JP2002523477A - ジアルキルカーボネートを製造するための方法と触媒 - Google Patents
ジアルキルカーボネートを製造するための方法と触媒Info
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Abstract
Description
うジアルキルカーボネート(特にジメチルカーボネート)の製造法に関する。さら
に詳細には、本発明は、均一な有機錫化合物と電子供与体酸素原子含有化合物と
を含んだ新規触媒複合物の存在下にて、メタノールと尿素および/またはアルキ
ルカルバメートとを反応させるという製造法に関する。
がジメチルカーボネート(DMC)である。ジメチルカーボネートはメチル化剤やカ
ルボニル化剤として使用されている。ハロゲン化物溶媒(例えばクロロベンゼン)
に置き換えて使用することもできる。ジメチルカーボネートの現行価格は燃料添
加剤として使用するには非常に高すぎるけれども、組成変更ガソリン中のオキシ
ジェネートやオクタン成分としてなら使用することができる。ジメチルカーボネ
ートはMTBE(メチルtert-ブチルエーテル)やTAME(tert-アミルメチルエーテル)よ
りはるかに高い酸素含量を有しているので、同じ効果をもたせるのにより少ない
量で済む。ジメチルカーボネートはRONが130であり、MTBEまたはTAMEより揮発性
が低い。ジメチルカーボネートは、エーテルと違って良い匂いがし、生物分解性
である。
造していた。ホスゲンは毒性が非常に高く、そしてかなり高価であるために、ホ
スゲンを使用しないで済む、より安全かつ低コストの製造法の開発が進められて
いる。
よび塩化第一銅を使用し、酸化的カルボニル化反応を経てニ工程スラリー法にて
ジメチルカーボネートを製造する。このような製造法はEP0460735A2に開示され
ている。この製造法には幾つかの大きな欠点がある。すなわち、製造速度が遅い
こと、生成物と反応物を分離するためのコストがかなりかかること、副生物が形
成されること、リサイクルする上での要件が厳しいこと、および耐食性の反応器
とプロセスラインが必要であること、などである。
れば、上記特許文献におけるメトキシ塩化第二銅の形成の代わりに、亜硝酸メチ
ルを形成させることによりジメチルカーボネートを製造する。窒素酸化物、二酸
化炭素、およびギ酸メチルなどが副生物として生成する。共沸混合物をこわすた
めの溶媒としてシュウ酸ジメチルを使用して、溶媒抽出蒸留により反応器からの
生成物流れ中に存在するジメチルカーボネートを分離する。化学的事象としては
単純そうに見えるし、また製造速度も増大するけれども、種々の流れセクション
における多くの物質と残りの物質との分離、こみいったプロセス制御、および有
害化学物質(亜硝酸メチル)の取り扱いなどのために、実際上、そのプロセスは極
めて複雑なものとなる。
セスにてジメチルカーボネートを製造する。米国特許第4,786,741号、第4,851,5
55号、および第4,400,559号に開示されているように、第1の工程では、エポキシ
化合物と二酸化炭素とを反応させることによって環状カーボネートを得る。第2
の工程において、環状カーボネートとメタノールとの交換反応によって、ジメチ
ルカーボネートをグリコールと共に生成させる。例えば、Y. Okadaらによる「"D
imethyl Carbonate Production for Fuel Additives", ACS, Div. Fuel Chem., Preprint , 41(3), 868, 1996」およびJohn F. Kniftonらによる「"Ethylene Gly
col-Dimethyl Carbonate Cogeneration", Journal of Molecular Chemistry, vo
l.67, pp389-399, 1991」を参照のこと。この製造法は幾つかの利点を有するも
のの、エポキシ化合物と二酸化炭素との反応速度が遅く、高い圧力を必要とする
。さらに、環状カーボネートとメタノールとの交換反応が平衡によって制限され
、メタノールとジメチルカーボネートが共沸混合物を形成して分離が困難になる
。
ル錫ジメトキシドやテトラフェニル錫など)の存在下にて、脂肪族第一アルコー
ル(例えばメタノール)と尿素とを反応させることによって製造することができる
。例えば、P. Ballらによる「"Synthesis of Carbonates and Polycarbonates b
y Reaction of Urea with Hydroxy Compound", Cl Mol. Chem., vol.1, pp95-10
8, 1984」を参照のこと。アンモニアが副生物であり、下記の一連の反応のよう
に再使用して尿素にすることができる。
の温度で生成させる。どちらの工程においてもアンモニアが生成する。
有機錫化合物の触媒活性の順序はR4Sn<R3SnX<<R2SnX2(式中、XはCl、RO、RCOO、
またはRCOSである)である。ジアルキル錫(IV)化合物を使用すると、反応速度が
最大となり、副生物の形成が最も少ないということが報告されている。ほとんど
の触媒(ルイス酸)に対し、適切な助触媒(ルイス塩基)の存在下で反応を行う場合
はより高い触媒活性が要求される。有機錫(IV)触媒(例えば、ジブチル錫ジメト
キシドやジブチル錫オキシドなど)に対する好ましい助触媒としては、例えばト
リフェニルホスフィンや4-ジメチルアミノピリジンなどがある。しかしながら、
有機錫化合物(例えば、脂肪族カルバメートの合成において使用されるジブチル
錫ジメトキシドまたはジブチル錫オキシド)によって、中間体カルバメートのイ
ソシアン酸(HNCO)もしくはイソシアヌル酸((HNCO)3)とアルコールへの熱分解も
容易に起こるようになる。WO95/17369は、ジアルキルカーボネート(例えばジメ
チルカーボネート)をアルコールと尿素からニ工程で製造する方法を開示してお
り、P. Ballらによって示されている化学反応と触媒を使用している。第1の工程
においては、アルコールと尿素を反応させてアルキルカルバメートを生成させる
。第2の工程においては、このアルキルカルバメートとアルコールとを第1の工程
より高い温度でさらに反応させることによってジアルキルカルバメートを生成さ
せる。これらの反応は、オートクレーブ反応器を使用して行う。しかしながら、
メタノールをメチルカルバメートもしくは尿素と反応させると、N-アルキル副生
物〔例えば、N-メチルメチルカルバメート(N-MMC)やN-アルキル尿素〕も生成す
る。ジアルキルカーボネートは、反応溶液のカルバメートとアルコールの合計含
量を基準として1〜3重量%の量にて反応器中に存在する。
チル錫ジメトキシド錯体)の存在下にて、アルコールを尿素もしくはアルキルカ
ルバメートと又はこれら両方と反応させることによって製造する。
、またはそれ以上の酸素原子(好ましくは1分子当たり2個以上の酸素原子)を有す
る高沸点の有機電子供与体化合物であり、沸点が好ましくはメタノールまたはジ
メチルカーボネートより高くて、助触媒かつ溶媒として機能するポリグリコール
エーテル〔例えばトリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)〕で
あるのが好ましい。従って本発明は、反応が起こると同時に反応混合物からジア
