JP2002529373A - コンホメーション特異的抗vonWillebrand因子抗体 - Google Patents

コンホメーション特異的抗vonWillebrand因子抗体

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JP2002529373A JP2000578350A JP2000578350A JP2002529373A JP 2002529373 A JP2002529373 A JP 2002529373A JP 2000578350 A JP2000578350 A JP 2000578350A JP 2000578350 A JP2000578350 A JP 2000578350A JP 2002529373 A JP2002529373 A JP 2002529373A
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ロバート・アイ・ハンディン
フアビン・ユアン
アン・マクレオド
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ザ ブリガム アンド ウィメンズ ホスピタル,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明はヒトvon Willebrand因子の活性コンホメーションに特異的に結合する抗体及び抗体のフラグメントに関する。最も好ましいのは、組換えにより産生された一本鎖可変イムノグロブリンフラグメントである。該抗体及び抗体のフラグメントは血栓形成部位にのみ作用し、循環している血小板の通常の活性を妨害しないので、広範な適用において抗血栓剤としての使用に特に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (本発明の分野) 本発明は、ヒトvon Willebrandの活性コンホメーションを認識し、この因子と
血小板との間の相互作用を阻害する単剤あるいは多剤を含んでいる組成物に関す
る。その組成物は患者の血栓形成を阻止するため、治療的にあるいは予防的に使
用され得る。組成物はまた血栓ができる可能性のある部位を検出するために診断
的に使用されてもよい。
【0002】 (本発明の背景技術) アテローム性動脈硬化型プラークから発生する血栓症は、アメリカ合衆国にお
ける罹患率と死亡率の主な原因である。血栓形成における初期現象は、損傷した
、あるいは病変した動脈壁への血小板の接着である。接着は血管壁の組成物と血
小板表面上の受容体との間の架橋である、糖蛋白Ib/IX/V複合体を一次的
に形成する血漿蛋白、von Willebrand因子により亢進され、安定化される。他の
細胞や血漿蛋白が関与している接着現象とは別とされるこの相互作用には2つの
独特な特性がある。第1に血小板とのvWFの相互作用は、動脈、細動脈、及び
毛細血管中に存在する高いずり(shear)/高い血流条件下で血小板を血管壁に接
着させたままできる唯一の反応である。第2にvWFは、コンホメーション変化
をしなければ血小板受容体に結合できない唯一の血漿接着蛋白である。
【0003】 血小板受容体に結合する抗体(例えば、EP 747,060;WO 96/17078;及びUS 5,
336,618参照)、あるいはペプチド(例えば、US 5,688,912;US 5,493,007;US
5,114,842;WO 93/16712;及びEP 319,315参照)を導入することにより血栓形成
を阻止する試みがなされてきた。そのような薬剤の使用に伴う問題の1つは、そ
れらの抗体及びペプチドが循環しているすべての血小板の機能を非選択的に阻害
することである。血栓部位に特異的に作用して血小板接着を阻害する薬剤の開発
は、脳卒中、心筋梗塞、及び関連した様態の治療や防止において明白な前進とな
るだろう。そのような薬剤が、血管が閉塞していく危険性のある部位を同定する
ため診断的に使用されることもあるがそれは同じぐらい重要なことであろう。
【0004】 (本発明の概要) 組換えDNAやファージディスプレイの技術を用いて、活性vWFを特異的に
認識し、その血小板接着の促進能を妨害するマウスの抗ヒトvWF抗体が作成さ
れた。該抗体は血栓形成部位においては作用するが、循環中の、不活性な形態で
あるvWFには結合しない。このことが、より安全でより有効な抗血栓剤を実現
した。
【0005】 その第1の態様において、本発明は、ヒトvWFの活性コンホメーションに選
択的に結合し、それにより血小板との相互作用能を阻害する抗体からなる組成物
に関する。ここで用いられる「選択的結合」という語は、vWFが不活性である
ときと比較して活性コンホメーションであるときに、抗体が少なくとも10倍、
好ましくは少なくとも100倍vWFに対する高いアフィニティを有することを
意味する。相対的なアフィニティは、vWFがリストセチンのような活性化剤の
存在下及び非存在下の双方で検討される標準的なバインディングアッセイを用い
て測定可能である。特に示されない限り「抗体」という語は、インタクトな抗体
のみならず抗原への結合能を保持しているフラグメント、特には組換えで改変さ
れたフラグメントのこともいう。抗体の存在下vWF誘発性の血小板凝集量にお
いて統計的に有意な減少がみられれば、血小板結合の阻害が起こっていることに
なる。最も好ましい実施の形態において組換えで産成されたイムノグロブリンの
