JP2002532585A - オレフィン重合用触媒系 - Google Patents

オレフィン重合用触媒系

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JP2002532585A JP2000588229A JP2000588229A JP2002532585A JP 2002532585 A JP2002532585 A JP 2002532585A JP 2000588229 A JP2000588229 A JP 2000588229A JP 2000588229 A JP2000588229 A JP 2000588229A JP 2002532585 A JP2002532585 A JP 2002532585A
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シュト,ペーター,エイ.
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ダロッコ,ティジアーノ
ケッセル,ゲラルド,エム.,エム. ヴァン
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Abstract

(57)【要約】 以下の成分:(A)1またはそれ以上の、周期表の8〜11族に属する末期遷移金属の化合物;および(B)式(IV):Al(CH2−CR345x6 yz[式中、R3はC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキルもしくはC7〜C20アルキルアリール基であり;R4は直鎖状アルキルとは異なり、C3〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくはC7〜C20アリールアルキル基であり;またはR3およびR4は一緒になってC4〜C6環を形成し;R5は水素またはC1〜C20アルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくはアリールアルキル基であり;R6はC1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくはC7〜C20アリールアルキル基であり;xは1〜3であり;zは0〜1であり;yは3−x−zである]の1またはそれ以上の有機金属アルミニウム化合物との水の反応生成物[該有機金属アルミニウム化合物と水のモル比が0.5:1〜100:1である]を、接触させることにより得られうる生成物からなる、新規なオレフィン重合用触媒系を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、後期遷移金属(late transition metal)触媒化合物と特定な群
のアルモキサンを接触させることにより得られうる生成物からなる新規触媒系に
関する:これらの触媒系は、オレフィン性モノマーの単独および共重合において
特に活性で安定である。
【0002】 (先行技術の開示) 元素の周期表(新しいIUPAC表記)の4族および5族をベースとするメタ
ロセン触媒のほかに、オレフィン重合用の後期遷移金属錯体の使用が、近年研究
され開発されている。これらの錯体は、オレフィン重合において用いられるとき
、よく知られたメタロセン、拘束幾何触媒または従来のチーグラー−ナッタ触媒
のものとは異なる特徴を示す。 L.K.Johsonら(J.Am.Chem.Soc. 117:6414-6415, 1995)は、α−オレフィン重
合用の二座ジイミンリガンドとのNiおよびPd錯体の使用を記述している;触
媒活性を発揮させるために、該錯体はH+(OEt22[B(3,5−(CF3 2634-、メチルアルモキサン(MAO)またはEt2AlClを助触媒と
して活性化される。これらの系は、エチレンから高度に分岐したポリマーを製造
し、エチレンを極性モノマーと共重合させる能力を有する。
【0003】 二座α−ジイミンまたはβ−ジイミンリガンドの後期遷移金属錯体の群は、国
際特許出願WO96/23010に開示されている;該錯体は、α−オレフィン
、特にエチレンのオリゴマー化および重合において、ならびに極性モノマーとの
エチレンの共重合において、用いられる。錯体は、ハロアルミニウムアルキル誘
導体(Et2AlCl、EtAlClおよびiBu2AlClのような)、MAO
およびアルキルボロン酸誘導体で活性化される。 国際特許出願WO98/03559号には、上記NiおよびPd α−ジイミ
ン錯体[助触媒は、B(C653、AlCl3、AlBr3、Al(OTf)3
よび式(RabcC)Y[式中、Ra〜Rcは、アリールまたは置換アリール基
であり、Yは相対的に非配位アニオンである]の化合物からなる群から選択され
るルイス酸である]の1つを用いるα−オレフィンまたはシクロオレフィンの重
合が記述されている。この出願によれば、AlMe3、AlEt3、Al(OEt
)Et2およびZnEt2のような、メタロセン活性化において通常用いられる化
合物は、少なくとも1つの選択された助触媒が存在しない限り、ジイミンNiお
よびPd錯体と共に助触媒活性を発揮しない。
【0004】 上記後期遷移金属のα−ジイミン錯体はまた、上昇させた圧力と温度における
重合方法にも用いられ、異なる分子量と枝分かれ度(branching degree)を有す
るポリエチレン生成物がそのようにして得られる(国際特許出願WO97/48
737号参照):触媒系は、MAOで活性化される。 エチレン、ノルボルネンおよびスチレンの重合において活性なNi錯体の製造
に有用な二座リガンドは、国際特許出願WO97/02298号に記述されてい
る;助触媒として、式HX[式中、好ましいアニオンXは、BF4 -、PF6 -、B
AF(すなわち、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]
ボレート)およびSbF6 -であった]の非配位モノアニオンの酸が用いられる;
全ての重合実施例は、HBAF(Et2O)2の存在下に行われている。さらに、
異なる構造を有するモノアニオン性リガンドとのNi(II)錯体が、国際特許
出願WO98/30609号に記述されている;該錯体は、BPh3、B(C6 53またはMAOのようなルイス酸助触媒で活性化され、α−オレフィン、シク
ロペンテン、スチレン、ノルボルネンまたは極性モノマーを重合する。
【0005】 国際特許出願WO98/42664およびWO98/42665には、置換ピ
ロールアルジミンおよび置換サリチルアルジミンの二座リガンド化合物からなる
、4〜10族の金属キレート、特にNiまたはPdキレートが、記述されている
。該キレートは、官能基化されたα−オレフィンモノマーとのオレフィン単独重
合または共重合用触媒系において用いられる。 国際特許出願WO98/40374号には、8〜10族金属と、以下の式:
【化5】 [式中、Rは、炭化水素、置換炭化水素またはシリルであり; AおよびBは、ヘテロ原子結合モノ基[結合したヘテロ原子は、15または16
族に属する]であり、AおよびBは橋架け基により連結されてもよい] を有する二座リガンドとを含むオレフィン重合触媒が記述されている。これらの
触媒は、助触媒として、ブレンステッドまたはルイス酸を任意に含有する;実際
の実施例において、エチレンオリゴマー化または(共)重合は、MAO、HBA
4(Ar=3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)、B(C653
ようなホウ酸塩化合物および、Et2AlClのようなアルミニウムアルキルで
助触媒作用を引き起こされる。
【0006】 近年、Brooke L. Smallら(J.Am.Chem.Soc. 120:4049-4050, 1998)は、以下
の一般式:
【化6】 [式中、Rは、H、メチルまたはイソプロピルである] を有する三座ピリジンジイミンリガンドを組みこんだFe(II)およびCo(
II)触媒系を記述している。MAOの添加により生じた活性な触媒は、オルト
アリール置換基の立体的嵩高さにより、分子量を増加させて、エチレンを線状高
密度ポリエチレンに変換させることができる。
【0007】 ピリジンビスイミン、より詳細には2,6−ピリジンカルボキシアルデヒドビ
ス(イミン)および2,6−ジアクリルピリジンビス(イミン)の上記錯体によ
るエチレンおよびプロピレンの重合が、国際特許出願WO98/27124号お
よびWO98/30612号にそれぞれ記述されている。上記触媒は、以下の助
触媒:メチルアルモキサン(MAO)、ホウ素化合物(B(C653のような
)およびアルミニウムアルキル化合物(Et2AlClおよびEtAlCl2のよ
うな)により活性化される。
【0008】 上述の後期遷移金属触媒系が、エチレンの重合において非常に活性であり、興
味ある構造的特徴を有する最終ポリマーを生じるが、触媒活性の著しい減衰のた
め、枝分かれ度のため、それらの使用は完全には満足いくものではない。実際、
これらの触媒の重合活性は、重合の初期相においては非常に高いが、それらは反
応のうちに迅速に減衰し、不活性化は2,3時間後にほとんど定量的となる。不
活性化のメカニズムは、いまだ知られていない。従って、反応混合物の反応器中
における滞留時間が長いとき、これらの触媒は全く満足いくものではない。これ
は、短い滞留時間で操作することが不可能な産業的な重合方法においては特に重
要である。
【0009】 これらの触媒系の著しい重合活性減衰が、上述の先行技術において試験された
助触媒の存在下に起こることが、本出願人により以下に示される。 従って、その産業的活用を可能とするように、減衰速度を低下させ、従って、
上述の重合触媒の長期触媒活性を改善する必要性が感じられていた。
【0010】 (本発明の要旨) 出願人は、ここに、二座または三座リガンドとの、元素の周期表(新しいIU
PAC表記)の8、9、10または11族の金属の錯体からなる後期遷移金属化
合物を活性化させることが可能な適当な群の助触媒を予期せぬことに見出した。
本発明によれば、ここに報告する遷移金属化合物のオレフィン重合における触媒
活性は、驚いたことに安定であり、従って、これらの触媒に、分岐状アルキルア
ルミニウム化合物の特定な群のアルモキサンを添加することにより、長期に渡っ
て高められる。
【0011】 より詳細には、本発明は、 以下の成分: (A)1またはそれ以上の、式(I)または(II): LMXpX’S (I) LMA(II) [式中、 Mは、元素の周期表(新しいIUPAC表記)の8、9、10または11族に属
する金属であり; Lは、式(III):
【化7】 [式中、 Bは、周期表の13〜17族に属する原子の1またはそれ以上を任意に含有する
、E1とE2を連結するC1〜C50橋架け基であり; E1およびE2は、同一または互いに異なって、周期表の15族または16族に属
する元素であり、かつ該金属Mに結合し; 置換基R1は、同一もしくは互いに異なって、水素、周期表の13〜17族に属
する原子(B、Al、Si、Ge、N、P、O、S、FおよびCl原子のような
)の1もしくはそれ以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしく
は不飽和C1〜C20アルキル、C1〜C20アルキリデン、C3〜C20シクロアルキ
ル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールおよびC7〜C20アリール
アルキル基からなる群から選択されるか、または2つの隣接するR1置換基が、
4〜20の炭素原子を有する飽和、不飽和もしくは芳香族C4〜C8環を形成し; mおよびnは独立して、E1およびE2の原子価に依り、E1およびE2の原子価数
を満たすような、0、1または2であり; qは、化合物(I)または(II)が全体で中性であり、MXpX’SまたはMA
の酸化状態が満たされるような二座または三座リガンドの電荷である] の二座または三座リガンドであり; 置換基Xは、同一または互いに異なって、水素、ハロゲン、−R、−OR、−O
SO2CF3、−OCOR、−SR、−NR2および−PR2基 [式中、R置換基は、元素の周期表(新しいIUPAC表記)の13〜17族に
属する原子(B、N、P、Al、Si、Ge、O、SおよびF原子のような)の