ルキルカーボネートを同時的に留去することによって、そして好ましくは有機錫
触媒に対して特定の錯生成剤を使用することによって、改良された方法を提供す
る。
子含有化合物は、R'2SnX2、R'3SnX、R'2SnO、Ph3-nR'SnXn、またはPh4-nSnXn(式
中、XはCl、R'O、R'COO、またはR'COSであり、R'はCqH2q-1であり、nは0、1、ま
たは2であり、そしてqは2〜12である)との1:1のニ座付加物および/または1:2の
単座付加物を形成するニ座配位子ならびにこれらの混合物を含む。さらに、これ
らの物質を、好ましくは8〜12個の炭素原子を有する高級炭化水素(例えば、ドデ
カンやキシレン)と混合してもよい。
の例としては、ジエチレングリコールエーテル、1,3-ジメトキシプロパン、1,2-
ジメトキシプロパン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサ
ン、およびジ-n-ブチルエーテルなどがある。
応混合物からのジメチルカーボネートの分離しやすさにある。水が副生物として
生成されないので、反応混合物(オーバーヘッド生成物)は三元共沸混合物を形成
せず、従ってジメチルカーボネート生成物をオーバーヘッド混合物から分離する
ことが、このような三元共沸混合物を処理しなければならない現行の工業的方法
より簡単になる。
ても作用する)の存在下にて、蒸留器のリボイラーを反応器として使用すること
によって行うのが好ましい。反応温度は、蒸留塔のオーバーヘッドの圧力を変え
ることによって制御する。リボイラーと蒸留塔を使用することにより、均一触媒
と溶媒を反応器中に保持しつつ、反応生成物であるジメチルカーボネートとアン
モニア効果的に取り除くことが可能となる。蒸留塔は従来のいかなる形態であっ
てもよい(例えば、段塔、充填塔、またはこれらの組合わせ)。
点化合物(例えばエーテル類)とを、ジアルキルカーボネート反応の開始時に、通
常は室温にて反応ゾーン(例えばリボイラー)でその場で混合することによって調
製することができる。有機錫ハロゲン化物、有機錫酢酸塩、または有機錫酸化物
を触媒前駆体として使用する場合は、錯形成反応において発生する酸と水を除去
するため、錯体の形成をジアルキルカーボネート反応の開始の前に行ってもよい
が、これは必ずしも必要なことでないし、またそうするのが好ましいわけではな
い。なぜなら、酸成分と水は、ジアルキルカーボネート反応の開始時にオーバー
ヘッドとして容易に除去できるからである。
トの反応次数は、擬一次またはそれより低い次数であると報告されている。従っ
て、メチルカルバメートのより高い転化率を得るためには、メチルカルバメート
のある特定の濃度に対してメタノールの濃度が低めであるのが好ましいと考えら
れる。リボイラー-蒸留塔と酸素原子含有高沸点溶媒〔例えば、ジグライム(ジエ
チレングリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジ
メチルエーテル)、またはテトラグライム(テトラエチレングリコールジメチルエ
ーテル)など〕を使用することにより、反応ゾーンにおける反応物(メタノール、
尿素、およびカルバメート)と生成物(ジメチルカーボネート)のあらゆる所望の
濃度をコスト的に最良の結果が得られるよう保持しつつ、いかなる所望の圧力下
でも反応を行うことが可能となる。
ーボネートに注意を払う必要がある。例えば、トリエチレンジメチルエーテルは
、ジメチルカーボネートの製造に対しては好ましいが、ジエチルカーボネートの
製造に対しては好ましくない。なぜなら、生成物がメチルエチルカーボネートで
汚染され、溶媒がトリエチレンジエチルエーテルに徐々に転化されるからである
。ジエチルカーボネートを製造するための好ましい溶媒は、トリエチレングリコ
ールジエチルエーテルまたはテトラエチレングリコールジエチルエーテルであろ
う。
は尿素とカルバメートのある特定の組合わせ濃度にてメタノール対電子供与体原
子含有高沸点溶媒の比を変えることによって、反応媒体中における溶媒対メタノ
ールの所望の比を制御する。電子供与体原子含有高沸点溶媒(例えばトリグライ
ム)を反応媒体の一部としてだけでなく助触媒としても使用することにより、従
来の製造法のもつ欠点が解消される。
CS, Div. of Polymer Chemistry, Polymer Preprints, 25, 272, 1984”、およ
び“C1 Mol. Chem., 1984, Vol.1, pp.95-108”には、カーボネートの高い収率
と選択性が説明されているけれども、尿素とカルバメートの分解が起きているこ
とに留意することが重要である。尿素は、ジアルキルカーボネートの製造に使用
される反応条件下にて、熱的または触媒作用的に分解してイソシアン酸とアンモ
ニウムイソシアネートもしくはビウレット(N2NCONHCONH2)とを生成することがあ
る(D. J. Belson et al., Chemical Soc. Reviews, 11, 41-56, 1982)。反応中
に採取したオーバーヘッド排出ガスの分析により、幾らかの二酸化炭素の生成が
示されている。脂肪族カルバメートは分解することなく蒸留できるとP. Ballら
は説明しているが、カルバメートは、イソシアン酸もしくはイソシアヌル酸とア
ルコールとに熱的または触媒作用的に分解することもあるし(J. J. Godfrey, 米
国特許第3,314,754号)、あるいはアロファネート(ROCONHCONH2)を形成すること
もある(H. W. Blohm and E.I. Becker, Chem. Rev., 1952, 51, 471)。Ballらは
、カルバメートのイソシアン酸とアルコールへの熱分解がカーボネートの形成と
競争して起こる、と説明している。しかしながら該文献は、ある種の触媒に対し
ては適切な助触媒を存在させればこうした分解が起こらない、と主張している。
トリフェニルホスフィンと4-ジメチルアミノピリジンが、有機錫触媒に対する良
好な助触媒として挙げられている。本明細書の実施例4Aと4Bは、有機錫触媒の存
在下にてメチルカルバメートが熱的または触媒作用的に分解することを示してい
る。
ボネートへの選択性を高めるためには、リボイラー中のジメチルカーボネートの
濃度をできるだけ低く保持すべきである。本発明においては、適切な高沸点溶媒
を選択することによって、そしてメチルカルバメートのある特定濃度にて、ある
いはメチルカルバメートと尿素とのある特定の組合わせ濃度にてオーバーヘッド
の圧力(リボイラー中におけるメタノール対電子供与体原子含有高沸点溶媒の比
の関数である)を調節することによって極めて低濃度のジメチルカーボネートが
得られる。電子供与体原子含有高沸点化合物を助触媒かつ溶媒として使用するこ
とにより、ジアルキルカーボネートを形成する速度が高まり(反応ゾーンからア
ンモニアとジメチルカーボネートを効果的に取り除くことができるので)、そし
て同時に、副生物(例えばN-アルキルアルキルカルバメート、アルキルアミン、
およびN-アルキル尿素)の形成が、あるいは反応器中とオーバーヘッド生成物中
に存在するジアルキルカーボネートの、比較的高い濃度での尿素またはカルバメ
ートへの分解が防止される。オーバーヘッド生成物中のジアルキルカーボネート
