JP2003010207A - 加熱治療装置 - Google Patents

加熱治療装置

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JP2003010207A
JP2003010207A JP2001200235A JP2001200235A JP2003010207A JP 2003010207 A JP2003010207 A JP 2003010207A JP 2001200235 A JP2001200235 A JP 2001200235A JP 2001200235 A JP2001200235 A JP 2001200235A JP 2003010207 A JP2003010207 A JP 2003010207A
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JP
Japan
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energy
temperature
cooling liquid
irradiating
living tissue
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Withdrawn
Application number
JP2001200235A
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English (en)
Inventor
Shigeki Ariura
茂樹 有浦
Wataru Kano
渉 狩野
Satoshi Sakaguchi
諭 坂口
Tairyo Sato
泰亮 佐藤
Norihiko Haruyama
典彦 晴山
Takefumi Uesugi
武文 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Olympus Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者が過冷却による違和感や不快感を生じに
くくし、また、効果的な加熱治療ができるようにする。 【解決手段】 レーザの照射が行われていないときに
は、冷却水の流量をレーザの照射が行われているときの
冷却水の流量よりも小さくする。逆に、レーザの照射が
行われているときには、冷却水の流量をレーザの照射が
行われていないときの冷却水の流量よりも大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管、消化管、尿
道、腹腔、胸腔などの生体内腔、または管腔に挿入部を
挿入し、あるいは外科手術的に生体組織に押し当て部分
を押し当て、または体表に押し当て部分を押し当て、そ
の後に、挿入部や押し当て部分に設置された出射部か
ら、レーザ光、マイクロ波、ラジオ波、超音波などのエ
ネルギーを生体組織に照射して加熱治療を行う加熱治療
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体の体腔を利用しあるいは生体に小切
開を施すことによって生体内に挿入される長尺状の挿入
部を用い、その生体組織の病変部位にレーザ光、マイク
ロ波、ラジオ波、超音波などのエネルギーを照射して、
その病変部位の組織を加温、変性、壊死、凝固、焼灼あ
るいは蒸散させて消滅させることにより、病変部位を加
熱治療する加熱治療装置が知られている。
【0003】この加熱治療装置は、一般的に、生体組織
の表層またはその近傍に位置する病変部位に、一箇所ま
たは複数箇所からエネルギーを直接照射して、その病変
部位を加熱治療する。生体組織の深部の治療となる、前
立腺の治療を行う場合を例に挙げれば、その治療は次の
ようにして行われる。
【0004】まず、手術者は、自らの操作で尿道に挿入
部を挿入し、内視鏡で尿道内を観察しながら出射部を前
立腺部尿道(前立腺に囲まれた部分の尿道)に到達させ
る。そして、尿道内の病変部位に出射部の位置を合わ
せ、その病変部位に向けてエネルギーを照射する。
【0005】出射部は、非常に狭小な密閉された空間内
でエネルギーを照射するので、加熱治療装置は、出射部
または出射部と隣接する生体組織を熱傷害から保護する
ため、出射部または出射部と接触する生体組織の表層お
よびその近傍を冷却する冷却装置を備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加熱治療装置は、冷却装置によって挿入部を常に冷却す
るようになっているので、エネルギーを照射するまでに
長い時間を要すると、治療の対象となっている生体組織
およびその近傍が必要以上に冷却されることになる。
【0007】たとえば、前立腺の治療を行う場合、手術
者は内視鏡で尿道内を観察しながら挿入部を進退させ、
出射部を病変部位に位置決めする。この位置決め操作は
熟練を要するので、位置決めにかかる時間には個人差が
生じる。この位置決めに長い時間がかかってしまうと、
出射部に隣接している生体組織およびその近傍が必要以
上に冷却される。このため、冷却液の温度によっては凍
傷に近い症状となったり、出射部からエネルギーを照射
しても、病変部位が十分に加熱できず、十分な治療効果
が得られなかったりするといった不具合が生じる。
【0008】また、挿入部を生体内腔または管腔に挿入
する場合には、軽度の麻酔をかけて行う。それでも、生
体組織およびその近傍が必要以上に冷却されると、患者
が違和感や不快感を覚え、患者が動いてなかなか出射部
を病変部位に位置決めすることができなくこともある。
このような事態が生じると、ますます患者への負担が大
きくなり、加熱の治療効果も小さくなる。
【0009】一般的に、冷却装置は、冷却液をポンプに
よって循環させているが、常に大きな流量で冷却液を循
環させた場合、ポンプの回転数が大きくなり、また、流
路内の圧力が高くなる。小型化が極端に要求される加熱
治療装置の場合、ポンプの回転数が大きくなることや、
流路内の圧力が高くなることは、ポンプの故障や冷却装
置を構成する要素の負担が増え、寿命の短縮を招くこと
になる。
【0010】特に、大きな流量で冷却液を循環させる
と、挿入部の冷却液流路内またはポンプと挿入部を接続
するチューブ内の圧力が高くなり、挿入部またはチュー
ブの破損を引き起こしやすくなる。
【0011】上記の場合とは逆に、加熱治療をしている
ときに、出射部に隣接している生体組織およびその近傍
の温度が規定値よりも高くなってしまう場合も考えられ
る。このようなときは、出射部からのエネルギーの照射
を強制的に停止させているが、単に停止させただけでは
温度が下がりにくく、病変部位の治療に悪影響を及ぼす
ことになる。
【0012】本発明は、以上のような種々の問題点の発
生を軽減するために成されたものであり、以下の目的を
達成する加熱治療装置の提供を目的とする。
【0013】1.エネルギーを照射しているときには冷
却液の流量を上げ、照射していないときには冷却液の流
量を下げることによって、患者が過冷却による違和感や
不快感を生じにくくし、また、効果的な加熱治療を行う
ことができるようにする。さらに、ポンプや冷却装置を
構成する要素の寿命が向上するようにする。
【0014】2.出射部に隣接している生体組織および
その近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、冷
却液の流量を下げることなくエネルギーの照射を強制的
に停止することによって、病変部位の治療に悪影響が及
ばないようにする。
【0015】3.出射部に隣接している生体組織および
その近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、エ
ネルギーの照射を強制的に停止すると共に冷却液の流量
を上げ、その温度が速やかに下がるようにして、病変部
位の治療に悪影響が及ばないようにする。
【0016】4.出射部に隣接している生体組織および
その近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、エ
ネルギーの照射を強制的に停止すると共に温度の低い冷
却液を、流量を上げて供給し、その温度がより速やかに
下がるようにして、病変部位の治療に悪影響が及ばない
ようにする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる加
熱治療装置は、生体組織に照射するためのエネルギーを
