JP2003015049A - 格子照明顕微鏡およびこれを用いた観察方法 - Google Patents

格子照明顕微鏡およびこれを用いた観察方法

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JP2003015049A
JP2003015049A JP2001195249A JP2001195249A JP2003015049A JP 2003015049 A JP2003015049 A JP 2003015049A JP 2001195249 A JP2001195249 A JP 2001195249A JP 2001195249 A JP2001195249 A JP 2001195249A JP 2003015049 A JP2003015049 A JP 2003015049A
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Hisao Osawa
日佐雄 大澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標本に照明する格子模様のピッチに対して画
素ピッチが十分小さくない場合でも、良好な画質の画像
を得ることができるようにする。 【解決手段】 格子照明顕微鏡が、一次元格子3からの
一次元格子模様の照明光を出射する照明光源と、標本1
6を載置する標本載置台15と、格子模様の照明を受け
て標本載置台上の標本から出射される観察光を受けて標
本の像を結像させる結像光学系と、結像光学系により結
像された標本の像を撮影するCCDカメラ8とを備えて
構成され、CCDカメラ8により撮影された標本の像に
おける格子模様の方向と撮像素子における画素の配列方
向との回転位置を調整する方向調整装置12を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標本に格子模様の
照明を行う格子照明顕微鏡およびこの格子照明顕微鏡を
用いて標本の観察を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の光学顕微鏡は標本の三次元構造
(立体構造)の観察には適していないが、このことにつ
いて簡単に説明する。通常の光学顕微鏡では、焦点をぼ
かしたときに標本に細かい構造がなければ焦点がぼける
だけで合焦時の像と変わりない像しか得ることができな
い。なお、標本に細かい構造がある場合には焦点ずれに
対応して細かい構造の見え方に変化があると考えられる
が、焦点をぼかしたときには像全体の光量の積分強度は
ほとんど変化しないため、焦点ずれに伴う細かい構造の
見え方に変化があったとしても、背景光に邪魔されてそ
の変化を観察するのが困難であった。このことから分か
るように通常の顕微鏡では、標本における光学系の光軸
方向の情報変化を得ることが困難であり、このため、標
本の三次元構造(立体構造)の観察には不向きであっ
た。
【0003】一方、標本の三次元構造の観察が可能な顕
微鏡として共焦点顕微鏡がある。共焦点顕微鏡は、標本
を点状に照明するとともにその照明点で散乱された光を
もう一度結像させて点状の光検出器で捉えることによ
り、標本中で焦点の合っている面のみの情報を得ること
ができるようになっている。このため、この照明点を標
本の表面において二次元的に走査することで、従来の顕
微鏡で得ることができる標本の二次元的な情報のみなら
ず、光軸方向における第3次元の情報を得ることがで
き、標本の三次元観察が可能である。このようなことか
ら、共焦点顕微鏡は標本の立体構造を観察したいという
要求のあるところに、近年急速にその利用が広まってい
る。
【0004】ところが共焦点顕微鏡はその原理上、標本
の表面に点状の照明光(光スポット)を照射し、これを
標本表面において二次元的に走査しながらこれと同期し
て光強度を計測する必要がある。このため、光スポット
を標本に照射する光学系として、レーザー、リレーレン
ズ、偏向光学素子もしくは、ニポウディスク、ディスク
回転機構が必要になる。この結果、顕微鏡システム全体
が大型化しやすく、製造コストが高くなるという問題が
あった。
