JP2003014777A - 力学量センサ - Google Patents

力学量センサ

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JP2003014777A
JP2003014777A JP2001199125A JP2001199125A JP2003014777A JP 2003014777 A JP2003014777 A JP 2003014777A JP 2001199125 A JP2001199125 A JP 2001199125A JP 2001199125 A JP2001199125 A JP 2001199125A JP 2003014777 A JP2003014777 A JP 2003014777A
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electrode
substrate
movable electrode
pads
fixed
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Minoru Murata
稔 村田
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Denso Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0808Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate
    • G01P2015/0811Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0814Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for translational movement of the mass, e.g. shuttle type

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に形成された可動電極と固定電極との間
の距離変化に基づいて加速度を検出する加速度センサに
おいて、電極パッドに起因する熱応力によってセンサ出
力の温度特性が悪化するのを抑制する。 【解決手段】 基板10と、この基板10に形成され加
速度の印加に応じてY方向に変位可能な可動電極20、
および、基板10に形成され可動電極20と対向して配
置された固定電極31、32よりなる検出部と、基板1
0における検出部の外周に形成され可動電極20および
固定電極31、32と外部とを電気的に接続するための
電極パッド25a、31b、32bとを備える加速度セ
ンサにおいて、基板10における検出部の外周に、ダミ
ーパッド61〜63を形成し、電極パッドおよびダミー
パッドの配置を、検出部の中心PSに対して対称とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に形成された
可動電極と固定電極との間の距離変化に基づいて加速度
や角速度等の力学量を検出する力学量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の力学量センサは、基板に、力学
量の印加に応じて所定方向に変位可能な可動電極および
該可動電極に対向して配置された固定電極よりなる検出
部を形成し、力学量の印加に応じて可動電極が変位した
とき、可動電極と固定電極との間の距離の変化に基づい
て印加力学量を検出するようにしている。
【0003】図5は、従来の一般的な力学量センサとし
ての加速度センサの概略平面構成を示す図であり、図6
は、図5中のB−B線に沿った模式的な断面図である。
このものは、センサを構成する基板としてシリコン基板
等よりなる半導体基板10を用いており、この半導体基
板10は、第1の半導体層11と第2の半導体層12と
が絶縁膜13を介して積層されたものである。なお、図
5中、識別のため絶縁膜13を示す部分にはハッチング
を施してある。
【0004】このセンサは、半導体基板10に対して周
知の半導体製造技術を用いて形成可能である。第1の半
導体層11及び絶縁膜13に開口部(図示例では矩形
状)14を形成することにより、開口部14の周囲に
