの一例の構成を示す断面図であって、光触
媒機能を有するハードコートフィルム10は、基材1の
一方の面にプライマー層2を介してハードコート層3が
設けられ、さらにその上に光触媒機能層4が設けられて
いると共に、基材1の反対面に、必要に応じ粘着剤層5
及び剥離シート6が順次設けられた構造を有している。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各例において作製した光触媒
機能を有するハードコートフィルムの物性は、下記の要
領に従って求めた。 (1)カール発生の程度 粘着剤を塗布する前のハードコートフィルムを、温度2
3℃、相対湿度50%の環境下に24時間放置した後、
10cm×10cmの正方形状に切断し、平坦なガラス
板上に置き、ハードコートフィルムの四つの角のガラス
板からの距離を測定し、その平均値をカール高さとし
た。 (2)促進耐候性試験 ガラス板にハードコートフィルムを貼付し、サンシャイ
ンスーパーロングライフウエザオメーター[スガ試験機
(株)製「WEL−SUN−HCH」]を用いて、10
0時間の促進耐候性試験を行ったのち、ハードコート
性、基材の劣化及び親水性を評価した。 (イ)ハードコート性 光触媒機能層表面をスチールウール#0000で3回擦
り付けた際の変化を目視にて観察した。 (ロ)ハードコートフィルムの劣化 ハードコートフィルムのクラック発生の有無を目視によ
り観察した。 (ハ)親水性 接触角測定器[協和界面科学製、商品名「CA−X15
0」]を用いてマイクロシリンジから試料表面に水滴を
滴下したのち、30秒後に水に対する接触角を測定し
た。
【0022】実施例1 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
[東洋紡績(株)製、商品名「A4100」]の片面
に、ポリエステル樹脂[東洋紡績(株)製、商品名「バ
イロン20SS」]の樹脂成分100重量部に対し紫外
線吸収剤として2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンを
2重量部添加し、それを乾燥後の厚さが1μmとなるよ
うに塗布し、100℃で1分間乾燥処理してプライマー
層を形成した。次に、テトラメトキシシラン50重量
部、メチルトリメトキシシラン45重量部及びトリメト
キシシランヒドリド5重量部からなるシラン化合物の混
合物にメタノールと触媒量の硝酸を加えた液に、金属酸
化物粒子としてアンチモンドープ酸化錫[ATO][石
原テクノ(株)製、平均粒径100nm]を42重量部
添加して塗工液を調製した。この塗工液を前記プライマ
ー層に乾燥後の厚みが10μmになるように塗工し、1
30℃で30分間加熱乾燥処理してハードコート層を形
成した。このハードコート層におけるATOとシラン化
合物の硬化体との重量比は5:5であった。次いで、こ
のハードコート層上に、二酸化チタン分散液[大日本イ
ンキ化学工業(株)製、商品名「TF23B」、固形分
濃度10重量%、平均粒径100nm]100重量部と
アルコキシシラン溶液[コルコート(株)製、商品名
「コルコートP」、固形分濃度2重量%]1320重量
部を混合してなる塗工液を、乾燥後の厚みが1μmとな
るように塗布し、100℃で2分間加熱乾燥処理して、
二酸化チタンとシリカの重量比が5:5の光触媒機能層
を形成した。次に、上記ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの他方の面にアクリル系粘着剤[リンテック
(株)製、商品名「PU−V」]を乾燥後の厚さが20
μmになるように塗布して乾燥処理後、剥離シート[リ
ンテック(株)製、商品名「SP−PET2511」]
と貼り合わせることにより、光触媒機能層を有するハー
ドコートフィルムを作製した。このハードコートフィル
ムの物性の評価結果を第1表に示す。
【0023】実施例2 実施例1において、基材フィルムとして、厚さ50μm
のポリ塩化ビニルフィルム[日本カーバイド工業(株)
社製、商品名「EP5080E−8」]を用いた以外
は、実施例1と同様な操作を行い、光触媒機能層を有す
るハードコートフィルムを作製した。このハードコート
フィルムの物性の評価結果を第1表に示す。
【0024】実施例3 実施例1において、基材フィルムとして、厚さ50μm
のポリメチルメタクリレートフィルム[朝日化学工業
(株)社製、商品名「AC−050S」]を用いた以外
は、実施例1と同様な操作を行い、光触媒機能を有する
ハードコートフィルムを作製した。このハードコートフ
ィルムの物性の評価結果を第1表に示す。
【0025】比較例1 実施例1におけるハードコート層の形成において、AT
Oを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして
光触媒機能を有するフィルムを作製し、物性を評価し
た。結果を第1表に示す。サンシャインスーパーロング
ライフウエザオメーターによる100時間の促進耐候性
試験でクラックの発生が認められた。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の光触媒機能を有するハードコー
トフィルムは、基材上に耐擦傷性、耐候性に優れ、かつ
カール発生が抑制された無機系ハードコート層を介し
て、光触媒機能層を有し、特に高層ビルの窓ガラスや窓
用プラスチックボードのセルフクリーニングのための外
面貼付用、あるいはショーウインドウの貼付用などとし
て好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒機能を有するハードコートフィ
ルムの構成の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 プライマー層 3 ハードコート層 4 光触媒機能層 5 粘着剤層 6 剥離シート 10 光触媒機能を有するハードコートフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/36 B32B 27/36 (72)発明者 大類 知生 埼玉県さいたま市辻7−7−3 リンテッ ク浦和第1寮402 (72)発明者 杉崎 俊夫 埼玉県さいたま市宝来1663−1−103 Fターム(参考) 4F100 AA20D AA21D AA33 AB17C AH06C AK15A AK25A AK42A AT00A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E CA07 CA16E CC00C DE01C EH46 EJ65B GB07 JD09 JK13C JK14 JL04 JL08D JL09 JL13E 4G069 AA03 AA08 BA02A BA02B BA04A BA04B BA48A CD10 DA06 EA08 EC22Y ED04 EE06 FA01 FA03 FB23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニ
    ル系樹脂又はアクリル系樹脂からなる基材の一方の面に
    プライマー層、金属酸化物粒子とシラン化合物の硬化体
    とからなるハードコート層及び二酸化チタンとシリカを
    含む光触媒機能層を順次積層したことを特徴とする光触
    媒機能を有するハードコートフィルム。
  2. 【請求項2】 基材の他方の面に粘着剤層を設けてなる
    請求項1記載の光触媒機能を有するハードコートフィル
    ム。
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