JP2002510755A - リング精紡機およびリングねん糸機のためのリング - Google Patents

リング精紡機およびリングねん糸機のためのリング

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JP2002510755A
JP2002510755A JP2000542511A JP2000542511A JP2002510755A JP 2002510755 A JP2002510755 A JP 2002510755A JP 2000542511 A JP2000542511 A JP 2000542511A JP 2000542511 A JP2000542511 A JP 2000542511A JP 2002510755 A JP2002510755 A JP 2002510755A
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core
hard chromium
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chromium coating
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ケーギ,イェルク
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ブレッカー アクチェンゲゼルシャフト
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H7/00Spinning or twisting arrangements
    • D01H7/02Spinning or twisting arrangements for imparting permanent twist
    • D01H7/52Ring-and-traveller arrangements
    • D01H7/60Rings or travellers; Manufacture thereof not otherwise provided for ; Cleaning means for rings
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 リング精紡機またはリングねん糸機のためのリング(10)が、硬質クロム被覆(26)を施した輪状コア(11)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、リング精紡機およびリングねん糸機のためのリングに関する。
【0002】 リング精紡機およびリングねん糸機のためのリングは、リング上を最大55m
/sの速度で走行するトラベラに、静粛な、かつできるだけ摩耗の少ない走行を
可能にするために、精密に加工された形状と並んで、要求に適合され最適化され
た表面を有していなければならない。このためにリングの表面はできるだけ平滑
で硬く、またトラベラにわずかな走行抵抗しか加えないものでなければならない
。リングは摩耗が少ないことが望ましい。なぜならば、リングの摩耗が増すに連
れてリング上のトラベラの静粛な走行も損なわれ、その結果糸切れが増加する恐
れがあるからである。さらに、リングの摩耗結果が増すに連れてトラベラの摩耗
も増し、その結果トラベラとリングの耐用期間の減少を招き、その結果としてま
た糸切れが増すだけなく、製造コストも高くなる。
【0003】 それゆえ本発明の課題は、リングとトラベラの経済的使用を可能にする、リン
グ精紡機およびリングねん糸機のためのリングを可能にすることである。
【0004】 上記の課題は請求項1の特徴部に記載した特徴を有するリングによって解決さ
れる。
【0005】 好ましくは直接リングのコア上に塗布される硬質クロム皮膜により、リングは
非常に硬く耐摩耗性に優れていて、リングのコアに固く付着した表面を持つ。ビ
ッカース硬さHV0.05で測定した硬質クロム皮膜の硬さは900〜1300
であり、好ましくは1000以上である。リング上でトラベラが高速周回すると