の濃度が高いので、メタノールからのジアルキルカーボネートの分離費用が少な
くなり、メタノールを再使用することができる。
規製造法は多くの利点を有する。すなわち、構造材料にかかる費用がより少なく
なること、触媒の在庫費用が少なくなること、アンモニア生成物とジメチルカー
ボネート生成物の除去がより簡単になること、およびジメチルカーボネートので
るだけ大きい形成速度と、ジメチルカーボネートへのできるだけ高い選択性が得
られるよう、反応器中におけるメタノールの最適濃度を制御しやすいこと、など
である。
ングすることも始動の一部として含まれる。不活性ガスを使用してリボイラーを
フラッシングする場合、本発明の反応系においてはより低い圧力を使用するのが
好ましく、従って、不活性ガスに対してコンプレッサの代わりにブロアーを使用
することができる。
る。オーバーヘッドの圧力の好ましい範囲は10〜250psigであり、さらに好まし
い範囲は20〜200psigであり、そして最も好ましい範囲は25〜150psigである。反
応器中における電子供与体原子含有高沸点溶媒対メタノールの望ましい重量比は
100〜0.01:1であり、好ましくは5〜0.1:1である。反応器中の有機錫化合物の濃
度は、反応器中の総含量を基準として好ましくは0.5〜40重量%であり、さらに好
ましくは2〜30重量%である。オーバーヘッド生成物の割合は、好ましくはジメチ
ルカーボネートが4〜35重量%となるように、さらに好ましくは5〜25重量%となる
ように制御される。反応器中のメチルカルバメートの好ましい濃度、またはメチ
ルカルバメートと尿素の好ましい組合わせ濃度は、連続運転中にて5〜60重量%で
あり、さらに好ましくは15〜55重量%である。
ンプ移送してもよいし、あるいはある程度もしくは完全にメチルカルバメートに
転化させてから反応器中にポンプ移送してもよい。このような転化は、供給予備
加熱器(feed preheater)または別個の反応器にて行うことができる。尿素溶液を
調製するための溶媒は、実質的にメタノールのみであってもよいし、あるいはジ
メチルカーボネートの極めて希薄なメタノール溶液であってもよい。ジメチルカ
ーボネートの希薄溶液の例(メタノール中約2%のジメチルカーボネート)としては
、ジメチルカーボネート回収塔からのオーバーヘッドリサイクル流れがある。1
つの実施態様においては、尿素溶液の全部または一部をリボイラーにではなく蒸
留塔に供給し、尿素の一部をメチルカーボネートに転化させてからリボイラーに
送ることもできる。他の実施態様においては、リボイラーからの物質を、尿素供
給流れと共に蒸留塔に加えることができるし、あるいは蒸留塔に沿った他の箇所
にて蒸留塔に加えることもできる。
。撹拌羽根12を装備した蒸留器の350ml容量のリボイラーを反応器として使用し
た。直径3/4インチの蒸留塔20に1/8インチのセラミックサドルを充填した。室温
にてリボイラー10に反応物、溶媒、および触媒を仕込んだ。塔のオーバーヘッド
の圧力を調節してリボイラーの温度を所定の温度に上昇させることによって反応
を行った。反応中、反応物をリボイラーに連続的にポンプ移送した。リボイラー
から反応生成物を、塔20からフローライン30を介してオーバーヘッド生成物とし
て取り除き、凝縮器40において凝縮させ、そこでフローライン50を介してアンモ
ニアを蒸気として除去し、生成物であるジメチルカーボネートをフローライン60
を介して取り出す。反応中、追加のメタノール、メタノール-溶媒混合物、ある
いは尿素もしくはメチルカルバメートをメタノールもしくはメタノール-溶媒混
合物中に溶解して得られた溶液をフローライン70を介してポンプ移送することに
よって、リボイラー中の液体の体積を好ましい一定のレベルに保持した。所望に
より、尿素の一部をフローライン90を介して蒸留塔に直接供給してもよい。同様
の仕方で、リボイラー10からの触媒錯体をフローライン100を介して蒸留塔に直
接供給してもよい。分析用のサンプルを、フローライン80を介してリボイラーか
ら取り出した。オーバーヘッド(全オーバーヘッド)と塔底からのサンプルをガス
クロマトグラフによって分析した。オーバーヘッドの圧力を調節することによっ
てリボイラーの温度を制御した。温度を上昇させるためには、オーバーヘッドの
圧力を上げた。酸素原子含有高沸点溶媒を使用した場合は、ジブチル錫ジメトキ
シドと該溶媒(例えばトリグライム)とをリボイラー中で混合することによって新
規有機錫錯体触媒を形成させた。反応器中の反応系は均一なものとして特徴付け
ることができる。
トリエチレングリコールジメチルエーテル)、および25.5gの触媒(ジブチル錫ジ
メトキシド)を仕込み、撹拌しながらリボイラーの温度を所望の温度に上げた。
加熱および反応中、トリグライムの5重量%メタノール溶液をリボイラーに連続的
にポンプ送りして、リボイラー中の液体レベルを一定に保持した。反応中のリボ
イラーの温度は、オーバーヘッドの圧力を制御することによって保持した。リボ
イラーの温度が所望の温度(320°F)に達したときに、オーバーヘッド液体生成物
の取り出しをライン60を介して1cc/mの割合で開始した。反応の開始時にリボイ
ラーの温度を320°Fで1時間保持し、次いで運転を停止するまでは355°Fに保持
した。320°Fと355°Fでの最初の時点におけるオーバーヘッドの圧力は、それぞ
れ100.6psigおよび106.5psigであった。リポイラーの温度が355°Fのとき、反応
の開始時における塔底部分の温度は325°Fであり、塔頂部分の温度は253°Fであ
った。尿素のメチルカルバメートへの転化が進むにつれてオーバーヘッドの圧力
が低下していった。この運転の終了時点(流れに対して6時間)におけるオーバー
ヘッドの圧力は68.1psigであった。塔の温度は、塔底部分が295°Fであり、塔頂
部分が234°Fであった。オーバーヘッド液体生成物は、メタノール、ジメチルカ
ーボネート、および溶解している少量のアンモニアで構成されていた。オーバー
ヘッド生成物中にはトリグライムは認められなかった。この運転中におけるオー
バーヘッド液体生成物の組成の変化を図2に示す。6時間の運転の終了時に採取し
た塔底生成物サンプルは7.2%のジメチルカーボネートと22.6%のメチルカルバメ
ートを含有していたが、オーバーヘッド生成物は16.0%のジメチルカーボネート
を含有していた。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明である。なぜなら、
尿素が分解を起こすために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できないか
らである。
gのメタノール、および50.1gのジメチル錫ジメトキシドをリボイラーに仕込んだ
。オーバーヘッドの圧力を制御することによって、反応中のリボイラーの温度を
保持した。オーバーヘッド液体生成物の流量は1cc/分であった。運転中のリボイ
ラーの液体レベルを一定に保持するために、高純度メタノールをリボイラー中に
ポンプ移送した。反応の開始時にリボイラーの温度を320°Fで1時間保持し、次
いで運転を停止するまでは365°Fに保持した。320°Fと365°Fでの最初の時点に
おけるオーバーヘッドの圧力は、それぞれ163psigおよび261psigであった。リポ
イラーの温度が356°Fのとき、反応の開始時における塔底部分の温度は342°Fで
