JP2002544248A - 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの製造 - Google Patents

1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの製造

Info

Publication number
JP2002544248A
JP2002544248A JP2000618218A JP2000618218A JP2002544248A JP 2002544248 A JP2002544248 A JP 2002544248A JP 2000618218 A JP2000618218 A JP 2000618218A JP 2000618218 A JP2000618218 A JP 2000618218A JP 2002544248 A JP2002544248 A JP 2002544248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen fluoride
hfp
hfc227ea
phase
enriched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000618218A
Other languages
English (en)
Inventor
ギブソン,ロビン,リヤド
サマース,グレッグ,リンドロン
Original Assignee
イネオス フラウアー ホールデイングス リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GBGB9911475.3A external-priority patent/GB9911475D0/en
Application filed by イネオス フラウアー ホールデイングス リミテッド filed Critical イネオス フラウアー ホールデイングス リミテッド
Publication of JP2002544248A publication Critical patent/JP2002544248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C19/00Acyclic saturated compounds containing halogen atoms
    • C07C19/08Acyclic saturated compounds containing halogen atoms containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/07Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of hydrogen halides
    • C07C17/087Preparation of halogenated hydrocarbons by addition of hydrogen halides to unsaturated halogenated hydrocarbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 HFPをフッ化水素と反応させることによりHFC227eaを製造する方法であって、これらからの反応混合物を液相分離器に装入し、HFC227ea富化相とフッ化水素富化相とを重力下に分離させ、分離したフッ化水素富化相を再循環させ、HFC227ea富化相を蒸留塔に装入し、HFC227eaとHF富化混合物とを蒸留塔から別個に回収し、HF富化混合物を反応器に再循環する工程からなる、HFC227eaの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はヘキサフルオロプロペンから1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
ンの製造方法に関し且つ1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンとフッ化水素
とを含有する混合物の分離方法に関する。
【0002】 ハイドロフルオロカーボンは種々の用途においてクロロフルオロカーボン化合
物の代替品として広く用いられている。かかる用途には、例えばエーロゾル噴射
剤として医療用途での使用、消火剤としての使用、冷却用途での使用および他の
用途での使用がある。ハイドロフルオロカーボン22eaとして技術的に知られ且つ
以下では便宜上「HFC227ea」と記載する1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパ
ンはオゾン枯渇能力が零であり、しかも低毒性、不燃性、溶剤特性および沸点を
含めて諸特性のその組合せから見て医療用途に特に有益である。
【0003】 液相中でまたは気相中で場合によっては触媒の存在下にフルオロアルケンをフ
ッ化水素処理して対応のハイドロフルオロアルカンにすることによりハイドロフ
ルオロカーボンを製造することは知られている。フッ化水素はかかるフッ化水素
化法におけるフッ化水素化剤として用いるのに知られている。
【0004】 かかるフッ化水素化法では触媒として種々の材料を用い得る。