高温(最高約1000°C)が生じ得るにもかかわらず、驚くべきことに硬質ク
ロム皮膜はリングに対する被覆として問題なく使用できる。硬質クロム皮膜が4
00°C以上の温度で軟化し、それゆえにリングに硬質クロム被覆を用いること
はこれまで決して考慮されなかったことは当業者にとって公知である(シャット
「機械・設備・装置製作」VEBドイツ原料産業出版社、ライプチヒ1982年
、144ページ参照)。
【0006】 リングのコアが好ましくは、硬質クロム皮膜を塗布する前に研磨されたコア表
面を有している。この場合、コアを銅皮膜またはニッケル皮膜によって被覆し、
次いで研磨し、その上に硬質クロム皮膜を設けることもできる。そのようなニッ
ケル皮膜または銅皮膜をコアの上で、かつ硬質クロム皮膜の下に設けることは、
リングの腐食的な使用条件において特に有利である。研磨されたコア表面に塗布
された硬質クロム皮膜は、非常に平滑な表面を有しており、そのように硬質クロ
ムめっきされたリング上でトラベラが非常に静粛に走行できる。それゆえ、なじ
み運転を伴わずに運転を開始することが問題なく可能であり、なじみ運転時間に
よる生産損失が著しく減少する。
【0007】 リングのコア上に塗布された硬質クロム皮膜も同様に研磨された、表面を有す
るリングは、特別の利点を提供する。なぜならば、硬質クロム皮膜の表面を研磨
することによって、硬質クロム表面から突き出す可能性のあるクロム結晶の鋭角
の先端部が丸くされるからである。これらの硬質クロム皮膜の尖った鋭角の結晶
は、ヤスリのように作用し、硬質クロム皮膜上を滑動または摺動する物体で強い
摩耗を招く。従来知られているヤスリ状の性質が、これまでリング精紡機または
リングねん糸機のためのリングに対して硬質クロム皮膜が考慮されなかったもう
1つの理由である。しかし、硬質クロム皮膜の硬い結晶先端部が研磨によって丸
くされると、この問題は取り除かれる。このリングはリング上を走行するトラベ
ラにわずかな走行抵抗しか加えないので、トラベラに高い摩耗は生じない。した
がってコア表面と硬質クロム皮膜の表面が研磨されると、非常に平滑で硬く耐摩
耗性に優れたリング表面が得られ、その上をトラベラはわずかな摩耗で周回でき
る。この場合、この表面の粗さは硬質クロム皮膜を塗布する前は、たとえばRa
で0〜0.3μm、好ましくは0.2μm以下である。コア表面のRaが、たと
えば0.15μmでは、その上に塗布された硬質クロム皮膜の表面の粗さもおよ
そ0.15μmである。
【0008】 表面構造を付与した硬質クロム皮膜〔いわゆるトポクロム(Topocrom
)皮膜〕および/または非金属成分を添加したクロム分散皮膜(ECD皮膜)を
使用すると、硬質クロム皮膜の性質を変えて、その都度の要求に正確に適合させ
ることができる。
【0009】 リングのコアが調質鋼からなると有利である。トラベラがリング上を周回する
高速から大きい遠心力が発生し、トラベラがリングに相応の圧力を加える恐れが
ある。この周回速度で糸切れが生じると、トラベラによってリングに急激な衝撃
荷重を招くことがある。このような圧縮荷重または衝撃荷重においてコアの母材
が軟らかすぎると、コアおよび硬質クロム皮膜に破損を招く。これに対してリン
グの母材が調質鋼であると、硬質クロム皮膜の下にある材料は、高い圧縮荷重や
急激な衝撃荷重のもとでもたわむことはなく、リングは硬質クロム皮膜およびそ
の下にあるコアが破損することなくこれらの荷重に耐えることができる。これが
可能であるのは、硬質クロム皮膜による被覆が100°C以下の温度で行われ、
それによって硬さなど原料の性質が、たとえば再結晶や熱拡散プロセスによって
変化しなくなるからである。リングの寿命は高まり、糸切れなどが起きた後でも
、トラベラは引き続きリング上を静粛に少ない摩耗で走行できる。調質軸受鋼は
リングのコアとして使用するために特に適していることが分かった。
【0010】 硬質クロム皮膜の下にニッケル皮膜または銅皮膜が配置されたコアを有するリ
ングは、特に良好な耐腐食性を示すので、極端な条件下で、たとえば潤紡に使用
するのに特に適している。