あり、塔頂部分の温度は325°Fであった。リボイラーの温度を365°Fに保持する
ために、反応が進行するにつれて圧力を上げた。この運転の終了時点(流れに対
して7.1時間)におけるオーバーヘッドの圧力は357psigであった。塔の温度は、
塔底部が362°Fであり、塔頂部が353°Fであった。この運転中におけるオーバー
ヘッド液体生成物の組成の変化を図2に示す。7.1時間の運転の終了時に採取した
塔底生成物サンプルは7.8%のジメチルカーボネートと2.2%のメチルカルバメート
を含有していたが、オーバーヘッド生成物は1.5%のジメチルカーボネートしか含
有していなかった。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明である。なぜなら
、尿素が分解を起こすために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できない
からである。
ボネートを反応ゾーンからいかに効果的に取り出すことができるかを示している
。本発明の好ましい実施態様に従って、尿素からスタートして反応を行う場合、
尿素がメチルカルバメートに転化され、次いでジメチルカーボネートに転化され
るので、オーバーヘッド中のジメチルカーボネート生成物の含量が急速に増大す
る。運転終了時におけるオーバーヘッド生成物と塔底生成物中のジメチルカーボ
ネートの濃度で示されるように〔オーバーヘッド生成物中のジメチルカーボネー
ト含量(16%)のほうが塔底生成物中のジメチルカーボネート含量(7.2%)より多い
〕、蒸留器の圧力が比較的低いことから、ジメチルカーボネート生成物をリボイ
ラーからオーバーヘッド生成物として効率的に除去することができる。リボイラ
ーから採取したサンプルは、メチルカルバメートを22.6%含有していた。尿素が
効果的にジメチルカーボネートに転化されており、尿素とメチルカルバメートの
分解は殆ど起こらなかった。実施例1Bの場合のようにトリグライムを使用せずに
反応を行うと、図2からわかるように、オーバーヘッド生成物として取り出され
るジメチルカーボネートの量は少なくなる。ジメチルカーボネートは、より高い
圧力下での効果的な精留によって、オーバーヘッド混合物として取り出されるよ
りむしろリボイラー中に蓄積された。運転の終了時において、オーバーヘッド生
成物は1.5%のジメチルカーボネートしか含有していなかったが、塔底生成物は7.
8%のジメチルカーボネートを含有していた。リボイラー中にDMCが蓄積され、そ
して助触媒が存在しないので、ジメチルカーボネート生成物の望ましくない副反
応、および尿素とカルバメートの分解が起こった。
はトルエンと混合した場合、ジブチル錫ジメトキシド触媒はこれらの溶媒中に完
全に溶解し、TCD検出器とDB-5ガスクロマトグラフィーカラムを使用して溶液を
分析すればガスクロマトグラフィーによって検出可能である。メタノール溶液ま
たはトルエン溶液中のジブチル錫ジメトキシドは、5.38分の保持時間にてガスク
ロマトグラフィーによって検出できた。ジブチル錫ジメトキシドのジエチルエー
テル溶液の分析により、溶液中の有機錫化合物はもはやジブチル錫ジメトキシド
ではないことがわかった。溶液中の錫化合物はジブチル錫ジメトキシドよりかな
り分子量が大きく、従ってエーテル溶液中の新たな有機錫錯体化合物に対するピ
ークの保持時間は約3倍(15.68分)であった。ジブチル錫ジメトキシドを、室温に
てトリグライムとメタノールとの混合物またはトリグライム(CH3OCH2CH2OCH2CH2 OCH2CH2OCH3)のみと混合したとき、白色のフワフワした析出物が形成され、ボト
ルの底部に徐々に沈んでいった。白色析出物が浮遊する溶液を直ちに濾過し、透
明濾液をガスクロマトグラフィーで分析するとまだ有機錫化合物が検出されたが
、その濃度は予想した濃度より低かった。混合溶液において低濃度(10重量%)の
有機錫触媒を使用すると、白色析出物は完全に溶解し、室温で一晩静置すること
によって透明溶液となった。白色析出物が浮遊する溶液を加温すると、白色析出
物はすぐに溶解した。これらの透明溶液をガスクロマトグラフィーで分析すると
、ジメチル錫ジメトキシドはもはや検出されなかった。
エーテル系化合物との反応による付加錯体化合物の形成を示している。本発明で
は、錯体化合物が触媒として使用され、これらの錯体化合物は、電子供与体酸素
原子含有分子と有機錫化合物との付加物である。触媒作用のある錯体化合物は、
ジブチル錫ジメトキシドと、トリグライムもしくは他の電子供与体エーテル系化
合物とを、蒸留器のリボイラー中で単に混合することによって調製した。
のトリグライム、および24.7gのジブチル錫ジメトキシドを仕込んだ。オーバー
ヘッドの圧力を調節することによって、リボイラーの温度を355〜363°Fに保持
した。オーバーヘッド液体生成物の流量は1.5cc/分に設定した。リボイラーにて
一定の液体レベルを保持するために、メタノールとトリグライムとの混合物(165
0gのメタノールと142.5gのトリグライムとをミキシングすることによって作製)
をリボイラー中に連続的にポンプ移送した。反応は、一日当たり6時間で二日行
い、合計で12時間行った。6時間の運転後にユニットを停止した。翌日、ユニッ
トを再び始動した。反応中、オーバーヘッド液体生成物をリザーバー中に捕集し
た。運転の終了時に、リザーバー中の全ての混成オーバーヘッド液体生成物、お
よびリボイラーと塔中の材料をシステムから取り出し、重量を測定し、そして分
析した。運転中、ユニットから採取した分析用サンプルを秤量した。この実験の
結果を表1に示す。運転中のオーバーヘッド液体生成物におけるジメチルカーボ
ネートとメチルアミンの組成変化を、それぞれ図3と図4に示す。開始時と終了時
における355°Fでのオーバーヘッド圧力は、それぞれ53.4psigおよび139psigで
あった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において234°Fおよび200°F
であり、12時間の運転の終了時において288°Fおよび277°Fであった。12時間の
運転の終了時にリボイラーから採取した塔底生成物サンプルの分析によれば、ア
ンモニアが0.1%、ジメチルカーボネートが4.1%、N-MMCが0.3%、メチルカルバメ
ートが2.7%、メタノールが32.6%、そしてトリグライムが60.2%であった。オーバ
ーヘッド生成物は6.9%のジメチルカーボネートを含有していた。塔底生成物サン
プル中の尿素の含量は不明であった。尿素が分解するために、ガスクロマトグラ
フィーによっては分析できないからである。
およびジメチルカーボネートに対する選択性が高いことを示している。本発明の
オーバーヘッド液体生成物中のジメチルカーボネート含量は、ジブチル錫ジメト
キシド単独(実施例3B)の場合の3倍以上であった。従って、オーバーヘッド生成
物からのジメチルカーボネートの分離は、より低いコストにて、且つかなり少な
い物質リサイクル量にて達成することができる。メタノール単独を溶媒として使
用すると、オーバーヘッド液体生成物の速度が増大するため、ジメチルカーボネ
ートの選択性が徐々に高まり、望ましくない副生物〔例えば、N-MMC(N-メチルメ
チルカルバメート)やメチルアミン〕の形成が減少する。しかしながら、望まし
