JP2003008978A - 画像信号処理装置、顕微鏡装置、及び顕微鏡 - Google Patents

画像信号処理装置、顕微鏡装置、及び顕微鏡

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JP2003008978A
JP2003008978A JP2001187736A JP2001187736A JP2003008978A JP 2003008978 A JP2003008978 A JP 2003008978A JP 2001187736 A JP2001187736 A JP 2001187736A JP 2001187736 A JP2001187736 A JP 2001187736A JP 2003008978 A JP2003008978 A JP 2003008978A
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JP2001187736A
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Hiroshi Nishimura
宏 西村
Yoichi Iki
洋一 壱岐
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチCCD方式の画像取得装置により取得
される合成画像の濃度段差を抑える。 【解決手段】 画像取得装置内の複数の撮像素子間の入
出力特性のばらつきを、それら撮像素子のうち少なくと
も1つの撮像素子の出力信号に対し所定の処理を施すこ
とにより補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の撮像素子を
備えた画像取得装置(電子スチルカメラ、ビデオカメ
ラ、顕微鏡電子スチルカメラ、顕微鏡ビデオカメラな
ど)に適用される画像信号処理装置、複数の撮像素子を
備えた画像取得装置と顕微鏡と画像信号処理装置とを備
えた顕微鏡装置、及びその画像取得装置と共に使用され
る顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CCD型撮像素子(以下、「CC
D」という。)を使用したカメラによって取得されるデ
ィジタル画像は、CCDの画素数増加により、その解像
度が高まる傾向にある。但し、画素数が増えると、その
CCDから1枚分の画像の画像データが送出されるまで
の速度(以下、「フレーム転送速度」という。)は遅く
なる傾向にある。
【0003】この事実は、フレーム転送速度に制約のあ
るビデオカメラにおいて、特に大きな問題である。そこ
で、従来、画像の解像度とフレーム転送速度との双方を
高めるために、マルチCCD方式が開発された。マルチ
CCD方式は、同一被写体の互いに異なる範囲を複数の
CCDにより個別に撮像した後、それらCCDが個別に
出力する部分的な画像データを合成して、被写体の全体
を示す1フレーム分の合成画像を得るものである。
【0004】つまり、この方式では、撮像の処理を複数
のCCDに並行して行わせることにより、一度に送出さ
れるデータ量を増やし、その分だけフレーム転送速度を
向上させている。なお、マルチCCD方式は、例えば、
テレパソロジーにおける診断用の顕微鏡画像の取得など
に適用される。
【0005】テレパソロジーは、顕微鏡と顕微鏡カメラ
とコンピュータとからなる顕微鏡システムを構築し、患
者の患部などから採取されたサンプルの顕微鏡画像を、
顕微鏡カメラ、コンピュータを介して遠隔地に送信する
ことで、その遠隔地における病理診断を可能としたもの
である。この顕微鏡画像を示すデータの送受信を、高速
かつ大量に行うために、顕微鏡カメラに対しマルチCC
D方式を適用することが有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マルチ
CCD方式により得られた合成画像は、モニタなどに表
示させてみると、それに使用された複数のCCD間の入
出力特性のばらつきや、複数のCCD間の入射光路の光
量損失量の差異など(本明細書では、これらばらつき及
び差異をまとめて「CCDの入出力特性のばらつき」と
いう。)に起因して、合成箇所の両側に濃度の違い(濃
度段差)が現れる。
【0007】この濃度段差は、それがたとえ僅かであっ
たとしても観察者に対し違和感を与え、特に、顕微鏡画
像の合成画像(以下、「顕微鏡合成画像」という。)に
現れた場合には、それを用いて行われる研究や診断の結
果に影響を与える虞すらある。そこで本発明は、複数の
撮像素子を備えた画像取得装置により取得される合成画
像の濃度段差を抑えることのできる画像信号処理装置、
濃度段差の抑えられた顕微鏡合成画像を取得することの
できる顕微鏡装置、及び、濃度段差の抑えられた顕微鏡
合成画像の取得を可能とする顕微鏡を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像信
号処理装置は、同一被写体の互いに異なる範囲を個別に
撮像する複数の撮像素子を備えた画像取得装置に適用さ
れる画像信号処理装置であって、前記複数の撮像素子間
の入出力特性のばらつきを、それら撮像素子のうち少な
くとも1つの撮像素子の出力信号に対し所定の処理を施
すことにより補正するばらつき補正手段を備えたことを
特徴とする。
【0009】このように入出力特性のばらつきが補正さ
れれば、濃度段差の抑えられた良好な合成画像を得るこ
とができる。請求項2に記載の画像信号処理装置は、請
求項1に記載の画像信号処理装置において、前記ばらつ
き補正手段は、前記出力信号に対し所定値を加算する処
理を施すことにより、前記入出力特性のオフセットのば
らつきを補正するオフセットばらつき補正手段、前記出
力信号に対し所定値を乗算する処理を施すことにより、
前記入出力特性のゲインのばらつきを補正するゲインば
らつき補正手段、前記出力信号に対し所定の階調変換処
