JP2002511428A - 糖脂質クリーム - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、２５℃の水に対する界面張力が３０ｍＮ／ｍ未満（好ましくは１０ｍＮ／ｍ未満）の油相、およびＨＬＢ値が６未満の親油性乳化剤を含有する、水中油型エマルジョンの形態の化粧品および薬剤のクリームに関する。本発明のクリームは、１重量％水溶液または水性分散液のＤ＝１０／ｓおよび２５℃における粘度が１０ｍＰａｓ未満である非増粘性のデンプンまたは改質デンプン誘導体によって安定化し得る。それゆえ、イオン性および親水性ノニオン性乳化剤を必要としない。
Description
【０００１】 （技術分野） 本発明は、親油性乳化剤および少なくとも１種の非増粘性改質デンプンを安定
化のために含有する、極性油成分の水中油型エマルジョンの形態の、化粧品およ
び薬剤のクリームに関する。 このようなクリームは、通常のイオン性または親水性ノニオン性の水中油型乳
化剤を使用することなく調製し得るので、スキンケア効果に特に優れている。
化のために含有する、極性油成分の水中油型エマルジョンの形態の、化粧品およ
び薬剤のクリームに関する。 このようなクリームは、通常のイオン性または親水性ノニオン性の水中油型乳
化剤を使用することなく調製し得るので、スキンケア効果に特に優れている。
【０００２】 （背景技術） 化粧品エマルジョンの製造にデンプン誘導体を使用することは、従来の文献に
しばしば記載されている。例えばＤＥ−Ａ−２３５４６０６には、デンプンエス
テル、例えばデンプンプロピオネートが、食品工業および化粧品における乳化助
剤として記載されている。ＷＯ−Ａ−９６／２２０７３には、化粧品エマルジョ
ンの増粘助剤としても適当な、熱的に抑制されたデンプンが記載されている。乳
化剤の代わりに例えば多糖を包含する１種またはそれ以上の増粘剤を含有する、
乳化剤不含有の化粧品または皮膚用水中油型製剤が、ＤＥ−Ａ−４４２５２６８
により知られている。そのような系において、デンプンまたはデンプン誘導体の
増粘性が、エマルジョンの安定化に主に利用されている。
しばしば記載されている。例えばＤＥ−Ａ−２３５４６０６には、デンプンエス
テル、例えばデンプンプロピオネートが、食品工業および化粧品における乳化助
剤として記載されている。ＷＯ−Ａ−９６／２２０７３には、化粧品エマルジョ
ンの増粘助剤としても適当な、熱的に抑制されたデンプンが記載されている。乳
化剤の代わりに例えば多糖を包含する１種またはそれ以上の増粘剤を含有する、
乳化剤不含有の化粧品または皮膚用水中油型製剤が、ＤＥ−Ａ−４４２５２６８
により知られている。そのような系において、デンプンまたはデンプン誘導体の
増粘性が、エマルジョンの安定化に主に利用されている。
【０００３】 （発明の開示） 本発明は、非増粘性デンプン（その水溶液は低粘度であるか、そのデンプンは
架橋構造の故に水に難溶である）も、水溶液または水性分散液中で、隣接する油
相との界面張力を低下するという知見に基づく。このことが、水に対する界面張
力が既に３０ｍＮ／ｍ未満である極性油相との間にも起こるということは、非常
に驚くべきことである。このことが、ある種の油成分との複合によるものか、ま
たは極性油の存在下における多糖の配座変化によるものかは、まだ明らかになっ
ていない。この効果の故に、我々はそのようなエマルジョンを糖脂質クリームと
称する。
架橋構造の故に水に難溶である）も、水溶液または水性分散液中で、隣接する油
相との界面張力を低下するという知見に基づく。このことが、水に対する界面張
力が既に３０ｍＮ／ｍ未満である極性油相との間にも起こるということは、非常
に驚くべきことである。このことが、ある種の油成分との複合によるものか、ま
