JP2003002785A - 表層部にボイド無欠陥層を有する直径300mm以上のシリコン単結晶ウエーハおよびその製造方法 - Google Patents

表層部にボイド無欠陥層を有する直径300mm以上のシリコン単結晶ウエーハおよびその製造方法

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JP2003002785A
JP2003002785A JP2001181587A JP2001181587A JP2003002785A JP 2003002785 A JP2003002785 A JP 2003002785A JP 2001181587 A JP2001181587 A JP 2001181587A JP 2001181587 A JP2001181587 A JP 2001181587A JP 2003002785 A JP2003002785 A JP 2003002785A
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誠 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直径300mm 以上のシリコン単結晶を引上げてウエーハ
に加工し、ウエーハを熱処理して表層の十分な深さにCOP の
ない無欠陥層を有するシリコン単結晶ウエーハを得るためのシリコン
単結晶引上げ条件およびウエーハの熱処理条件を確立する。 【解決手段】 直径300mm 以上のシリコン単結晶ウエーハであっ
て表面から3 μm 以上にわたってCOP のない無欠陥層が
存在することを特徴とするシリコン単結晶ウエーハおよびCZ法に
より窒素をト゛ーフ゜ して直径300mm 以上のシリコン単結晶を引
上げる際に引上げ速度をV[mm/min] としシリコンの融点から
1400℃の間の引上げ軸方向の結晶内温度勾配の平均値を
G[K/mm] で表した時V/G [mm2/K・min] の値を0.17以下と
して結晶を育成するシリコン単結晶の製造方法並びに直径30
0mm 以上のシリコン単結晶ウエーハに熱処理を施すシリコン単結晶ウエ
ーハの製造方法において不活性カ゛スまたは水素またはこれ
らの混合カ゛スの雰囲気下1230℃以上1 時間以上の熱処理
を施すシリコン単結晶ウエーハの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直径300mm以
上の高機能、無欠陥層を有するシリコン単結晶ウエーハ
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チョクラルスキー法(CZ法)により製
造された窒素ドープしたシリコン単結晶をウエーハに加
工した後、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で高温長時間
の熱処理(アニールということがある)を施したシリコ
ンウエーハは、ウエーハ表面のデバイス活性層の完全性
を高め、デバイス作製に必要な少なくとも表面から3μ
m程度の深さまでの領域を無欠陥化し、かつ、バルク中
のBMD(Bulk Micro Defect )と呼ばれるゲッタリン
グサイトとなる酸素析出物密度を増加させることによ
り、金属不純物等に対するゲッタリング能力を高めた製
品として、最近注目されている。
【0003】この技術が適用された製品としては、現
在、直径200mm以下のウエーハが主流であるが、現
在開発中である直径が300mmのウエーハに対しても
適応が試みられており、今後益々直径が300mm以上
のウエーハへの需要は拡大していくものと推定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、直径300
mm以上の結晶は、その製造に用いられる引上げ機の容
積がかなり大きいことにより熱容量が大きいことと、比
熱の影響により、引上げ結晶の冷却がなかなか進まな
い。そのため、シリコン単結晶中のボイド欠陥(COP
とも呼ばれている)のサイズが大きくなり、窒素ドープ
した単結晶ウエーハであっても、その後の標準的なアニ
ール条件(1200℃、1時間、アルゴン雰囲気)下で
は、ボイド欠陥はウエーハの極く表面しか消滅させられ
ないことが明らかになってきた。
【0005】結晶の冷却がなかなか進まないという現象
は、従来のウエーハ直径の世代交代の際(例えば、直径
150mmから直径200mmへの転換期)にも同様の
現象が起こっていたわけであるが、直径を200mmか
ら300mmへ拡大する際の引上げ機の容積や結晶体積
の大幅な増加に比べればその影響は少なく、結果的に現