理を施すことにより、前記入出力特性のカーブ形状のば
らつきを補正するカーブ形状ばらつき補正手段の少なく
とも1つを有することを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の画像信号処理装置は、請
求項2に記載の画像信号処理装置において、前記オフセ
ットばらつき補正手段は、前記所定値を加算する処理
を、アナログ領域にある前記出力信号に対して施す回路
からなり、前記ゲインばらつき補正手段は、前記所定値
を乗算する処理を、アナログ領域にある前記出力信号に
対して施す回路からなり、前記カーブ形状ばらつき補正
手段は、前記所定の階調変換処理を、ディジタル領域に
ある前記出力信号に対して施す回路からなることを特徴
とする。
【0011】請求項4に記載の画像信号処理装置は、請
求項3に記載の画像信号処理装置において、前記カーブ
形状ばらつき補正手段は、ルックアップテーブル回路か
らなることを特徴とする。請求項5に記載の顕微鏡装置
は、少なくとも、対物レンズ、及びその対物レンズから
射出する光束を結像する結像光学系を有した顕微鏡と、
前記結像光学系により結像される像の互いに異なる範囲
を個別に撮像する複数の撮像素子を備えた画像取得装置
と、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像信号
処理装置とを備えたことを特徴とする。この画像信号処
理装置は、撮像素子間の入出力特性のばらつきを補正す
るので、濃度段差の抑えられた良好な顕微鏡合成画像を
得ることができる。
【0012】請求項6に記載の顕微鏡は、少なくとも、
対物レンズ、及びその対物レンズから射出する光束を結
像する結像光学系と、前記結像光学系による結像光束
を、複数の撮像素子に個別に導光する分割光学系と、前
記複数の撮像素子に個別に入射する複数の光束の少なく
とも1つの光量を調整することにより、前記複数の撮像
素子間の入出力特性のばらつきを補正する光量ばらつき
補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】これによって、濃度段差の抑えられた良好
な顕微鏡合成画像の取得が可能となる。請求項7に記載
の顕微鏡は、請求項6に記載の顕微鏡において、前記光
量ばらつき補正手段は、前記複数の光束の少なくとも1
つに挿入された平行平面ガラスからなることを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 <第1実施形態>図1、図2、図3、図4、図5を参照
して本発明の第1実施形態について説明する。
【0015】(構成)図1は、本実施形態の顕微鏡シス
テム1(及び後述する第2実施形態の顕微鏡システム
2)の全体構成を示す図である。この顕微鏡システム1
は、例えば、テレパソロジーなどに適用される。顕微鏡
システム1には、顕微鏡装置10(請求項における画像
取得装置及び顕微鏡装置に対応する)、コンピュータ1
1(請求項における画像信号処理装置に対応する)、モ
ニタ12などの表示器、マウス13などの入力器が備え
られる。
【0016】本実施形態の顕微鏡装置10には、マルチ
CCD方式が適用される。すなわち、同一被写体の互い
に異なる範囲が複数のCCD撮像素子A、B(以下、
「CCDA」「CCDB」と称す。)により個別に撮像
された後、それらのCCDA、CCDBが個別に出力す
る部分的な画像データが合成され、被写体の全体を示す
1フレーム分の合成画像が得られる。
【0017】これに伴い、コンピュータ11には、予
め、このような顕微鏡装置10に専用の画像入力ボード
111(請求項における補正手段に対応する)などの画
像入力制御部が実装されている。
【0018】なお、コンピュータ11には、この画像入
力ボード111の他、CPU112、メモリ113、ハ
ードディスク(HD)114、外部とのインタフェース
をとる通信制御回路(不図示)などが備えられる。顕微
鏡装置10は、試料101aの拡大像を形成する顕微鏡
本体101と、その拡大像を撮像する撮像部102(顕
微鏡ビデオカメラなど)とからなる。
【0019】図2は、顕微鏡装置10の構成を示す図で
ある。顕微鏡本体101には、試料101aを照明する
照明光学系1012、対物レンズ1013、対物レンズ
1013からの光束を結像する結像光学系1014が備
えられる。照明光学系1012には、光源1012a、
レンズL1〜L5、開口絞りAS、視野絞りFS、ミラ
ーM1などが備えられる。
【0020】結像光学系1014には、第2対物レンズ
L6、ハーフプリズム1014a(請求項における分割
光学系に対応する)、2つのリレー光学系L7A、L7
B、ミラーM2などが備えられる。撮像部102には、
2つのCCDA、CCDB、及びそれらCCDA、CC
DBを駆動するCCD駆動回路(不図示)などが備えら
れる。
【0021】CCDA、CCDBは、互いに同じ種類の
CCD撮像素子である。CCDA(CCDB)は、例え
ば、ハイビジョン用の200万画素からなるカラーCC
D撮像素子であり、R、G、Bの各色に対応する3つの
撮像面CCDAr、CCDAg、CCDAb(CCDBr
CCDBg、CCDBb)を光の入射方向に対向して並べ
て配置している。
【0022】対物レンズ1013を射出した光束は、結
像光学系1014内の第2対物レンズL6を介してハー
フプリズム1014aに入射すると、CCDA、CCD
Bに個別に入射する2つの光路RA、RBに分岐され
る。
【0023】光路RAに入射した光束はリレー光学系L
7Aを介して、光路RBに入射した光束はリレー光学系
L7Bを介して、それぞれ撮像部102のCCDA、C
CDBに入射する。CCDAの撮像面と、CCDBの撮
像面とには、それぞれ試料101aの拡大像が互いに同
一の倍率で形成される。ここで、CCDAの撮像面とC
CDBの撮像面は、図2左上に示すように、拡大像を半
