JP2003010649A - 逆浸透膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置 - Google Patents

逆浸透膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置

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JP2003010649A JP2001198446A JP2001198446A JP2003010649A JP 2003010649 A JP2003010649 A JP 2003010649A JP 2001198446 A JP2001198446 A JP 2001198446A JP 2001198446 A JP2001198446 A JP 2001198446A JP 2003010649 A JP2003010649 A JP 2003010649A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大がかりな前処理装置を用いなくても、生産
水の水質劣化を抑えることができるRO膜モジュールを
提供する。 【解決手段】 円筒型をなす本体容器11と、本体容器
11の内部に海水1を供給する受入口12と、本体容器
11の内部に設けられ、海水1を透過させて淡水化させ
る中空糸13b,13cを多数束ねたRO膜エレメント
13と、RO膜エレメント13の海水1の流通方向上流
側に位置する中空糸13cの開口端部を閉塞する充填材
19と、RO膜エレメント13の中空糸13bを透過し
て淡水化された生産水4を集合させる集水板14と、集
水板14で集合された生産水4を本体容器11の外部に
送出する送出口15と、RO膜エレメント13の中空糸
13b,13cを透過せずにRO膜エレメント13を通
過した海水1の濃縮水5を本体容器11の外部に送出す
る排出管16とを備えるRO膜モジュール10とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆浸透膜モジュー
ルおよびこれを使用する淡水化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】塩分の多い井戸水や海水等の原水を逆浸
透(reverse osmosis:RO)膜により淡水化させる淡水
化装置は、原水を気化させたりする必要がなく、RO膜
に原水を透過させるだけでイオンやコロイドなどを除去
することができるため、近年、実用化が進められてい
る。このような原水は、通常、粒子状の各種の濁質を多
く含んでいるため、当該濁質を前処理装置で除去された
後に淡水化装置に送給されている。この前処理装置は、
砂濾過器や加圧二層濾過器などを備えることから、非常
に大がかりとなってしまい、処理コストが非常に高くな
っている。このため、大きな不溶物のみを取り除いた原
水を淡水化装置に直接送り込んで淡水化すると共に、R
O膜の表面に堆積する前記濁質を定期的に逆洗して除去
することにより、大がかりな前処理装置を省略すること
が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うにRO膜を定期的に逆洗しながら原水の淡水化処理を
行っていくと、処理開始当初には何ら問題を生じること
がないものの、前記濁質がRO膜の表面に次第に傷をつ
けてしまうため、生産水の水質が徐々に劣化していくと
いう問題を生じていた。
【0004】このようなことから、本発明は、大がかり
な前処理装置を用いなくても、生産水の水質劣化を抑え
ることができるRO膜モジュールおよびこれを使用する
淡水化装置を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による逆浸透膜モジュールは、
原水を外側から内側に透過させて淡水化させる中空糸を
多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた逆浸透膜モジュ
ールにおいて、前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向
上流側に位置する前記中空糸の開口端部を閉塞する閉塞
手段を設けたことを特徴とする。
【0006】第二番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一番目の発明において、前記閉塞手段が、前記中
空糸の前記開口端部にそれぞれ充填された充填材である
ことを特徴とする。
【0007】第三番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第二番目の発明において、前記充填材が、毛細管現
象により前記中空糸の内部に侵入して固化する樹脂であ
ることを特徴とする。
【0008】第四番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一番目の発明において、前記閉塞手段が、前記中
空糸の前記開口端部を閉塞するように前記逆浸透膜エレ
メントに設けられるパッキンであることを特徴とする。
【0009】第五番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一から四番目の発明のいずれかにおいて、前記逆
浸透膜エレメントの原水流通方向に沿った長さの当該流
通方向上流側から5〜10%の間の範囲の前記中空糸の
前記開口端部が前記閉塞手段で閉塞されていることを特
徴とする。
【0010】第六番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、原水を外側から内側に透過させて淡水化させる中空
糸を多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた逆浸透膜モ
