JP2006159853A - 耐候性ハードコートフィルム及びこの耐候性ハードコートフィルムにより強化された自動車サイドガラス - Google Patents

耐候性ハードコートフィルム及びこの耐候性ハードコートフィルムにより強化された自動車サイドガラス Download PDF

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Abstract

【課題】
ハードコート層に十分な耐光性と硬度とを備え、特に上記のような構成の自動車サイドガラスに好適な耐候性ハードコートフィルム、及び該耐候性ハードコートフィルムを使用したフィルム強化ガラスを得ること。
【解決手段】
透明基材上に透明ハードコート層が設けられ、透明基材の透明ハードコート層が設けられていない側に透明接着層が設けられてなるハードコートフィルムであって、前記透明ハードコート層が、合成樹脂と、該樹脂中に分散された表面被覆処理された金属酸化物微粒子とを含むことを特徴とする耐候性ハードコートフィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐候性、耐候性ハードコートフィルム、及びこのハードコートフィルムにより強化された自動車サイドガラスに関する。
一般に自動車に用いるガラス、特にフロントガラスには、ガラス板の間に有機樹脂からなる透明接着層(中間膜)を挟持させた構造の合わせガラスが使用されている。この透明接着層は、例えばPVB膜等から形成され、この透明接着層の存在により、合わせガラスの耐貫通性等が向上している。また外部からの衝撃に対し、破損したガラスの破片は透明接着層に貼着したままとなるので、その飛散を防止している。そのため、例えば自動車の合わせガラスが、盗難や侵入等を目的として破壊されても窓の開放を自由にすることができないため、防犯用ガラスとしても有用である。
一方、例えば自動車のドアガラス及び嵌め込みガラス等のサイドガラスは、一般に事故で破壊されることが少なく、また上記フロントガラス程の耐貫通性等は必要としないので、僅かに強化された強度の低い1枚のガラス板が使用されている。ところが、このような1枚のガラス板のみを使用した場合、以下のような欠点がある。即ち、耐衝撃性、耐貫通性等の点で合わせガラスに劣ること、盗難や侵入等を目的として破壊されると、割れて多数の破片となり、窓の開放を自由に行うことができないこと、等である。このため、ドアガラス及び嵌め込みガラス等にも、合わせガラスのような特性のガラスを使用することが望まれている。
このような合わせガラスとして、特に自動車のドアガラス等用として、例えば特許文献1(特開昭61−155232号公報)には、ガラスの表面にエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)系の中間膜を介してプラスチックフィルムが積層され、そのフィルム上に表面硬化被膜が形成された安全ガラスが開示されている。
前述のようにドアガラス等は、通常1枚ガラスであり、しかも上記フロントガラス用合わせガラスのような厚さ、強度等が通常必要とされることはない。またガラス二枚の合わせガラスは、ある程度の厚さがあるため、例えば、比較的サイズの小さい小型車等のサイドガラス及び嵌め込みガラス用に使用することができない場合がある。
従って、前記公報に開示されたガラス、中間層及びフィルムからなる三層構造の合わせガラスは、ドアガラス等に好適である。即ち、前述の耐衝撃性、耐貫通性と共に防犯性を有し、比較的容易に製造可能な厚さの薄いフィルム強化ガラスと言うことができる。
しかしながら、前記三層構造の合わせガラスは、プラスチックフィルム表面にはガラス表面に比較して傷が付きやすい。前記公報では、表面硬化被膜が設けられているが、それらは有機ポリシロキサン硬化被膜、或いはポリウレタン等の自己修復性表面被膜であり、前者は製造が煩雑で、高価であり、後者では硬度が不十分で傷つきやすい。
特許文献2(特開2002−187236号公報)は、前記耐擦傷性が良好で容易に製造することができ、耐貫通性等と共に防犯性に優れた厚さの薄いフィルム強化ガラスとして、1枚のガラス板と有機ポリマーからなるフィルムとが、有機樹脂からなる透明接着層を介して積層されてなるフィルム強化ガラスであって、該有機ポリマーフィルムの、透明接着層と接触しない側の表面に、シリカ微粒子を含有する硬化性樹脂(一般に紫外線硬化性樹脂)の硬化被膜からなるハードコート層が設けられていることを特徴とするフィルム強化ガラスを開示している。
さらに、特許文献3(特開2002−265238号公報)は、耐防湿性が向上し、ガラス端部からの白化や、接着剥離防止の点で改善された自動車サイドガラスとして、1枚のガラス板と有機ポリマーからなるフィルムとが、有機樹脂からなる透明接着層を介して積層されてなる自動車サイドガラスであって、該透明接着層が、エチレン酢酸ビニルコポリマーのトリアリルイソシアヌレート架橋物からなり、且つ該有機ポリマーフィルムの、透明接着層と接触しない側の表面に、シリカ微粒子を含有する硬化性樹脂の硬化被膜からなるハードコート層が設けられている自動車サイドガラス(フィルム強化ガラス)を開示している。
特開昭61−155232号公報 特開2002−187236号公報 特開2002−265238号公報
本発明者等が、検討した結果、上記のような構成の自動車サイドガラス(フィルム強化ガラス)は、いわゆる耐候性(耐光性)の観点からは、必ずしも十分とは言えない場合があることがわかった。すなわち、いわゆる耐候性という場合には主に外光の紫外線による劣化に耐える意味で、耐光性を意味する場合が多い。上記自動車サイドガラスは、特に多量の紫外線を受ける環境で使用した場合には車外側のガラスを通過する紫外線によっても、フィルムのハードコート層に、黄変が発生するなどの悪影響が生じる場合があることがわかった。また、オープンカーなどの形態の自動車に用いられた場合には、車外からの紫外線が常時直射するためにフィルムのハードコート層に上記の悪影響が生じる可能性が大きなものになる。
このような紫外線による悪影響の抑制を抑制して、耐候性(耐光性)を付与するためには、紫外線吸収剤を使用する方策が考えられる。
例えば、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系化合物等の有機化合物を使用することが考えられる。しかしながら、このような有機化合物は、光の照射によってそれ自身の分解反応等が生じていってしまう難点があり、長期の使用には必ずしも十分なものではないことがわかった。さらにベンゾトリアゾール系化合物等の有機化合物を耐候性向上に十分な量を使用しようとすると、その組成の増大に伴って組成物全体の硬度が低下し、特に上記のような構成の自動車サイドガラス(フィルム強化ガラス)のハードコート層に使用する場合に、その機械的特性として要求される硬度には不十分なものになることがわかった。
また、紫外線吸収剤として酸化チタン等の無機化合物を使用する場合には、上記のような構成の自動車サイドガラス(フィルム強化ガラス)のハードコート層として十分な硬度を得やすいものの、これらの無機化合物の光触媒特性が問題となることがわかった。すなわち、酸化チタンを含むハードコート層では、酸化チタンの光触媒特性により、耐光性を向上させるべきハードコート層自体の分解反応をむしろ促進してしまい、その結果、耐光性(耐候性)を低下させる場合があることがわかった。
従って、本発明の目的は、ハードコート層に十分な耐光性と硬度とを備え、特に上記のような構成の自動車サイドガラスに好適な耐候性ハードコートフィルム、及び該耐候性ハードコートフィルムを使用したフィルム強化ガラスを得ることにある。
本発明者等は、上記目的が、
透明基材上に透明ハードコート層が設けられ、透明基材の透明ハードコート層が設けられていない側に透明接着層が設けられてなるハードコートフィルムであって、
前記透明ハードコート層が、合成樹脂と、該樹脂中に分散された表面被覆処理された金属酸化物微粒子とを含むことを特徴とする耐候性ハードコートフィルムによって達成されることを見いだした。
このようなハードコート層を有する構成のハードコートフィルムは、十分な耐光性と硬度とを備えたものである。