分ずつ個別に撮像するべく、光軸を通り像高方向に延び
る中心線を基準とした対称位置に配置される。
【0024】このようにして、被写体の連続する領域の
画像情報を、2つの撮像素子により取得する。また、撮
像部102内のCCD駆動回路(不図示)は、CCD
A、及びCCDBから動画用の信号を取得するべく、C
CDAとCCDBとを所定の方式で駆動すると共に、C
CDAとCCDBとから信号の読み出しを行い、それら
読み出した信号(CCDAの出力信号Sa、CCDBの
出力信号Sb)を順次コンピュータ11(コンピュータ
11内の画像入力ボード111)に送出する。この駆動
のタイミング、及び信号読み出しのタイミングは、CC
DAとCCDBとの間で一致し、これにより、出力信号
Saと出力信号Sbとがコンピュータ11へ送出される
タイミングも一致する。
【0025】ここで、本実施形態の顕微鏡システム1で
は、CCDAの出力信号Sa、CCDBの出力信号Sb
に対する処理については、コンピュータ11側(コンピ
ュータ11内の画像入力ボード111)で行われる。よ
って、撮像部102内のCCD駆動回路(不図示)は、
CCDA、CCDBの出力信号Sa、Sbを、ディジタ
ル化することなくアナログ信号の状態のまま、画像入力
ボード111に送出する。
【0026】なお、一方の光路RB(リレー光学系L7
B内の平行光束中)に配置されたミラーM2は、ハーフ
プリズム1014aにおいて反転された像を、さらにも
う一度反転させることによって、CCDBの位置に形成
される像を、CCDAに形成される像と同じに戻すもの
である。また、CCDAの撮像範囲とCCDBの撮像範
囲とは、数画素分だけ互いに重なる(オーバーラップす
る)よう配置されることが好ましい。一般にCCDの端
部に配置された画素の特性は、他の画素の特性よりも若
干劣るため、このように配置して信号を取得した後に、
その重なり部分に対応する信号を切り捨てることとすれ
ば、顕微鏡合成画像の中央近傍を、他の部分のデータと
同様に、良好に表現することができるからである。な
お、この切り捨ての処理は、コンピュータ11内のCP
U112及びその制御下にあるコントローラ14によっ
て行われるが、その処理の詳細については、公知である
ので説明を省略する。
【0027】図3は、コンピュータ11に搭載された画
像入力ボード111の構成を示す図である。なお、画像
入力ボード111において、撮像部102内のCCDA
とCCDBとから個別に出力された出力信号Sa、Sb
は、並列に処理される。また、上記したように、CCD
A、CCDBは、何れもカラーCCD撮像素子であるの
で、CCDAの出力信号Saは、R、G、Bの各色に対
応する撮像面CCDAr、CCDAg、CCDAbが個別
に出力する3チャネルの出力信号Sar,Sag,Sab
からなり、CCDBの出力信号Sbは、R、G、Bの各
色に対応する撮像面CCDBr、CCDBg,CCDBb
が個別に出力する3チャネルの出力信号Sbr、Sbg
Sbbである。
【0028】画像入力ボード111には、コンピュータ
11のCPU112(図1参照)の制御下で動作するコ
ントローラ14、及びそのコントローラ14の制御下
(設定下)で動作する増幅回路15a、増幅回路15
b、A/D変換回路(A/D)16、カーブ形状ばらつ
き補正回路17a、γ補正回路18、及びフレームメモ
リ19などが備えられる。
【0029】先ず、CCDAからの出力信号Sa(Sa
r、Sag、Sab)には、増幅回路15a、A/D変換
回路16、カーブ形状ばらつき補正回路17a、γ補正
回路18において順次処理が施される。一方、CCDB
からの出力信号Sb(Sab、Sbg、Sbb)には、増
幅回路15b、A/D変換回路16、γ補正回路18に
おいて順次処理が施される。
【0030】コントローラ14は、各処理の施された出
力信号Sa(Sar、Sag、Sab)と、各処理の施さ
れた出力信号Sb(Sbr、Sbg、Sbb)とに基づ
き、顕微鏡合成画像の画像データを構築すると、フレー
ムメモリ19を介して所定の方式でモニタ12へ送出す
ることにより、動画像をそのモニタ12上に表示する。
なお、増幅回路15aは、出力信号Sar、Sag、Sa
bのそれぞれに対し個別にオフセット調整及びゲイン調
整の処理を施すオペアンプ15ar、15ag、15ab
からなる。
【0031】また、増幅回路15bは、出力信号S
r、Sbg、Sbbのそれぞれに対し個別にオフセット
調整及びゲイン調整の処理を施すオペアンプ15br
15bg、15bbからなる。ここで、図3においては、
コントローラ14が、増幅回路15aにおける各オペア
ンプ15ar、15ag、15abの各オフセット調整端
子及びゲイン調整端子に接続されており、これらオペア
ンプの各オフセット調整量及びゲイン調整量は、増幅回
路15bにおける各オペアンプ15br、15bg、15
bの各オフセット調整量及びゲイン調整量とは、独立
して設定(初期設定)されることを示した。
【0032】また、A/D変換回路16は、増幅回路1
5a及び増幅回路15bにおいてオフセット調整及びゲ
イン調整された出力信号Sar、Sag、Sab、Sbr
Sb g、Sbbのそれぞれに対し、個別にA/D変換を行
う6つのA/D変換器からなる。また、カーブ形状ばら
つき補正回路17aは、A/D変換された出力信号Sa
r、Sag、Sabのそれぞれに対し個別に階調変換処理
を施す補正用ルックアップテーブル(LUT)17
r、17ag、17abからなる。
【0033】γ補正回路18は、A/D変換された出力
信号Sar、Sag、Sab、Sbr、Sbg、Sbbのそれ
ぞれに対し個別にγ補正の処理(モニタ12の入出力特
性に応じた階調変換処理)を施すルックアップテーブル
(LUT)18r、18g、18b、18r、18g、18b
からなる。ここで、図3において、互いに同一の符号が
付与されているものは、互いに同一の処理を施すもので
ある。
