JP2003013589A - 床用調整材、床並びにその施工法 - Google Patents

床用調整材、床並びにその施工法

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Masateru Ushimaru
正照 牛丸
Fumio Asakawa
文男 浅川
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Aica Kogyo Co Ltd
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Aica Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工場、倉庫、駐車場等の床には防水、防塵等
の目的で樹脂系塗り床が採用されている。これらの施工
は下地を充分に乾燥させた後でないと施工後にフクレ現
象が多発していた。これは施工後に下地に含まれる水分
が揮発して表面の塗膜を突き上げるためである。このた
め乾燥時間が必要になり工期が長くなる、施工管理が煩
雑となる等の課題が残されていた。またウレタン樹脂系
の上塗り材が採用された場合には、夏期の高温高湿下で
施工すると空気中の湿気と硬化剤が反応して仕上がりが
良好にならないという問題があつた。 【解決手段】 本発明では水性ポリオール、イソシアネ
ート化合物、水硬性セメント並びに必要により配合され
る骨材からなる床調整材、これを使用した下地層並びに
本願独特のウレタン系上塗り材を採用することにより斯
かる課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は床用調整材、それを使用
して仕上げられた床並びにその施工法、詳しくはウレタ
ン系樹脂を採用した樹脂モルタルを使用した下地層にウ
レタン樹脂系の塗り床材が塗工され上塗り層が仕上げら
れた床並びにその施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の工場等の床にはモルタル
床、樹脂系床が主として使用されている。これらの床仕
上げは下地コンクリートを打設し、1ヶ月程度放置して
乾燥させたのち、プライマーを塗布し、中塗り、上塗り
の工程を経て仕上げられるか、若しくは充分乾燥されて
いない場合はエポキシ樹脂エマルジョン、ラテックス等
を配合したエマルジョンモルタル乃至エポキシ樹脂系の
レジンモルタルを素地調整材として塗布したあと、プラ
イマー、中塗り、上塗りの工程を経て仕上げられてい
た。コンクリート下地が充分に乾燥していない状態にお
いて施工するとコンクリート等の下地中の水分が樹脂系
床に閉じこめられて逃げ場を失ってしまい、水分が樹脂
系床を下から突き上げる状況となるためフクレ現象が多
発するとがある。このためにコンクリート下地を十分乾
燥させるため止むを得ず長い工期をかけて施工する状況
にある。更にエポキシ樹脂系の素地調整材やエポキシ樹
脂系の塗り床を採用して施工する場合には硬化剤に使用
するアミン系化合物類より微量のアンモニアガスの放散
が避けられず半導体工場等の高度のクリーン度が要求さ
れる施工現場では歓迎されない状況がある。
【0003】また、ウレタン樹脂系塗り床材は硬化剤に
イソシアネート化合物を使用するため、空気中の水分と
反応して炭酸ガスが生成し、これが起因して表面がユズ
肌状態、或いはさらに他の要因が重なり発泡状態になる
問題がある。特に夏期の気温が30〜40℃と高温で
、湿度が65%以上の高湿下ではウレタン樹脂の硬化
過程におけるユズ肌状態が避けられず、床仕上げ面の仕
上がり外観が損なわれるなどの問題があつた。
【0004】本発明は斯かる上記のような問題に鑑み、
鋭意検討した結果なされたもので、ウレタン樹脂系の樹
脂モルタルからなる床用調整材を塗布した下地層にウレ
タン樹脂系塗り床材を塗工して施工された床並びにその