1またはそれ以上を任意に含有する、直鎖状または分岐状、飽和または不飽和C 1 〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20
ルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキル基である]からなる群から選
択されるモノアニオン性シグマリガンドであるか;または 2つのX基は3〜20の炭素原子を含有するメタラサイクル環を形成し; X’は、配位原子がN、P、OまたはSであるモノ−オレフィンおよび中性なル
イス塩基から選択される配位リガンドであり; pは、最終化合物(I)または(II)が全体で中性になるように、0〜3の範
囲の整数であり; sは0〜3の範囲であり; Aはπ−アリルまたはπ−ベンジル基である] を有する後期遷移金属化合物;および
【0012】 (B)式(IV): Al(CH2−CR345x6 yz (IV) [式中、 いずれの(CH2−CR345)基においても、同一または互いに異なり、 R3は、1もしくはそれ以上のSiもしくはGe原子を任意に含有する、直鎖状
もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアル
キルもしくはC7〜C20アルキルアリール基であり; R4は、直鎖状アルキルもしくはアルケニル基とは異なり、1もしくはそれ以上
のSiもしくはGe原子を任意に含有する、飽和もしくは不飽和C3〜C20アル
キル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリ
ールもしくはC7〜C20アリールアルキル基であり;または R3およびR4は一緒になってC4〜C6環を形成し; R5は、水素または、1もしくはそれ以上のSiもしくはGe原子を任意に含有
する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C6〜C 20 アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくはアリールアルキル基であり; R6は、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3
20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくは
7〜C20アリールアルキル基であり; xは、1〜3の範囲の整数であり; zは、0または1であり; yは、3−x−zである] の有機金属アルミニウム化合物の1またはそれ以上との水の反応生成物 [該有機金属アルミニウム化合物と水のモル比が0.5:1〜100:1である
] を、接触させることにより得られうる生成物からなる、オレフィン重合用触媒系
に関する。
【0013】 本発明は、さらに、上述の触媒系の存在下での1またはそれ以上のオレフィン
性モノマーの重合反応からなるオレフィンの(共)重合方法を提供する。
【0014】 (本発明の詳細な説明) 本発明によるオレフィン重合用触媒系およびそれを用いる方法は、以下の詳細
な記載においてより詳細に記述されるであろう。
【0015】 式(I)または(II): LMXpX’S (I) LMA(II) を有する成分(A)の後期遷移金属化合物において、金属Mは、Fe、Co、N
i、PdおよびPtからなる群から選択されるのが好ましい。
【0016】 Lは、式(III):
【化8】 [式中、B、E1、E2、R1、m、nおよびqは上記で報告した意味を有する]
に相当する二座または三座リガンドである。
【0017】 本発明の好ましい具体例によれば、橋架け基Bは、
【化9】 [式中、 Gは、周期表の14族に属する元素であり、好ましくはC、SiまたはGeであ
り; rは、1〜5の範囲の整数であり; E3は、周期表の16族に属する元素であり、 E4は、周期表の13族または15族に属する元素であり; 置換基R2は、同一または互いに異なって、水素、周期表の13〜17族に属す
る原子(B、Al、Si、Ge、N、P、O、S、FおよびCl原子のような)
の1もしくはそれ以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは
不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7 〜C20アルキルアリールおよびC7〜C20アリールアルキル基からなる群から選
択されるか;または 2つのR2置換基は、4〜20の炭素原子を有する、飽和、不飽和もしくは芳香
族C4〜C8環を形成するか、または それらは、13〜16族元素の1もしくはそれ以上を任意に含有する、多環式環
系を形成し; 置換基R1および置換基R2は、13〜16族元素の1またはそれ以上を任意に含
有する、4〜20の炭素原子を有する、置換もしくは非置換、飽和、不飽和もし
くは芳香族C4〜C8環を任意に形成する] からなる群から選択される構造式に相当する。
【0018】 式(III)の二座または三座リガンドLにおいて、E1およびE2は、周期表
の15または16族に属し、好ましくはN、P、OおよびSからなる群から選択
される。 式(I)または(II)の後期遷移金属化合物において、置換基R1は、同一
または互いに異なり、嵩高い基が好ましい;C6〜C20アリール基がより好まし
く、2および6位がC1〜C10アルキル基で置換されているのがさらに好ましい
。 置換基Xは、水素、メチル、フェニル、Cl、BrまたはIが好ましい;pは
1、2または3が好ましい。
【0019】 X’が、配位原子がN、P、OまたはSである中性ルイス塩基であるとき、ホ
スフィン、アミン、ピリジン、ニトリルおよびスルフィドからなる群から選択さ
れるのが好ましく;トリフェニルホスフィン、トリ(C1〜C6アルキル)ホスフ
ィン、トリシクロアルキルホスフィン、ジフェニルアルキルホスフィン、ジアル
キルフェニルホスフィン、トリフェノキシホスフィン、トリメチルホスフィン、
ピリジン、置換ピリジン、ジ(C1〜C3アルキル)エーテルおよびテトラヒドロ
フランからなる群から選択されるのが、より好ましい
【0020】 X’がモノオレフィンであるとき、2〜20の炭素原子を有し、1つの炭素−
炭素二重結合を有する炭化水素基であり;置換または非置換C2〜C6アルケンで
あるのが好ましい。変化するsは、0または1が好ましい。 Aは、π−アリルまたはπ−ベンジル基である。π−アリル基により、η3
式で金属中心に結合する3つの隣接するsp2炭素原子を有するモノアニオン性
リガンドを意味する。3つのsp2炭素原子は、他の炭化水素基または官能基で
置換されてもよい;好ましいπ−アリル基は、CH2CHCH2、CH2CHCH
MeおよびCH2CHCMe2である。
【0021】 π−ベンジル基により、2つのsp2炭素原子が芳香環の一部であるπ−アリ
ルリガンドを意味し;好ましいベンジル基はCH2PhおよびCH265である
。 他の適当なπ−アリルおよびπ−ベンジル基の例が、国際特許出願WO98/
30609号に見出される。
【0022】 本発明の好ましい具体例によれば、式(III)のリガンドは、二座である:
橋架け基Bは、構造式B−1[式中、GがCであり、E1およびE2がNであり、
mおよびnが1であり、qが0である]に相当し、その中性リガンドが式(V)
【化10】 [式中、R1およびR2は上記で報告された意味を有する] を有する。
【0023】 式(V)において、置換基R2は同一であるのが好ましく、水素、メチル、エ
チル、n−プロピル、i−プロピルおよびベンジルからなる群から選択され、ま
たは2つの置換基R2は一緒になって単または多環式環系を形成する。 本発明の特に好ましい具体例によれば、式(V)において、2つの置換基R2
はアセナフテンキノン基を形成し、従って以下のリガンド:
【化11】 [式中、R1は上記で報告した意味を有する] を生じる。
【0024】 式(V)中、置換基R1は、2および6位がC1〜C10アルキル基で任意に置換
されたC6〜C20アリール基であるのが好ましく;本発明の好ましい具体例によ
れば、R1はフェニル、2,6−ジメチル−フェニル、2,6−ジイソプロピル
−フェニルおよび2,4,6−トリメチル−フェニルからなる群から選択される
【0025】 本発明の触媒系が高分子ポリマーの製造に用いられるとき、該2および6位は
、好ましくはフェニル基に結合した第2級炭素原子または第3級炭素原子を有す
る、分岐C3〜C20アルキル基で置換されているのが好ましい。 本発明の触媒系が低分子ポリマーの製造に用いられるとき、該2および6位は
、フェニル基に結合した第1級炭素原子を有する直鎖状または分岐状C1〜C10
アルキル基で置換されているのが好ましい。
【0026】 マクロマー製造には、置換基はフェニル基の該2および6位には存在しない。 リガンドLが式(V)に相当するとき、Mは周期表の10族に属するのが好ま
しく、NiまたはPdであるのがより好ましく;遷移金属化合物が式(I)を有
するとき、X基は水素、メチル、Cl、BrまたはIであるのが好ましい;pは
2または3が好ましい;sは0であるのが好ましい。
【0027】 式(V)のリガンドと後期遷移金属との相当する錯体は、当該分野で知られた
方法により、例えば国際特許出願WO96/23010号に記述されたように製
造することができる。 二座リガンドLが式(V)に相当する好ましい式(I)の後期遷移金属化合物
は、例示のために以下のように報告される:
【化12】 または対応するジクロライド、ジメチル、モノクロライドもしくはモノメチル錯
体。式中、An=アセナフテンキノン、Me=メチル、iPr=イソ−プロピル
およびPh=フェニル。
【0028】 本発明の別の好ましい具体例によれば、式(III)のリガンドは三座であり
、Bは構造B−17[式中、E4がNであり、E1およびE2がNであり、mおよ
びnが1であり、qが0である]に相当し、その中性の三座リガンドは式(VI
):
【化13】 [式中、R1およびR2は、同一または互いに異なって、上記で報告した意味を有
する] を有する。
【0029】 本発明の特に好ましい具体例によれば、式(VI)の三座リガンドにおいて、
置換基R2は水素またはメチルであり、置換基R1は、アリール環である。 本発明の触媒系が高分子ポリマーの製造に用いられるとき、置換基R1は、フ
ェニル基に結合した第2級または第3級炭素原子を有する、2および6位が分岐
3〜C20アルキル基で置換されたアリール環である。本発明の触媒系が低分子
ポリマーの製造に用いられるとき、置換基R1は、フェニル基に結合した第1級
炭素原子を有する、2および6位が直鎖状または分岐状C1〜C10アルキル基で
置換されたアリール環である。
【0030】 三座リガンドが式(VI)に相当するとき、金属Mは周期表の8族または9族
に属するのが好ましく、Fe、Ru、CoまたはRhであるのがより好ましい;
遷移金属化合物が式(I)を有するとき、X基は、同一または互いに異なって、
水素、メチル、Cl、BrまたはIであるのが好ましい;pは2または3である
のが好ましい;sは0であるのが好ましい。
【0031】 式(VI)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は、当該分野で公
知な方法に従い、例えば国際特許出願第WO98/27124号およびWO98
/30612号に記述のように製造することができる。 リガンドLが式(VI)に相当する式(I)の好ましい後期遷移金属化合物は
、例示のために以下のように報告される:
【化14】 または対応するクロライド錯体(LFeCl2、LCoCl2、LFeCl3もし
くはLCoCl3、Lは上記リガンドの1つである)またはメチル錯体。式中、
Me=メチル、iPr=イソ−プロピルおよびPh=フェニル。
【0032】 本発明の別の具体例によれば、式(III)のリガンドは、二座である:橋架
け基Bは構造式B−3[式中、GはCであり、E1およびE2がNであり、mおよ
びnが2であり、qが0である]に相当し、該中性二座リガンドは、式(VII
):
【化15】 [式中、R1およびR2は、上記で報告した意味を有する] を有する。
【0033】 各N原子に連結した置換基R1の少なくとも1つは、アリール環であるのが好
ましく、2および6位が置換されるのがより好ましく;本発明のより好ましい具
体例によれば、各N原子に連結したR1の少なくとも1つは、フェニル、2,6
−ジメチル−フェニル、2,6−ジイソプロピル−フェニルおよび2,4,6−