ジュールにおいて、前記逆浸透膜エレメントの原水流通
方向上流側に、濁質の侵入を防ぐ濁質防護手段を設けた
ことを特徴とする。
【0011】第七番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第六番目の発明において、前記濁質防護手段が、前
記中空糸と共に束ねられた中実糸であることを特徴とす
る。
【0012】第八番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第七番目の発明において、前記逆浸透膜エレメント
の原水流通方向に沿った長さの当該流通方向上流側から
5〜10%の間の範囲が前記中実糸であることを特徴と
する。
【0013】第九番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第六番目の発明において、前記濁質防護手段がフィ
ルタであることを特徴とする。
【0014】第十番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第九番目の発明において、前記フィルタの分離粒径
サイズが1〜50μmであることを特徴とする。
【0015】第十一番目の発明による逆浸透膜モジュー
ルは、第一から十番目の発明のいずれかにおいて、前記
逆浸透膜エレメントが円筒型をなし、前記原水を当該逆
浸透膜エレメントの外側から内側へ向けて流通させるこ
とを特徴とする。
【0016】一方、前述した課題を解決するための、第
十二番目の発明による淡水化装置は、第一から十一番目
の発明のいずれかの逆浸透膜モジュールと、前記逆浸透
膜モジュールに原水を供給する原水供給手段と、前記逆
浸透膜モジュールで処理された淡水を貯蔵する淡水貯蔵
手段と、前記逆浸透膜モジュールから淡水化されずに排
出された濃縮水を回収する濃縮水回収手段と、前記逆浸
透膜モジュールの前記逆浸透膜エレメントの原水流通方
向と逆方向に前記濃縮水回収手段の前記濃縮水を流通さ
せる逆洗手段とを備えることを特徴とする。
【0017】第十三番目の発明による淡水化装置は、第
十二番目の発明において、前記原水に塩素剤を添加する
塩素剤供給手段と、前記原水に酸を添加する酸供給手段
とを備えたことを特徴とする。
【0018】第十四番目の発明による淡水化装置は、第
十二または十三番目の発明において、前記逆浸透膜モジ
ュールの前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向と逆方
向に空気を流通させるバブリング手段を備えたことを特
徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による逆浸透膜(RO膜)
モジュールおよびこれを使用する淡水化装置の実施の形
態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に
限定されるものではない。
【0020】[第一番目の実施の形態]本発明によるR
O膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置の第一
番目の実施の形態を図1〜5を用いて説明する。図1
は、淡水化装置の全体概略構成図、図2は、RO膜モジ
ュールの概略構成図、図3は、図2の III−II線断面矢
線視図、図4は、集水板を下方からみた外観図、図5
は、図4のV−V線断面視図である。
【0021】本実施の形態による淡水化装置は、図1〜
3に示すように、原水である海水1を外側から内側に透
過させて淡水化させる中空糸13b,13cを多数束ね
たRO膜エレメント13の海水流通方向上流側に位置す
る中空糸13cの開口端部(生産水出口)を閉塞手段で
ある充填材19で閉塞したRO膜モジュール10と、R
O膜モジュール10に海水1を供給する海水供給手段で
ある海水ポンプ111、ストレーナ112、高圧ポンプ
115、バルブ124等と、海水1に塩素剤2を添加す
る塩素剤供給装置113と、海水1に酸3を添加する酸
供給装置114と、RO膜モジュール10で処理された
淡水である生産水4を貯蔵する淡水貯蔵手段である生産
水槽116、生産水ポンプ117、バルブ125等と、
RO膜モジュール10から淡水化されずに排出された濃
縮水5を回収する濃縮水回収手段である濃縮水槽119
等と、RO膜モジュール10のRO膜エレメント13の
海水流通方向と逆方向に濃縮水槽119内の濃縮水5を
流通させる逆洗手段である濃縮水ポンプ120、排水管
123、バルブ126,128等と、RO膜モジュール
10のRO膜エレメント13の海水流通方向と逆方向に
空気6を流通させるバブリング手段であるエアタンク1
21、エアコンプレッサ122、バルブ127等とを備
えている。なお、濃縮水ラインの固定抵抗118は、淡
水化時に圧力を調整するために設けられている。
【0022】また、本実施の形態によるRO膜モジュー
ル10は、図2,3に示すように、円筒型をなす本体容
器11と、本体容器11の内部に海水1を供給する受入
口12と、本体容器11の内部に設けられ、海水1を透
過させて淡水化させる中空糸13b,13cを多数束ね
たRO膜エレメント13と、RO膜エレメント13の海
水1の流通方向上流側に位置する中空糸13cの開口端
部(生産水出口)を閉塞する閉塞手段である充填材19
と、RO膜エレメント13の前記中空糸13bを透過し
て淡水化された生産水4を集合させる集水板14と、集
水板14で集合された生産水4を本体容器11の外部に
送出する送出口15と、RO膜エレメント13の中空糸
13b,13cを透過することなくそのままRO膜エレ
メント13を通過した海水1の濃縮水5を本体容器11
の外部に送出する排出管16とを備えている。
【0023】このように構成された本実施の形態のRO
