JP2003001766A - 熱収縮性多層フィルム - Google Patents
熱収縮性多層フィルムInfo
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Abstract
を混入して得たフイルムでも、透明性、剛性、衝撃強度
等の物性バランスが優れ、かつ自然収縮性が抑制され、
また低温収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムを提供
すること 【解決手段】スチレンと共役ジエンからなる特定のブロ
ック共重合体を少なくとも2種含有する樹脂成分を少な
くとも1層とし、スチレン系単量体と共役ジエンからな
るブロック共重合体、スチレン系重合体、並びにスチレ
ン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は
(メタ)アクリル酸からなる共重合体より選ばれた少な
くとも1種以上の重合体を主体とした樹脂成分を少なく
とも他層として形成させた熱収縮性多層フィルム。
Description
フイルムでも、バージン材にリターン材を混入して得た
フイルムでも透明性、剛性、衝撃強度等の物性バランス
に優れ、自然収縮性が抑制され、かつ低温収縮性に優れ
る熱収縮性多層フィルムに関する。
て用いられる熱収縮性フィルムには、熱収縮性や収縮後
の仕上がりがよく、廃棄の際にもポリ塩化ビニルのよう
な有害物質の問題がない点から、スチレン−ブタジエン
系ブロック共重合体フィルムが用いられている。しか
し、このフィルムは柔らかく腰がない、自然収縮が大き
いといった問題があり、これらの欠点を改良すべく各種
多層フィルムが提案されている(特開平9−11438
0号公報、特開平11−77916号公報)。一方、実
際のフィルム製膜は、得られたフィルムの端や良品が得
られるまでにできた不要フィルムをリターン材としてバ
ージン材と混ぜて行うのが通常である。しかしながら、
上記の各種多層フィルムは、リターン材をバージン材と
混合した際に白濁してしまい、また耐衝撃性や剛性、熱
収縮特性等の物性バランスが劣るようになり、フィルム
として使用できないという問題があった。
な状況を踏まえ、バージン材で得たフイルムの透明性、
剛性、衝撃強度等の物性バランスが優れ、かつ自然収縮
性が抑制され、また低温収縮性にも優れる熱収縮性多層
フィルムを提供することを目的とする。さらにバージン
材にリターン材を混入して得たフイルムでも、透明性、
剛性、衝撃強度等の物性バランスが優れ、自然収縮性が
抑制され、かつ低温収縮性にも優れる熱収縮性多層フィ
ルムを提供することを目的とする。
的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の屈
折率を有するスチレンと共役ジエンからなるブロック共
重合体を少なくとも2種含有する樹脂成分を熱収縮性フ
ィルムの少なくとも1層とし、しかも2種の該ブロック
共重合体のガラス転移温度を特定範囲とし、かつ該ガラ
ス転移温度差を特定の範囲とし、さらにスチレン系単量
体と共役ジエンからなるブロック共重合体、スチレン系
重合体、並びにスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸
エステル及び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合
体より選ばれた少なくとも1種以上の重合体を主体と
し、特定の範囲の屈折率を有する少なくとも1層を他層
として形成させることにより、バージン材で得たフイル
ムの透明性、剛性、衝撃強度等の物性バランスが良好
で、自然収縮性が抑制され、かつ低温収縮性にも優れ、
さらにリターン材が混入したフイルムでも透明性、剛
性、衝撃強度等の物性バランスが良好で、自然収縮性が
抑制され、かつ低温収縮性にも優れた多層フィルムが得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
された層を少なくとも1層有し、かつ下記樹脂成分Bで
形成された層を少なくとも1層を有することを特徴とす
る熱収縮性多層フィルムである。 樹脂成分A:(i)スチレン系単量体と共役ジエンから
なるランダム共重合体ブロック部を有するブロック共重
合体であって、(ii)ガラス転移温度が60〜100℃
の範囲にあり、(iii)温度23℃における屈折率が
1.565〜1.583の範囲にあるスチレン系単量体
と共役ジエンからなるブロック共重合体(I)と、(i
v)スチレン系単量体と共役ジエンからなるランダム共
重合体ブロック部を有するブロック共重合体であって、
(v)該ガラス転移温度がブロック共重合体(I)のガ
ラス転移温度よりも3〜10℃高く、(vi)温度23℃
における屈折率が1.565〜1.583の範囲にある
スチレン系単量体と共役ジエンからなるブロック共重合
体(II)とを含有し、ブロック共重合体(I)とブロッ
ク共重合体(II)の比率がブロック共重合体(I)/ブ
ロック共重合体(II)=10/90〜90/10(質量
比)である樹脂成分。 樹脂成分B:スチレン系単量体と共役ジエンからなるブ
ロック共重合体(III)、スチレン系重合体(IV)、並
びにスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及
び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体(V)よ
り選ばれた少なくとも1種以上の重合体を主体とし、か
つ温度23℃における屈折率が1.565〜1.583
である樹脂成分。
樹脂成分Aは、ブロック共重合体(I)とブロック共重
合体(II)を含有する。本発明のブロック共重合体
(I)は、(i)スチレン系単量体と共役ジエンからな
るランダム共重合体ブロック部を有するブロック共重合
体であって、(ii)ガラス転移温度が60〜100℃の
範囲にあり、(iii)温度23℃における屈折率が1.