トリメチル−フェニルからなる群から選択される。Nに連結した残りのR1リガ
ンドは、水素、メチルまたはエチルであるのが好ましい。
【0034】 置換基R2は同一であるのが好ましく、水素、メチルおよびフェニルからなる
群から選択されるか、または2つの置換基R2が一緒になって、1またはそれ以
上の13〜16族元素を任意に含有する、単もしくは多環式環系を形成する。 二座リガンドが式(VII)に相当するとき、Mは10族であるのが好ましく
、NiまたはPdであるのがより好ましい;遷移金属化合物が式(I)を有する
とき、X基は水素、メチル、Cl、BrまたはIであるのが好ましい;pは2ま
たは3であるのが好ましい;sは0であるのが好ましい。
【0035】 式(VII)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は、当該分野で
公知の方法に従い、例えば国際特許出願WO97/02298号に記述のように
、製造することができる。 本発明の別の具体例によれば、式(III)のリガンドは二座である;橋架け
基Bは構造式B−18、B−19またはB−20[式中、GはCであり、E1
よびE2はNであり、mおよびnは1であり、qは0である]に相当し;該中性
二座リガンドは、式(VIII)〜(XI):
【化16】 [式中、R1およびR2は、上記で報告した意味を有する] を有する。
【0036】 置換基R1は、アリール基であるのが好ましく、2および6位が置換されてい
るのがより好ましい;本発明の好ましい具体例によれば、R1はフェニル、2,
6−ジメチル−フェニル、2,6−ジイソプロピル−フェニルおよび2,4,6
−トリメチルフェニルからなる群から選択される。 置換基R2は同一であるのが好ましく、水素、メチルおよびフェニルからなる
群から選択されるか、または2つの置換基R2は一緒になって、1またはそれ以
上の13〜16族元素を任意に含有する、単もしくは多環式環系を形成するか;
または置換基R1および置換基R2は一緒になって、1またはそれ以上の13〜1
6族元素を任意に含有する、単もしくは多環式環系を形成する。
【0037】 二座リガンドが式(VIII)〜(XI)の1つに相当するとき、Mは10族
であるのが好ましく、Ni(II)またはPd(II)であるのがより好ましい
;遷移金属化合物が式(I)を有するとき、X基は水素、メチル、Cl、Brま
たはIであるのが好ましい;pは2または3であるのが好ましい;sは0である
のが好ましい。
【0038】 式(VIII)〜(XI)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は
、当該分野で公知の方法に従い、例えば国際特許出願WO98/40374号に
記述のように、製造することができる。 本発明の別の具体例によれば、式(III)のリガンドは二座である;Bは構
造B−28[式中、GはCであり、E1およびE2はNであり、置換基R1および
置換基R2は置換された環を形成し、mおよびnは1であり、qは−1である]
に相当し;該アニオン性二座リガンドは、式(XII):
【化17】 [式中、R1およびR2は、上記で報告した意味を有し、R10〜R12は同一もしく
は互いに異なって、水素、元素の周期表の13〜17族に属する原子(B、Al
、Si、Ge、N、P、O、S、FおよびCl原子のような)を1もしくはそれ
以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20
アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキル
アリールおよびC7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択されるか;ま
たは2つの隣接する置換基R10〜R12は、4〜40の炭素原子を有する、飽和、
不飽和もしくは芳香族C4〜C8環を形成する] を有する。
【0039】 本発明の特に好ましい具体例によれば、式(XII)の二座リガンドにおいて
、置換基R2は水素またはメチルであり;置換基R1およびR10は立体的に嵩高い
基であり、アリール基(より好ましくは、2および6位が分岐状C3〜C20アル
キル基で置換されている)または第3級C3〜C6アルキル基が好ましく;置換基
11およびR12は水素またはメチルであるのが好ましい。
【0040】 本発明の触媒系を、枝分かれ度の低い、高分子および線状ポリマーの製造にお
いて用いるとき、R1およびR10は、フェニル基に結合した第2級または第3級
炭素原子を有する分岐C3〜C10アルキル基で2および6位が置換されたアリー
ル環である。 本発明の触媒系が低分子ポリマーまたはオリゴマーの製造において用いられる
とき、R1およびR10は、フェニル基に結合した第1級炭素原子を有する、直鎖
状または分岐状C1〜C10アルキル基で2および6位が置換されたアリール環で
ある。
【0041】 二座リガンドが式(XII)に相当するとき、金属MはFe、Co、Rh、N
iまたはPdであるのが好ましい;遷移金属化合物が式(I)を有するとき、X
基は同一または互いに異なって、水素、メチル、Cl、BrまたはIであるのが
好ましい;pは2または3であるのが好ましい;sは0であるのが好ましい。 式(XII)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は、当該分野で
公知の方法に従い、例えば国際特許出願WO98/42665号に記述のように
、製造することができる。 リガンドLが式(XII)に相当する式(I)の好ましい後期遷移金属化合物
は、例示のために以下のように報告される:
【化18】 または対応するジクロライド、ジメチル、モノクロライドもしくはモノメチル錯
体。式中、Me=メチル、iPr=イソ−プロピルおよびPh=フェニル。
【0042】 本発明の別の好ましい具体例によれば、式(III)のリガンドは、二座であ
る;Bは構造B−12[式中、ビシナルな2つの置換基R2は芳香環を形成し;
1およびE2はNであり、mおよびnは1であり、qは−1である]に相当し;
該アニオン性二座リガンドは、式(XIII):
【化19】 [式中、R1およびR2は、上記で報告した意味を有し;置換基R14およびR16
同一もしくは互いに異なって、水素、元素の周期表の13〜17族に属する原子
(B、Al、Si、Ge、N、P、O、S、FおよびCl原子のような)を1も
しくはそれ以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和
1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20 アルキルアリールおよびC7〜C20アリールアルキル基からなる群から選択され
; 置換基R13およびR15は、同一もしくは互いに異なって、置換基R14およびR16 と同じ意味を有し、任意に隣接する置換基R14もしくはR16と共に、飽和、不飽
和もしくは芳香族C4〜C8環を形成するか、またはそれらは電子吸引基である]
を有する。
【0043】 本発明の特に好ましい具体例によれば、式(XIII)の二座リガンドにおい
て、置換基R1は立体的に嵩高い基であり、好ましくはアリール環(分岐状C3
30アルキル基で2および6位が置換されると、より好ましい)または第3級C 3 〜C6アルキル基であり;置換基R2は水素またはメチルであり;置換基R14
よびR16は水素またはメチルであり;置換基R13は立体的に嵩高い基であり、好
ましくはアリール環(分岐状C3〜C30アルキル基で2および6位が置換される
と、より好ましい)または第3級C3〜C6アルキル基または、−NO2、Clも
しくはBrであり;R15は−NO2、Cl、Br、I、−CF3、−SO3 -、−S
2Rおよび−COO-からなる群から選択される電子吸引基である。
【0044】 本発明の触媒系が高分子ポリマーの製造において用いられるとき、置換基R1
は、フェニル基に結合した第2級または第3級炭素原子を好ましくは有する、分
岐状C3〜C30アルキル基で2および6位が置換されたアリール基であるのが好
ましい。 二座リガンドが式(XIII)に相当するとき、金属MはFe、Co、Niま
たはPdであるのが好ましい。遷移金属化合物が式(I)を有するとき、X基は
同一または互いに異なって、水素、メチル、Cl、BrまたはIであるのが好ま
しい;pは2または3であるのが好ましい;sは0であるのが好ましい。
【0045】 式(XIII)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は、当該分野
で公知の方法に従い、例えば国際特許出願WO98/42664号に記述のよう
に、製造することができる。 本発明の別の好ましい具体例によれば、式(III)のリガンドは、二座であ
る;橋架け基Bは構造式B−12[式中、ビシナルな2つの置換基R2は芳香環
を形成し;E1はOであり、E2はNであり、m=0、n=1およびqは−1であ
る]に相当し;該アニオン性二座リガンドは、式(XIV):
【化20】 [式中、R1、R2およびR13〜R16は、式(XIII)に関連して上記で報告し
た意味を有する] を有する。
【0046】 本発明の触媒系が、高分子ポリマーの製造に用いられるとき、R1は、好まし
くはフェニル基に結合した第2級または第3級炭素原子を有する、分岐状C3
20アルキル基で2および6位が置換されたアリール基であるのが好ましい。 二座リガンドが式(XIV)に相当するとき、金属Mは周期表の10族に属す
るのが好ましく、Niであるのがより好ましい;遷移金属化合物が式(I)を有
するとき、X基は同一または互いに異なって、水素、メチル、アリル、Cl、B
rまたはIであるのが好ましい;pは1であるのが好ましい;sは1であるのが
好ましい;遷移金属化合物が式(II)を有するとき、Aは、CH2CHCH2
CH2CHCHMe、CH2CHCMe2、CH2PhおよびCH265からなる
群から選択されるのが好ましい。
【0047】 リガンドLが式(XIV)に対応する式(I)の好ましい後期遷移金属化合物
は、例示のために以下のように報告される:
【化21】 。式中、Me=メチル、iPr=イソ−プロピル、tBu=tert−ブチルお
よびPh=フェニル。
【0048】 式(XIV)のリガンドおよび後期遷移金属との対応する錯体は、当該分野で
公知の方法に従い、例えば国際特許出願WO98/30609およびWO98/
42664号に記述のように、製造することができる。 本発明による触媒系の成分(B)は、式(IV): Al(CH2−CR345x6 yz (IV) [式中、R3、R4、R5、R6、x、yおよびzは、上述の意味を有する] の有機金属アルミニウム化合物の1またはそれ以上との水の反応生成物である。
該有機金属アルミニウム化合物と水とのモル比は、0.5:1〜100:1、好
ましくは0.8:1〜50:1の範囲である。該モル比の特に有利な値は、約1
:1である。
【0049】 本発明によれば、成分(B)は、式(IV)のもの以外の有機金属アルミニウ
ム化合物との組み合わせで、または当該分野で知られた他の相容れる助触媒との
混合物で、用いることができる。 置換基R3は、好ましくはC1〜C5アルキル基、より好ましくはC1〜C3アル
キル基、さらに好ましくはメチルもしくはエチルであり;R4は、好ましくは飽
和もしくは不飽和分岐C3〜C20アルキルもしくはアルキルアリール基、より好
ましくはC4〜C10アルキルもしくはアルキルアリール基であるか、または任意
に置換されたフェニル基であり;R5は、水素またはC1〜C5アルキル基である
のが好ましく;R6は、好ましくはC1〜C5アルキル基、より好ましくはイソブ
チル基である。
【0050】 上記有機金属アルミニウム化合物は、当該分野で公知の方法に従い、好ましく
は国際特許出願WO96/02580号に記述のように、適当に製造することが
できる。 本発明による触媒系において特に有利な有機金属アルミニウム化合物の下位群
は、式(IV)[式中、(CH2−CR345)基は、同一または互いに異なっ
て、β,δ−分岐基である]の化合物からなり;該有機金属アルミニウム化合物
は、式(XV): Al(CH2−CR35−CH2−CR789x6 yz (XV) [式中、 R3、R5、R6、x、yおよびzは上記で報告された意味を有し; R7およびR8は、同一または互いに異なって、直鎖状または分岐状、飽和または