施工法により斯かる課題を解決するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
課題、即ち従来の樹脂系の床施工において改良が求めら
れていた課題、即ち施工期間の短縮対策、フクレ現象問
題、発泡による仕上がり問題、放散ガス問題等の多くの
課題を解決せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
するため、本発明に係わる床用調整材は水系ポリオール
を主剤とし、硬化剤としてイソシアネート化合物、好ま
しくはポリメリックMDIを使用するとともに水硬性セ
メントと必要により配合される骨材を配合したものから
なり、該下地調整材を下地に塗布して下地層を形成し、
更に其の上にウレタン樹脂系の塗り床材を塗工して床と
して仕上げることを特徴とするものである。
【0007】床用調整材は主剤と硬化剤及び水硬性セメ
ント並びに骨材とからなり、主剤に使用する水系ポリオ
ールには水性ポリオール或いは水分散性ポリオールがあ
り、水性ポリオールとはポリヒドロキシ化合物としてエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオ
ール、プロピレングリコール、ヘキサンジオールグリセ
リン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール若しく
はオキシアルキレン誘導体と多価カルボン酸、多価カル
ボン酸無水物、若しくは多価カルボン酸エステルより得
られるエステル化合物。ポリカーボネートポリオール、
ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリアセタールポリオール、ヒマシ油ポリオール等
のポリオール化合物やその変性体が挙げられる。水分散
性ポリオールとは水酸基を有する水に分散可能な樹脂で
あつて、例えば、水酸基含有成分としてメタアクリル酸
2ヒドロキシエチルエステル、メタアクリル酸2ヒドロ
キシプロピルエステル、メタアクリル酸2ヒドロキシプ
ロピルエステル等の少なくとも1種を含み、アクリロニ
トリル、メタアクリル酸、メタアクリル酸アルキルエス
テル等の不飽和化合物から選ばれる少なくとも1種類の
不飽和化合物とを乳化重合してた調製されたアクリル共
重合体系ポリオールや、芳香族、脂肪族、脂環族ジイソ
シアネートあるいはそれらを使用したイソシアネートオ
リゴマーとポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリッ
ト、ソルビトール等の多価アルコールあるいはビスヒド
ロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酢酸等のヒドロキシカ
ルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種類以上のアル
コール化合物をウレタン化反応し、必要によりカルボン
酸を中和したウレタン系ポリオール等、その他ポリエー
テルオール類、ポリエステルポリオール類等が挙げられ
る。これらは界面活性剤の乳化作用を利用して水中に分
散させることができる。なお、主剤に硬化助剤として水
系ジブチル錫ジウラートを0.01〜0.2重量%添加
することによりタックフリー迄の時間を短縮することが
できる。
【0008】硬化剤には2個以上のイソシアネート基を
持つ化合物が使用される。なかでも好ましくはポリメリ
ックジイソシアネート、ポリメチレン・ポリフェニル・
ポリイソシアネート等のポリメリックMDIと称せられ
るものでNCO%が15〜35%のものが適している。
ポリメリックMDIはダウケミカル社製のポリメリック
MDI「PAPI2027」、ICIポリウレタンズ社
製のポリメリックMDI「ルビネートM」又はバイエル
社製のポリメリックMDI「MONDUR XP70
0」等を使用できる。このようなポリメリック MDI