【0005】これに対して、安価に標本の三次元画像を
得ることのできる小型の顕微鏡として、格子状に標本を
照明する顕微鏡(以下、格子照明顕微鏡と称する)があ
る。この格子照明顕微鏡は、標本に照明されてここで散
乱された照明光において、焦点ずれに対して0次光の信
号強度はほとんど変化しないのに対し、0次光以外の光
は焦点ずれによって急速に信号強度を失っていくことに
着目して作られている。すなわち、格子照明顕微鏡で
は、標本を格子状に照明してわざと散乱光の主成分が0
次光以外となるようにしておき、残った0次光を画像間
演算によって除去し、焦点ずれに対して敏感な顕微鏡を
構成している。このため、格子照明顕微鏡を用いて標本
のうちの焦点があっている面のみからの信号を求める操
作を、光軸方向に標本を移動させながら行うことで標本
の三次元像を得ることができる。
【0006】この格子照明顕微鏡の原理を簡単に説明す
る。まず、標本の照明パターンとして、ピッチΛの一次
元正弦波を仮定すると、式(1)の関係が成立するた
め、画像上の各点における光強度I(t,ω)は、式
(2)のようになる。
【0007】
【数1】 S(t,ω)=1+m・cos(ν・t+φ) ・・・(1) 但し、ν=λ/(Λ・n・NA)
【0008】
【数2】 I(t,ω)=I+Icosφ+Isinφ ・・・(2)
【0009】なお、式(1)において、S(t,ω)は標
本上の光強度分布である。(t,ω)は標本上の実座標
(x,y)を波長λと屈折率nおよび開口数NAで規格化
した座標であり、(t,ω)=(2πnNA/λ)・(x,y)
の関係が成立する。符号mは正弦波の振幅を示し、mが
大きい方がコントラストの高い正弦波状照明となること
を意味する。νは標本上に投影されている照明パターン
のピッチΛ、対物レンズ−標本間の屈折率nから決まる
空間周波数である。NAは開口数で、NA=sinαであ
り、αは対物レンズの最も外側を通ってくる光と主光線
とのなす角度である。φは正弦波状照明の原点における
位相であり、本顕微鏡では3枚の画像を3つの位相で取
得するが、φはその一つ目の位相である。よって、以
下に示すφ は二つ目の位相、φは三つ目の位相であ
る。
【0010】ここで、φ=0、φ=2π/3、φ
=4π/3とすることで、通信工学におけるSquare-Law
と同様に、式(3)のようになって0次光を除去する
ことができる。その結果、このときの焦点ずれに対する
信号応答は、式(4)のように表される。従って、光学
系の光軸方向の分解能がおおよそ、式(5)に示すよう
になる。なお、これらの式において、J1は一次のベッ
セル関数であり、λは光波長であり、nは対物レンズと
標本の間の屈折率である。
【0011】
【数3】
【0012】
【数4】
【0013】
【数5】
【0014】このように式(5)により、適切なνを選
択することで光軸方向の分解能Δzは非常に小さな値に
することが可能となり、その場合は焦点ずれに対して敏
感となることが分かる。このため、この顕微鏡による観
察では光軸方向における極く小さな幅の領域においての
み焦点が合うことになり、このように焦点が合った状態
で光軸方向に観察標本を移動させて、得られた観察画像
を光軸方向の移動量に対応させて処理することにより観
察標本の三次元画像を得ることができる。
【0015】上記の原理に従って構成された格子照明顕
微鏡の例を図4に示している。この顕微鏡は、矢印A方
向に変化する正弦波状の透過率分布を持った一次元格子
53を有し、この一次元格子53が白色光源51から出
射した光をコンデンサレンズ52でほぼ平行光束とされ
た光で照明される。これにより、光強度が一次元方向に
正弦波状に変化する一次元格子模様(縞模様)の光が一
次元格子53から出射され、この光が照明レンズ56を
透過してハーフミラー57により顕微鏡観察光学経路内
に入射される。
【0016】この光学経路内には、ハーフミラー57の
下側に位置する対物レンズ58と、対物レンズ58の下
側に配設された標本台60と、ハーフミラー57の上側
に位置するリレーレンズ61と、リレーレンズ61の上
側に位置するCCDカメラ(撮像素子)62とが垂直に
延びる同一光軸上に並んで配設されている。上記のよう