は、第1の半導体層11及び絶縁膜13よりなる基部と
しての枠部15が形成され、第2の半導体層12は枠部
15に支持された形となる。
【0005】この第2の半導体層12には溝を形成する
ことにより、枠部15の対向辺にて梁部22を介して弾
性的に支持された可動電極20、および、枠部15に固
定支持された固定電極31、32が形成されている。可
動電極20は、錘部21およびこの錘部21の左右両側
に突出する櫛歯電極部24よりなる。一方、固定電極3
1、32は、可動電極20の櫛歯電極部24と噛み合っ
て対向する櫛歯形状を有している。
【0006】このセンサにおいては、図5中のY方向へ
加速度が印加されると、梁部22によって可動電極20
はY方向へ変位する。このとき、可動電極の櫛歯電極部
24と各固定電極31、32との対向距離が変化する。
この距離変化は、例えば、錘部21の左側の櫛歯電極部
24と固定電極31との検出間隔40の容量C1と、錘
部21の右側の櫛歯電極部24と固定電極32との検出
間隔40の容量C2との差分(C1−C2)として検出
される。このような差動容量検出により、印加加速度を
求めることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図5、
図6に示す加速度センサにおいては、外部の回路等とセ
ンサの検出部(可動電極、固定電極)とを接続するため
のアルミニウム(Al)等よりなる電極パッド25a、
31b、32bが、基板10における検出部20、3
1、32の外周に形成されている。
【0008】しかしながら、従来においては、図5に示
す様に、電極パッド25a、31b、32bが外部に接
続するのに必要な部位のみに配置されているため、セン
サ全体からみると、これら電極パッドの配置が検出部2
0、31、32に対して非対称となっている。
【0009】また、一般に、基板はシリコン等の半導体
よりなり、電極パッドは、上記したAl等の金属よりな
る。そのため、センサ周囲の温度が変化すると、電極パ
ッドと基板との熱膨張係数の差等から比較的熱変形しや
すい電極パッドに起因する熱応力が、基板に加わる。
【0010】この電極パッドに起因する熱応力は、電極
パッドの配置が非対称であり検出部に対して不均一に印
加されるため、検出部における可動電極20や固定電極
31、32は、熱応力の大きな方向へ変位しやすい。す
ると、この変位によって、可動電極20と固定電極3
1、32との距離(各櫛歯電極部24と固定電極31、
32との検出間隔40)が変化する。
【0011】このような熱応力に起因する電極間の距離
変化は、温度変化によって変化するため、検出精度やオ
フセット出力(加速度が0Gのときの出力)といった出
力特性の温度特性が悪化してしまう。
【0012】そこで、本発明は上記問題に鑑み、電極パ
ッドに起因する熱応力によってセンサ出力の温度特性が
悪化するのを抑制することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、基板(10)と、この
基板に形成され力学量の印加に応じて所定方向(Y)に
変位可能な可動電極(20)、および、基板に形成され
可動電極と対向して配置された固定電極(31、32)
よりなる検出部と、基板における検出部の外周に形成さ
れ可動電極および固定電極と外部とを電気的に接続する
ための電極パッド(25a、31b、32b)とを備
え、力学量の印加に応じて可動電極が変位したとき、可
動電極と固定電極との間の距離の変化に基づいて印加力
学量を検出するようした力学量センサにおいて、基板に
おける検出部の外周にはダミーパッド(61〜63)が
形成されており、電極パッドおよびダミーパッドの配置
が、検出部の中心に対して対称になっていることを特徴
とする。
【0014】それによれば、電極パッドおよびダミーパ
ッドに起因する熱応力は、検出部に対して対称に発生
し、検出部に対して均一に印加される。そのため、温度
変化に伴って当該熱応力が変化しても、この熱応力によ
る検出部の可動電極および固定電極の変位は、抑制され
る。
【0015】よって、本発明によれば、電極パッドに起
因する熱応力によってセンサ出力の温度特性が悪化する
のを抑制することができる。
【0016】また、請求項2に記載の発明では、電極パ
ッド(25a、31b、32b)およびダミーパッド