膜モジュール10および淡水化装置を具体的に以下に説
明する。
【0024】図1に示すように、海水1を汲み出す海水
ポンプ111の送出口は、大きな不溶物を除去するスト
レーナ112の受入口側に連結されている。海水ポンプ
111とストレーナ112との間には、海水1に塩素剤
2を供給して有機物の生成を抑える塩素剤供給装置11
3と、海水1に酸3を供給してpHを調整することによ
りRO膜の性能劣化を抑制する酸供給装置114とが連
結されている。ストレーナ112の送出口側には、海水
1を高圧で送給する高圧ポンプ115の受入口側が連結
している。高圧ポンプ115の送出口側は、RO膜モジ
ュール10の受入口12にバルブ124を介して連結さ
れている。
【0025】RO膜モジュール10の受入口12は、本
体容器11の下端に設けられ、本体容器11の内部下方
から海水1を送給するようになっている。なお、海水1
は、本体容器11の内周面とRO膜エレメント13の外
周側との間の隙間からRO膜エレメント13の内側へ向
けて流通する。
【0026】RO膜エレメント13は、外周面に孔13
aaを複数有する芯管13aにセルロース製の中空糸1
3b,13c(直径:130〜170μm)を多数巻き
付けたものであり(中空糸13b,13c同士の間隔:
約30μm)、当該中空糸13cの閉塞端部側(下端
側)および開口端部側(上端側)がエポキシ系の樹脂等
で一体的に固められている。RO膜エレメント13は、
芯管13aの上記下端側が開口すると共に上記上端側が
閉塞する。一方、RO膜エレメント13は、図3に示す
ように、大部分の中空糸13bの前記開口端部が開口
し、外周部から内周側へ向けて規定の間隔に位置する中
空糸13cの前記開口端部がエポキシ系の樹脂等の充填
材19でそれぞれ閉塞されている。つまり、RO膜エレ
メント13の海水1の流通方向上流側に位置する中空糸
13c内に浸透した生産水4を充填材19により当該中
空糸13cから流出させないようにしているのである。
【0027】このようなRO膜エレメント13は、中空
糸13b,13cの下端側および開口端部側(上端側)
を液状のエポキシ系の樹脂に浸漬し、取り出して当該樹
脂を凝固させることにより、上記端部側を一体的に固
め、中空糸13b,13cの上記開口端部側を径方向に
沿って切断することにより、中空糸13b,13cの当
該開口端部側を新たに開口させ、海水1の流通方向上流
側に位置する中空糸13cの開口端のみを露出させるよ
うにマスキングを当該中空糸13bの開口端部側に施し
て液状のエポキシ系の樹脂等を上記露出部分に塗布して
当該樹脂を毛細管現象により当該中空糸13cの内部に
侵入させて固化させることにより、当該中空糸13cの
開口端に充填材19を充填することができる。
【0028】図4,5に示すように、円盤型をなす集水
板14は、軸心部分に穴14aが形成され、一端面側に
同心円状の溝14bが複数形成されると共に、これら溝
14bと上記穴14aとを連絡する複数の溝14cが上
記端面側に放射線状に形成されたものであり、当該端面
側がRO膜エレメント13の中空糸13bの開口端部側
に接続される。
【0029】図2に示すように、送出口15は、本体容
器11の上部に設けられ、集水板14の前記穴14aに
連結されている。
【0030】排出管16は、本体容器11の下部に設け
られ、RO膜エレメント13の芯管13aの下端に連結
されている。
【0031】なお、図2中、17はシール材であり、本
体容器11の内周面とRO膜エレメント13の上端側の
外周および集水板14の外周面との間をそれぞれシール
している。
【0032】図1に示すように、RO膜モジュール10
の前記送出口15は、生産水4を貯蔵する生産水槽11
6にバルブ125を介して連結されている。生産水槽1
16には、生産水4を送給する生産水ポンプ117が連
結されている。
【0033】前記RO膜モジュール10の排出管16
は、前記濃縮水5の送出圧力を所定値(約60kg/c
2 )以下に保持するための固定抵抗118を介して濃
縮水槽119に連結されている。濃縮水槽119は、濃
縮水5を送出する濃縮水ポンプ120の受入口に連結さ
れている。濃縮水ポンプ120の送出口は、RO膜モジ
ュール10の排出管16と前記固定抵抗118との間に
バルブ126を介して連結されている。
【0034】前記RO膜モジュール10の排出管16と
前記バルブ126との間には、バルブ127およびエア
タンク121を介してエアコンプレッサ122が連結さ
れている。
【0035】前記RO膜モジュール10の前記受入口1
2と前記バルブ124との間には、バルブ128を備え
た排水管123が連結されている。
【0036】このような淡水化装置の作用を次に説明す
る。
【0037】海水ポンプ111により送給された海水1
は、塩素剤供給装置113から塩素剤2を供給されると
共に酸供給装置114から酸3を供給された後、ストレ
ーナ112および高圧ポンプ115を介してRO膜モジ
ュール10の受入口12から本体容器11の内部に下方
から送給される。
【0038】本体容器11の下方に流入した海水1は、
RO膜エレメント13の外周側から内周側に流れ込み、
その一部が中空糸13b,13cの内部に透過すること
により淡水化されて生産水4となる。中空糸13b内に
浸透した生産水4は、当該中空糸13bの内部を流れて
開口端から流出し、集水板14および送出口15を介し
て本体容器11の外部に送り出され、生産水槽116内
に貯蔵され、必要に応じて生産水ポンプ117で送出さ
れる。
【0039】このとき、RO膜エレメント13の海水1
の流通方向上流側に位置する中空糸13cの前記開口端
部が充填材19で閉塞されていることから、当該中空糸
13c内に浸透した生産水4は、集水板14に流出せず
にそのまま当該中空糸13c内に滞留するようになる。
【0040】一方、RO膜エレメント13の中空糸13