発生するエネルギー発生手段と、前記エネルギーの発生
を指示する指示手段と、前記エネルギーを前記エネルギ
ー発生手段から導いて前記生体組織に照射するエネルギ
ー照射手段と、前記エネルギー照射手段に設けられた冷
却液流路に冷却液を供給する冷却液供給手段と、前記エ
ネルギーの発生が指示されていないときは、前記冷却液
の流量が前記エネルギーの発生が指示されているときの
冷却液の流量よりも小さくなるように前記冷却液供給手
段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0018】請求項2に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、請求項1に記載の加熱治療装置において、前記制
御手段は、前記指示手段によってエネルギーの発生が指
示されると、一定時間経過後に、前記生体組織にエネル
ギーが照射されるように前記エネルギー発生手段を制御
する機能をさらに有することを特徴とする。
【0019】請求項3に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、生体組織に照射するためのエネルギーを発生する
エネルギー発生手段と、前記エネルギーを前記エネルギ
ー発生手段から導いて前記生体組織に照射するエネルギ
ー照射手段と、前記エネルギー照射手段に設けられた冷
却液流路に冷却液を供給する冷却液供給手段と、前記エ
ネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその近傍の
温度を検出する温度検出手段と、前記エネルギー照射手
段に隣接する生体組織またはその近傍の温度があらかじ
め設定されている温度を超えたときには、前記冷却液の
流量は変えずに前記エネルギーの発生を強制的に停止さ
せる制御手段と、を有することを特徴とする。
【0020】請求項4に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、生体組織に照射するためのエネルギーを発生する
エネルギー発生手段と、前記エネルギーを前記エネルギ
ー発生手段から導いて前記生体組織に照射するエネルギ
ー照射手段と、前記エネルギー照射手段に設けられた冷
却液流路に冷却液を供給する冷却液供給手段と、前記エ
ネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその近傍の
温度を検出する温度検出手段と、前記エネルギー照射手
段に隣接する生体組織またはその近傍の温度があらかじ
め設定されている温度を超えたときには、前記冷却液の
流量があらかじめ設定されている温度を超えていないと
きの冷却液の流量よりも大きくなるように前記冷却液供
給手段を制御するとともに、前記エネルギーの発生を強
制的に停止させる制御手段と、を有することを特徴とす
る。
【0021】請求項5に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、生体組織に照射するためのエネルギーを発生する
エネルギー発生手段と、前記エネルギーを前記エネルギ
ー発生手段から導いて前記生体組織に照射するエネルギ
ー照射手段と、前記エネルギー照射手段に設けられた冷
却液流路に異なる温度の冷却液を選択的に供給する冷却
液供給手段と、前記エネルギー照射手段に隣接する生体
組織またはその近傍の温度を検出する温度検出手段と、
前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
近傍の温度があらかじめ設定されている温度を超えたと
きには、あらかじめ設定されている温度を超えていない
ときの冷却液の温度よりも低い温度の冷却液を、あらか
じめ設定されている温度を超えていないときの冷却液の
流量よりも大きくして供給するように前記冷却液供給手
段を制御するとともに、前記エネルギーの発生を強制的
に停止させる制御手段と、を有することを特徴とする。
【0022】請求項6に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱治療
装置において、前記エネルギー照射手段は、生体内に挿
入可能な長尺状の挿入部であることを特徴とする。
【0023】請求項7に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、請求項6に記載の加熱治療装置において、前記挿
入部は、前記エネルギーを出射する出射部と、前記出射
部を前記挿入部の長手方向に進退移動させるための移動
手段と、前記出射部の移動に伴い前記エネルギーの出射
角度を変化させる連動手段と、を有することを特徴とす
る。
【0024】請求項8に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱治療
装置において、前記冷却液供給手段は、前記冷却液流路
に冷却液を循環させることを特徴とする。
【0025】請求項9に記載の発明にかかる加熱治療装
置は、請求項1から8のいずれか1項に記載の加熱治療
装置において、前記エネルギーは、レーザ光であること
を特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明にかかる加熱治療装置の好適な実施の形態を詳細に説
明する。なお、本実施の形態は、冷却流量の制御の形態
に応じて実施の形態1から実施の形態4の4つの形態に
分けて説明する。
【0027】まず、すべての実施の形態に共通する加熱
治療装置の構成を説明する。図1は、本発明に係る加熱
治療装置に適用されるレーザ照射装置の側面図、図2
は、レーザ照射装置の使用例を説明するための断面図で
ある。
【0028】加熱治療装置は、レーザ光を生体組織に照
射する、側射式のレーザ照射装置1を有している。この
加熱治療装置は、生体内にレーザ照射装置1の長尺状の
挿入部121を挿入し、この挿入部121に設置された
レーザ出射部122から、レーザ光を生体組織1001
(図2参照)に向けて照射して加熱治療を行うものであ
り、たとえば、前立腺肥大症や、各種の癌などの腫瘍の
治療に用いられる。
【0029】図1および図2に示すように、レーザ照射
装置1は、長尺状の挿入部121と、レーザ光を照射す
るためのレーザ出射部122と、レーザ出射部122を
内包しかつ挿入部121の先端部に連接されるハウジン
グ124とを有している。
【0030】レーザ出射部122は軸方向に進退移動で
きるように構成され、その片面には、レーザ光を反射す
る平滑なレーザ反射面123(ミラー)が形成されてい
る。このレーザ反射面123は、レーザ出射部122の
進退移動に伴いその反射角度が変わるようになってい
る。このレーザ出射部122は、たとえば樹脂、ガラ
ス、金属、あるいはこれらの複合材料から形成されてい
る。また、レーザ出射部122は、レーザ出射部122
の温度を検出するミラー温度センサ111が設けられて
いる。ミラー温度センサ111としては、たとえばサー
ミスタ、熱電対、白金測温抵抗体などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0031】このミラー温度センサ111は、好ましく
は、レーザ反射面123の裏面に設置される。これによ
り、ミラー温度センサ111は、レーザ光を直接受ける
ことが防止されるので、温度の検出精度が良好に保たれ
るとともに、損傷からも保護される。なお、ミラー温度
センサ111の設置位置は、レーザ反射面123の裏面
に限られるものではなく、レーザ出射部122のうちの
レーザ反射面123を除く領域であれば設置可能であ
る。
【0032】ハウジング124は、レーザ光照射用の窓
部127を有するステンレス鋼などの硬質の管状体から
なり、レーザ光透過性のカバー部材によって覆われてい
る。ハウジング124内には、レーザ出射部122に隣
接している生体組織およびその近傍の温度を検出する温
度センサ113a、113bが配置されている。ハウジ
ング124の先端部は、キャップ126により密封され
ている。
【0033】レーザ光を導くため、光ファイバ101
が、挿入部121の内部に配置されている。なお、光フ
ァイバ101の先端に、レンズを設けてもよい。このレ
ンズは、レーザ光のビーム広がり角を小さくするための
光学素子である。光ファイバ101は、レーザ光源装置
3(図4参照)で発生させられたレーザ光を伝達する。
緩衝装置132は、ループを形成している光ファイバを
収容しており、光ファイバの運動を、吸収する。