565〜1.583の範囲にある。そして、好ましくは
その重量平均分子量が150000〜250000であ
る。ブロック共重合体(I)は、有機溶剤中で有機リチ
ウム化合物を開始剤としてスチレン系単量体と共役ジエ
ンを公知の条件下で重合することによって得られる。有
機溶剤としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペン
タン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの脂肪族
炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘ
キサンなどの脂環式炭化水素あるいはベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素な
ど公知の有機溶剤が使用できる。また、有機リチウム化
合物は分子中に1個以上のリチウム原子が結合した化合
物であり、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウ
ム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、se
c−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどが使用で
きる。
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−t−ブチルスチレンなどをあげることができるが、好
ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、
単独で用いてもよいが二種以上を併用してもよい。ま
た、使用される共役ジエンとしては、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエンなどあげられるが、特
に一般的なものとしては、1,3−ブタジエン、イソプ
レンである。
ン系単量体と共役ジエンからなるランダム共重合体ブロ
ック部以外の各ブロック部分の構造は、スチレン系単量
体を主体とする重合体ブロックや共役ジエンを主体とす
る重合体ブロック、或いはスチレン系単量体と共役ジエ
ンからなるテーパードブロックのいずれでも構わない。
スチレン系単量体と共役ジエンからなるランダム共重合
体ブロック部を形成するために、公知のランダム化剤を
用いたり、両者を重合缶に連続フィードしたり、交互に
少量ずつ添加しても良い。ブロック共重合体(I)を構
成する各ブロック部分の結合構造は、好ましくは、スチ
レン系単量体よりなる重合体ブロック(以下PSブロッ
クと略す)−共役ジエンよりなる重合体ブロック(以下
PBdブロックと略す)−スチレン系単量体と共役ジエ
ンよりなるランダム共重合体ブロック(以下SBブロッ
クと略す)−PSブロック、PSブロック−SBブロッ
ク−PSブロック等が挙げられる。また、使用されるブ
ロック共重合体(I)の構造に特に制限はなく、その構
造として線状のジブロック共重合体、トリブロック共重
合体、或いはブロック数が4以上のマルチブロック共重
合体、またはこれらのブロック共重合体の片末端が結合
した星形の共重合体等があげられる。また線状の共重合
体の分子量を上げたり、星形にするために公知のカップ
リング剤を使用することができる。
単量体と共役ジエンの質量比は特に制限はないが、好ま
しくは95/5〜60/40である。スチレン系単量体
が95質量%を超えると熱収縮性が劣り、60%未満で
は剛性が劣る。またブロック共重合体(I)のガラス転
移温度が60〜100℃の範囲にないと、得られる熱収
縮性多層フィルムの自然収縮性が抑制されず、また低温
収縮性も悪化し、好ましくない。
合体(I)は、重量平均分子量が150000〜250
000の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量が
150000〜250000の範囲にあると、熱収縮性
多層フィルムへの成形加工性が良好なものとなり、さら
に熱収縮性多層フィルムの自然収縮性が良好に抑制さ
れ、かつ低温収縮性にも一層優れたものとなる。またリ
ターン材を混入時の透明性も一層優れるようになる。
体(I)は、温度23℃における屈折率が、1.565
〜1.583の範囲であることが必要である。温度23
℃における屈折率が、1.565〜1.583の範囲か
ら外れるとリターン材を混入時の透明性にも劣り、実用
に供せない。
v)スチレン系単量体と共役ジエンからなるランダム共
重合体ブロック部を有するブロック共重合体であって、
(v)該ガラス転移温度がブロック共重合体(I)のガ
ラス転移温度よりも3〜10℃高く、(vi)温度23℃
における屈折率が1.565〜1.583の範囲にあ
る。そして、好ましくはその重量平均分子量が5000
0〜150000である。ブロック共重合体(II)は、
ブロック共重合体(I)と同様にしてスチレン系単量体
と共役ジエンを重合することによって得られる。また使
用されるスチレン系単量体、共役ジエンともブロック共
重合体(I)の場合と同様である。
ン系単量体と共役ジエンからなるランダム共重合体ブロ
ック部以外の各ブロック部分の構造は、ブロック共重合
体(I)の場合と同様に、スチレン系単量体を主体とす
る重合体ブロックや共役ジエンを主体とする重合体ブロ
ック、或いはスチレン系単量体と共役ジエンからなるテ
ーパードブロックのいずれでも構わない。ブロック共重
合体(II)を構成する各ブロック部分の結合構造は、好
ましくは、PSブロック−PBdブロック−SBブロッ
ク−PSブロック、PSブロック−SBブロック−PS
ブロック等が挙げられる。また、使用されるブロック共
重合体(II)の構造に特に制限はなく、その構造として
線状のジブロック共重合体、トリブロック共重合体、或
いはブロック数が4以上のマルチブロック共重合体、ま
たはこれらのブロック共重合体の片末端が結合した星形
の共重合体等があげられる。線状の共重合体の分子量を
上げたり、星形にするために公知のカップリング剤を使
用することができる。
単量体と共役ジエンの質量比は特に制限は無いが、好ま
しくは95/5〜60/40である。スチレン系単量体
が95質量%を超えると熱収縮性が劣り、60%未満で
は剛性が劣る。またブロック共重合体(II)のガラス転
移温度が、ブロック共重合体(I)のガラス転移温度よ
りも3〜10℃高くないと得られる熱収縮性多層フィル
ムの自然収縮性が抑制されず、また低温収縮性も悪化
し、好ましくない。ブロック共重合体(II)のガラス転