不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7 〜C20アリールアルキルまたはアルキルアリール基であり; 置換基R3およびR7ならびに/またはR7およびR8は、3〜6の炭素原子を有す
る1または2の環を任意に形成し;R9は水素であるか、またはR7およびR8
同じ意味を有する] に相当する。
【0051】 これらの化合物の非限定的な例は、 トリス(2,4,4−トリメチルペンチル)アルミニウム(TIOA)、 ビス(2,4,4−トリメチルペンチル)アルミニウムヒドリド、 イソブチル−ビス(2,4,4−トリメチルペンチル)アルミニウム、 ジイソブチル−(2,4,4−トリメチルペンチル)アルミニウム、 トリス(2,4−ジメチルヘプチル)アルミニウムおよび ビス(2,4−ジメチルヘプチル)アルニウムヒドリドである。
【0052】 有機金属アルミニウム化合物の別の特に好ましい下位群は、式(IV)の化合
物[式中、(CH2−CR345)基は、同一または互いに異なって、β,γ−
分岐基である]により構成され;従って、該有機金属アルミニウム化合物は、式
(XVI): Al(CH2−CR35−CR789x6 yz (XVI) [式中、R3、R5〜R9、x、yおよびzは、式(XV)で上記で報告された意
味を有する] に相当する。
【0053】 該下位群において、R3は、好ましくはC1〜C5であり、より好ましくはC1
3アルキル基である;好ましい具体例によれば、該R3はメチルまたはエチルで
ある。R5は、水素であるのが好ましい。R7およびR8は、好ましくはC1〜C5
、より好ましくはC1〜C3アルキル基である。R9は好ましくは水素またはC1
5アルキル基、より好ましくはC1〜C3アルキル基である。
【0054】 この下位群内で、特に好ましい有機金属アルミニウム化合物は、 トリス(2,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ヘプチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ヘプチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−プロピル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジエチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−プロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−イソプロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−イソブチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−イソプロピル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−トリメチルシリル−プロピル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(1−メンテン−9−イル)アルミニウムならびに 炭化水素基の1つが水素に置きかえられた対応する化合物および 炭化水素基の1または2がイソブチル基で置きかえられたものである。特に好ま
しい化合物は、トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウムおよび
トリス(2,3−ジメチル−ブチル)アルミニウムである。
【0055】 有機アルミニウム化合物の後者の下位群は、当該分野で公知の方法に従い、特
にWO99/21899号(国際特許出願PCT/EP98/06732)に記
述のように製造することができる。 有機金属アルミニウム化合物の別の特に好ましい下位群は、式(IV)の化合
物[式中、(CH2−CR345)基は、同一または互いに異なって、β位にア
リール基を有する]により構成され;従って、該有機金属アルミニウム化合物は
、式(XVII): Al[CH2−C(Ar)R35xz (XVII) [式中、R3、R5、xおよびzは、上記で報告された意味を有し、xは3−zで
あり、Arは6〜20の炭素原子を有する置換または非置換アリール基である]
に相当する。
【0056】 該下位群において、R3は、C1〜C5アルキル基が好ましく;R5は水素または
1〜C5アルキル基が好ましく;Arは4−フルオロ−フェニル、4−クロロ−
フェニル、4−メトキシフェニル、4−ニトロフェニル、3−メチルフェニル、
3−イソプロピルフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフ
ェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,5−ジ
フルオロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェ
ニル、2,4,6−トリクロロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、
3,4,5−トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニルおよびペンタクロロ
フェニルからなる群から選択されるのが好ましい。
【0057】 この下位群内で、特に好ましい有機金属アルミニウム化合物は、 トリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム、 トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2−(3−イソプロピル−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス(2−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(3−メチル−2−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−フェニル−ペンチル)アルミニウム、 トリス[2−(ペンタフルオロフェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2,2−ジフェニル−エチル]アルミニウム、 トリス[2−フェニル−2−メチル−プロピル]アルミニウムおよび 炭化水素基の1つが水素で置きかえられた対応する化合物 である。
【0058】 特に好ましい化合物は、トリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム、ト
リス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウムおよびトリス
[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウムである。 有機アルミニウム化合物の下位群は、当該分野で公知の方法に従い、特に欧州
特許出願第99203110.4号に記述のように製造することができる。
【0059】 上述の有機金属アルミニウム化合物と水は、異なる方法で接触させることがで
きる。水は、ヘプタンまたはトルエンのような脂肪族または芳香族不活性炭化水
素溶媒中の溶液中の式(IV)のアルキルアルミニウム化合物に徐々に添加する
ことができ;式(IV)の化合物は、反応器中の湿式モノマーまたは溶媒とを接
触させ、、有機金属アルミニウム化合物の一部と任意に予備接触させた成分(A
)を次いで反応器中に導入することが好ましい。
【0060】 別の具体例によれば、水を、水和塩のごとき結合した形態で、反応させること
ができ、またはシリカのような不活性な支持体上に吸収もしくは吸着されること
ができる。さらなる具体例によれば、アルキルアルミニウム化合物(IV)を無
水ホウ酸またはホウ酸と反応させることができる。
【0061】 式(IV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の有機金属アルミニウ
ム化合物において、zは0または1である。当該分野で知られているように、ア
ルミニウムトリアルキルは少量のビスアルキル−アルミニウムヒドリドを含むこ
とがある;ヒドリド含有量は、長期保管期間の間に、保管温度に応じて、わずか
に変化しうる。従って、成分(B)は、式(IV)、(XV)、(XVI)およ
び/または(XVII)[式中、z=0およびz=1]の2つの有機金属アルミ
ニウム化合物の混合物であり、従ってアルミニウムに直接結合した水素原子と、
アルミニウム原子とのモル比(すなわち、全体のz値)は、分数であり、1より
小さい。
【0062】 本発明の触媒系の成分(A)と(B)は、異なる方法で接触させることができ
る。触媒系は、反応器中に導入する前に生成してもよく、またはその場で生成し
てもよい。 触媒系は、好ましくは、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、アルカンまた
はアルケンのような適当な非極性溶媒中の溶液中で、成分(A)と(B)を共に
混合することにより、液体触媒系を形成して、生成することができる。本発明の
触媒系を形成する好ましい方法は、成分(A)と一部の成分(B)とを最初に混
合し、次いで得られた混合物に残りの成分(B)の溶液、好ましくはトルエン中
の溶液を添加することからなる。
【0063】 成分(B)のアルミニウムと、化合物(A)の金属Mとのモル比は、好ましく
は50:1〜50,000:1、より好ましくは250:1〜5000:1、さ
らに好ましくは500:1〜2,500:1の範囲である。 本発明の触媒は、また、不活性支持体上でも用いることができる。これは、成
分(A)および/または(B)を、単独または混合物のいずれかで、シリカ、ア
ルミナ、シリカ/アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシアのような不活性
担体上に付着させることによりなされる。適当な不活性担体は、オレフィンポリ
マーまたはプレポリマーである。そのようにして得られた支持された触媒系は、
有利に気相重合において用いることができる。
【0064】 本発明による触媒系は、重合時間が長くなっても、触媒の不活性化が起こるこ
となく、従来のように重合方法において用いることができる。実際、出願人は、
驚いたことに、本発明の触媒系において成分(B)の使用が、触媒の大量な不活
性化を抑制し、そのことは通常先行技術において用いられる助触媒を用いると、
とりわけMAOを助触媒として用いるときに見られることを見出している。本発
明の触媒系により、7、8時間の重合の後にも、長期にわたって、高い触媒活性
が得られうる。
【0065】 従って、本発明の別の目的は、重合反応が上記の触媒系の存在下に行われるこ
とを特徴とする、1またはそれ以上のオレフィン性モノマーの単独重合または共
重合用の方法である。 該オレフィン性モノマーは、エチレン、C3〜C20α−オレフィン、C4〜C20 gem−置換オレフィン、C8〜C20芳香族置換α−オレフィン、C4〜C20環式
オレフィン、C4〜C20非共役ジオレフィンならびにC20〜C1000ビニルおよび
ビニリデン終末マクロマーからなる群から選択される。
【0066】 さらに、上記後期遷移金属触媒の極性モノマーに対する耐性を考慮して、不飽
和極性モノマーをそのうえ、重合または共重合することができる。該好ましい極
性モノマーには、エステル、エーテル、カルボキシレート、ニトリル、アミン、
アミド、アルコール、ハライド、カルボン酸等のような官能基を含有するC4
20オレフィンを含み;より好ましくは、これらの極性モノマーはビニルエステ
ル、ハライドまたはニトリルである。
【0067】 好ましい具体例によれば、本発明は、式CH2=CHR[式中、Rは水素また
はC1〜C20アルキル、C5〜C20シクロアルキルまたはC6〜C20アリール基で
ある]のα−オレフィンの1もしくはそれ以上の重合方法、または上記の極性モ
ノマーの1つとの、これらのα−オレフィンの1もしくはそれ以上の共重合方法
に関する。本発明の重合方法において用いられるのに適するα−オレフィンの非
限定的な例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、4,6−ジメチル−1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセンおよびアリルシクロヘキセンである;該α−オレフィンはエチレンで