上記金属酸化物微粒子として、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化セリウムからなる群から選択された少なくとも1種の微粒子を使用することができ、特に酸化チタン又は酸化亜鉛のいずれかが好ましい。
前記表面被覆処理が、ケイ素と酸素の結合を含む被覆層を設ける処理であることが好ましく、これはテトラアルコキシシランを用いてシリカ被覆層を設ける処理によって好適に実施される。
上記金属酸化物微粒子の平均粒径は、一般に10〜200nmであり、好ましくは15〜150nmであり、特に好ましくは20〜100nmである。
上記表面被覆処理された金属酸化物微粒子の平均粒径は、一般に20〜210nmであり、好ましくは25〜150nmであり、特に好ましくは30〜100nmである。
上記シリカ層の膜厚が、一般に0.5〜150nm、好ましくは1.0〜100nmであり、特に好ましくは2.0〜50nmであることが好適である。シリカ被覆層の膜厚(シリカ膜厚)が、0.5nm未満では光触媒活性を抑制する効果が不十分であり、150nmを超えるとシリカ被覆処理された金属酸化物微粒子の単位体積あたりの紫外線吸収作用の低下が著しいものとなる。
表上記合成樹脂は、紫外線硬化樹脂であることが、硬度等の観点から好ましい。
上記透明接着層としては、エチレン酢酸ビニルコポリマーのトリアリルイソシアヌレート架橋物からなる層を好適に使用することができる。
上記透明基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)を使用することが、透明性と強度等の観点から好ましい。
上記透明ハードコート層の表面には、反射防止層が形成されることが、防眩性の点から好ましい。
さらに本発明は、上記のハードコートフィルムが、上記透明接着層によってガラス面に接着されてなる自動車サイドガラスにあり、このような構成を有するフィルム強化ガラスは自動車サイドガラスとして十分な耐光性と硬度とを備えている。
本発明の耐候性ハードコートフィルムは、ハードコート層に十分な耐光性と硬度とを備えた結果、ハードコートフィルム全体としても十分な耐光性(耐候性)と硬度とを備えており、これを接着してなるフィルム強化ガラスは自動車サイドガラスとして特に適したものである。また、車外からの紫外線が常時直射するオープンカーなどの形態の自動車への適用は特に好適である。
さらに、自動車サイドガラスと同様に、耐候性と硬度とが求められ、且つ厚さが薄いにもかかわらず合わせガラスに近い耐衝撃性、耐貫通性等と共に防犯性を有し、耐摩耗性、耐擦傷性を有し、さらに製造が容易であるといった特徴が有利に働く用途、例えば鉄道車両、船舶、航空機、ビル、ショーケース等にも好適に使用可能である。
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明によるフィルム強化ガラスの実施の形態を説明する斜視図である。1枚のガラス板1の表面上に、透明接着層2、有機ポリマーからなる透明基材3が積層され、さらに透明基材3の表面に透明ハードコート層4が設けられている。
図2は、図1におけるA−A’の断面図である。
前記透明接着層2は、ガラス板1と透明基材3とを接着している。透明接着層2の接着されていない側の透明基材3の表面には、表面被覆処理された金属酸化物微粒子が分散された特定の透明ハードコート層4が形成されており、これにより耐候性(耐光性)が向上している。自動車サイドガラスにおいてはこの層は、通常、車等の室内側に面しているので、人が触れたり、物がぶつけられたりすることから、この衝突による傷発生を防止するため透明ハードコート層が設けられている。本発明の透明ハードコート層は、容易に形成でき、十分な耐候性と硬度を有し、透明性に優れたものである。
1枚のガラス板1及び有機ポリマーからなる透明基材(フィルム)3に挟持される透明接着層2は、厚さが薄いと耐貫通強度が低下し、また厚いと透明度が低下し、さらに本発明のフィルム強化ガラスを使用する場所等を鑑み、その厚さを設定する。例えば自動車のサイドガラス及び嵌め込みガラスの場合、透明接着層はフロントガラス程の厚さは必要としないため、0.1〜10mmの範囲内が一般的であり、0.3〜3mmの範囲内が好ましい。同様に、有機ポリマーからなる透明基材3の厚さは、0.1〜2mmの範囲内が一般的であり、0.5〜1mmの範囲内が好ましい。透明接着層2及び透明基材3の厚さは、当該ガラスを使用する場所等に応じて変えることができる。
本発明のフィルム強化ガラスの作製は、まず1枚のガラス板1の表面に、このガラス板と同じ形状の透明接着層2を裁置し、さらに同じ形状の有機ポリマーからなる透明基材3を裁置させ、これらを圧着することにより行われる。圧着は、通常加熱下にロール等により行われる。圧着は、接着剤を用いて行っても良い。次いで、有機ポリマーからなる透明基材3の表面にハードコート処理が施される。或いは、予め透明基材3にハードコート層を形成し、ガラス板、透明接着層及びこの有機ポリマーからなる透明基材を圧着しても良い。
あるいは、透明接着層が光重合開始剤を含むEVAの場合、下記のように簡便な方法を採用することができる。まず1枚のガラス板1の表面に、このガラス板と同じ形状の光重合開始剤を含むEVAの透明接着層2を裁置し、さらに同じ形状の有機ポリマーからなる透明基材3を裁置させ、次いでハードコート層形成用樹脂溶液を塗布し、該塗布層を乾燥するか或いは該塗布層上に剥離シートを載置し、続いて得られた積層体全体を真空脱気して予備圧着した後、該塗布層又は剥離シート上に紫外線照射することにより該塗布層及び透明接着層場合を硬化させる。これにより4層又は5層が強固に圧着された積層体を得ることができ、これによりフィルム強化ガラスの製造することがきる。
剥離シートは、塗布層を乾燥した後に載置しても良い。特に、塗布層を乾燥させた後も、その表面が固化しない場合は設けることが好ましい。
上記のように、ハードコート層形成用樹脂溶液は紫外線照射で硬化させるので、この溶液及び有機樹脂膜に光重合開始剤を含有させておき、紫外線照射により、塗布層と有機樹脂膜の両方を同時に硬化(架橋)させる。従って、有機樹脂膜の架橋処理を省略することができる。
本発明の1枚のガラス板1は、通常ケイ酸塩ガラスである。該ガラス板厚は、本発明のフィルム強化ガラスを設置する場所等により異なる。例えば、自動車のサイドガラス及び嵌め込みガラスに使用する場合、フロントガラスのように厚くする必要はなく、1〜10mmが一般的であり、3〜5mmが好ましい。前記1枚のガラス板1は、化学的に、或いは熱的に強化させたものである。
本発明で有機樹脂からなる透明接着層2に用いられる有機樹脂としては、特に限定されるものではないが、好適な例として、EVA、ポリビニルアセタール系樹脂(例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVB)、塩化ビニル樹脂を挙げることができる。特にEVA及びPVBが好ましい。
EVAは、酢酸ビニル含有率が10〜50質量%、特に15〜40質量%であることが好ましい。この酢酸ビニル含有率が、10質量%未満であると、高温で架橋硬化させる場合に得られる樹脂の透明度が充分でなく、逆に50質量%を超えると防犯用ガラスにした場合の耐衝撃性、耐貫通性が不足する傾向となる。
前記透明接着層2に使用されるEVA含有樹脂組成物は、可塑剤、有機過酸化物、接着向上剤等の種々の添加剤を含有させることができる。
可塑剤としては、特に限定されるものではないが、一般に多塩基酸のエステル、多価アルコールのエステルが使用される。その例としては、ジオクチルフタレート、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ブチルセバケート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコールジペラルゴネートを挙げることができる。可塑剤は一種用いてもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。可塑剤の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下の範囲が好ましい。
