JP2003021077A - 可変容量型ポンプ - Google Patents

可変容量型ポンプ

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JP2003021077A
JP2003021077A JP2001207114A JP2001207114A JP2003021077A JP 2003021077 A JP2003021077 A JP 2003021077A JP 2001207114 A JP2001207114 A JP 2001207114A JP 2001207114 A JP2001207114 A JP 2001207114A JP 2003021077 A JP2003021077 A JP 2003021077A
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pump
chamber
fluid pressure
cam ring
pressure
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JP2001207114A
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Makoto Watanabe
渡辺  誠
Toshiya Tatsumoto
敏哉 辰本
Hirotoshi Mochiyama
博俊 持山
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Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C14/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations
    • F04C14/18Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber
    • F04C14/22Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members
    • F04C14/223Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members using a movable cam
    • F04C14/226Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members using a movable cam by pivoting the cam around an eccentric axis

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変容量型ポンプにおいて、負荷発生時の吐
出流量の変動を抑制すること。 【解決手段】 可変容量型ポンプ10において、カムリ
ング22を挟んで第1流体圧室41の反対側に加圧シリ
ンダ50を設け、加圧シリンダ50に挿入したピストン
52をカムリング22に衝接し、加圧シリンダ50の油
室51をポンプ吐出側通路28Bに介装し、第1流体圧
室41と加圧シリンダ50の油室51にポンプ吐出側通
路28Bに設けた主絞り58の上流側の圧力を導入し、
第2流体圧室42に主絞り58の下流側の圧力を導入す
るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のパワーステ
アリング装置等に用いられる可変容量型ポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の油圧パワーステアリング
装置で操舵力をアシストするために、特許2932236号公
報に記載の如くの可変容量型ポンプが提案されている。
この従来の可変容量型ポンプは、自動車のエンジンで直
接回転駆動されるものであり、ポンプケーシングに嵌装
したアダプタリングに移動変位可能に嵌装されたカムリ
ング内にロータを設け、カムリングとロータの外周部と
の間にポンプ室を形成している。
【0003】そして、この従来技術では、カムリングを
アダプタリング内で移動変位可能とし、かつポンプ室の
容積が最大となるような付勢力をばねによりカムリング
に付与するとともに、カムリングとアダプタリングとの
間に第1と第2の流体圧室を分割形成し、ポンプ吐出側