(61〜63)は、検出部における可動電極(20)の
変位する所定方向(Y)に沿って配置されていることを
特徴とする。
【0017】可動電極の変位する所定方向は、センサに
おける可動電極と固定電極とが検出間隔を隔てて対向す
る方向である。そのため、本発明のように、電極パッド
およびダミーパッドを当該所定方向に沿って検出部の中
心に対して対称に配置すれば、上記熱応力による可動電
極と固定電極との検出間隔の変化を、効率的に抑制する
ことができ、好ましい。
【0018】また、電極パッド(25a、31b、32
b)およびダミーパッド(61〜63)を、請求項3に
記載の発明のように、同一の材質よりなるものとした
り、請求項4に記載の発明のように、同一の面積にした
りすれば、各パッドに起因して発生する熱応力を、均一
にしやすくできるため、好ましい。
【0019】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、本発明の力学量セン
サとして、加速度センサについて本発明を適用したもの
である。この加速度センサは、例えば、エアバッグ、A
BS、VSC等の作動制御を行うための自動車用加速度
センサ等に適用できる。
【0021】図1に加速度センサS1の平面構成を示
し、図2に図1中のA−A線に沿った模式的な断面構造
を示す。なお、図1中、識別のため絶縁膜13を示す部
分にはハッチングを施してあるが、断面を示すものでは
ない。
【0022】加速度センサ(以下、単にセンサという)
S1は、半導体基板に周知のマイクロマシン加工を施す
ことにより形成される。本センサS1を構成する基板1
0は半導体基板であり、この半導体基板は、図2に示す
様に、第1の半導体層としての第1シリコン基板11と
第2の半導体層としての第2シリコン基板12との間
に、絶縁層としての酸化膜13を有する矩形状のSOI
(シリコン−オン−インシュレータ)基板10である。
【0023】このSOI基板10において、酸化膜13
及び第1シリコン基板11には、エッチング等により矩
形状に除去されて開口部14が形成され、それによっ
て、矩形状の枠部(基部)15が形成されている。そし
て、枠部15に支持された第2シリコン基板12には、
溝を形成することにより、可動電極20と固定電極3
1、32とよりなる検出部、梁部22、アンカー部23
a、23bが形成されている。
【0024】可動電極20は、枠部15の対向辺部の間
にて開口部14上を横断するように配置されており、平
面長方形状の錘部21とこの錘部21の左右両側に突出
する櫛歯電極部24とより構成されている。
【0025】錘部21の両端は、梁部22を介してアン
カー部23a及び23bに一体に連結されており、それ
によって、可動電極20及び梁部22は開口部14に臨
んだ状態となっている。各アンカー部23a及び23b
は、枠部15の一方の辺部15aとこれに対向する他方
の辺部15bとにて固定支持されており、各辺部15
a、15bにて、アンカー部周囲の第2シリコン基板1
2とは、酸化膜13に達する溝を介して電気的に分離さ
れている。
【0026】また、梁部22は、2本の梁がその両端で
連結された矩形枠状をなしており、梁の長手方向と直交
する方向に変位するバネ機能を有する。具体的には、梁
部22は、図1中の矢印Y方向の成分を含む加速度を受
けたときに、可動電極20を当該Y方向(可動部の変位
する方向、以下、変位方向Yという)へ変位させるとと
もに、加速度の消失に応じて元の状態に復元させるよう
になっている。
【0027】このように、可動電極20は、基板10に
おける枠部15の内側に配置され、枠部15の対向する
部位にて梁部22によって弾性的に支持されることによ
り、加速度の印加に応じて変位方向Yへ変位可能となっ
ている。
【0028】また、可動電極20における櫛歯電極部2
4は、錘部21の左右両側にて、錘部21と一体的に設
けられており、それぞれ、左右の各櫛歯電極部24は、
変位方向Yと直交する方向において、錘部21から互い
に反対方向へ突出して形成されている。
【0029】図示例では、櫛歯電極部24は、錘部21
の左側及び右側に各々4個ずつ突出して形成され、個々
の櫛歯電極部24は断面矩形の梁状に形成されて、開口
部14に臨んだ状態となっている。このように、錘部2
1と一体的に形成された櫛歯電極部24は、錘部21と