を使用する目的は溶剤の使用に伴う前記のような様々な
問題を排除するためであり、この種の硬化剤を使用する
ことなく本発明の目的を果たすことができない。
【0009】水硬性セメントにはポルトランドセメン
ト、白色ポルトランドセメント、高アルミナ含有の速硬
化型セメント等が挙げられる。
【0010】骨材としては、碍子のリサイクル粉末、珪
砂、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、製鉄ダスト、
その他ガラス、その他セラミックの粉砕物並びに消石灰
等がある。これらの骨材は単独で使用されるか、適宜、
複数の成分が混合されて使用される。該骨材の粒子径は
0.05〜3mm、好ましくは0.1〜2mmの粒子サ
イズが使用に適合する。0.05mm以下では作業性が
悪くなり好ましくない。また3mm以上では作業性が劣
り、仕上がりがよくないため好ましくない。
【0011】これらの配合材料の好ましい配合割合は水
性ポリオール100重量部に対してイソシアネート化合
物100〜120重量部、水硬性セメント50〜300
重量部のほか必要により骨材が配合される。水硬性セメ
ントが50重量部以下では水硬性セメントによる水分の
吸収が少なくなりイソシアネート化合物と水分との反応
により発泡する傾向が強くなり適さない。300重量部
以上ではモルタル床用配合物が硬くなりすぎて作業性が
低下する、水硬性セメントが多いため耐薬品性が悪くな
る等の傾向があり好ましくない。イソシアネート化合物
が100重量部以下では硬化性が劣るため好ましくな
い。逆に120重量部以上では水分と反応して発泡する
傾向があり適さない。骨材は水性ポリオール100重量
部に対して0〜300重量部を配合することにより均一
な厚みの塗膜が得られる、作業性を改善できる、コスト
の削減ができる等の効果が得られる。
【0012】このように調製された床調整材はコンクリ
ート、発泡コンクリート、石材等の床下地に塗工される
が、下地として汚れがないこと、ヒビ割れがないこと、
植物油、鉱物油等がしみこんでいないことなどが必要に
なる。汚れが有る場合は洗剤による洗浄、ヒビ割れが有
る場合はセメント配合物による充填、オイル等について
は中性洗剤による洗浄等の手段により調整できる。下地
の含水率に関しては乾燥が不十分な湿潤状態であつても
施工ができる。参考とする含水率の測定、確認には高周
波式含水率計が使用に適している。また、床調整材によ
り下地調整は必要により複数回塗工されてもよい。
【0013】該下地層の上に上塗り層が塗工されて仕上
げられる。上塗り層はウレタン樹脂系塗り床材が下地層
に塗工されて仕上げられる。ウレタン樹脂系塗り床材の
主剤は疎水性ポリオール、例えば 分岐型ポリエーテル
ポリオール、直鎖型ポリエーテルポリオール、分岐型ポ
リエステルポリオール、直鎖型ポリエステルポリオー
ル、分岐型ポリアルコール、脂肪酸変性ポリエステル、
水酸基含有ポリウレタン、ポリアクリレート等が使用さ
れる。硬化剤としてはトルエンジイソシアネート、メチ
レンデイイソシアネート。ポリメチレンポリフエニルポ
リイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート
等が使用できる。
【0014】ウレタン樹脂系塗り床材には粘度調整、垂
れ止め、充填性等の効果を狙い、充填材として炭酸カル
シュウム、珪砂粉、硫酸バリウム、チタン白、クレー等
が配合されてもよい。
【0015】ウレタン樹脂系塗り床材には吸湿剤として
珪藻土、活性炭、活性白土、ゼオライト、消石灰等を使
用することが好ましい。吸湿剤の配合率はウレタン樹脂
100重量部に対して5重量部以上の配合が必要にな
る。5重量部以下では高温、高湿度におけるユズ肌等の
回避に効果が得られないことが確認されている。配合方
法は他の媒体、例えばヒマシ油等の液体に分散して配合
するよりも、直接添加して混練り、分散する方法がより