上記EVA含有樹脂組成物は、1枚のガラス板1及び有機ポリマーからなる透明基材3との接着性調整剤として有機過酸化物を一般に含有している。有機過酸化物を含有する樹脂組成物は、加熱により硬化性が向上しているので、得られる透明接着層2の膜強度も向上する。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
この有機過酸化物の例としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。有機過酸化物は一種使用してもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。有機過酸化物の含有量は、樹脂組成物100質量部に対して0.1〜5質量部の範囲が好ましい。
EVAを光で架橋する場合、上記過酸化物の代わりに光増感剤(光重合開始剤)が通常EVA100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜5.0質量部使用される。上記光重合開始剤の例としては、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン等を挙げることができる。これらは単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の有機樹脂からなる透明接着層2(特にEVA層の場合)は、膜の種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物等を含んでいることが好ましい。
使用するアクリロキシ基含有化合物及びメタクリロキシ基含有化合物としては、一般にアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体であり、例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルやアミドを挙げることができる。エステル残基の例としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等の直鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基、テトラヒドルフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプオピル基を挙げることができる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルも挙げることができる。
アミドの例としては、ジアセトンアクリルアミドを挙げることができる。
多官能化合物としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等に複数のアクリル酸あるいはメタクリル酸をエステル化したエステル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートも挙げることができる。
エポキシ含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(エチレンオキシ)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテルを挙げることができる。
本発明では、上記透明接着層2と1枚のガラス板1及び有機ポリマーからなる透明基材3との接着力をさらに高めるために、接着向上剤として、シランカップリング剤を添加することができる。
このシランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、有機樹脂100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。
上記有機樹脂として使用することができるPVB樹脂は、ポリビニルアセタール単位が70〜95質量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15質量%で、平均重合度が200〜3000、好ましくは300〜2500であるものが好ましく、PVB樹脂は可塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐酸系可塑剤が挙げられる。
一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコールとの反応によって得られるエステルが好ましく、より好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、トリエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等である。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又はトリプロピレングリコールとのエステルも使用可能である。
多塩基酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエステルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート等が挙げられる。
燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェート、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の持久性等が損なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して可塑剤を5〜50質量部、好ましくは10〜40質量部とする。
本発明の有機樹脂からなる透明接着層2は、例えば、通常の押出成形、カレンダー成形等によりシート状物を得る方法により製造することができる。また、上記樹脂組成物を溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗布機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することによりシート状物を得ることもできる。
本発明の透明基材3に使用される有機ポリマーとしては、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリアミド(例、ナイロン)等を挙げることができる。ポリエステルが好ましく、例えばPET、ポリエチレンナフタラート、ポリエチレンブチラート等を挙げることができ、特にPETが好ましい。
本発明の透明ハードコート層4は、合成樹脂と、該樹脂中に分散された表面被覆処理された金属酸化物微粒子とを含んでなる層である。これにより、容易に形成でき、十分な耐候性と硬度とを両立し、透明性に優れたものとなっている。
上記透明ハードコート層に使用される表面被覆処理された金属酸化物微粒子は、その表面被覆処理が、ケイ素と酸素の結合を含む層により被覆する処理であることが好ましく、例えば、テトラアルコキシシランを用いた被覆処理、テトラハロゲン化シランを用いた被覆処理、又は水ガラスを用いた被覆処理によって実施されるが、特にテトラアルコキシシランを用いた被覆処理が好ましい。このような被覆処理をシリカ被覆処理と称して、以下に説明する。
上記表面被覆処理であるシリカ被覆処理により形成されたシリカ膜厚は、一般に0.5〜150nmであり、好ましくは1.0〜100nmであり、特に好ましくは2.0〜50nmである。シリカ膜厚が、0.5nm未満では光触媒活性を抑制する効果が不十分であり、150nmを超えるとシリカ被覆処理された金属酸化物微粒子の単位体積あたりの紫外線吸収作用の低下が著しいものとなる。
金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化セリウムの微粒子を含む群から選択された1種以上の紫外線吸収剤を使用することができ、特に酸化チタン又は酸化亜鉛のいずれかが好ましい。
上記金属酸化物微粒子の粒径は、一般に10〜200nmであり、好ましくは15〜150nmであり、特に好ましくは20〜100nmである。
上記表面被覆処理された金属酸化物微粒子の粒径は、一般に20〜210nmであり、好ましくは25〜150nmであり、特に好ましくは30〜100nmである。
このようなシリカ被覆金属酸化物微粒子は、
a)有機基およびハロゲンを含まないケイ酸または前記ケイ酸を産生し得る前駆体、
b)水、
c)アルカリ、