たは極性油の存在下における多糖の配座変化によるものかは、まだ明らかになっ
ていない。この効果の故に、我々はそのようなエマルジョンを糖脂質クリームと
称する。
【０００４】 本発明の課題は、イオン性または親水性ノニオン性乳化剤を使用しなくても安
定な水中油型エマルジョンに調製することのできる、適当な油成分および多糖を
提供することである。水中油型エマルジョン（とりわけ極性油成分を含有するも
の）を永続的に安定化するために、非膨潤性改質デンプン（水溶液または水性分
散液の形態での粘度は低い）を、親油性乳化剤と組み合わせることが適当である
とわかった。
定な水中油型エマルジョンに調製することのできる、適当な油成分および多糖を
提供することである。水中油型エマルジョン（とりわけ極性油成分を含有するも
の）を永続的に安定化するために、非膨潤性改質デンプン（水溶液または水性分
散液の形態での粘度は低い）を、親油性乳化剤と組み合わせることが適当である
とわかった。
【０００５】 本発明は、水中油型エマルジョンの形態の化粧品および薬剤のクリームであっ
て、油相が少なくとも１種の油成分を含有し、２５℃の水に対する該油の界面張
力は３０ｍＮ／ｍ未満であり、また、安定化のために親油性乳化剤および少なく
とも１種の非増粘性改質デンプンを含有し、該デンプンの１重量％水溶液または
水性分散液のＤ＝１０／ｓおよび２５℃における粘度は１０ｍＰａｓ未満である
クリームに関する。
て、油相が少なくとも１種の油成分を含有し、２５℃の水に対する該油の界面張
力は３０ｍＮ／ｍ未満であり、また、安定化のために親油性乳化剤および少なく
とも１種の非増粘性改質デンプンを含有し、該デンプンの１重量％水溶液または
水性分散液のＤ＝１０／ｓおよび２５℃における粘度は１０ｍＰａｓ未満である
クリームに関する。
【０００６】 化粧品クリームは、油成分、または油成分もしくは水相中に溶解した活性物質
により、皮膚または毛髪に化粧品作用をもたらす組成物であると理解される。す
なわち、ある種の油成分は、皮膚柔軟化作用を有する。適当な油溶性化粧品活性
成分の例は、セラミドまたはセラミド類似体、ビタミン、例えばトコフェロール
もしくはトコフェロールエステル、レチノールエステル、例えばレチノールパル
ミテート、ステロール、ビサボロール、香料、油溶性日焼け止め因子、皮脂抑制
剤、並びに皮膚もしくは毛髪の感覚的性質を改善するか、または皮膚もしくは毛
髪を保護する他の物質である。適当な水溶性の化粧品活性成分の例は、尿素、ア
ラントイン、水溶性ビタミン（アスコルビン酸）、水溶性日焼け止め因子、タン
パク質誘導体、マグネシウム塩、チオシアネート、糖およびポリオール、例えば
グリセロール、ソルビトールもしくはプロピレングリコール、並びに水溶性植物
抽出物である。 更に、本発明のクリームは、皮膚または頭皮の疾患を処置するために、油溶性
または水溶性の薬学的または皮膚科学的活性成分をも含有し得る。
により、皮膚または毛髪に化粧品作用をもたらす組成物であると理解される。す
なわち、ある種の油成分は、皮膚柔軟化作用を有する。適当な油溶性化粧品活性
成分の例は、セラミドまたはセラミド類似体、ビタミン、例えばトコフェロール
もしくはトコフェロールエステル、レチノールエステル、例えばレチノールパル
ミテート、ステロール、ビサボロール、香料、油溶性日焼け止め因子、皮脂抑制
剤、並びに皮膚もしくは毛髪の感覚的性質を改善するか、または皮膚もしくは毛
髪を保護する他の物質である。適当な水溶性の化粧品活性成分の例は、尿素、ア
ラントイン、水溶性ビタミン（アスコルビン酸）、水溶性日焼け止め因子、タン
パク質誘導体、マグネシウム塩、チオシアネート、糖およびポリオール、例えば
グリセロール、ソルビトールもしくはプロピレングリコール、並びに水溶性植物
抽出物である。 更に、本発明のクリームは、皮膚または頭皮の疾患を処置するために、油溶性