移温度をブロック共重合体(I)のガラス転移温度より
も3〜10℃高くするには、例えば、ブロック共重合体
(II)中のスチレン系単量体と共役ジエンからなるラン
ダム共重合体ブロック部を重合する際の、スチレン系単
量体の割合を、ブロック共重合体(I)におけるスチレ
ン系単量体と共役ジエンからなるランダム共重合体ブロ
ック部中のスチレン系単量体構造の割合よりも高く制御
すればよい。さらに本発明で得られる熱収縮性多層フィ
ルムについて、自然収縮性の抑制効果と、優れた低温収
縮性を両立させるためには、ブロック共重合体(II)の
ガラス転移温度が、ブロック共重合体(I)のガラス転
移温度よりも3〜10℃高くすることが必須である。好
ましくは、該ガラス転移温度はブロック共重合体(I)
のガラス転移温度よりも3〜7℃高くすることである。
ブロック共重合体(II)のガラス転移温度とブロック共
重合体(I)のガラス転移温度の差が3℃未満或いは1
0℃を超える場合、熱収縮性多層フィルムの自然収縮性
の抑制効果と、優れた低温収縮性を両立させることがで
きないだけでなく、透明性、衝撃強度、剛性等の物性バ
ランスにも劣るようになり、好ましくない。
I)は、重量平均分子量が50000〜150000の
範囲にあると、なお好ましい。重量平均分子量が500
00〜150000の範囲にあると、熱収縮性多層フィ
ルムへの成形加工性が良好となり、さらに熱収縮性多層
フィルムの自然収縮性が良好に抑制されつつ、低温収縮
性も一層優れたものとなる。またリターン材を混入時の
透明性も一層優れるようになる。なお、本発明で用いら
れるブロック共重合体(I)及び(II)のガラス転移温
度は測定方法に特に制限はないが、DSCや動的粘弾性
等の公知の方法で測定され、好ましくはDSCが用いら
れる。また、該ブロック共重合体(I)及び(II)の重
量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)によるポリスチレン換算値である。
体(II)は、温度23℃における屈折率が、1.565
〜1.583の範囲であることが必要である。1.56
5未満、または1.583を超えるとリターン材を混入
時の透明性に劣り、実用に供せない。また樹脂成分Aに
おけるブロック共重合体(I)とブロック共重合体(I
I)の比率は、ブロック共重合体(I)/ブロック共重
合体(II)=10/90〜90/10(重量比)、さら
に好ましくはブロック共重合体(I)/ブロック共重合
体(II)=30/70〜70/30(重量比)である。
ブロック共重合体(I)とブロック共重合体(II)の比
率が上記の範囲にあると、熱収縮性フィルムの自然収縮
性の抑制効果と、優れた低温収縮性が一層両立され易く
なり、好ましい。
ック共重合体(I)とブロック共重合体(II)以外に、
必要に応じてスチレン系共重合体を含有させることがで
きる。 スチレン系共重合体としては、前記のブロック
共重合体(I)および(II)で述べたと同様のスチレン
系単量体を用い、これらスチレン系単量体の単独重合
体、又はこれらスチレン系単量体と共重合可能な単量体
との共重合体、さらには耐衝撃性ポリスチレン(HIP
S)、前記ブロック共重合体(I)とブロック共重合体
(II)以外のブロック共重合体等があげられる。スチレ
ン系単量体と、これと共重合可能な単量体との共重合体
としては、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、スチレン
−メチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート共重
合体等のようなスチレン系単量体−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体や、ポリブタジエンゴム、スチレン−
ブタジエンランダム共重合ゴム、スチレン−ブタジエン
ブロック共重合ゴム等のゴムの存在下でスチレン系単量
体と(メタ)アクリル酸エステルを共重合させて得られ
るゴム変性スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体や、MBS樹脂、MBAS樹脂等のような
ゴム状弾性体等がある。
タジエン又はブタジエンを主成分とするスチレンとの共
重合体ゴムラテックスを公知の乳化重合法で製造する。
この際に、架橋剤や連鎖移動剤を使用しても良い。次
に、MBS樹脂は、このゴムラテックスにスチレン、メ
チルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレート
を、MBAS樹脂はスチレン、メチルメタクリレート、
アルキルアクリレート及び/又はアクリロニトリルを添
加し、グラフト重合を行うことによって得られる。MB
AS樹脂に使用されるアルキルアクリレートは、前記の
(a)スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体で述べたと同様のものがあげられる。
好ましくは、スチレン系単量体の単独重合体、耐衝撃性
ポリスチレン(HIPS)、スチレン−n−ブチルアク
リレート共重合体、スチレン−メチルメタクリレート−
n−ブチルアクリレート共重合体、前記ブロック共重合
体(I)とブロック共重合体(II)以外のスチレン−ブ
タジエンブロック共重合体等があげられる。
体(I)とブロック共重合体(II)、及び必要に応じて
スチレン系共重合体の混合方法は特に制限はないが、例
えばヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、Vブレン
ダーなどでドライブレンドしてもよく、さらに押出機で
溶融化してペレット化しても良い。
れるスチレン系単量体−共役ジエンブロック共重合体
(III)、スチレン系重合体(IV)、並びにスチレン系
単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メ
タ)アクリル酸からなる共重合体(V)について説明す
る。
ロック共重合体(III)は、スチレン系単量体と共役ジ
エンを、前記のブロック共重合体(I)および(II)で
述べたと同様の有機溶媒、開始剤を用いて重合すること
によって得られる。使用されるスチレン系単量体として
は、前記のブロック共重合体(I)および(II)で述べ
たと同様のものがあげられる。また、使用される共役ジ
エンとしては、前記のブロック共重合体(I)および
(II)で述べたと同様のものがあげられる。使用される
ブロック共重合体は、好ましくは、スチレン系単量体と
共役ジエンの質量比が90/10〜60/40であるス