通路に設けた主絞りの上、下流側の圧力差によって作動
し、ポンプ室からの圧力流体の吐出流量に応じて両流体
圧室への供給流体圧を制御することによりカムリングを
移動させる切換弁を有し、結果として、ポンプ室の容積
を変化させてポンプ室からの吐出流量を制御する。これ
により、この可変容量型ポンプでは、回転数が低い自動
車の停車時や低速走行時には大きな操舵アシスト力が得
られるように吐出流量を大とし、回転数の高い高速走行
時には操舵アシスト力を小さくするように吐出流量を一
定量以下に制御し、パワーステアリング装置に要求され
る操舵アシスト力を発生可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来技術
(特許2932236)では、ポンプ室のロータ回転方向下流
側の吐出領域に開口する吐出ポートのポンプ軸まわりに
おける開口範囲を第2の流体圧室の側にずらして配置し
ているため、パワーステアリング装置の操舵等の被利用
機器の作動による負荷発生時に、ポンプ室内で生ずる圧
力変動(カムリング内圧の上昇)に基づく力がカムリン
グを第2流体圧室の側に移動させてポンプの吐出流量を
変動させる。特許2932236では、上述のカムリング内圧
の上昇に対抗できる程度の略吐出圧力に近い主絞りの下
流側の流体圧を第2流体圧室に導入したから、この導入
圧力によりカムリングの上述の移動を抑え込み、上述の
流量の変動を防止できるとしているが、これは誤りであ
って流量の変動を防止できない。
【0005】何故ならば、カムリングに作用する力(ば
ねは除く)は、第1流体圧室、第2流体圧室、ポンプ室
の流体圧であり、負荷発生時には、ポンプ室〜被利用機
器の吐出系の全域に圧力の変動が伝播する。このとき、
第1流体圧室に生じた圧力変動に基づく力と、第2流体
圧室に生じた圧力変動に基づく力はそれらの受圧面が略
同面積であって対向しているから互いに相殺されるもの
の、ポンプ室に生じた圧力変動に基づく力は依然として
残り、この力がカムリングを第2流体圧室の側に移動さ
せて流量を変動させる。
【0006】本発明の課題は、可変容量型ポンプにおい
て、負荷発生時の吐出流量の変動を抑制することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ポン
プケーシングに挿入されるポンプ軸に固定して回転駆動
されるとともに、多数のベーンを溝に収容して半径方向
に移動可能としてなるロータと、ポンプケーシング内の
嵌装孔に嵌装され、ロータの外周部との間にポンプ室を
形成するとともに、ポンプケーシング内で移動変位可能
とされ、ポンプケーシングとの間に第1と第2の流体圧
室を形成するカムリングとを有し、ポンプ室のロータ回
転方向下流側の吐出領域に開口する吐出ポートのポンプ
軸まわりにおける開口範囲を第2の流体圧室の側にずら
してなる可変容量型ポンプにおいて、カムリングを挟ん
で第1流体圧室の反対側に加圧シリンダを設け、加圧シ
リンダに挿入したピストンをカムリングに衝接し、加圧
シリンダの油室をポンプ吐出側通路に介装し、第1流体
圧室と加圧シリンダの油室にポンプ吐出側通路に設けた
主絞りの上流側の圧力を導入し、第2流体圧室に該主絞
りの下流側の圧力を導入したものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て更に、前記加圧シリンダの油室をポンプ吐出側通路に
介装し、加圧シリンダの油室に連通しているピストンの
連絡路を主絞りとし、この連絡路の開口面積を加圧シリ
ンダのエッジにより変化したものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において更に前記加圧シリンダの油室に付勢手段を配設
し、付勢手段はピストンを介してカムリングをロータ外
周部との間でのポンプ容量を最大とする方向に付勢した
ものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明によれば下記、の作用があ
る。負荷発生時に、ポンプ室に生じた圧力変動に基づ
く力が、加圧シリンダの油室に生じた圧力変動に基づく
ピストンの押し力によって対抗され、結果として、ポン
プ室に生じた圧力変動に基づく力がカムリングを第2流
体圧室の側に移動させて吐出流量を変動せしめることを
抑制できる。
【0011】加圧シリンダの油室をポンプ吐出側通路
に介装したから、ポンプ吐出側通路から分岐した加圧シ