d)有機溶媒、
を含有するシリカ被膜形成用組成物であって、好ましくは水/有機溶媒比が容量比で0.1〜10の範囲であり、かつケイ素濃度が0.0001〜5モル/リットルの範囲であるシリカ被膜形成用組成物に、一次粒子径の平均が5nm〜200nmである原料酸化金属微粒子を接触させて酸化金属微粒子の表面に緻密なシリカを選択的に被覆する方法によって得ることができる。このようにして形成されたシリカ膜は、基材の酸化金属微粒子の複雑な形状にも対応し、0.5nm程度の薄い被膜であっても被覆性が良好で光触媒活性を隠蔽する能力が高い。
本方法において、シリカ被膜形成用組成物に用いられるケイ酸とは、例えば化学大辞典(株式会社東京化学同人 1989年10月20日発行、第1版第1刷)の『ポリケイ酸塩』の項で「ケイ酸」として記載されている、オルトケイ酸およびその重合体である、メタケイ酸、メソケイ酸、パラケイ酸等を示す。ケイ酸は有機基あるいはハロゲンを含まない。
本方法のケイ酸は、例えばテトラアルコキシシラン(Si(OR)4、式中Rは炭化水素基、特にC1〜C6の脂肪族基)、具体的にはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン等のケイ酸を産生し得る前駆体に、水、アルカリ、有機溶媒を添加、撹拌し、加水分解反応を進めることにより得ることができる。この方法は取扱いあるいは操作が容易で実用的であり好ましい。中でもテトラエトキシシランは好ましい材料である。
なお、下記の式:
nSi(OH)4-n
(但し、Xは炭化水素基、ハロゲン、水素、nは1,2又は3の整数である)
で表される炭化水素基、ハロゲン又は水素のような疎水性基を有する化合物は本方法で用いるケイ酸を産生し得る前駆体とは異なる。従って、トリアルコキシアルキルシラン、ジアルコキシアルキルジアルキルシラン、トリアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、などは前駆体として適当ではない。
また、テトラハロゲン化シランに水、アルカリ、有機溶媒を添加し、加水分解する方法や、水ガラスにアルカリ、有機溶媒を添加する方法、または水ガラスを陽イオン交換樹脂にて処理し、アルカリ、有機溶媒を添加する方法を用いてもケイ酸を含む組成物を得ることができる。ケイ酸の原料として用いるテトラアルコキシシラン、テトラハロゲン化シランおよび水ガラスに特に制限はなく、工業用または試薬として広く一般に用いられているものでよいが、好ましくはより高純度のものが適している。また本方法におけるシリカ被膜形成用組成物には、上記ケイ酸の原料の未反応物を含んでいても構わない。
シリカ被膜形成用組成物中のケイ酸の量には特に制限はないが、好ましくはケイ素濃度として0.0001〜5モル/リットルであり、より好ましくは0.001〜5モル/リットルの範囲である。ケイ素濃度が0.0001モル/リットル未満ではシリカ被膜の形成速度が極めて遅いため実用的ではない。またケイ素濃度が5モル/リットルを超えると、被膜を形成せずにシリカ粒子が組成物中に生成する場合があり好ましくない。ケイ素濃度は、ケイ酸の原料、例えばテトラエトキシシランの添加量より算出できるが、シリカ被膜形成用組成物の原子吸光分析により測定することもできる。
シリカ被膜形成用組成物に用いる水に、特に限定はないが、精製水、脱イオン水等の高純度の水が好ましく、特に濾過や蒸留等により不純物粒子を除去した水を用いることが均一な被膜形成の観点から好ましい。
シリカ被膜形成用組成物に用いる水は、水/有機溶媒比が容量比で0.1〜10の範囲で使用することが好ましい。水/有機溶媒比が容量比でこの範囲を外れると、成膜できなかったり、成膜速度が極端に落ちる場合がある。さらに好ましくは、水/有機溶媒比が容量比で0.1〜0.5の範囲である。水/有機溶媒比が容量比で0.1〜0.5の範囲においては、用いるアルカリの種類は限定されないが、水/有機溶媒比が容量比で0.5以上になる場合には、アルカリ金属を含まないアルカリ、例えば、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム等を用いて成膜することが好ましい。
シリカ被膜形成用組成物に使用するアルカリとしては、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類;炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機アルカリ塩類;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、アニリン、コリン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、グアニジン等の有機アルカリ類;蟻酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、蟻酸モノメチルアミン、酢酸ジメチルアミン、乳酸ピリジン、グアニジノ酢酸、酢酸アニリン等の有機酸アルカリ塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、反応速度制御の観点から、アンモニア、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、蟻酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が特に好ましい。シリカ被膜形成用組成物において、アルカリは上記群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。使用されるアルカリの純度に特に制限はない。工業用、あるいは試薬用として一般に用いられているものを使用することができるが、経済的な範囲内でより高純度のものが好ましい。
被膜形成用のアルカリの添加量は、例えば炭酸ナトリウムの場合0.002モル/リットル程度の微量添加でも成膜可能であるが、1モル/リットル程度の大量の添加を行ってもかまわない。しかし、固体のアルカリを、溶解度を超える量添加すると、金属酸化物粉体中に不純物として混入するため好ましくない。
また、アルカリ金属を主成分として含まないアルカリを用いることにより、アルカリ金属含有量の少ないシリカ被覆金属酸化物微粒子を作製できる。中でも、成膜速度、残留物除去のしやすさ等から、アンモニア、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムが特に好ましい。
シリカ被膜形成組成物に用いられる有機溶媒は、組成物が均一溶液を形成するものが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル・アセタール類;アセトアルデヒド等のアルデヒド類;アセトン、ジアセトンアルコール、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコール誘導体等を用いることができる。これらの中でも反応速度制御の観点からアルコール類を用いることが好ましく、特にエタノールが好ましい。有機溶媒としては、上記群から選択された1種または2種以上を混合して用いることができる。
シリカ被膜形成用組成物で用いられる有機溶媒の純度に特に制限はない。工業用、あるいは試薬用として一般に用いられているものを使用することができるが、経済的な範囲内でより高純度のものが好ましい。
シリカ被膜形成用組成物の調製には、一般的な溶液調製法が適用できる。例えば、所定の量のアルカリと水を有機溶媒に添加、撹拌した後、テトラエトキシシランを添加、撹拌する方法等が挙げられるが、これらの混合の順番は何れが先でも、被膜形成が可能である。反応制御性の点から、水とテトラエトキシシランを混合する際、双方とも有機溶媒で希釈することが好ましい。
このようにして調製したシリカ被膜形成用組成物は安定な組成物であり、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化セリウム等の金属酸化物微粒子と接触させる以前には実質的に被覆、沈殿が起こらない。組成物に金属酸化物粒子を接触させることにより、金属酸化物粒子の表面へ選択的にシリカ被膜が形成される。ここでいう「選択的」とは、金属酸化物の表面においてのみシリカ析出に伴う被膜形成が進行し、溶液中における均一核生成に伴うシリカ粒子生成を引き起こさないため、化学量論的にシリカ被覆金属酸化物微粒子のシリカ膜厚およびシリカ含有量を制御することができることを意味する。