【0005】 例えば、HFC227eaを製造するのに以下では便宜上「HFP」と記載するヘキサフ
ルオロプロペンとフッ化水素との気相反応においては、独国特許第2712732号お
よび英国特許第902590号はそれぞれオキシフッ化クロム触媒および活性炭触媒の
使用を開示している。
【0006】 前記特許明細書の記載を参考のためここに組入れてある。
【0007】 前記の反応方法ではHFPに対して化学量論より過剰のフッ化水素を通常用い、H
FPのHFC227eaへの転化率は就中存在するならば用いた触媒および転化を行なう反
応器の条件に応じて左右される。
【0008】 反応器から出て行く生成物流は典型的にはHFC227ea、HFP、フッ化水素および
これらの三元共沸物を含有する。
【0009】 かかるフッ化水素化反応からの生成物流から再使用のため出来るだけ多くのフ
ッ化水素を回収するのが通常実施されている。これは蒸留によって部分的に達成
し得る。然しながら、生成物流中にHFC227ea/フッ化水素の共沸物または共沸物
様混合物およびHFP/フッ化水素の共沸物または共沸物様混合物が存在すると、
簡単な蒸留によってフッ化水素をフルオロ有機化合物から分離し得る程度を制限
するものである。
【0010】 HFC227ea/フッ化水素の共沸物とHFP/フッ化水素の共沸物とを含有する生成
物流は、蒸留によってフッ化水素の一部を回収した後には、水洗してフッ化水素
を実質的に含有しない有機化合物の混合物と水性フッ化水素との両方を回収し得
ることが知られている。然しながら、かかる処理はフッ化水素には不経済である
。何故ならば、この様にして生成した水性フッ化水素を苛性溶液および/または
石灰で中和し最後に廃棄することが通常実施されるからである。
【0011】 別法として、蒸留によりフッ化水素の一部を回収した後に、フルオロアルケン
とフッ化水素との反応からの生成物流を、本出願人の出願による国際公開WO 97
/13179に記載される如く、無水のフッ化水素に溶かしたアルカリ金属の溶液で
処理できる。然しながら、かかる方法は過程内で再使用のためのフッ化水素を回
収するけれども、追加の装置を必要とする欠点がある。
【0012】 更には、ハロアルケンとフッ化水素との反応によりフッ素含有有機化合物を製
造するに際して、ハロアルケン/フッ化水素共沸物は分別蒸留によってフッ素含
有化合物/フッ化水素共沸物から分離できしかもフッ化水素は水での処理によっ
てフッ素含有有機化合物/フッ化水素共沸物から除去できることは知られている
。然しながら、フッ素含有有機化合物/フッ化水素共沸物を水で処理して該共沸
物から水を除去することは高価な装置の使用を伴ない且つフッ化水素には不経済
である。
【0013】 水性洗浄はフッ化水素をハロアルケンと反応させた後の有機化合物からフッ化
水素を除去する1つの有効な仕方であるが、水性洗浄は該過程からのフッ化水素
の損失から見て高価となる傾向があることは了解されるであろう。好ましくはフ
ッ化水素の出来るだけ多く、より好ましくはフッ化水素の実質的に全てを水性洗
浄前の生成物流から分離し、特により好ましくは水性洗浄を回避する。
【0014】 本出願人の出願に係る国際特許出願の英国特許出願GB 98/03408においては、
ハロアルケンとフッ化水素との反応によりフッ素含有有機化合物を製造するに当
って、例えばHFPからHFC227eaを製造するに当って、ハロアルケン/フッ化水素
共沸物が反応で生じたフッ素含有有機化合物/フッ化水素共沸物よりも揮発性で
ある即ちより低い沸点を有する場合には、フッ化水素を実質的に含有しないフッ
素含有有機化合物とハロアルケン/フッ化水素共沸物との両方は反応生成物およ
びハロアルケンを蒸留塔に装入し且つ得られる混合物を蒸留することにより分離
できることを開示している。
【0015】 今般本発明者が見出した所によれば驚くべきことには、HFPとフッ化水素との
反応によりHFC227eaを製造するに当っては、反応生成物は液相中で相分離してHF
C227eaおよびHFPを含有する有機分富化相とフッ化水素富化相とを与える。反応
生成物中のHFと227eaとのモル分率は約0.1〜0.9であり得る。
【0016】 更には本発明者が見出した所によれば液相中の反応生成物にHFPを添加すると
前記の相分離を促進させるものである。
【0017】 第1の本発明の要旨によると、HFPとフッ化水素との反応によりHFC227eaの製
造方法において、次の工程即ち A.HFPとフッ化水素との反応からの反応混合物を液相分離器に装入し、有機相
とフッ化水素富化相とを重力下に分離させ; B.工程Aで分離したフッ化水素富化相を、反応を行なう反応器に再循環させ; C.工程Aで分離した有機分富化相を蒸留塔に装入し; D.HFC227eaとフッ化水素富化混合物とを工程(C)の蒸留塔から別個に回収し
;且つ E.工程Dから回収したフッ化水素富化混合物を反応器に再循環させる工程を特
徴とするHFC227eaの製造方法が提供される。
【0018】 工程(A)で液相分離器に装入した反応混合物はHFC227ea/HF共沸物または共
沸物様混合物と場合によってはHFP/HF共沸物または共沸物様混合物とを含有す
るのが好ましい。
【0019】 工程Aで液相分離器に装入した反応混合物はHFPをフッ化水素と反応させる反応
器から直接生じる混合物(直接混合物)であることができる。然しながら、液相