ともに変位方向Yへ変位可能となっている。
【0030】固定電極31、32は、図1中の左側に位
置する第1の固定電極31と、右側に位置する第2の固
定電極32とよりなり、各固定電極31、32は、錘部
21の左右両側にて対向する枠部15の辺部15c、1
5dにて固定支持されている。
【0031】各固定電極31、32は、それぞれ、各櫛
歯電極部24における櫛歯の隙間に噛み合うように、枠
部15から突出する櫛歯形状をなしており、枠部15の
辺部15c、15dに片持ち状に固定支持された状態
で、開口部14に臨んだ状態となっている。
【0032】各固定電極31、32における枠部15へ
の支持部は、当該支持部周囲の第2シリコン基板12と
は、酸化膜13に達する溝を介して電気的に分離されて
いる(図2参照)。それにより、第1の固定電極31及
び第2の固定電極32は、互いに電気的に独立してい
る。
【0033】図示例では、固定電極31、32における
個々の電極(図示例では4個ずつ)は、断面矩形の梁状
に形成されている。そして、固定電極31、32におけ
る個々の電極の側面は、個々の櫛歯電極部24の側面と
所定の間隔(検出間隔)40を存して平行した状態で対
向配置されている。
【0034】ここで、図1において、錘部21の左側で
は、個々の櫛歯電極部24の上方側面と第1の固定電極
31の下方側面との間に検出間隔40が形成されている
のに対し、錘部21の右側では、個々の櫛歯電極部24
の下方側面と第2の固定電極32の上方側面との間に検
出間隔40が形成されている。
【0035】更に、可動電極20及び各固定電極31、
32には、開口部14側から反対側に貫通する矩形状の
貫通孔50が複数形成されており、これら貫通孔50に
より、矩形枠状部を複数組み合わせた所謂ラーメン構造
形状が形成されている。これにより、可動電極20及び
各固定電極31、32(検出部)の軽量化、捩じり強度
の向上がなされている。
【0036】また、枠部15は、基板10における検出
部の外周に位置する部位であるが、この枠部15におい
て変位方向Yに隔てて対向する辺部15a、15bの一
方の辺部(図1中の下方側)15bには、後述する外部
回路としての検出回路90と可動電極20および固定電
極31、32とを電気的に接続するための電極パッド2
5a、31b、32bが形成されている。なお、これら
電極パッド及び後述するダミーパッドの断面構成は、上
記した図6に示す可動電極パッド25aの断面構成と同
様である。
【0037】これら電極パッドのうち25aは、可動電
極用の可動電極パッドであり、31bは、第1の固定電
極31用の第1の固定電極パッドであり、32bは、第
2の固定電極32用の第2の固定電極パッドである。ま
た、枠部15においては、これら電極パッド25a、3
1b、32bと可動電極20や固定電極31、32とを
電気的に接続するための配線部25、31a、32aが
形成されている。
【0038】各配線部25、31a、32aは、それぞ
れ、枠部15における第2シリコン基板12に酸化膜1
3まで達する溝を形成することにより作られている。こ
こで、可動電極用配線部25は、一方のアンカー部23
bと一体に連結されて可動電極20と接続され、固定電
極用配線部31a、32aは、それぞれ対応する固定電
極31、32における枠部15への支持部と一体に連結
されて各固定電極31、32と接続されている。
【0039】そして、各配線部25、31a、32a
は、電極20、31、32との接続部から枠部15の辺
部15c、15dを通って枠部15の辺部15bまで引
き回されている。そして、各電極パッド25a、31
b、32bは、それぞれ対応する配線部25、31a、
32aの引き回し終端上に、導電性金属等(本例ではア
ルミニウム)を用いて形成されている。
【0040】さらに、本実施形態においては、基板10
における検出部20、31、32の外周部である枠部1
5のうち、変位方向Yに隔てて対向する辺部15a、1
5bの他方の辺部(図1中の上方側)15aに、導電性
金属等(本例ではアルミニウム)よりなるダミーパッド
61、62、63が形成されている。
【0041】そして、これらダミーパッド61〜63お
よび上記電極パッド25a、31b、32bの配置が、
検出部20、31、32の中心に対して対称になってい
る。本実施形態では、検出部の中心は、可動電極20