チレンとブタジエンからなるブロック共重合体である。
合体(IV)としては、前記のブロック共重合体(I)お
よび(II)で述べたと同様のスチレン系単量体を用い、
これらスチレン系単量体の単独重合体、又はスチレン系
単量体とこれと共重合可能な単量体との共重合体、さら
には耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)があげられる。
スチレン系単量体とこれと共重合可能な単量体との共重
合体としては、共重合可能な単量体としてアクリロニト
リル、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フェ
ニルマレイミド等を用いて得られる共重合体等が挙げら
れる。具体的には、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−イタコ
ン酸共重合体、スチレン−フェニルマレイミド共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等が挙げられ
る。
体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)ア
クリル酸からなる共重合体(V)は、スチレン系単量体
と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アク
リル酸を重合することによって得られる。スチレン系単
量体としては、前記のブロック共重合体(I)および
(II)で述べたと同様のスチレン系単量体があげられ
る。一方(メタ)アクリル酸エステル単量体とは、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、オクチルアクリレートなどがあげら
れるが、好ましくはメチルメタクリレート及び/又はn
−ブチルアクリレートである。これらの(メタ)アクリ
ル酸エステル単量体は単独で用いてもよいが二種以上を
併用してもよい。メチルメタクリレートとn−ブチルア
クリレートの併用は好適な例である。また、(メタ)ア
クリル酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸があげ
られる。また、必要に応じて、本発明の目的を損なわな
い範囲で他の単量体を用いることもできる。例えば共重
合可能な単量体としてマレイン酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸等が用いられる。
ジエンブロック共重合体(III)、スチレン系重合体(I
V)、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル
及び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体(V)
は、それぞれ単独で多層フィルムの層を形成しても良い
し、二種以上の混合物を主体として多層フィルムの層を
形成しても良い。混合する際は、前記した樹脂成分Aの
場合と同様の方法を用いることができる。好ましくは、
スチレン系単量体−共役ジエンブロック共重合体(II
I)とスチレン系重合体(IV)の混合物を樹脂成分Bと
して用い、多層フィルムの1層を形成させるか、或いは
スチレン系単量体−共役ジエンブロック共重合体(II
I)を単独で樹脂成分Bとして用いるのがよい。特に好
ましくは、スチレンとブタジエンからなるブロック共重
合体とHIPSの混合物を樹脂成分Bとして用いるか、
或いはスチレンとブタジエンからなるブロック共重合体
を単独で樹脂成分Bとして用いるのがよい。
る屈折率は、1.565〜1.583の範囲であること
が必要である。1.565未満、または1.583を超
えるとリターン材を混入時の透明性に劣り、実用に供せ
ない。なお、樹脂成分Bが複数の重合体の混合物(n種類
から成るとする)からなる場合、樹脂成分Bの温度23
℃における屈折率(Yとする)は、本発明においては、
樹脂成分Bを構成する重合体成分i(i番目の成分(i=
1〜nの値をとる)とする)の温度23℃における屈折
率をaiとし、樹脂成分B中の重合体成分iの重量分率
をwiとするとき、 Y=(a1×w1)+(a2×w2)+・・・+(ai
×wi)+・・・+(an×wn) で求められる値とする。
は、必要に応じて、酸化防止剤、滑剤、耐候剤、可塑
剤、粘着付与剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃化
剤、フィラーなどの添加剤を本発明の効果を阻害しない
範囲で配合しても良い。添加剤を配合する方法について
は、特に制限はないが、たとえばヘンシェルミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダーなどでドライブレンド
しても良く、さらに押出機で溶融してペレット化しても
良い。あるいは、各重合体の製造時、重合開始前、重合
反応途中、重合体の後処理などの段階で、添加しても良
い。
レイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸など脂肪族
−塩基酸エステル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ
イソブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸
ジ−2−エチルヘキシル、サバシン酸ジブチル、サバシ
ン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの脂肪族−二塩基酸エ
ステル、あるいはフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フ
タル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸エステル
が好ましい。好ましい添加量としては、樹脂成分A或い
は樹脂成分B100質量部に対して0〜3質量部添加す
ることが好ましい。
2層フィルム、3層フィルム、4層フィルム、5層フィ
ルム、またはそれ以上の多層のフィルムであるが、好ま
しくは、3層以上のフィルムであり、特に好ましくは3
層のフィルムである。3層のフィルムの場合、表裏層を
樹脂成分Aで形成し中間層を樹脂成分Bで形成してもよ
く、或いは、表裏層を樹脂成分Bで形成し中間層を樹脂
成分Aで形成してもよい。中でも、表裏層を樹脂成分B
で形成し中間層を樹脂成分Aで形成するのがよい。
用、中間層用に上記の樹脂成分を各々押出機で溶融し、