一本鎖可変領域(ScFv)フラグメントはvWF−A1のエピトープに対して
配向する。典型的には、ScFvフラグメントはマウス由来であり、治療的投与
のためにデザインされた組成物は、薬学的に許容されるキャリアを含んでいる。
【0006】 第2の態様において、本発明はヒトvWFの活性コンホメーションに選択的に
結合するScFvフラグメントを同定する方法に関する。該方法はヒトvWFの
A1領域由来の免疫原(ペプチドあるいはペプチドをコード化している核酸)を
用いて動物、好ましくはマウスを免疫することを含む。免疫処置後、mRNAは
該動物から単離され、そのフラグメントをディスプレイできるバクテリオファー
ジ中でScFv cDNAライブラリーを産生するのに利用される。該ライブラ
リーは、その後スクリーニングされてvWFの活性コンホメーションに選択的に
結合するフラグメントを発現しているファージが同定される。活性コンホメーシ
ョンを呈示するvWFを誘発する薬剤の存在及び非存在中下、あるいはvWF誘
発性の血小板凝集の阻害を検討することにより、結合は直接的に検定され得る。
適切なファージが同定されるとすぐに、ScFvフラグメントをコード化してい
るDNAは回収され、発現ベクター中でサブクローニングされる。最後に、組換
えScFvが該ベクターで形質転換された宿主細胞中で産生され精製される。こ
のような方法で得られたScFvフラグメントは本発明の一部である。
【0007】 本発明はまた上述のタイプの抗体、すなわちヒトvWFの活性コンホメーショ
ンに選択的に結合する抗体を含む医薬組成物を投与することにより、患者におけ
る血栓形成を阻止する方法に関する。該医薬組成物は、活性化vWFの血小板へ
の結合を阻止するのに十分な用量で投与されるべきであり、治療的に投与されて
もあるいは予防的に投与されてもよい。治療的には、該組成物は、血管が閉塞し
た患者に単独で投与されても、あるいは組織プラスミノゲンアクチベーターある
いはストレプトキナーゼのような血栓溶解剤投与と組み合わせて投与されてもよ
い。予防的には、該組成物は、アテローム性動脈硬化症のために血栓症の危険性
のある、あるいは、例えば血管形成術、ステント設置、あるいは移植片挿入とい
った血管閉塞の危険性をもたらす処置中の患者に投与されてもよい。
【0008】 抗体は、検出可能に標識されていても、また血栓がおこる可能性のある、例え
ばプラーク破綻や血管損傷のある脈管構造中の部位を確定する画像技術と組み合
わせて利用されてもよい。ScFvフラグメントはしばしば非特異性結合の原因
となる抗体の領域が欠けているため、in vivo診断的処置に関する限りこれらの
フラグメントは好ましい。
【0009】 (本発明の詳細な説明) 本発明は、vWFの活性化されたコンホメーションを特異的に認識し、vWF
の血小板との相互作用を阻止する抗体に関する。それはScFvコンホメーショ
ン特異的なフラグメントを作成する方法、及びそれら抗体を診断的、治療的、そ
して予防的に使用する方法を含む。
【0010】 (発明の実施の形態) A.vWFの活性コンホメーションに選択的に結合する抗体 抗体を作成する方法及び検出する方法は、Harlow 他、Antibodies:A Laborat ory Manual 、Cold Spring Harbor Laboratory、N.Y.(1988);Klein、Immunolo gy:The Science of Self-Nonself Discrimination (1982);Kennett他、Monoc lonal Antibodies and Hybridomas:A New Dimension in Biological Analyses
(1980);及び、Campbell、Laboratory Techniques in Biochemistry and Mole cular Biology (1984)の中の「Monoclonal Antibody Technology」といった多
数の標準的な文献の中で示されている。コンホメーション特異的な抗体を産生す
るプロセスは、インタクトなvWF蛋白を適切な動物に注射する、あるいは好ま
しくは、血小板と相互作用すると思われるvWFの領域に相当するように作成さ
れた短いペプチド、すなわちA1ドメイン由来のペプチドを注射することを含ん
でいてもよい。別法として、vWFあるいはvWFの一部分をコード化している
核酸が動物に投与されてもよい(U.S. 5,589,466;U.S. 5,580,859;及びU.S. 5
,703,055参照)。免疫化に好ましい動物はマウスである。
【0011】 「抗体」という語は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、及び抗原へ
の結合は維持しているこれら抗体のフラグメントをいう。ポリクローナル抗体は
、抗原で免疫された動物の血清由来である。モノクローナル抗体はハイブリドー
マ技術を用いて調製され得る(Kohler他、Nature 256:495(1975);Hammerlin
g他、Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas中、Elsevier、N.Y. pp 56
3-681(1981))。一般にこの技術は抗原を用いて動物(通常、マウス)を免疫し
、該免疫された動物から脾細胞を抽出し、該脾細胞をミエローマ細胞、例えばS