【0034】図3に明かなように、本実施形態の画像入
力ボード111では、出力信号Saに対する処理と、出
力信号Sbに対する処理との間で相違があり、その相違
は、増幅回路15aにおける処理と増幅回路15bにお
ける処理との相違、及び出力信号Saに対してのみ施さ
れるカーブ形状ばらつき補正回路17aの処理にある。
これらの相違は、後述するように、CCDAとCCDB
との間における入出力特性のばらつきを補正するために
付与されたものである。
【0035】なお、同一のCCDからの出力信号であっ
ても、互いに異なるチャネルの出力信号の間では処理が
多少相違するが、これらの相違は、ホワイトバランス
(R、G、Bチャネル間における信号強度のバランス)
や、視覚的な効果を保つためのものであり、従来の顕微
鏡装置内における相違と同様である。以下、このチャネ
ル間の相違については説明を省略し、CCDAの出力信
号Saに対する処理とCCDBの出力信号Sbに対する
処理との間の相違、すなわち、出力信号Sarに対する
処理と出力信号Sbrに対する処理との相違、出力信号
Sagに対する処理と出力信号Sbgに対する処理との相
違、出力信号Sabに対する処理と出力信号Sbbに対す
る処理との相違について、詳細に説明する。
【0036】以下の説明は、全てのチャネル(R、G、
B)のそれぞれに当てはまることなので、チャネル種類
の表記(下付文字r、g、bの峻別)を省略する。 (動作)図4は、画像入力ボード111の各部の動作を
説明する図である。なお、図4において、符号A、B
は、それぞれCCDAの入出力特性の一例、CCDBの
入出力特性の一例を示す。
【0037】先ず、増幅回路15aによるオフセット調
整量aは、増幅回路15bによるオフセット調整量b
に、CCDAとCCDBとの間の入出力特性のオフセッ
トのばらつきを補正するための補正量Δaが加算された
もの(a=b+Δa)に等しい。すなわち、CCDAの
入出力特性のオフセットと、CCDBの入出力特性のオ
フセットとが、図4(a)に示すように互いにずれてい
たとしても、増幅回路15a、15bによるオフセット
調整は、図4(b)又は図4(c)又は図4(d)に示
すように両者を一致させる。
【0038】さらに、増幅回路15aによるゲイン調整
量αは、増幅回路15bによるゲイン調整量βに、CC
DAとCCDBとの間の入出力特性のゲインのばらつき
を補正するための補正量Δαが乗算されたもの(α=β
×Δα)に等しい。すなわち、CCDAの入出力特性の
ゲインと、CCDBの入出力特性のゲインとが、図4
(a)又は図4(b)に示すようにずれていたとして
も、増幅回路15a、15bによるゲイン調整は、図4
(c)又は図4(d)に示すように両者を一致させる。
【0039】さらに、カーブ形状ばらつき補正回路17
aによる階調変換fは、CCDAとCCDBとの間の入
出力特性カーブの形状のばらつきを補正するための階調
変換である。すなわち、CCDAの入出力特性のカーブ
形状と、CCDBの入出力特性のカーブ形状とが、図4
(a)又は図4(b)又は図4(c)に示すようにずれ
ていたとしても、カーブ形状ばらつき補正回路17a
は、図4(d)に示すように両者を一致させる。
【0040】因みに、上記したように、カーブ形状ばら
つき補正回路17aはルックアップテーブル(補正用ル
ックアップテーブル)からなるので、階調変換fは、そ
の補正用ルックアップテーブルの対応表Fの内容によっ
て設定される。以上、本実施形態の画像入力ボード11
1においては、図4(a)〜(d)に示すように、CC
DA、CCDBの間の入出力特性のばらつきを、増幅回
路15a、及びカーブ形状ばらつき補正回路17aが補
正するので、モニタ12に表示される顕微鏡合成画像の
濃度段差は、抑えられる。
【0041】また、この画像入力ボード111は、これ
らのばらつきの補正を積極的に行うので、仮に、CCD
AとCCDBとの間の入出力特性のばらつきが大きい場
合にも、顕微鏡合成画像に発生する濃度段差を抑えるこ
とができる。すなわち、本実施形態によれば、顕微鏡装
置10内の分割光学系(ハーフプリズム1014a)と
して、透過/反射率特性が100%ではないものや、分
光特性を有しているものを使用したり、CCDAとCC
DBとして、製造のばらつきの大きいものを使用したり
することが可能となる。
【0042】つまり、仮に、高価でばらつきを抑えた特
殊なCCDを用いなくとも、良好な顕微鏡画像を得るこ
とができる。しかも、上記補正のうち、比較的単純な処
理であるオフセットのばらつきの補正、及びゲインのば
らつきの補正(加算、乗算処理)は、アナログ領域おい
て施されるので、A/D変換時に生じる量子化誤差が最
小限に抑えられる。
【0043】また、上記補正のうち、比較的複雑な処理
であるカーブ形状のばらつきの補正(階調変換処理)
は、ディジタル領域において施され、しかもルックアッ
プテーブルが使用されるので、確実かつ高速に行われ
る。したがって、画像入力ボード111におけるフレー
ム転送速度の低下を避けることができる。なお、図3と
請求項との対応関係を示すと、増幅回路15a及びカー
ブ形状ばらつき補正回路17aが補正手段に対応し、増
幅回路15aがオフセットばらつき補正手段とゲインば
らつき補正手段とに対応し、カーブ形状ばらつき補正回
路17aがカーブ形状ばらつき補正手段に対応する。
【0044】(初期設定の方法について)次に、以上説
明した補正量Δa(オフセットのばらつきを補正するも
の)、補正量Δα(ゲインのばらつきを補正するも
の)、及び、補正用ルックアップテーブルの対応表F
(カーブ形状のばらつきを補正するもの)の初期設定の
方法の一例を説明する。
【0045】先ず、補正量Δaを初期設定する際には、
結像光学系1014(図2参照)に対し対物レンズ10
13側から入射する光を最低強度に設定し、その状態で
CCDAとCCDBとを駆動して、そのときにCCDA
が出力する出力信号SaとCCDBが出力する出力信号