リンダの油室への連通路を別途設ける必要がない。
【0012】請求項2の発明によれば下記の作用があ
る。ポンプの回転数が増加していったとき、カムリン
グの移動に伴うピストンの移動により主絞りを絞り、ポ
ンプの吐出通路の下流側に圧送される吐出流量を主絞り
の絞り量に比例して低減できる。
【0013】請求項3の発明によれば下記の作用があ
る。付勢手段を加圧シリンダの油室に配設したから、
加圧シリンダと付勢手段の両方を有しながら、ポンプの
形状を小型化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は可変容量型ポンプを示す断
面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は切換
弁を示す断面図、図4は可変容量型ポンプの変形例を示
す断面図である。
【0015】可変容量型ポンプ10は、自動車の油圧パ
ワーステアリング装置の油圧発生源となるベーンポンプ
であり、図1、図2に示す如く、ポンプケーシング11
に挿入されるポンプ軸12にセレーションにより固定さ
れて回転駆動されるロータ13を有している。ポンプケ
ーシング11は、ポンプハウジング11Aとカバー11
Bをボルト14で一体化して構成され、軸受15A〜1
5Cを介してポンプ軸12を支持している。ポンプ軸1
2は、自動車のエンジンで直接回転駆動可能とされてい
る。
【0016】ロータ13は周方向の多数位置のそれぞれ
に設けた溝16にベーン17を収容し、各ベーン17を
溝16に沿う半径方向に移動可能としている。
【0017】ポンプケーシング11のポンプハウジング
11Aの嵌装孔20には、プレッシャプレート18、ア
ダプタリング19が積層状態で嵌着され、これらは後述
する支点ピン21によって周方向に位置決めされた状態
でカバー11Bにより側方から固定保持されている。支
点ピン21の一端はカバー11Bに装着固定されてい
る。
【0018】ポンプケーシング11のポンプハウジング
11Aに固定されている上述のアダプタリング19には
カムリング22が嵌装されている。カムリング22は、
ロータ13とある偏心量をもってロータ13を囲み、プ
レッシャプレート18とカバー11Bの間で、ロータ1
3の外周部との間にポンプ室23を形成する。そして、
ポンプ室23のロータ回転方向上流側の吸込領域には、
カバー11Bに設けた吸込ポート24が開口し、この吸
込ポート24にはハウジング11A、カバー11Bに設
けた吸込通路(ドレン通路)25A、25Bを介してポ
ンプ10の吸込口26が連通せしめられている。他方、
ポンプ室23のロータ回転方向下流側の吐出領域には、
プレッシャプレート18に設けた吐出ポート27が開口
し、この吐出ポート27にはハウジング11Aに設けた
高圧力室28A、吐出通路28Bを介してポンプ10の
吐出口29が連通せしめられている。
【0019】これにより、可変容量型ポンプ10にあっ
ては、ポンプ軸12によってロータ13を回転駆動し、
ロータ13のベーン17が遠心力でカムリング22に押
し付けられて回転するとき、ポンプ室23のロータ回転
方向上流側では隣り合うベーン17間とカムリング22
とが囲む容積を回転とともに拡大して作動流体を吸込ポ
ート24から吸込み、ポンプ室23のロータ回転方向下
流側では隣り合うベーン17間とカムリング22とが囲
む容積を回転とともに減縮して作動流体を吐出ポート2
7から吐出する。
【0020】可変容量型ポンプ10は、図2に示す如
く、吐出ポート27のポンプ軸12まわりにおける開口
範囲αを、後述する第2流体圧室42の側に角度βだけ
ずらして配置している。
【0021】しかるに、可変容量型ポンプ10は、吐出
流量制御装置40を有している。吐出流量制御装置40
は、ポンプケーシング11に固定されている上述のアダ
プタリング19の鉛直最下部に前述の支点ピン21を載
置し、カムリング22の鉛直最下部をこの支点ピン21
に支持し、カムリング22をアダプタリング19内で揺
動変位可能としている。
【0022】吐出流量制御装置40は、ポンプケーシン
グ11を構成するポンプハウジング11Aにおいて、カ
ムリング22を挟んで後述する第1流体圧室41の反対
側に加圧シリンダ50を螺着しOリングを介する密封状
態で設け、加圧シリンダ50の油室51を吐出通路28
Bの中間に介装し、この油室51に挿入したピストン5
2を、アダプタリング19に設けたピストン孔53を通
