JP2003012397A - エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents
エピタキシャルウェーハの製造方法Info
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Abstract
にできるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 サセプタ10が備える座ぐり部11に載
置されたシリコン単結晶基板21上にシリコン単結晶薄
膜22を気相成長させるエピタキシャルウェーハ20の
製造方法において、シリコン単結晶基板21の厚さdに
応じてシリコン単結晶基板21を載置させる座ぐり部1
1の深さDを選択する。
Description
ーハの製造方法に関する。
相成長装置に配設されたサセプタの座ぐり部にシリコン
単結晶基板を載置させ、このシリコン単結晶基板の主表
面上に原料ガスを供給することによりシリコンエピタキ
シャル層(シリコン単結晶薄膜)を気相エピタキシャル
成長させて製造される。
図10に示すように、シリコン単結晶基板100を、該
基板100の厚さよりも深い座ぐり部110内に載置
し、サセプタ120の表面に沿ってシリコン単結晶基板
100の主表面上にシリコン原料ガスを供給すると、原
料ガス流(点線による矢印で図示)が、座ぐり部110
の段差付近で乱れてしまう場合がある(矢印a、b)。
これに伴って、シリコン単結晶薄膜101の周辺部10
1aでの厚さT1が、中心部101bでの厚さT2より
も薄くなってしまう。
導体デバイスを製造するための面内使用率がさらに高ま
る傾向にある。このために今後のエピタキシャルウェー
ハには、単結晶薄膜をその周辺部まで均一に成長させる
ための技術開発が極めて重要な課題となる。
周辺部までより均一にできるエピタキシャルウェーハの
製造方法を提供することである。
め、本発明は、サセプタが備える座ぐり部に載置された
半導体単結晶基板上に単結晶薄膜を気相成長させるエピ
タキシャルウェーハの製造方法において、前記半導体単
結晶基板の厚さに応じて該半導体単結晶基板を載置させ
る座ぐり部の深さを選択することを特徴とする。
リコン単結晶基板であり、単結晶薄膜とは、例えばシリ
コン単結晶薄膜である。
させる座ぐり部の深さを、半導体単結晶基板の厚さに応
じて選択することで、エピタキシャルウェーハの周辺部
における単結晶薄膜の厚さを調節できる。例えば、単結
晶薄膜の周辺部での平均成長速度が中心部での平均成長
速度と略等しくなるように、座ぐり部に載置された半導
体単結晶基板の上面からサセプタの表面に至る段差量を
定め、この段差量と半導体単結晶基板の厚さとの和から
定まる深さの座ぐり部を選択する。このようにして、単
結晶薄膜の厚さ分布が周辺部までより均一となるように
改善できる。
MI(Semiconductor Equipment and Materials Intern
ational)スタンダ−ドにおいて、センターポイントで
の規格値がその直径に応じて定められている。例えば、
直径100mmのシリコン単結晶基板では525±15
μm(M1.11−90)であり、直径125mmのシ
リコン単結晶基板では625±15μm(M1.12−
90)であり、直径150mmのシリコン単結晶基板で
は625±15μm(M1.13−90)である。ま
た、大径のシリコン単結晶基板については、例えば直径
300mmのシリコン単結晶基板では775±20μm
(M1.15−0997)である。さらに大径となる次
世代のシリコン単結晶基板についてはプロセス開発のた
めにそのガイドラインとして以下のターゲットが示され
ている。例えば、直径350mmのシリコン単結晶基板
では800±25μmであり、直径400mmのシリコ
ン単結晶基板では825±25μmである(M1.14
−96)。
明の実施の形態のエピタキシャルウェーハの製造方法を
詳細に説明する。本実施の形態で用いられる気相成長装
置としては、座ぐり部11が形成されたサセプタ10
(図1参照)を備えていれば、縦型(パンケーキ型)、
バレル型(シリンダ型)、枚葉式等、各種の型を用いる
ことができる。これら気相成長装置は、図示しない反応
炉内に、図1に示すサセプタ10を備える。このサセプ