状の標準的なアニール条件(1200℃、1時間、アル
ゴン雰囲気)でボイド欠陥を十分な深さ(少なくとも3
μm)まで消滅させることができていた。
【0006】また、そもそも結晶引上げ時に導入される
いわゆるグローイン欠陥に対する研究が盛んに行われる
ようになったのはここ数年程度前からのことであり、そ
の時にはまだ直径300mmのウエーハは量産レベルに
は全く達しておらず、ようやく形状サンプルが可能にな
る時期であったので、直径300mmのウエーハをアニ
ールしてグローイン欠陥を消滅させるという発想はな
く、まして、直径300mmウエーハのグローイン欠陥
をアニールにより消滅させることが、直径200mmの
ウエーハに比べて格段に困難になるという現象は、現在
に至るまで全く予測されていなかった。
【0007】そこで本発明は、かかる問題を解決するた
めになされたもので、直径300mm以上のシリコン単
結晶を引上げてウエーハに加工し、ウエーハを熱処理し
て表層の十分な深さにCOPのない無欠陥層を有するシ
リコン単結晶ウエーハを得るためのシリコン単結晶引上
げ条件およびウエーハの熱処理条件を確立することを主
たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係るシリコン単結晶ウエーハは、直径300
mm以上のシリコン単結晶ウエーハであって、表面から
3ミクロン以上にわたってCOPのない無欠陥層が存在
することを特徴としている(請求項1)。
【0009】このように本発明では、実際に直径300
mm以上のシリコン単結晶ウエーハであって、表面から
3ミクロン以上にわたってCOPのない無欠陥層が存在
する結晶性に優れた高品質の熱処理シリコン単結晶ウエ
ーハを提供することができる。
【0010】また、本発明に係るシリコン単結晶の製造
方法は、チョクラルスキー法により窒素をドープして直
径300mm以上のシリコン単結晶を引上げる際に、引
上げ速度をV[mm/min]とし、シリコンの融点か
ら1400℃の間の引上げ軸方向の結晶内温度勾配の平
均値をG[K/mm]で表した時、V/G[mm2 /K
・min]の値を0.17以下として結晶を育成するこ
とを特徴としている(請求項2)。
【0011】このように、直径300mm以上のシリコ
ン単結晶を引上げる際に、窒素をドープし、パラメータ
V/Gの値を0.17以下になるようにVとGを調整し
て結晶を育成すれば、COPサイズの縮小が可能とな
り、その後熱処理を行えば、確実に表層の無欠陥層の深
さを深くすることができるシリコン単結晶を得ることが
できる。尚、引上げ速度の低下により生産性が著しく低
下することを回避するためには、V/Gの値は0.1以
上とする必要があり、0.13以上であれば、引上げ結
晶中に微小な転位があっても、後のアニールによって除
去することができる。また、0.146以上であれば、
引上げ結晶中の転位を完全にフリーにすることができる
ので、より好ましい。
【0012】この場合、窒素をドープする際の窒素濃度
を1×1013/cm3 以上として結晶を育成することが
好ましい(請求項3)。このように窒素濃度を高濃度化
すれば、ウエーハ表面のCOPのない無欠陥層の深さを
より一層深くすることができるとともに、バルク中のB
MDを増加させて、十分なIG能力を有するウエーハを
製造することができる。
【0013】さらに、本発明に係るシリコン単結晶ウエ
ーハの製造方法は、直径300mm以上の窒素がドープ
されたシリコン単結晶ウエーハに熱処理を施すシリコン
単結晶ウエーハの製造方法において、不活性ガスまたは
水素あるいはこれらの混合ガスの雰囲気下、1230℃
以上、1 時間以上の熱処理を施すことを特徴としている
(請求項4)。
【0014】このように、直径300mm以上のシリコ
ン単結晶ウエーハでは、不活性ガスまたは水素あるいは
これらの混合ガスの雰囲気下の熱処理は、1230℃以
上、1 時間以上施せば、ウエーハ表面から3μm以上の
深さにわたって、COPのない無欠陥層を形成させるこ
とができ、高機能、高品質の熱処理シリコン単結晶ウエ
ーハを製造することができる。
【0015】特に、本発明に係るシリコン単結晶ウエー
ハの製造方法は、上記のように窒素をドープし、V/G
を所定値以下として育成する方法で製造されたシリコン
単結晶をスライスして得られるシリコン単結晶ウエーハ
に上記で規定する熱処理を施すことを特徴としており
(請求項5)、このような製造方法によれば、直径30
0mm以上のウエーハに対して、ウエーハ表面から3μ
m以上の深さにわたって、確実にCOPのない無欠陥層
を形成させることができ、高機能、高品質の熱処理ウエ