それをダイ内又はフイードブロックなどで多層化後、一
軸、二軸あるいは多軸に延伸することによって得られ
る。ダイは、Tダイ、環状ダイなど公知のものが使用で
きる。一軸延伸の例としては、押し出されたシートをテ
ンターで押し出し方向と直交する方向に延伸する方法、
押し出されたチューブ状フィルムを円周方向に延伸する
方法などがあげられる。二軸延伸の例としては、押し出
されたシートをロールで押し出し方向に延伸した後、テ
ンターなどで押し出し方向と直交する方向に延伸する方
法、押し出されたチューブ状フィルムを押し出し方向及
び円周方向に同時又は別々に延伸する方法などがあげら
れる。
℃が好ましい。60℃では延伸時にシートやフィルムが
破断してしまい、また、120℃を越える場合は良好な
収縮特性が得られないため好ましくない。延伸倍率は、
特に制限はないが、1.5〜8倍が好ましい。1.5倍
未満では熱収縮性が不足してしまい、また、8倍を越え
る場合は延伸が難しいため好ましくない。これらの多層
フィルムを熱収縮性ラベルや包装材料として使用する場
合、熱収縮率は温度80℃において20%以上必要であ
る。20%未満では収縮時に高温が必要となるため、被
覆される物品に悪影響を与えてしまい好ましくない。多
層フィルムの厚さは10〜300μmが好適である。
ターン材を、A成分及び/又はB成分のバージン材に混
入して得た熱収縮性多層フィルムは、自然収縮性が抑え
られ、かつ透明性、低温熱収縮性、剛性、衝撃強度に優
れるものである。この混合割合は、特に限定されるもの
ではないが、好ましくはA成分及び/又はB成分のバー
ジン材に50質量%以下(但し、0質量%は含まず)混
合することが透明性から好ましい。
の表面特性を良好にするために帯電防止剤や滑剤などを
表面に塗布してもよい。
ては、熱収縮性ラベル、熱収縮性キャップシールなどが
特に好適であるが、その他、包装フィルムなどにも適宜
利用することができる。
るが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
ヘキサン245kgとスチレンモノマー4.1kgを仕
込み、30℃に保った。 なお以降の参考例2〜9の重
合溶媒には全てシクロヘキサンを用いた。 (2)この中に重合触媒溶液であるn−ブチルリチウム
の10重量%シクロヘキサン溶液750mLを加え、ス
チレンモノマーをアニオン重合させた。 なお、以降の
参考例2〜9の重合触媒溶液には全てn−ブチルリチウ
ムの10重量%シクロヘキサン溶液を用いた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を40℃に保ちながら、7.1kgのブタジエン
を一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を80℃に保ちながら、引き続き総量75.2kg
のスチレンモノマー、及び総量11.2kgのブタジエ
ンを、それぞれ57.1kg/h、8.5kg/hの一
定添加速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分
間そのままの状態を保った。 (5)内温を50℃まで下げた後、さらに4.1kgの
スチレンモノマーを一括添加し、重合を完結させた。 (6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が18.2万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタ
ジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得
た。
8.4kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保っ
た。 (2)この中に重合触媒溶液1620mLを加え、スチ
レンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を50℃に保ちながら、22.1kgのブタジエ
ンを一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を80℃に保ちながら、総量157.5kgのスチ
レンモノマー、及び総量13.7kgのブタジエンを、
それぞれ98.3kg/h、8.5kg/hの一定添加
速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間その
ままの状態を保った。 (5)さらに8.4kgのスチレンモノマーを一括添加
し、重合を完結させた。 (6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が14.6万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタ
ジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得
た。
5.3kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保っ
た。 (2)この中に重合触媒溶液1100mLを加え、スチ
レンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を50℃に保ちながら、10.5kgのブタジエ
ンを一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を80℃に保ちながら、総量164.4kgのスチ
レンモノマー、及び総量24.6kgのブタジエンを、
それぞれ56.8kg/h、8.5kg/hの一定添加
速度で両者を同時に添加させ、添加終了後も5分間その
ままの状態を保った。 (5)さらに5.3kgのスチレンモノマーを一括添加
し、重合を完結させた。 (6)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が21.4万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部、及びスチレンとブタ
ジエンのランダム構造部を持つ重合体を含む重合液を得
た。
84.0kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保
った。 (2)この中に重合触媒溶液1500mLを加え、スチ
レンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を50℃に保ちながら、42kgのブタジエンを