あるのが好ましい。
【0068】 好ましい具体例によれば、本発明は、後期遷移金属化合物(A)において、リ
ガンドLが上記のような式(V)の二座リガンドであり、金属MがNiまたはP
dである本発明による触媒系の存在下に行われる、エチレン重合方法に関する;
本発明による特定な助触媒(B)の存在により、同じ触媒を用い、ただしMAO
を助触媒として用いて得られるポリエチレンと比べて、全体の枝分かれの数が多
く、低い融点を有する分岐状ポリエチレンを得ることができる。
【0069】 本発明による(共)重合方法は、液相または気相で行うことができる;前者の
場合、芳香族(好ましくはトルエン)または脂肪族(好ましくはプロパン、ヘキ
サン、ヘプタン、イソブタン、イソペンタン、シクロヘキサンまたはイソオクタ
ン;より好ましくはイソペンタンまたはイソオクタン)のいずれかの不活性炭化
水素溶媒の存在下に有利に行われる。 代わりに、(共)重合方法は、オレフィン溶媒中、特に直鎖状α−オレフィン
および/または高度に分枝したもしくは内部オレフィンの混合物中で行うことが
できる。
【0070】 出発のオレフィン性モノマーは、反応剤が気体のとき窒素またはヘリウム、ま
たは反応剤が液体の形態のとき液体溶媒のような不活性希釈剤と共に反応器に供
給することができる。 (共)重合温度は、好ましくは−20℃〜150℃、より好ましくは10℃〜
100℃、さらに好ましくは40〜90℃である。(共)重合圧力は、好ましく
は100〜10,000kPa、より好ましくは200〜8,000kPa、さ
らに好ましくは500〜2,000kPaである。
【0071】 触媒系の活性と反応条件に依り、10分から2時間の反応時間が適当と見出さ
れている。重合反応の終点で、水、メタノールまたは他のアルコールのような通
常の触媒不活性化剤を、反応を終わらせるために反応混合物に加えてもよい。反
応は空気の導入によっても終わることができる。
【0072】 以下の実験的な実施例は、説明のために記載するもので、限定する目的ではな
い。一般的手順および特性化 触媒系ならびに触媒成分(A)および(B)を用いた全ての操作は、窒素雰囲
気下で行った。重合溶媒 イソオクタン(2,4,4−トリメチルペンタン、99.8%純度)を長時間
の窒素パージによって乾燥し、次いでモレキュラーシーブ(含水量約1ppm)
に通過させた。 アルドリッチからの無水トルエン(99.8%純度)を4Åのモレキュラーシ
ーブ(含水量約3ppm)で乾燥させた。 エチレン(99.5%純度)を、4ÅのモレキュラーシーブおよびBTS触媒
(BASFより購入)を入れたカラムで精製し、水および酸素の含量を<1pp
mに減少させた。
【0073】固有粘度(I.V.) :ポリマーの固有粘度を、デカリン(データは表1に記載
)またはテトラヒドロナフタレン(THN)(データは表3に記載)中にて13
5℃で測定した。GPC分析 :高温GPC分析は以下のクロマトグラフィ条件を用いて行った: カラム:PLgel 2×混床−B、30cm、10ミクロン 溶媒:1,2−ジクロロベンゼンと抗酸化剤 流量:1.0ml/分 温度:140℃ 検出器:屈折率 較正:ポリスチレン
【0074】DSC分析 :DSC分析はパーキンエルマーDSC7で行った。以下の温度プロ
グラムを使用した: 温度1:−40℃ 時間1:3.0分 速度1:15.0℃/分 温度2:200℃ 時間2:3.0分 速度2:15.0℃/分 温度3:−40℃ 時間3:3.0分 速度3:15.0℃/分 温度4:200℃ 時間4:3.0分 速度4:15.0℃/分 温度5:−40℃ 表1および2に記載のTmおよびΔH値は、第2融点Tm2を表す。枝分かれ度 :J. Am. Chem. Soc. 120:4049-4050, 1998に記載の方法に従って、
1000個の炭素原子あたりの分枝の総数を、13C NMR分光法で1,2−C22Cl4を溶媒として用いて測定した。
【0075】触媒成分 成分(A): 式(V)に対応する触媒[(2,6−iPr2Ph)−N=C(Me)−C(
Me)=N−(2,6−iPr2Ph)]NiBr2を、WO96/23010の
実施例29に記載のようにして製造した。 式(V)に対応する触媒[(2,6−iPr2Ph)−N=C(An)−C(
An)=N−(2,6−iPr2Ph)]NiBr2(An=アセナフテンキノン
)を、WO96/23010の実施例31に記載のようにして製造した。 式(VI)に対応する触媒{2,6−[(2,6−iPr2Ph)−N=C(
Me)]ピリジル}FeCl2を、WO98/27124の実施例8に記載のよ
うにして製造した。 式(VI)に対応する触媒{2,6−[(2,4,6−Me3Ph)−N=C
(Me)]ピリジル}FeCl2を、WO98/27124の実施例11に記載
の手順に基づき、CoCl2に代えてFeCl2を用いて製造した。
【0076】成分(B): トリス(2,4,4−トリメチル−ペンチル)アルミニウム(TIOA) トリス(2,4,4−トリメチル−ペンチル)アルミニウムは、Liebigs An
n. Chem., Volume 629,14〜19頁 Zieglerら「Aluminiumtrialkyle und Dial
kyl-aluminiumhydride aus Aluminiumisobutyl-Verbindungen [Aluminum trialk
yls and dialkyl-aluminium hydrides from aluminum isobutyl compounds]」に
記載の方法に従って製造した。
【0077】(2,4,4−トリメチル−ペンチル)アルミノキサン(TIOAO) 実施例1、3〜5、13〜14および20、ならびに比較例3で使用する(2
,4,4−トリメチル−ペンチル)アルミノキサンは、トリス(2,4,4−ト
リメチル−ペンチル)アルミニウム(TIOA、上記のようにして製造)の0.
45Mトルエン溶液を約1/2当量の水と反応させることによって使用直前に製
造した。具体的には、3.29gのTIOA(9.00mmol)をセプタムキ
ャップ付き瓶中の20gのトルエンに溶解した。溶液を氷浴を用いて0〜4℃に
冷却し、温度を15℃以下に保ち、溶液を窒素でパージしながら81mlの水(
4.5mmol)を25mlの注射器を用いて4回にわけて加えた。得られた溶
液(9.0mmol、TIOAO)は反応器に導入できる状態であった。実施例
6、7および8で使用する助触媒はそれぞれ、水/TIOAのモル比0.65:
1、0.70:1および0.75:1を用いて上記手順に従って製造した。
【0078】トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウム(TTMBA) トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウムは、WO99/21
899(国際特許出願PCT/EP98/06732)に記載のようにして製造
した。
【0079】(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミノキサン(TTMBAO) (2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミノキサン(TTMBAO)は、上
記のように製造したトリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウム(
TTMBA)の0.45Mトルエン溶液と約1/2当量の水とを、反応温度を5
〜15℃の範囲に維持しながら反応させることによって使用直前に製造した。
【0080】(2−メチル−プロピル)アルミノキサン(TIBAO) TIBAOは、TIBA(アルドリッチより入手;カタログ番号25、720
−6、1996−7)の0.45Mトルエン溶液と1/2当量の水とを、反応温
度を5〜15℃の範囲に維持しながら反応させることによって使用直前に製造し
た。メチルアルモキサン(MAO) メチルアルモキサンは、トルエン中溶液(4.99% w/w Al)として
Witcoから入手した。
【0081】トリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム−Al(CH2 CHMePh)3 (TPPA) グローブボックス内で、α−メチル−スチレン(283g、2.3mol;ア
ルドリッチ、シーブで乾燥)を1リットルの3口フラスコ中で無水トルエン(約
300ml)に溶解した。Al{CH2CHMe23(TIBA、100ml、
0.395mmol、ex−Witco)を、室温で急速に攪拌した溶液に注射
器で10分間かけて加えた。反応フラスコをグローブボックスから取り除き、還
流冷却器および窒素ラインを換気フード中で取り付けた。イソブテン生成物を−
78℃のアセトン/ドライアイス浴に浸漬した目盛りつき回収容器を用いて回収
した。反応混合物を、90分間で内部温度110.7℃まで温めた。反応を16
時間還流させ(最終還流温度126.4℃)、イソブテンの理論的最大収率の約
100%(約3.0当量/Al)を得た。残りのオレフィンおよび溶媒を、ドラ
イアイス/アセトン浴を用いて真空中(50℃、0.05mbar、90分)で
除去し、162gのトリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウムを得た。
【0082】トリス(2−フェニル−プロピル)アルミノキサン(TPPAO) トリス(2−フェニル−プロピル)アルミノキサン(TPPAO)は、上記の
ように製造したトリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム(TPPA)の
0.45Mトルエン溶液と1/2当量の水とを、反応温度を5〜15℃の範囲に
維持しながら反応させることによって使用直前に製造した。実施例10で使用す
る助触媒は、上記手順に基づき、水/TPPAのモル比0.75:1を用いて製
造した。
【0083】トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム−Al[C 2CHMe(4−F−C64)]3 (TFPPA) グローブボックス内で、2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピレン(65
.1g、0.48mol;アクロス、シーブで乾燥)を250mlの3口フラス
コ中で乾燥トルエン(約70ml)に溶解した。Al{CH2CHMe23(T
IBA、27.9ml、0.120mol、ex−Witco)を、急速に攪拌
した溶液に注射器で10分間かけて加えた。反応フラスコをグローブボックスか
ら取り除き、還流冷却器および窒素ラインを換気フード中で取り付けた。イソブ
テン生成物を−78℃のアセトン/ドライアイス浴に浸漬した目盛りつき回収容
器を用いて回収した。反応混合物を、90分間で内部温度119.6℃まで温め
た。反応を16時間還流させ(最終還流温度123.5℃)、イソブテンの理論
的最大収率の約100%を得た。残りのオレフィンおよび溶媒を、ドライアイス
/アセトン浴を用いて真空中(60℃、0.05mbar、90分)で除去し、
50gのトリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウムを
得た。
【0084】トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミノキサン(TFP PAO) トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミノキサン(TF
PPAO)は、上記のように製造したトリス[2−(4−フルオロ−フェニル)
−プロピル]アルミニウム(TFPPA)の0.45Mトルエン溶液と1/2当
量の水とを、反応温度を5〜15℃に維持しながら反応させることによって使用
直前に製造した。実施例12で使用する助触媒は、上記手順に基づき、水/TF
PPAのモル比0.75:1を用いて製造した。
【0085】トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム−Al[CH 2CHMe(4−Cl−C64)]3 (TCPPA) グローブボックス内で、2−(4−クロロ−フェニル)−プロピレン(73.