または水溶性の薬学的または皮膚科学的活性成分をも含有し得る。
【０００７】 特に適当な油成分は、２５℃における水との界面張力（γ1）が２０ｍＮ／ｍ
未満、好ましくは１０ｍＮ／ｍ未満の油または油混合物、すなわち中程度ないし
比較的高い極性を有する油である。 適当な油成分は、分子中にエステル基を有するものであり、その例は一価Ｃ2- 18 アルコールの脂肪酸エステル、例えばエチルステアレート、イソプロピルステ
アレート、イソプロピルミリステート、ブチルステアレート、ヘキシルラウレー
トまたはステアリルイソノナノエート、およびジカルボン酸エステル、例えばジ
−ｎ−ブチルアジペートまたはジイソオクチルスクシネートである。
未満、好ましくは１０ｍＮ／ｍ未満の油または油混合物、すなわち中程度ないし
比較的高い極性を有する油である。 適当な油成分は、分子中にエステル基を有するものであり、その例は一価Ｃ2- 18 アルコールの脂肪酸エステル、例えばエチルステアレート、イソプロピルステ
アレート、イソプロピルミリステート、ブチルステアレート、ヘキシルラウレー
トまたはステアリルイソノナノエート、およびジカルボン酸エステル、例えばジ
−ｎ−ブチルアジペートまたはジイソオクチルスクシネートである。
【０００８】 他の適当な油成分は、多価Ｃ2-6アルコールのＣ8-22脂肪酸エステルであり、
その例は、植物油および動物油として存在する脂肪酸トリグリセリド油、例えば
オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アーモンド油、
アザミ油である。好ましさは劣るが適当な油成分の例は、マツヨイグサ油であり
、この油の極性は非常に高く、それ自体顕著な界面活性を示す。他の適当なこの
種のエステルは、１，２−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールの脂肪酸エステルである。
その例は、植物油および動物油として存在する脂肪酸トリグリセリド油、例えば
オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アーモンド油、
アザミ油である。好ましさは劣るが適当な油成分の例は、マツヨイグサ油であり
、この油の極性は非常に高く、それ自体顕著な界面活性を示す。他の適当なこの
種のエステルは、１，２−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールの脂肪酸エステルである。
【０００９】 好ましい油成分は、Ｃ12-22アルカノールと、一塩基性または多塩基性Ｃ2-6ヒ
ドロキシカルボン酸との、少なくとも１種のエステルである。 適当な一塩基性または多塩基性ヒドロキシカルボン酸のＣ8-22脂肪アルコール
エステルは、とりわけ、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸
のエステルである。直鎖Ｃ14/15アルカノールおよび２位分枝Ｃ12/13アルカノー
ルとの上記のようなエステルは、Ｎordmann，Ｒassmann ＧmbＨ ＆ Ｃｏ．（
ハンブルク）からＣosmacol（商標）−Ｅster（製造者：Ｅni Ｃhem．Ａugusta
Ｉndustriale）の名称で市販されている。このようなエステルは、本発明の糖
脂質クリームの製造に特に適するだけでなく、スキンケア効果も非常に高く、例
えば細胞再生を促進し、皮膚老化を遅延する。本発明のクリームは、油成分と水
との界面張力が３０ｍＮ／ｍ未満（好ましくは１０ｍＮ／ｍ未満）となる限りは
、非極性油（例えばパラフィン油またはシリコーン油）をも含有してもよい。
ドロキシカルボン酸との、少なくとも１種のエステルである。 適当な一塩基性または多塩基性ヒドロキシカルボン酸のＣ8-22脂肪アルコール
