JP2002538318A - 抄紙機等の乾燥セクションにおける方法及び装置 - Google Patents
抄紙機等の乾燥セクションにおける方法及び装置Info
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Abstract
Description
紙機等の乾燥セクションにおける方法及び装置であって、特許請求の範囲の独立
項の前段部分に規定された方法及び装置に関する。
って支持されて、例えば乾燥シリンダ、ロール等のシリンダ上を、そのシリンダ
と支持ファブリック間で搬送され、 支持ファブリックによって支持されて、ウェブがシリンダとファブリック間の
開ニップから、例えば吸引ロール、ターン・ロール、ワイヤ・ガイド・ロール、
別のシリンダ等のロールに向けて案内され、 開ニップからロールに向けたウェブの走行(run)がウェブと対向するワイヤ
の側で生成される負圧によって支持される。
意図している。また、本発明は、二つのシリンダとこれらの下に在ってワイヤの
走行方向を転向するロールとの間にワイヤ・ポケットを形成する、シングルまた
はツインのワイヤ・ラン(wire run)を有する乾燥セクションに適用することが
できることを意図している。また、本発明は、いわゆる反転された走行のある乾
燥セクション、即ち、ワイヤの移送方向を転向するロールが乾燥シリンダの上に
設けられた乾燥セクション、これは、乾燥シリンダが二箇所以上の位置で互いに
上に設けられている場合の解決手段であるが、そのような乾燥セクションに適用
することができることをも意図している。更に、本発明は、上記の乾燥セクショ
ンを組み合せした乾燥セクションに適用することができる。また、本発明は、前
記機械、装置の他の部分における適切な箇所に適用できることを目的とする。
ット、特に乾燥シリンダとワイヤの間の開始ギャップに負圧が必要であることは
、以前から注目されていた。ポケット全体の負圧を、必要とされる負圧まで増大
させると、ある不都合を生ずる。ポケット全体の空間を同じ高レベル負圧にする
には、多量のエネルギを使用しなければならない。また多量のエアの漏洩が負圧
を充分な高レベルに達成させまた維持することを不可能にさせる。これまでは、
送風ボックスによって、概ね、充分に負圧を増大させることが可能であった。
じさせることがある。ポケットの高さと同様の長さを持った長いワイヤ・ランに
、高圧の負圧がかかると、ワイヤとウェブを屈曲させることがある。このとき、
ワイヤは、送風ボックスの表面または他の可撓性のない表面に接触し、ワイヤを
損傷し、また走行性(runability)を損なう。ウェブの中央部と端部
とでは、屈曲の仕方が異なり、ウェブ内にストレッチを生じさせる。これは走行
性を損なう。また、開ニップに高圧の負圧がかかると、ワイヤの解放点(係合が
解除されるポイント、以下同様)を、乾燥シリンダ上より高い方にシフトさせる
ことがある。
ンダとワイヤとの間の開始ギャップにおけるウェブの走行を確実にさせることが
意図されてきた。ドローは、速度差を利用してウェブに伸張力を発生させること
を意味する。しかし、過度のドローは、紙の伸張力を減少させ、紙の品質を損な
い、しばしば走行性を損なう、つまり、多くのウェブ・ブレイク(断紙)を生じ
るので、ドローを増大させることは常に可能とはいえない。
イヤ間の開ニップに設けることが提案されてきた。米国特許第5,341,57
9号は、開ニップに特別な小型の吸引ボックスを設けて、その地点で或る負圧を
保持することを提案している。しかしこの吸引ボックス20と吸引ロールでの負
圧は同じ負圧ブロワ32によって生成される。従って、これらは、別々に制御す
ることはできない。
ボックスを設けることを開示する。これによって、吸引ボックスは二つのセクシ
ョンに分割される。より高い負圧を持つ吸引ボックス・セクション1は、乾燥シ
リンダとワイヤ間の解放点の領域に設置される。この領域は、メカニカル・シー
ルによって外部環境から分離される。ウェブの交差方向において、より高い負圧
を有するセクション1はいくつかの部分に分割され、そこで、ウェブ端の走行を
確保するために異なる負圧を生成することができる。
トにマルチ・セクション吸引ボックスを設けることを開示する。その吸引ボック
スの一つのセクションは、ワイヤの走行方向に関し、第1の乾燥シリンダにおけ
るワイヤの前方で、その乾燥シリンダとワイヤ間の解放点より前に設ける。この
セクションに配された負圧は、ワイヤに接する吸引ボックスの他のセクションに
おける負圧よりも高い。
負圧領域(負圧が増大された領域、以下同様)での、つまり、支持ファブリック
とシリンダ間の解放点の近傍での負圧が、いわゆる低負圧領域(負圧がより低い
領域、以下同様)における、つまり、解放点から離れた箇所における負圧より高
い、そのような方法と装置を対象とする。
いても、乾燥すべきウェブは、すべての外部環境で、最適の走行が得られるわけ
ではないことが分かっている。努力しても、ウェブは乾燥シリンダから、常に、
適切に解放されるわけでわない、即ち、この解放の後で、ウェブは、ワイヤに追
従することが出来ないように伸張することがある。このときは、ウェブがブレク
(断紙)しウェブ内に欠損が生じる。
リンダ10とワイヤ18との間の開ニップの始端で、高く狭い「力のピーク」F
1がウェブに作用する。ここでのピークの値は可変である。このピークはウェブ
を伸張させ、そのため、例えば、ある条件で、ウェブ内に「バブル」を生じさせ
る。この「バブル」によって、ウェブは、もはや、ワイヤに充分追従することが
できなくなる。ウェブ内の「バブル」の位置では、脆弱なスポットが形成され、
これがワイヤの走行性を損なう。ワイヤの走行おける他端、例えばワイヤとロー
ル間の閉ニップK2では、ウェブに作用する力F2は、図1に示すように実質的
に小さい、すなわちこの力は、ウェブをワイヤに密接に押圧するように作用する
。
及び装置を提供することである。
状態の間、制御する方法及び装置を提供することである。
、前述した乾燥セクションでの走行性の問題が、別の走行条件において最小化す
ることのできる方法及び装置を提供することである。
負圧を生成することができる方法及び装置である。
おける独立請求項の特徴事項に記載する要件に特徴がある。
間における負圧に対する必要性は、一般に、多数の因子、生産パラメータ及び走
行する紙の品質の双方に依存する。
用するパルプ品質、ウェブの特性、ワイヤの張力、乾燥シリンダの温度等が、ワ