してカムリング22の外面に衝接している。また、加圧
シリンダ50の油室51に付勢手段としてのばね54を
配設し、ばね54はピストン52を介してカムリング2
2をロータ13の外周部との間でポンプ室23の容積
(ポンプ容量)を最大とする方向へ付勢している。ピス
トン52はばね54を収容する空洞を備えた一端閉塞円
筒中空体からなる。
【0023】尚、アダプタリング19は第1流体圧室4
1を形成する内周部の一部にカムリング移動規制ストッ
パ19Aを突状形成され、後述するようにポンプ室23
の容積を最大とするカムリング22の移動限を規制され
る。また、アダプタリング19は後述する第2流体圧室
42を形成する内周部の一部にカムリング移動規制スト
ッパ19Bを突状形成され、後述するようにポンプ室2
3の容積を最小とするカムリング22の移動限を規制さ
れる。
【0024】また、吐出流量制御装置40は、カムリン
グ22とアダプタリング19との間に第1と第2の流体
圧室41、42を形成している。即ち、第1流体圧室4
1と第2流体圧室42は、カムリング22とアダプタリ
ング19の間で、支点ピン21と、その軸対称位置に設
けたシール材43とで分割される。このとき、第1と第
2の流体圧室41、42は、カムリング22とアダプタ
リング19の間の両側方をカバー11Bとプレッシャプ
レート18により区画され、アダプタリング19の前述
したカムリング移動規制ストッパ19A、19Bにカム
リング22が衝合したときに、ストッパ19Aの両側に
分離される第1流体圧室41同士を連絡する連絡溝、ス
トッパ19Bの両側に分離される第2流体圧室42同士
を連絡する連絡溝をプレッシャプレート18に備える。
【0025】ここで、前述の加圧シリンダ50の油室5
1はポンプ10の吐出通路28Bの中間に介装してい
る。これにより、ポンプ10の吐出経路において、ポン
プ室23から吐出されてプレッシャプレート18の吐出
ポート27、ポンプハウジング11Aの高圧力室28A
を経由して吐出通路28Bに達した圧力流体は、加圧シ
リンダ50の周囲の環状溝55A、該加圧シリンダ50
の壁面に開口した通路55Bから油室51を通って吐出
通路28Bの下流側へと送出される。そして、加圧シリ
ンダ50の油室51に挿入されているピストン52は該
油室51を下流側の吐出通路28Bに連通する孔状連絡
路56を該ピストン52の中空体の壁面に穿設して有
し、カムリング22の移動に伴うピストン52の移動時
に、下流側の吐出通路28Bへの連絡路56の開口面積
を加圧シリンダ50の先端エッジ57により変化させる
ことにより、可変主絞り58を構成している。
【0026】そして、吐出流量制御装置40は、ポン
プ室23の容積を最小とする方向への移動変位をカムリ
ング22に与える第1流体圧室41に、主絞り58の上
流側の圧力を後述する切換弁装置60を介して導入し、
ポンプ室23の容積を最大とする方向への移動変位を
カムリング22に与える第2流体圧室42に、主絞り5
8の下流側の圧力を吐出通路28Bからアダプタリング
19のピストン孔53を介して導入し、ポンプ室23
の容積を最大とする方向への移動変位をカムリング22
に与える加圧シリンダ50の油室51に、主絞り58の
上流側の圧力を直接的に導入する。第1流体圧室41、
第2流体圧室42、加圧シリンダ50の油室51に作用
する圧力のバランスによって、カムリング22をばね5
4の付勢力に抗して移動させ、ポンプ室23の容積を変
化させてポンプ10の吐出流量を制御する。
【0027】ここで、吐出流量制御装置40にあって
は、主絞り58の上、下流側の圧力差によって作動し、
ポンプ室23からの圧力流体の吐出流量に応じて第1流
体圧室41への供給流体圧を制御する切換弁装置60を
有する。具体的には、切換弁装置60は、第1流体圧室
41に接続された連絡路61と吐出通路28Bの主絞り
58より上流側の連絡路67との間に介装され、連絡路
61に設けた絞り61Aとの連携により、ポンプ10の
低回転域では第1流体圧室41を連絡路67に対して閉
じ、高回転域では第1流体圧室41を連絡路67に接続
する。
【0028】尚、切換弁装置60は、ポンプハウジング
11Aに穿設した弁格納孔62にスプリング63、切換
弁64を収容し、スプリング63で付勢される切換弁6
4をポンプハウジング11Aに螺着したキャップ65で
担持している。切換弁64は、弁体64A、切換弁体6
4Bを備え、弁体64Aの一端側に設けた加圧室66A