b,13cの内部に透過することなくそのままRO膜エ
レメント13を通過した海水1は、濃縮水5となって芯
管13aの内部に孔13aaから流入し、排出管16を
介して本体容器11の外部に送り出され、固定抵抗11
8を介して濃縮水槽119内に貯蔵され、一定量以上と
なると、オーバフローして排出される。
【0041】このように海水1を淡水化していき、RO
膜モジュール10のRO膜エレメント13の表面に粒子
状の各種の濁質が堆積した場合には、海水ポンプ11
1、塩素剤供給装置113、酸供給装置114、高圧ポ
ンプ115の作動を停止すると共にバルブ124,12
5を閉鎖する一方、濃縮水ポンプ120を作動すると共
にバルブ126,128を開放し、濃縮水槽119内の
濃縮水5をRO膜モジュール10の排出管16から本体
容器11の内部に送給すると、濃縮水5は、RO膜エレ
メント13の芯管13aの内部から孔13aaを介して
流出し、径方向内側から外側へ向けて流通することによ
り、中空糸13b,13cの表面に堆積している上記濁
質を取り除き、前記受入口12から本体容器11の外部
に送出され、排水管123から系外に排出される(逆
洗)。
【0042】ここで、エアコンプレッサ122を作動す
ると共にバルブ127を開放して空気6をRO膜モジュ
ール10の排出管16から本体容器11の内部に送給
し、当該空気6を前記濃縮水5と共にRO膜エレメント
13の径方向内側から外側へ向けて流し込んでバブリン
グすることにより、中空糸13b,13cの表面に堆積
した前記濁質がさらに確実に除去される。
【0043】このように海水1を淡水化して生産水4を
生産していくと、前記濁質がRO膜エレメント13の外
周側の中空糸13cの表面を次第に傷つけてしまい、当
該中空糸13cを透過した生産水4の水質が徐々に劣化
してしまうものの、上述したように、RO膜エレメント
13の外周部から内周側へ向けて規定の間隔に位置する
中空糸13cの前記開口端がエポキシ樹脂等で閉塞され
ていることから、当該中空糸13c内に浸透した生産水
4が集水板14に流出せずにそのまま当該中空糸13c
内に滞留するようになるので、内周側(下流側)の中空
糸13bを透過した水質の良好な生産水4に、水質の劣
化した生産水4が混入することを防止することができ
る。
【0044】したがって、このようなRO膜モジュール
10および淡水化装置によれば、大がかりな前処理装置
を用いなくても、生産水4の水質劣化を抑えることがで
きる。
【0045】ここで、本発明の効果を確認するため、従
来のRO膜モジュールを利用した淡水化装置で得られた
生産水および本発明のRO膜モジュールを利用した淡水
化装置で得られた生産水の各運転時間ごとの電導度をそ
れぞれ求めた。その結果を図6に示す。
【0046】図6からわかるように、従来のRO膜モジ
ュールを利用した淡水化装置で得られた生産水は、運転
時間が長くなるにしたがって電導度が大幅に増えてしま
う(純度が低下する)。これに対し、本発明のRO膜モ
ジュールを利用した淡水化装置で得られた生産水は、運
転時間が長期にわたっても、電導度が比較的一定に保た
れる(純度の低下が抑制される)。
【0047】よって、本発明は、大がかりな前処理装置
を用いなくても、生産水の水質劣化を抑えられることが
確認できた。
【0048】なお、開口端を閉塞される中空糸13c
は、RO膜エレメント13の海水流通方向に沿った長さ
の当該流通方向上流側から5〜10%の間の範囲のもの
であると好ましい。なぜなら、上記値が10%を超える
と、生産水4の生産量が少なくなり過ぎてしまい、上記
値が5%未満となると、生産水4の水質劣化を抑制する
ことが十分にできなくなってしまうからである。
【0049】[第二番目の実施の形態]本発明によるR
O膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置の第二
番目の実施の形態を図7の模式図を用いて説明する。図
7は、RO膜モジュールの要部の抽出拡大図である。た
だし、前述した第一番目の実施の形態と同様な部材につ
いては、前述した第一番目の実施の形態の説明で用いた
符号と同一の符号を用いることにより、その説明を省略
する。
【0050】本実施の形態による淡水化装置は、海水1
を外側から内側に透過させて淡水化させる中空糸13
b,13cを多数束ねたRO膜エレメント13の海水流
通方向上流側に位置する中空糸13cの開口端部(生産
水出口)を閉塞手段であるパッキン29(図7参照)で
閉塞したRO膜モジュール10と、RO膜モジュール1
0に海水1を供給する海水供給手段である海水ポンプ1
11、ストレーナ112、高圧ポンプ115、バルブ1
24等と、海水1に塩素剤2を添加する塩素剤供給装置
113と、海水1に酸3を添加する酸供給装置114
と、RO膜モジュール10で処理された淡水である生産
水4を貯蔵する淡水貯蔵手段である生産水槽116、生
産水ポンプ117、バルブ125等と、RO膜モジュー
ル10から淡水化されずに排出された濃縮水5を回収す
る濃縮水回収手段である濃縮水槽119等と、RO膜モ
ジュール10のRO膜エレメント13の海水流通方向と
逆方向に濃縮水槽119内の濃縮水5を流通させる逆洗
手段である濃縮水ポンプ120、排水管123、バルブ
126,128等と、RO膜モジュール10のRO膜エ
レメント13の海水流通方向と逆方向に空気6を流通さ
せるバブリング手段であるエアタンク121、エアコン
プレッサ122、バルブ127等とを備えている。
【0051】また、本実施の形態によるRO膜モジュー
ル10は、円筒型をなす本体容器11と、本体容器11
の内部に海水1を供給する受入口12と、本体容器11
の内部に設けられ、海水1を透過させて淡水化させる中
空糸13b,13cを多数束ねたRO膜エレメント13
と、RO膜エレメント13の海水1の流通方向上流側に