イヤの開ニップでウェブを乾燥ワイヤに密接に保持するのに必要な作用力に対し
、特に影響を与え、そのため、これらの因子が走行性に特別な影響を与えること
を発見した。制御可能な負圧は、ウェブをシリンダに付着させる他の変化する力
を補償(相殺)するために、ウェブを、シリンダと対向する側の開ニップでシリ
ンダの表面から解放するために必要である。ポケット空間での一般的な負圧制御
とは別に、開ニップでの負圧の制御を可能とする必要がある。
領域で、ウェブの走行性に及ぼすところの、可変のまたは走行中変化する一つま
たは複数のパラメータに従って制御される。かかるパラメータは、例えば ウェブの速度、 ウェブの固形分(含有量) 使用されるパルプの組成(成分) 製造する紙または板紙の品質 ウェブの坪量 例えば多孔性のような、ウェブの特性 ウェブに作用するドロー、またはウェブの張力 シリンダの温度、及び/又は 走行状態、例えばウェブ・ブレイク(断紙、web break)、スレッディング(t
hreading)の状態、または通常の走行。 その結果、ウェブはシリンダの表面から制御された状態で解放される、またシリ
ンダとロールとの間に最適の走行性が維持される。
い、高い、即ち増大された負圧の領域(過負圧領域)のレベルを制御することが
できる。そこで、 ウェブの湿気が多いほど、 走行速度が速いほど、 乾燥シリンダの表面がホットであるほど ウェブが硬くないほど、あるいは 目標とする走行性が良好であるほど 過負圧領域の負圧をより高く保持することが有利であることに注目した。
を与える。ウェブの湿気が多いほど、ウェブをシリンダから解放するのが難しく
なり、良好な走行性を得ることが困難であった。そこで、以前は、乾燥セクショ
ンにおいて良好な走行性を得るべく、ウェブの乾燥固形分をプレスでできるだけ
高いレベルまで増大させておくことが目標であった。走行性に関しては、本発明
を適用すれば、乾燥セクションに達するウェブの湿気を、以前と同じ程度に維持
する必要はない。本発明の解法では、比較的湿気の多いウェブでもプレスから乾
燥セクションに移すことができる。というのは、ウェブを乾燥シリンダから制御
して解放すること、これは走行性に影響を与えるが、そのような制御された解放
が、乾燥シリンダの開ニップでの高い負圧によって保証されるからである。本発
明を適用すると、所望の特性を持った最終製品が得られるように、例えば、単に
中程度にプレスされたバルク状の製品を得るように、湿気を選択することができ
る。
湿気に起因しウェブの解放を妨げる力を補償することをもはや必要としないほど
に充分な強度に達するまで、その高い負圧を維持し制御することができる。その
高い負圧は、典型的には、乾燥セクションの始端で維持、制御され、その結果、
ウェブが多く乾燥し及び/または収縮し、そのため、ウェブの内部張力が、ウェ
ブを乾燥シリンダの表面から制御された状態で解放させ、ワイヤに追従させる。
特に、品質の悪いパルプを用いた場合には、乾燥セクションの全体で、過負圧(
増大された負圧、以下同様)を用いることが有利であるかもしれない。
紙)(threading)を利用することが可能である。プレスにおけるスレッディン
グは、例えば、次のようにして行われる。ピックアップ・ロールが下がってワイ
ヤ部位から来る全幅のウェブに接触し、次いでその全幅のウェブが支持ファブリ
ックに支持されてプレスを通過する。プレスで、一つの支持ファブリックから次
ぎの支持ファブリックに転送されるとき、そのウェブの転送は負圧によって補助
される。そこで、ウェブは全幅でプレスから乾燥セクションの第1の乾燥シリン
ダに転送される。乾燥セクションでは、ウェブはすぐにその走行を続けて乾燥セ
クションを通過させることができるから、ウェブは最大の幅を有する。次いで、
乾燥シリンダ間のポケットにおける負圧、即ち、過負圧及びポケットの他の領域
における負圧の双方がスイッチ・オンされる必要がある。過負圧領域の高い負圧
は、急激にかつ効果的に、到着する最大幅のウェブを乾燥シリンダの各開ニップ
の支持ファブリックに付着する。
ダのドクタ・ブレードで停止させることができ、次いでマシンより下に在るパル
パー(溶解釜、pulper)等に降ることが可能となる。ウェブのパルパー等への移
動は、最大幅のウェブの上方にある乾燥セクションの最初のポケット領域のボッ
クス等に設けたドロップ・ブローによって、及びワイヤの最初のターン・ロール
による吸引と同様にポケットに設けたボックスの吸引及び送風を閉じることによ
って補助することができる。
る。プレスの負荷が所望の線圧に対しセットされる。ポケット領域においては、
吐出ノズル及び/又は吸引装置を備えたボックス及びターン・ロール等で、吸引
及び送風がスイッチオンされ、次いで、最初の乾燥シリンダを通過したウェブが
、好ましくはマシンの前側及び後側の双方から、直ちにブローで裁断される。本
発明によりスレッディングに適するように調整された、過負圧領域における高い
負圧は、全幅のウェブが、乾燥セクションで、乾燥ワイヤに追従始めるのを保証
する。そこで、吸引装置及びポケットで形成された負圧によって乾燥セクション
の所望の箇所まで案内される際、ウェブは全幅を有することができ、全幅のウェ
ブの前進は、適当な乾燥シリンダで、そのシリンダの後ろに在る、ウェブを搬送
する吸引及び送風を閉じることによって停止することができる。ウェブが停止す
ると、従来のリーダ(leader)部分がアングル・カッターで遮断され、このリー
ダによって、ウェブのヘッド部分を、従来のようにして乾燥セクションの残部を
通過(thread)することができる。
圧Pnipを下記の式に従って制御することにより、異なる速度で保証することが
できる。 dp/dx=48μνR2/x4 ここで、pは圧力、xは解放点からの距離、μはエアの粘度、νはウェブの速
度、Rはシリンダの半径である。
する限定的なパラメータがあるので、この計算値はしばしば実際に得られる値よ
りも高くなり得る。例えば、負圧の最大レベルはウェブとワイヤの複合した透過
率によって決定される。
ダとワイヤ間の開ニップにおけるウェブの通行を制御することは困難になる、と
いうのは、ウェブが比較的しっかりシリンダ表面に付着しており、速度が増大す
るにつれてますます乾燥シリンダに追従しようとするからである。数百メータの
速度増加は、例えば、500Paから1000Paのように、2倍のレベルの負圧
が必要になることもある。
低下したパルプの使用が可能である。例えば、より少量の化学パルプを走行性に