に吐出通路28Bの主絞り58より上流側の連絡路67
を連通し、切換弁体64Bの他端側に設けたスプリング
63が格納されている背圧室66Bに吐出通路28Bの
主絞り58より下流側の連絡路68を第2流体圧室42
を介して連通している。また、弁体64Aと切換弁体6
4Bの間のドレン室66Cには前述した吸込通路(ドレ
ン通路)25Aが貫通して形成され、タンクに連絡され
る。切換弁体64Bは、前述の連絡路61を開閉可能と
している。即ち、ポンプ10の吐出圧力が低い低回転域
では、スプリング63の付勢力により切換弁64を図2
に示す原位置に設定し、切換弁体64Bにより第1流体
圧室41と連絡路67との連絡を閉じ、ポンプ10の中
高回転域では加圧室66Aに加えられる連絡路67の高
圧流体により切換弁64を移動させて連絡路61を開
き、第1流体圧室41に連絡路67の高圧流体を導入す
る。尚、連絡路67には絞り67Aが設けられ、主絞り
58の上流側からの脈動を吸収可能とする。
【0029】従って、吐出流量制御装置40を用いたポ
ンプ10の吐出流量特性は以下の如くになる。
【0030】(1)ポンプ10の回転数が低い自動車の低
速走行域では、ポンプ室23から吐出されて切換弁装置
60の加圧室66Aに及ぶ流体の圧力が未だ低く、切換
弁64は原位置に位置し、切換弁64は第1流体圧室4
1への連絡路61を閉じる。このため、主絞り58の上
流側の圧力は第1流体圧室41に供給されず、第2流体
圧室42には主絞り58の下流側の圧力が印加され、加
圧シリンダ50の油室51には主絞り58の上流側の圧
力が印加される。このため、カムリング22は第1流体
圧室41と第2流体圧室42の圧力差と加圧シリンダ5
0のピストン52の押し力とばね54の付勢力によりポ
ンプ室23の容積を最大とする側に維持され、ポンプ1
0の吐出流量は、回転数に比例して増加する。
【0031】(2)ポンプ10の回転数の増加により、ポ
ンプ室23から吐出されて切換弁装置60の加圧室66
Aに及ぶ流体の圧力が高くなると、切換弁装置60はス
プリング63の付勢力に抗して切換弁64を移動させて
第1流体圧室41への連絡路61を開く。これにより、
第1流体圧室41の圧力が上がり、カムリング22はポ
ンプ室23の容積を小さくする側に移動していく。従っ
て、ポンプ10の吐出流量は、回転数の増加に対し、回
転数の増加による流量増加分と、ポンプ室23の容積減
縮による流量減少分とを相殺し、一定の大流量を維持す
る。
【0032】(3)ポンプ10の回転数が継続して更に増
加し、カムリング22が更に移動することにより、カム
リング22が加圧シリンダ50のピストン52を一定量
超えて押動すると、このピストン52の移動により主絞
り58を絞り始める。従って、ポンプ10の吐出通路2
8Bの下流側に圧送される吐出流量は、この主絞り58
の絞り量に比例して低減する。
【0033】(4)ポンプ10の回転数が一定値を超える
自動車の高速運転域に達すると、カムリング22がアダ
プタリング19のストッパ19Bに衝合する移動限に達
し、主絞り58の絞り量も最大となり、ポンプ10の吐
出流量は一定の小流量を維持する。
【0034】尚、ポンプ10にあっては、高圧力室28
Aと吸込通路(ドレン通路)25Aと、ドレン室66C
の間に、ポンプ吐出側での過大流体圧をリリーフする切
換弁としてのリリーフ弁70を有している。また、ポン
プ10は、吸込通路25Bからポンプ軸12の軸受15
Cに向かう潤滑油供給路121をカバー11Bに穿設
し、ポンプ軸12の軸受15Bまわりから吸込通路25
Aに戻る潤滑油戻り路122をポンプハウジング11A
に穿設してある。
【0035】リリーフ弁70は、図3に示す如く、切換
弁装置60に内蔵され、切換弁64そのものからなる主
弁71にパイロット弁を構成するボール73を付帯させ
たパイロット作動型にて構成されている。そして、主弁
71は、ポンプ吐出側通路に設けた主絞り58の上流側
通路、換言すれば第1弁室(加圧室66Aと同じ)81
をドレン通路25A(吸込通路)に対し開閉可能とす
る。また、ボール73には、ポンプ吐出側通路に設けた
主絞り58の下流側の流体圧、ひいては第2弁室(背圧
室66Bと同じ)82の流体圧が印加される。
【0036】具体的には、リリーフ弁70は、下記(a)
〜(c) の構成を備える。 (a)リリーフ弁70は、弁格納孔62内に摺動可能に主
弁71(切換弁64)を設け、弁格納孔62の主弁71