にして一次元格子53から出射されて照明レンズ56を
透過した一次元格子模様の光はハーフミラー57により
反射され、照明レンズ56と瞳位置を共有する対物レン
ズ58を透過して標本台60の標本載置面60aに結像
される。すなわち、照明レンズ56に対する一次元格子
53の位置と、対物レンズ58に対する標本載置面60
aの位置とが共役な関係に設定されており、標本台60
の標本載置面60aに一次元格子53の像ができるよう
になっている。この結果、標本台60の標本載置面60
aに載置された標本が、一次元格子53を透過して作ら
れて一次元的に正弦波状に変化する強度分布をもった一
次元格子模様の光による照明を受ける。
【0017】このようにして一次元格子模様の照明がな
された標本の像を、対物レンズ58、リレーレンズ61
からなる結像光学系を通してCCDカメラ62に結像さ
せ、その信号を制御用コンピュータ63に取り込んで格
子状の標本像を得る。
【0018】次に、制御用コンピュータ63から圧電素
子ドライバ55に制御信号を出力し、圧電素子ドライバ
55により圧電素子54をわずかに伸縮させ、この圧電
素子54に繋がる上記一次元格子53を格子の並びの方
向(矢印A方向)に移動させる。このとき圧電素子54
の伸縮長さを、上記一次元格子53の格子ピッチの1/
3となるようにしておく。すると、標本載置面60a上
の標本に照明される格子模様(縞)はその位相が1/3
だけずれた模様となる。そして、このときの標本像を上
記と同様にCCDカメラ62により撮像しておく。
【0019】さらに、同様にして圧電素子54により一
次元格子53を格子ピッチの2/3だけ移動させて標本
を照明し、このときの標本像もCCDカメラ62により
撮像しておく。
【0020】以上のようにして撮像されたときの各画像
を、上記の式(3)におけるI,I,Iとして式
(3)により光強度Iを計算すれば、標本上の焦点の
合っている高さにおける画像のみを得ることができる。
そして、標本台60を光軸方向に移動させて上記と同様
にして焦点の合っている高さにおける画像を取り込むこ
とにより、標本の三次元画像を得ることができる。
【0021】ところで、図4に示した格子照明顕微鏡に
おいて、その縦分解能は式(5)に示されるように、ν
=1、すなわち、Λ=λ/nNAのときに最も高くな
る。顕微鏡における解像限界は理論上λ/2nNAであ
るから、上記の照明ピッチΛは顕微鏡で解像できる下限
の二倍しかなく、かなり細かい。このような細かな格子
状照明を受けた標本の像をCCDカメラ62により撮像
する構成であるため、CCDカメラ62により撮像され
る格子状照明のピッチもかなり細かい。例えば、波長λ
=546nmの照明光と、NA=0.7の対物レンズを
組み合わせた場合、最も高い縦分解能を得られる格子照
明ピッチは、標本上においてΛ=0.546/0.72
=0.755μmとなる。この格子状照明をCCDカメ
ラ62で撮像すると、対物レンズ58とリレーレンズ6
1の総合倍率が40倍であれば、CCDカメラ62上で
はピッチが約30μmの格子状模様となる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的なC
CDカメラ62の画素サイズはおよそ10μmであるた
め、上記の格子状照明はその1周期がCCDカメラ62
の3画素分でしかない。このような状況において、格子
模様の照明を行った標本をCCDカメラで撮像する場合
に、格子模様のピッチが画素ピッチの整数倍から僅かに
ずれただけで、CCDカメラ62により撮像された格子
状模様のコントラストにアンバランスが生じるという問
題がある。これについて以下に説明する。
【0023】上述の格子照明顕微鏡において、CCDカ
メラ62により正弦波状の格子照明を撮像したときの各
CCD画素(ピクセル)毎の信号強度を画素を横軸にと
って図5(a),(b)に示している(なお、図5
(b)は図5(a)の一部を拡大して示したものであ
る)。但しこのとき、CCDカメラに撮像されたときに
CCD撮像素子上における格子照明の周期が約3.02
画素となる場合を示している。これらの図から分かるよ
うに、標本に正弦波状の強度分布を持つ格子状照明を与