【0034】挿入部121には、レーザ出射部122に
隣接した、またはその近傍の生体組織を冷却するための
冷却液流路が設けられている。冷却液流路は、挿入部1
21の根元部分125からハウジング124方向に伸延
し、挿入部121の先端で折り返す閉じた流路である。
この冷却液流路の両端は、レーザ照射装置1の冷却水入
口コネクタ103、冷却水出口コネクタ104(図1参
照)に接続される。冷却水入口コネクタ103、冷却水
出口コネクタ104には、冷却ユニットに至る給水チュ
ーブ272および排水チューブ273が接続される。し
たがって、冷却ユニットから供給される冷却水は、挿入
部121内の冷却液流路との間で循環し、挿入部12
1、特に窓部127を冷却するともに、レーザ出射部1
22に隣接した、またはその近傍の生体組織を冷却す
る。
【0035】レーザ照射装置1には、生体組織表層の観
察を行う観測装置8が付設されている。この観測装置8
は、レーザ照射装置1に対して脱着自在の内視鏡801
を有している。内視鏡801は、レーザ照射装置1の基
端部から先端部に向かい、挿入されている。内視鏡80
1の基端側には、カメラヘッド803が取り付けられて
おり、カメラ信号リード804を通じて画像を送ること
ができる。なお、カメラヘッド803を取り付けなくと
も内視鏡801に装着されている接眼レンズを介して直
接目視することも可能である。照明光を照射する内視鏡
801の光ファイバは、ライトガイド802を通じて送
られるガイド光を照射する機能も有している。したがっ
て、レーザ光が照射される表層の観察、内視鏡観察に基
づくハウジング124の位置決め、およびレーザ光の照
射位置の視覚的な確認を、実行することができる。
【0036】挿入部121の先端部が、体腔1002内
に挿入され、レーザ出射部122が収容されているハウ
ジング124を、病変部位、つまり目標とする加熱部位
であるターゲット部位1101の近傍の表層に密着させ
る。この際、内視鏡801によって、ハウジング124
の位置を、直接確認することが望ましい。なお、挿入部
121の長手方向に関する、ターゲットポイント110
2の位置は、レーザ照射装置1全体を挿入部121の長
手方向に移動させることによって、調整される。また、
挿入部121の周方向に関する、ターゲットポイント1
102の位置は、レーザ照射装置1全体を回転させるこ
とによって、調整される。
【0037】レーザ光の照射に際しては、レーザ出射部
122は、0.1〜10Hz好ましくは1〜6Hzの周
期で、照射角度を変化させながら、軸方向に往復運動さ
せられる。こうしてレーザ光の光路は、連続的に変更さ
れるが、すべて、ターゲットポイント1102で交差す
る。
【0038】これにより、生体組織1001内部のター
ゲットポイント1102およびその近傍は、照射された
レーザ光により、加熱され、所望温度に達する。また、
挿入部121は冷却液流路を循環する冷却水によって所
望の温度に冷却されているので、表層部分の温度上昇を
抑えながら、所望のターゲット部位1101内の温度だ
けを高めることができる。
【0039】なお、生体組織1001に照射されるレー
ザ光は、発散光、平行光あるいは収束光を用いることが
できる。レーザ光を収束光とするためには、レーザ光の
光路の途中に、レーザ光を収束光にする光学系を設け
る。また、使用されるレーザ光は、生体深達性を有する
ものであれば、特に限定されない。しかし、レーザ光の
波長は、750〜1300nmまたは1600〜180
0nm程度が特に優れた生体深達性を有するため好まし
い。なお、上記波長範囲のレーザ光を発生させるレーザ
光源装置としては、たとえば、He−Neレーザなどの
気体レーザ、Nd−YAGレーザなどの固体レーザ、G
aAlAsレーザなどの半導体レーザなどが挙げられ
る。
【0040】また、レーザ照射装置1の挿入部の直径、
すなわち挿入部121の外径は、体腔1002内に挿入
可能であれば、特に限定されない。しかし、挿入部12
1の外径は、2〜20mm程度が好ましく、3〜8mm
程度がより好ましい。
【0041】図3は、加熱治療装置を前立腺の治療に使
用した例を示す断面図である。レーザ照射装置1の挿入
部121は、尿道1003に挿入され、レーザ出射部が
設置されている挿入部121の先端近傍が、前立腺10
04近傍の表層に密着させられる。図中符号1005は
膀胱を示している。温度センサ113a、113bは、
挿入部121の先端近傍の内部に配置され、尿道壁の温
度を検出する。
【0042】また、加熱治療装置は、直腸プローブ5を
有している。直腸プローブ5は、肛門1007から直腸
1006に挿入される挿入部501と、手術者によって
握られるグリップ502とを備える。直腸プローブ5の
挿入部501には、直腸壁の温度を検出する複数の温度
センサ503a〜503eが設けられており、その検出
値が、センサ信号リード504を通って送信されるよう
になっている。このように、温度センサ503a〜50
3eは、生体組織に刺入されることなく、尿道1003
から見て前立腺1004より深部に配置される。
【0043】したがって、加熱治療装置は、尿道壁の温
度および直腸壁の温度の検出結果を用いて、加熱治療を
実施することができる。これにより、前立腺の近傍に存
在する尿道や直腸の正常組織を必要以上に加熱すること
を防止することが可能となる。ここで、温度センサ11
3a、113bとしては、サーミスタ、熱電対、白金測
温抵抗体などが挙げられるが、好ましくは素子が小さ
く、レーザ照射への影響が小さい熱電対あるいは安価な
サーミスタである。また、温度センサ503a〜503
eとしては、同様にサーミスタ、熱電対、白金測温抵抗
体などが挙げられるが、好ましくは安価なサーミスタで
ある。
【0044】図4は、加熱治療装置の全体構成を示す
図、図5は、制御本体およびレーザ光源装置を示す図で
あって、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は背
面図、図6は、制御本体に内蔵されている冷却ユニット
を示す図である。
【0045】図4に示すように、本発明に係る加熱治療
装置は、レーザ照射装置1、制御本体2、レーザ光源装
置3、駆動ユニット4、直腸プローブ5、フットスイッ
チ6、および観測装置8を有している。レーザ照射装置
1、レーザ光源装置3、駆動ユニット4、直腸プローブ
5、およびフットスイッチ6は、それぞれ制御本体2に
接続されている。フットスイッチ6は、手術者により踏
まれることによって制御本体2にレーザ光の照射を促す
(エネルギーの発生を指示する)信号を出力する。
【0046】観測装置8は、内視鏡観察のための照明用
の光を供給する光源装置805と、内視鏡により観察さ
れた画像を取り込むためのテレビカメラ装置806と、
テレビカメラ装置806に取り込まれた画像を表示させ
るための受像機807と、これらが集合的に設置され移
動可能なカート808とを備えている。光源装置805
は、ライトガイド802に接続される。また、テレビカ
メラ装置806は、カメラ信号リード804を介してカ
メラヘッド803に接続される。これにより、内視鏡8
01により観察しながら加熱治療を行うことが可能とな
っている。
【0047】制御本体2は、レーザ照射装置1、駆動ユ
ニット4、および直腸プローブ5に設置されている各種
センサやマイクロスイッチからの検出信号などを用い
て、加熱治療装置全体の動作を制御する。
【0048】図5に示すように、制御本体2の前面に
は、電力投入のためのメインスイッチ201、所定の異
常時に点灯して告知するための異常告知表示灯202、
所定の異常時に音で告知するための異常告知ブザー20
3、外部記憶メディアの情報を入力するためのメディア
インタフェース204が設けられている。メディアイン
タフェース204は、患者を診断することによって得ら
れた画像情報などが記憶されたフロッピー(登録商標)
ディスク(FD)や光磁気ディスク(MO)などのドラ
イブユニットなどである。また、制御本体2の上部に
は、ユーザに対して所定の情報を表示するとともに、所
定の設定や操作を受け付けるユーザインタフェース20
5が設けられている。ユーザインタフェース205は、
表示画面を含むタッチ式の操作パネルである。
【0049】また、制御本体2の側面には、駆動ユニッ
ト4から伸びる信号リード線を接続するための駆動ユニ
ットコネクタ211、レーザ照射装置1に設置されてい
る各センサから伸びるセンサ信号リード線102,11
2を接続するための尿道センサコネクタ212、および