損害を与えることなく使用することが可能である。ファイバの一部をファイバよ
り安価な充填物と置き換えることも可能である。添加物の一部をもっと安価な添
加物に置き換えることの可能である。適切なレベルの高い負圧は、ウェブを乾燥
シリンダから解放することを保証する。
形分(含有量)及び/又は紙の品質に従い、開ニップの負圧レベルを制御するこ
とによってのみ、以前より実質的に高いレベルに適正化することができる。
で上げることがしばしば可能となる。これは、温度を上げたことによるウェブの
強度の変化を、制御可能な過負圧で補償することができるからである。そこで、
本発明を適用すると、乾燥シリンダの温度を上げたことにより乾燥セクションに
余剰の容量を提供することができる。
として走行性に基づいて選択された。本発明を適用すると、すなわち、負圧制御
によって開始端の走行性を改良すると、他の理由に基づく張力の差をも選択する
ことができる。ドロー差は、紙の品質、紙の特性、例えば多孔性、亀裂の伸び等
に基づいて選択することができる。
ロー差が、ウェブの品質を劣化させるほどに増大するはずである。本発明による
負圧制御は、ドロー差を、ウェブの品質、例えば多孔性を、現在以上に変化させ
ない、少なくとも同じ位になるように低レベルに保持することができる。本発明
を適用すれば、ウェブが固形成分65%に乾燥される前で、典型的には、全体の
ドロー差を4.5%より小さく、3%より小さくすることすら可能である。
るために、乾燥セクションを異なるグループに分割することが必要であった。本
発明の解法では、以前と同じだけ走行性に影響を与える必要がないので、以前よ
り長い乾燥グループを乾燥セクションの始端に設けることができる。
の高速の抄紙機に適用すると、乾燥セクションの始端にシングル・ワイヤ・ラン
乾燥グループ、典型的には8個以上の、好ましくは約10個の、あるいはそれ以
上の乾燥シリンダを有する乾燥グループを設けることができる。長い乾燥グルー
プは、コストの削減になる。
、負圧のレベルを、500Paより大きく、もっと一般的には1000Pa以上2
0000Pa以下、好ましくは10000Paより小さく維持する。もちろん、必
要によっては、負圧を上記の値より大きく、または小さくすることが可能である
。しかしながら、負圧レベルは、典型的には、ワイヤのターン・ロールの表面で
有効な負圧Prollよりも大きい。ワイヤ・ポケットの他の部分における負圧はか
なり低い、すなわち約10乃至700Pa、好ましくは100乃至500Pa、典
型的には200乃至300Paである。
ーするべく設ける。そのため、過負圧領域は、シリンダとワイヤ間の実際の解放
点の少し前から始まり、必要な距離だけ前方に伸びる。特に解放点で、負圧を最
も必要とする。走行の間に、解放点は前進しまたは後退する。そこで、送風ボッ
クスは、充分な負圧の供給をすべての走行条件を通じて保証しなければならない
。シングル・ワイヤ・ランを備えた乾燥セクションでは、過負圧領域は、典型的
には、開ニップで、50乃至500mm、好ましくは100乃至200mmの長さ
をもった領域でよい。過負圧領域の長さは、ウェブの走行方向における、二つの
手段、例えばシール手段、スロットル手段、送風ノズルの間の距離を意味し、そ
の手段の間には、過負圧領域に隣接する空間における負圧よりも高い負圧がポケ
ットの空間で生じることを意味する。
この領域は小さくかつリークもわずかであるから、負圧は容易にかつ低コストで
所望のレベルに維持される。この領域はウェブの走行方向に関し短いから、ウェ
ブとその支持ファブリックに、非常に短時間だけ作用し、それ故、高い負圧にも
かかわらず、これらに、有害な伸張または他の不利益な変化をもたらさない。
に限られた領域に位置する。過負圧領域は、開ニップの方向、つまりウェブの走
行方向に、乾燥シリンダとワイヤ間の解放点から、せいぜい300mm、好ましく
は40乃至140mm、典型的には80mm伸びた領域に位置することが可能であろ
うことが判明した。これに応じ、過負圧領域は、ウェブの走行方向に逆らって、
せいぜい300mm、好ましくは40乃至100mm、典型的には70mm、ワイヤと
乾燥シリンダ間の解放点から伸びる。
ブの走行をアシストする負圧が、送風ボックス、送風ボックス組み合せ、または
吸引ボックス、吸引ボックス組み合せによって生成される。これらのボックス等
は、ウェブの全幅に亘って伸び、乾燥シリンダから到来するワイヤ・ランの正面
のワイヤ・ポケットに配置する。これらのボックスによって生じた負圧によって
、ウェブは、開ニップの後を、所望の距離を超えてまでもワイヤに付着され続け
る。従来の乾燥セクションでは、送風ボックスまたは吸引ボックスは、二つの乾
燥シリンダと例えば吸引ロールである乾燥シリンダ間のターン・ロールとの間に
形成されるポケット、いわゆるワイヤ・ポケットの大部分を占有する。
手段と組み合せ、シリンダから離れたワイヤの側に、主として、ワイヤとシリン
ダ間の開ニップに設ける。そのため、ワイヤとシリンダ間の実際の解放点から、
ウェブの走行方向に少し前方に伸びている。送風ボックスは、典型的には、ウェ
ブの走行方向に対し交差しかつワイヤに近接して設けた二つのノズル、例えば吐
出ノズルを有し、または、一つの吐出ノズルと一つのシール手段を有する。
間の開ニップ、好ましくはワイヤとシリンダ間の解放点の前に設ける。第2のノ
ズルまたはシール手段は、ウェブの走行方向で、第1のノズルと開ニップから離
れた箇所、例えばターン・ロールまたは吸引ロールの閉ニップ(間隙)に設けて
よい。あるいは第2のノズルは、ポケットの他方の側、例えば第2の乾燥シリン
ダ、または乾燥シリンダ間のロールに設けることができる。
ットを吹き出す。そのため、ノズルから吐出したエア・ジェットが余剰のエアが
その間隙に入り込むのを阻止し、及び/又はそのジェット効果で送風装置とワイ
ヤ間の間隙から吸気し、そこでウェブを支持する負圧がその間隙に維持される。
吐出ノズル等によって二つの領域に分割し、また、その間隙の、ウェブの走行方
向の最初のサブ領域、即ち、ワイヤの解放点の周辺の区域をカバーする部分で、
負圧を増大させる。間隙の第2のサブ領域では、実質的により低い負圧レベルを
維持することができる。
域の負圧は、例えば最初の吐出ノズルの空気流を調整することによって制御でき
る。この制御によって、過負圧領域の負圧を増大しまたは減少させることができ
る。スロットル手段により、その制御は過負圧領域以外の部分の負圧に実質上影