位置する中空糸13cの開口端部(生産水出口)を閉塞
するようにRO膜エレメント13の開口端部に設けられ
るパッキン29と(図7参照)、RO膜エレメント13
の前記中空糸13bを透過して淡水化された生産水4を
集合させる集水板14と、集水板14で集合された生産
水4を本体容器11の外部に送出する送出口15と、R
O膜エレメント13の中空糸13b,13cを透過する
ことなくそのままRO膜エレメント13を通過した海水
1の濃縮水5を本体容器11の外部に送出する排出管1
6とを備えている。
【0052】図7に示すように、円盤型をなすパッキン
29は、RO膜エレメント13の開口端部側(上端側)
に配設され、当該RO膜エレメント13と前記集水板1
4との間に介在するようにしてこれら部材13,14間
に挟まれ、RO膜エレメント13の海水1の流通方向上
流側に位置する中空糸13cの開口端部のみを閉塞する
ように、上記流通方向下流側(径方向中央側)がハニカ
ム状のメッシュ29aとなっている。
【0053】したがって、本実施の形態によれば、前述
した実施の形態の場合と同様に、大がかりな前処理装置
を用いなくても、生産水4の水質劣化を抑えることがで
きる。
【0054】なお、単なる環状のパッキンを用いると、
RO膜エレメント13の内外圧に差があるため、RO膜
エレメント13が当該パッキンの内側に押し込まれて変
形してしまう虞があるので、本実施の形態では、メッシ
ュ29aを有するパッキン29を用いてRO膜エレメン
ト13の変形を防止している。
【0055】[第三番目の実施の形態]本発明によるR
O膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置の第三
番目の実施の形態を図8を用いて説明する。図8は、R
O膜モジュールの要部の抽出拡大図である。ただし、前
述した第一,二番目の実施の形態と同様な部材について
は、前述した第一,二番目の実施の形態の説明で用いた
符号と同一の符号を用いることにより、その説明を省略
する。
【0056】本実施の形態による淡水化装置は、海水1
を外側から内側に透過させて淡水化させる中空糸13b
を多数束ねたRO膜エレメント13の海水流通方向上流
側(径方向外側)に、濁質の侵入を防ぐ濁質防護手段で
ある中実糸39(図8参照)を上記中空糸13bと共に
束ねたRO膜モジュール10と、RO膜モジュール10
に海水1を供給する海水供給手段である海水ポンプ11
1、ストレーナ112、高圧ポンプ115、バルブ12
4等と、海水1に塩素剤2を添加する塩素剤供給装置1
13と、海水1に酸3を添加する酸供給装置114と、
RO膜モジュール10で処理された淡水である生産水4
を貯蔵する淡水貯蔵手段である生産水槽116、生産水
ポンプ117、バルブ125等と、RO膜モジュール1
0から淡水化されずに排出された濃縮水5を回収する濃
縮水回収手段である濃縮水槽119等と、RO膜モジュ
ール10のRO膜エレメント13の海水流通方向と逆方
向に濃縮水槽119内の濃縮水5を流通させる逆洗手段
である濃縮水ポンプ120、排水管123、バルブ12
6,128等と、RO膜モジュール10のRO膜エレメ
ント13の海水流通方向と逆方向に空気6を流通させる
バブリング手段であるエアタンク121、エアコンプレ
ッサ122、バルブ127等とを備えている。
【0057】また、本実施の形態によるRO膜モジュー
ル10は、円筒型をなす本体容器11と、本体容器11
の内部に海水1を供給する受入口12と、本体容器11
の内部に設けられ、海水1を透過させて淡水化させる中
空糸13bを多数束ねたRO膜エレメント13と、RO
膜エレメント13の海水1の流通方向上流側(径方向外
側)に中空糸13bと共に束ねた中実糸39と(図8参
照)、RO膜エレメント13の前記中空糸13bを透過
して淡水化された生産水4を集合させる集水板14と、
集水板14で集合された生産水4を本体容器11の外部
に送出する送出口15と、RO膜エレメント13の中空
糸13bを透過することなくそのままRO膜エレメント
13を通過した海水1の濃縮水5を本体容器11の外部
に送出する排出管16とを備えている。
【0058】図8に示すように、中実糸39は、中空糸
13bと同一の材料からなり、RO膜エレメント13の
径方向外側に中空糸13bと共に束ねられている。
【0059】このようなRO膜エレメント13は、中実
糸39が径方向外側に位置するように中空糸13bと共
に芯管13aに多数巻き付けるだけで簡単に製作するこ
とができる。
【0060】つまり、前述した第一,二番目の実施の形
態では、海水流通方向上流側に位置する中空糸13cか
ら生産水4を流出させないように当該中空糸13cの開
口端部を閉塞するようにしたが、本実施の形態では、海
水流通方向上流側に中実糸39を位置させることによ
り、濁質による中空糸13bの損傷を抑制するようにし
たのである。
【0061】したがって、本実施の形態によれば、前述
した実施の形態の場合と同様に、大がかりな前処理装置
を用いなくても、生産水4の水質劣化を抑えることがで
きると共に、海水流通方向上流側に位置する中空糸13
cを中実糸39に代えるだけで済むので、前述した第
一,二番目の実施の形態よりも簡単に製造することがで
きる。
【0062】[第四番目の実施の形態]本発明によるR
O膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置の第四
番目の実施の形態を図9を用いて説明する。図9は、R
O膜モジュールの要部の抽出拡大図である。ただし、前
述した第一〜三番目の実施の形態と同様な部材について
は、前述した第一〜三番目の実施の形態の説明で用いた
符号と同一の符号を用いることにより、その説明を省略
する。
【0063】本実施の形態による淡水化装置は、海水1
を外側から内側に透過させて淡水化させる中空糸13b