直腸プローブ5に設置されている各センサから伸びるセ
ンサ信号リード線504を接続するための直腸センサコ
ネクタ213が設けられている。
【0050】また、制御本体2の背面には、フットスイ
ッチ6から伸びる信号リード線を接続するためのフット
スイッチ信号入力コネクタ214と、フットスイッチ信
号ケーブル291を接続するためのフットスイッチ信号
出力コネクタ215とが設けられている。フットスイッ
チ信号ケーブル291は、フットスイッチ6からのフッ
トスイッチ信号を、制御本体2を経由した上で伝達する
ものである。さらに、制御本体2の背面には、インター
ロックスイッチから伸びる信号リード線を接続するため
のインターロックスイッチ信号入力コネクタ217と、
インターロックスイッチ信号ケーブル292を接続する
ためのインターロックスイッチ信号出力コネクタ216
とが設けられている。インターロックスイッチ信号ケー
ブル292は、インターロックスイッチからのインター
ロックスイッチ信号を、制御本体2を経由した上で伝達
するものである。なお、図中の符号218は、図示しな
い電力供給用ケーブルが接続されるインレットを示す。
【0051】レーザ光源装置3の前面には、電力投入の
ためのメインスイッチ301、レーザ光の出力条件を手
術者が設定するための設定ダイアル302a〜302
c、および緊急時にレーザ光の出力を停止するための緊
急停止スイッチ303が設けられている。設定ダイアル
302a〜302cで、たとえばレーザ出力値、レーザ
パルス時間、レーザパルス間隔、レーザ出力時間などの
出力条件を設定することができる。そして、制御本体2
により計画されたレーザ光の出力条件の推奨値が、ユー
ザインタフェース205上に表示されるようになってい
る。手術者は、レーザ光の出力条件を、推奨値を参考に
して任意に設定することができる。
【0052】また、レーザ光源装置3の側面には、光フ
ァイバ101の基端側を接続するためのレーザ出力コネ
クタ304が設けられている。さらに、レーザ光源装置
3の背面には、上記したフットスイッチ信号ケーブル2
91およびインターロックスイッチ信号ケーブル292
をそれぞれ接続するための、フットスイッチ信号入力コ
ネクタ305およびインターロックスイッチ信号入力コ
ネクタ306が設けられている。なお、図中の符号30
7は、図示しない電力供給用ケーブルが接続されるイン
レットを示す。
【0053】図5に示すように、レーザ光源装置3は、
制御本体2とは別体とされ、それぞれ異なる外枠を構成
する筐体を備えている。制御本体2と組み合わされるレ
ーザ光源装置3は、専用のものに限定されず、フットス
イッチ信号およびインターロックスイッチ信号の仕様が
同一の範囲内であれば、異なるレーザ光源装置を適宜制
御本体2に組み合わせて使用することができる。たとえ
ばレーザ光の定格出力値が異なる複数のレーザ光源装置
を用意しておいて、これらを適宜交換しながら使用する
ことができる。これにより、加熱治療装置全体としての
システム性が向上し、また、レーザ光源装置を容易に取
り外すことができるのでメンテナンス性が向上する。
【0054】制御本体2の内部には、図6に示すような
冷却ユニットが設置されており、制御本体2の前面に
は、冷却ユニット扉206が開閉可能に取り付けられて
いる。冷却ユニットは、冷却水を収容するバッグ271
を有している。バッグ271には、給水チューブ272
と排水チューブ273とが接続される。これら給水チュ
ーブ272および排水チューブ273は、チューブパネ
ル207を経て、レーザ照射装置1の冷却水入口コネク
タ103、冷却水出口コネクタ104(図1参照)に接
続される。バッグ271は、互いに平行な2つの側面を
備えており、それぞれの側面はバッグ側壁275によっ
て構成されている。バッグ271は、たとえばシリコン
ゴムの板ないしシートなどから形成され、また、バッグ
側壁275は、熱伝達率の良好なたとえばアルミニウム
の板ないしシートなどから形成されている。
【0055】この冷却ユニットは、バッグ側壁275お
よび冷却面253を介してバッグ271の一方の側面に
接触する第1の冷却素子252aと、バッグ側壁275
および冷却面253を介してバッグ271の他方の側面
に接離可能に設けられる第2の冷却素子252bとを備
えている。冷却素子252a、252bとしては、たと
えばペルチェ素子を利用したものを使用することができ
る。バッグ271は、第1および第2の冷却素子自体
で、はさみ込まれて位置決めされる。断熱扉278に
は、冷却水の温度を検出する水温センサ256と、冷却
水の水位を検出する水位センサ257とが取り付けられ
ており、それらの検出結果が送信可能とされている。冷
却水としては、滅菌水、または滅菌生理食塩水が用いら
れる。その温度は、適宜0℃から30℃の範囲に保たれ
る。
【0056】なお、上記の例では、制御本体2内に冷却
ユニットが1つ設けられている場合を例示したが、同一
構成の冷却ユニットを2つ設けているものもある。この
場合、それぞれの冷却ユニットの冷却水の温度は、一方
が常温程度に、他方がそれよりも低い温度に設定され
る。いずれの冷却ユニットを使用するかは、温度センサ
113a、113bまたは温度センサ503a〜503
eの検出温度に応じて選択する。
【0057】図7は、制御本体2の内部に設けられてい
る制御部の詳細を説明するための図である。制御本体2
は、制御部251aを有している。そして、図に示すよ
うに、制御部251aは、測温部233、光検出部23
4、ミラー駆動部235、接続検出部236、水温制御
部237、流量制御部238、圧力検出部239、水位
検出部240、レーザ光源装置制御部241、表示・操
作入力部242、およびデータ入出力部243などの周
辺制御部と、これら周辺制御部の各々の統括的な制御を
行うCPU231と、所定のプログラムやデータを記憶
するメモリ232とを備えている。
【0058】測温部233には、尿道センサコネクタ2
12を介して、ミラー温度センサ111、温度センサ1
13a、113bからの検出信号が、また、直腸センサ
コネクタ213を介して、温度センサ503a〜503
eからの検出信号が入力される。光検出部234には、
尿道センサコネクタ212を介して、光センサ114か
らの検出信号が入力される。この光センサ114は、レ
ーザ照射装置1に設置されており、レーザ照射装置1の
挿入部121がレーザ光の照射対象に当接されているこ
とを光学的に検知する。これにより、挿入部121がた
とえば生体内に挿入されていない状態でレーザ光が照射
される事態を防止することが可能となる。
【0059】ミラー駆動部235は、駆動ユニットコネ
クタ211を介して、駆動ユニット4のモータに接続さ
れており、信号の授受が行われる。すなわち、ミラー駆
動部からモータへ、駆動信号が出力される。また、モー
タには、回転速度、回転角度位置、および回転負荷を検
出する図示しない検出手段が設けられており、これらの
検出手段からの信号がミラー駆動部へフィードバックさ
れる。
【0060】接続検出部236には、駆動ユニットコネ
クタ211を介して、駆動ユニット4がレーザ照射装置
1に接続されていることを検知するためのマイクロスイ
ッチからの検知信号が入力される。
【0061】また、水温制御部237には、水温センサ
256からの検出信号が入力され、該検出信号に応じ
て、水温制御部237は、冷却素子252に冷却のため
の電力を供給する。したがって、循環される冷却水の温
度を治療に好適な範囲に制御することが可能となる。ま
た、水温制御部237は、サーモスタットにより冷却素
子252の過度の高温状態を検出した場合、冷却素子へ
の電力供給を停止することができる。さらに、水温制御
部237は、冷却水の温度が治療に好適な温度でない場
合、たとえば0℃〜30℃の範囲から外れている場合、
レーザの照射をすることができないようにしても良い。
水位検出部240には、水位センサ257からの検出信
号が入力されており、冷却水が必要量確保されているか
否かを判断することが可能となっている。
【0062】流量制御部238は、ポンプ258に接続
されており、信号の授受が行われる。すなわち、流量制
御部238からポンプ258へ駆動信号が出力され、ポ
ンプ258から流量制御部238へ流量に関する検出信
号などがフィードバックされる。これにより、冷却水の
流量制御が可能となる。ポンプ258としては、たとえ
ばローラポンプ、ダイアフラムポンプ、マグネットポン
プなどを使用することができる。圧力検出部239に