一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を50℃に保ちながら、84.0kgのスチレンモ
ノマーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が14万で、ポリスチレンブロック部と
ポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重合液
を得た。
74.3kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保
った。 (2)この中に重合触媒溶液1700mLを加え、スチ
レンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を45℃に保ちながら、16.5kgのブタジエ
ンを一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を60℃に保ちながら、74.3kgのスチレンモ
ノマーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が11.5万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重
合液を得た。
49.5kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保
った。 (2)この中に重合触媒溶液1700mLを加え、スチ
レンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を45℃に保ちながら、66.0kgのブタジエ
ンを一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を60℃に保ちながら、49.5kgのスチレンモ
ノマーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が10.5万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重
合液を得た。
66kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保っ
た。 (2)この中に重合触媒溶液900mLを加え、スチレ
ンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を45℃に保ちながら、33kgのブタジエンを
一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を60℃に保ちながら、66kgのスチレンモノマ
ーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が17万で、ポリスチレンブロック部と
ポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重合液
を得た。
78.4kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保
った。 (2)この中に重合触媒溶液900mLを加え、スチレ
ンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を45℃に保ちながら、8.2kgのブタジエン
を一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を60℃に保ちながら、78.4kgのスチレンモ
ノマーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が16.5万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重
合液を得た。
53.6kgのスチレンモノマーを仕込み、30℃に保
った。 (2)この中に重合触媒溶液900mLを加え、スチレ
ンモノマーをアニオン重合させた。 (3)スチレンモノマーが完全に消費された後、反応系
の内温を45℃に保ちながら、57.8kgのブタジエ
ンを一括添加して引き続きこれを反応させた。 (4)ブタジエンガスが完全に消費された後、反応系の
内温を60℃に保ちながら、53.6kgのスチレンモ
ノマーを添加し、重合を完結させた。 (5)最後に全ての重合活性末端を水により失活させて
重量平均分子量が17.5万で、ポリスチレンブロック
部とポリブタジエンのブロック部を持つ重合体を含む重
合液を得た。
合体a1〜a9は、重合溶媒を予備濃縮させた後、ベン
ト式押出機にて脱揮処理してペレット化し、その性状は
表1,2に示した。また得られた各重合体は、後述する
試験に供した。
ルベンゼン8.4重量%からなる溶液100重量部と
1、1ービス(tertーブチルパーオキシル)3、
3、5ートリメチルシクロヘキサン0.025重量部か
らなる溶液を第1重合機に連続的に送入し、130℃の
重合温度で攪拌重合反応した後、引き続きプラグフロー
型反応器に連続的に全量装入して重合した。その後重合
率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機に供給
して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイスから
溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターにて切断
してペレット状の重合体b1を得た。その重合体の性状
は表2に示し、後述する試験に供した。
A)5.5重量%をスチレンモノマー86.1重量%と
エチルベンゼン8.4重量%に溶解した溶液100重量
部と1、1ービス(tertーブチルパーオキシル)
3、3、5ートリメチルシクロヘキサン0.017重量
部からなる溶液を第1重合機に連続的に送入し、130
℃の重合温度で攪拌重合反応した後、引き続きプラグフ
ロー型反応器に連続的に全量装入して重合した。その後
重合率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機に
供給して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイス
から溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターにて
切断してペレット状の重合体b2を得た。その重合体の
性状は表2に示し、後述する試験に供した。
ブチルアクリレート9.2重量%とエチルベンゼン8.