を多数束ねたRO膜エレメント13の海水流通方向上流
側(径方向外側)に、濁質の侵入を防ぐ濁質防護手段で
あるフィルタ49(図9参照)を設けたRO膜モジュー
ル10と、RO膜モジュール10に海水1を供給する海
水供給手段である海水ポンプ111、ストレーナ11
2、高圧ポンプ115、バルブ124等と、海水1に塩
素剤2を添加する塩素剤供給装置113と、海水1に酸
3を添加する酸供給装置114と、RO膜モジュール1
0で処理された淡水である生産水4を貯蔵する淡水貯蔵
手段である生産水槽116、生産水ポンプ117、バル
ブ125等と、RO膜モジュール10から淡水化されず
に排出された濃縮水5を回収する濃縮水回収手段である
濃縮水槽119等と、RO膜モジュール10のRO膜エ
レメント13の海水流通方向と逆方向に濃縮水槽119
内の濃縮水5を流通させる逆洗手段である濃縮水ポンプ
120、排水管123、バルブ126,128等と、R
O膜モジュール10のRO膜エレメント13の海水流通
方向と逆方向に空気6を流通させるバブリング手段であ
るエアタンク121、エアコンプレッサ122、バルブ
127等とを備えている。
【0064】また、本実施の形態によるRO膜モジュー
ル10は、円筒型をなす本体容器11と、本体容器11
の内部に海水1を供給する受入口12と、本体容器11
の内部に設けられ、海水1を透過させて淡水化させる中
空糸13bを多数束ねたRO膜エレメント13と、RO
膜エレメント13の海水1の流通方向上流側(径方向外
側)に設けたフィルタ49と(図8参照)、RO膜エレ
メント13の前記中空糸13bを透過して淡水化された
生産水4を集合させる集水板14と、集水板14で集合
された生産水4を本体容器11の外部に送出する送出口
15と、RO膜エレメント13の中空糸13bを透過す
ることなくそのままRO膜エレメント13を通過した海
水1の濃縮水5を本体容器11の外部に送出する排出管
16とを備えている。
【0065】図9に示すように、フィルタ49は、RO
膜エレメント13の径方向外側に巻き付けられ、その分
離粒径サイズが1〜50μmとなっている。ここで、フ
ィルタ49の分離粒径サイズが1μm未満であると、目
詰まりしやすくなり、生産効率の低下を招いてしまい、
フィルタ49の分離粒径サイズが50μmを超えると、
濁質を十分に除去することができなくなってしまう。
【0066】このようなフィルタ49を設けたRO膜エ
レメント13においては、海水1中の濁質が中空糸13
bと接触する前にフィルタ49で捕捉されるため、中空
糸13bの損傷を抑制することができる。
【0067】したがって、本実施の形態によれば、前述
した実施の形態の場合と同様に、大がかりな前処理装置
を用いなくても、生産水4の水質劣化を抑えることがで
きる。
【0068】[他の実施の形態]前述した各実施の形態
では、RO膜エレメント13の外側から内側へ向けて海
水1を流通させる際に適用する場合について説明した
が、RO膜エレメント13の内側から外側へ向けて海水
1を流通させる際に適用する場合には、RO膜エレメン
ト13の海水流通方向上流側となる径方向内側部分に位
置する中空糸の開口端部を充填材で充填したり、当該部
分に位置する中空糸の開口端部のみを閉塞するパッキン
を用いたり、RO膜エレメント13の中空糸13bと芯
管13aとの間に中実糸39を巻き付けたり、RO膜エ
レメント13の中空糸13bと芯管13aとの間にフィ
ルタ49を設けたりすれば、前述した各実施の形態の場
合と同様な効果を得ることができる。
【0069】しかしながら、RO膜エレメント13の内
側から外側へ向けて海水1を流通させるようにすると、
海水1の流速が速くなり、当該エレメント13にかかる
負荷が大きくなってしまうため、前述した各実施の形態
のように、RO膜エレメント13の外側から内側へ向け
て海水1を流通させることにより、海水1の流速1を遅
くして、当該エレメント13にかかる負荷をできるだけ
抑えるようにした方がよい。
【0070】また、前述した各実施の形態では、海水1
を淡水化する場合について説明したが、本発明は、この
ような場合に限らず、塩分の多い井戸水を淡水化する場
合にも適用することができるのはもちろんのこと、水か
ら塩分を除去する場合であれば、前述した各実施の形態
の場合と同様に適用可能である。
【0071】
【発明の効果】第一番目の発明による逆浸透膜モジュー
ルは、原水を外側から内側に透過させて淡水化させる中
空糸を多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた逆浸透膜
モジュールにおいて、前記逆浸透膜エレメントの原水流
通方向上流側に位置する前記中空糸の開口端部を閉塞す
る閉塞手段を設けたことから、当該中空糸内に浸透した
淡水を流出させることなくそのまま当該中空糸内に滞留
させることができる。このため、原水中の濁質が逆浸透
膜エレメントの原水流通方向上流側の中空糸の表面を傷
つけて、当該中空糸を透過した淡水の水質が劣化してし
まっても、他の中空糸を透過した水質の良好な淡水に、
水質の劣化した淡水を混入させてしまうことを防止する
ことができる。したがって、大がかりな前処理装置を用
いなくても、淡水の水質劣化を抑えることができる。
【0072】第二番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一番目の発明において、前記閉塞手段が、前記中
空糸の前記開口端部にそれぞれ充填された充填材である
ので、第一番目の発明の効果を低コストで簡単に得るこ
とができる。
【0073】第三番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第二番目の発明において、前記充填材が、毛細管現
象により前記中空糸の内部に侵入して固化する樹脂であ