は、給水チューブ272内の水圧を検出する圧力センサ
259からの検出信号が入力される。圧力センサ259
の検出結果を監視することにより、たとえば冷却水が過
度な高圧となることを回避することができる。
【0063】レーザ光源装置制御部241には、フット
スイッチ信号入力コネクタ214を介して、フットスイ
ッチ6からの信号が入力される。レーザ光源装置制御部
241は、必要に応じて、フットスイッチ信号ケーブル
291を介して、レーザ光源装置3にレーザ光を出力す
る旨の信号を出力する。また、インターロックスイッチ
信号入力コネクタ217を介して、インターロックスイ
ッチ7からの信号が入力された場合、レーザ光源装置制
御部241は、インターロックスイッチ信号ケーブル2
92を介して、レーザ光源装置3にレーザ光の出力を停
止する旨の信号を出力する。インターロックスイッチ7
は、たとえばレーザ管理区域の扉が開けられたことに連
動して、レーザ光源装置3の動作を停止するための信号
を出力するための信号を出力する。
【0064】表示・操作入力部242は、所定の異常事
態が発生した場合、異常告知表示灯202を点灯させ、
異常告知ブザー203を作動させる旨の信号を出力す
る。また、表示・操作入力部242は、ユーザインタフ
ェース205に接続されており、信号の授受が行われ
る。すなわち、表示・操作入力部242からユーザイン
タフェース205へ、所定の情報が出力され、ユーザイ
ンタフェース205から表示・操作入力部242へ、た
とえば手術者による所定の設定や操作に応じた信号が出
力される。
【0065】データ入出力部243は、メディアインタ
フェース204に接続されており、患者の診断情報や加
熱治療履歴などの種々の情報の入出力を、外部記憶メデ
ィアを介して行うことが可能となっている。なお、メデ
ィアを介さずに外部記憶装置に直接接続して情報の入出
力を行うことも可能である。
【0066】以上のように構成された加熱治療装置を使
用する場合にあっては、まず、あらかじめ、患者の病変
部位を診断しておく。病変部位の診断は、たとえば、光
学内視鏡、超音波内視鏡、X線造影、磁気共鳴映像法
(MRI;magnetic resonanceimaging)、X線あるい
は磁気共鳴を利用したコンピュータ連動断層撮影(C
T;computed tomography )、陽電子射出断層撮影(P
ET;positron emissiontomography)、単一光子射出
コンピュータ連動断層撮影(SPECT;single photo
n emission computed tomography)などを利用して行わ
れる。
【0067】そして、たとえばあらかじめ患者を診断す
ることにより得られた病変部位周辺の画像情報が、FD
などを介してメディアインタフェース204から入力さ
れる。入力された病変部位周辺の画像情報は、ユーザイ
ンタフェース205上に表示される。手術者は、表示さ
れた病変部位から、目標とする加熱部位であるターゲッ
ト部位1101を決定し、ユーザインタフェース205
を通してターゲット部位1101についての情報を入力
する。
【0068】制御本体2は、手術者により決定されたタ
ーゲット部位1101に基づいて、治療条件を計画し、
治療条件の推奨値をユーザインタフェース205上に表
示する。手術者は、その推奨値を参考にして、治療条件
としてのレーザ光の出力条件を、レーザ光源装置3の設
定ダイアル302a〜302cを使用して設定する。
【0069】治療条件としてのレーザ光の出力条件は、
たとえばレーザ出力値、レーザ出力時間などである。な
お、冷却水の温度、冷却水の流量、およびレーザ出射部
の移動速度などの他の治療条件は、当該加熱治療におけ
る一般的な値が採用される。
【0070】また、制御部251aは、駆動ユニット4
のモータからフィードバックされる回転速度、回転角度
位置、および回転負荷の検出信号などから、モータの停
止、あるいは指令値に対する所定許容範囲以上の偏差の
発生があると判断した場合、レーザ光源装置3の動作を
停止する。さらに、制御部251aは、駆動ユニット4
のマイクロスイッチの検出信号から、駆動ユニット4が
レーザ照射装置1に確実に接続されていないと判断した
場合も、レーザ光源装置3の動作を停止する。このよう
にして、所定の周波数でレーザ出射部122を確実に往
復運動させつつ、レーザ光を病変部位に向けて照射する
ことが可能となる。
【0071】なお、加熱治療中に、たとえばレーザ管理
区域の扉が開けられた場合などの異常な状態が生じた場
合、インターロックスイッチが働いて、制御部251a
は、レーザ光源装置3の動作を停止する。制御部251
aは、さらに、加熱治療装置におけるその他のセンサ、
マイクロスイッチ、サーモスタットなどからの信号、お
よび各部の動作状態を監視しており、必要に応じて、レ
ーザ光源装置3などの加熱治療装置における各部の動作
を制御する。
【0072】本発明にかかる加熱治療装置の概略の構成
は以上のとおりである。つぎに、図8以降のフローチャ
ートに基づいて本発明の実施の形態を説明する。 (実施の形態1)図8は、本発明にかかる加熱治療装置
の実施の形態1の処理を示すフローチャートである。こ
のフローチャートにおいて、左側に示されているものは
手術者の動作手順を示しており、右側に示されているも
のは制御部251aによって処理される制御手順を示し
ている。
【0073】この実施の形態では、レーザの照射が開始
される前(フットスイッチがOFFしている間)は、冷
却水の流量を50ml/minにし、レーザの照射が開
始されると(フットスイッチがONしている間)冷却水
の流量を250ml/minにしている。つまり、レー
ザの照射が行われていないときには、冷却水の流量をレ
ーザの照射が行われているときの冷却水の流量よりも小
さくしている。
【0074】まず、手術者が挿入部121をたとえば尿
道に挿入し、レーザ出射部122を生体組織のターゲッ
ト部位1101に設定する(S1)。流量制御部258
は、冷却水の流量を50ml/minに制御する(S
2)。このように、レーザの照射が開始される前は流量
を少なくしておくと、手術者がターゲット部位1101
への位置決めに手間取ったとしても、挿入部121の周
囲の生体組織を過冷却から保護することができ、また、
患者が過冷却による違和感や不快感を覚えることがなく
なる。特に、冷却水の水温が低い(0℃〜10℃)とき
には非常に有効である。
【0075】ターゲット部位1101への位置決めが終
了すると、手術者はフットスイッチ6をONする(S
3)。フットスイッチ6がONされると、レーザの照射
を開始する指示が出力される。CPU231は、この指
示を受けて(S4)、アイドリングタイマーをONする
(S5)。流量制御部258は、冷却水の流量を50m
l/minから250ml/minに上昇させる(S
6)。このアイドリングタイマーは、CPU231によ
ってソフトとして形成されるタイマーであり、その設定
時間は、1秒〜120秒の間、好ましくは1秒〜10秒
の間に設定する。
【0076】アイドリングタイマーがONしてから所定
時間が経過すると(S7)、アイドリングタイマーをオ
フし(S8)、レーザ光源装置制御部241がレーザの
照射を開始する(S9)。なお、フットスイッチ6がO
Nされてから所定時間経過後にレーザ照射を開始するよ
うにしたのは、冷却水の流量が50mlから250ml
に上がるまでにはタイムラグがあるからであり、冷却水
の流量が250ml/minで完全に安定してからレー
ザの照射が行われるようにするためである。
【0077】このように、レーザ照射が行われていると
きに冷却水の流量を上げると、ターゲット部位1101
周辺、換言すれば、レーザ照射される生体組織以外の部
分を効果的に冷却することができ、ターゲット部位11
01の治療を効果的に行うことができるようになる。
【0078】ターゲット部位1101へのレーザ照射が
終了すると、手術者はフットスイッチ6をOFFにする
(S10)。フットスイッチ6がOFFされると(S1
1)、レーザ光源装置制御部241はレーザの照射を終
了する(S12)。
【0079】予定されていたすべての照射個所のレーザ
照射が終了すると(S13:YES)、制御部251a
はレーザ照射の処理を終了する。一方、予定されていた
すべての照射個所の照射が終了していなければ(S1
3:NO)、流量制御部258は、冷却水の流量を25
0ml/minから50ml/minに低下させ、フッ
トスイッチ6がONされるのを待つ。手術者は、1つの