ーハを製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。本発明者等は、直径300mm以上
のシリコン単結晶ウエーハを熱処理して表層に十分な深
さのあるCOPのない無欠陥層を有するシリコン単結晶
ウエーハを製造する方法を確立するため、シリコン単結
晶引上げ条件およびウエーハの熱処理条件について鋭意
調査、実験を行い、諸条件を見極めて本発明を完成させ
た。
【0017】COP(Crystal Originated Particle )
は、点欠陥である空孔が凝集して形成される欠陥(ボイ
ド)であり、ウエーハの酸化膜耐圧を劣化させる原因と
なる。ウエーハをSC−1洗浄(NH4 OH:H2
2 :H2 O=1:1:10の混合液による洗浄)すると
選択エッチングされ、ピットとして顕在化する。このピ
ットの直径は1μm以下であり、光散乱法で調べること
ができる。また、最近の高感度の光散乱法による検査装
置を用いれば、SC−1洗浄等の顕在化処理せずに検出
することもできる。
【0018】前述のように、直径300mm以上のシリ
コン単結晶の育成では、結晶の冷却速度が遅く、空孔の
凝集が進み、COPのサイズが大きくなってアニールに
より消滅し難くなる。従って、直径300mm以上のシ
リコンウエーハにおいて、アニール後のウエーハ表面に
COPのない無欠陥層の十分な深さを得るためには、
(1) COPのサイズを小さくする、(2) 熱処理
温度・時間を高温・長時間化する、の二つの手段が考え
られる。
【0019】そこで、まず直径300mm(直径12イ
ンチ)の結晶について、急冷して空孔の凝集を抑止する
ことによるCOPサイズの縮小の可能性を検討すること
にし、単結晶引上げ機のHZ(Hot Zone:炉内
構造)を改造して、欠陥凝集温度帯である1100℃近
辺の急冷を試みた。しかしながら、もともと引上げ機の
熱容量が大きいため、1.5〜1.7℃/minの冷却
速度が限度であり、劇的な急冷(満足なCOPサイズが
得られる急冷)は達成できなかった。
【0020】次に引上げ速度V[mm/min]を変化
させたり、引上げ軸方向の結晶内温度勾配の平均値G
[K/mm]の面内分布を改善することにより、パラメ
ーターとしてV/G[mm2 /K・min]値をコント
ロールして、点欠陥の導入を制御することにより、CO
Pサイズの縮小を試みた。V/Gの算出は、FEMAG
を用い、HZを考慮して行うことができる。ここでFE
MAGは、文献(F.Dupret,P.Nicode
me,Y.Ryckmans,P.Wouters,a
nd M.J.Crochet,Int.J.Heat
Mass Transfer,33,1849(19
90))に開示されている総合伝熱解析ソフトである。
【0021】その結果、V/G値が0.17mm2 /K
・min以下でようやく満足できるCOPサイズである
平均約80nmとなり、標準アニール条件(1200
℃、1時間、アルゴン雰囲気)下でCOPのない無欠陥
層の深さ3μmを達成することが出来た。このときの窒
素濃度は3×1013/cm3 〜10×1013/cm3
あった。
【0022】このようにV/G値を低下させることによ
り、COPのサイズも密度も小さくすることができるの
は、次のように考えられる。すなわち、低V/G値化に
より、点欠陥である空孔と格子間シリコンの濃度差が減
少する。従って、凝集してボイドを形成するのに寄与す
る空孔量が減少し、凝集温度の低温化が起こる。低温化
により、少ない密度の空孔が凝集しにくくなり、ボイド
のサイズが小さくなる。サイズが小さくなればボイドが
小さ過ぎるものは、検出されないので、欠陥密度も減少
することになる。
【0023】尚、COPのない無欠陥層の深さの測定
は、作製されたこれらのウエーハを表面から所定の深さ
まで研磨加工した後の表面に熱酸化膜を形成し、それぞ
れの深さにおける熱酸化膜の耐圧特性[TZDB(Time
Zero Dielectric Breakdown)]良品率を測定すること
により行った。TZDB良品率は、ボイド欠陥(CO
P)とよい相関があり、ボイド欠陥が多いと良品率が低
下することが判っている。
【0024】TZDB良品率の測定にあたっては、ウエ
ーハ表面に25nmの熱酸化膜を形成し、その上にさら
にリン(P)ドープポリシリコン電極(電極面積 8m
2)を作製し、判定電流値を1mA/cm2 として絶
縁破壊電界 8MV/cm以上のものを良品として、ウ
エーハ面内100点を測定することにより、良品率を算
出し、良品率95%以上をボイドフリーと判断した。
【0025】また、結晶の引上げ条件は標準(V=1.