えておいても、その正弦波状照明の周期(格子ピッチ)
が撮像素子(CCDカメラ)の画素サイズに対して十分
大きくない場合には、正弦波状の照明の強度分布を正確
に撮像して再現することが難しい。
【0024】特に、格子状照明のピッチが画素の配列ピ
ッチの整数倍から僅かにずれたような場合には、正弦波
状の照明の強度分布を正確に撮像することが難しいだけ
でなく、ピッチのずれに応じて大きなピッチで強度分布
が変動するような現象(いわゆるモアレ現象と類似する
ような現象であり、図5に示すように、略三画素(ピク
セル)の周期で強度が変化するときに三画素間隔毎の強
度が大きなうねり状に変化する現象)が発生し、全体と
してコントラストが不均一となるという問題がある。こ
の結果、CCDカメラにより撮影された画像のS/Nが
不揃いとなるだけでなく、前述の式(3)による画像処
理を行った後の画像に濃淡むらが生じるという問題があ
った。かかる問題は標本の評価精度を低下させる。
【0025】このことから分かるように、格子照明顕微
鏡において高い分解能を得ようとして標本に照明する格
子模様のピッチを小さくすると、CCDカメラの画素ピ
ッチに対して格子模様のピッチが小さくなりすぎ、各格
子模様に対して十分な数の画素数を利用できなくなり、
かえって縦分解能を下げることになる。なお、この問題
に対して、リレーレンズの焦点距離を長くすることでC
CDカメラ上での格子模様のピッチを広げ、各格子模様
に対して十分な数の画素数を利用できるようにすれば良
いと考えられる。しかしながら、この場合には撮像素子
の撮像面を大きくしなければ十分な観察視野を得ること
ができないという問題があり、十分な観察視野を得るこ
とができるような大きな撮像素子を作るのはコストの点
から現実的ではないという問題がある。
【0026】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
標本に照明する格子模様のピッチが小さな場合でも、撮
像素子の撮像面を大きくすることなく、良好な画像を撮
像することができるような構成の格子照明顕微鏡および
これを用いた観察方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係る格子照明顕微鏡は、照明光を出射する
照明光源と、標本を載置するための標本台と、照明光源
から出射された照明光により標本台上の標本に格子模様
の照明を行わせる照明光学系と、格子模様の照明を受け
て標本台上の標本から出射される観察光を受けて標本の
像を結像させる結像光学系と、結像光学系により結像さ
れた標本の像を撮影する撮像素子とを備えて構成され、
撮像素子により撮影される標本の像における格子模様の
方向と撮像素子における画素の配列方向との位置を調整
する方向調整手段を有する。
【0028】このような構成の本発明に係る格子照明顕
微鏡によれば、撮像素子により撮影された標本の像にお
ける格子模様の方向と撮像素子における画素の配列方向
との位置を方向調整手段により調整することができ、こ
の調整により撮像素子の撮像面における格子模様のピッ
チと撮像素子を構成する画素ピッチとの関係を変更して
コントラストの調整を行うことができる。これにより、
前述のように、撮像素子により撮像された画像信号を処
理して光軸方向における極く小さな幅の領域において焦
点が合った画像を求めるときに、この画像の濃淡むらの
発生を抑えて、画質を改善することができる。
【0029】なお、上記方向調整手段は、撮像素子を光
軸に垂直な面内で回転させるように構成するのが好まし
い。
【0030】第2の本発明に係る格子照明顕微鏡は、照
明光を出射する照明光源と、標本を載置するための標本
台と、照明光源から出射された照明光により標本台上の
標本に格子模様の照明を行わせる照明光学系と、格子模
様の照明を受けて標本台上の標本から出射される観察光
を受けて標本の像を結像させる結像光学系と、結像光学
系により結像された標本の像を撮影する撮像素子とを備
えて構成され、撮像素子により撮影される標本の像にお
ける格子模様の方向と撮像素子における画素の配列方向
とが重ならないように設定されている。
【0031】このように撮像素子により撮影された標本