ターゲット部位1101のレーザ照射が終了すると、他
にもレーザ照射を行わなければならない部位があるか否
かを判断する(S14)。つぎに照射しなければならな
い部位が前回の照射位置と同じ場合には(S15:YE
S)、挿入部121を動かさずにフットスイッチ6をO
Nする。一方、つぎに照射しなければならない部位が前
回の照射位置と異なる場合には(S15:NO)、挿入
部121を動かしてレーザ出射部122をつぎのターゲ
ット部位1101に設定し、フットスイッチ6をONす
る。
【0080】以上のように、本実施の形態では、フット
スイッチ6がONされてからOFFされるまでの間だけ
冷却水の流量を250ml/minにし、それ以外で
は、冷却水の流量を50ml/minにしている。
【0081】なお以上のフローチャートでは、アイドリ
ングタイマーがONしてからOFFするまでの間、単に
冷却水の流量が上がるのを待つようにしてあるが、待っ
ている間にフットスイッチ6がOFFされたときには、
その操作を割り込みとして受け付けて、レーザ照射の処
理を終了するようにしても良い。
【0082】また、本実施の形態では、レーザ照射が行
われていないときの冷却水の流量を50ml/minに
した場合を例示したが、この流量は0〜100ml/m
inの範囲で適宜選択することができる。またレーザ照
射が行われているときの冷却水の流量を250ml/m
inにした場合を例示したが、この流量は150〜35
0ml/minの範囲で適宜選択することができる。 (実施の形態2)図9は、本発明にかかる加熱治療装置
の実施の形態2の処理を示すフローチャートである。こ
のフローチャートにおいても、左側に示されているもの
は手術者の動作手順を示しており、右側に示されている
ものは制御部251aによって処理される制御手順を示
している。
【0083】この実施の形態では、実施の形態1の動作
に加え、温度センサ113a、113b、または、温度
センサ503a〜503eによって、ターゲット部位1
101およびその近傍の温度が所定の温度よりも高くな
っていることが検出されたときには、冷却水の流量は2
50ml/minとしたままで、レーザ照射を強制的に
停止させている。
【0084】まず、手術者が挿入部121をたとえば尿
道に挿入し、レーザ出射部122を生体組織のターゲッ
ト部位1101に設定する(S1)。流量制御部258
は、冷却水の流量を50ml/minに制御する(S
2)。ターゲット部位1101への位置決めが行われる
と、手術者はフットスイッチ6をONする(S3)。C
PU231は、フットスイッチ6がONされると(S
4)、アイドリングタイマーをONする(S5)。流量
制御部258は、冷却水の流量を50ml/minから
250ml/minに上昇させる(S6)。アイドリン
グタイマーがONしてから所定時間が経過すると(S
7)、アイドリングタイマーをオフし(S8)、レーザ
光源装置制御部241がレーザの照射を開始する(S
9)。
【0085】レーザの照射が開始されると、測温部23
3は、温度センサ113a、113b、または、温度セ
ンサ503a〜503eからの検出信号を入力する(S
10)。これらの温度センサによって検出されたターゲ
ット部位1101周辺の温度が、あらかじめ設定した温
度の上限値を超えているときには(S11:YES)、
レーザ光源装置制御部241は、ターゲット部位110
1の過熱を防止するために、レーザの照射を強制的に停
止させる(S12)。そして、引き続き温度センサ11
3a、113b、または、温度センサ503a〜503
eからの検出信号を入力し(S13)、検出された温度
が上限値を超えている間は(S14:YES)、250
ml/minの冷却水の流量を保ちながらその温度が低
下するのを待つ。この制御によって、ターゲット部位1
101またはその近傍の生体組織の熱による損傷を最小
限に抑えることができる。検出される温度が上限値より
も低くなったら(S14:NO)、一度流量を50ml
/minに戻し、フットスイッチ6がONされるのを待
つ。
【0086】ターゲット部位1101へのレーザ照射が
終了すると、手術者はフットスイッチ6をOFFする
(S15)。フットスイッチ6がOFFされると(S1
6)、レーザ光源装置制御部241はレーザの照射を終
了する(S17)。予定されていたすべての照射個所の
レーザ照射が終了すると(S18:YES)、制御部2
51aはレーザ照射の処理を終了する。一方、予定され
ていたすべての照射個所の照射が終了していなければ
(S18:NO)、流量制御部258は、冷却水の流量
を250ml/minから50ml/minに低下さ
せ、フットスイッチ6がONされるのを待つ。手術者
は、1つのターゲット部位1101のレーザ照射が終了
すると、他にもレーザ照射を行わなければならない部位
があるか否かを判断する(S19)。つぎに照射しなけ
ればならない部位が前回の照射位置と同じ場合には(S
20:YES)、挿入部121を動かさずにフットスイ
ッチ6をONする。一方、つぎに照射しなければならな
い部位が前回の照射位置と異なる場合には(S20:N
O)、挿入部121を動かしてレーザ出射部122をつ
ぎのターゲット部位1101に設定する。
【0087】以上のように、本実施の形態では、フット
スイッチ6がONされてからOFFされるまでの間、冷
却水の流量を250ml/minにし、温度センサによ
る検出温度が高くなったときでも、冷却水の流量を25
0ml/minとしたままレーザ照射を強制的に停止さ
せている。
【0088】なお、本実施の形態では、冷却水の流量を
250ml/minにした場合を例示したが、この流量
は150〜350ml/minの範囲で適宜選択するこ
とができる。 (実施の形態3)図10は、本発明にかかる加熱治療装
置の実施の形態3の処理を示すフローチャートである。
このフローチャートにおいても、左側に示されているも
のは手術者の動作手順を示しており、右側に示されてい
るものは制御部251aの制御手順を示している。
【0089】この実施の形態では、実施の形態2の動作
に加え、温度センサ113a、113b、または、温度
センサ503a〜503eによって、ターゲット部位1
101およびその近傍の温度が所定の温度よりも高くな
っていることが検出されたときには、レーザの照射を強
制的に停止させ、冷却水の流量を250ml/minか
ら350ml/minに上昇させている。
【0090】まず、手術者が挿入部121をたとえば尿
道に挿入し、レーザ出射部122を生体組織のターゲッ
ト部位1101に設定する(S1)。流量制御部258
は、冷却水の流量を50ml/minに制御する(S
2)。ターゲット部位1101への位置決めが行われる
と、手術者はフットスイッチ6をONする(S3)。C
PU231は、フットスイッチ6がONされると(S
4)、アイドリングタイマーをONする(S5)。流量
制御部258は、冷却水の流量を50ml/minから
250ml/minに上昇させる(S6)。アイドリン
グタイマーがONしてから所定時間が経過すると(S
7)、アイドリングタイマーをオフし(S8)、レーザ
光源装置制御部241がレーザの照射を開始する(S
9)。
【0091】レーザ照射が開始されると、測温部233
は、温度センサ113a、113b、または、温度セン
サ503a〜503eからの検出信号を入力する(S1
0)。これらの温度センサによって検出されたターゲッ
ト部位1101周辺の温度が、あらかじめ設定した温度
の上限値を超えているときには(S11:YES)、レ
ーザ光源装置制御部241は、ターゲット部位1101
の過熱を防止するために、レーザの照射を強制的に停止
させる(S12)。そして、流量制御部258は、冷却
水の流量を250ml/minから350ml/min
に上昇させる(S13)。これによって、ターゲット部
位1101およびその近傍の生体組織の温度が急速に低
下し、熱による損傷を最小限に抑えることができる。そ
して、温度センサ113a、113b、または、温度セ
ンサ503a〜503eからの検出信号を入力し(S1
4)、検出された温度が上限値を超えている間は(S1
5:YES)、350ml/minの冷却水の流量を保
ちながら温度が低下するのを待つ。検出される温度が上
限値よりも低くなったら(S15:NO)、流量制御部
258は、冷却水の流量を350ml/minから50
ml/minに低下させ(S2)、再度、フットスイッ
チ6がONされるのを待つ。
【0092】ターゲット部位1101へのレーザ照射が
終了すると、手術者はフットスイッチ6をOFFする