エステルは、とりわけ、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸およびクエン酸
のエステルである。直鎖Ｃ14/15アルカノールおよび２位分枝Ｃ12/13アルカノー
ルとの上記のようなエステルは、Ｎordmann，Ｒassmann ＧmbＨ ＆ Ｃｏ．（
ハンブルク）からＣosmacol（商標）−Ｅster（製造者：Ｅni Ｃhem．Ａugusta
Ｉndustriale）の名称で市販されている。このようなエステルは、本発明の糖
脂質クリームの製造に特に適するだけでなく、スキンケア効果も非常に高く、例
えば細胞再生を促進し、皮膚老化を遅延する。本発明のクリームは、油成分と水
との界面張力が３０ｍＮ／ｍ未満（好ましくは１０ｍＮ／ｍ未満）となる限りは
、非極性油（例えばパラフィン油またはシリコーン油）をも含有してもよい。
【００１０】 本発明のクリームは、親油性乳化剤、好ましくはＨＬＢ値５未満のノニオン性
乳化剤、例えば炭素数１２〜２２の脂肪酸もしくは脂肪アルコール、または炭素
数１２〜２２の脂肪酸と炭素数２〜１０／ヒドロキシル基数２〜６のジオールも
しくはポリオールとの部分エステルを、油成分１重量部当たり０．１〜１重量部
の量で含有する。
乳化剤、例えば炭素数１２〜２２の脂肪酸もしくは脂肪アルコール、または炭素
数１２〜２２の脂肪酸と炭素数２〜１０／ヒドロキシル基数２〜６のジオールも
しくはポリオールとの部分エステルを、油成分１重量部当たり０．１〜１重量部
の量で含有する。
【００１１】 ＨＬＢ値はエマルジョン比較法によって正確に測定し得る値であり、式：ＨＬ
Ｂ＝０．２・（１００−Ｌ）［式中、Ｌは乳化剤分子中の親油性アルキルまたは
アシル基の割合（重量％）である。］から極めて近似的に算出し得る。そのよう
な乳化剤は通常は、油中水型エマルジョンの安定化に用いられる。適当なＣ12-2 2 脂肪アルコールの例は、セチルもしくはステアリルアルコールまたはそのよう
なアルコールの工業用混合物である。
Ｂ＝０．２・（１００−Ｌ）［式中、Ｌは乳化剤分子中の親油性アルキルまたは
アシル基の割合（重量％）である。］から極めて近似的に算出し得る。そのよう
な乳化剤は通常は、油中水型エマルジョンの安定化に用いられる。適当なＣ12-2 2 脂肪アルコールの例は、セチルもしくはステアリルアルコールまたはそのよう
なアルコールの工業用混合物である。
【００１２】 適当なＣ2-6ポリオールのＣ12-22脂肪酸部分エステルの例は、グリセロールま
たはソルビトールのパルミチン酸またはステアリン酸モノエステルおよびジエス
テル、例えばグリセロールモノステアレートまたはソルビタンセスキステアレー
トである。 他の適当な親油性乳化剤の例は、メチルグルコシド脂肪酸エステル、または脂
肪酸モノエタノールアミドである。遊離脂肪酸も、親油性乳化剤成分として適当
である。
たはソルビトールのパルミチン酸またはステアリン酸モノエステルおよびジエス
テル、例えばグリセロールモノステアレートまたはソルビタンセスキステアレー
トである。 他の適当な親油性乳化剤の例は、メチルグルコシド脂肪酸エステル、または脂
肪酸モノエタノールアミドである。遊離脂肪酸も、親油性乳化剤成分として適当
である。
【００１３】 本発明の目的のために使用する非増粘性改質デンプンは、物理的もしくは化学
的に改質したデンプン、またはデンプン誘導体、すなわち、水溶性デンプン分解
物、または水不溶性架橋デンプンエステルもしくはデンプンエーテルである。そ
のような非膨潤性デンプンに共通する条件は、その１重量％水溶液または水性分
散液の粘度が、剪断速度Ｄ＝１０／ｓおよび温度２５℃において１０ｍＰａｓ未
満であることである。
的に改質したデンプン、またはデンプン誘導体、すなわち、水溶性デンプン分解