分離器に装入した混合物は、例えば直接混合物の蒸留から得られた本質的にHFC2
27ea/フッ化水素共沸物であるのが好ましいことが多い。
【0020】 本発明の方法においてHFC227ea/HF共沸物または共沸物様混合物を用いるとフ
ッ化水素富化相から有機相の分離を促進しないけれども、かかる使用は1回の通
行当り(per pass)取出されるHFC227eaの量を増大させ、従って再循環される材
料の量を減少させることは認められるのであろう。
【0021】 本発明者が見出した所によれば驚くべきことには、HFPを添加するとHFC227ea
/フッ化水素共沸物のその成分への分離を促進する。HFPは1個またはそれ以上
の適当な個所で本発明の方法に導入できる。例えば、HFPは反応器におよび/ま
たは工程Aの液相分離器におよび/または工程Cの蒸留塔に装入できる。HFPは直
接にあるいは反応混合物と混合して液相分離器に添加するのが好ましい。
【0022】 第1の本発明の要旨による方法ではHFPとフッ化水素との反応は液相でまたは
気相で実施できる。
【0023】 第1の本発明の要旨による方法の工程Aで分離を促進するには工程Aは好ましく
は室温以下で、典型的には30℃以下で行なう。
【0024】 第1の本発明の要旨による方法の工程Aで分離を促進するには工程Aは好ましく
は過圧下で、典型的には1〜20バールで好ましくは約10バールで行なう。
【0025】 第1の本発明の要旨による方法の第1の具体例においては、HFPとフッ化水素
との反応生成物を蒸留してこれからフッ化水素の一部を回収してから、HFC227ea
/フッ化水素共沸物またはこれの共沸物様混合物、HFP/フッ化水素共沸物また
はこれの共沸物様混合物およびフッ化水素を含有する混合物を工程Aの液相分離
器に装入する。
【0026】 工程A前の回収工程で蒸留により回収したフッ化水素の一部は、かかる回収工
程を行なう場合には、反応器の容器に再循環させるのが好ましい。
【0027】 第1の本発明の要旨による方法の第2の具体例においては、HFPとフッ化水素
との反応生成物を工程Aの液相分離器に直接装入する。
【0028】 第1の本発明の要旨による方法で触媒例えばTaF5、NbF5またはSbF5の存在下に
液相中でHFPをフッ化水素と反応させることによりHFC227eaを製造する場合には
、適当には20〜200℃の範囲の温度で好ましくは40〜120℃で特に50〜100℃で行
なう。反応剤が反応してHFC227eaを製造するに十分な間液相中に在るように反応
は大気圧以上の圧力で行なうのが適当である。圧力は少なくとも5バールである
のが好ましく、10〜50バールであるのがより好ましい。
【0029】 第1の本発明の要旨による方法で反応器中の滞留時間はHFP供給原料をHFC227e
aに転化させ得るに十分な時間である。必要とされる滞留時間は就中必要な転化
率、反応剤の比率および反応条件に左右されるものである。
【0030】 HFPのHFC227eaへの低い転化率が望ましい場合には、原料を再循環して原料か
らのHFC227eaの収率を増大させるのが好ましい。然しながら、1回の通行で高い
転化率が必要とされる場合に再循環を用いる可能性を排除するものではない。
【0031】 本発明の方法において、反応器に供給されるフッ化水素(HF)とHFPとのモル
比は少なくとも1:1であるのが適当であり、1.2〜10:1であるのが好ましい。0.
1〜1:1のHFとHFPとのモル比を用いる場合には転化率および/または収率がより
低いことは了解されるであろう。
【0032】 本発明の方法においてHFPと触媒とのモル比は100:1以下であるのが適当であ
り、1:1〜50:1であるのが好ましい。
【0033】 本発明の方法において、HF、HFPおよび触媒の濃度は、触媒および反応剤が用
いた反応条件下で少なくとも大きく液相中に溶解されるように選択するのが適当
である。
【0034】 本発明の方法は所望に応じて回分式または連続式の形態で操作できる。1種ま
たはそれ以上の供給原料を本法に連続的に供給し、1種またはそれ以上の別の供
給原料を回分式の要領で本法に供給する半回分式の操作も用い得る。
【0035】 別法として、本発明の方法は気相中で実施し得る。気相中で本発明の方法を実
施するのに用いるに適当な条件および触媒は前述の独国特許第2712732号および
英国特許第902590号に詳細に記載されている。
【0036】 添附図面を参照して本発明を更に説明するが、該図面は単に例として本発明の
方法を実施する装置(プラント)の図解代表例を例示する。
【0037】 図面において、図1はHFPを液相分離器に供給するプラントの図解図であり; 図2はHFPを反応器に供給するプラントの図解図であり; 図3は反応生成物を液相分離器に直接供給するプラントの図解図であり; 図4はHFC227ea、HFPおよびHFの分離を説明する三元図表である。
【0038】 図1および図2において、供給管(1)は、場合によってはフッ素化触媒を含
有する反応器(2)に導通する。反応器(2)からの生成物管(3)は第1の蒸留
塔(4)と流体流連通しており、蒸留塔(4)は例えば単一段階のフラッシュ容器
である。蒸留塔(4)は典型的には100℃の底部温度と約50℃の頂部温度を有して
12バールの圧力で操作される。蒸留塔(4)からの底部管(5)は供給管(1)と
流体流連通している。蒸留塔(4)からの頂部(上部)管路(6)は液相分離器(