Sbとを参照する。そして、これら参照した出力信号S
aと出力信号Sbとの差(Sb−Sa)を、補正量Δa
とする。
【0046】ここで、入射光を最低強度に設定するに
は、例えば、試料101aの位置(図1、図2参照)
に、十分に低い透過率(透過率0%)を有した基準物
(遮光ガラスなど)を配置すればよい。なお、上記した
オフセット調整量bについては、結像光学系1014に
対する入射光を最低強度に設定した状態で、CCDBか
ら出力される出力信号Sbが、最小の信号値(0)とな
るような値に設定される。
【0047】次に、補正量Δαを初期設定する際には、
増幅回路15a、15bのオフセット調整量をそれぞれ
a、b(但し、a=b+Δa)に設定すると共に、結像
光学系1014に対する入射光を最高強度に設定し、そ
の状態でCCDAとCCDBとを駆動して、そのときに
増幅回路15aから出力される出力信号Saと、増幅回
路15bから出力される出力信号Sbとを参照する。但
し、このときの増幅回路15a、増幅回路15bのゲイ
ン調整量は同じ値(例えば1)に設定される。そして、
これら参照した出力信号Saと出力信号Sbとの比(S
b/Sa)を、補正量Δαとする。
【0048】ここで、入射光を最高強度に設定するに
は、例えば、試料101aの位置に(図1、図2参
照)、十分に高い透過率(透過率100%)を有した基
準物(素ガラスなど)を配置すると共に、光源1012
aのパワーを最大にすればよい。なお、上記したゲイン
調整量βについては、結像光学系1014に対する入射
光を最高強度に設定すると共に増幅回路15bにオフセ
ット調整量b、ゲイン調整量βを設定した状態で、CC
DBを駆動し、そのときに増幅回路15bから出力され
る出力信号Sbが最大の信号値(1023)となるよう
な値に設定される。
【0049】なお、ここでは、A/D変換回路16の出
力bit数が10(信号値が0〜1023の1024段
階)である場合について説明している。次に、補正用ル
ックアップテーブルの対応表Fを初期設定する際には、
増幅回路15a、15bのオフセット調整量をそれぞれ
a、b、増幅回路15a、15bのゲイン調整量をそれ
ぞれα、βに設定すると共に、結像光学系1014に対
する入射光を、最低強度から最高強度までの各種強度に
設定し、それら各種強度の下でCCDAとCCDBとを
駆動して、各強度下でA/D変換回路16から出力され
る各出力信号Sa、Sbを参照する。
【0050】ここで、入射光を各種強度に設定するに
は、光源1012aのパワーを最大に設定した状態で、
結像光学系1014へ入射する光路の何れかの箇所(例
えば、図2に点線で示す箇所)に、2枚の連続NDフィ
ルタ109を重ねて挿入し、かつそれら連続NDフィル
タ109の回動角度の組み合わせを各種に変化させれば
よい。なお、2枚組み合わせるのは、CCDAの撮像面
(又はCCDBの撮像面)の各位置に入射する光の調整
量を、均一化するためである。
【0051】図5(a)は、入射光を各種強度に設定さ
せつつ参照した出力信号Sa、Sbの値を示す図であ
る。図5(a)において、入力(in)は、結像光学系
1014への入射光の強度である。また、出力(ou
t)は、参照した出力信号Sa(符号Aで示した。)及
び出力信号Sb(符号Bで示した。)の値である。
【0052】なお、図5(a)に明かなように、前記し
たオフセット調整及びゲイン調整により、最低強度下に
おける出力信号Saと出力信号Sbとは一致し、最高強
度下における出力信号Saと出力信号Sbとは一致して
いる。しかし、最高強度と最低強度との間の各種強度下
においては、CCDAの入出力特性とCCDBの入出力
特性との間ではカーブ形状にばらつきがあるので、出力
信号Saと出力信号Sbとは互いに異なっている。
【0053】図5(b)は、参照した出力信号Sa、S
bに応じて決定される補正用ルックアップテーブルの対
応表Fを示す図である。この対応表Fは、引数を、前記
参照した各出力信号Saの各値Sa1,Sa2,Sa
3,Sa4とし、それらの各引数に対する関数を、それ
ら各値Sa1,Sa2,Sa3,Sa4と互いに同じ強
度下で得られた出力信号Sbの各値Sb1,Sb2,S
b3,Sb4としている。
【0054】この補正用ルックアップテーブルの対応表
Fによれば、信号値Saiが信号値Sbiに変換される
ので、図5(a)中Aで示すカーブ形状をした入出力特
性は、Bで示すカーブ形状をした入出力特性に変換され
る。なお、補正用ルックアップテーブルの対応表Fに
は、最小値0から最大値1023までの1024種類の
引数と、それらに対する1024種類の関数とを全部用
意する必要がある。
【0055】そこで、0、Sa1、Sa2、Sa3、S
a4、1023以外の引数に対応する関数については、
演算により決定する。具体的には、0〜Sa1間の各引
数に対応する各関数は、0、Sb1、Sa1に基づく所
定の補間演算により決定され、Sa1〜Sa2間の各引
数に対応する各関数は、Sb1、Sb2、Sa1、Sa
2に基づく所定の補間演算により決定され、Sa2〜S
a3間の各引数に対応する各関数は、Sb2、Sb3、
Sa2、Sa3に基づく所定の補間演算により決定さ
れ、Sa3〜Sa4間の各引数に対応する各関数は、S
b3、Sb4、Sa3、Sa4に基づく所定の補間演算
により決定され、Sa4〜1023間の各引数に対応す
る各関数は、Sb4、1023、Sa4に基づく所定の
補間演算により決定される(なお、所定の補間演算とし
て、最も簡単なのは、周知の線形補間である。)。
【0056】以上説明したように、本実施形態では、各
補正量Δa、Δα、補正用ルックアップテーブルの対応
表Fの初期設定を、結像光学系1014へ入射する光の
強度を実際に変化させつつ参照した出力信号Sa、Sb
の相違に基づいて行う。このようにして初期設定される
補正量Δa、Δα、及び補正用ルックアップテーブルの