るので、第二番目の発明を簡単に実現することができ
る。
【0074】第四番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一番目の発明において、前記閉塞手段が、前記中
空糸の前記開口端部を閉塞するように前記逆浸透膜エレ
メントに設けられるパッキンであるので、第一番目の発
明の効果を確実に得ることができる。
【0075】第五番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第一から四番目の発明のいずれかにおいて、前記逆
浸透膜エレメントの原水流通方向に沿った長さの当該流
通方向上流側から5〜10%の間の範囲の前記中空糸の
前記開口端部が前記閉塞手段で閉塞されているので、淡
水の水質と生産量とのバランスを適切に保つことができ
る。
【0076】第六番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、原水を外側から内側に透過させて淡水化させる中空
糸を多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた逆浸透膜モ
ジュールにおいて、前記逆浸透膜エレメントの原水流通
方向上流側に、濁質の侵入を防ぐ濁質防護手段を設けた
ことから、濁質による中空糸の損傷を抑制することがで
きるので、大がかりな前処理装置を用いなくても、淡水
の水質劣化を抑えることができる。
【0077】第七番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第六番目の発明において、前記濁質防護手段が、前
記中空糸と共に束ねられた中実糸であるので、第六番目
の発明の効果を低コストで簡単に得ることができる。
【0078】第八番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第七番目の発明において、前記逆浸透膜エレメント
の原水流通方向に沿った長さの当該流通方向上流側から
5〜10%の間の範囲が前記中実糸であるので、淡水の
水質と生産量とのバランスを適切に保つことができる。
【0079】第九番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第六番目の発明において、前記濁質防護手段がフィ
ルタであるので、第六番目の発明の効果を確実に得るこ
とができる。
【0080】第十番目の発明による逆浸透膜モジュール
は、第九番目の発明において、前記フィルタの分離粒径
サイズが1〜50μmであるので、淡水の水質と生産量
とのバランスを適切に保つことができる。
【0081】第十一番目の発明による逆浸透膜モジュー
ルは、第一から十番目の発明のいずれかにおいて、前記
逆浸透膜エレメントが円筒型をなし、前記原水を当該逆
浸透膜エレメントの外側から内側へ向けて流通させるの
で、逆浸透膜エレメントにかかる負荷を抑えることがで
きる。
【0082】第十二番目の発明による淡水化装置は、第
一から十一番目の発明のいずれかの逆浸透膜モジュール
と、前記逆浸透膜モジュールに原水を供給する原水供給
手段と、前記逆浸透膜モジュールで処理された淡水を貯
蔵する淡水貯蔵手段と、前記逆浸透膜モジュールから淡
水化されずに排出された濃縮水を回収する濃縮水回収手
段と、前記逆浸透膜モジュールの前記逆浸透膜エレメン
トの原水流通方向と逆方向に前記濃縮水回収手段の前記
濃縮水を流通させる逆洗手段とを備えるので、大がかり
な前処理装置を用いなくても、長期にわたって水質劣化
を抑えながら淡水を生産することができる。
【0083】第十三番目の発明による淡水化装置は、第
十二番目の発明において、前記原水に塩素剤を添加する
塩素剤供給手段と、前記原水に酸を添加する酸供給手段
とを備えたので、逆浸透膜モジュールの逆浸透膜エレメ
ントの劣化を抑制することができる。
【0084】第十四番目の発明による淡水化装置は、第
十二または十三番目の発明において、前記逆浸透膜モジ
ュールの前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向と逆方
向に空気を流通させるバブリング手段を備えたので、逆
浸透膜モジュールの逆浸透膜エレメントの洗浄をさらに
確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による淡水化装置の第一番目の実施の形
態の全体概略構成図である。
【図2】本発明によるRO膜モジュールの第一番目の実
施の形態の全体概略構成図である。
【図3】図2の III−II線断面矢線視図である。
【図4】集水板の外観図である。
【図5】図4のV−V線断面視図である。
【図6】図1の淡水化装置を用いて生産した生産水の運
転時間ごとの電導度と従来の淡水化装置を用いて生産し
た生産水の運転時間ごとの電導度とを比較したグラフで
ある。
【図7】本発明によるRO膜モジュールの第二番目の実
施の形態の要部の抽出拡大図である。
【図8】本発明によるRO膜モジュールの第三番目の実
施の形態の要部の抽出拡大図である。
【図9】本発明によるRO膜モジュールの第四番目の実
施の形態の要部の抽出拡大図である。
【符号の説明】