7)と流体流連通している。液相分離器(7)からの頂部管路(8)は供給管(1)
と流体流連通している。液相分離器(7)からの底部(下部)管路(9)は第2の
蒸留塔(10)と流体流連通しており、第2の蒸留塔(10)は例えば充填塔である
。蒸留塔(10)は典型的には37℃の頂部温度および約60℃の底部温度を有して約
12バールの圧力で操作される。蒸留塔(10)は生成物用の出口管(11)と頂部管
(12)とを備えている。
【0039】 図1において、蒸留塔(10)からの頂部管(12)は、供給管(13)を備えた頂
部管路(6)と流体流連通している。
【0040】 図2において、蒸留塔(10)からの頂部管(12)は、供給管(13)を備えた供
給管(1)と流体流連通している。
【0041】 操作に当っては図1および図2において、反応器(2)に供給管(1)を通して
、新鮮なフッ化水素および再循環したフッ化水素(管路(5)および(8)から、
図2では管路(12)から)を含有する供給流を装填する。三元共沸物の形である
ことが多いHFC227eaとフッ化水素と未転化のHFPとを含有する反応器(2)からの
生成物は生成物管(3)を通って第1の蒸留塔(4)に進行する。蒸留塔(4)に
おいては、底部管路(5)を介して供給管(1)に再循環されるフッ化水素が、HF
C227eaとフッ化水素と未転化のHFPとの混合物から分離される。HFC227eaと残留
フッ化水素とHFPとの混合物を蒸留塔(4)からの頂部管路(6)を介して液相分
離器(7)に供給する。液相分離器(7)は典型的には0〜20℃で操作してより良
い分離を与える。図1においては、HFPを供給管路(13)を介して液相分離器(7
)に供給する。図2においてはHFPは管路(13)および供給路(1)を介して反応
器(2)に供給する。液相分離器(7)においては、HF富化相が有機分富化相から
分離する。HF富化相は頂部管路(8)を介して供給管(1)に返送する。有機分富
化相は底部管路(9)を介して蒸留塔(10)に流入する。管路(9)を介して蒸留
塔に入来する流体流のHFPと実質的に全てのフッ化水素含分とを含有する流体流
は、管路(12)を介して蒸留塔(10)の頂部から取出し、生成物流HFC227eaは出
口管(11)を介して蒸留塔(10)の底部から取出される。
【0042】 図3において、供給管(1)は、場合によってはフッ素化触媒を含有する反応
器(2)に導通している。反応器(2)からの管路(14)には供給管路(13)が設
けられ、管路(14)は液相分離器(7)と流体流連通している。液相分離器(7)
からの頂部管路(8)は供給管(1)と流体流連通している。液相分離器(7)か
らの底部管路(9)は例えば充填塔である蒸留塔(10)に流体流連通している。
蒸留塔(10)は典型的には37℃の頂部温度および約60℃の底部温度を有して約12
バールの圧力で操作される。蒸留塔(10)は生成物用の出口管(11)と頂部管(
12)とを備えており、頂部管(12)は液相分離器(7)への管路(14)と流体流
連通している。
【0043】 操作に当っては、図3において、反応器(2)に供給管(1)を介して新鮮なフ
ッ化水素と管路(8)からの再循環したフッ化水素とを含有する供給流を装填す
る。三元共沸物の形であることが多いHFC227eaとフッ化水素と未転化のHFPとを
含有する反応器(2)からの生成物は、生成物管(14)を通って液相分離器(7)
に進行する。HFPは供給管路(13)および生成物管(14)を介して液相分離器(7
)に供給する。液相分離器(7)は典型的には0〜20℃で操作してより良い分離
を与える。液相分離器(7)においては、HF富化相は有機分富化相から分離する
。HF富化相は頂部管路(8)を介して供給管(1)に返送する。有機分富化相は底
部管路(9)を介して蒸留塔(10)に流入する。管路(9)を介して蒸留塔(10)
に入来する流体流のHFPと実質的に全てのフッ化水素含分とを含有する流体流を
、管路(12)を介して、蒸留塔(10)の頂部から取出し、管路(14)を介して液
相分離器(7)に返送する。生成物流のHFC227eaは出口管(11)を介して蒸留塔
(10)の底部から取出す。
【0044】 図4の三元図表においては、Aと指示した図の領域での組成物は相分離し、即
ち0.4〜0.6モル%のHFと、0.4モル%以上のHFPと0.6モル%以下のHFC227eaとを
含有する組成物は相分離する。
【0045】 本発明を次の実施例により更に例示する。
【0046】実施例1〜4 これらの実施例1〜4はHFからHFP227eaの液相分離およびHFPの存在下でのHFC
227eaの促進された分離を例証する。
【0047】 該実施例において、液体窒素で冷却した500mlの帯白色ボンベ中で、用いた場
合にはHFC227eaおよびHFPをHFに添加する。帯白色ボンベは、浸漬管が各相の中
間から試料採取するように二重浸漬装置を備えている。該混合物を室温に加温さ
せ、攪拌し、2時間放置し、次いで分析した。
【0048】 HF相の一部(10g)を水含有のより小さな帯白色ボンベに移送することによりH
F相を有機分について分析した。HF相を15分間放置させ、次いでヘッドスペース
をG.C.により分析する。
【0049】 新鮮な脱イオン水と氷とを含有する水洗浄機(スクラバー)に通して有機分相