効果的であることが認められた。これは媒体により被覆
包含されると吸着速度が低下すると推定される。
【0016】ウレタン樹脂系塗り床材には仕上がり外観
を良好とするために顔料を含むトナーを配合することが
行われる。顔料には酸化チタン、ベンガラ、酸化鉄、カ
ーボンブラック等或いはこれらの混合物として目的とす
る色調に応じて選定される。顔料はそのまま配合する場
合と液状媒体に分散してペーストとして配合使用する場
合がありるが、後者の使用方法が簡便に配合できるため
好ましい。その他適時、反応性希釈材、レベリング剤、
消泡剤、分散剤等が配合されてもよい。
【0017】以下具体的な実施例について説明する。 実施例1 主剤としてポリオール(バイエル社、商品名 デイスモ
フェン1150)を50重量部に界面活性剤( 花王
(株)レベノール)5重量部を水45重量部に分散させ
た水系油脂ポリオール100重量部、硬化剤としてポリ
メリックMDI(バイエル社、商品名スミジュール44
V20を100重量部、更にセメントを100重量部、
容器に配合し充分にハンドミキサーにて攪拌したのち、
消石灰3.5重量部並びに粒子径0.5〜1mmの珪砂
200重量部添加し更に攪拌し実施例1、2の床用調整
材1を調製した。セメントモルタルを50センチ角、深
さ10センチの型枠に打設し、20日経過させ含水率5
%(KETTO 高周波式含水率計により測定)に調整
した厚み10センチのコンクリート下地に該床用調整材
1を0.5mm厚に鏝で塗布して下地層を形成した。次
ぎに室温30〜35℃、湿度80%の環境下において該
下地層の上に直接、上塗りとしてゼオライトをウレタン
樹脂100重量部に対して5重量部を配合した組成から
なるウレタン樹脂系上塗り材(アイカPUR JJ−1
03)を鏝で1.2kg/m2塗布して上塗り層を形成
して実施例1の床を仕上げた。
【0018】実施例2 実施例1において吸湿剤としてのゼオライトをウレタン
樹脂100重量部に対して10重量部配合したウレタン
樹脂系上塗り材(アイカPUR JJ−103)とした
以外は全て同一にして実施例2の床を仕上げた。実施例
2の床についてフクレ試験を経過時間とともに行った結
果は表1の通りであり、フクレ現象は認められなかっ
た。また、実施例2の床を施工後、室温30〜35℃、
湿度80%の環境下で1ヶ月経過した時点での床の仕上
がりと、耐薬品性、アンモニアガス揮発は表2の通りで
あつた。
【0019】実施例3 実施例1で作成したと同一のコンクリート下地を水中に
24時間浸せきさせたのち、水中より取り出し表面の水
分をウエスで拭き取り、以下実施例1と同一の条件で実
施例3の床を仕上げた。実施例3の床についてフクレ試
験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、
フクレ現象は認められなかった。また、実施例3の床を
施工後、室温30〜35℃、湿度80%の環境下で1ヶ
月経過した時点での床の仕上がりと、耐薬品性、アンモ
ニアガス揮発は表2の通りであつた。
【0020】実施例4 実施例1においてウレタン樹脂系上塗り材(アイカPU
R JJ−103)の代わりに吸湿剤を含まないウレタ
ン樹脂系塗り床材(アイカジョリエースJU−125
0)を使用して同一の塗布条件で塗布し、硬化させ実施
例4の床を仕上げた。実施例4の床についてフクレ試験
を経過時間とともに行った結果は表1の通りであり、フ
クレ現象は認められなかった。また、実施例4の床を施
工後、室温30〜35℃、湿度80%の環境下で1ヶ月
経過した時点での床の仕上がりと、耐薬品性、アンモニ
アガス揮発は表2の通りであつた。
【0021】比較例1 エポキシ樹脂を界面活性剤で乳化するとともに硬化剤及
び骨材を配合した水系エポキシ樹脂モルタル(アイカジ
ョリエースJE−2371)を実施例1に使用したコン
クリート下地に鏝で0.8kg/m2塗布し 、次いで
水系エポキシ樹脂系プライマー(アイカジョリエースJ