物、または水不溶性架橋デンプンエステルもしくはデンプンエーテルである。そ
のような非膨潤性デンプンに共通する条件は、その１重量％水溶液または水性分
散液の粘度が、剪断速度Ｄ＝１０／ｓおよび温度２５℃において１０ｍＰａｓ未
満であることである。
【００１４】 膨潤性または増粘性ヒドロコロイドを乳化剤として使用することは、例えばＤ
Ｅ−Ａ−２３５４６０６およびＤＥ−Ａ−４４２５２６８により知られているが
、前記のような非増粘性デンプンまたはデンプン誘導体を親油性乳化剤と組み合
わせれば、通常の親水性ｏ／ｗ乳化剤の代わりに乳化剤として安定な水中油型エ
マルジョンの調製に使用し得るということは、驚くべきことである。 冷水中で清澄な溶液を形成する、熱および加水分解および場合により酵素によ
って分解したデンプンが、本発明の目的のために特に適当である。そのような生
成物は、例えばＡＥＲＯＭＹＬ（商標）（Ｓuedstaerke）の名称で市販されてい
る。
Ｅ−Ａ−２３５４６０６およびＤＥ−Ａ−４４２５２６８により知られているが
、前記のような非増粘性デンプンまたはデンプン誘導体を親油性乳化剤と組み合
わせれば、通常の親水性ｏ／ｗ乳化剤の代わりに乳化剤として安定な水中油型エ
マルジョンの調製に使用し得るということは、驚くべきことである。 冷水中で清澄な溶液を形成する、熱および加水分解および場合により酵素によ
って分解したデンプンが、本発明の目的のために特に適当である。そのような生
成物は、例えばＡＥＲＯＭＹＬ（商標）（Ｓuedstaerke）の名称で市販されてい
る。
【００１５】 適当なデンプン誘導体の例は、酸化的に分解したデンプン、例えばジアルデヒ
ドデンプンおよびジカルボキシデンプン、並びに架橋デンプンエステルおよびデ
ンプンエーテルである。そのような実質的に水不溶性の市販生成物の例は、Ｃor
n Ｐ０４（商標）（Ｄｒ．Ｈauser ＧmbＨ）として市販されているような、ジ
デンプンホスフェートである。架橋デンプンエーテル、例えば、ＲＩＣＥ ＮＳ
（Ｄｒ．Ｈauser ＧmbＨ）の名称で市販されているメチロール尿素修飾“Ｄime
thylimidazolidinone Ｒice Ｓtarch”（ＩＮＣＩ名）も、本発明の目的に適
当である。疎水性に改質したデンプン、例えばオクテニルコハク酸無水物で修飾
したデンプンであるＡluminium Ｓtarch Ｏctenyl Ｓuccinateも、本発明の
目的に適当である。
ドデンプンおよびジカルボキシデンプン、並びに架橋デンプンエステルおよびデ
ンプンエーテルである。そのような実質的に水不溶性の市販生成物の例は、Ｃor
n Ｐ０４（商標）（Ｄｒ．Ｈauser ＧmbＨ）として市販されているような、ジ
デンプンホスフェートである。架橋デンプンエーテル、例えば、ＲＩＣＥ ＮＳ
（Ｄｒ．Ｈauser ＧmbＨ）の名称で市販されているメチロール尿素修飾“Ｄime
thylimidazolidinone Ｒice Ｓtarch”（ＩＮＣＩ名）も、本発明の目的に適
当である。疎水性に改質したデンプン、例えばオクテニルコハク酸無水物で修飾
したデンプンであるＡluminium Ｓtarch Ｏctenyl Ｓuccinateも、本発明の
目的に適当である。
【００１６】 本発明の目的のために適当な改質デンプンは、微粒子状デンプンであるべきで
ある。可溶性デンプンの場合は粒子サイズ１ｍｍ未満、不溶性デンプンの場合は
平均粒子サイズ２０μ未満とすべきである。
ある。可溶性デンプンの場合は粒子サイズ１ｍｍ未満、不溶性デンプンの場合は
平均粒子サイズ２０μ未満とすべきである。
【００１７】 本発明の水中油型クリームは、通常の親水性水中油型乳化剤が存在しなくても
、本発明の目的のために適当な非増粘性改質デンプン生成物によって、充分に安