の一部を泡出することにより、有機分相をHFについて分析した。水を次いでフッ
化物について分析した。
【0050】 結果を次の表に示し、この表から(a)HFC227eaとHFとの混合物は有機相とHF
富化相とが形成されるように相分離し(実施例1)、しかも(b)HFC227ea/HF
混合物にHFPを添加すると有機相中のHFの濃度を減少させ且つHF相中のHFC227ea
の濃度を有意な程に減少させる(実施例2〜4)ことが見られる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】 HFPを液相分離器に供給するプラントの図解図である。
【図2】 HFPを反応器に供給するプラントの図解図である。
【図3】 反応生成物を液相分離器に直接供給するプラントの図解図である。
【図4】 HFC227ea、HFPおよびHFの分離を説明する三元図表である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月22日(2001.5.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】 HFPとフッ化水素との反応は液相でまたは気相で実施できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 本発明の方法の工程Aで分離を促進するには、工程Aは好ましくは室温以下で、
典型的には30℃以下で行なう。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】 本発明の方法の工程Aで分離を促進するには、工程Aは好ましくは過圧下で、典
型的には1〜20バールで好ましくは約10バールで行なう。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】 HFPとフッ化水素との反応生成物を蒸留してこれからフッ化水素の一部を回収
することができ、それから、HFC227ea/フッ化水素共沸物またはこれの共沸物様
混合物、HFP/フッ化水素共沸物またはこれの共沸物様混合物およびフッ化水素
を含有する混合物を工程Aの液相分離器に装入する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】 別法として、HFPとフッ化水素との反応生成物を工程Aの液相分離器に直接装入
できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】 触媒例えばTaF5、NbF5またはSbF5の存在下に液相中でHFPをフッ化水素と反応
させることによりHFC227eaを製造する場合には、適当には20〜200℃の範囲の温
度で好ましくは40〜120℃で特に50〜100℃で行なう。反応剤が反応してHFC227ea
を製造するに十分な間液相中に在るように反応は大気圧以上の圧力で行なうのが
適当である。圧力は少なくとも5バールであるのが好ましく、10〜50バールであ
るのがより好ましい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】 HFP供給原料をHFC227eaに転化させ得るに十分な反応器中の滞留時間が必要と
なる。必要とされる滞留時間は就中必要な転化率、反応剤の比率および反応条件
に左右されるものである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】 反応器に供給されるフッ化水素(HF)とHFPとのモル比は少なくとも1:1であ
るのが適当であり、1.2〜10:1であるのが好ましい。0.1〜1:1のHFとHFPとのモ
ル比を用いる場合には転化率および/または収率がより低いことは了解されるで
あろう。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】 HFPと触媒とのモル比は100:1以下であるのが適当であり、1:1〜50:1である
のが好ましい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】 別法として、HFPとHFとの反応は気相中で実施し得る。気相中でHFPとHFとの反
応を実施するのに用いるに適当な条件および触媒は前述の独国特許第2712732号
および英国特許第902590号に詳細に記載されている。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】 図4の三元図表においては、Aと指示した図の領域での組成物は相分離し、即
ち0.4〜0.6モル分率のHFと、0.4モル分率以上のHFPと0.6モル分率以下のHFC227e
aとを含有する組成物は相分離する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 サマース,グレッグ,リンドロン イギリス国 ランカスター エルエイ1 5ビイジエイ,ルーズベルト アベニュ 3 Fターム(参考) 4D076 AA12 AA22 BB08 EA12Y EA14Y EA20Z FA11 HA15 JA03 4G075 AA03 AA14 AA62 AA63 BA10 BB05 BB07 CA03 CA05 4H006 AA02 AB80 AD11 BC40 BC51 BC52 BD33 BD40 BD52 BD60 BD80 BD84