響を与えない。
を制御することによって過負圧領域の負圧を制御することができる。スロットル
手段によって過負圧領域から放出されたエアは、他の負圧領域に流入することが
許容される。というのは、その量が通常負圧領域のサイズに対して少量であり、
またその放出されたエアが、ノズルのすぐ後で、ガイドプレートあるいは放出チ
ャンネルによって、全体的に負圧領域の外に導かれるからである。
引チャンネルに接続され、概ね吐出送風ボックスと同様に、ワイヤまたはシリン
ダから離れたファブリック上に設けられる。送風ボックスは、直接及び/又は吸
引ロールを介し、ポケットの外側にあり負圧を生成させる手段に接続することが
できる。なお吸引ロールは、乾燥シリンダ間に位置しウェブの走行方向を向き直
す。吸引ボックスとワイヤ間の間隙は、可撓性の又は偏向用のメカニカル・シー
リング・レッジ(ledge)または吐出ノズルによってシールすることができる。
多種の負圧領域に形成することができる。送風装置は、シングル・ワイヤ・ラン
またはツイン・ワイヤ・ランを有する乾燥セクションにおいて、ワイヤ・ランの
一部をカバーする送風ボックスとすることができる。あるいは、例えば抄紙機で
、ある別のワイヤ・ランまたはフェルトをカバーする送風ボックスとすることが
できる。このときのワイヤ・ラン又はフェルトでは、ウェブがロールから解放さ
れ及び/若しくは負圧でワイヤに付加されてあり、そして過負圧を有する低負圧
領域(負圧がより低い領域)が従来の負圧に加えて必要となる。
ートまたは吐出ノズルを、ボックスとワイヤ・ラン間の負圧領域を二つ以上の異
なる領域に分割するために用いることが可能である。千鳥状の負圧を有する、連
続した数個の負圧領域を形成できる。
素で形成することができる。ボックスの構成要素間に、例えばエアを負圧領域か
ら他の領域または外部に運び出すために、エア・チャンネルを設けることができ
る。
ノズルは、そこから流出したエアが負圧領域に入り込まないように設け、及び/
又はボックスとワイヤ間の所望の点で吐出効果を発生させる。特殊なノズルを送
風ボックスで有利に使用することができる。そのようなノズルは、弾性的にまた
は回転自在に装着したノズルであって、必要なときに、例えば紙の塊りがワイヤ
を押してノズルの衝突する場合に、自由にワイヤから遠ざけて、ワイヤを破断し
ないようにする。
おり、その凸面のコアンダ効果を用いて、エアを、制御した状態で所望の方向に
、過負圧領域の外部にも導くことができる。コアンダ効果を利用した面により、
過負圧領域から放出されたエアを、低負圧領域を通りエア放出口に向け、または
その放出口を通り、そこから、エアを、更に吐出または吸引を利用して所望の空
間に放出することが出来る。
引発生手段を設けることにより強化することができる。吸引は、過負圧領域に接
続され、例えば吸引チャンネルを介し吸引発生手段と連通した吸引口を、送風ボ
ックス内に形成することによって生成できる。負圧レベルは、送風ボックスに配
置され吸気を生成する手段によって、簡単に制御することができる。ボックスの
吐出ノズルは個別に制御することは必要なく、これらは送風を生成する共通の手
段に接続する。
的な限定手段である場合に、特に、吸気は有効に利用できる。しかしながら、吸
気は付加的なものとして、また他の場合には負圧も制御するために使用すること
ができる。紙くずが負圧領域に入って吸引チャンネルに達することを防ぐために
、吸引口の前に、ネットなどを設けることは有益である。
手段の位置で送風が行われる場合は、吸引を本発明に従う送風ボックスの解法と
結合して使用するときは、ボックスとワイヤは相互に接触しない。
されるポケット、ターン・ロール14、ウェブ16及びワイヤ18間に形成され
るポケット20において、力Fを補償する負圧Pの概要を示す図である。図2の
場合では、ターン・ロールは穿孔されたまたは溝の付いた吸引ロールとすること
ができる。この吸引ロールには、負圧が、ロールの端部の軸を介し供給される。
負圧は、また、ポケット空間に近接した周辺セクタを介し、ターン・ロールに供
給することもできる。ターン・ロールは滑らかな表面または溝のついた表面を有
することができる。紙ウェブ16は、ワイヤ18によって支持されながら屈曲し
て、シリンダ10,12を交互に及びターン・ロール14を交互に走行し、その
結果、シリンダとターン・ロール間にポケット20が形成される。
面から解放され(外され)、ターン・ロール14の方へ走行する。その結果、最
初のシリンダとターン・ロール間に、いわゆる入力ワイヤ・ラン24が形成され
る。これに対応し、ワイヤは、いわゆる出力ワイヤ・ラン26として、ターン・
ロールから第2の乾燥シリンダ12に向け走行し、閉ニップ28を通過して第2
のシリンダを走行する。
ポケットの外側のワイヤから解放するピーク力F1及びF2が形成される。F1は
実質的にF2より大きい。これらの力の間に、非常に小さい解放力F3がウェブに
作用する。ターン・ロール14では、遠心力Fcがウェブをロールの周面から解
放しようとする。ポケットの出力側においては、開ニップ28’と閉ニップ28
で、ウェブを保持するピーク力F4、F5が形成される。
ト内に設置される。このボックスは、ウェブの外面に、ウェブを解放する力を補
償する負圧を作用させる。開ニップ22では、負圧がPnipである過負圧領域An
ipを設け、ポケットの他の領域では、負圧がPpocketである、低負圧領域Apock
etを設ける。負圧Prollの吸引手段はターン・ロール内に設ける。
点線で図示するように、異なる走行パラメータによって変化するときは、過負圧
Pnipは、これ対応して、値Pnip'に制御されて、変化した力F1'を補償する、 図3は、二つのシリンダ10,12間のポケット20で所望の負圧レベルを維
持するための、例示的な一解法を示す。図3は図2と同じ参照符号を使用してい
る。
ることによって、ボックスの一側面32が入力ワイヤ・ラン24とともに、比較
的狭い間隙34を形成し、その間隙内で送風ボックスが負圧を生成する。送風ボ
ックスの側面32の上位部分には、ボックス30からワイヤの方に突出するがワ
イヤに接触しない吐出送風ノズル36を設ける。送風ノズル36は、開ニップ2
2の上方にあるボックス内に、例えば、大概ワイヤの走行方向とは反対方向にノ
ズルの間隙38からエアを放出するように、また、ワイヤ18とシリンダ10間
の実際の解放点40より上方のポイント、すなわちワイヤの走行方向にについて