定化される。従って、親水性乳化剤、すなわち水溶性またはイオン性乳化剤をク
リームに導入する必要はない。本発明による化粧品および薬剤のクリームは、Ｈ
ＬＢ値が６またはそれ以上のイオン性および親水性ノニオン性乳化剤を実質的に
含有しないことが好ましい。
、本発明の目的のために適当な非増粘性改質デンプン生成物によって、充分に安
定化される。従って、親水性乳化剤、すなわち水溶性またはイオン性乳化剤をク
リームに導入する必要はない。本発明による化粧品および薬剤のクリームは、Ｈ
ＬＢ値が６またはそれ以上のイオン性および親水性ノニオン性乳化剤を実質的に
含有しないことが好ましい。
【００１８】 本発明の糖脂質クリームは、更なる助剤として、通常の製剤助剤を通常の量で
含有し得る。そのような助剤の例は、水溶性増粘ポリマー、層状シリケートおよ
び熱分解法シリカである。場合により使用し得る他の助剤の例は、有機溶媒、例
えばグリコールまたはポリオール、グリセロール、１，２−プロピレングリコー
ル、１，３−ブチレングリコールもしくはソルビトールである。微生物による劣
化に対する安定化のために、保存剤、例えばペンタン−１，５−ジオール、ヘキ
サン−１，６−ジオール、フェノキシエタノール、ｐ−ヒドロキシ安息香酸エス
テル、グリシン、ソルビン酸、および他の抗菌成分を使用し得る。抗酸化剤、錯
化剤およびｐＨ緩衝剤も、エマルジョンの安定性に寄与し得る。 本発明のクリーム中に少量存在し得る他の助剤は、香料、色素、顔料（例えば
ＴｉＯ2日焼け止め顔料）並びに化粧用および皮膚科学的活性成分である。
含有し得る。そのような助剤の例は、水溶性増粘ポリマー、層状シリケートおよ
び熱分解法シリカである。場合により使用し得る他の助剤の例は、有機溶媒、例
えばグリコールまたはポリオール、グリセロール、１，２−プロピレングリコー
ル、１，３−ブチレングリコールもしくはソルビトールである。微生物による劣
化に対する安定化のために、保存剤、例えばペンタン−１，５−ジオール、ヘキ
サン−１，６−ジオール、フェノキシエタノール、ｐ−ヒドロキシ安息香酸エス
テル、グリシン、ソルビン酸、および他の抗菌成分を使用し得る。抗酸化剤、錯
化剤およびｐＨ緩衝剤も、エマルジョンの安定性に寄与し得る。 本発明のクリーム中に少量存在し得る他の助剤は、香料、色素、顔料（例えば
ＴｉＯ2日焼け止め顔料）並びに化粧用および皮膚科学的活性成分である。
【００１９】 以下の実施例は、本発明を説明することを意図したものである。 実施例 １．使用した市販生成物 １．１ デンプン製剤 Ｓ１：Aero-Myl（商標）115 (Suedstaerke GmbH, D-86522 Schrobenhausen) 物理的に改質したジャガイモデンプン １重量％水溶液の粘度（２５℃）： ３．５ｍＰａｓ（Ｄ＝１０／ｓ） １．７ｍＰａｓ（Ｄ＝１００／ｓ）
【００２０】 Ｓ２：Aero-Myl（商標）33 (Suedstaerke GmbH) 物理的に改質したジャガイモデンプン １重量％水溶液の粘度（２５℃）： １．５ｍＰａｓ（Ｄ＝１０／ｓ） １．７ｍＰａｓ（Ｄ＝１００／ｓ） 粒子サイズ：少なくとも９５％が＜１ｍｍ Ｓ３：Rice NS (Dr. Hauser GmbH, D-82467 Garmisch-Partenkirchen) 米デンプン メチロール尿素エーテル １重量％水分散液の粘度（２５℃）： １．３ｍＰａｓ（Ｄ＝１０／ｓ） １．２ｍＰａｓ（Ｄ＝１００／ｓ） 粒子サイズ：０．００７／０．００９ｍｍ
【００２１】 Ｓ４：Corn P04 (Dr. Hauser GmbH) 架橋ジデンプンホスフェートエステル（トウモロコシ由来） １重量％水分散液の粘度（２５℃）： １．３ｍＰａｓ（Ｄ＝１０／ｓ） １．２ｍＰａｓ（Ｄ＝１００／ｓ） 平均粒子サイズ：０．０２ｍｍ Ｓ５：Dry-Flo（商標）Plus (National Starch and Chem. Comp.) Aluminium Starch Octenyl Succinate １重量％水分散液の粘度（２５℃）： ２．５ｍＰａｓ（Ｄ＝１０／ｓ） ２．９ｍＰａｓ（Ｄ＝１００／ｓ）