(S17)。フットスイッチ6がOFFされると(S1
8)、レーザ光源装置制御部241はレーザの照射を終
了する(S19)。予定されていたすべての照射個所の
レーザ照射が終了すると(S20:YES)、制御部2
51aはレーザ照射の処理を終了する。一方、予定され
ていたすべての照射個所の照射が終了していなければ
(S20:NO)、流量制御部258は、冷却水の流量
を250ml/minから50ml/minに低下さ
せ、フットスイッチ6がONされるのを待つ。手術者
は、1つのターゲット部位1101のレーザ照射が終了
すると、他にもレーザ照射を行わなければならない部位
があるか否かを判断する(S21)。つぎに照射しなけ
ればならない部位が前回の照射位置と同じ場合には(S
22:YES)、挿入部121を動かさずにフットスイ
ッチ6をONする。一方、つぎに照射しなければならな
い部位が前回の照射位置と異なる場合には(S22:N
O)、挿入部121を動かしてレーザ出射部122をつ
ぎのターゲット部位1101に設定する。
【0093】以上のように、本実施の形態では、フット
スイッチ6がONされてからOFFされるまでの間、温
度センサによる検出温度が高くなければ、冷却水の流量
を250ml/minにし、温度センサによる検出温度
が高くなったときには、レーザ照射を強制的に停止させ
て冷却水の流量を350ml/minに上昇させてい
る。
【0094】なお、本実施の形態では、冷却水の流量を
350ml/minにした場合を例示したが、この流量
は100〜500ml/minの範囲で適宜選択するこ
とができる。 (実施の形態4)本実施の形態は、冷却水を20℃程度
の温度で保温する冷却ユニットと、冷却水を4℃程度の
温度で保温する冷却ユニットとの、2つの冷却ユニット
を備えていることが前提となっている。
【0095】この実施の形態では、実施の形態3の動作
に加え、温度センサ113a、113b、または、温度
センサ503a〜503eによって、ターゲット部位1
101およびその近傍の温度が所定の温度よりも高くな
っていることが検出されたときには、20℃の冷却水か
ら4℃の冷却水に切り替えてより大きな冷却効果が得ら
れるようにしている。
【0096】図11は、本発明の加熱治療装置の実施の
形態4にかかる処理を示すフローチャートである。この
フローチャートにおいても、左側に示されているものは
手術者の動作手順を示しており。右側に示されているも
のは制御部251aの制御手順を示している。
【0097】まず、手術者が挿入部121をたとえば尿
道に挿入し、レーザ出射部122を照射位置である生体
組織のターゲット部位1101に設定する(S1)。流
量制御部258は、20℃の冷却水を保有している冷却
ユニットに接続し、そこからの冷却水の流量を50ml
/minに制御する(S2)。ターゲット部位1101
への位置決めが行われると、手術者はフットスイッチ6
をONする(S3)。CPU231は、フットスイッチ
6がONされると(S4)、アイドリングタイマーをO
Nする(S5)。流量制御部258は、冷却水の流量を
50ml/minから250ml/minに上昇させる
(S6)。アイドリングタイマーがONしてから所定時
間が経過すると(S7)、アイドリングタイマーをオフ
し(S8)、レーザ光源装置制御部241がレーザの照
射を開始する(S9)。
【0098】レーザ照射が開始されると、測温部233
は、温度センサ113a、113b、または、温度セン
サ503a〜503eからの検出信号を入力する(S1
0)。これらのセンサによって検出された温度が、あら
かじめ設定した温度の上限値を超えているときには(S
11:YES)、レーザ光源装置制御部241は、ター
ゲット部位1101の過熱を防止するために、レーザの
照射を強制的に停止させる(S12)。そして、流量制
御部258は、20℃の冷却水を保有している冷却ユニ
ットから4℃の冷却水を保有している冷却ユニットに接
続を切り替える(S13)。さらに、流量制御部258
は、冷却水の流量を250ml/minから350ml
/minに上昇させる(S14)。これによって、ター
ゲット部位1101およびその近傍の生体組織の温度が
実施の形態3のときよりもさらに急速に低下し、熱によ
る損傷を最小限に抑えることができる。そして、温度セ
ンサ113a、113b、または、温度センサ503a
〜503eからの検出信号を入力し(S15)、検出さ
れた温度が上限値を超えている間は(S16:YE
S)、350ml/minの冷却水の流量を保ちながら
温度が低下するのを待つ。検出される温度が上限値より
も低くなったら(S16:NO)、流量制御部258
は、今度は、4℃の冷却水を保有している冷却ユニット
から20℃の冷却水を保有している冷却ユニットに接続
を切り替える(S17)。そして、流量制御部258
は、冷却水の流量を350ml/minから50ml/
minに低下させ(S18)、再度、フットスイッチ6
がONされるのを待つ。
【0099】ターゲット部位1101へのレーザ照射が
終了すると、手術者はフットスイッチ6をOFFする
(S19)。フットスイッチ6がOFFされると(S2
0)、レーザ光源装置制御部241はレーザの照射を終
了する(S21)。すべての照射個所のレーザ照射が終
了すると(S22:YES)、制御部251aはレーザ
照射の処理を終了する。一方、すべての照射個所の照射
が終了していなければ(S22:NO)、流量制御部2
58は、冷却水の流量を250ml/minから50m
l/minに低下させ、フットスイッチ6がONされる
のを待つ。手術者は、1つのターゲット部位1101の
レーザ照射が終了すると、他にもレーザ照射を行わなけ
ればならない部位があるか否かを判断する(S23)。
つぎに照射しなければならない部位が前回の照射位置と
同じ場合には(S24:YES)、挿入部121を動か
さずにフットスイッチ6をONする。一方、つぎに照射
しなければならない部位が前回の照射位置と異なる場合
には(S24:NO)、挿入部121を動かしてレーザ
出射部122をつぎのターゲット部位1101に設定す
る。
【0100】以上のように、本実施の形態では、フット
スイッチ6がONされてからOFFされるまでの間、温
度センサによる検出温度が高くなければ、20℃の冷却
水を流量250ml/minで供給し、温度センサによ
る検出温度が高くなったときには、レーザ照射を強制的
に停止させて4℃の冷却水を流量350ml/minで
供給している。
【0101】なお、本実施の形態では、通常の冷却に2
0℃の冷却水を用いたが、その温度は7℃から30℃の
範囲で適宜選択することができる。また、異常時の冷却
に4℃の冷却水を用いたが、その温度は0℃から15℃
の範囲で適宜選択することができる。
【0102】また、本実施の形態では、温度の異なる冷
却水を供給するために2つの冷却ユニットを設けた場合
を例示したが、1つの冷却ユニットから、冷却水の温度
を急速に上下できる冷却水温調節器を介して温度の異な
る冷却水を供給するようにしても良い。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エネルギーを照射しているときには冷却液の流量を上
げ、照射していないときには冷却液の流量を下げるの
で、患者が過冷却による違和感や不快感を覚えにくくな
り、効果的な加熱治療を行うことができるようになる。
【0104】出射部に隣接している生体組織およびその
近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、冷却液
の流量を下げることなくエネルギーの照射を強制的に停
止するので、生体組織およびその近傍の温度を速やかに
下げることができ、病変部位の治療に悪影響が及ぼすこ
とがなくなる。
【0105】出射部に隣接している生体組織およびその
近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、エネル
ギーの照射を強制的に停止すると共に冷却液の流量を上
げるので、生体組織およびその近傍の温度を速やかに下
げることができ、病変部位の治療に悪影響が及ぼすこと
がなくなる。
【0106】出射部に隣接している生体組織およびその
近傍の温度が規定値よりも高くなったときには、エネル
ギーの照射を強制的に停止すると共に温度の低い冷却液
を、流量を上げて供給するので、生体組織およびその近
傍の温度を速やかに下げることができ、病変部位の治療