の像における格子模様の方向と撮像素子における画素の
配列方向とが重ならないように設定すると、画像におけ
るコントラストのアンバランスを抑えることができ、撮
像素子により撮像された画像信号を処理して光軸方向に
おける極く小さな幅の領域において焦点が合った画像を
求めたときに、この画像の濃淡むらの発生を抑えて、画
質を改善することができる。
【0032】なお、撮像素子により撮影された標本の像
における格子模様の方向と撮像素子における画素の配列
された方向とのなす角度が20度〜70度に設定するの
が、画像の濃淡むらの発生を抑えて、画質を改善する上
で望ましい。
【0033】本発明に係る格子照明顕微鏡を用いた観察
方法は、標本台上に観察対象となる標本を載置し、格子
模様の照明光を照明光源から出射させ、このように出射
された照明光を照明光学系により標本台上に導いて標本
に格子模様の照明を行わせ、格子模様の照明を受けて標
本から射出される観察光を結像光学系により撮像素子に
導いて撮像素子により標本の像を撮影するように構成さ
れる。そして、このようにして撮像素子により標本の像
を撮影するときに、撮像素子により撮影される標本の像
における格子模様の方向と、撮像素子における画素の配
列された方向とが重ならないように位置を調整して撮影
を行うようになっている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明の実施形態に
係る格子照明顕微鏡の構成を図1に示している。この構
成は、図4に示した従来の反射型格子照明顕微鏡の構成
と類似しており、矢印A方向に変化する正弦波状の透過
率分布を持った一次元格子3を有し、この一次元格子3
が白色光源1から出射した光をコンデンサレンズ2でほ
ぼ平行光束とされた光で照明される。これにより、光強
度が一次元方向に正弦波状に変化する一次元格子模様
(縞模様)の照明光が一次元格子3から出射される。そ
して、この照明光が照明レンズ4を透過してハーフミラ
ー5により顕微鏡観察光学経路(結像光学系を含む)内
に入射されるように照明光学系が構成される。一次元格
子を用いることにより、格子照明顕微鏡構成が最も簡単
となり、三次元観察が最も容易である。
【0035】なお、一次元格子3は圧電素子11により
支持されている。この圧電素子11は制御用コンピュー
タ9からの制御信号を受ける圧電素子ドライバ10によ
り作動されて僅かに伸縮し、一次元格子3を矢印A方向
に移動させることができるようになっている。
【0036】上記顕微鏡観察光学経路内には、ハーフミ
ラー5の下側に位置する対物レンズ6と、対物レンズ6
の下側に配設された標本台15と、ハーフミラー5の上
側に位置するリレーレンズ7と、リレーレンズ7の上側
に位置するCCDカメラ(撮像素子)8とが垂直に延び
る同一光軸上に並んで配設されている。上記のようにし
て一次元格子3から出射されて照明レンズ4を透過した
一次元格子模様の照明光はハーフミラー5により反射さ
れ、対物レンズ6を透過して標本台15に向けて照射さ
れる。
【0037】上記のように対物レンズ6を透過して標本
台15に照射された照明光により、標本台15の上面に
一次元格子3の格子像が結像される。すなわち、照明レ
ンズ4に対する一次元格子3の位置と対物レンズ6に対
する標本載置面15aの位置とが共役な関係に設定され
ており、標本台15の標本載置面15aに一次元格子3
の像ができるようになっている。この結果、標本載置面
15aに載置された標本16が、一次元格子3を透過し
て作られて一次元的に正弦波状に変化する強度分布をも
った一次元格子模様の照明を受ける。これにより、格子
部材の像を標本台15の標本載置面15aに結像させる
ことができ、標本載置面15aの上に置かれた標本16
を格子模様に照明することができる。
【0038】このように格子模様の照明を受けた標本か
らの反射光を対物レンズ6およびリレーレンズ7からな
る結像光学系を通して集光してCCDカメラ8に入射さ
せてCCDカメラ8により撮像し、その信号を制御用コ
ンピュータ9に取り込み記憶しておく。
【0039】次に、制御用コンピュータ9から圧電素子
ドライバ10に制御信号を出力し、圧電素子ドライバ1