【００２２】 １．２ 油成分 Myritol（商標）PC: プロピレングリコールジカプリレート／ジカプレート Kessco（商標）IPS: イソプロピルステアレート IPIS: イソプロピルイソステアレート Cetiol（商標）MM: ミリスチルミリステート Cosmacol（商標）PLG: ジ−Ｃ12-13アルケニルタートレート、トリ−Ｃ12-13ア
ルキルシトレート、およびシリカの混合物 Cetiol（商標）MM: ミリスチルミリステート Nutralipids（商標）HY1: ベニバナ油、アプリコット核油、クロフサスグリ種子
油、およびマカダミアナッツ油のトリグリセリド混合物 Crodamol（商標）PMP: PPG-2 ミリスチルエーテルプロピオネート Baysilonoel（商標）M350: ポリジメチルシロキサン
ルキルシトレート、およびシリカの混合物 Cetiol（商標）MM: ミリスチルミリステート Nutralipids（商標）HY1: ベニバナ油、アプリコット核油、クロフサスグリ種子
油、およびマカダミアナッツ油のトリグリセリド混合物 Crodamol（商標）PMP: PPG-2 ミリスチルエーテルプロピオネート Baysilonoel（商標）M350: ポリジメチルシロキサン
【００２３】
【表１】
【００２４】 １．３ 親油性乳化剤 Elenor（商標）GMS: 水素化牛脂由来のグリセロールモノ／ジパルミテート／ス
テアレート Stenol（商標）16/18: セチル／ステアリルアルコール １．４ 活性物質 Parsol（商標）1789: ４−ｔ−ブチル−４’−メトキシジベンゾイルメタン (UV
フィルター) Eusolex（商標）6300: ３−(４−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー (UV
フィルター) DSH-C: ジメチルシラノールヒアルロネート(水溶液)
テアレート Stenol（商標）16/18: セチル／ステアリルアルコール １．４ 活性物質 Parsol（商標）1789: ４−ｔ−ブチル−４’−メトキシジベンゾイルメタン (UV
フィルター) Eusolex（商標）6300: ３−(４−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー (UV
フィルター) DSH-C: ジメチルシラノールヒアルロネート(水溶液)
【００２５】 １．５ 助剤 Controx KS: トコフェロールモノ／ジグリセリド−シトレート混合物（抗酸化剤
） Trilon A: ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩 Sepigel（商標）: ポリアクリルアミド、ドデシルポリ−(７ＥＯ)−グリコール
エーテル、およびイソパラフィンの製剤
） Trilon A: ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩 Sepigel（商標）: ポリアクリルアミド、ドデシルポリ−(７ＥＯ)−グリコール
エーテル、およびイソパラフィンの製剤
【００２６】 ２．適用例
【表２】
【００２７】
【表３】
【００２８】 調製： ホモジナイザー（Ultraturax）を用いて、６０〜８０℃に加熱した水相（水、
グリコール、グリセリンおよび水溶性助剤）にデンプン製剤を溶解（または分散
）させた。 約８０℃に加熱した油成分および乳化剤を、Ultraturaxを用いて連続的にホモ