O細胞と融合することを含む。融合後、形成されるハイブリドーマ細胞は選
択的にHAT培地で維持され、その後限界希釈(Wands他、Gastroenterology 80
:224-232(1981))によりクローニングされる。そのような選択により得られ
た細胞は、その後アッセイされてvWFの活性コンホメーションに特異的に結合
することができる抗体を分泌するクローンが同定される。抗原と結合するフラグ
メントは、パパイン(Fabフラグメントの産生用)あるいはペプシン(F(a
b’)フラグメントの産生用)のような酵素を用いてインタクトな抗体を蛋白
分解して切断することにより産生されてもよい。
【0012】 抗体のvWFへの結合を測定するのに適切なアッセイは、本技術分野において
よく知られている。例えば、「2部位」あるいは「サンドイッチ」アッセイとし
ても知られるラジオイムノアッセイあるいはイムノアッセイが利用されてもよい
(Chard、Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology中の
「An Introduction to Radioimmune Assay and Related Techniques」North Hol
land Publishing Co.、N.Y.(1978)参照)。そのようなアッセイの1つの変形
として、テストされるべき抗体が1つの固体の担体で固定化され、その後リスト
セチンのような活性化剤の存在下、及び非存在下において検出可能に標識された
vWFを含む溶液と一緒にインキュベートされる。非特異的結合は、過剰量の非
標識vWFと活性化剤の存在下、平行してインキュベーションを行うことにより
測定され得る。この非特異的結合を、総結合量、すなわち非標識vWFのない場
合の結合から差し引けば、テストされたそれぞれのサンプルの特異的結合となる
。洗浄、攪拌、振盪、濾過等のような他の段階が必要に応じて本アッセイに含ま
れ得る。典型的には、洗浄のステップは、溶液中に残っているリガンドから結合
したリガンドを分離した後と、例えば放射性アイソトープをカウントすることに
よる結合量の測定前が含められる。別法として、活性化されたvWFの存在下、
抗体の血小板凝集への阻害能を検定するアッセイが用いられてもよい。
【0013】 vWFの活性コンホメーションへ結合するとして同定された抗体は、その結果
に関してスキャッチャード分析をするのに十分な濃度範囲で再検討されるのが特
に望ましい。このタイプの分析は本技術分野においてよく知られているもので、
抗原に対する抗体のアフィニティを測定するのに利用されることが可能である(
例えば、Ausubel他、Current Protocols in Molecular Biology、pp 11.2.1-11.
2.19(1993);Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biolog y 、Work他、N.Y.(1978)参照)。コンピュータープログラムが結果の分析の助
けに利用されてもよい(例えば、P. Munson他、Methods Enzymol.92:543-577(1
983);McPheson、「Kinetic, EBDA Ligand, Lowry-A Collection of Radioliga
nd Binding Analysis Programs」、Elsevier-Biosoft、U.K.(1985)参照)。
【0014】 B.ScFvフラグメント ScFvフラグメントはVのアミノ末端にペプチド結合によりVのカルボ
キシ末端に結合された一本鎖として合成されたVとVの抗体ポリペプチド鎖
からなる蛋白である。これらペプチドをE.coli中で組換えにより産成する方法は
本技術分野においてよく知られている(Bird他、Science 242:423-426(1988)
;Huston他、Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 85:5879-5883(1998);及び de Kr
uif他、J. Mol. Biol. 248:97-105(1995)参照)。これらフラグメントを産生
する如何なる方法も本発明で使用可能であるが、好ましい方法はvWFのA1領
域由来のペプチドを用いてマウスを免疫することからなる方法である。免疫後、
脾臓のmRNAが、マウスから採取され、そしてScFvフラグメントをディス
プレイするバクテリオファージ中のcDNAライブラリーを作成するのに利用さ
れる。ファージは、その後スクリーニングされてvWFの活性化された形態と特
異的に相互作用するcDNAが決定される。ScFvセグメントはこれらファー
ジから回収され、発現ベクターに組み込まれ、そしてE.coli中でクローニングさ
れる。バクテリアによって産生された組換えScFvフラグメントは精製され更
に活性化された及び不活性のvWFの双方に対する結合アフィニティがテストさ
れる。
【0015】 この手順を用いて、組換え抗体のフラグメントが得られ、3つの重要な特性:
1)本フラグメントは、先の免疫によりあるいはリストセチンのような活性化剤
への暴露により活性化されているvWFにのみ結合する;2)本フラグメントは
、リストセチン誘導性の血小板凝集アッセイを用いて測定されるような血小板へ
のvWFの結合を阻害する;及び3)本フラグメントは、固定化されたvWFに