【0011】 硬質クロム皮膜の厚さは、好ましくは1μm〜60μmであり、好ましい実施
形態において荷重が最大の範囲、すなわちトラベラが走行中にリングと接触する
リングの範囲で膜厚は最も大きい。
【0012】 トラベラがリング上を走行する際に、リングとトラベラとの間の接触面を形成
する範囲でのみ、硬質クロム皮膜を有するリングは、完全に硬質クロム皮膜で被
覆されたリングと同様に、リング上のトラベラのより良好な走行特性、したがっ
てより長い耐用期間、より少ない糸切れ、リング自体におけるより少ない摩耗を
生じさせ、それによりこのようなリングによってもリングおよびトラベラの経済
的な使用が可能である。
【0013】 リングは少なくとも1つの電気接触ポイントを有しており、この電気接触ポイ
ントを介して、硬質クロム皮膜を塗布する間、電流が供給される。この電気接触
ポイントは、好ましくは接触面を有する範囲、たとえばフランジと向き合う座の
範囲に位置する。このように配置することにより、接触面の範囲で好ましくない
凹凸、粗さまたは電気接触ポイントによるその他の障害が硬質クロム皮膜内、あ
るいはリングの表面上に生じないことが確保されている。硬質クロム皮膜を研磨
した後で電気接触ポイントの場所が目視で特定できなくなっても、硬質クロム皮
膜はこれらの場所で摩耗抵抗またはトラベラの走行またはリングの摩耗抵抗に不
利な影響を及ぼす微小障害を有する。
【0014】 本発明による硬質クロムめっきされたリングは、リング紡績機またはリングね
ん糸機で作業するすべての紡績およびねん糸で有利に使用できる。なぜならば、
このようなリングを使用することにより生産コストを低減できるからである。こ
のリングは、加工時にリングおよびトラベラの範囲で潤滑物質、たとえば動物性
脂肪または潤滑性質のある繊維を放出する材料が加工される所ではどこでも特別
の利点を提供する。リングは潤滑的に作用する短繊維を有する綿の加工に特に適
している。リングの表面は非常に高い摩耗抵抗を有しており、トラベラに対して
わずかな走行抵抗しか与えず、トラベラはそのようなリングの上を非常に少ない
摩耗で走行するので、長い耐用期間と糸切れの少ない連続作業を保証するために
、付加的な潤滑、たとえば二硫化モリブデン潤滑剤を必要としない。このリング
は潤紡において生じるような非常に極端な条件に対しても非常に適している。こ
うした条件下で特に重要である良好な耐腐食性は、硬質クロム皮膜の下にニッケ
ルめっきまたは銅めっきされたトラベラによって達成される。
【0015】 さらなる実施の形態および使用方法は、前述の特許請求の範囲の主題である。 本発明は簡単な概略図を参考例にして以下に説明される。
【0016】 図1は、たとえば調質軸受鋼から作られたコア11を有する、硬質クロム皮膜
26(明確に示していない)で被覆されたリング10の一部の斜視図である。コ
ア11の一方の側はT字形フランジ12として形成されている。フランジ12と
反対側は、座18として形成されている。座18は極めて種々の仕方で、たとえ
ば図2cに示すようにも形成できる。リング10の輪状コア11は、研磨された
コア表面28を有している。
【0017】 座18の範囲には、電気接触ポイント19(図1に破線で示す)が存在してお
り、これを通して硬質クロム皮膜を電気化学的に塗布している間、リングに電流
が供給される。リング10にクロムが陰極析出する前に、コア表面28を有する
リング10のコア11は、別の皮膜、たとえばニッケル皮膜または銅皮膜で被覆
するか、あるいはこの例のように陽極腐食できる。それにより、すべての酸化物
、不純物またはたとえば中間保存剤などをコア表面28から除去し、硬質クロム
皮膜26を直接コア表面28に析出させることができる。 図1に示された硬質クロムめっきされたリング10のT字形フランジ12上で
、適合したC字形トラベラ14が矢印Iの方向に走行する。周回している間にト
ラベラ14に働く遠心力(矢印F)により、リング10上のトラベラ14はリン
グ10の半径方向で外方に圧縮される。C字形トラベラ14の見えない側縁部は
、リング10のフランジ12の半径方向内側16に位置している側に掛着し、ト