くない副生物の量は、まだ本発明の好ましい実施態様より約10倍多い。助触媒の
使用によりオーバーヘッド生成物の速度が増大しても、ジメチルカーボネートの
選択性には殆ど影響を及ぼさない。オーバーヘッド速度が増大しても、単にオー
バーヘッド生成物流れ中のジメチルカーボネートの濃度が希釈されるにすぎない
。本発明からのオーバーヘッド生成物は、一般にはメチルアミンを含有せず、た
とえ含有するとしても微量である。
で行ったが、助触媒は使用しなかった。125gのメチルカルバメート、200gのメタ
ノール、および25.3gのジブチル錫ジメトキシドをリボイラーに仕込んだ。オー
バーヘッド生成物の流量を1.5cc/mに設定した。メタノールをリボイラー中に連
続的にポンプ移送して、リボイラーの液体レベルを一定に保持した。得られた結
果を表1に示す。運転中におけるオーバーヘッド液体生成物中のジメチルカーボ
ネートとメチルアミンの組成変化を、それぞれ図3と図4に示す。開始時と終了時
における355°Fでのオーバーヘッド圧力は、それぞれ268.4psigおよび374.4psig
であった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において332°Fおよび321
°Fであり、12時間の運転の終了時において353°Fおよび348°Fであった。12時
間の運転の終了時にリボイラーから採取した塔底生成物サンプルの分析によれば
、アンモニアが痕跡量、ジメチルカーボネートが6.9%、N-MMCが3.6%、メチルカ
ルバメートが2.1%、メタノールが86.6%、そしてその他の物質が0.7%であった。
オーバーヘッド生成物は、2.1%のジメチルカーボネート2.5%のメチルアミンを含
有していた。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明であった。尿素が分解す
るために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できないからである。
溶媒として使用し、蒸留器を使用することによって反応を行った。本実験は、実
施例3Aの場合と同様に行った。125gのメチルカルバメート、100gのメタノール、
21gの4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)助触媒、79gのトリグライム、および24.4
gのジブチル錫ジメトキシドをリボイラーに仕込んだ。運転を中断することなく1
2時間続けた。リボイラー中の液体レベルを一定に保持するために、1650gのメタ
ノールと142.5gのトリグライムとをミキシングすることによって調製したメタノ
ールとトリグライムの混合物を、リボイラー中に連続的にポンプ移送した。得ら
れた結果を表1に示す。運転中におけるオーバーヘッド液体生成物中のジメチル
カーボネートとメチルアミンの組成変化を、それぞれ図3と図4に示す。オーバー
ヘッドの圧力を制御することによって、リボイラーの温度を344〜357°Fに保持
した。開始時と終了時における355°Fでのオーバーヘッド圧力は、それぞれ58.9
psigおよび81psigであった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において
238°Fおよび226°Fであり、12時間の運転の終了時において256°Fおよび245°F
であった。12時間の運転の終了時にリボイラーから採取した塔底生成物サンプル
の分析によれば、ジメチルカーボネートが0.2%、N-MMCが4.2%、メチルカルバメ
ートが0.5%、メタノールが18.5%、4-ジメチルアミノピリジンが7.0%、トリグラ
イムが69.3%、そしてその他の物質が0.3%であった。オーバーヘッド生成物は、1
.4%のジメチルカーボネートと0.2%のメチルアミンを含有していた。塔底生成物
サンプル中の尿素の濃度は不明であったが、極めて低いと考えられる。
Mol. Chem., 1984, Vol.1, 95-108, Ball et al, "Synthesis of Carbonates an
d Polycarbonates by Reactions of Urea with Hydroxy compound"に開示)。さ
らに、本発明に従って低めの圧力で反応を行うためにトリグライムを使用した。
DMAPはトリグライムよりはるかに強いルイス塩基なので、トリグライムが助触媒
として触媒に及ぼす影響はかなり小さい。表1と図3に示すように、有機錫錯体化
合物触媒〔付加物錯体(Bu2Sn[OCH3]2・xDMAP; 式中、xは1もしくは2、または両
方である〕は、ジメチルカーボネートに対する選択性が極めて低い。運転中に採
取したオーバーヘッド蒸気サンプルの分析により、メチルカルバメートの分解が
確認された。サンプルがかなり多くの二酸化炭素を含有していたからである。実
施例3Cにおいては、12時間の運転終了時に採取したオーバーヘッド液体生成物と
塔底生成物の分析により、ジメチルカーボネートが反応ゾーンから効果的に取り
出されたことがわかる。なぜなら、オーバーヘッド生成物中のジメチルカーボネ
ートの含有量が塔底生成物のそれより7倍多いからである。望ましくない副生物(
N-MMCやメチルアミン)の形成は実施例3Aよりはるかに多かったものの、実施例3B
よりは幾らか良好であった。これはおそらく、運転中におけるジメチルカーボネ
ートとアンモニアの除去が効果的になされたためであろう。
スコ中にて35gのメチルカルバメートを250gのトリグライムに溶解することによ
ってメチルカルバメート溶液(12.3重量%)を作製した。本溶液を撹拌しながら338
〜356°Fにて還流した。12.45時間の反応後にて本溶液は8.2%のメチルカルバメ
ートと0.9%のメタノールを含有しており、このことはメチルカルバメートの熱分
解が起きていることを示している。溶液の色が初期の無色透明から透明黄橙色へ
と変化し(より高分子量の化合物の形成を示している)、ごく少量の白色固体が凝
縮器の底部に堆積した。
ルバメートの触媒分解を行った。35gのメチルカルバメートを250gのトリグライ
ム中に溶解することによってメチルカルバメートのトリグライム溶液(11.9重量%
)を調製し、次いでこの溶液に10gのジブチル錫ジメトキシドを加えた。313〜320
°Fにて4時間反応させた後、本溶液は、7.6重量%のメチルカルバメート、1.4重
量%のメタノール、および0.8重量%のジメチルカーボネートを含有しており、こ
のことはジブチル錫ジメトキシド-トリグライム錯体により触媒されて分解速度
がより速くなったことを示している。溶液の色が、初期の無色透明から透明オレ
ンジ色に変化し、幾らかの白色固体が凝縮器の底部に堆積した。このことは、ガ
スクロマトグラフィーでは検出できない高分子量の物質が形成されていることを
示している。約12時間の反応後、溶液は、わずか2.7重量%のメチルカルバメート
、1.2重量%のメタノール、および2.7重量%のジメチルカーボネートを含有してい
た。目視検査により、還流塔の底部に堆積した白色固体物質の量は、実施例4Aと
比較してわずかに増大した。
メチルカルバメート、100gのメタノール、100gのトリグライム、および25.0gの
ジブチル錫ジメトキシドを仕込んだ。反応中のオーバーヘッド圧力を制御するこ