対する血流中での血小板接着を阻害する、という特性を有する。これらフラグメ
ントの選択性により、本フラグメントは抗血栓剤として患者へ投与するようデザ
インされた医薬組成物としての使用に適したものとなる。
【0016】 C.抗体の治療的診断的使用 vWFの活性コンホメーションに特異的な抗体を含む医薬組成物は、不安定性
狭心症や急性心筋梗塞を含む冠動脈虚血性症候群を治療あるいは阻止するのみな
らず、脳血管及び末梢血管の虚血を治療するのにも使用されてもよい。その組成
物はまた、ステント設置、バルーン血管形成術、あるいは移植片挿入のような治
療的処置と組み合わせて使用されてもよい。
【0017】 如何なる投与経路及び剤形も本発明に適合し、そしてコンホメーション特異的
抗体は単独の活性化剤として投与されても、あるいは血栓溶解剤のような他の治
療的に活性の薬物と組合せて投与されてもよい。一般に、静脈内、動脈内、筋肉
内、腹腔内、皮内、あるいは皮下の経路による非経腸的な送達が好ましい。
【0018】 剤形については本技術分野において標準となっている方法を用いて調製されて
もよい(例えば、Remington's Pharmaceutical Science、16th ed.、A. Oslo ed
.、Easton、PA(1980)参照)。活性成分は、製剤上一般に使用されるあらゆる
担体や賦形剤、例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリ
ン酸マグネシウム、ココアバター、水系あるいは非水系の溶媒、オイル、パラフ
ィン誘導体、グリコール等と組み合わせて使用されてもよい。液剤は、水や物理
的に適合する緩衝液、あるいはエタノール1,2-プロピレングリコール、ポリグ
リコール、ジメチルスルホキシド、脂肪族アルコール、トリグリセライド、グリ
セリンの部分エステル等のような有機溶媒を用いて調製することができる。好ま
しい非経腸の組成物は、通常の技術を用いて調製され得るもので、滅菌等張生理
食塩水、水、1,3-ブタンジオール、エタノール、1,2-プロピレングリコール
、水と混合されたポリグリコール、リンゲル液等が含まれる。
【0019】 患者に投与されるべき活性成分の量は、本技術分野においてよく知られた方法
を用いて決定され、多種多様の臨床的因子に依存する。一例として、典型的な注
射用の医薬組成物は、1mLの滅菌緩衝水と10mgの抗体からなるものであっ
てもよい。静脈内点滴用の典型的な組成は、250mLの滅菌リンゲル溶液と1
0mgの蛋白からなるものであってもよい。前記組成物は、予防的にあるいは治
療的に投与されてもよい。治療上の適用として組成物は、疾病または症状を有す
る患者に有効な治療効果を得るのに十分な量で投与される。例えばアンギナの場
合、用量は痛みが緩和される用量に一致させるべきである。血管閉塞に対しては
、抗体は1つあるいはそれ以上の血栓溶解剤と組み合わせて使用され、用量は少
なくとも部分的に再灌流させるのに十分であることが期待される。
【0020】 予防的には、好ましくない疾病や症状の発現を阻止するため、コンホメーショ
ン特異的な抗体を含んでいる医薬組成物が患者に投与される。したがって組成物
は、アテローム硬化型プラークを有する患者に対して血栓症を阻止するため、あ
るいは血管形成術のような治療的処置を受けている患者に対して血管閉塞の確率
を減らすため、投与されてもよい。
【0021】 抗体はまた潜在的な血栓形成の部位を同定するため診断的に使用されてもよい
。この同定は、NMR、MRI、あるいはCATスキャンのような画像技術によ
り検出可能である薬剤を用いて標識している抗体により可能となる。本来非特異
的なin vivo結合の原因である抗体の部分が分子中に存在しないという点で、S
cFvフラグメントは特に有益なものとなる。
【0022】 ここに引用されたすべての参考文献は、全て引用により本明細書に取り込まれ
ている。本発明を全てここに示したことで、本発明の精神や目的あるいはその実
施の形態に影響を与えずに、パラメーターおよびその類の広く等価な条件の範囲
内で本発明が行われ得るということが本技術分野に熟練した者に理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/02 C12P 21/08 C12P 21/08 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/563 G01N 33/563 (C12P 21/08 //(C12P 21/08 C12R 1:92) C12R 1:92) (C12Q 1/68 A (C12Q 1/68 C12R 1:92) C12R 1:92) C12N 15/00 C (72)発明者 アン・マクレオド アメリカ合衆国02146マサチューセッツ州 ブルックライン、セント・ポール・ストリ ート・ナンバー5、84番 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA44 CA04 DA02 EA03 GA11 HA12 4B063 QA01 QA20 QQ10 QQ46 QR08 QR36 QR42 QR56 QS25 QS34 QX02 4B064 AG26 CA12 CA19 CC24 DA01 DA13 4C085 AA13 AA14 BB14 BB41 CC05 CC21 CC29 DD62 DD88 EE01 4H045 AA11 AA20 AA30 CA42 DA65 DA75 EA24 EA50 FA74