ジナイズしながら、水／デンプン相に加え、その後更に２分間ホモジナイズした
。最後にエマルジョンを攪拌しながら３０℃に冷却し、残りの成分を攪拌しなが
ら加えた。 安定なエマルジョンが生成し、これは２０℃に冷却すると、満足できる品質を
有する滑らかなクリームとなった。 実施例２のクリームは比較的不安定であった。
グリコール、グリセリンおよび水溶性助剤）にデンプン製剤を溶解（または分散
）させた。 約８０℃に加熱した油成分および乳化剤を、Ultraturaxを用いて連続的にホモ
ジナイズしながら、水／デンプン相に加え、その後更に２分間ホモジナイズした
。最後にエマルジョンを攪拌しながら３０℃に冷却し、残りの成分を攪拌しなが
ら加えた。 安定なエマルジョンが生成し、これは２０℃に冷却すると、満足できる品質を
有する滑らかなクリームとなった。 実施例２のクリームは比較的不安定であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マリアンネ・ヴァルトマン−ラウエ ドイツ連邦共和国デー−40789モンハイム、 モーツアルトシュトラーセ25番 (72)発明者 ガブリエレ・ムンク ドイツ連邦共和国デー−22763ハンブルク、 グリューネベルクシュトラーセ77番 (72)発明者 ソラヤ・ハイネン ドイツ連邦共和国デー−50935ケルン、ラ ウテンシュトラウフシュトラーセ89番 Ｆターム(参考） 4C076 AA06 AA17 BB31 DD29 DD37F DD38 DD41F DD45F DD46F EE30 EE37 EE38 EE51 EE53 FF16 GG45 4C083 AA112 AC071 AC072 AC122 AC241 AC242 AC341 AC342 AC371 AC372 AC391 AC392 AD241 AD242 AD332 BB03 BB11 CC05 DD31 DD33 EE01 EE06
Claims (6)
- 【請求項１】 油相が、２５℃の水に対する界面張力が３０ｍＮ／ｍ未満の
少なくとも１種の油成分、およびＨＬＢ値が６未満の親油性乳化剤を含有する、
水中油型エマルジョンの形態の化粧品および薬剤のクリームであって、更なる安
定化のために、少なくとも１種の非増粘性改質デンプンを含有し、該デンプンの
１重量％水溶液または水性分散液のＤ＝１０／ｓおよび２５℃における粘度は１
０ｍＰａｓ未満である化粧品および薬剤のクリーム。 - 【請求項２】 ２５℃の水に対する界面張力が１０ｍＮ／ｍ未満の油または
油／脂肪成分混合物を油相として含有する請求項１に記載の化粧品または薬剤の
クリーム。 - 【請求項３】 Ｃ12-22アルカノールと一塩基性または多塩基性Ｃ2-6ヒドロ
キシカルボン酸との少なくとも１種のエステルを油成分として含有する請求項１
または２に記載の化粧品または薬剤のクリーム。 - 【請求項４】 非増粘性改質デンプンとして、水溶性デンプン分解物または
水不溶性架橋デンプンエステルもしくはデンプンエーテルを、クリームに対して
１〜１０重量％の量で含有する請求項１〜３のいずれかに記載の化粧品または薬
剤のクリーム。 - 【請求項５】 親油性乳化剤として、炭素数１２〜２２の遊離脂肪酸もしく
は脂肪アルコール、または炭素数１２〜２２の脂肪酸と炭素数２〜１０／ヒドロ
キシル基数２〜６のジオールもしくはポリオールとの部分エステルから成る群か
ら選択する親油性乳化剤を、油成分１重量部当たり０．１〜１重量部含有する請
求項１〜４のいずれかに記載の化粧品または薬剤のクリーム。 - 【請求項６】 ＨＬＢ値が６またはそれ以上のイオン性および親水性ノニオ
ン性乳化剤を実質的に含有しない請求項１〜５のいずれかに記載の化粧品または
薬剤のクリーム。
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