とによって、リボイラーの温度を352〜356°Fに保持した。オーバーヘッド液体
生成物の流量を2.5cc/分に設定した。1960gのメタノールと40gのトリグライムと
の混合溶液中に120gのメチルカルバメートを溶解することによって調製したメチ
ルカルバメート溶液をリボイラーにポンプ移送して、リボイラー中の液体レベル
を一定に保持した。12時間の運転後に反応を終了した。本実験の結果を表2に示
す。開始時と終了時におけるオーバーヘッド圧力は、それぞれ39.4psigおよび12
3.9psigであった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において224°Fお
よび211°Fであり、12時間の運転の終了時において283°Fおよび272°Fであった
。運転の終了時にリボイラーから採取したサンプルの分析によれば、アンモニア
が0.2%、メタノールが14.8%、ジメチルカーボネートが3.3%、メチルカルバメー
トが22.4%、トリグライムが58.4%、そしてN-MMCが0.9%であった。オーバーヘッ
ド生成物は、9.0%のジメチルカーボネートを含有していた。塔底生成物サンプル
中の尿素の含量は不明であった。尿素が分解するために、ガスクロマトグラフィ
ーによっては分析できなかったからである。
。125gのメチルカルバメート、200gのメタノール、および24.6gのジブチル錫ジ
メトキシドをリボイラーに仕込んだ。反応中のオーバーヘッド圧力を制御するこ
とによって、リボイラーの温度を352〜356°Fに保持した。オーバーヘッド液体
生成物の流量を2.5cc/分に設定した。125gのメチルカルバメートを2000gのメタ
ノール中に溶解することによって調製したメチルカルバメート溶液をリボイラー
にポンプ移送して、リボイラー中の液体レベルを一定に保持した。12時間の運転
後に反応を終了した。開始時と終了時におけるオーバーヘッド圧力は、それぞれ
207.7psigおよび299.5psigであった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時
において317°Fおよび305°Fであり、12時間の運転の終了時において342°Fおよ
び331°Fであった。運転の終了時にリボイラーから採取したサンプルの分析によ
れば、アンモニアが0.4%、メタノールが60.8%、ジメチルカーボネートが6.7%、
メチルカルバメートが27.6%、N-MMCが4.2%、そして未知物質が0.2%であった。オ
ーバーヘッド生成物は、4.7%のジメチルカーボネートと0.1%のメチルアミンを含
有していた。結果を表2に示す。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明であ
った。尿素が分解するために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できなか
ったからである。
タノールが存在しない場合は、有機錫化合物がメチルカルバメートと尿素の分解
に対する効果的な触媒となりうることを示している。反応媒体中のメタノールの
濃度が低すぎると、メチルカルバメートもしくは尿素またはこれら両方の分解が
促進されることがある。メタノールの濃度が高すぎると、反応速度が低下するた
め反応器の圧力が高くなり、このためリボイラーからジメチルカーボネートを留
去するのが困難になり、この結果副生物の形成が増える。従って、反応ゾーン中
のメタノールの濃度を最適に保持することが重要である。
。運転中にメチルカルバメート溶液を蒸留器のリボイラー中にポンプ移送して、
連続運転をシミュレートした。反応を高い流量で行ったときは、低い流量(実施
例3Aにおける1.5cc/分、表2)の場合と比較して殆ど改良は認められなかった。オ
ーバーヘッド速度を増大させると、ジメチルカーボネートの濃度が実施例3Aにお
ける16〜18%から約9%に希釈され、これはオーバーヘッド液体生成物からジメチ
ルカーボネートを分離する上で望ましくない。トリグライム溶媒を使用しないで
反応を行った場合(実施例5B)はオーバーヘッド生成物中のジメチルカーボネート
の濃度はほぼ2倍であり、ジメチルカーボネートに対する見かけの選択性が改良
されており、またメチルアミンの生成は実施例3Bの場合よりはるかに少ないが、
N-MMCの形成については殆ど変化は認められなかった。オーバーヘッド液体生成
物中のジメチルカーボネートの濃度は実施例5Aの場合の約半分であり、この結果
、実施例5Aと比較すると、オーバーヘッド液体生成物としてのジメチルカーボネ
ートの取り出し量は約1/3になる。塔底生成物中の尿素の濃度は不明であるが、
メチルカルバメートの転化は、実施例5Bより実施例5Aのほうが高いと思われる。
なぜなら、反応ゾーンからのジメチルカーボネートとアンモニアの除去が効果的
だからである。
24.8gのジブチル錫ジメトキシドを蒸留器のリボイラーに仕込んだ。反応中のオ
ーバーヘッド圧力を制御することによって、リボイラーの温度を353〜357°Fに
保持した。オーバーヘッド液体生成物の流量を2.7cc/分に設定した。105.6gの尿
素を2200gのメタノール中に溶解することによって調製した尿素溶液をリボイラ
ーにポンプ移送して、リボイラー中の液体レベルを一定に保持した。連続的な12
時間の運転後に反応を終了した。本実験の結果を表3に示す。運転中におけるオ
ーバーヘッド生成物中のジメチルカーボネートの組成変化を図5に示す。開始時
と終了時におけるオーバーヘッド圧力は、それぞれ47.9psigおよび49psigであっ
た。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において231°Fおよび219°Fであ
り、12時間の運転の終了時において232°Fおよび200°Fであった。12時間の運転
の終了時にリボイラーから採取したサンプルの分析によれば、ジメチルカーボネ
ートが1.1%、メタノールが13.1%、メチルカルバメートが30.2%、N-MMCが0.8%、
トリグライムが54.3%、そして未知物質が0.5%であったが、オーバーヘッド生成
物は、ジメチルカーボネートを7.3%含有し、メチルアミンを含有しなかった。12
時間の運転中に採取したオーバーヘッドサンプルはいずれも、検出可能な量のメ
チルアミンを含有しなかった。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明であっ
た。尿素が分解するために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できなかっ
たからである。
行った。125gのメチルカルバメート、200gのメタノール、および25.6gのジブチ
ル錫ジメトキシドを蒸留器のリボイラーに仕込んだ。反応中のオーバーヘッド圧
力を制御することによって、リボイラーの温度を352〜356°Fに保持した。オー
バーヘッド液体生成物の流量を2.7cc/分に設定した。105.6gの尿素を2000gのメ
タノール中に溶解することによって調製した尿素溶液をリボイラーにポンプ移送
して、リボイラー中の液体レベルを一定に保持した。連続的な12時間の運転後に
反応を終了した。本実験の結果を表3に示す。運転中におけるオーバーヘッド生
成物中のジメチルカーボネートの組成変化を図5に示す。開始時と終了時におけ