0より圧電素子11をわずかに伸縮させる制御を行い、
この圧電素子11に繋がる上記一次元格子3を格子の並
びの方向(矢印A方向)に移動させる。このとき圧電素
子11の伸縮長さを、上記一次元格子3の格子ピッチの
1/3となるようにしておく。すると、標本載置面15
a上の標本に照明される格子模様(縞)はその位相が1
/3だけずれた模様となる。そして、このときの標本像
を上記と同様にCCDカメラ8により撮像し、その信号
を制御用コンピュータ9に取り込み記憶しておく。
【0040】さらに、同様にして圧電素子11により一
次元格子3を格子ピッチの2/3だけ移動させて標本を
照明し、このときの標本像もCCDカメラ8により撮像
し、その信号を制御用コンピュータ9に取り込み記憶し
ておく。
【0041】以上のようにして撮像されたときの各画像
を、上記の式(3)におけるI,I,Iとして式
(3)により光強度Iを計算すれば、標本上の焦点の
合っている高さにおける画像のみを得ることができる。
そして、標本台15を標本台移動機構17により光軸方
向に移動させて上記と同様にして焦点の合っている高さ
における画像を取り込む。このときの標本台移動機構1
7による移動情報を制御用コンピュータ9に入力させ、
移動情報と上述のようにして得られた画像とを組み合わ
せて画像処理することにより、標本載置面15aの上に
載置された標本の三次元画像を得ることができる。
【0042】以上のようにして図1の構成の格子照明顕
微鏡により標本の画像を得る処理を行う場合に、一次元
格子3の格子ピッチが小さく、格子模様の照明を行った
標本16をCCDカメラ8により撮像したときに撮像面
における格子模様のピッチに対して画素ピッチがあまり
小さくない(例えば、格子模様のピッチが画素ピッチの
数倍程度である)と、前述した図5に示したような大き
なうねり状の信号強度変化が発生して画像のコントラス
トにアンバランスが生じて、画像の濃淡むらが生じると
いう問題がある。従来技術で示した図5と同様の計算を
元に画像中のコントラストを計算すると、コントラスト
の良い部分は1.16であるのに対してコントラストの
悪い部分は1.00であり、全体としてコントラストが
不均一であった。
【0043】このようなコントラストのアンバランスを
修正する目的で、図1の格子照明顕微鏡においては、C
CDカメラ8を受光光軸を中心として矢印Bで示すよう
に回転させる方向調整装置12を設けている。すなわ
ち、方向調整装置12によりCCDカメラ8の撮像面を
光軸方向には変化させずに光軸を中心として回転させる
ことができるようになっている。これにより、コントラ
ストは全体として均一な1.10にすることができた。
【0044】なお、格子模様のピッチが画素ピッチの整
数倍の場合になっているときが最大のコントラストとな
る。これらのコントラストは各ピクセル毎について3つ
の位相(φ=0,φ=2π/3,φ=4π/3)
における光強度(I,I,I)により式(6)に
より求められる。これは前述の式(3)により計算する
(I−I)が平均光強度に対してどれほどの値であ
るかを、3通りある全ての組み合わせについて計算し、
平均したものである。
【0045】
【数6】
【0046】この方向調整装置12により、格子模様の
方向と画素の方向とが一致するように調整したときに格
子照明を受けた標本16をCCDカメラ8により撮像し
た画像を図2(a)に示している。この場合には、格子
照明が縦方向の延びるとともに横方向の明暗が周期的に
変化しているが、全体としてみたときの明るさが左側に
おいて明るく、右側において暗くなっている。これは、
図5に示したように、格子照明のピッチに対応して周期
的に変化する模様の信号強度が大きなうねり状に変化す
る現象が発生して、このような明るさ(コントラスト)
のアンバランスが生じていると考えられる。
【0047】そこで、方向調整装置12によりCCDカ
メラ8を回転させる調整を行い、画素の方向に対して格
子模様の方向を30度傾けて撮像した画像を図2(b)
に示し、45度傾けて撮像した画像を図2(c)に示
し、60度傾けて撮像した画像を図2(d)に示してい
る。これらの図から分かるように、画像のコントラスト
は図2(b)が最も良く、図2(d),図2(c)の順