に悪影響が及ぼすことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱治療装置に適用されるレーザ
照射装置の側面図である。
【図2】レーザ照射装置の使用例を説明するための断面
図である。
【図3】加熱治療装置を前立腺の治療に使用した例を示
す断面図である。
【図4】加熱治療装置の全体構成を示す図である。
【図5】制御本体およびレーザ光源装置を示す図であっ
て、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は背面図
である。
【図6】制御本体に内蔵されている冷却ユニットを示す
図である。
【図7】制御本体の内部に設けられている制御部の詳細
を説明するための図である。
【図8】本発明にかかる加熱治療装置の実施の形態1の
処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明にかかる加熱治療装置の実施の形態2の
処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明にかかる加熱治療装置の実施の形態3
の処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明にかかる加熱治療装置の実施の形態4
の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…レーザ照射装置、 3…レーザ光源装置、 6…フットスイッチ、 113a、113b…温度センサ、 121…挿入部、 122…レーザ出射部、 238…流量制御部、 241…レーザ光源装置制御部、 251a…制御部、 503a〜503e…温度センサ。
フロントページの続き (72)発明者 狩野 渉 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 坂口 諭 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 佐藤 泰亮 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 晴山 典彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 上杉 武文 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C026 AA01 AA04 BB04 BB07 BB08 DD03 DD06 FF34 GG02 GG03 GG07 HH02 HH07 HH13 HH15 HH24 4C060 EE21 MM24 MM26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に照射するためのエネルギーを
    発生するエネルギー発生手段と、 前記エネルギーの発生を指示する指示手段と、 前記エネルギーを前記エネルギー発生手段から導いて前
    記生体組織に照射するエネルギー照射手段と、 前記エネルギー照射手段に設けられた冷却液流路に冷却
    液を供給する冷却液供給手段と、 前記エネルギーの発生が指示されていないときは、前記
    冷却液の流量が前記エネルギーの発生が指示されている
    ときの冷却液の流量よりも小さくなるように前記冷却液
    供給手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする加熱治療装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記指示手段によってエネルギーの発生が指示される
    と、一定時間経過後に、前記生体組織にエネルギーが照
    射されるように前記エネルギー発生手段を制御する機能
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の加熱
    治療装置。
  3. 【請求項3】 生体組織に照射するためのエネルギーを
    発生するエネルギー発生手段と、 前記エネルギーを前記エネルギー発生手段から導いて前
    記生体組織に照射するエネルギー照射手段と、 前記エネルギー照射手段に設けられた冷却液流路に冷却
    液を供給する冷却液供給手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度を検出する温度検出手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度があらかじめ設定されている温度を超えたと
    きには、前記冷却液の流量は変えずに前記エネルギーの
    発生を強制的に停止させる制御手段と、 を有することを特徴とする加熱治療装置。
  4. 【請求項4】 生体組織に照射するためのエネルギーを
    発生するエネルギー発生手段と、 前記エネルギーを前記エネルギー発生手段から導いて前
    記生体組織に照射するエネルギー照射手段と、 前記エネルギー照射手段に設けられた冷却液流路に冷却
    液を供給する冷却液供給手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度を検出する温度検出手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度があらかじめ設定されている温度を超えたと
    きには、前記冷却液の流量があらかじめ設定されている
    温度を超えていないときの冷却液の流量よりも大きくな
    るように前記冷却液供給手段を制御するとともに、前記
    エネルギーの発生を強制的に停止させる制御手段と、 を有することを特徴とする加熱治療装置。
  5. 【請求項5】 生体組織に照射するためのエネルギーを
    発生するエネルギー発生手段と、 前記エネルギーを前記エネルギー発生手段から導いて前
    記生体組織に照射するエネルギー照射手段と、 前記エネルギー照射手段に設けられた冷却液流路に異な
    る温度の冷却液を選択的に供給する冷却液供給手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度を検出する温度検出手段と、 前記エネルギー照射手段に隣接する生体組織またはその
    近傍の温度があらかじめ設定されている温度を超えたと
    きには、あらかじめ設定されている温度を超えていない
    ときの冷却液の温度よりも低い温度の冷却液を、あらか
    じめ設定されている温度を超えていないときの冷却液の
    流量よりも大きくして供給するように前記冷却液供給手
    段を制御するとともに、前記エネルギーの発生を強制的
    に停止させる制御手段と、 を有することを特徴とする加熱治療装置。
  6. 【請求項6】 前記エネルギー照射手段は、生体内に挿
    入可能な長尺状の挿入部であることを特徴とする請求項
    1から5のいずれか1項に記載の加熱治療装置。
  7. 【請求項7】 前記挿入部は、 前記エネルギーを出射する出射部と、 前記出射部を前記挿入部の長手方向に進退移動させるた
    めの移動手段と、 前記出射部の移動に伴い前記エネルギーの出射角度を変
    化させる連動手段と、 を有することを特徴とする請求項6に記載の加熱治療装
    置。
  8. 【請求項8】 前記冷却液供給手段は、 前記冷却液流路に冷却液を循環させることを特徴とする
    請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱治療装置。
  9. 【請求項9】 前記エネルギーは、レーザ光であること
    を特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の加
    熱治療装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121066A1 (ja) * 2005-05-10 2006-11-16 Takuya Kataoka 眼科レーザー治療用器具
JP2008012314A (ja) * 2006-06-30 2008-01-24 Alcon Inc 遠隔制御機能を有する手術用レーザシステム
WO2014208200A1 (ja) * 2013-06-27 2014-12-31 日本ライフライン株式会社 カテーテルシステム

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