るオーバーヘッド圧力は、それぞれ222psigおよび236.7psigであった。塔の底部
と頂部における塔温度は、開始時において332°Fおよび311°Fであり、12時間の
運転の終了時において326°Fおよび314°Fであった。12時間の運転の終了時にリ
ボイラーから採取したサンプルの分析によれば、ジメチルカーボネートが8.2%、
メタノールが45.3%、メチルカルバメートが37.3%、N-MMCが8.0%、そして未知物
質が0.8%であったが、初めの6時間の運転中に採取したオーバーヘッドサンプル
は、検出可能な量のメチルアミンを含有しなかった。次の6時間中のオーバーヘ
ッドサンプルは0.08〜0.1%のメチルアミンを含有した。塔底生成物サンプル中の
尿素の含量は不明であった。尿素が分解するために、ガスクロマトグラフィーに
よっては分析できなかったからである。
ジメチルカーボネートに転化させるという連続的運転をシミュレートしている。
これらの実験は、尿素を一工程でジメチルカーボネートに転化できること、すな
わち、1つの反応器中で尿素をメチルカルバメートに転化させ、次いでもう一つ
の反応器中でメチルカルバメートをジメチルカーボネートに転化させるという必
要がないことを示している。なぜなら、ジメチルカーボネートを二工程で生成さ
せることを選択してもよいけれども、尿素をメチルカルバメートに転化させると
きは、反応1によって生成される余分の量のアンモニアを反応ゾーン(リボイラー
)から効果的に除去できるからである。表3に示すように、反応を本発明の好まし
い実施態様に従って行うと、極めて良好な結果(すなわち、ジメチルカーボネー
トへの高い選択性がより高いこと、および副生物の形成がより少ないこと)が得
られた。トリグライムを溶媒としても助触媒としても使用しなかった場合、生成
されるN-MMCの量は、本発明に従って行われる反応より10倍多かった。
と反応させなければならない。すなわち、メタノールに対してメチルカルバメー
トと尿素とを競争反応(反応2)させなければならない。12時間の運転後に採取し
た塔底生成物の分析によれば、実施例1A(助触媒なし)においてはメタノール濃度
が低すぎる(13.1%)ために反応1と反応2が連続的に起こらず、メタノールに対す
る競争反応はない。蒸留器のリボイラー中におけるトリグライムの量が運転の開
始時において高すぎた。このことは、尿素溶液をリボイラー中にポンプ移送して
一工程にてジメチルカーボネートを生成させる場合、メチルカルバメートをジメ
チルカーボネートに転化させるのに使用されるトリグライム対メタノールの比を
再調整(例えば低くする)しなければならない、ということを示している。
5gのジブチル錫ジメトキシドを蒸留器のリボイラーに仕込んだ。12時間の連続運
転中、オーバーヘッド圧力を制御することによって、リボイラーの温度を349〜3
57°Fに保持した。オーバーヘッド液体生成物の流量を2cc/分に設定した。105.6
gの尿素を2200gのメタノール中に溶解することによって調製した尿素溶液をリボ
イラーにポンプ移送して、リボイラー中の液体レベルを一定に保持した。連続的
な12時間の運転後に反応を終了した。本実験の結果を表4に示す。オーバーヘッ
ド生成物中のDMCの組成変化を図6に示す。開始時と終了時におけるオーバーヘッ
ド圧力は、それぞれ66psigおよび134.7psigであった。塔の底部と頂部における
塔温度は、開始時において248°Fおよび233°Fであり、12時間の運転の終了時に
おいて286°Fおよび274°Fであった。12時間の運転の終了時にリボイラーから採
取したサンプルの分析によれば、ジメチルカーボネートが3.8%、メタノールが20
.9%、メチルカルバメートが21.1%、N-MMCが1.5%、トリグライムが52.0%、そして
未知物質が0.2%であったが、オーバーヘッド生成物は、ジメチルカーボネートを
9.0%、メタノールを88.4%、メチルアミン(または水)を0.1%、およびアンモニア
を2.5%含有していた。塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明であった。尿素
が分解するために、ガスクロマトグラフィーによっては分析できなかったからで
ある。翌日の運転のためにユニットを停止した。複合オーバーヘッド生成物(com
posite overhead product)の重量は1054gであり、リボイラー中にポンプ移送し
た尿素溶液の重量は1252gであった。ユニットから採取したサンプルの合計量は2
10.8gであった。流れに対する時間が8〜12時間では、リボイラー中の液体レベル
は低めであった。複合オーバーヘッド生成物は、11.5%のジメチルカーボネート
を含有していた。12時間の反応時点にて排出ガス(ごくわずかな体積のガス)を捕
集した。この排出ガスの分析によれば、CO2が0.05容量%およびO2が2.1容量%であ
り、メチルカルバメートまたは尿素の分解がほとんど起きていないことを示して
いる。
混合溶液をリボイラー中にポンプ移送することによって、翌日運転を続けた。オ
ーバーヘッド圧力を制御することによって、リボイラーの温度を348〜359°Fに
保持した。オーバーヘッド液体生成物の流量を2cc/分に設定した。連続的な10時
間の運転後に反応を終了した。本実験の結果を表4に示す。10時間の連続運転の
開始時と終了時におけるオーバーヘッド圧力は、それぞれ232.1psigおよび201.7
psigであった。塔の底部と頂部における塔温度は、開始時において248°Fおよび
233°Fであり、10時間の運転の終了時において322°Fおよび313°Fであった。10
時間の運転(完全に最初からは合計22時間の運転)の終了時にリボイラーから採取
したサンプルの分析によれば、ジメチルカーボネートが1.7%、メタノールが22.2
%、メチルカルバメートが1.5%、N-MMCが1.3%、トリグライムが71.9%、未知物質
が1.3%、および空気が0.1%であったが、オーバーヘッド生成物は、ジメチルカー
ボネートを3.8%、メタノールを94.94%、およびアンモニアを1.2%含有していた。
塔底生成物サンプル中の尿素の含量は不明であった。尿素が分解するために、ガ
スクロマトグラフィーによっては分析できなかったからである。複合オーバーヘ
ッド生成物の重量は956gであり、リボイラー中にポンプ移送した混合溶液の重量
は1088gであった。ユニットから採取したサンプルの総重量は197.2gであった。
塔とリボイラーから捕集した物質の総重量は249gであった。運転中に捕集した排
出ガス(ごく少量の体積のガス)は10.0容量%のCO2と0.7容量%のO2を含有していた
。運転の第2の部分に対するオーバーヘッド生成物中のDMC組成の変化を図6に示
す。オーバーヘッド生成物中のDMC濃度が高いのは極めて望ましいことである。
なぜなら、メタノールとの二元共沸混合物を形成するために、DMCの分離はコス
トのかかるプロセスだからである。表4に示すように、DMCの選択率は極めて高い
(98.2%)。尿素溶液を一工程合成プロセスにてリボイラー中に直接ポンプ移送す
ると、メチルカルバメートの分解はほとんど起こらず、従って選択率はこれまで
で最も高い。
れに対する時間との関係をプロットしたものであり、メタノール単独の場合と(
メタノール+トリグライム)の場合を比較している。