解放点より前のポイントで、エアが放出されるように設置する。ノズル36から
放出されたエアは、ワイヤとともに運ばれるエアがボックス30とワイヤ間の間
隙34に入るのを防止し、更に、その内部で負圧を生成する間隙からエアを追い
出す。ノズル36は、ノズルをワイヤの方に適切に押し付けるスプリング42に
より、ボックスに固定される。しかし、例えば、紙の塊りがワイヤとシリンダ間
のノズルを通過する際には、ノズルがボックスの方に押されるように固定される
。ノズル36は、放出された空気流を導くそれ自体知られたコアンダ表面で構成
するのであれば有利である。
間隙状のノズル44を形成する。このノズルはエア・ジェットを有する。このエ
ア・ジェットはターン・ロールの回転方向とは反対に向けられ、そのため、エア
がターン・ロールを通過しこのロール14とワイヤ18間の閉ニップの方に行く
のを防止する。ノズルの送風は、また、ボックスとワイヤ間の間隙からエアを追
い出すことができる。多くの乾燥セクションでは、吸引ロール、例えば出願人の
Vac(真空)ロールがターン・ロールとして用いられる。これは図示の矢印に示
すようにポケット領域からエアを吸引する。
閉ニップの若干後ろ、即ち、ワイヤが既にシリンダに付着したポイントに、第2
の吐出ノズル46を設ける。この第2のノズルのエア・ジェットはポケットから
外に、概ねワイヤの走行方向に向けられる。このエア・ジェットはエアがノズル
とワイヤの間隙を通して負圧ポケットに入り込むのを阻止する。このようにして
、負圧はポケット全体で維持される。
ゆるドロップ・ノズル(図示せず)を装着することができる。これはエア・ジェ
ットを直接ウェブに向け吹き出すことにより、ウェブ16がスレッディング段階
の初期でワイヤ18に追従してターン・ロールに行くのを阻止する。ドロップ・
ノズルはウェブをシリンダ10の下方のドクタ・ブレード11の方に移動させる
。これによってドクター・ブレードがウェブを下方、例えばマシンの下にあるパ
ルパ等に案内する。
トル手段50を設ける。スロットル手段はボックス30とワイヤ18間の間隙3
4を二つのセクションに分割する。セクション34’は過負圧を有し、他のセク
ション34”はより低い負圧を有する。図3の場合は、スロットル手段はメカニ
カル・シールであって、セクション34”からセクション34’への空気流を阻
止し、または少なくとも減じる。図3の場合、吐出ノズル36を、ポケット20
の小部分34’からエアを除くために設ける。これによって、ポケットの他の部
分の負圧と比較して、この小部分には、比較的容易に、非常に高い負圧をも発生
する。望む場合は、スロットル手段50として別の吐出ノズルを設け、積極的に
エアをウェブの走行方向に移す。そのため、このノズルは過負圧領域34’での
負圧の生成に助力する。
小さい負圧を有する他の領域から孤立化することによって、ワイヤの解放点40
の負圧を増大することができる。弾性のスロットル手段又はボックスに弾性的に
固定されたスロットル手段は、ボックス内で、ワイヤに非常に近く、ワイヤから
10mm未満までも接近するように突出する。そのため、負圧領域34’をその他
の周辺の空間から効果的に分離する。更に、ワイヤからノズルまでの距離が短く
(20mm未満あるいは10mm未満でも)、かつ、このノズルからのエアジェット
が充分である場合には、開ニップにおいて、多くの走行要件に対し充分な負圧が
、他に何らのアクションなしに得ることができる。ポケットの他の部分では、こ
れらの領域では充分な、実質的に低いレベルの負圧を保持することができる。こ
うしてワイヤの屈曲は避けられ、これにより走行性は改善される。
リンダ10の表面から解放されるのを助力し、ウェブをワイヤに確実に付着させ
る。セクション34”のより小さな負圧は、既にシリンダから解放され更にター
ン・ロールまでワイヤに付着されたウェブを保持するのに充分である。典型的に
は、ウェブをターン・ロールの表面に付着・保持するために、吸引手段をターン
・ロールに設ける。この吸引手段はまたポケット内で効果を持つ。第2の吐出ノ
ズル46は、ボックスと第2の乾燥シリンダ間の間隙をシールし、ポケット内に
負圧を確保し、また、ウェブが閉ニップ28でポーチ(pouch)を形成しないこ
とを保証する。本発明の解法では、間隙34’を除くポケットの他の部分では比
較的低い負圧、典型的には、200乃至300Paで充分である。
を占有するにすぎない。ターン・ロールとボックス間には、比較的大きな空間が
残る。望む場合は、送風ボックスの構造をポケットのほとんど全空間を占有する
ほどに大きくし、小さな間隙のみがボックス30の低位部分とターン・ロール間
に残るようにすることができる。この場合には、ノズル44はボックスの下端部
で、閉ニップの側、即ち通過するウェブ26の側に設けることができる。
クス30の送風ノズルに対し設けてもよい。ノズル36がそれ自身で供給できる
場合は、過負圧のレベルは、このノズルで個別に制御することができる。本発明
によれば、エアの供給は、負圧を制御しようとする走行パラメータに依存するよ
うにアレンジすることができる。
の間に、吸引チャンネル52、例えばウェブ全体を横切って延びる間隙に接続し
た吸引口54を形成することができる。この間隙によって、間隙34’を介しよ
り多くのエアを過負圧領域から取り除くことができる。
を設けることは有益である。吸引チャンネルは、ウェブ・ブレイク(断紙)が生
じたときにエアを間隙34’内に吹き出して間隙を清掃するため、送風機に接続
できるように形成することができる。
ック及びウェブが吸引されてボックスに近づきすぎるのを阻止する。送風は支持
ファブリックがボックスの構成物に接触するのを防ぐ。
またはこれに替えて、様々な方法で制御することができる。例えば、負圧レベル
は、吸引口54を通るエアの放出を調整することによって制御できる。それから
吐出ノズルから吹き出す空気流を一定に保持することもできる。他方、ウェブ2
4と、ノズル36のコアンダ表面及び/又はスロットル手段50との距離を調整
することによって、あるいは、例えば吐出ノズル36から吹き出すエアの量を調
整することによって、負圧を制御することができる。
用されている。上位のワイヤ18は巻装されて最初の乾燥シリンダ10からター
ン・ロール14を介し第2のシリンダ12まで通過する。こうして、シリンダ間
にワイヤとターン・ロールによって画成されたポケット20が形成される。この
ポケットでは、大概、図3のそれと同様の送風ボックス30が配置され、吐出ノ