に悪くなっていく。このようにして画素の方向に対して
格子模様の方向を傾けると全体としての明るさのアンバ
ランスが小さくなることが分かる。30°と60°は互
いに45°に対して対称な位置関係を有しているのに拘
わらず、コントラスト状態が図2(b)と図2(d)と
が図2(c)に対して対称となってはいないが、これは
CCDカメラ8の各画素の縦横の大きさが相違する長方
形状であること、さらに、各画素のウインドウサイズが
縦横で異なることによるものである。なお、CCDカメ
ラ8のセル形状、ウインドウ形状が正方形であれば、4
5°がベストのコントラストとなる。
【0048】このような傾きと画像の明るさのアンバラ
ンスとの関係を種々実験して検討した結果、画素の配列
方向に対して格子模様の方向を20度〜70度傾けると
明るさのアンバランスを小さくする効果が大きいことが
分かった。このため、図1の装置では方向調整装置12
によりCCDカメラ8を回転させるように構成している
が、方向調整装置12は用いずに画素の配列方向に対し
て格子模様の方向が20度〜70度となるように一次元
格子3の配設位置を設定しても良い。その場合は、一次
元格子3に方向調整装置を設け、一次元格子3を回転さ
せるように構成する。
【0049】
【実施例】図1に示す構成の格子照明顕微鏡を用いて具
体的な観察を行った。このとき、CCDカメラ8の画素
サイズが縦9.8μm、横8.4μmであり、標本16
としてアルミ配線層を施した状態のICチップ表面を用
いた。そして、格子照明の方向と画素配列方向とを一致
させてICチップ表面の画像を求めた場合の結果を図3
(a)に示し、格子照明の方向に対して画素配列方向を
60度傾けてICチップ表面の画像を求めた場合の結果
を図3(b)に示している。両図を比較すれば分かるよ
うに、格子照明の方向と画素配列方向とを一致させた場
合の画像にはコントラストのアンバランスが発生してい
るが、格子照明の方向に対して画素配列方向を60度傾
けた場合の画像においてはこのアンバランスが大きく改
善されている。縞一本分の位相ずらしの精度とCCD上
の強度分布むら(コントラストむら)との関係により、
画像上に強度むら(黒っぽいところと白っぽいところ)
が交互に出ている。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮像素子により撮影された標本の像における格子模様の
方向と撮像素子における画素の配列方向との回転位置を
方向調整手段により調整することができ、この調整によ
り撮像素子の撮像面における格子模様のピッチと撮像素
子を構成する画素ピッチとの関係を変更してコントラス
トの調整を行うことができる。これにより、撮像素子に
より撮像された画像信号を処理して三次元画像などを求
めるときに、この画像の濃淡むらの発生を抑えて、画質
を改善することができる。
【0051】第2の本発明によれば、撮像素子により撮
影された標本の像における格子模様の方向と撮像素子に
おける画素の配列方向とが重ならないように、さらに具
体的には撮像素子により撮影された標本の像における格
子模様の方向と撮像素子における画素の配列された方向
とのなす角度が20度〜70度になるように設定されて
いるので、撮像素子により撮像された画像信号を処理し
て求めた画像の濃淡むらの発生を抑えて、画質を改善す
ることができる。
【0052】本発明に係る格子照明顕微鏡を用いた観察
方法は、標本台上に観察対象となる標本を載置し、格子
模様の照明光を照明光源から出射させ、このように出射
された照明光を照明光学系により標本台上に導いて標本
に格子模様の照明を行わせ、格子模様の照明を受けて標
本から射出される観察光を結像光学系により撮像素子に
導いて撮像素子により標本の像を撮影するように構成さ
れ、このようにして撮像素子により標本の像を撮影する
ときに、撮像素子により撮影された標本の像における格
子模様の方向と、撮像素子における画素の配列された方
向との回転位置を調整して撮影を行うようになってお
り、この場合にも上記と同様に、画像の濃淡むらの発生
を抑えて、画質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る格子照明顕微鏡の構成を説明する