原料となる金属酸化物微粒子の製造法は特に制限はなく、いかなる方法でもよい。金属酸化物微粒子の粒径は、一般に10〜200nmであり、好ましくは15〜150nmであり、特に好ましくは20〜100nmである。
原料となる金属酸化物微粒子をシリカ被膜形成用組成物に浸漬し、所定温度に保持しておくことにより金属酸化物微粒子の表面にシリカを選択的に被覆し、シリカ膜を形成させることができる。シリカ膜の形成方法としては、シリカ被膜形成用組成物を予め調製してから原料となる金属酸化物微粒子を投入し、シリカ膜を形成させる方法でもよいし、原料となる金属酸化物微粒子を予め溶媒に懸濁してから他の原料成分を添加してシリカ被膜形成用組成物として、シリカ膜を形成させる方法等でもよい。すなわち、被膜形成用組成物の原料、原料となる金属酸化物微粒子を投入する順序は特に制限がなく、何れが先でもシリカ被膜の形成が可能である。それらの方法の中でも、原料となる金属酸化物微粒子、水、有機溶媒およびアルカリを含む懸濁液を調製した後、これに有機溶媒で希釈したテトラアルコキシシランを一定速度にて滴下すると、より緻密性の良好なシリカ膜を形成することができ、工業的に有用な連続プロセスを構築することができるので好ましい。
シリカ被膜は金属酸化物微粒子表面への選択的被覆により成長するので、成膜時間を長くすれば膜厚を厚くすることができる。むろん、被膜形成用組成物中のケイ酸が被膜の形成により大部分消費された場合には、成膜速度は低下するが、消費量に相当するケイ酸を順次追添加することにより、連続して実用的な成膜速度でシリカ被膜の形成を行うことができる。特に、所望のシリカ膜厚に相当するケイ酸を加えた被膜形成用組成物中に金属酸化物微粒子を所定時間保持し、シリカ膜を形成させてケイ酸を消費させて、生成したシリカ被覆金属酸化物微粒子を系外に取り出した後、消費量に相当するケイ酸を追添加することにより、引き続いて該組成物を次の原料金属酸化物微粒子への被膜形成に用いることができ、経済性、生産性の高い連続プロセスを構築できる。例えば、原料金属酸化物微粒子、水、有機溶媒およびアルカリを含む懸濁液を調製した後、これに有機溶媒で希釈したテトラアルコキシシランを一定速度にて滴下する方法の場合には、所望のシリカ膜厚に相当するテトラアルコキシシランを有機溶媒に希釈した液を、加水分解速度に見合った一定速度にて滴下することにより、テトラアルコキシシランが完全に消費され、所望の膜厚を有する緻密なシリカ膜を形成でき、さらに生じたシリカ被覆金属酸化物微粒子を系外に取り出すことで、未反応テトラアルコキシランの残存のない高純度の製品を得ることができる。もちろん、シリカ被覆金属酸化物微粒子を取り出した後の溶媒は、次の被膜形成用にリサイクル使用することができ、経済性、生産性の高いプロセスを構築することができる。
シリカ被膜形成時の温度に特に限定はないが、好ましくは10〜100℃の範囲、より好ましくは、20〜50℃の範囲である。温度が高いほど成膜速度が増加するが、高過ぎると組成物中成分の揮発により、溶液組成を一定に保つことが困難になり、また温度が低すぎると、成膜速度が遅くなり実用的でない。
また、被膜形成時のシリカ被膜形成用組成物のpHは被膜の緻密性の観点よりアルカリ性であればよい。なお、pHに依存して金属酸化物の溶解性が変化する場合があるので、シリカ被膜形成組成物のpHを、アルカリ添加量の調整で制御することが好ましい。ただし、その場合、アルカリ添加量の変化に伴い、例えばテトラアルコキシシランの加水分解速度が変化するので、成膜温度又は被膜形成用組成物中の水分量を適切な加水分解速度になるように調整する必要がある。
金属酸化物微粒子へのシリカ被膜形成後、固・液の分離を行い、シリカ被覆金属酸化物微粒子を単離することができる。単離の方法は、濾過、遠心沈降、遠心分離等の一般的な分離法を用いることができる。
固・液分離後に乾燥を行うことにより、水分含有量の低いシリカ被覆金属酸化物微粒子を得ることができる。乾燥方法は自然乾燥、温風乾燥、真空乾燥、スプレードライ等の一般的な乾燥法を用いることができる。本方法のシリカ被覆金属酸化物微粒子は特に焼成する必要がないが、必要に応じて焼成して用いることも可能である。
上記方法で得られるシリカ被覆金属酸化物微粒子のシリカ被膜は緻密で実用的なシリカ被膜である。本方法において、「緻密」とは、形成されたシリカ膜が高密度であり、均一でピンホールや亀裂がないことを意味し、また「実用的」とは、シリカと基材である金属(M)酸化物との結合(−Si−O−M−結合)が強固で、被膜の剥離等が起こらず、シリカ被覆金属酸化物微粒子の物性が変化しにくいことを意味するものである。
上記で得られるシリカ被覆金属酸化物微粒子粉末は、乾燥や焼成によって粒子の凝集が起きるので、粗大粒子を低減する工程が必要となる。粗大粒子を低減する方法としては、乾式の分級が好ましい。強粉砕は、凝集粒子を低減することにおいては有効であるが、粉砕によって、シリカ被覆が一部破壊されたり、粗大金属酸化物の表面処理品の粉砕による新生面(金属酸化物表面)が出現したりして、それを含有する有機重合体組成物の成形性や耐候性を劣化させるので好ましくない。また、溶媒を用いる湿式の静置分級だと、分級後の固液分離・乾燥工程において再凝集を起こすので、好ましくない。
また、上記透明ハードコート層には、上述の表面被覆処理された金属酸化物微粒子の他に、所望により、シリカ微粒子を含有させることもできる。これによりさらに耐擦傷性に優れたハードコート層とすることができる。
上記含有させるシリカ微粒子の一次粒径は、1〜200nmの範囲にあることが好ましい。またシリカ微粒子が、重合性不飽和基(好ましくは重合性二重結合基)を有するものであり、特にシリカ微粒子と重合性不飽和基(及び好ましくはウレタン結合)を有するアルコキシシラン化合物との反応により形成されるものが好ましい。
上記シリカ微粒子は、粉体状シリカまたはコロイダルシリカであり、一次粒径が1〜200nm(mμ)の範囲、さらに好ましくは10〜50nmの範囲である。シリカ微粒子の形状は球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、もしくは不定形状であり、好ましくは球状である。シリカ微粒子の比表面積は0.1〜3000m2/gであり、好ましくは10〜1500m2/gである。これらのシリカ微粒子の使用形態は乾燥状態の粉末、もしくは水もしくは有機溶剤で分散した状態で用いることができ、コロイダルシリカとして知られている微粒子状のシリカ微粒子の分散液を直接用いることができる。特に透明性を得るためにはコロイダルシリカの利用が好ましい。コロイダルシリカの分散溶媒が水の場合、その水素イオン濃度はpH値として2〜10の範囲であり、好ましくはpH3〜7の酸性コロイダルシリカが用いられる。また、コロイダルシリカの分散溶媒が有機溶剤の場合、有機溶剤としてメタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、エチレングリコ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ルモノプロピルエ−テル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド等の溶剤もしくはこれらと相溶する有機溶剤もしくは水との混合物として用いても良い。好ましい分散溶剤はメタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、メチルエチルケトン、キシレンである。シリカ微粒子の市販品としては、例えば、コロイダルシリカとしては日産化学工業(株)製のメタノ−ルシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−STおよびST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等をあげることができる。また粉体状シリカとしては、日本アエロジル(株)製のアエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600及びアエロジルOX50、旭硝子(株)製のシルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製のE220A、E220 富士シリシア(株)製のサイリシア470、日本板硝子(株)製のSGフレ−ク等を挙げることができる。