1mm/min、V/G=0.37mm2 /K・mi
n)で、窒素濃度を高濃度化してCOPのサイズを小さ
くすることによって、標準アニール条件によりボイド欠
陥のない無欠陥層の深さを3μm以上とするためには、
8×1014/cm3 以上の濃度が必要であった。しか
し、偏析係数と窒素の固溶限界の関係から、このような
高濃度では引上げ結晶の単結晶化が困難になり、単結晶
製造の歩留まりが著しく低下してしまった。
【0026】続いて、結晶の引上げ条件は標準のまま
で、COPサイズが平均130nm程度になる窒素濃度
(3×1013/cm3 )において、アニール条件による
ボイド欠陥のない無欠陥層の深さの改良を試みた。その
結果、アニール温度1200℃では4時間のアニールで
ようやく3μmの深さとなった。しかし、このような長
時間熱処理する方法では、コスト高になるので、アニー
ル温度の高温化を試みたところ、1230℃まで高温化
し、1時間のアニールを施すことによって、3μmのボ
イド欠陥のない無欠陥層の深さを達成することができ
た。
【0027】さらに、前記V/G値の低下(0.17m
2 /K・min以下)によるCOPサイズの縮小化と
熱処理の高温化(1250℃、1時間)を組み合わせた
ところ、6μm以上のCOPのない無欠陥層の深さを達
成することができた。
【0028】尚、熱処理条件として、1230℃以上の
温度であれば、より高い温度とした方が表層のCOPを
より短時間で除去することができるが、物理的にシリコ
ンの融点未満とする必要があり、ウエーハの汚染、炉の
耐久性を考えると、1350℃以下とするのが好まし
い。熱処理時間も1時間以上とすれば、より無欠陥層を
深くすることができるが、余りに長く熱処理すると無駄
であるので3時間以下とするのが好ましい。
【0029】本発明の熱処理は、ウエーハの熱処理に通
常使用されている抵抗加熱式の熱処理炉を使用すればよ
い。この抵抗加熱式の熱処理炉は、複数枚のウエーハを
一度に処理可能な、いわゆるバッチ炉であり、一般的に
は、縦型炉と横型炉とがある。横型のバッチ炉として
は、東京エレクトロン社製のUL−260−10Hのよ
うな装置を挙げることができる。
【0030】この熱処理炉による熱処理は、窒素をドー
プして育成された単結晶をスライスして得たウエーハに
対して、アルゴン等の不活性ガスまたは水素あるいはこ
れらの混合ガスの雰囲気下、温度1230℃以上、1 時
間以上の熱処理を施すものである。この熱処理によりウ
エーハの表面から3μm以上の深さにわたって、COP
のない無欠陥層を形成することが出来る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例) [単結晶の引上げ]原料多結晶中に窒化膜付きウエーハ
を所定量投入し、直径300mmの単結晶を次の条件で
引上げた。 共通条件:固液界面温度勾配G:2.94K/mm、 試験1:V=1.1mm/min、V/G=0.37m
2 /K・min、 試験2:V=0.7mm/min、V/G=0.24m
2 /K・min、 試験3:V=0.5mm/min、V/G=0.17m
2 /K・min、 試験4:V=0.38mm/min、V/G=0.13
mm2 /K・min、 試験5:V=0.8mm/min、V/G=0.27m
2 /K・min、
【0032】投入した窒化膜付きウエーハの窒化膜の量
と原料多結晶の量、および窒素偏析係数を考慮した計算
により、試験1〜4は、窒素濃度が3×1013となる結
晶の位置からウエーハを切り出し、試験5は、1×10
15となる位置からウエーハを切り出した。そして、これ
らのウエーハに対して次の熱処理条件を組合わせて熱処
理を施した。次いで、ウエーハ表面の無欠陥層の深さ
(COPフリー深さ)を前記TZDB良品率から求め
た。 熱処理条件(温度/時間):1200℃/1Hr、12
00℃/4Hr、1230℃/1Hr、1250℃/1
Hr、の4水準(いずれもアルゴンガス100%雰囲
気)。 以上の単結晶引上げ条件、熱処理条件およびウエーハ表
面の無欠陥層の深さの関係を表1にまとめて示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1から、窒素濃度が3×1013程度の比
較的低濃度の直径300mm以上のシリコン単結晶ウエ
