JP2002527243A - 外歯を有する歯車部品を製造するための工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、成形又は圧延方法を用いて外歯を有する歯車を製造するための工具に関する。前記工具は、突起（２）に当たるワークピース（３）を支持するための受入工具（１）を有する。前記受入工具は、回転動作を実行するように駆動される。発明に係る工具は、さらに、受入工具（１）の軸（Ｘ）に平行な軸（Ｙ）について旋回可能にサポートに搭載されるローラ（４）を有する。前記ローラは、ワークピース（３）に関して、Ｙ軸方向に調整可能である。それは、そのＹ軸方向に関して連続した、歯の深さが次第に増大するいくつかの成形領域に再分割されている。圧縮方法を実行するために、ローラ（４）は、そのＹ軸と垂直方向のワークピース（３）に適用することができる。全ての成形領域を通じて歯先円はそのままで、個々の成形領域の歯の高さが高くなっている。個々の成形領域の歯元の半径が減少しており、一の成形領域から次の成形領域へと歯の深さが深くなっている。この結果、全ての成形領域において歯元円での歯の厚さは増大していく。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、主な請求項の前文に記載された外歯を有する歯車部品を製造するた
めの工具に関する。さらに、本発明は請求項５の前文に記載された外歯を有する
歯車部品を製造する方法に関する。

【０００２】 以下で、「ワークピース」という用語は、機械加工されるか、部分的に機械加
工される素材に関連する。「圧縮している」という用語は、押圧工具を使う間、
左右対称の本体を生産するために用いられる金属成形プロセスを示す。 この技術では、「圧延による成形」または「圧搾圧延」という用語が、現在、こ
の方法のために使われる。

【０００３】 上記のタイプの工具は、ドイツ特許文書DE19613457D1に記述されている。この
既知の装置では、いくつかの成形領域を有する成形ローラは、個々の成形領域の
外端歯先円がＹ−Ｙ軸方向のそれぞれの運動中に増大するので、それぞれの成形
領域のために、Ｙ軸方向の中の１つの動きだけでなく実行することが要求され、
次の成形領域がワークピースにあらかじめ形成された歯の領域にかみ合うように
、工具は、Ｙ−Ｙ軸と垂直な方向、すなわち半径方向にも動かされなければなら
ない。

【０００４】 成形工具の場合、工具によって移動されたワークピースの材料は、形成される
べき歯の空間、すなわち、工具の歯の間に存在する空間に移動される。この結果
、工具の空間、これにより形成されるべき歯の中に、ワークピースの材料が広が
ったり、制御されないで堆積されるということが起こり、これによって、ワーク
ピース内でこのように形成された歯は、例えば、折り返し部や重畳部などの制御
がただ非常に難しいだけの材料の変形を生じ、製造されるワークピースの歯の安
定性を損なうことになる。

【０００５】 本発明の目的は、対応して構成された工具によって、歯が形成されるべき領域
では、移動された材料の制御されない流れが起こることのない製造方法を許容し
、さらに、先行技術において予め必要であった成形ローラの余分な動きを回避す
ることにある。

【０００６】 外歯を有する歯車部品の迅速、かつ経済的な製造を許容する方法を提案するこ
ともまた、本発明の目的である。

【０００７】 本発明の基礎となるこれらの目的は、主な請求項及び請求項５の教示によって
達成される。

【０００８】 発明の有利なそれ以上の発達したものは、対応する従属請求項で説明される。

【０００９】 言い換えると、工具の外端歯先円が全ての成形領域の上に同じように見られ、
工具の歯の歯元円を変えることによって異なる歯の深さを達成することが提案さ
れている。

【００１０】 本発明による装置では、工具の歯によって移動されたワークピースの材料は外
側へ流れ、対応する材料のプロセシングによって歯車が完成した後、ここで取り
除かれる。

【００１１】 発明によれば、成形ローラは自由に回転できるように配置され、これにより、
困難なく、受入工具の駆動部とのギヤ関連の結合なく、形成されるべき歯に適応
する。

【００１２】 必要であるならば、成形ローラと受入工具との間に同期動作デバイスを挿入す
ることは、もちろん可能である。

【００１３】 工具の歯によって移動される材料の制御されない流れを回避するために、本発
明によれば、少なくともワークピースの縁の領域に制限デバイスを備えることが
提案されているが、この制限デバイスは、好ましくは、相互に作用する２つの圧
力ローラによって形成され、圧力ローラはお互いの間に流出する材料を保持し、
任意に成形して制限する。

【００１４】 材料の余分な流出を回避するために、本発明によれば、変形されるワークピー
スの周囲の領域が最適化されることもまた提案されており、例えば、内側にくぼ
んでカーブさせたり、リニアの表面により内側に向かって凹部を作り、実際の歯
を形成するために必要な量だけの材料をワークピースの周囲の領域に存在させる
。

【００１５】 本発明による方法は、いくつかの成形ローラをワークピース上で同時に使うこ
とができることによって本質的に特徴づけられる。その結果、任意に対立してい
る成形ローラによって圧力が吸収されるので、ワークピースに成形ローラを押し
つけることによって生じる受入工具への圧力は最小にされる。

【００１６】 ここでは、２、３またはいくつかの成形ローラを、ワークピースの周囲に備え
ることができる。

【００１７】 最後に、本発明によれば、ワークピースに回転する往復運動を実行させること
が提案されている。これにより、形成される２つの歯のフランクは、成形ローラ
によって一様に作用され、ここで、歯のフランクの違いを回避することができる
。