対応表Fは、CCDA、CCDBの製造のばらつきや、
結像光学系1014における光路RA、RB間の光量損
失量のばらつきを、一括して補正するものとなる。
【0057】(その他)なお、本実施形態の画像入力ボ
ード111では、各種ばらつきの補正を行うための処理
(補正量Δaによるオフセット調整、補正量Δαによる
ゲイン調整、対応表Fによる階調変換)が、出力信号S
aの側に施されているが、出力信号Sbの側であっても
よく、また、出力信号Saと出力信号Sbとの双方であ
ってもよい。
【0058】また、本実施形態の初期設定においては、
上記最高強度又は最低強度を設定する際に、前記基準物
に代えて、連続NDフィルタ109を使用してもよい。
また、入射光を最高強度、最低強度、各種強度に設定す
る際に、基準物や連続NDフィルタを使用することに代
えて、CCDA及びCCDBの蓄積時間を調節してもよ
い。
【0059】なお、本実施形態の画像入力ボード111
では、オフセットのばらつきの補正、及びゲインのばら
つきの補正が、増幅回路15aにおいて行われている
が、カーブ形状ばらつき補正回路17aにおいて行われ
てもよい(この場合、増幅回路15aにおける調整量
は、増幅回路15bにおける調整量と同じ(オフセット
調整量はb、ゲイン調整量はβ)に設定される。)。
【0060】この場合の補正用ルックアップテーブルの
対応表Fの初期設定における出力信号Sa、Sbの参照
は、これらの調整量b、βを増幅回路15a、増幅回路
15bの双方に設定した状態で行われる。このようにし
て初期設定された対応表Fは、カーブ形状のばらつきだ
けでなく、オフセットのばらつきとゲインのばらつきを
も同時に補正するものとなる。
【0061】また、本実施形態の画像入力ボード111
では、カーブ形状のばらつきを補正するためのルックア
ップテーブル(カーブ形状ばらつき補正回路17aの補
正用ルックアップテーブル)と、γ補正を行うためのル
ックアップテーブル(γ補正回路18のルックアップテ
ーブル)とが、別々に構成されているが、これらの2つ
の補正を一括で行うルックアップテーブルを用意しても
よい。
【0062】また、本実施形態では、CCDAの入出力
特性とCCDBの入出力特性とのばらつきのうち、オフ
セットのばらつき、ゲインのばらつき、カーブ形状のば
らつきの3種のばらつき全部を補正しているが、いずれ
か1種又は2種のみを補正することとしてもよい。ま
た、本実施形態では、顕微鏡システムを説明したが、本
発明は、マルチCCD方式の電子スチルカメラや、マル
チCCD方式のビデオカメラなどにも適用が可能であ
る。すなわち、本実施形態の画像入力ボード111のう
ち、前記ばらつきを補正するための回路を、マルチCC
D方式の電子スチルカメラやマルチCCD方式のビデオ
カメラ内の回路に適用してもよい。
【0063】また、本実施形態のコンピュータ11で
は、動画をオンタイムで表示するためにフレーム転送速
度を保つ必要があるが、そのような表示をしない場合に
は、フレーム転送速度に制約が生じないので、カーブ形
状ばらつき補正回路17a、18における処理の一部又
は全部を、CPU112が演算により実行してもよい
(ソフトウエア上で実行してもよい)。
【0064】また、前記ばらつきの補正の一部又は全部
については、遠隔地に配置されたコンピュータに行わせ
ることとしてもよい。この場合、顕微鏡合成画像のデー
タは、そのコンピュータへ補正前の状態で送信される。 <第2実施形態>図1、図6、図7を参照して本発明の
第2実施形態について説明する。ここでは、第1実施形
態との相違点についてのみ説明する。また、図6、図7
において、第1実施形態において説明した図(図2、図
3)に示したものと同じ要素については、同一の符号を
付して示した。
【0065】(構成)図1に示すように、本実施形態の
顕微鏡システム2は、第1実施形態の顕微鏡システム1
において、顕微鏡装置10に代えて顕微鏡装置20が備
えられ、かつコンピュータ11に代えてコンピュータ2
1が備えられたものに等しい。コンピュータ21は、コ
ンピュータ11において、画像入力ボード111に代え
て画像入力ボード211が備えられたものであり、顕微
鏡装置20は、顕微鏡装置10において、光路RAと光
路RBとのそれぞれに、光量調整用光学素子201aと
光量調整用光学素子201bとがそれぞれ挿入されたも
のに等しい。
【0066】本実施形態では、これら光量調整用光学素
子201aと光量調整用光学素子201bとによって、
CCDAに入射する光の光量とCCDBに入射する光の
光量との間のばらつき(これは主に、ハーフプリズム1
014aの反射/透過率特性の100%からのずれに起
因する。)を補正する。ここで、光量調整用光学素子2
01a、光量調整用光学素子201bのそれぞれは、例
えば、単数又は複数枚の平行平面ガラスからなり、光の
調整量は、その平行平面ガラスの枚数によって設定され
る。
【0067】各平行平面ガラスは、例えば、一方の面に
のみ反射防止コートが塗布された平行平面ガラス(反射
率4〜5%、したがって透過率0.96〜0.95%で
ある。)や、両面に反射防止コートの塗布されていない
平行平面ガラス(反射率8%〜10%、したがって透過
率0.92〜090%である。)である。このような平
行平面ガラスは安価に入手可能であり、また、その枚数
や組み合わせを調整するだけで、光の透過率を数%とい
う微小単位で調整することが可能であるため、光量調整
用光学素子201a、光量調整用光学素子201bとし
て適している。
【0068】また、この平行平面ガラスは、その面法線
を結像光学系2014の光軸方向から若干傾斜させた状
態で挿入されていることが好ましい。傾斜させることに
より、フレアの発生を防止できるからである。ところ
で、光量調整用光学素子の挿入箇所は、光路RAのみ、
又は光路RBのみであってもよいが、双方に挿入した方
が、一方だけに挿入するよりも、微小な透過率の差異を