ーハに、1200℃、1時間の熱処理を行い、表層に十
分な深さ(少なくとも3μm)のあるCOPのない無欠
陥層を有するシリコン単結晶ウエーハを製造するには、
先ず、シリコン単結晶の引上げにおいて、V/G値を
0.17mm2 /K・min以下になるように引上げ速
度Vと固液界面温度勾配Gを制御して単結晶を育成し、
COPサイズを縮小させるのがよいことが判る。また、
熱処理温度としては、1250℃以上とすれば、V/G
が0.17より大きく、窒素が比較的低濃度(3×10
13)でも、1時間で無欠陥層の深さを3μmを超える深
さとすることができ、1230℃で熱処理すれば、1時
間で無欠陥層の深さを約3μmにすることができること
が判った。そしてこのV/G値を0.17mm2 /K・
min以下として育成した単結晶から切り出したウエー
ハに1230℃以上、1時間以上、不活性ガス雰囲気下
の熱処理を施せば、ウエーハ表面から6ミクロン以上に
わたってCOPのない無欠陥層が存在する高品質、高機
能を有する熱処理ウエーハをも製造することができるこ
とがわかる。さらに、熱処理雰囲気を水素ガス100
%、あるいは水素とアルゴンの混合ガス雰囲気として熱
処理しても表1と同様の結果が得られることを確認し
た。
【0035】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0036】例えば、本発明方法が適用できるシリコン
ウエーハの直径は、300mmに限られるものではな
い。なぜならば、本発明方法により、V/G値を0.1
7以下とし、COPサイズを小さくすることによって、
その後の熱処理で無欠陥層の深さを深くできるのは、ウ
エーハ直径にかかわらず適用できるからである。すなわ
ち、V/G値は、シリコン単結晶の直径にかかわらず、
適用できるパラメータであり、本発明方法は今後の更な
る大直径化、例えば400mm、500mm、あるいは
それ以上についても適用可能であるという利点がある。
【0037】
【発明の効果】直径300mm以上のシリコン単結晶ウ
エーハを熱処理して表層にCOPのない無欠陥層を有す
るシリコン単結晶ウエーハを得るためのシリコン単結晶
引上げ条件として低V/Gおよびウエーハの熱処理条件
として高温アニールを採用したことにより、低コスト
で、COPのない無欠陥層の深さが3μm以上である高
機能、高品質熱処理ウエーハを得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径300mm以上のシリコン単結晶ウ
    エーハであって、表面から3ミクロン以上にわたってC
    OPのない無欠陥層が存在することを特徴とするシリコ
    ン単結晶ウエーハ。
  2. 【請求項2】 チョクラルスキー法により窒素をドープ
    して直径300mm以上のシリコン単結晶を引上げる際
    に、引上げ速度をV[mm/min]とし、シリコンの
    融点から1400℃の間の引上げ軸方向の結晶内温度勾
    配の平均値をG[K/mm]で表した時、V/G[mm
    2 /K・min]の値を0.17以下として結晶を育成
    することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記窒素をドープする際の窒素濃度を1
    ×1013/cm3 以上として結晶を育成することを特徴
    とする請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 直径300mm以上の窒素がドープされ
    たシリコン単結晶ウエーハに熱処理を施すシリコン単結
    晶ウエーハの製造方法において、不活性ガスまたは水素
    あるいはこれらの混合ガスの雰囲気下、1230℃以
    上、1 時間以上の熱処理を施すことを特徴とするシリコ
    ン単結晶ウエーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3で製造されたシ
    リコン単結晶をスライスして得られるシリコン単結晶ウ
    エーハに、請求項4で規定する熱処理を施すことを特徴
    とするシリコン単結晶ウエーハの製造方法。
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