タ10の表面10aには、半導体単結晶基板(以下単に
「基板21」と称す)21を載置させるための座ぐり部
11が形成されている。本実施の形態では、基板21の
厚さdに応じて、基板21を載置させる座ぐり部11の
深さDを以下の通りにして選択する。
格値(上述)により求める。次に、便宜上、基板21を
座ぐり部11に載置させた状態で基板21の上面21a
からサセプタ10の表面10aに至る寸法を「段差量
h」と定義する(図1参照)。この「段差量h」につい
て、単結晶薄膜(以下単に「薄膜22」と称す)22の
周辺部での平均成長速度を中心部での平均成長速度とほ
ぼ等しくするための最適値(以下「最適段差量h0」と
称する)を把握する。この「最適段差量h0」を把握す
るには、例えば、座ぐり部11の深さDが異なる複数の
サセプタ10をそれぞれ用いてエピタキシャルウェーハ
20を製造し、これらの薄膜22の厚さ分布をそれぞれ
定量化する。これらの数値から、薄膜22の厚さ分布と
段差量hとの関係を示す検量線を把握する。この検量線
から、薄膜22の厚さ分布ができるだけ均一となる「最
適段差量h0」を求める。
さD0は、基板の厚さdと最適段差量h0との和によっ
て以下の通りに一義的に定まる。 深さD0=(基板の厚さd)+(最適段差量h0)
して選択する。例えば、座ぐり部11の深さDが互いに
異なる複数のサセプタ10を予め用意しておき、これら
のサセプタ10のうちから上記深さD0をもつ座ぐり部
11を有するサセプタ10を使用する。あるいは、座ぐ
り部11がサセプタ10に着脱自在に配設される構成と
し、このサセプタ10に上記深さD0の座ぐり部11を
装着させても良い。
て深さD0の座ぐり部11を選択し、この座ぐり部11
に基板21を載置させる。そして、所定温度に保たれた
反応炉内に原料ガスをキャリアガスと共に供給する。こ
うして薄膜22の厚さ分布をその周辺部まで均一にでき
る。
コンエピタキシャルウェーハを製造する。この縦型気相
成長装置30は、図2に示すように、ベースプレート3
1上に反応炉32となる釣鐘状のベルジャが備えられて
いる。この反応炉32内には円盤状のサセプタ33が水
平に配設されており、このサセプタ33の下面には高周
波誘導加熱コイル34がカバー35内に設けられてい
る。一方、反応炉32の中央には円管状のノズル36が
サセプタ33を垂直に貫通している。このノズル36は
その側面に多数の噴出口36aが形成されており、この
噴出口36aから、ノズル36の上端に備えられた板3
6bの下面に沿って、原料ガスがキャリアガスと共にほ
ぼ水平に噴出する。この縦型気相成長装置30によりシ
リコンエピタキシャルウェーハ20を製造するには、高
周波誘導加熱コイル34によりサセプタ33を誘導加熱
してシリコン単結晶基板21を加熱しながら、ガス導入
口37から供給される原料ガスおよびキャリアガスを噴
出口36aからシリコン単結晶基板21の主表面に沿っ
て噴出させる。
m、厚さ290μmのシリコン単結晶基板21を使用
し、座ぐり部33aの深さDが、340、390、46
0、500、900μmであるサセプタ33をそれぞれ
使用して、シリコンエピタキシャルウェーハ20を製造
した。それぞれの座ぐり部33aに上記シリコン単結晶
基板21を載置させると、前記段差量hはそれぞれ5
0、100、170、210、610μmとなる。な
お、何れの座ぐり部33aの外径も101.5mmであ
る。また、シリコンエピタキシャルウェーハの成長条件
は、成長温度(サセプタ33の温度)を1120℃、シ
リコン単結晶薄膜の成長速度を1.0μm/分とし、中
心部での膜厚が7μm程度となるまで成長させた。
さ分布を、以下に定める「周辺膜厚比α」によって評価
した。 周辺膜厚比α=(tx1)/(tx2) 但し、tx1は外周から5mm内側の位置(図4に示すx
1)でのシリコン単結晶薄膜の厚さであり、tx2は外周
から10mm内側の位置(図4に示すx2)でのシリコ
ン単結晶薄膜の厚さである。シリコン単結晶薄膜の厚さ
測定を外周から5mmと10mmの位置で測定して比較
するのは、シリコン単結晶薄膜の膜厚は中心部に比べて
それらの周辺部で急激に変化していくので、周辺部での
膜厚変化量の小さいものが、周辺部まで厚さ分布の均一
なエピタキシャルウェーハとすることができるからであ
る。これらx1、x2を決めるための基準位置は、シリコ