設けることが可能であるので、光路RAと光路RBの双
方とした。
【0069】なお、言うまでもないが、補正すべき光量
のばらつきが、単一の光量調整用光学素子による調整量
に一致するときには、入射光量の多い方の一方の光路に
それを挿入するだけでよい。また、光量調整用光学素子
201aの挿入箇所、及び光量調整用光学素子201b
の挿入箇所は、それぞれ、リレー光学系L7A内の平行
光束中、リレー光学系L7B内の平行光束中であること
が好ましい。
【0070】これは、CCDAの撮像面における光の調
整量、及び、CCDBの撮像面における光の調整量を均
一化するため、また、CCDAとCCDBとに形成され
る像の拡大倍率を保つためである。図7は、コンピュー
タ21に搭載された画像入力ボード211の構成を示す
図である。
【0071】本実施形態では、ばらつきの補正が、上述
したように、顕微鏡本体201内における光量調整用光
学素子201a、201bによって実現されるので、C
CDAからの出力信号Saに対する処理と、CCDBか
らの出力信号Sbに対する処理とは同じとされる。因み
に、このような各処理は、マルチCCD方式が適用され
た従来の顕微鏡システムにおいて行われる各処理と同じ
である。
【0072】例えば、画像入力ボード211には、コン
ピュータ21のCPU112(図1参照)の制御下で動
作するコントローラ24、及びそのコントローラ24の
制御下(設定下)で動作する増幅回路15、A/D変換
回路(A/D)16、γ補正回路18、及びフレームメ
モリ19などが備えられる。CCDA、CCDBからの
出力信号Sa(Sar、Sag、Sab)、Sb(Sbr
Sbg、Sbb)には、増幅回路15、A/D変換回路1
6、γ補正回路18において各処理が施される(各出力
信号間では、処理は並列に行われる)。
【0073】コントローラ24は、各処理の施された出
力信号Saと、各処理の施された出力信号Sbとに基づ
き、顕微鏡合成画像の画像データを構築すると、フレー
ムメモリ19を介して順次所定の方式でモニタ12へ送
出することにより、動画像をそのモニタ12上に表示す
る。なお、増幅回路15は、出力信号Sar、Sag、S
b、Sbr、Sbg、Sbbのそれぞれに対し個別にオフ
セット調整及びゲイン調整の処理を施すオペアンプ15
r、15g、15b、15r、15g、15bからなる。
【0074】ここで、オペアンプ15r、15g、15b
にそれぞれ設定されるオフセット調整量及びゲイン調整
量は、例えば、第1実施形態におけるオペアンプ15b
r、15bg、15bbにそれぞれ設定されているものと
同じである。また、γ補正回路18は、A/D変換され
た出力信号Sar、Sag、Sab、Sbr、Sbg、Sbb
のそれぞれに対し個別にγ補正の処理(モニタ12の入
出力特性に応じた階調変換処理)を施すルックアップテ
ーブル(LUT)18r、18g、18b、18r、1
g、18bからなる。
【0075】なお、図7において、互いに同一の符号が
付与されているものは、互いに同一の処理を施すもので
あり、互いに異なる符号が付与されているものは、互い
に異なる処理を施すものである。以上、本実施形態の顕
微鏡システム2では、顕微鏡本体201内に、光量調整
用光学素子201a、201bが挿入されているので、
CCDAに入射する光の光量とCCDBに入射する光の
光量との間のばらつき(これは主に、ハーフプリズム1
014aの反射/透過率特性の100%からのずれに起
因する。)が補正される。
【0076】これによって、モニタ12に表示される顕
微鏡合成画像(試料101aのライブ画像である。)に
おいては、少なくともそのばらつきに起因する濃度段差
は、抑えられる。 (その他)なお、本実施形態の光量調整用光学素子20
1a、光量調整用光学素子201bとしては、平行平面
ガラス以外であっても、挿入された光束の光量を調整で
きるものであれば、例えば、NDフィルタ(2枚の連続
NDフィルタ)などが使用されてもよい。
【0077】また、本実施形態の画像入力ボード211
は、CCDAの入出力特性とCCDBの入出力特性との
ばらつきを補正する処理を行わない構成となっている
が、第1実施形態と同様に、オフセットのばらつきの補
正、及び/又はカーブ形状のばらつきの補正を行うよう
構成されてもよい。 <その他>なお、上記各実施形態の顕微鏡装置又は顕微
鏡を使用する場合、例えば、上記補正に関する初期設定
については、1つの撮像素子の中央に試料の観察ポイン
トが入るよう試料ステージを配置して行うと共に、観察
については、複数の撮像素子による顕微鏡合成画像の中
央にその観察ポイントが入るよう試料ステージを配置し
て行うこととする。これによって、より一層濃度段差の
小さい顕微鏡画像を取得することができる。
【0078】なお、上記各実施形態の画像入力ボードに
おいて行われる処理の一部又は全部は、撮像部102内
の回路において行われることとしてもよい。なお、上記
各実施形態のコンピュータは、顕微鏡合成画像をモニタ
12に表示しているが、表示させる代わりに、その画像
を示すデータをHD114に保存したり、遠隔地に配置
されたコンピュータに送信したりしてもよい。なお、顕
微鏡合成画像がモニタ12に表示されない場合には、γ
補正回路18は省略されてもよい。
【0079】また、上記各実施形態では、撮像素子の数
が2とされているが、3以上に拡張したものにも、本発
明は適用可能である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の撮像素子を備えた画像取得装置により取得される
合成画像の濃度段差を抑えることのできる画像信号処理
装置、濃度段差の抑えられた顕微鏡合成画像を取得する
ことのできる顕微鏡装置、及び、濃度段差の抑えられた
顕微鏡合成画像の取得を可能とする顕微鏡が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の顕微鏡システム1及び第2実施