ズル36とスロットル50がワイヤの解放点46で過負圧領域を画成する。第2
の送風ノズル46は、また、漏れたエアがポケットの空間に流入するのを阻止す
るために送風ボックス内に設置される。
位のワイヤ・ランの領域に設け、下方の乾燥シリンダ10’からウェブ16が解
放されて下位のワイヤ18’上の短い距離を走行できるようにすることができる
。
は、図5においても使用している。図5のボックス30は、その下位部分が広が
ってターン・ロール14の周辺部の大部分を覆っている。そこで、ターン・ロー
ルの周辺部とボックスの下位の面との間に狭い間隙が形成される。図5の場合、
ウェブの入力側で、ターン・ロールに沿って間隙31から間隙34をエアが通過
するのは、間隙31の始端に設けたシーリング・レッジ33によって阻止される
。ボックスは、ターン・ロール14とワイヤ24間の閉ニップに、図3のエア・
ブロウ44(ノズル)を備えていない。図5の場合は、ボックス30と第2のシ
リンダ12間の吐出ノズルも必要ない。出力側ワイヤ・ラン26とボックス30
間の間隙37は上方が広がっており、これにより間隙に入ったエアは間隙から容
易に除去される。図5の場合は、ロール14はエアを間隙34,31,37から
吸引する吸引ロールである。
分を覆う。ボックスの第1の面が、過負圧領域34’を、乾燥シリンダ10とワ
イヤ間の解放点に形成する。送風ボックスは、過負圧領域に向けた吸引装置を有
する別の吸引ボックス30”を備える。
に接近して延びる。ボックスの壁面と出力側のワイヤ・ラン26間には狭い間隙
だけが残る。このため、間隙はポケットの外側からエアが流入するのを制限する
。そこで、所望の負圧がポケット内に維持される。
能であれば、図7に使用される。図7のボックス30は図3のボックスより小型
であり、第2の乾燥シリンダ12まで延びていない。このようなボックスは、ボ
ックスによって供給される負圧がターン・ロール14と第2の乾燥シリンダ間の
ワイヤ・ラン26で負圧が必要でない場合に使用することができる。ボックス3
0のノズル36,44は、互いに異なる送風チャンネル30’a、30’bに接続
され、別々に制御可能である。弾性のスロットル手段50は、負圧領域を二つの
セクション34’、34”に分割し、そのセクションでそれぞれ異なる負圧レベ
ルが維持される。
可能であれば、図8に使用される。図8では、大概、ポケット全体のサイズを持
った吸引ボックス60が、ポケット空間20に設置される。狭い間隙62,62
’は吸引ボックスとワイヤ・ラン間に形成される。開口66を有する吸引ボック
スの下位部分は、ターン・ロールの形状に従うように屈曲されており、そのため
吸引ボックスとロール間に狭い空間68が残る。その空間の端部はメカニカルな
手段70,70’によってシールされる。吸引ボックスの表面は解放、例えば穿
孔されており、このため吸引ボックスがターン・ロールで負圧を生成することが
できる。ターン・ロールはワイヤ・ランと吸引ボックス間の間隙62,62’か
らエアを吸引し、その間隙に、ウェブの走行に対し必要な負圧を生成する。
72,72’で間隙から隔離することによって、及びこの上端部を吸引口74に
接続することによって、形成する。開口は、放出チャンネル76を介し、別々に
制御された放出ブロワ75に接続する。間隙63から放出された空気流を制御す
ることによって、それぞれの状況に対し最適なレベルの過負圧を、ワイヤの解放
点の領域に生成することができる。そこで、この制御された負圧レベルがウェブ
を乾燥シリンダからターン・ロールに導く。
吸引ボックスに接続することも考えられる。
クションからなる。そこには、二つの加圧ボックスセクション30’a、30’b
と、ひとつの負圧ボックスセクション30”が在る。これらのボックスは、ター
ン・ロール14からある距離をおいて、主として、一方が第1の乾燥シリンダ1
0とワイヤ18間の解放点40であり、他方が第2の乾燥シリンダ12とワイヤ
間の係合点40’である双方の間に設ける。
4の吸引効果によって、また付加的に、送風ボックス内に設けた吐出ノズル36
,46によって生成される。これによって、吐出ノズルはエアをポケットから除
去し、または少なくともエアがポケットに入り込むのを阻止する。
ルは、送風ボックスの下位セクション30’bで、ワイヤに近接して、かつワイ
ヤの走行方向の、解放点40から少し離れた箇所に設ける。エアはワイヤとボッ
クス間の間隙34’からポケットの下位部分に追い出される。間隙34’から吐
出ノズルによって除去されたエアの量は少なく、ボックスより下のポケットの負
圧レベルに、著しくに影響を与えるものではない。エアは、吐出により二つの方
向で、過負圧領域から除去することができる。これに加えて、あるいは替えて、
エアは、吸引ボックス30”に形成された吸引口54及び制御プレートを備えた
放出チャンネル52を通して放出することが出来る。もし吸引のみによってエア
を放出することを望むのであれば、吐出ノズルはシール手段に置き換えることが
できる。
す。ブロワ84により、エアが、これらのチャンネルを通して、過負圧領域の境
界で吐出ノズル36,50に接続された送風ボックスセクション30’a、30
’b内に吹き込まれる。本発明によれば、過負圧領域の負圧は図9に示す制御プ
レート52’、80’、82’によって制御することができる。そのため、負圧
は優勢な(または一般の)走行状況に関し所望の大きさを有する。
送風ボックス内で、過負圧領域の低端部に設ける。そのため吐出ノズルがエアを
領域34’から放出する。領域34’から吐出したエアは、ボックス30のより
下位にあるセクションに設けたチャンネル86によって、ボックス30と第2の
乾燥セクション12間の間隙を通じポケットから外に向けられる。チャンネル8
6の入力側の開口88は過負圧領域を去った空気流に対し開けられている。更に
、チャンネル86は下方に屈曲するように形成され、そのためほとんどターン・
ロール14の表面にまで延びるている。これによってチャンネル86とロール1
4間に狭い空間90が形成される。この空間は、空気流がターン・ロールの回転
方向をポケットの出力側20”から入力側20’に流れるのを制限する。
る負圧の限度(範囲)を示すグラフである。曲線aは、走行条件が良好な場合で
あって、良好な走行性を得るために比較的小さな一定の負圧が必要である場合を
示す。曲線bは、走行条件が悪く、しかし良好な走行性を得るには比較的高い負
圧が有効である場合を示す。曲線b’は、ある走行条件が良好だがある走行条件