(錘部21)の中心点(図1中に黒丸として示す)PS
である。この中心点PSは、本例では、基板10の中心
点でもある。
【0042】また、電極パッド25a、31b、32b
とダミーパッド61〜63とは、互いに変位方向Yに隔
てて対向する辺部15a、15bの一方と他方とに別れ
て配置されることにより、これら電極パッドおよびダミ
ーパッドは、変位方向Yに沿って配置された形となって
いる。
【0043】また、本例では、電極パッド25a、31
b、32bおよびダミーパッド61〜63は、同一の材
質(アルミニウム)よりなるとともに、同一の形状(矩
形板状)、同一の面積を有するものとしている。
【0044】ここで、図1に示す様に、各ダミーパッド
61〜63は、上記電極パッドと同様に、枠部15に形
成された配線部(ダミー用配線部)61a、62a、6
3aを介して、それぞれ、可動電極20や固定電極3
1、32と電気的に接続されている。これらダミー用配
線部は、上記電極パッド用の配線部25、31a、32
aと同様、枠部15に溝を形成することにより作られた
ものである。
【0045】そして、図1に示す様に、ダミーパッド6
1〜63およびダミー用配線部61a〜63aのパター
ン形状と、電極パッド25a、31b、32bおよびそ
の配線部25、31a、32aのパターン形状とは、可
動電極20の中心点PSを通り且つ変位方向Yと直交す
る線に対して、線対称な形状をなしている。
【0046】さらに、図2に示す様に、本センサS1
は、第1シリコン基板11の裏面(酸化膜13とは反対
側の面)側において接着フィルム(例えばポリイミド樹
脂等)等よりなる接着剤70を介してパッケージ80に
接着固定されている。
【0047】このパッケージ80には、上記検出回路
(回路手段)90が収納されている。そして、この検出
回路90と上記の各電極パッド25a、31b、32b
とは、金もしくはアルミニウムのワイヤボンディング等
により形成されたワイヤ(図示せず)により電気的に接
続されている。
【0048】このような構成においては、第1の固定電
極31と可動電極20における櫛歯電極部24との検出
間隔40に第1の検出容量(CS1とする)が形成さ
れ、第2の固定電極32と可動電極20における櫛歯電
極部24との検出間隔40に第2の検出容量(CS2と
する)が形成されている。
【0049】そして、加速度を受けると、梁部22のバ
ネ機能により、可動電極20が一体的に変位方向Yへ変
位し、この変位に応じて検出間隔40が変化し、上記各
検出容量CS1、CS2が変化する。そして、上記検出
回路90は、第1及び第2の検出容量の差である差動容
量(CS1−CS2)の変化に基づいて印加加速度を検
出する。
【0050】この加速度検出について図3を用いて具体
的に示す。図3は、本センサS1における上記回路手段
としての検出回路90を示す図(検出回路図)である。
検出回路90において、91はスイッチドキャパシタ回
路(SC回路)であり、このSC回路91は、容量がC
fであるコンデンサ92、スイッチ93及び差動増幅回
路94を備え、入力された容量差(CS1−CS2)を
電圧に変換するものである。
【0051】また、この検出回路90に対するタイミン
グチャートの一例を図4に示す。上記センサS1におい
ては、例えば、第1の固定電極パッド31bから搬送波
1(例えば、周波数100kHz、振幅0〜5V)、第
2の固定電極パッド32bから搬送波1と位相が180
°ずれた搬送波2(例えば、周波数100kHz、振幅
5〜0V)を入力し、SC回路91のスイッチ93を図
に示すタイミングで開閉する。そして、印加加速度は、
下記の数式1に示す様に、電圧値V0として出力され
る。
【0052】
【数1】V0=(CS1−CS2)・V/Cf ここで、Vは両固定電極パッド31b、32bの間の電
圧差である。こうして出力される電圧値V0により、変
位方向Yに沿った印加加速度が検出される。
【0053】次に、上記構成に基づき、本実施形態に係
るセンサS1の製造方法の一例を説明する。まず、上記
SOI基板10を用意し、第2シリコン基板12の全面
にアルミニウムを蒸着した後に、そのアルミニウム膜を
フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して
パターニングすることにより、上記電極パッド25a、