2g、0.48mol;アクロス、シーブで乾燥)を250mlの3口フラスコ
中で無水トルエン(約80ml)に溶解した。Al{CH2CHMe23(TI
BA、30.0ml、0.128mol、ex−Witco)を、急速に攪拌し
た溶液に注射器で10分間かけて加えた。反応フラスコをグローブボックスから
取り除き、還流冷却器および窒素ラインを換気フード中で取り付けた。イソブテ
ン生成物を−78℃のアセトン/ドライアイス浴に浸漬した目盛りつき回収容器
を用いて回収した。反応混合物を、90分間で内部温度123.4℃まで温めた
。反応を18時間還流させ(最終還流温度124.4℃)、イソブテンの理論的
最大収率の約100%を得た。残りのオレフィンおよび溶媒を、ドライアイス/
アセトン浴を用いて真空中(60℃、0.05mbar、90分)で除去し、6
2gのトリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウムを得た
【0086】トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミノキサン(TCPP AO) トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミノキサン(TCP
PAO)は、上記のように製造したトリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プ
ロピル]アルミニウム(TCPPA)の0.45Mトルエン溶液と1/2当量の
水とを、反応温度を5〜15℃に維持しながら反応させることによって使用直前
に製造した。実施例16で使用する助触媒は、上記手順に基づき、水/TCPP
Aのモル比0.75:1を用いて製造した。トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニウム(TEMBA) トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニウムは、WO99/21
899(国際特許出願PCT/EP98/06732)に記載のようにして製造
した。
【0087】トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミノキサン(TEMBAO) トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミノキサン(TEMBAO)
は、上記のように製造したトリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニ
ウム(TEMBA)の0.45Mトルエン溶液と約1/2当量の水とを、反応温
度を5〜15℃に維持しながら反応させることによって使用直前に製造した。
【0088】触媒系の製造 一般に触媒系の製造は、室温で触媒(成分(A))および助触媒(成分(B)
)を15mlのトルエン中で予備混合し、混合物を最大2時間で攪拌下に維持す
ることによって行った。その後、得られた溶液を直ちに重合反応に使用した。い
くつかの場合においては、得られた触媒成分(A)の溶液を助触媒を保持する反
応器に直接注入した。
【0089】重合の試み 実施例1〜2および比較例1〜3 タービン攪拌機、蒸気温/水温制御装置および触媒注入系を備えた5リットル
反応器を、窒素でパージしながら150〜160℃まで一晩熱し、冷却し、その
後TIBA(0.25g)、トルエン(20mL)およびプロピレン(500g
)の混合物を用いて70℃で酸洗した。酸洗混合物を除去し、反応器を窒素で数
回パージした。その後反応器を、温度を20℃から50℃に上昇させ、エチレン
を全圧7.5barになるまで加えながら2.5Lのイソオクタンで充填した。
全圧はエチレンを供給することによって重合中一定に維持した。
【0090】 上記のように製造した9.0mmolのTIOAOを含有する助触媒溶液を、
注入系を用いて反応器に導入し、20gのトルエンを用いて洗浄した。一方で、
{2,6−[(2,4,6−Me3Ph)−N=C(Me)]ピリジル}FeC
2(22.9μmol)を、3.294gのTIOAO(9.0mmol)を
含有する22.88gのトルエン溶液と混合した。反応器に9.0mmolのT
IOAOを導入してから10分後、4.995g(5.00μmol)の活性鉄
化合物溶液(1時間熟成;表1に記載のAl/Fe予備混合比を有する)を、表
1に記載のAl/Fe比を含有する反応器に注入した(20mLのトルエンを使
用)。重合は50℃の一定温度で、840〜1100rpmの攪拌を用いて1時
間継続させた。
【0091】 その後、重合を5〜10mLのメタノールを注入することによって停止させた
。次いで加熱を停止し、エチレンを急速に排出し、スラリーポリエチレンをメタ
ノールで沈殿させて回収した。ポリエチレンの分画を乾燥し(70〜80℃、2
00mbar、窒素パージ)、あわせてポリエチレンの全収率を得た。 反応条件、ならびに得られたポリマーの重合収率および特性データを表1に示
す。
【0092】 実施例2では、エチレン重合はTTMBAOを助触媒に使用して同様の手順で
行った。比較例1および2では、エチレン重合はそれぞれMAOおよびTIBA
Oを助触媒に使用して同様の手順で行った。比較例3では、エチレン重合は、T
IOAを予備混合工程で使用し、TIOAOをオートクレーブ内で使用して同様
の手順で行った。 これらの実験における反応条件、ならびに得られたポリマーの重合収率および
I.V.を表1に示す。 得られたデータにより、本発明による触媒系が、当該技術において公知のその
他の助触媒で得られた重合特性に匹敵するかまたはそれよりも優れた重合活性を
提供できることが証明された。例えば、比較例2における従来技術の助触媒TI
BAOの使用は、本発明に基づいて成分(B)を使用した実施例1および2に比
較して、極めて低い活性を示した。
【0093】 図1〜3に実施例1、実施例2および比較例1でそれぞれ行った重合反応の動
力学的プロファイルを報告する。触媒重合活性(モノマー消費として測定)は時
間の関数(重合は時間=10分に開始)としてプロットした。プロットは15秒
の時間間隔ごとにエチレン消費量(g)を測定することによって得た。 図3によれば、MAOを助触媒に使用すると、エチレン消費パターンからも明
らかなように、重合の初期段階において触媒が著しく失活することがわかる。初
期のエチレン消費は極めて急速であるが、約15分後では重合は非常に遅い速度
で進行する。したがって、MAOを使用するときは、たとえ初期活性が高くても
、著しい触媒失活が重合の10〜15分後に発生する。
【0094】 これに対して、本発明による成分(B)が1以上存在するときは、触媒の失活
がすべて阻害される。図1および2において、エチレン消費が時間に応じて変化
しないことからも明らかなように、1時間以上経過しても顕著な触媒の減衰は観
察されない。 最後に、比較例3によれば、従来技術の教示に反して、例えばTIOAのよう
なアルミニウムアルキルを予備混合剤として使用することが、触媒系の完全な失
活を導くことが証明される。意外なことに、これは実施例1において証明される
ように、TIOAのアルモキサンを使用することによって発生しない。
【0095】実施例3〜4 触媒系の製造時および重合反応時にそれぞれ2つの異なる助触媒を使用したこ
と以外は、実施例1の手順に従ってエチレンを重合した。反応条件、ならびに得
られたポリマーの重合収率およびI.V.を表1に示す。実施例5〜12および比較例4 実施例5では、アンカー攪拌機、蒸気温/水温制御装置および触媒注入系を備
えた2.35リットル反応器を、窒素でパージしながら150−160℃まで一
晩熱し、冷却し、その後TIBA(0.25g)、トルエン(20mL)および
イソオクタン(500g)の混合物を用いて70℃で酸洗した。酸洗混合物を除
去し、反応器を窒素で数回パージした。その後反応器を、温度を20℃から50
℃に上昇させ、エチレンを全圧7.5barになるまで加えながら1.25Lの
イソオクタンで充填した。全圧はエチレンを供給することによって重合中一定に
維持した。 2.0mmolのTIOAO(モル比0.5:1の水およびTIOAを用いて
上記のように製造)を含有する、上記のようにして製造した助触媒溶液を、注入
系を用いて反応器に導入し、20gのトルエンを用いて洗浄した。
【0096】 一方で、{2,6−[(2,4,6−Me3Ph)−N=C(Me)]ピリジ
ル}FeCl2(16.0μmol)を、2.23gのTIOAO(6.1mm
ol)を含有する15.60gのトルエン溶液と混合した。反応器に2.0mm
olのTIOAOを導入してから10分後、0.985g(1.00μmol)
の活性鉄化合物溶液(15分間熟成;表1に記載のAl/Fe予備混合比を有す
る)を、表1に記載のAl/Fe比を含有する反応器に注入した(20mLのト
ルエンを使用)。重合は50℃の一定温度で、840〜1100rpmの攪拌を
用いて1時間継続させた。 その後、重合を5−10mLのメタノールを注入することによって停止させた
。次いで加熱を停止し、エチレンを急速に排出し、スラリーポリエチレンをメタ
ノールで沈殿させて回収した。ポリエチレンの分画を乾燥し(70〜80℃、2
00mbar、窒素パージ)、あわせてポリエチレンの全収率を得た。 反応条件、ならびに得られたポリマーの重合収率および特性データを表1に示
す。
【0097】 実施例6〜8では、エチレン重合は実施例5の手順に従って行ったが、TIO
AOは表1に記載の水/TIOA比を用いて製造した。 実施例9および10では、エチレン重合は実施例5の手順に従って行ったが、
TIOAOに代えてTPPAOを表1に記載の水/TPPA比で用いた。使用し
た触媒成分の量を表1に示す。 実施例11および12では、エチレン重合は実施例5の手順に従って行ったが
、TIOAOに代えてTFPPAOを表1に記載の水/TFPPA比で用いた。
使用した触媒成分の量を表1に示す。 比較例4では、エチレン重合は実施例5の手順に従って行ったが、TIOAO
に代えてMAOを助触媒に用い、表1に記載の触媒成分の量を用いた。 これらの実験における反応条件、ならびに得られたポリマーの重合収率および
特性データを表1に示す。
【0098】実施例13および比較例5 触媒として[(2,6−iPr2Ph)−N=C(Me)−C(Me)=N−
(2,6−iPr2Ph)]NiBr2を使用したこと以外は実施例1の手順に従
ってエチレンを重合した。また、比較例5では、TIOAOに代えてMAOを助
触媒として使用した。 反応条件および得られたポリマーの重合収率を表2に示す。 得られた結果によれば、本発明の触媒系がMAOを助触媒に使用した時の重合
活性に匹敵する重合活性を示すことが証明される。
【0099】実施例14 実施例14では、[(2,6−iPr2Ph)−N=C(An)−C(An)
=N−(2,6−iPr2Ph)]NiBr2(An=アセナフテンキノン)を触
媒として使用し、TIOAOを助触媒として使用したこと以外は実施例13の手
順に従ってエチレン重合を行った。反応条件、ならびに得られたポリマーの重合
収率および特性データを表2に示す。
【0100】実施例15〜19および比較例6 以下の実施例では、重合手順において触媒の予備混合工程を行わなかった。 実施例15では、5リットル反応器を酸洗し、その後実施例1に記載のように
2.5Lのイソオクタンで充填し、エチレンを全圧7.8barになるまで加え
た。上記のように製造した3.0mmolのTCPPAOを含有する助触媒溶液
を、注入系を用いて反応器に導入し、20gのトルエンを用いて洗浄した。一方
で、[(2,6−iPr2Ph)−N=C(An)−C(An)=N−(2,6
−iPr2Ph)]NiBr2 (An=アセナフテンキノン)(22.9μmo
l)を10.03gのトルエンに溶解した。TCPPAOを反応器に導入してか
ら10分後、2.579g(5.00μmol)の鉄化合物溶液を反応器に導入
した(20mLのトルエンを使用)。その結果、表2に記載のAl/Fe比が生