上記透明ハードコート層を形成するためには、種々の樹脂を使用することができるが、一般には硬化性樹脂を使用することが硬度の観点から好ましい。硬化性樹脂としては、一般に紫外線硬化性樹脂であり、この紫外線硬化性樹脂は上記微粒子シリカ及び/又は変性微粒子シリカ含む以外は公知の紫外線硬化性樹脂(重合性オリゴマー、多官能性モノマー、単官能性モノマー、光重合開始剤、添加剤等を含む)を使用することができる。
このような紫外線硬化性樹脂は、例えばエチレン性二重結合を複数有するウレタンオリゴマー、ポリエステルオリゴマー又はエポキシオリゴマー等のオリゴマー、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)、ペンタエリスリトールテトラメタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEHA)等の重合性オリゴマー及び/又は多官能性モノマーを主成分として構成され、好ましい。前記の変性シリカ微粒子の製造に用いた官能性重合モノマー等も適宜使用することができる。
樹脂は、前記のようにオリゴマー、必要により反応性稀釈剤(多官能性モノマー、単官能性モノマー)、光重合開始剤から一般に構成される。光重合開始剤の例としては、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン;アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、アントラキノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン系化合物、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン系化合物、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、トリフェニルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビスアシルフォスフィンオキシド、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ミヒラーケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、3−メチルアセトフェノン、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(BTTB)等が挙げることができ、さらにBTTBと色素増感剤、例えばキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等との組み合わせ等が挙げられる。これらのうち、特にベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンが好ましい。
これらは単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。オリゴマー、反応性稀釈剤及び開始剤は、それぞれ一種用いても良く、二種以上組み合わせて用いてもよい。反応性稀釈剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が一般的であり、0.5〜5質量部が好ましい。光重合開始剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して5質量部以下が好ましい。
本発明の紫外線硬化性樹脂は、さらにシリコーン重合体を含むことができる。好ましくはシリコーンを側鎖にもつグラフト共重合体であり、さらに好ましくはシリコーンを側鎖にもつアクリル系グラフト共重合体である。アクリル変性シリコーン高分子モノマーとラジカル重合性単量体をラジカル重合させて成るシリコーン系グラフト共重合体としては、前記アクリル変性シリコーンが、下記式(I)で示されるシリコーンと下記式(II)で示されるアクリル化合物とを縮合させて成る生成物をあげることができる。
Figure 2006159853
(式中R1およびR2は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表し、mは1以上の正数である。)
Figure 2006159853
(式中R3は水素原子またはメチル基を表し、R4はメチル基、エチルまたはフェニル基を表し、2個のR4は互いに同一もしくは異なっていてもよく、Yは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
前記式(I)で示されるシリコーンは市販品として入手でき、目的にあったものを使用することができる。前記式(I)におけるR1およびR2は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素であり、炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、アシル基等が挙げられ、一価のハロゲン化炭化水素としては、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロ−3,3−ジフルオロブチル基、2−クロロエチル基等が挙げられる。R3およびR4として特に好ましいのはメチル基である。
前記式(I)でmは1以上の正数であるが、一般にmの数が100以上という高分子量のシリコーンから誘導されるアクリル変性シリコーンとラジカル重合性単量体との共重合からはオイル状のものが得られやすい傾向にあり、mの数が100以下という低分子量シリコーンから誘導されるアクリル変性シリコーンとラジカル重合性単量体との共重合からは用いるモノマーの種類によりオイル状、ゼリー状、固体状等各種のものを得ることができる。
次に前記式(II)で示されるアクリルシラン化合物としては、例えばγ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジフェニルクロロシラン、γ−アクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。これらのアクリルシラン化合物は、特公昭33−9969号の方法等に従い、ケイ素化合物と脂肪族性多重結合を有する化合物とを塩化白金酸の存在下で反応させることにより容易に得られる。
また、アクリル変性シリコーンとラジカル重合性単量体とのラジカル共重合は、従来公知の方法を使用でき、放射線照射法、ラジカル重合開始剤を用いる方法を使用できる。さらに紫外線照射法により共重合させる場合は、ラジカル重合開始剤として公知の増感剤を使用し、電子線照射により共重合させる場合はラジカル重合開始剤を使用する必要はない。このようにして得られたシリコーン共重合体は、ラジカル重合性単量体を幹とし、シリコーンを枝とする櫛形グラフト共重合体である。
シリコーン共重合体の市販品としては、サイマックUS−150、US−270、US−350、US−450、レゼダGP−700(以上、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
本発明には、また必要に応じて各種添加剤を添加することができるが、これらの添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、無機系充填材、有機系充填材、フィラー、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を挙げることができる。
本発明のハードコート付きフィルム強化ガラスのハードコート層は、前記成分を主成分とするものであるが、上記オリゴマー又はモノマーの変性したもの、あるいは他の機能性樹脂、添加剤をさらに使用すること等により、種々の機能に優れたハードコート層を得ることができる。例えば、耐擦傷性がさらに向上した高耐擦傷性ハードコート層、防曇性が付与された防曇性ハードコート層、導電性を有する導電性ハードコート層、帯電防止性が付与された帯電防止性ハードコート層、光沢がより向上した高光沢ハードコート層、耐溶剤性が特に優れた耐溶剤性ハードコート層及び湿気を殆ど透過しない低透湿性ハードコート層を挙げることができる。そして用途により、これらの層を少なくとも二層組み合わせて、ハードコート層を構成することができる。勿論、1層で使用しても良い。或いは本発明の表面被覆処理された金属酸化物微粒子が分散された樹脂を含むハードコート層と上記のハードコート層を組み合わせることもできる。