1 海水 2 塩素剤 3 酸 4 生産水 5 濃縮水 6 空気 10 RO膜モジュール 11 本体容器 12 受入口 13 RO膜エレメント 13a 芯管 13aa 孔 13b 中空糸 13c 中空糸(上流側) 14 集水板 14a 穴 14b,14c 溝 15 送出口 16 排出管 17 シール材 19 充填材 29 パッキン 29a メッシュ 39 中実糸 49 フィルタ 111 海水ポンプ 112 ストレーナ 113 塩素剤供給装置 114 酸供給装置 115 高圧ポンプ 116 生産水槽 117 生産水ポンプ 118 固定抵抗 119 濃縮水槽 120 濃縮水ポンプ 121 エアタンク 122 エアコンプレッサ 123 排水管 124〜128 バルブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 65/02 520 B01D 29/10 501Z C02F 1/44 510C 520B 530A 29/38 510C 520A 540 (72)発明者 岩橋 英夫 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 岸 正弘 兵庫県高砂市荒井町扇町12番15号 有限会 社アクアシステムズ内 Fターム(参考) 4D006 GA03 HA06 HA08 HA19 JA10B JA13Z JA23Z JA30Z JA57Z JB02 JB06 KA03 KA64 KC03 KC14 KC20 KD11 KD23 KD24 MA01 PA01 PB03 PB05 PB25 PB26 PC80

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を外側から内側に透過させて淡水化
    させる中空糸を多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた
    逆浸透膜モジュールにおいて、 前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向上流側に位置す
    る前記中空糸の開口端部を閉塞する閉塞手段を設けたこ
    とを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記閉塞手段が、前記中空糸の前記開口端部にそれぞれ
    充填された充填材であることを特徴とする逆浸透膜モジ
    ュール。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記充填材が、毛細管現象により前記中空糸の内部に侵
    入して固化する樹脂であることを特徴とする逆浸透膜モ
    ジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記閉塞手段が、前記中空糸の前記開口端部を閉塞する
    ように前記逆浸透膜エレメントに設けられるパッキンで
    あることを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかにおいて、 前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向に沿った長さの
    当該流通方向上流側から5〜10%の間の範囲の前記中
    空糸の前記開口端部が前記閉塞手段で閉塞されているこ
    とを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  6. 【請求項6】 原水を外側から内側に透過させて淡水化
    させる中空糸を多数束ねた逆浸透膜エレメントを備えた
    逆浸透膜モジュールにおいて、 前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向上流側に、濁質
    の侵入を防ぐ濁質防護手段を設けたことを特徴とする逆
    浸透膜モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記濁質防護手段が、前記中空糸と共に束ねられた中実
    糸であることを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記逆浸透膜エレメントの原水流通方向に沿った長さの
    当該流通方向上流側から5〜10%の間の範囲が前記中
    実糸であることを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項6において、 前記濁質防護手段がフィルタであることを特徴とする逆
    浸透膜モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記フィルタの分離粒径サイズが1〜50μmであるこ
    とを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれかにおい
    て、 前記逆浸透膜エレメントが円筒型をなし、前記原水を当
    該逆浸透膜エレメントの外側から内側へ向けて流通させ
    ることを特徴とする逆浸透膜モジュール。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれかの逆浸透
    膜モジュールと、 前記逆浸透膜モジュールに原水を供給する原水供給手段
    と、 前記逆浸透膜モジュールで処理された淡水を貯蔵する淡
    水貯蔵手段と、 前記逆浸透膜モジュールから淡水化されずに排出された
    濃縮水を回収する濃縮水回収手段と、 前記逆浸透膜モジュールの前記逆浸透膜エレメントの原
    水流通方向と逆方向に前記濃縮水回収手段の前記濃縮水
    を流通させる逆洗手段とを備えることを特徴とする淡水
    化装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記原水に塩素剤を添加する塩素剤供給手段と、 前記原水に酸を添加する酸供給手段とを備えたことを特
    徴とする淡水化装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13において、 前記逆浸透膜モジュールの前記逆浸透膜エレメントの原
    水流通方向と逆方向に空気を流通させるバブリング手段
    を備えたことを特徴とする淡水化装置。
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