31b、32bおよびダミーパッド61〜63を形成す
る。
【0054】次に、SOI基板10の裏面(第1シリコ
ン基板11の表面)をバックポリッシュしてから、プラ
ズマSiN膜を堆積し、そのプラズマSiN膜をエッチ
ングすることにより、開口部14をエッチングにより形
成する際のマスクとする。
【0055】続いて、SOI基板10の表面(第2シリ
コン基板12の表面)に、PIQ(ポリイミド)膜を塗
布し、そのPIQをエッチングして、上記可動電極2
0、固定電極31、32および各配線部を画定する溝に
対応した形状にパターニングする。
【0056】次に、パターニングされたPIQの上に、
保護膜としてのレジストを塗布し、裏面のプラズマSi
N膜をマスクとして、SOI基板10を例えばKOH水
溶液で深堀エッチングする。この深堀エッチングにおい
ては、酸化膜13のエッチング速度がSiに比較して遅
いため、酸化膜13がエッチングストッパとして機能す
る。
【0057】この後、HF水溶液により、露出している
酸化膜13及びプラズマSiN膜を除去する。次に、S
OI基板10の表面を保護しているレジストを除去し、
PIQ膜をマスクにして、ドライエッチングにより、第
2シリコン基板12中に、上記溝及び貫通孔50を形成
する。これによって、検出部20、31、32及び各配
線部が形成される。そして、表面のPIQをO2アッシ
ングによって除去することにより、上記センサS1が完
成する。
【0058】ところで、本実施形態によれば、基板10
における検出部20、31、32の外周に、ダミーパッ
ド61〜63を形成するとともに、電極パッド25a、
31b、32bおよびダミーパッド61〜63の配置
を、検出部の中心PSに対して対称にしたこと(以下、
「ダミーパッド対称配置構成」という)を、主たる特徴
としている。
【0059】それによれば、これら電極パッドおよびダ
ミーパッドに起因する熱応力は、検出部20、31、3
2に対して対称に発生し、該検出部に対して均一に印加
される。そのため、温度変化に伴って当該熱応力が変化
しても、この熱応力による検出部の可動電極20および
固定電極31、32の変位は、抑制される。
【0060】例えば、図1において、電極パッド25
a、31b、32bに起因する熱応力が、変位方向Yに
沿った下方向へ、検出部に加わったとする。その場合、
従来では、可動電極20及び固定電極31、32は、当
該下方向に変位するが、可動電極と固定電極との変位の
相違により、錘部21の左側の検出間隔40と右側の検
出間隔40とで大きさが異なり、検出精度やオフセット
の変動を招く。
【0061】しかし、本実施形態の場合、電極パッド2
5a、31b、32bが位置する枠部15の辺部15b
に対向する辺部15aに、ダミーパッド61〜63が、
上記したように対称的に配置されているため、このダミ
ーパッドに起因する熱応力が、変位方向Yに沿った上方
向へ、検出部20、31、32に加わる。
【0062】すると、検出部20、31、32は、一方
では、上記電極パッドに起因する熱応力により変位方向
Yに沿った下方向へ変位しようとするが、他方では、上
記ダミーパッドに起因する熱応力により変位方向Yに沿
った上方向へ変位しようとするため、互いの動きが相殺
され、検出部に発生する変位を抑制することができる。
【0063】よって、本実施形態によれば、上記「ダミ
ーパッド対称配置構成」を採用することにより、温度変
化が生じても、検出部20、31、32における検出間
隔40の変化を極力抑制することができるため、電極パ
ッド25a、31b、32bに起因する熱応力によって
センサ出力の温度特性が悪化するのを抑制することがで
きる。
【0064】また、本実施形態において、「ダミーパッ
ド対称配置構成」を採用するならば、枠部15における
任意の位置に各パッドを配置して良いが、図1に示す様
に、電極パッド25a、31b、32bおよびダミーパ
ッド61〜63が、可動電極20の変位方向Yに沿って
配置されていることが好ましい。
【0065】可動電極の変位方向Yは、センサS1にお
ける可動電極の櫛歯電極部24と固定電極31、32と
が検出間隔40を隔てて対向する方向である。そのた
め、電極パッド25a、31b、32bおよびダミーパ
ッド61〜63を当該変位方向Yに沿って配置しつつ、
「ダミーパッド対称配置構成」を採用すれば、上記熱応