が悪い場合であって、悪い条件にもかかわらず、適当に過負圧が良好な走行性を
もたらす場合を示す。もし走行条件が非常に悪くても、ある場合には、それはど
ちらの条件が悪いかに依存するが、曲線bより下でも負圧を増大することによっ
て良好な走行性を得ることが可能である。しかし、これは全ての場合に当てはま
らない。多くの場合は、走行条件は、負圧が曲線aとbとの間のどこかに制御さ
れなければならない類のものである。
ラメータ、例えば、速度、乾燥固定分、ドローの差、またはウェブの張力などに
従う制御手段によって制御される。制御の必要性を観察するための、及び正しい
制御レベルを設定するための測定情報は、例えばプロセス情報から制御装置に与
えることができる。他方、制御の必要性は、視覚的点検によって観察することが
できる。例えば、低下したウェブの張力は、しばしば視覚的点検によって検知で
きる。
ば3%が得られるように制御することができる。これにより、紙の特性は、更な
るプロセスの必要性に従い最適化することができる。
求項によって規定された範囲内で、広く適用可能であることが意図されている。
本発明は乾燥セクションにおける走行性の改良にだけ関係するように限定するこ
とを意図していない。本発明では、また、他の目的に適用すること、例えばウェ
ブをプレスから乾燥セクションに導く際に適用することができる。
一部に亘って延びることができる。過負圧領域は、例えば、ウェブの端部領域に
のみ、あるいはスレッディング領域の前方にのみ設けることができる。走行条件
に従う過負圧領域での負圧の制御に加えて、ウェブの横断方向のウェブの異なる
位置で別個に負圧を制御することが可能である。
る力に逆らう力を生成する負圧とを対応させて示す説明図である。
リンダ間のポケットを示す縦断面図である(これによって、本発明に従う制御可
能の過負圧レベルを有する送風ボックスが、このポケットに配置される)。
図である。
図3に従う解法を示す断面図である。
ある。
Claims (27)
- 【請求項1】 例えば板紙抄紙機または仕上げ機等の抄紙機等の乾燥セクシ
ョン等における方法であって、 ウェブが、例えばワイヤまたはフェルト等の支持ファブリックによって支持
されて、例えば乾燥シリンダ、ロール等のシリンダ上を、そのシリンダと支持フ
ァブリック間で搬送され、 支持ファブリックによって支持されて、ウェブがシリンダとファブリック間の
開ニップから、例えば吸引ロール、ターン・ロール、ワイヤ・ガイド・ロール、
第2のシリンダ等のロールに向けて案内され、 開ニップからロールに向けたウェブの走行がウェブと反対のワイヤの側で生成
される負圧によって支持され, いわゆる過負圧領域、即ち、支持ファブリックとシリンダ間の解放点の近傍の
負圧が、いわゆる低負圧領域、即ち、解放点から離れた箇所の負圧よりも高い方
法であって、 負圧Pnipが、過負圧領域で、ウェブの走行性に及ぼすところの、可変のまた
は走行中変化する一つまたは複数のパラメータ従って制御され、その結果、シリ
ンダとロール間で所望の走行性が維持されることを特徴とし、 かかるパラメータは、例えば、 ウェブの速度、 ウェブの固形分(含有量) 使用されるパルプの組成(成分) 製造する紙または板紙の品質 ウェブの坪量 例えば多孔性のようなウェブの特性 ウェブに作用するドロー、またはウェブの張力 シリンダの温度、及び/又は 走行状態、例えばウェブ・ブレイク、スレッディングの状態、または通常の走
行等である、 方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域の負圧Pnipが
、500Paより大きく、もっと一般的には1000Pa以上、しかし典型的は2
0000Pa以下、好ましくは10000Paより小さい、また低負圧領域の負圧
Pwireは10乃至700Pa、好ましくは100乃至500Pa、最も典型的には
200乃至300Paであることを特徴とする方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、ウェブがシリンダからウェ
ブの走行を向き直すロールに案内される乾燥セクションで、過負圧領域の負圧P
nipが、ウェブの走行を向き直すロールの表面上に及ぼす負圧Prollよりも高い
ことを特徴とする方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、紙の特性を最適化するため
に、プレスで所望のドローの差が得られるように、負圧Pnipを過負圧領域で制
御することを特徴とする方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域が、開ニップの
方向、つまりウェブの走行方向に、支持ファブリックと乾燥シリンダ間の解放点
から、せいぜい300mm、好ましくは40乃至140mm、典型的には80mm延在
することを特徴とする方法。 - 【請求項6】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域が、ウェブの走
行方向に逆らって、支持ファブリックと乾燥シリンダ間の解放点から、せいぜい
300mm、好ましくは40乃至100mm、典型的には70mm延在することを特徴
とする方法。 - 【請求項7】 請求項1に記載の方法において、乾燥セクションで、ウェブ
の乾燥固形分が65%以下であるとき、ウェブの走行が、開ニップで形成された
過負圧Pnipによって支持されることを特徴とする方法。 - 【請求項8】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域において、ウェ
ブの乾燥固形分の含有量が高ければそれだけ低い負圧によって、ウェブの走行が
支持されることを特徴とする方法。 - 【請求項9】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域において、ウェ
ブの強度が低ければそれだけ高い負圧によって、ウェブの走行が支持されること
を特徴とする方法。 - 【請求項10】 請求項1に記載の方法において、過負圧領域において、乾
燥すべきウェブの化学パルプの含有量が少なければそれだけ高い負圧によって、
ウェブの走行が支持されることを特徴とする方法。 - 【請求項11】 請求項1に記載の方法において、全幅でスレッディングを
用いるそのような乾燥セクションの始端で、主に、各乾燥シリンダの開ニップで