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HFPとフッ化水素との反応によりHFC227eaの製造方法におい
    て、次の工程即ち A.HFPとフッ化水素との反応からの反応混合物を液相分離器に装入し、有機相
    とフッ化水素富化相とを重力下に分離させ; B.工程Aで分離したフッ化水素富化相を、反応を行なう反応器に再循環させ; C.工程Aで分離した有機分富化相を蒸留塔に装入し; D.HFC227eaとフッ化水素富化混合物とを工程(C)の蒸留塔から別個に回収し
    ;且つ E.工程Dから回収したフッ化水素富化混合物を反応器に再循環させる工程を特
    徴とするHFC227eaの製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(A)の液相分離器に装入した反応混合物はHFC227ea/H
    F共沸物あるいは共沸物様混合物よりなる請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程Aにおいて、有機相とフッ化水素富化相とを室温以下で
    重力下に分離させる請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程Aにおいて、有機相とフッ化水素富化相とを過圧下で重
    力下に分離させる請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 HFPを液相分離器に装入することを特徴とする請求の範囲第
    1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 HFPを反応器に装入することを特徴とする請求の範囲第1項
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(A)の液相分離器で分離すべき混合物は3:7〜6:4のH
    F:HFC227eaのモル比を有してなる請求の範囲第1項〜第6項の何れかに記載の
    方法。
JP2000618218A 1999-05-18 2000-05-15 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの製造 Pending JP2002544248A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13465799P 1999-05-18 1999-05-18
US9911475.3 1999-05-18
US60/134,657 1999-05-18
GBGB9911475.3A GB9911475D0 (en) 1999-05-18 1999-05-18 Production of 1,1,1,2,3,3,3-heptafluoropropane liquid phase separation
PCT/GB2000/001861 WO2000069797A1 (en) 1999-05-18 2000-05-15 Production of 1,1,1,2,3,3,3-heptafluoropropane