J−771)を約0.2kg/m2ローラー塗布し、更
に上塗り層として実施例2に使用したと同一のウレタン
樹脂系上塗り材(アイカPUR JJ−103)をロー
ラーで1.2kg/m2塗布して比較例1の床を仕上げ
た。比較例1の床についてフクレ試験を経過時間ととも
に行った結果は表1の通りであり、フクレ現象が認めら
れた。また、室温30〜35℃、湿度80%の環境下て
1ヶ月経過した時点での仕上がり状態と耐薬品性、アン
モニアガス揮発は表2の通りであつた。
【0022】比較例2 エポキシ樹脂を界面活性剤で乳化するとともに硬化剤及
び骨材を配合した水系エポキシ樹脂モルタル(アイカジ
ョリエースJE−2371)を実施例1に使用したコン
クリート下地に0.8kg/m2鏝で塗布し塗布し、つ
いで湿潤面エポキシ樹脂プライマー (アイカジョリエ
ースJE−2574)を約0.4kg/m2ローラー塗
布し、更に上塗り層として実施例2に使用したと同一の
ウレタン樹脂系上塗り材(アイカPUR JJ−10
3)を鏝で1.2kg/m2塗布して比較例2の床を仕
上げた。比較例2の床についてフクレ試験を経過時間と
ともに行った結果は表1の通りであり、湿潤面エポキシ
樹脂プライマー(アイカジョリエースJE−2574)
を使用した効果が僅かに認められるもののフクレ現象が
認められた。また、室温30〜35℃、湿度80%の環
境下て1ヶ月経過した時点での仕上がり状態と耐薬品
性、アンモニアガス揮発は表2の通りであつた。
【0023】比較例3 実施例に使用したと同一のコンクリート下地に溶剤型エ
ポキシ樹脂系プライマー(アイカPURJJ−11)
0.2kg/m2を塗布したあと、エポキシ樹脂(アイ
カジヨリエース JJ−12)に8号珪砂が重量比で2
/1混合された配合物を0.45kg/m2鏝にて塗布
し硬化させたのち、さらに上塗り層としてエポキシ樹脂
系上塗り材(アイカジョリエースJE−2520)を鏝
で1.2kg/m2塗布、硬化させて比較例3の床を仕
上げた。比較例3の床についてフクレ試験を経過時間と
ともに行った結果は表1の通りでありフクレ現象が認め
られた。また、室温30〜35℃、湿度80%の環境下
て1ヶ月経過した時点での仕上がり状態と耐薬品性、ア
ンモニアガス揮発は表2の通りであつた。
【0024】比較例4 比較例3において上塗り層のエポキシ樹脂系上塗り材
(アイカジョリエースJE−2520)に代えてウレタ
ン樹脂100重量部に対して吸湿剤としてゼオライトを
10重量部添加したウレタン樹脂系上塗り材(アイカP
UR JJ−103)を使用した以外は全て同一の条件
で比較例4の床を仕上げた。比較例4の床についてフク
レ試験を経過時間とともに行った結果は表1の通りであ
りフクレ現象が認められた。また、室温30〜35℃、
湿度80%の環境下て1ヶ月経過した時点での仕上がり
状態と耐薬品性、アンモニアガス揮発は表2の通りであ
つた。
【0025】比較例5 吸湿剤のゼオライトの配合量をウレタン樹脂100重量
部に対して3重量部配合したウレタン樹脂系上塗り材
(アイカPUR JJ−103)を使用する以外は比較
例4と全て同一にして比較例5の床を仕上げた。比較例
5の床についてフクレ試験を経過時間とともに行った結
果は表1の通りでありフクレ現象が認められた。また、
室温30〜35℃、湿度80%の環境下て1ヶ月経過し
た時点での仕上がり状態と耐薬品性、アンモニアガス揮
発は表2の通りであつた。
【0026】実施例1〜4及び比較例1〜5の床につい
てフクレ試験、仕上がり、耐薬品性、アンモニアガス揮
発等により評価した結果は表の通りであつた。
【0027】
【表1】 試験評価方法 フクレ試験 実施例及比較例で形成した縦500ミリ、
横500ミリ、高さ100ミリの試験体を100マスに
区切ったあと、試験体の高さの中間迄まで30℃の水に
浸せきさせ、経過日毎にフクレが発生しているかどうか
を判定する。1マスに1個以上のフクレがあれば1とし