に対する一端側に定めた第1弁室81(加圧室66A)
には、ポンプ10の吐出側通路に設けた主絞り58の上
流側の流体圧を印加する。また、弁格納孔62の主弁7
1に対する他端側に定めた第2弁室82(背圧室66
B)には、該主絞り58の下流側の流体圧を印加する。
そして、リリーフ弁70は、第1弁室81をドレン室6
6C経由でドレン通路25Aに連絡するリリーフ路83
(不図示)を弁格納孔62に設け、主弁71を第1弁室
81の側に付勢して主弁71をリリーフ路83の閉じ位
置に設定するスプリング84(スプリング63と同じ)
を備える。
【0037】(b)リリーフ弁70は、流体圧をリリーフ
するための軸孔71Aが形成されるとともに該軸孔71
Aに交差するリリーフ孔71Bが形成されて弁格納孔6
2に摺動可能に設けられる主弁71と、主弁71の軸孔
71Aの流入側開口端に挿着されて該軸孔71Aの内外
を連通する連通孔72Aを備えるとともに該連通孔72
Aの流出側端にボール受面72Bが形成された弁シート
72と、主弁71の軸孔71Aに移動可能に設けられて
いて弁シート72のボール受面72Bに当接可能とされ
るボール73と、主弁71の軸孔71Aに設けられてい
てスプリング75にバックアップされる状態でボール7
3を弁シート72のボール受面72Bに押圧するボール
押面74Aを備えたスプリング押え74とを有する。
尚、71Cは主弁71のスプリング75を収容する軸孔
71Aの側壁に設けられてスプリング押え74の移動を
スムースにするためにドレン室66C、ドレン通路25
Aに対向している流体圧逃し孔(リリーフ孔)である。
【0038】(c)リリーフ弁70の弁シート72のボー
ル受面72Bを、その連通孔72Aの軸方向で流体が流
出する方向に向けて拡開するテーパ面とする。同時に、
スプリング押え74のボール押面74Aの周辺端面74
Bを、該スプリング押え74の軸方向で反ボール押圧方
向に向けて拡開するテーパ面とする。
【0039】リリーフ弁70は、ポンプ10が用いられ
ているパワーステアリング装置による操舵の据え切り状
態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が過大
になり、主絞り58の下流側の吐出通路につながってい
る第2弁室82の流体圧がリリーフ設定圧に達すると、
第2弁室82の流体圧がボール73をスプリング75に
抗して開動作せしめる。これにより、第2弁室82の流
体圧をリリーフ孔71Bからドレン室66C経由でドレ
ン通路25Aへリリーフし、このリリーフによる第2弁
室82の流体圧の低減状態下で、主弁71を第1弁室8
1の流体圧によりスプリング84に抗して開動作させ、
結果として第1弁室81の流体圧をリリーフ路83から
ドレン室66C経由でドレン通路25Aへリリーフ可能
とする。これにより、ポンプ吐出側の過大流体圧をリリ
ーフできるものとなる。
【0040】本実施形態によれば以下の作用がある。 カムリング22に作用する力(ばね54は除く)は、
第1流体圧室41、第2流体圧室42、加圧シリンダ5
0の油室51、ポンプ室23の流体圧であり、負荷発生
時には、ポンプ室23〜被利用機器の吐出系の全域に圧
力の変動が伝播する。このとき、第1流体圧室41に生
じた圧力変動に基づく力と、第2流体圧室42に生じた
圧力変動に基づく力はそれらの受圧面が略同面積であっ
て対向しているから互いに相殺される。また、ポンプ室
23に生じた圧力変動に基づく力は、加圧シリンダ50
の油室51に生じた圧力変動に基づくピストン52の押
し力によって対抗され、結果として、ポンプ室23に生
じた圧力変動に基づく力がカムリング22を第2流体圧
室42の側に移動させて吐出流量を変動せしめることを
抑制できる。
【0041】加圧シリンダ50の油室51を吐出通路
28Bに介装したから、吐出通路28Bから分岐した加
圧シリンダ50の油室51への連絡路を別途設ける必要
がなく、油路の形成を簡素化できる。
【0042】加圧シリンダ50の油室51に連通して
いるピストン52の連絡路56を主絞り58としたか
ら、ポンプ10の回転数が増加し、カムリング22が上
述の力のバランスによりポンプ室23の容積を小さく
する側に移動していったとき、このカムリング22の移
動に伴うピストン52の移動により主絞り58を絞り、
ポンプ10の吐出通路28Bの下流側に圧送される吐出
流量を主絞り58の絞り量に比例して低減できる。
【0043】カムリング22をポンプ室23の容積が