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002544248A true JP2002544248A (ja) 2002-12-24

Family

ID=26315556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000618218A Pending JP2002544248A (ja) 1999-05-18 2000-05-15 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの製造

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1178950A1 (ja)
JP (1) JP2002544248A (ja)
AU (1) AU769137B2 (ja)
CA (1) CA2373437A1 (ja)
WO (1) WO2000069797A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011063626A (ja) * 2001-09-07 2011-03-31 Solvay (Sa) 精製ヘプタフルオロプロパンを得る方法
JP2018035358A (ja) * 2008-10-31 2018-03-08 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 1,1,2,3−テトラクロロプロペン及びフッ化水素の共沸混合物様組成物

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070106099A1 (en) * 2005-11-10 2007-05-10 Pcbu Services, Inc. Production processes and systems
MX2017014398A (es) * 2015-05-21 2018-03-23 Chemours Co Fc Llc Hidrofluoracion de 1233xf a 244bb por sbf5.

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2675496B1 (fr) * 1991-04-17 1993-09-03 Atochem Procede de separation du fluorure d'hydrogene de ses melanges avec le 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane.
EP1034157A1 (en) * 1997-11-25 2000-09-13 Imperial Chemical Industries Plc Preparation of fluorine-containing organic compounds
AU3377999A (en) * 1998-04-03 1999-10-25 E.I. Du Pont De Nemours And Company Processes for the purification and use of 2-chloro-1,1,1,2,3,3,3-heptafluoropropane and azeotropes thereof with hf

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011063626A (ja) * 2001-09-07 2011-03-31 Solvay (Sa) 精製ヘプタフルオロプロパンを得る方法
JP2018035358A (ja) * 2008-10-31 2018-03-08 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. 1,1,2,3−テトラクロロプロペン及びフッ化水素の共沸混合物様組成物

Also Published As

Publication number Publication date
AU4597700A (en) 2000-12-05
AU769137B2 (en) 2004-01-15
WO2000069797A1 (en) 2000-11-23
EP1178950A1 (en) 2002-02-13
CA2373437A1 (en) 2000-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101386906B1 (ko) HFC-245fa로 부터 HFO 트랜스-1234ze를 제조하는방법
JP5491069B2 (ja) 有機原材料からフッ化水素を分離するための方法
EP2563750B1 (en) Process for the manufacture of 2-chloro-3, 3, 3-trifluoropropene (hcfo 1233xf) by liquid phase fluorination of pentachloropropane
KR100458671B1 (ko) 플루오르화수소회수방법
CN103429558A (zh) 联合生产反式-1-氯-3,3,3-三氟丙烯、反式-1,3,3,3-四氟丙烯和1,1,1,3,3-五氟丙烷的集成方法
EP1644285B1 (en) Methods of purifying hydrogen fluoride
JP2007535577A (ja) ハロオレフィンの調製
CN112624897A (zh) 同时生产反式-1-氯-3,3,3-三氟丙烯和反式-1,3,3,3-四氟丙烯的方法
JP2001524460A (ja) 弗素含有有機化合物の製造
US6392106B1 (en) Process for producing 1,1,1,2,2-pentafluoroethane
JP2002544248A (ja) 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの製造
KR100315571B1 (ko) 1,2-디클로로에탄의제조방법및이러한방법을수행하기위한장치
US7371905B2 (en) Method of producing hydrofluorocarbons
WO1993011093A1 (en) Production of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane and/or 1,1,1,2-tetrafluoroethane
KR100569245B1 (ko) 불화 금속계 촉매를 이용한 펜타플루오로에틸요오다이드의 제조방법
EP1191007B1 (en) Process for production of allyl chloride
US20090326284A1 (en) Method for producing pentafluoroethane
US6414204B1 (en) Process for producing allyl chloride
KR100518672B1 (ko) 황산에 의한 플루오로카본/플루오르화수소 공비혼합물로부터의플루오르화수소 분리방법
CN115803308A (zh) 1-氯-2,3,3-三氟丙烯的制造方法
KR20010019202A (ko) 고상 촉매를 이용한 과불소에틸요오드의 상압 연속식 제조방법
JP2002502834A (ja) ヘプタフルオロプロパンの製造
JPS6125647B2 (ja)
JP2001514645A (ja) フッ素化方法
JPH06157367A (ja) 1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン中に含まれる塩化ビニリデンの除去方法