4重量%からなる溶液100重量部と1、1ービス(t
ertーブチルパーオキシル)3、3、5ートリメチル
シクロヘキサン0.027重量部からなる溶液を第1重
合機に連続的に送入し、130℃の重合温度で攪拌重合
反応した後、引き続きプラグフロー型反応器に連続的に
全量装入して重合した。その後重合率85%まで重合
し、その溶液をベント式押出機に供給して230℃、減
圧下で揮発性成分を除去しダイスから溶融ストランドを
引き出し、水冷し、カッターにて切断してペレット状の
重合体b3を得た。その重合体の性状は表2に示し、後
述する試験に供した。
は、GPC法により、次の条件で測定した。 溶媒(移動相):THF、脱気装置:ERMA社製ER
C−3310、ポンプ:日本分光社製PU−980,流
速1.0ml/min、オートサンプラ:東ソー社製AS−8
020、カラムオーブン:日立製作所製L−5030、
設定温度40℃、カラム構成:東ソー社製TSKgurdco
lumn MP(×L)6.0mmID×4.0cm 1本、および東ソー
社製TSK−GEL MULTIPORE HXL−M
7.8mmID×30.0cm 2本、計3本、検出器:RI 日立製
作所製L−3350、データ処理:SIC480データ
ステーション。
コー電子工業社製DSC−200、SSC−5000シ
リーズを使用し、次の条件で測定した。室温から、ポリ
スチレンの融点プラスアルファの温度まで昇温し、その
温度で約10分間保持し、20〜25℃/分の冷却速度
でポリブタジエンのガラス転移温度マイナスアルファの
温度まで冷却し(n=1)、再度ポリスチレンの融点プ
ラスアルファの温度まで昇温し、その温度で約10分間
保持し、20〜25℃/分の冷却速度でポリブタジエン
のガラス転移温度マイナスアルファの温度まで冷却し
(n=2)、2度の測定結果の平均値を記録した。
mm)を、JIS K7105に準拠しアタゴ社製デジ
タル屈折率計RX−2000を用い温度は23℃で測定
した。
〜a9のブロック共重合体を用いた。スチレン系重合
体、並びにスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エス
テル及び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体:
参考例10〜12で得られた重合体b1〜b3の重合体
を用いた。
各層の原料重合体の配合量(質量部)、層比(%)で熱
収縮性の多層フィルムを作成した。まず各層に対応する
重合体又は重合体組成物を別々の押出機で溶融し、Tダ
イ内で多層化し、厚さ0.3mmのシートを成形した。
また、得られた多層シートの一部をペレット化し(この
ペレットをリターン材という)、中間層を構成する成分
に30質量%混合し、上記と同様の方法でシートを作成
した。その後、東洋製作所社製の二軸延伸装置を用い、
温度90℃で5倍に横一軸延伸することによって延伸フ
イルム作成した。
(質量部)、層比(%)とともに物性を示した。なお、
実施例2、比較例1〜5の表裏層及び実施例5の中間層
の屈折率は1.573、実施例3の表裏層の屈折率は
1.577、実施例4の表裏層の屈折率は1.573で
あった。また、比較例1,3はシート成形はできたが延
伸フイルムは得られなかった。
った。 (1)曇度:ASTM D1003に準拠し、日本電色
工業製HAZEメーター(NDH−1001DP型)を
用いて測定した。 (2)熱収縮率:80℃の温水中に30秒間浸漬し、次
式より算出した。 熱収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100、 但し、L1:浸漬前の長さ(延伸方向)、L2:80℃
の温水中に30秒間浸漬した収縮後の長さ(延伸方向) (3)自然収縮率:フィルムから縦100mm、横10
0mmの大きさにサンプルを切り取り、30℃の雰囲気
の恒温槽に30日間放置し、主収縮方向について、収縮
した長さを元の寸法で割った値から算出される百分率
(%)とした。 (4)引張弾性率:JIS k6871に準拠し、エー
・アンド・デイ製テンシロン万能試験機(RTC−12
10A)を用いて測定した。 (5)フィルムインパクト:延伸フイルムを用いてテス
ター産業製フィルムインパクトテスターを用いて測定し
た。
ィルムは、バージン材で得たフイルムでも、バージン材
にリターン材を混入して得たフイルムでも、透明性、剛
性、衝撃強度等の物性バランスに優れ、自然収縮性が抑
制されつつ、良好な低温熱収縮性も有することがわか