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトvon Willebrand因子(vWF)の活性コンホメーション
    に選択的に結合する抗体を包含し、該抗体がvWFの血小板への結合を阻害する
    ものである、組成物。
  2. 【請求項2】 該抗体が、一本鎖可変領域イムノグロブリン(ScFv)フ
    ラグメントである、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 該ScFvフラグメントが、マウス由来である、請求項2に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 薬学的に許容できるキャリアを更に含んでいる、請求項1−
    3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 vWFの活性コンホメーションに選択的に結合する一本鎖可
    変領域イムノグロブリン(ScFv)フラグメントを同定する方法であって: a) ヒトvWFのA1領域由来のイムノグロブリンを用いて動物を免疫し; b) ステップa)の免疫された動物からmRNAを単離し; c) クローニングされたcDNAによりコード化されたScFvフラグメン
    トをディスプレイすることができるバクテリオファージ中で、ステップb)の単
    離されたmRNAからcDNAライブラリーを産生し;そして、 d) ステップc)のライブラリーをスクリーニングしてvWFの活性コンホ
    メーションに選択的に結合するScFvフラグメントをディスプレイするバクテ
    リオファージを同定すること、 を包含する方法。
  6. 【請求項6】 vWFの活性コンホメーションに選択的に結合するScF
    vフラグメントを作成する: a) ヒトvWFのA1領域由来のイムノグロブリンを用いて動物を免疫し; b) ステップa)の免疫された動物からmRNAを単離し; c) クローニングされたcDNAによりコード化されたScFvフラグメン
    トをディスプレイすることができるバクテリオファージ中で、ステップb)の単
    離されたmRNAからcDNAライブラリーを産生し; d) ステップc)のライブラリーをスクリーニングしてvWFの活性コンホ
    メーションに選択的に結合するScFvフラグメントをディスプレイするバクテ
    リオファージを同定し; e) ステップd)で同定されたScFvフラグメントをコード化している組
    換えDNAを発現ベクター中でサブクローニングし、 f) 組換えScFvを発現することができる宿主細胞をステップe)の発現
    ベクターで形質転換し;そして、 f) ステップf)の宿主細胞により産生された組換えScFvを精製するこ
    と、 を包含する方法。
  7. 【請求項7】 該ステップa)の動物が、マウスである、請求項5または6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該ステップd)のスクリーニングが、活性コンホメーション
    を想定するためvWFを誘発する薬剤の存在あるいは非存在下、vWFの血小板
    への結合を阻害する前記ScFvフラグメント決定することを含む、請求項5ま
    たは6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該薬剤が、リストセチンである、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該ステップd)のスクリーニングが、該ScFvフラグメ
    ントがvWFの血小板への結合を阻害するかどうかを決定することを含む、請求
    項5または6に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項5または6に記載の方法により産生される、ScF
    vフラグメント。
  12. 【請求項12】 ヒトvWFの血小板への結合を阻害する方法であって、該
    ヒトvWFをvWFの活性コンホメーションに選択的に結合する抗体と接触させ
    ることを含む、方法。
  13. 【請求項13】 該抗体が、ScFvフラグメントである、請求項12に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 該ScFvが、マウス由来である、請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 患者の血栓形成を阻止する方法であって、ヒトvWFの活
    性コンホメーションに選択的に結合し、それによりvWFの血小板への結合を阻
    害する抗体からなる医薬組成物を投与することを含み、該医薬組成物が血栓形成
    を阻止するのに十分な用量で投与される、方法。
  16. 【請求項16】 該抗体が、ScFvフラグメントである、請求項15に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 該ScFvが、マウス由来である、請求項16に記載の方
    法。
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