概略図である。
【図2】上記格子照明顕微鏡において、画素の方向と格
子模様の方向とを一致させた場合、30度傾斜した場
合、45度傾斜した場合および60度傾斜した場合にお
いてそれぞれ撮像した画像を示す図である。
【図3】上記格子照明顕微鏡において、画素の方向と格
子模様の方向とを一致させた場合うおよび60度傾斜さ
せた場合において、画像処理を行って得られた標本の画
像を示す図である。
【図4】従来の格子照明顕微鏡の構成を説明する概略図
である。
【図5】格子照明顕微鏡により格子照明された標本の像
をCCDカメラで撮像した場合に、各画素毎の信号強度
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
3 一次元格子 4 照明レンズ 5 ハーフミラー 6 対物レンズ 7 リレーレンズ 8 CCDカメラ 9 制御用コンピュータ 11 圧電素子 12 回転調整装置 15 標本台

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を出射する照明光源と、 標本を載置するための標本台と、 前記照明光源から出射された照明光により前記標本台上
    の標本に格子模様の照明を行わせる照明光学系と、 前記格子模様の照明を受けて前記標本台上の標本から出
    射される観察光を受けて前記標本の像を結像させる結像
    光学系と、 前記結像光学系により結像された前記標本の像を撮影す
    る撮像素子とを備えて構成され、 前記撮像素子により撮影される前記標本の像における前
    記格子模様の方向と、前記撮像素子における画素の配列
    方向との位置を調整する方向調整手段を有することを特
    徴とする格子照明顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記方向調整手段は、前記撮像素子を光
    軸に垂直な面内で回転させるように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の格子照明顕微鏡。
  3. 【請求項3】 照明光を出射する照明光源と、 標本を載置するための標本台と、 前記照明光源から出射された照明光により前記標本台上
    の標本に格子模様の照明を行わせる照明光学系と、 前記格子模様の照明を受けて前記標本台上の標本から出
    射される観察光を受けて前記標本の像を結像させる結像
    光学系と、 前記結像光学系により結像された前記標本の像を撮影す
    る撮像素子とを備えて構成され、 前記撮像素子により撮影される前記標本の像における前
    記格子模様の方向と前記撮像素子における画素の配列方
    向とが重ならないように設定されていることを特徴とす
    る格子照明顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記撮像素子により撮影された前記標本
    の像における前記格子模様の方向と前記撮像素子におけ
    る画素の配列された方向とのなす角度が20度〜70度
    であることを特徴とする請求項3に記載の格子照明顕微
    鏡。
  5. 【請求項5】 標本台上に観察対象となる標本を載置
    し、 格子模様の照明光を照明光源から出射させ、 このように出射された照明光を照明光学系により前記標
    本台上に導いて前記標本に前記格子模様の照明を行わ
    せ、 前記格子模様の照明を受けて前記標本から射出される観
    察光を結像光学系により撮像素子に導いて前記撮像素子
    により前記標本の像を撮影するように構成されており、 このようにして前記撮像素子により前記標本の像を撮影
    するときに、前記撮像素子により撮影される前記標本の
    像における前記格子模様の方向と、前記撮像素子におけ
    る画素の配列された方向とが重ならないように位置を調
    整して撮影を行うことを特徴とする格子照明顕微鏡を用
    いた観察方法。
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