高耐擦傷性ハードコートとするには、耐擦傷性をさらに向上させるため、通常のハードコート層より上記のようにさらに硬度を上げる等により行うことができるが、膜厚を通常より薄くして、膜割れを防止する必要がある。耐擦傷性ハードコートとしては、例えば商品名:UVCH1105(東芝シリコーン(株)製)を挙げることができる。
防曇性ハードコート層は、水蒸気により結露せず、透明性が低下しない層である。防曇性を付与するには、例えば使用するオリゴマー、モノマーに親水性のものを、或いは界面活性剤(特に湿潤浸透剤)等を使用して、ハードコート層を形成する必要がある。防曇性ハードコートとしては、例えば商品名:ダイヤビームMH−3263(三菱レーヨン(株)製)を挙げることができる。
導電性ハードコート層は、高導電性の層であり、本発明では通常、電気伝導度102〜104s/cmを有する層を言う。電磁波カットのために導電性を与えるには、例えば、導電材(カーボン、銀、銅、ニッケル等の金属微粒子)等を含有したハードコート層を形成する。導電性ハードコートとしては、例えば商品名:コンダクティブEJ−3(大日本塗料(株)製)を挙げることができる。
また、帯電防止性ハードコート層は、摩擦により静電気を発生し難い層であり、本発明では体積固有抵抗値が一般に1012Ω・cm以下の層を言う。帯電防止性を付与するには、一般に各種界面活性剤、界面活性機能を有する基を持つオリゴマー、モノマーの使用等により行うことができる。帯電防止ハードコートとしては、例えば商品名:サンラッドUXH601(三洋化成工業(株)製)を挙げることができる。
高光沢ハードコート層は、光沢(グロス)の高い層であり、本発明では、通常グロス95以上(JIS−K−7105)の層を言う。光沢を向上させるには、一般にオリゴマー、モノマー成分を好適に組み合わせることにより行われる。高光沢ハードコートとしては、例えば商品名:アデカオプトマーKR−567(旭電化工業(株)製)を挙げることができる。
ハードコート層自体、耐溶剤に優れたものであるが、本発明の耐溶剤性ハードコート層は、高極性溶剤(DMF等)に対しても優れている層を言う。耐溶剤性を優れたものとするには、例えばシリコン変性、フッ素変性したオリゴマー、モノマー或いは樹脂等を使用することによりなされる。耐溶剤性ハードコートとしては、例えば商品名:シリコーンハードコート剤KP851(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。
低透湿性ハードコート層は、水蒸気を殆ど透過しない層であり、本発明では、通常、透湿度が0.5g/m2・24h以下(JIS−Z−0208)の層を言う。湿気を殆ど透過させないようにするには、例えばシリコン変性、フッ素変性したオリゴマー、モノマー或いは樹脂等を使用することによりなされる。低透湿性ハードコートとしては、例えば商品名:低透湿度紫外線硬化形樹脂(日本化成(株)製)を挙げることができる。
ハードコート層の層厚は、1層の場合0.1〜20μm(特に1〜15μm)が好ましく、多層の場合も合計でこれらの範囲にあることが好ましい。
本発明のフィルム強化ガラスのハードコート層の表面には、反射防止層を設けることが好ましい。
反射防止層としては、例えば下記のものを使用することができる。
a) 高屈折率透明薄膜を1層のみ設けたもの(b) 中屈折率透明薄膜/高屈折率透明薄膜の順で各1層ずつ、合計2層に積層したもの(c) 中屈折率透明薄膜/低屈折率透明薄膜/高屈折率透明薄膜の順で各1層ずつ、合計3層に積層したもの(d) 高屈折率透明薄膜/低屈折率透明薄膜/高屈折率透明薄膜/低屈折率透明薄膜の順で各1層ずつ、合計4層に積層したもの(e) 高屈折率透明薄膜/低屈折率透明薄膜/高屈折率透明薄膜/低屈折率透明薄膜/高屈折率透明薄膜の順で各1層ずつ、合計5層に積層したものここで、高屈折ないし中屈折率透明薄膜としては、ITO(スズインジウム酸化物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2、SnO2、ZrO等の屈折率1.8以上の薄膜を採用することができる。
また、低屈折ないし中屈折率透明薄膜としては、SiO2、MgF2、Al23、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の屈折率が1.6以下の薄膜を用いることができる。
これら高屈折率透明薄膜、中屈折率透明薄膜及び低屈折率透明薄膜の膜厚は、光の干渉で可視光領域での反射率を下げることができるように、膜構成、膜種、中心波長等により適宜決定される。
このような透明薄膜は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD、マイクログラビアコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、スロットダイコーティング法等により形成することができる。
或いは、反射防止層が、ハードコート層上に形成された高屈折率導電層と該高屈折率導電層上に形成された低屈折率層とからなり、該高屈折率導電層は厚さが100〜600ÅのITO膜(スズ・インジウム酸化物膜)であり、該低屈折率層は厚さが900〜1500ÅのSiO2膜であることも好ましい。
このような反射防止層は、高屈折率導電層と低屈折率層の2層構造であるため、単層構造の反射防止層を設けたものに比べて反射防止性能が良好であり、しかも、多層構造の反射防止層を設けたものに比べて構成が簡易で低コストにて形成することができる。また、高屈折率導電層を有するため、反射防止性能に加えて帯電防止性能も兼備する。
上記のように、反射防止層として、厚さが100〜600ÅのITO膜よりなる高屈折率導電層と、厚さが900〜1500ÅのSiO2膜よりなる低屈折率層5との2層構造の反射防止層を形成する場合、ITO膜の厚さが100Å未満では十分な帯電防止機能が得られず、600Åを超えると膜形成コストが高騰する。また、このITO膜の厚さが100〜600Åの範囲外であると、厚さ900〜1500ÅのSiO2との積層構造で良好な反射防止性能を得ることができなくなる。
また、SiO2膜の厚さが900〜1500Åの範囲外では、100〜600Åの厚さのITO膜との積層構造で良好な反射防止性能を得ることができなくなる。
ITO膜及びSiO2膜は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法等により形成することができる。
以下に実施例を示し、本発明ついてさらに詳述する。本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の耐候性ハードコートフィルム及び自動車サイドガラスの製造
[表面被覆処理済み酸化チタン微粒子の製造]
原料酸化チタン微粒子0.9kgを、エタノール11リットル、精製水9.0リットル、25%アンモニア水60ミリリットル中に懸濁して懸濁液を得た。次にテトラエトキシシラン(GE東芝シリコーン製)0.80リットルとエタノール0.60リットルを混合して混合溶液を得た。
上記懸濁液を攪拌しつつ、上記混合溶液を、5時間をかけて一定速度で添加した。得られた溶液を45℃で10時間熟成した。次に溶液中の固形部分を遠心濾過で分離して、50℃で10時間の真空を乾燥した後に、80℃で10時間の温風乾燥をした。得られた固体をさらにジェットミルで粉砕して、シリカ被覆酸化チタン微粒子を得た。
[ハードコートフィルム及び自動車サイドガラスの製造]
まず、PETフィルムの上にハードコート層を次のように作製した。
透明基材としてPETフィルム(100μm厚)を用意した。