れに対する時間との関係をプロットしたものであり、1.5cc/分のオーバーヘッド
生成物速度における、メタノール単独の場合と(メタノール+トリグライム)およ
び(メタノール+トリグライム+DMAP)の場合とを比較している。
る時間との関係をプロットしたものであり、1.5cc/分のオーバーヘッド生成物速
度における、メタノール単独の場合と(メタノール+トリグライム)および(メタノ
ール+トリグライム+DMAP)の場合とを比較している。
れに対する時間との関係をプロットしたものであり、2.7cc/分のオーバーヘッド
生成物速度における、メタノール単独の場合と(メタノール+トリグライム)の場
合とを比較している。
メチルカーボネートの量と流れに対する時間との関係をプロットしたものである
。
子含有化合物は、R'2SnX2、R'3SnX、R'2SnO、Ph3-nR'SnXn、またはPh4-nSnXn(式
中、XはCl、R'O、R'COO、またはR'COSであり、R'はCqH2q-1であり、nは0、1、ま
たは2であり、そしてqは1〜12である)との1:1のニ座付加物および/または1:2の
単座付加物を形成するニ座配位子ならびにこれらの混合物を含む。さらに、これ
らの物質を、好ましくは8〜12個の炭素原子を有する高級炭化水素(例えば、ドデ
カンやキシレン)と混合してもよい。
SnXn、Ph4-nSnXn、またはこれらの混合物を含む、請求項13記載の均一触媒。
子含有化合物は、R'2SnX2、R'3SnX、R'2SnO、Ph3-nR'SnXn、またはPh4-nSnXn(式
中、XはCl、R'O、R'COO、またはR'COSであり、R'はCqH2q+1であり、nは0、1、ま
たは2であり、そしてqは1〜12である)との1:1のニ座付加物および/または1:2の
単座付加物を形成するニ座配位子ならびにこれらの混合物を含む。さらに、これ
らの物質を、好ましくは8〜12個の炭素原子を有する高級炭化水素(例えば、ドデ
カンやキシレン)と混合してもよい。
Claims (18)
- 【請求項1】 (a) 尿素と第一アルコールを反応ゾーンに供給する工程; (b) 電子供与体原子を含有する高沸点溶媒と有機錫化合物とを前記反応ゾー
ンに供給する工程; ならびに (c) (i) 前記有機錫化合物と前記電子供与体原子含有高沸点溶媒の存在下に
て第一アルコールの一部と尿素とを反応させてジアルキルカーボネートを生成さ
せること; および (ii) ジアルキルカーボネートとアンモニアを前記反応ゾーンから蒸気として
取り除くこと; を前記反応ゾーンにおいて同時に行う工程; を含むジアルキルカーボネートの製造法。 - 【請求項2】 前記アルコールの一部とアンモニアを前記反応ゾーンから蒸
気として取り除き、前記ジアルキルカーボネートと共にオーバーヘッドとして抜
き取る、請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 前記オーバーヘッドをある程度凝縮させて、前記アンモニア
を前記ジアルキルカーボネートから蒸気として分離し、前記アルコールを液体と
して分離する、請求項2記載の製造法。 - 【請求項4】 前記有機錫触媒がジブチル錫ジメトキシドである、請求項1
記載の製造法。 - 【請求項5】 前記電子供与体原子含有高沸点溶媒がポリグリコールエーテ
ルを含む、請求項1記載の製造法。 - 【請求項6】 前記電子供与体原子含有高沸点溶媒が、R'2SnX2、R'3SnX、R
'2SnO、Ph3-nR'SnXn、またはPh4-nSnXn(式中、XはCl、R'O、R'COO、またはR'COS
であり、R'はCqH2q-1であり、nは0、1、または2であり、そしてqは2〜12である)
との1:1のニ座付加物および/または1:2の単座付加物を形成するニ座配位子なら
びにこれらの混合物を含む、請求項1記載の製造法。 - 【請求項7】 前記電子供与体原子含有高沸点溶媒がトリエチレングリコー
ルジメチルエーテルを含む、請求項6記載の製造法。 - 【請求項8】 前記電子供与体原子含有高沸点溶媒が、一般式RO[CH2(CH2)k CH2O]mR(式中、各Rは、C1-12アルキル基、アルカリール基、またはアラルキル基
から独立的にえらばれ、kは0、1、2、または3であり、そしてmは1、2、3、4、ま
たは5である)を有する物質およびこれらの混合物を含む、請求項1記載の製造法
。 - 【請求項9】 前記第一アルコールがメタノールであり、前記ジアルキルカ
ーボネートがジメチルカーボネートである、請求項1記載の製造法。 - 【請求項10】 (a) 尿素とメタノールを蒸留器のリボイラーに供給する
工程; (b) ジアルキル錫触媒とトリエチレングリコールジメチルエーテル溶媒/助触
媒を前記リボイラーに供給する工程; ならびに (c) (i) 前記ジブチル錫触媒と前記トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル助触媒の存在下にて前記メタノールの一部と尿素とを反応させて最終的にジメ
チルカーボネートを生成させること; および (ii) ジメチルカーボネートとアンモニアを前記リボイラーから蒸気として取
り除くこと; を前記リボイラーにおいて同時に行う工程; を含むジメチルカーボネートの製造法。 - 【請求項11】 前記メタノールの一部を前記リボイラーから蒸気として取
り除き、前記蒸留塔から前記ジメチルカーボネートと共にオーバーヘッドとして
取り出す、請求項10記載の製造法。 - 【請求項12】 前記オーバーヘッドをある程度凝縮させて前記ジメチルカ
ーボネートと前記メタノールを液体として分離する、請求項11記載の製造法。 - 【請求項13】 R'2SnX2、R'3SnX、R'2SnO、Ph3-nR'SnXn、またはPh4-nSnX n (式中、XはCl、R'O、R'COO、またはR'COSであり、R'はCqH2q-1であり、nは0、1
、または2であり、そしてqは2〜12である)との1:1のニ座付加物および/または1:
2の単座付加物を形成するニ座配位子と有機錫化合物との錯体ならびにこれら錯
体の混合物を含む、尿素と第一アルコールとを反応させてジアルキルカーボネー
トを生成させるのに有用な均一触媒。 - 【請求項14】 前記有機錫化合物がジブチル錫ジメトキシドを含む、請求
項13記載の均一触媒。 - 【請求項15】 前記電子供与体原子含有高沸点化合物がトリエチレングリ
コールジメチルエーテルを含む、請求項13記載の均一触媒。 - 【請求項16】 前記有機錫化合物がジブチル錫ジメトキシドを含み、前記
電子供与体原子含有高沸点化合物がトリエチレングリコールジメチルエーテルを
含む、請求項13記載の均一触媒。 - 【請求項17】 一般式RO[CH2(CH2)kCH2O]mR(式中、各Rは、C1-12アルキル
基、アルカリール基、またはアラルキル基から独立的に選ばれ、kは0、1、2、ま
たは3であり、そしてmは1、2、3、4、または5である)を有する物質と有機錫化合
物との錯体およびこれらの混合物を含む、請求項13記載の均一触媒。 - 【請求項18】 前記有機錫化合物が、R'2SnX2、R'3SnX、R'2SnO、Ph3-nR'
SnXn、Ph4-nSnXn、またはこれらの混合物を含む、請求項6記載の均一触媒。
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