て評価する。
【0028】
【表2】 試験評価方法 仕上がり 室温30〜35℃、湿度80%の環境下て1
ヶ月経過した時点での仕上がり状態を確認する。 〇 仕上がり良好 〇〜△ 仕上がりユズ肌 × ユズ肌及び発泡状態 耐薬品性 試薬(20%クエン酸、エチルアルコール)
を表面に滴下し時計皿でカバーして20時間放置したの
ち、水洗して表面状態を確認する。 注) 〇印 異常なし。 アンモニアガス 離型紙上に実施例、比較例に使用した
上塗り材を各々塗布した硬化させ離型紙から剥離して塗
膜を調製し、各塗膜の試験片を内部に入れたU字型ガラ
ス管を油槽中に入れ、ガラス管の一方を窒素ガスボンベ
に接続し、他方を純水の入ったサンプル瓶中に接続した
のち、サンプル瓶の上部より吸引する装置を使用して、
油槽を75℃に設定し、30分間放置したのち、吸引し
て試験片より揮発するアンモニアガスをサンプル瓶中に
吸収させ、イオンクロマトグラフにより試験片1グラム
当たりのアンモニアガスをng単位で定量分析する。
【0029】
【発明の効果】従来の樹脂系床の施工では下地調整層、
中間層、上塗り層等の多数の工程を必要とするのに対し
て、本発明になる床の施工法は下地上にウレタン系樹脂
を使用する樹脂モルタルからなる床用調整材が塗布され
て形成された下地層に、直ちにプライマーを塗布するこ
となく、ウレタン樹脂系塗り床を塗布して仕上げるた
め、施工工程の短縮が可能になつた。しかも従来の樹脂
系の塗り床ではコンクリート下地に含まれる水分が樹脂
膜で被覆されるため外部に揮発できずに閉じこめられ樹
脂膜を下より突き上げフクレ現象が多発して、施工クレ
ームになることがあつたが、本発明になる下地層はコン
クリート下地との密着が良好であり、かつ耐水性が良好
であるため、下地の含水率が高い状態であつてもこのよ
うな突き上げる応力を封じ込める作用が得られ、実施例
に示すようにフクレ現象は全く発生しなくなった。従っ
て下地の乾燥のために工期が長くなるという従来の課題
を解決することができた。また、従来、ウレタン樹脂系
塗り床の施工にあつては夏期の高温高湿下において硬化
剤のイソシアネート化合物が空気中の湿気と反応して炭
酸ガスが生成するために微細なユズ肌状態、発泡状態に
なることがあつたが、本発明の床の施工法を採用すれば
斯かる問題はなくなる。しかも放散ガスがないため微量
の放散ガスが問題となる半導体工場等に施工にも安心し
て採用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性ポリオール、イソシアネート化合物、
    水硬性セメント並びに必要により配合される骨材を含む
    床用調整材。
  2. 【請求項2】下地に水性ポリオール、イソシアネート化
    合物、水硬性セメント、必要により配合される骨材を含
    む床用調整材を塗布して下地層を形成したのち、該下地
    層にウレタン樹脂系塗り床材が塗布されて上塗り層が仕
    上げられていることを特徴とする床。
  3. 【請求項3】ウレタン樹脂系塗り床材に吸湿剤が配合さ
    れて上塗り層が施工されている請求項2記載の床。
  4. 【請求項4】下地に水性ポリオール、イソシアネート化
    合物、水硬性セメント、必要により配合する骨材を含む
    床用調整材を塗布して下地層を形成したのち、該下地層
    にウレタン樹脂系塗り床材を塗布して上塗り層を仕上げ
    ることを特徴とする床の施工法。
  5. 【請求項5】下地に水性ポリオール、イソシアネート化
    合物、水硬性セメント並びに必要により配合される骨材
    を含む床用調整材を塗布して下地層を形成したのち、該
    下地層に吸湿剤を含むウレタン樹脂系塗り床材を塗布し
    て上塗り層を仕上げることを特徴とする床施工法。
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