最大となる方向に付勢する付勢手段としてのばね54を
設けたから、ポンプ10の回転開始時にカムリング22
は必ずポンプ室23の容積が最大となる原状態に維持
し、カムリング22の移動制御を安定化できる。また、
ばね54を加圧シリンダ50の油室51に配設したか
ら、加圧シリンダ50とばね54の両方を有しながら、
ポンプ10の形状を小型化できる。
【0044】図4のポンプ10が図1〜図3のポンプ1
0と異なる点は、加圧シリンダ50において、ピストン
52に設けた連絡路56に、該ピストン52の外周に連
続する環状の帯状溝56Aを設け、吐出通路28Bへの
帯状溝56Aの開口面積を加圧シリンダ50の先端エッ
ジ57により変化させることにより、主絞り58を構成
したことにある。
【0045】以上、本発明の実施の形態を図面により記
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、可変容量
型ポンプにおいて、負荷発生時の吐出流量の変動を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は可変容量型ポンプを示す断面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は切換弁を示す断面図である。
【図4】図4は可変容量型ポンプの変形例を示す断面図
である。
【符号の説明】
10 可変容量型ポンプ 11 ポンプケーシング 12 ポンプ軸 13 ロータ 16 溝 17 ベーン 19 アダプタリング 20 嵌装孔 22 カムリング 23 ポンプ室 27 吐出ポート 28B 吐出通路(ポンプ吐出側通路) 41 第1流体圧室 42 第2流体圧室 50 加圧シリンダ 51 油室 52 ピストン 54 ばね(付勢手段) 56 連絡路 57 エッジ 58 主絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持山 博俊 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台112番地1 株 式会社ショーワ4輪開発センター内 Fターム(参考) 3H040 AA03 BB11 CC18 CC19 CC22 DD22 DD23 DD33 DD40 3H044 AA02 BB05 CC22 DD12 DD13 DD28 DD35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプケーシングに挿入されるポンプ軸
    に固定して回転駆動されるとともに、多数のベーンを溝
    に収容して半径方向に移動可能としてなるロータと、 ポンプケーシング内の嵌装孔に嵌装され、ロータの外周
    部との間にポンプ室を形成するとともに、ポンプケーシ
    ング内で移動変位可能とされ、ポンプケーシングとの間
    に第1と第2の流体圧室を形成するカムリングとを有
    し、 ポンプ室のロータ回転方向下流側の吐出領域に開口する
    吐出ポートのポンプ軸まわりにおける開口範囲を第2の
    流体圧室の側にずらしてなる可変容量型ポンプにおい
    て、 カムリングを挟んで第1流体圧室の反対側に加圧シリン
    ダを設け、加圧シリンダに挿入したピストンをカムリン
    グに衝接し、 加圧シリンダの油室をポンプ吐出側通路に介装し、 第1流体圧室と加圧シリンダの油室にポンプ吐出側通路
    に設けた主絞りの上流側の圧力を導入し、第2流体圧室
    に該主絞りの下流側の圧力を導入することを特徴とする
    可変容量型ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記加圧シリンダの油室をポンプ吐出側
    通路に介装し、加圧シリンダの油室に連通しているピス
    トンの連絡路を主絞りとし、この連絡路の開口面積を加
    圧シリンダのエッジにより変化させる請求項1に記載の
    可変容量型ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記加圧シリンダの油室に付勢手段を配
    設し、付勢手段はピストンを介してカムリングをロータ
    外周部との間でのポンプ容量を最大とする方向に付勢す
    る請求項1又は2に記載の可変容量型ポンプ。
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