ンエピタキシャルウェーハ20の側面から最も水平に突
出した位置とした。また、周辺膜厚比αは、ガス流(図
4に点線による矢印で図示)の上流側および下流側でそ
れぞれ求めた値の平均値とした。
周辺部における厚さ分布との関係を示す結果である。こ
の図3において、横軸は段差量hを示しており、縦軸は
周辺膜厚比αを示している。そしてA点は段差量hが5
0μm、B点は段差量hが100μm、C点は段差量hが
170μm、D点は段差量hが210μm、E点は段差量
hが610μmでの結果を示している。図3から判るよ
うに、周辺膜厚比αは段差量hが大きくなるに伴ってリ
ニアに減少する傾向を示し、以下の回帰式によって良く
近似された。 α=−3×10-5×h+1.0073 そしてD点で示される段差量hが210μmの付近で周
辺膜厚比αがほぼ1、すなわち外周から5mmと10m
mの位置での膜厚がほぼ等しくなり、上記回帰式から、
「最適段差量h0」として243μmに設定すれば、シ
リコン単結晶薄膜をその周辺部まで均一に成長すること
ができると判断した。
製造方法 そこで、上記範囲のうちから「最適段差量h0」に最も
近い210μmを製造に使用する段差量hとして定め、
図4に示すように、シリコン単結晶基板21の厚さd
(290μm)との和から、深さD0として500μmの
座ぐり部33aを選択し、上記同様の成長条件(成長温
度1120℃、成長速度を1.0μm/分、中心部での
膜厚が7μm程度)で、シリコンエピタキシャルウェー
ハ20を製造する。なお、シリコン単結晶基板21は、
そのオリエンテーションフラット(以下「オリフラ」と
称す)がガス流に対して平行となるように、座ぐり部3
3aに載置させた。
さ分布を実測した結果を示す。図5において、横軸はシ
リコンエピタキシャルウェーハ20の中心からの距離を
示しており、縦軸はシリコン単結晶薄膜22の厚さを示
している。この膜厚測定は、シリコンエピタキシャルウ
ェーハのオリフラと平行な直径方向(図3中「◆」で図
示)と、オリフラに直交する方向(図3中「■」で図
示)について行った。図5から判るように、シリコン単
結晶薄膜22の周辺部が中心部よりも薄くなる傾向はほ
とんど見られず、膜厚ばらつきがほぼ0.15μm以内
に収まり、薄膜の厚さ分布が周辺部まで均一なシリコン
エピタキシャルウェーハが得られた。
0℃、成長速度は1.0μm/分としたが、以下の異な
る3条件で、中心部での膜厚が7μm程度までエピタキ
シャル成長させた結果でも、同様の値の「最適段差量h
0」が得られた。 (a)成長温度1120℃、成長速度0.5μm/分 (b)成長温度1060℃、成長速度1.0μm/分 (c)成長温度1060℃、成長速度0.5μm/分 そして、これら(a)〜(c)の各条件においても同様
に、深さ500μmの座ぐり部33aを選択すること
で、周辺部まで均一なシリコン単結晶薄膜の形成された
シリコンエピタキシャルウェーハが得られた。
厚さのシリコン単結晶基板21を用い、深さDが900
μmの座ぐり部33aにシリコン単結晶基板21を載置
させてエピタキシャル成長させる。図6に、こうして得
られたシリコン単結晶薄膜22の厚さ分布を実測した結
果を示す。薄膜22の厚さは、周辺部に向かうにつれて
中心部よりも極端に薄くなり、シリコンエピタキシャル
ウェーハ20の外周から10mm程度までの部分で急激
に薄くなっていた。特に、オリフラと平行な方向の厚さ
分布は、その周辺部の厚さが中心部よりも0.2μm以
上薄くなっていた。
シリコンエピタキシャルウェーハを製造する。図7に示
すように、このバレル型気相成長装置40は、反応炉4
1となるベルジャ内に、多角錐台状のサセプタ42が回
転軸42bを中心として回転可能に配設されている。こ
のサセプタ42には、それぞれの側周面に3段の座ぐり
部42aが上下に並んで形成されている。そして反応炉
41の外側にはハロゲンランプ等の加熱手段43が設け
られている。このバレル型気相成長装置40によりシリ
コンエピタキシャルウェーハを製造するには、加熱手段
43により所定温度に保たれた反応炉41内に、該反応
炉41上部に設けられたガス供給ノズル44から原料ガ
スをキャリアガスと共に供給する。この原料ガスは、回
転軸42bの周りに回転されるサセプタ42の側周面に
沿って流れながらシリコン単結晶基板21上に供給さ