形態の顕微鏡システム2の全体構成を示す図である。
【図2】顕微鏡装置10の構成を示す図である。
【図3】コンピュータ11に搭載された画像入力ボード
111の構成を示す図である。
【図4】画像入力ボード111の各部の動作を説明する
図である。
【図5】補正用ルックアップテーブルの対応表Fを初期
設定する際に参照された出力信号Sa、Sbを示す図で
ある。
【図6】顕微鏡装置20の構成を示す図である。
【図7】コンピュータ21に搭載された画像入力ボード
211の構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2 顕微鏡システム 10,20 顕微鏡装置 11,21 コンピュータ 111,211 画像入力ボード 112 CPU 113 メモリ 114 ハードディスク(HD) 12 モニタ 13 マウス 101,201 顕微鏡本体 102 撮像部 A,B CCD撮像素子(CCD) 101a 試料 1011 ステージ 1012a 光源 14,24 コントローラ 15a,15b,15 増幅回路 16 A/D変換回路 17a カーブ形状ばらつき補正回路 18 γ補正回路 19 フレームメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/407 H04N 5/335 Z 5C077 5/335 1/40 101E Fターム(参考) 2H052 AB24 AC05 AC28 AF14 AF25 5B047 AB04 BB04 BC05 BC09 BC11 BC23 CA23 CB22 DA06 DC02 DC06 5B057 BA12 CA01 CA08 CA16 CB01 CB08 CB16 CE10 CE11 CH01 CH07 CH11 DA16 DB09 DC22 5C022 AA01 AB33 AC54 AC69 CA00 5C024 BX00 CX27 CY41 CY50 EX17 GY01 HX18 HX28 HX30 HX58 HX59 5C077 LL04 MM03 MP08 PP12 PP15 PP23 PQ03 PQ08 PQ23 TT09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一被写体の互いに異なる範囲を個別に
    撮像する複数の撮像素子を備えた画像取得装置に適用さ
    れる画像信号処理装置であって、 前記複数の撮像素子間の入出力特性のばらつきを、それ
    ら撮像素子のうち少なくとも1つの撮像素子の出力信号
    に対し所定の処理を施すことにより補正するばらつき補
    正手段を備えたことを特徴とする画像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像信号処理装置にお
    いて、 前記ばらつき補正手段は、 前記出力信号に対し所定値を加算する処理を施すことに
    より、前記入出力特性のオフセットのばらつきを補正す
    るオフセットばらつき補正手段、 前記出力信号に対し所定値を乗算する処理を施すことに
    より、前記入出力特性のゲインのばらつきを補正するゲ
    インばらつき補正手段、 前記出力信号に対し所定の階調変換処理を施すことによ
    り、前記入出力特性のカーブ形状のばらつきを補正する
    カーブ形状ばらつき補正手段の少なくとも1つを有する
    ことを特徴とする画像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像信号処理装置にお
    いて、 前記オフセットばらつき補正手段は、 前記所定値を加算する処理を、アナログ領域にある前記
    出力信号に対して施す回路からなり、 前記ゲインばらつき補正手段は、 前記所定値を乗算する処理を、アナログ領域にある前記
    出力信号に対して施す回路からなり、 前記カーブ形状ばらつき補正手段は、 前記所定の階調変換処理を、ディジタル領域にある前記
    出力信号に対して施す回路からなることを特徴とする画
    像信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像信号処理装置にお
    いて、 前記カーブ形状ばらつき補正手段は、 ルックアップテーブル回路からなる ことを特徴とする画像信号処理装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも、対物レンズ、及びその対物
    レンズから射出する光束を結像する結像光学系を有した
    顕微鏡と、 前記結像光学系により結像される像の互いに異なる範囲
    を個別に撮像する複数の撮像素子を備えた画像取得装置
    と、 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像信号処理
    装置とを備えたことを特徴とする顕微鏡装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも、対物レンズ、及びその対物
    レンズから射出する光束を結像する結像光学系と、 前記結像光学系による結像光束を複数の撮像素子に個別
    に導光する分割光学系と、 前記複数の撮像素子に個別に入射する複数の光束の少な
    くとも1つの光量を調整することにより、前記複数の撮
    像素子間の入出力特性のばらつきを補正する光量ばらつ
    き補正手段とを備えたことを特徴とする顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の顕微鏡において、 前記光量ばらつき補正手段は、 前記複数の光束の少なくとも1つに挿入された平行平面
    ガラスからなることを特徴とする顕微鏡。
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