じた。重合は一定温度50℃で、840〜1100rpmの攪拌を用いて1時間
継続させた。
【0101】 その後、重合を5〜10mLのメタノールを注入することによって停止させた
。次いで加熱を停止し、エチレンを急速に排出し、ポリエチレン生成物を溶媒除
去によって単離した。ポリマーを乾燥し(70〜80℃、200mbar、窒素
パージ)、あわせてポリエチレンの全収率を得た。 反応条件、ならびに重合収率および特性データを表2に示す。
【0102】 実施例16では、エチレン重合は実施例15の手順に従って行ったが、TCP
PAOを表2に記載の水/TCPPA比で製造した。 実施例17では、エチレン重合は実施例15の手順に従って行ったが、TCP
PAOに代えてTFPPAOを助触媒として使用した。 実施例18では、エチレン重合は実施例15の手順に従って行ったが、TCP
PAOに代えてTTMBAOを助触媒として使用した。 実施例19では、エチレン重合は実施例15の手順に従って行ったが、TCP
PAOに代えてTEMBAOを助触媒として使用した。 比較例6では、エチレン重合は実施例15の手順に従って行ったが、MAOを
助触媒として使用した。 これらの実験における反応条件、ならびに得られたポリマーの重合収率および
特性データを表2に示す。
【0103】 図4に実施例15および17、ならびに比較例6でそれぞれ行った重合反応の
動力学的プロファイルを報告する。触媒重合活性(モノマー消費として測定)は
時間の関数(重合は時間=0分のときに開始)としてプロットした。プロットは
15秒の時間間隔ごとにエチレン消費量(g)を測定することによって得た。 図4によれば、MAOを助触媒に使用すると(比較例6)、エチレン消費パタ
ーンからも明らかなように、重合の初期段階において触媒が著しく失活すること
が示される。初期のエチレン消費は極めて急速であるが、約15分後では重合は
非常に遅い速度で進行する。したがって、MAOを使用するときは、たとえ初期
活性が高くても、著しい触媒失活が重合の10〜15分後に発生する。これに対
して、本発明による成分(B)が1以上存在するときは、触媒の失活が阻害され
る。図4においては、実施例15および17に関して、1時間以上経過しても触
媒の減衰は、ほとんどまったく観察されない。 また、表2に記載のデータから、本発明の触媒系が、MAOのような従来の助
触媒を含む触媒系で得ることができるポリマーに比べて、より高い全分枝数を有
するポリエチレンを得ることを可能にすることは明白である。事実、実施例15
〜19では、本発明の成分(B)を含有する触媒系が、67〜71分枝/100
0炭素原子と同等、すなわちMAOを助触媒として使用して得られる57.5分
枝/1000炭素原子(比較例6参照)よりもはるかに高い全分枝数を有するポ
リエチレンを与えることができる。 上記の分枝傾向を踏まえると、本発明の触媒系を用いて得られたポリエチレン
は、比較例6のそれよりもはるかに低い融点値を示す。
【0104】実施例20および比較例7〜8 磁性攪拌機、温度指示器およびエチレン供給ラインを備えた200mLのガラ
スオートクレーブを精製し、エチレンを用いて35℃で還流させた。室温で90
mlのヘキサンを導入した。 触媒系は、10mlのヘキサン中でTIOAO(Al/H2O=2.1)、T
IOAまたはMAO、ならびに5分間攪拌した後に表3に記載の最小可能量のト
ルエンに溶解した{2,6−[(2,6−iPr2Ph)−N=C(Me)]ピ
リジル}FeCl2を連続的に導入することによって別に製造した。 攪拌して5分後、溶液をエチレン流下でオートクレーブに導入した。反応器を
閉鎖し、温度を50℃まで上昇させた。次いでオートクレーブを4.6barg
に加圧し、エチレンを供給することによって全圧を一定に維持した。 10分後、反応器を冷却および脱ガスし、1mlのMeOHを導入することに
よって反応を停止させた。得られたポリマーを酸性MeOHで洗浄し、次いでM
eOHで洗浄し、最後に60℃のオーブン中にて真空下で乾燥させる。 重合条件、得られた収率およびIVデータを表3に示す。 表3に記載の結果から、本発明による触媒系が意外にもMAOを助触媒として
使用する当該技術において公知の触媒系と同様に活性であることは明らかである
。予想外なことに、TIOAのようなアルミニウムアルキルの使用は、比較例8
で証明されるように、オレフィン重合において全く不活性である。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 重合時間に対する本発明による触媒系の重合活性を図表で表したグラフを示す
【図2】 重合時間に対する本発明による触媒系の重合活性を図表で表したグラフを示す
【図3】 先行技術の触媒系の重合活性が、重合時間に対して図表で表されたグラフを示
す。
【図4】 先行技術の触媒系のものと比較して、重合時間に対する本発明による触媒系の
重合活性を図表で表したグラフを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 HOEKSTEEN,66 2132 MS H OOFDDORP THE NETHER LANDS (72)発明者 ホルトン,アンドリュー,ディー. オランダ、エヌエル−1077 アールシー アムステルダム、ティティアーンストラー ト 1 (72)発明者 ダロッコ,ティジアーノ イタリア、アイ−44100 フェラーラ、ヴ ィア イー.ファロルフィ、3 (72)発明者 ヴァン ケッセル,ゲラルド,エム.,エ ム. オランダ、エヌエルー4191 ティービー ゲルダーマルセン、コニングッスピル 6 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AC00A AC46A AC47A AC48A BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC25B BC26B BC27B EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB15 EB21 EB23 EB25 EB26 EB29 GA01 GA04 GA06 GA16 GA19 GA21 GB01 4J128 AA01 AB00 AC00 AC46 AC47 AC48 BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC25B BC26B BC27B EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB15 EB21 EB23 EB25 EB26 EB29 GA01 GA04 GA06 GA16 GA19 GA21 GB01 【要約の続き】 らなる、新規なオレフィン重合用触媒系を開示する。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の成分: (A)1またはそれ以上の、式(I)または(II): LMXpX’S (I) LMA(II) [式中、 Mは、元素の周期表の8、9、10または11族に属する金属であり; Lは、式(III): 【化1】 [式中、 Bは、周期表の13〜17族に属する原子の1またはそれ以上を任意に含有する
    、E1とE2を連結するC1〜C50橋架け基であり; E1およびE2は、同一または互いに異なって、周期表の15族または16族に属
    する元素であり、かつ該金属Mに結合し; 置換基R1は、同一もしくは互いに異なって、水素、周期表の13〜17族に属
    する原子の1もしくはそれ以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和
    もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C1〜C20アルキリデン、C3〜C20シクロ
    アルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールおよびC7〜C20
    リールアルキル基からなる群から選択されるか、または2つの隣接するR1置換
    基が、4〜20の炭素原子を有する飽和、不飽和もしくは芳香族C4〜C8環を形
    成し; mおよびnは独立して、E1およびE2の原子価数を満たすような、0、1または
    2であり; qは、化合物(I)または(II)が全体で中性であり、MXpX’SまたはMA
    の酸化状態が満たされるような二座または三座リガンドの電荷である] の二座または三座リガンドであり; 置換基Xは、同一または互いに異なって、水素、ハロゲン、−R、−OR、−O
    SO2CF3、−OCOR、−SR、−NR2および−PR2基 [式中、R置換基は、周期表の13〜17族に属する原子の1またはそれ以上を
    任意に含有する、直鎖状または分岐状、飽和または不飽和C1〜C20アルキル、
    3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールま
    たはC7〜C20アリールアルキル基である]からなる群から選択されるモノアニ
    オン性シグマリガンドであるか;または 2つのX基は3〜20の炭素原子を含有するメタラサイクル環を形成し; X’は、配位原子がN、P、OまたはSであるモノ−オレフィンおよび中性なル
    イス塩基から選択される配位リガンドであり; pは、0〜3の範囲の整数であり; sは、0〜3の範囲であり; Aは、π−アリルまたはπ−ベンジル基である] を有する後期遷移金属化合物;および (B)式(IV): Al(CH2−CR345x6 yz (IV) [式中、 いずれの(CH2−CR345)基においても、同一または互いに異なり、 R3は、1もしくはそれ以上のSiもしくはGe原子を任意に含有する、直鎖状
    もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアル
    キルもしくはC7〜C20アルキルアリール基であり; R4は、直鎖状アルキルもしくはアルケニル基とは異なり、1もしくはそれ以上
    のSiもしくはGe原子を任意に含有する、飽和もしくは不飽和C3〜C20アル
    キル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリ
    ールもしくはC7〜C20アリールアルキル基であり;または R3およびR4は一緒になってC4〜C6環を形成し; R5は、水素または、1もしくはそれ以上のSiもしくはGe原子を任意に含有
    する、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C6〜C 20 アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくはアリールアルキル基であり; R6は、直鎖状もしくは分岐状、飽和もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3
    20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールもしくは
    7〜C20アリールアルキル基であり; xは、1〜3の範囲の整数であり; zは、0または1であり; yは、3−x−zである] の有機金属アルミニウム化合物の1またはそれ以上との水の反応生成物 [該有機金属アルミニウム化合物と水のモル比が0.5:1〜100:1である
    ] を、接触させることにより得られうる生成物からなる、オレフィン重合用触媒系
  2. 【請求項2】 式(I)または(II)の遷移金属化合物において、該金属
    Mが、Fe、Co、Rh、Ni、PdおよびPtからなる群から選択されること
    を特徴とする請求項1による触媒系。
  3. 【請求項3】 式(III)のリガンドLにおいて、該橋架け基Bが、 【化2】 [式中、 Gは、周期表の14族に属する元素であり; rは、1〜5の範囲の整数であり; E3は、周期表の16族に属する元素であり、 E4は、周期表の13族または15族に属する元素であり; 置換基R2は、同一または互いに異なって、水素、周期表の13族〜17族に属