力による検出間隔40の変化を、効率的に抑制すること
ができ、好ましい。
【0066】また、本例では、電極パッド25a、31
b、32bおよびダミーパッド61〜63を同一の材質
より構成し、同一の面積にし、さらに、同一形状として
いるため、個々のパッドに起因して発生する熱応力を、
均一にしやすくでき、好ましい。
【0067】なお、本実施形態におけるダミーパッド6
1〜63は、特に、ダミーパッド61〜63と外部とを
ボンディングワイヤ等にて結線した構成を採用しなくて
も、ダミーパッドそのもの自体で、上記した熱応力制御
作用を有するものである。しかしながら、電極パッド2
5a、31b、32b側ではなく、ダミーパッド61〜
63側にて、検出回路90とワイヤ接続を行うようにし
ても良い。
【0068】また、図1に示す様に、第1の固定電極3
1用の固定電極用配線部31aと第2の固定電極32用
の固定電極用配線部32aとで、ダミー用配線部も含め
て配線形状が同一である。そのため、第1の固定電極側
と第2の固定電極側とで、配線部と支持基板(第1シリ
コン基板11)との間の寄生容量が同一となり、この寄
生容量差によるオフセットを無くすことができる。な
お、ダミー用配線部61a〜63aは設けずに、ダミー
パッド61〜63のみ形成しても、本発明の効果は得ら
れる。
【0069】なお、本発明は、加速度センサ以外にも、
例えば、角速度センサ、圧力センサ等の力学量を検出す
るセンサに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る加速度センサの概略平
面図である。
【図2】図1中のA−A線に沿った概略断面図である。
【図3】図1に示すセンサの検出回路図である。
【図4】図3に示す検出回路に対するタイミングチャー
トの一例を示す図である。
【図5】一般的な力学量センサの概略平面図である。
【図6】図5中のB−B線に沿った概略断面図である。
【符号の説明】
10…SOI基板(基板)、20…可動電極、25a…
可動電極パッド、31…第1の固定電極、31b…第1
の固定電極パッド、32…第2の固定電極、32b…第
2の固定電極パッド、61〜63…ダミーパッド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(10)と、この基板に形成され力
    学量の印加に応じて所定方向(Y)に変位可能な可動電
    極(20)、および、前記基板に形成され前記可動電極
    と対向して配置された固定電極(31、32)よりなる
    検出部と、 前記基板における前記検出部の外周に形成され、前記可
    動電極および前記固定電極と外部とを電気的に接続する
    ための電極パッド(25a、31b、32b)とを備
    え、 力学量の印加に応じて前記可動電極が変位したとき、前
    記可動電極と前記固定電極との間の距離の変化に基づい
    て印加力学量を検出するようした力学量センサにおい
    て、 前記基板における前記検出部の外周にはダミーパッド
    (61、62、63)が形成されており、前記電極パッ
    ドおよび前記ダミーパッドの配置が、前記検出部の中心
    に対して対称になっていることを特徴とする力学量セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記電極パッド(25a、31b、32
    b)および前記ダミーパッド(61〜63)は、前記検
    出部における前記可動電極(20)の変位する所定方向
    (Y)に沿って配置されていることを特徴とする請求項
    1に記載の力学量センサ。
  3. 【請求項3】 前記電極パッド(25a、31b、32
    b)および前記ダミーパッド(61〜63)は、同一の
    材質よりなることを特徴とする請求項1または2に記載
    の力学量センサ。
  4. 【請求項4】 前記電極パッド(25a、31b、32
    b)および前記ダミーパッド(61〜63)は、同一の
    面積を有することを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1つに記載の力学量センサ。
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