次に、多官能性アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬(株)製、商品名DPHA)100質量部、上記で得たシリカ被覆酸化チタン微粒子(平均粒径100nm)100質量部、MEK50質量部、トルエン50質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名イルガキュア184)3質量部を、室温で30分攪拌することにより塗布液を調製した。次いでこの塗布液をPETフィルムの上にワイヤーバーコータNo.10により塗布し、60℃で5分間溶剤を蒸発させた後、空気雰囲気下で高圧水銀灯で紫外線照射し(0.5J/cm2)、5μmのハードコート層を得た。
次に、PETフィルムの上で、ハードコート層とは反対側に、透明接着層を次のように設置して、た。
エチレン酢酸ビニルコポリマー(酢酸ビニル含有率25質量%、メルトインデックス4)95質量部、トリアリルイソシアヌレート5質量部、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン1質量部、及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを約80℃に加熱したロールミルで混合してEVAT用組成物を作製した。この組成物を、プレスを使用してPETフィルムの間に挟み、188μm厚のシートを作製した。
次いで、予め洗浄乾燥した5mm厚の1枚のガラス板に、EVATの透明接着層用シート及び前記で得られたPETフィルム(105μm厚)を重ね、次いでその塗布層上にPETの剥離シートを重ねた。
これをゴム袋に入れて真空脱気し、80℃の温度で予備圧着した。次に、この予備圧着ガラスをオーブン中に入れ、温度150℃の条件下で30分間加圧処理した。
[比較例1]
[ハードコートフィルム及び自動車サイドガラスの製造]
実施例1で使用したシリカ被覆酸化チタン微粒子を使用しないことを除いて、実施例1と同様に製造した。
[比較例2]
[ハードコートフィルム及び自動車サイドガラスの製造]
実施例1で使用したシリカ被覆酸化チタン微粒子のかわりに、SEESORB706(シプロ化成社製、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチル-3'-(3'',4'',5'',6''-テトラヒドロフタルイミジルメチルフェニル)ベンゾトリアゾール)を5質量部使用したことを除いて、実施例1と同様に製造した。
[評価方法]
上記で得られた実施例1、比較例1及び比較例2の自動車サイドガラスについて、次のように性能評価を行った。
[鉛筆硬度評価]
JIS K5600−5−4に従って、鉛筆法による引っかき硬度試験を行った。すなわち、鉛筆を引いて試料表面に傷が付くかどうかを判定し、傷が付かなかったうちで最大の鉛筆硬度を記録した。
[耐候性試験]
キセノンロングライフフェードメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、200時間の紫外線暴露を行った。放射強度は500W/m2(300〜700nm)であった。
[外観評価]
その後に、実施例1、比較例1及び比較例2の自動車サイドガラスについて、目視によりハードコートフィルムの外観を評価して記録した。
[付着性評価]
JIS K5600−5−6に従って、クロスカット法による付着性試験を行った。すなわち、自動車サイドガラスのハードコートフィルム表面に、直角の格子パターンに切り込みを入れ、100個のマス目をつくった。そしてこれに付着テープを接着し剥離した後に、被膜が剥がれずに残ったマス目の数を目視により数えあげて、「残ったマス目の数/100」のように記録した。
以上から得られた結果を表1に示す。

Figure 2006159853
鉛筆硬度評価 耐候性試験後(フェードメーター200時間後)
外観評価 付着性評価
Figure 2006159853
実施例1 3H 変化なし 100/100
(シリカ被覆酸化チタン微粒子使用)
比較例1 3H 黄変した 20/100
(シリカ被覆酸化チタン微粒子不使用)
比較例2 2H 変化なし 100/100
(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤使用)
Figure 2006159853
表1
[結果]
本発明のシリカ被覆酸化チタン微粒子を使用した耐候性ハードコートフィルムを接着した自動車サイドガラスにおいてその耐候性ハードコートフィルムは、シリカ被覆酸化チタン微粒子を使用していない比較例の自動車サイドガラスのハードコートフィルムと比べて、耐候性試験後(フェードメーター200時間後)において、外観に変化はない一方で、付着性も十分に維持されているという優れた耐候性(耐光性)を示した。
また、本発明のシリカ被覆酸化チタン微粒子を使用した耐候性ハードコートフィルムを接着した自動車サイドガラスにおいてその耐候性ハードコートフィルムは、有機系紫外線吸収剤であるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用した比較例の自動車サイドガラスのハードコートフィルムと比べて、高い鉛筆硬度を示した。
すなわち、本発明の耐候性ハードコートフィルム及びこれを接着した自動車サイドガラスは、高い鉛筆硬度と優れた耐候性(耐光性)とを備えていることがわかった。
本発明によるフィルム強化ガラスの実施の形態を説明する斜視図である。 図1におけるA−A’の断面図である。
符号の説明
1、 1枚のガラス板(外側)
2、 透明接着層
3、 透明基材(フィルム)
4、 ハードコート層

Claims (12)

  1. 透明基材上に透明ハードコート層が設けられ、透明基材の透明ハードコート層が設けられていない側に透明接着層が設けられてなるハードコートフィルムであって、
    前記透明ハードコート層が、合成樹脂と、該樹脂中に分散された表面被覆処理された金属酸化物微粒子とを含むことを特徴とする耐候性ハードコートフィルム。
  2. 前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化セリウムからなる群から選択された少なくとも1種の微粒子である請求項1に記載の耐候性ハードコートフィルム。
  3. 前記表面被覆処理が、ケイ素と酸素の結合を含む被覆層を設ける処理である請求項1又は請求項2に記載の耐候性ハードコートフィルム。
  4. 前記ケイ素と酸素の結合を含む被覆層を設ける処理が、テトラアルコキシシランを用いてシリカ被覆層を設ける処理である請求項3に記載の耐候性ハードコートフィルム。
  5. 前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、10〜200nmである請求項1〜4のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  6. 前記表面被覆処理された金属酸化物微粒子の平均粒径が、20〜210nmである請求項1〜5のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  7. 前記シリカ層の膜厚が、0.5〜100nmである請求項4〜6のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  8. 前記合成樹脂は、紫外線硬化樹脂である請求項1〜7のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  9. 前記透明接着層が、エチレン酢酸ビニルコポリマーのトリアリルイソシアヌレート架橋物からなる請求項1〜8のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  10. 前記透明基材が、ポリエチレンテレフタレートである請求項1〜9のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  11. 前記透明ハードコート層の表面に、反射防止層が形成されている請求項1〜10のいずれかに記載の耐候性ハードコートフィルム。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のハードコートフィルムが、前記透明接着層によってガラス面に接着されてなるフィルム強化ガラス。
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