    する原子の1もしくはそれ以上を任意に含有する、直鎖状もしくは分岐状、飽和
    もしくは不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリ
    ール、C7〜C20アルキルアリールおよびC7〜C20アリールアルキル基からなる
    群から選択されるか;または 2つのR2置換基は、4〜20の炭素原子を有する、飽和、不飽和もしくは芳香
    族C4〜C8環を形成するか、または それらは、13族〜16族元素の1もしくはそれ以上を任意に含有する、多環式
    環系を形成し; 置換基R1および置換基R2は、13族〜16族の元素の1またはそれ以上を任意
    に含有する、4〜20の炭素原子を有する、置換もしくは非置換、飽和、不飽和
    もしくは芳香族C4〜C8環を任意に形成する] :からなる群から選択される構造式に相当することを特徴とする請求項1または
    2による触媒系。
  4. 【請求項4】 式(III)のリガンドLにおいて、E1およびE2がN、P
    、OおよびSからなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かによる触媒系。
  5. 【請求項5】 式(III)のリガンドLにおいて、置換基R1が、2およ
    び6位がC1〜C10アルキル基で置換されたC6〜C20アリール基であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかによる触媒系。
  6. 【請求項6】 式(I)の遷移金属化合物において、 Xが水素、メチル、フェニル、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、 X’がトリフェニルホスフィン、トリ(C1〜C6アルキル)ホスフィン、トリシ
    クロアルキルホスフィン、ジフェニルアルキルホスフィン、ジアルキルフェニル
    ホスフィン、トリフェノキシホスフィン、トリメチルホスフィン、ピリジン、置
    換ピリジン、ジ(C1〜C3アルキル)エーテルおよびテトラヒドロフランからな
    る群から選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかによる触媒系。
  7. 【請求項7】 式(II)の遷移金属化合物において、Aが、CH2CHC
    2、CH2CHCHMe、CH2CHCMe2、CH2PhおよびCH265基か
    らなる群から選択されたπ−アリルまたはπ−ベンジル基であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかによる触媒系。
  8. 【請求項8】 − 式(III)のリガンドにおいて、橋架け基Bが構造式
    B−1 [式中、GがCであり、E1およびE2がNであり、mおよびnが1であり、qが
    0である] に相当し、そのリガンドが式(V): 【化3】 [式中、R1およびR2は請求項1および3で報告された意味を有する] を有し、および − 該金属MがNiまたはPdであることを特徴とする請求項1〜3による触媒
    系。
  9. 【請求項9】 置換基R1が、2および6位がC1〜C10アルキル基で任意に
    置換されたC6〜C20アリール基であり; 置換基R2が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルおよびベン
    ジルからなる群から選択されるか、 または置換基R2が一緒になって単もしくは多環式環系を形成していることを特
    徴とする請求項8による触媒系。
  10. 【請求項10】 − 式(III)のリガンドにおいて、Bが構造B−17
    [式中、E4がNであり、E1およびE2がNであり、mおよびnが1であり、q
    が0である] に相当し、そのリガンドが式(VI): 【化4】 [式中、R1およびR2は請求項1および3で報告された意味を有する] を有し、および − 該金属MがFe、Ru、CoおよびRhからなる群から選択されることを特
    徴とする請求項1および3による触媒系。
  11. 【請求項11】 置換基R1が、2および6位がC1〜C10アルキル基で任意
    に置換されたC6〜C20アリール基であり; 置換基R2が水素またはメチルであることを特徴とする請求項10による触媒系
  12. 【請求項12】 成分(B)において、該有機金属アルミニウム化合物と水
    とのモル比が、0.8:1〜50:1であることを特徴とする請求項1による触
    媒系。
  13. 【請求項13】 式(IV)において、 R3が、C1〜C5アルキル基であり; R4が分岐C3〜C20アルキルまたはアルキルアリール基であり; R5が水素またはC1〜C5アルキル基であり; R6がC1〜C5アルキル基であることを特徴とする請求項1による触媒系。
  14. 【請求項14】 成分(B)において、該有機金属アルミニウム化合物が式
    (XV): Al(CH2−CR35−CH2−CR789x6 yz (XV) [式中、 R3、R5、R6、x、yおよびzは請求項1で報告された意味を有し; R7およびR8は、同一または互いに異なって、直鎖状または分岐状、飽和または
    不飽和C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7 〜C20アリールアルキルまたはアルキルアリール基であり; 置換基R3およびR7ならびに/またはR7およびR8は、3〜6の炭素原子を有す
    る1または2の環を任意に形成し; R9は水素であるか、またはR7およびR8と同じ意味を有する] を有することを特徴とする請求項1による触媒系。
  15. 【請求項15】 該有機金属アルミニウム化合物が、トリス(2,4,4−
    トリメチルペンチル)アルミニウム(TIOA)、ビス(2,4,4−トリメチ
    ルペンチル)アルミニウムヒドリド、イソブチル−ビス(2,4,4−トリメチ
    ルペンチル)アルミニウム、ジイソブチル−(2,4,4−トリメチルペンチル
    )アルミニウム、トリス(2,4−ジメチルヘプチル)アルミニウムおよびビス
    (2,4−ジメチルヘプチル)アルニウムヒドリドからなる群から選択されるこ
    とを特徴とする請求項14による触媒系。
  16. 【請求項16】 成分(B)において、該有機金属アルミニウム化合物が、
    式(XVI): Al(CH2−CR35−CR789x6 yz (XVI) [式中、R3、R5〜R9、x、yおよびzは、請求項1および14で報告された
    意味を有する] を有することを特徴とする請求項1による触媒系。
  17. 【請求項17】 該有機金属アルミニウム化合物が、 トリス(2,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−ヘプチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−エチル−ヘプチル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−プロピル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジエチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−プロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−イソプロピル−3−メチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−イソブチル−3−メチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2,3,3−トリメチル−ヘキシル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3,3−ジメチル−ペンチル)アルミニウム、 トリス(2−イソプロピル−3,3−ジメチル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−トリメチルシリル−プロピル)アルミニウム、 トリス(2−メチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−エチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2,3−ジメチル−3−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(1−メンテン−9−イル)アルミニウムならびに 炭化水素基の1つが水素に置きかえられた対応する化合物および 炭化水素基の1またはそれ以上がイソブチル基で置きかえられたもの からなる群から選択されることを特徴とする請求項16による触媒系。
  18. 【請求項18】 成分(B)において、該有機金属アルミニウム化合物が、
    式(XVII): Al[CH2−C(Ar)R35xz (XVII) [式中、R3、R5、xおよびzは、請求項1で報告された意味を有し、 Arは6〜20の炭素原子を有する置換または非置換アリール基である] を有することを特徴とする請求項1による触媒系。
  19. 【請求項19】 該有機金属アルミニウム化合物が、 トリス(2−フェニル−プロピル)アルミニウム、 トリス[2−(4−フルオロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2−(4−クロロ−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2−(3−イソプロピル−フェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス(2−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(3−メチル−2−フェニル−ブチル)アルミニウム、 トリス(2−フェニル−ペンチル)アルミニウム、 トリス[2−(ペンタフルオロフェニル)−プロピル]アルミニウム、 トリス[2,2−ジフェニル−エチル]アルミニウム、 トリス[2−フェニル−2−メチル−プロピル]アルミニウムおよび 炭化水素基の1つが水素で置きかえられた対応する化合物 からなる群から選択されることを特徴とする請求項18による触媒系。
  20. 【請求項20】 重合反応が、請求項1〜19のいずれかで請求した触媒系
    の存在下に行われることを特徴とする、1またはそれ以上のオレフィン性モノマ
    ーの単独重合または共重合の方法。
  21. 【請求項21】 該オレフィン性モノマーが、エチレン、C3〜C20α−オ
    レフィン、C4〜C20gem−置換オレフィン、C8〜C20芳香族置換α−オレフ
    ィン、C4〜C20環式オレフィン、C4〜C20非共役ジオレフィンならびにC20
    1000ビニルおよびビニリデン終末マクロマーからなる群から選択されることを
    特徴とする請求項20による方法。
  22. 【請求項22】 該α−オレフィンが、 式CH2=CHR [式中、 Rは、水素またはC1〜C20アルキル、C5〜C20シクロアルキルまたはC6〜C2 0 アリール基である] を有することを特徴とする請求項21による方法。
  23. 【請求項23】 該オレフィン性モノマーが、エステル、エーテル、カルボ
    キシレート、ニトリル、アミン、アミド、アルコール、ハライドおよびカルボン
    酸からなる群から選択される1またはそれ以上の官能基を含有する極性C4〜C2 0 オレフィンであることを特徴とする請求項20による方法。
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