る。
イルムでも、バージン材にリターン材を混入して得たフ
イルムでも、自然収縮性が抑制され、かつ低温時におい
ても良好な熱収縮性を有し、透明性、剛性、衝撃強度等
の物性バランスに優れる熱収縮性多層フィルムを提供す
ることができる。本フイルムは、各種物品の包装に用い
たり、印刷を施してラベルとして用いることが出来る。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記樹脂成分Aで形成された層を少なく
とも1層有し、かつ下記樹脂成分Bで形成された層を少
なくとも1層を有することを特徴とする熱収縮性多層フ
ィルム。 樹脂成分A:(i)スチレン系単量体と共役ジエンから
なるランダム共重合体ブロック部を有するブロック共重
合体であって、(ii)ガラス転移温度が60〜100℃
の範囲にあり、(iii)温度23℃における屈折率が
1.565〜1.583の範囲にあるスチレン系単量体
と共役ジエンからなるブロック共重合体(I)と、(i
v)スチレン系単量体と共役ジエンからなるランダム共
重合体ブロック部を有するブロック共重合体であって、
(v)該ガラス転移温度がブロック共重合体(I)のガ
ラス転移温度よりも3〜10℃高く、(vi)温度23℃
における屈折率が1.565〜1.583の範囲にある
スチレン系単量体と共役ジエンからなるブロック共重合
体(II)とを含有し、ブロック共重合体(I)とブロッ
ク共重合体(II)の比率がブロック共重合体(I)/ブ
ロック共重合体(II)=10/90〜90/10(質量
比)である樹脂成分。 樹脂成分B:スチレン系単量体と共役ジエンからなるブ
ロック共重合体(III)、スチレン系重合体(IV)、並
びにスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及
び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体(V)よ
り選ばれた少なくとも1種以上の重合体を主体とし、か
つ温度23℃における屈折率が1.565〜1.583
である樹脂成分。 - 【請求項2】 樹脂成分Aのブロック共重合体(I)及
びブロック共重合体(II)中のスチレン系単量体と共役
ジエンの質量比が、それぞれ95/5〜60/40であ
ることを特徴とする請求項1記載の熱収縮性多層フィル
ム。 - 【請求項3】 樹脂成分Aが、ブロック共重合体
(I)、ブロック共重合体(II)、および(I)又は
(II)以外のスチレン系重合体を含有することを特徴と
する請求項1又は2いずれか一項記載の熱収縮性多層フ
ィルム。 - 【請求項4】 樹脂成分Aのブロック共重合体(I)の
重量平均分子量が150000〜250000で、ブロ
ック共重合体(II)の重量平均分子量が50000〜1
50000であることを特徴とする請求項1〜3いずれ
か一項記載の熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項5】 樹脂成分Bがスチレン系単量体と共役ジ
エンの質量比が90/10〜60/40であるスチレン
とブタジエンからなるブロック共重合体(III)である
ことを特徴とする請求項1〜4いずれか一項記載の熱収
縮性多層フィルム。 - 【請求項6】 表裏層が請求項1〜4いずれか一項記載
の樹脂成分Aで形成され、中間層が、請求項1又は5い
ずれか一項記載の樹脂成分Bで形成されることを特徴と
する熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項7】 表裏層が請求項1又は5いずれか一項記
載の樹脂成分Bで形成され、中間層が、請求項1〜4い
ずれか一項記載の樹脂成分Aで形成されたことを特徴と
する熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項8】 請求項1〜7いずれか一項記載の熱収縮
性多層フイルムのリターン材を樹脂成分A及び/又は樹
脂成分Bのバージン材に50質量%以下(但し、0質量
%は含まず)混合してなること特徴とする熱収縮性多層
フイルム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001187870A JP4896306B2 (ja) | 2001-06-21 | 2001-06-21 | 熱収縮性多層フィルム |
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