れ、反応炉41下方に設けられたガス排気管45から外
部へ排出される。
0mm、厚さ525μmのシリコン単結晶基板21を使
用し、座ぐり部42aの深さDが、905、1025、
1135、1425、1725μmであるサセプタ42
をそれぞれ使用してシリコンエピタキシャルウェーハ2
0を製造した。それぞれのサセプタ42に上記シリコン
単結晶基板21を載置させると、前記段差量hはそれぞ
れ380、500、610、900、1200μmとな
る。なお、何れの座ぐり部42aの外径も102mmで
ある。また、シリコン単結晶薄膜22の成長条件は、該
薄膜22の成長速度を0.3μm/分とし、中心部での
膜厚が10μm程度となるようにエピタキシャル成長さ
せた。
の厚さ分布を、以下に定める「周辺膜厚分布β」によっ
て評価した。 周辺膜厚分布β=[(tx2−tx1)/(tx2+tx1)]
×100(%) 但し、tx1は外周から5mm内側の位置(図9に示すx
1)での薄膜22の厚さであり、tx2は外周から15m
m内側の位置(図9に示すx2)での薄膜22の厚さで
ある。なお「周辺膜厚分布β」は、図9に示すように、
座ぐり部42aに傾斜して載置されるシリコン単結晶基
板21の下方側のみで求めた。
2の厚さ分布との関係を示すグラフである。図8におい
て、横軸は段差量hを示しており、縦軸は「周辺膜厚分
布β」を示している。そして図8では、サセプタ42の
側周面に形成される3段の座ぐり部42aで得られた結
果のうち、最上段となる1段目を「−□−」で示し、上
から2段目を「−○−」で示し、最下段となる上から3
段目を「−△−」によりそれぞれ示している。
差量hが大きくなるに伴ってリニアに減少する傾向を示
す。そして、1段目から3段目の座ぐり部42aの何れ
においても段差量hが380μmで周辺膜厚分布βがほ
ぼ0%となっており、「最適段差量h0」としては38
0μmに設定すれば良いと判断した。
製造方法 こうして、シリコン単結晶基板21の厚さdと最適段差
量h0とから定まる深さD0の座ぐり部42aを選択
し、上記同様の成長条件(成長速度を0.3μm/分、
中心部での膜厚が10μm程度)で、シリコンエピタキ
シャルウェーハを製造する。 (4)結果 このようにしてシリコンエピタキシャルウェーハを製造
することで、周辺部までほぼ均一な厚さのシリコン単結
晶薄膜が得られた。
るものではない。例えば、本実施の形態ではシリコンエ
ピタキシャルウェーハを製造したが、その他の半導体単
結晶基板上に気相エピタキシャル成長させてエピタキシ
ャルウェーハを製造する場合にも同様に適用できる。そ
の他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜に
変更可能であることは勿論である。
置させる座ぐり部の深さを、半導体単結晶基板の厚さに
応じて選択することで、単結晶基板の厚さ分布が周辺部
まで均一となるように改善できる。
法で用いるサセプタの要部を模式的に示した図である。
ある。
辺膜厚比αの関係を示すグラフである。
エピタキシャルウェーハを製造している様子を示す図で
ある。
測した結果を示すグラフである。
測した結果を示すグラフである。
を示す図である。
辺膜厚分布βの関係を示すグラフである。
エピタキシャルウェーハを製造している様子を示す図で
ある。
よりも薄くなってしまう場合を説明するための図であ
る。
シャルウェーハ) 21 シリコン単結晶基板 22 シリコン単結晶薄膜 33 サセプタ 33a 座ぐり部 42 サセプタ 42a 座ぐり部 d 基板の厚さ D0 選択すべき座ぐり部の深さ D 座ぐりの深さ
Claims (2)
- 【請求項1】 サセプタが備える座ぐり部に載置された
半導体単結晶基板上に単結晶薄膜を気相成長させるエピ
タキシャルウェーハの製造方法において、前記半導体単
結晶基板の厚さに応じて該半導体単結晶基板を載置させ
る座ぐり部の深さを選択することを特徴とするエピタキ
シャルウェーハの製造方法。 - 【請求項2】 前記半導体単結晶基板はシリコン単結晶
基板であり、前記単結晶薄膜はシリコン単結晶薄膜であ
ることを特徴とする請求項1記載のエピタキシャルウェ
ーハの製造方法。
Priority Applications (1)
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