【００１８】 以下、本発明の実施形態を、図面によって説明する。

【００１９】 Ｘ−Ｘ軸の周りを回転する受入工具１が図示されている。ワークピース３また
は素材は、載置デバイス２によって受入工具１上に固定されている。成形ローラ
４は、例えば、４つの個々の成形領域４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄから成り、この場
合には、この成形ローラ４は、Ｙ−Ｙ軸の周りを回転することができ、自由に回
転できる方法で配置されている。

【００２０】 受入工具１は、回転するように、好ましくは、例えば１８０°または１２０°
に等しい回転往復運動をするように駆動される。

【００２１】 操作開始時において、成形領域４ａがワークピース３の半径方向の外縁に関し
て調整され、その後ワークピース３に適用され、プロセス中、歯領域５ａはワー
クピース３の外縁部と接触され、押圧によって凹部が形成される。その後、ワー
クピース３または素材は回転させられる。

【００２２】 それから、成形領域４ｂの歯領域５ｂがワークピース３と接触することができ
るように、成形ローラ４は、１つの成形領域によってそのＹ軸方向においてさら
に調整される。これにより、先の歯領域より深い歯領域が形成される。成形領域
４ｄによって形成されるワークピース３の最後の凹部は、図２中で参照番号６ｄ
を有する。

【００２３】 図４に示される実施形態では、図に見られるように、例えば、丸い素材のワー
クピース３の周囲の領域１１のかみ合いの外側に、制限デバイス７，８を備えて
いるが、操作が実行される時には、制限デバイスは、この周囲の領域に位置する
。それぞれの制限デバイス７，８は、例えば、５ａ等の歯によって移動された材
料の制御されない流れを防ぐ圧力ローラ９，１０を有する。

【００２４】 図５は、流出した材料を最適化するための凹型の湾曲１２を有するワークピー
ス３の周囲の領域の実施形態の断面図である；一方、図６によれば、この最適化
はリニアの刻み目または凹部１４によって達成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ワークピースに関連する工具の異なる段階における断面図である。

【図２】 ワークピースに関連する工具の異なる段階における断面図である。

【図３】 成形工具の図表による表現である;

【図４】 発明による成形工具によって歯のある歯車部品を製造するための装置の図表に
よる表現である。

【図５】 ワークピースの周囲の領域の図である。

【図６】 ワークピースの周囲の領域の図である。

【符号の説明】

１…受入工具、２…載置デバイス、３…ワークピース、４…成形ローラ、７，
８…制限デバイス、９，１０…圧力ローラ、１１…周囲の領域、１２…凹型の湾
曲、１４…凹部。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外歯を有する歯車部材を押圧方法によって製造するための工
   具において、載置デバイス（２）によって作用され、回転動作を行うように駆動
   されるワークピース（３）を運搬する受入工具（１）と、受入工具（１）の（Ｘ
   ）軸に対して平行に位置合わせされたＹ軸の周りを回転可能なキャリアに配置さ
   れた成形ローラ（４）とを有し、成形ローラ（４）は、ワークピース（３）に関
   してＹ軸方向において調整可能であり、そのＹ軸方向において歯の深さが増して
   いく複数の連続した成形領域（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ）に分割され、成形ロー
   ラ（４）は、ワークピース（３）へ押圧操作を実行するためにそのＹ軸に対して
   垂直、すなわち半径方向に移動でき、個々の成形領域（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ
   ）の歯の高さが次第に増大されている前記工具であって、 成形ローラ４の全ての成形領域（４ａ−４ｄ）について外端歯先円は同じで、
   個々の成形領域（４ａから４ｄ）の歯元円の半径は１の成形領域（４ａ）から次
   の成形領域（４ｄ）へと減少しており、成形領域（４ａ）から成形領域高さ（４
   ｄ）へと歯の深さが増大し、このために全ての成形領域（４ａから４ｄ）で歯元
   円における歯の厚さが次第に厚くなっていることを特徴とする工具。
2. 【請求項２】 成形ローラ（４）は、自由に回転できるように配置されてい
   ることを特徴とする請求項１に記載の工具。
3. 【請求項３】 ワークピース（３）の縁部の領域に備えられ、相互に作用す
   る２つの圧力ローラ（９，１０）によって形成された少なくとも１の制限デバイ
   ス（７，８）を特徴とする請求項１又は２に記載の工具。
4. 【請求項４】 形成されるべきワークピース（３）の周囲の領域が流出材料
   を減少させるために最適化されることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項
   に記載の工具。
5. 【請求項５】 外歯を有する歯車部品を押圧方法によって製造する方法にお
   いて、載置デバイス（２）によって作用され、回転動作を行うように駆動される
   ワークピース（３）を運搬する受入工具（１）と、受入工具（１）の（Ｘ）軸に
   対して平行に位置合わせされた（Ｙ）軸の周りを回転可能なキャリアに配置され
   た成形ローラとを有し、成形ローラは、ワークピース（３）に関してＹ軸方向に
   おいて調整可能であり、そのＹ軸方向において歯の深さが増していく複数の連続
   した成形領域（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ）に分割され、成形ローラは、ワークピ
   ースへの押圧操作を実行するためにそのＹ軸に対して垂直に移動でき、個々の成
   形領域（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ）の歯の高さは増大されており、 いくつかの成形ローラ（４）がワークピース（３）に対して同時に用いられる
   ことを特徴とする方法。
6. 【請求項６】 ワークピース（３）が、往復回転運動を実行することを特徴
   とする請求項５に記載の方法。