発生する過負圧Pnipによって、ウェブの走行が乾燥セクションで支持されるこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項12】 請求項11に記載の方法において、過負圧領域の過負圧が
、通常の走行またはウェブ・ブレイクの間よりも全幅でのスレッディングの間に
使用されることを特徴とする方法。 - 【請求項13】 請求項1に記載の方法において、濃度の薄いパルプから形
成したウェブの乾燥が行われている場合に、乾燥セクションにおける各乾燥シリ
ンダの開ニップで、主に、発生する過負圧によって、ウェブの走行が支持される
ことを特徴とする方法。 - 【請求項14】 請求項1に記載の方法において、支持ファブリックと送風
ボックス間に過負圧領域を発生するために、送風ボックスがウェブに対向する支
持ファブリックの側に設けられている乾燥セクションにおいて、 過負圧領域の入力側に設けた一またはそれ以上の吐出ノズルによって、エアが
過負圧領域から放出され、また 送風ボックスの過負圧領域の出力側に設けたスロットル手段によって、エアが
過負圧領域に流入することを阻止することを特徴とする方法。 - 【請求項15】 請求項14に記載の方法において、さらに、過負圧領域で
送風ボックス内に設けた吸引力生成手段によって、エアが過負圧領域から吸出さ
れることを特徴とする方法。 - 【請求項16】 請求項1に記載の方法において、支持ファブリックと送風
ボックス間に過負圧領域を発生するために、送風ボックスがウェブに対向する支
持ファブリックの側に設けられている乾燥セクションにおいて、 過負圧領域で送風ボックス内に設けた手段によって、エアが過負圧領域から吸
出され、また 過負圧領域の入力側及び/又は出力側で、送風ボックス内に設けたスロットル
手段によって、エアが過負圧領域に流入することを阻止することを特徴とする方
法。 - 【請求項17】 例えば板紙抄紙機または仕上げ機等の抄紙機等の乾燥セク
ション等における装置であって、該乾燥セクションは、ウェブの走行を向き直す
ために、例えば乾燥シリンダ、ロール等のシリンダを少なくとも一つと、例えば
ワイヤまたはフェルト等の支持ファブリック、ターン・ロール、ワイヤ・ガイド
・ロール、第2のシリンダ等を有しており、前記装置は、 支持ファブリックによって支持されたウェブを、シリンダ上を、そのシリンダ
と支持ファブリック間で搬送する手段と、 支持ファブリックによって支持されているときに、ウェブをシリンダとファブ
リック間の開ニップから、ロールに向けて案内する手段と、 ウェブが開ニップからロールに通過するとき、ウェブの走行を、支持ファブリ
ックと反対のワイヤの側で支持する負圧を生成する手段とからなり、 該手段が、 支持ファブリックとシリンダ間の解放点をカバーする領域に過負圧を、また 前記解放点から離れた領域に低負圧を生成し、 前記装置が、さらに、 負圧Pnipを、過負圧領域で、ウェブの走行性に及ぼすところの、可変のまた
は走行中変化する一つまたは複数のパラメータ従って制御し、その結果、シリン
ダとロール間で所望の走行性を維持する制御手段を設けたことを特徴とし、 かかるパラメータは、例えば、 ウェブの速度、 ウェブの固形分(含有量) 使用されるパルプの組成(成分) 製造する紙または板紙の品質 ウェブの坪量 例えば多孔性のような、ウェブの特性 ウェブに作用するドロー、またはウェブの張力 シリンダの温度、及び/又は 走行状態、例えばウェブ・ブレイク、スレッディングの状態、または通常の走
行等である、 装置。 - 【請求項18】 請求項17に記載の装置において、ウェブの走行を支持す
る負圧を生成する手段が送風ボックスを備え、 過負圧領域の入力端、即ち、ウェブの走行方向についてみれば入力側領域の端
部に、送風ボックスと支持ファブリックの間からエアを放出するための吐出ノズ
ルを設け、 過負圧境域の出力端、即ち、ウェブの走行方向についてみれば領域の出力側の
端部に、エアが過負圧領域に流入するのを阻止するためのスロットル手段を設け
たことを特徴とする、装置。 - 【請求項19】 請求項18に記載の装置において、吐出ノズルとスロット
ル手段間のボックス内に、過負圧領域を負圧を生成する手段に接続するための手
段を設けたことを特徴とする装置。 - 【請求項20】 請求項17に記載の装置において、ウェブの走行を支持す
る負圧を生成する手段が吸引ボックスを備え、 該装置が、過負圧領域で、送風吸引ボックスと支持ファブリック間に、負圧を
供給する手段に接続しており、 過負圧領域の入力端及び出力端、即ち、ウェブの走行方向について主力側及び
出力側の端部に、エアが過負圧領域に流入するのを防ぐためのシールを設けたこ
とを特徴とする装置。 - 【請求項21】 請求項20に記載の装置において、過負圧領域の入力端に
設けたシールが、エアを過負圧領域から放出する吐出ノズルからなることを特徴
とする装置。 - 【請求項22】 請求項17に記載の装置において、過負圧領域の負圧が、
500Paより大きく、有利には1000Pa以上、しかし20000Pa以下、
好ましくは10000Paより小さいことを特徴とする装置。 - 【請求項23】 請求項17に記載の装置において、過負圧領域が、ウェブ
の走行方向を、支持ファブリックと乾燥シリンダ間の解放点から、せいぜい30
0mm、好ましくは40乃至140mm、典型的には80mm延在し、また、ウェブの
走行方向に逆らって、せいぜい300mm、好ましくは40乃至100mm、典型的
には70mm延在することを特徴とする装置。 - 【請求項24】 請求項17に記載の方法において、制御手段が、測定によ
って得られた、または何か別の方法で決定された速度に従い、過負圧領域の負圧
を制御する手段を有する装置。 - 【請求項25】 請求項17に記載の方法において、制御手段が、測定によ
って得られた、または何か別の方法で決定された乾燥固形物(含有量)に従い、
過負圧領域の負圧を制御する手段を有する装置。 - 【請求項26】 請求項17に記載の方法において、制御手段が、測定によ
って得られた、または何か別の方法、例えば視覚的な検知で決定されたドロー差
又はウェブの張力に従い、過負圧領域の負圧を制御する手段を有する装置。 - 【請求項27】 請求項17に記載の装置において、該装置が、シングル・
ワイヤ・ランまたはツイン・ワイヤ・ランを備えた抄紙機の乾燥セクションに設
置されたことを特徴とする装置。
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