ラベラ14をリング10上に保持する。
【0018】 図2aおよび図2bには、硬質クロムめっきされたT字形フランジ12付きリ
ング10の2種類の実施形態と、これに適合している、同様にやや異なって形成
されたC字形トラベラ14がそれぞれ断面図で示されている。これに対して図2
cでは、コア11が傾斜フランジ17の形で形成されている硬質クロムめっきさ
れたリング10の断面が示されている。この例では正方形断面を有している、同
様にコア11から形成された座18が、傾斜フランジ17と向き合って配置され
ている。傾斜フランジ17上には、これと適合するフック状のトラベラ19が示
されている。すべてのトラベラ14、19は、それぞれのフランジ12、17を
基準として、運転中にリング10に対して占める位置で示されている。トラベラ
14、19の、リング10に対して半径方向内側の側縁部20、22は、それぞ
れのフランジ12、17の半径方向内側16、16′に当接しているので、トラ
ベラ14、19とそれぞれのリング10のフランジ12、17との間に接触面2
4が形成される。この接触面24の範囲では、摩耗、温度、圧力などの点でリン
グ10の負荷は最大である。この負荷に相応に対処するために、リング10のこ
の範囲で硬質クロム皮膜26は最も厚くなっている。
【0019】 図3aおよび図3bには、図2aに示したリングが再度断面図で示されている
。図3aでは硬質クロム皮膜26はコア表面28の一部のみ覆っているのに対し
、図3bに示されたリング10のコア11は、完全に硬質クロム皮膜26で被覆
されている。硬質クロム被覆26はそれぞれのリング10のコア11の研磨され
たコア表面28に直接塗布されている。運転中トラベラ14、19を通して案内
されている糸30(図1に破線で示す)は、速度、糸種類および機械調整に応じ
て、種々の強さの張力を受けるので、リング10もしくはそのフランジ12、1
7の、トラベラ14、19と接触面24を形成する範囲は場所的に変化する。そ
れゆえ、運転中に接触面24が形成され得る、リング10のフランジ12の半径
方向内側16の範囲Aは、実際にこの箇所で形成される接触面24よりも少し大
きく選択されている。
【0020】 運転中に接触面24が形成されるこの範囲Aは最大の荷重を受けるので、硬質
クロム皮膜26はこの範囲Aだけ塗布されるか(図3a参照)、またはこの範囲
で最も厚く塗布される(図3b参照)。
【0021】 図3aは、硬質クロム皮膜26が好ましくは範囲Aと、やはり荷重がかかり得
る(以下参照)移行範囲Bにも少し塗布されている実施例を示す。リング10の
残余範囲Cは、硬質クロム皮膜26で被覆されていない。このようなリング10
は、リング10とトラベラ14、19のわずかな摩耗、高い静粛性、少ない糸切
れなど、完全にクロムめっきされたリング10と同じ利点を有している。
【0022】 図3bに示された完全に被覆された実施例では、硬質クロム皮膜26の厚さは
、範囲Aではたとえば20〜40μmである。フランジ12の半径方向内側16
の移行範囲Bでは、硬質クロム皮膜26は10〜25μmの中位の厚さを有して
いる。リング10の残りの部分をなす残余範囲Cの膜厚は、少なくとも4μmで
ある。リング10の移行範囲Bにおける硬質クロム皮膜26の膜厚が中位である
理由は、運転の間不利なパラメータ調整(糸種類、糸太さ、トラベラ形状、トラ
ベラ重量など)のもとでは、この移行範囲Bでもトラベラ14、19とリング1
0との間に接触面24を形成し得るためである。リング10がそのような不適当
なパラメータ調整において1回運転した後ですぐに破損せず、引き続き問題なく
使用できるように、この範囲Bでリング10は残余範囲Cにおけるよりもやや厚
い硬質クロム皮膜26を有していることが有益である。
【0023】 リング10上でトラベラ14、19が静粛に、とりわけ少ない摩耗で走行する
ことを保証するために、硬質クロム皮膜26の表面32は両例で少なくとも範囲
Aで、たとえばRa0.2μmに研磨されている。
【0024】 リング10のコア11がその上に塗布された硬質クロム皮膜26と同じく抵抗
力を有するように、コア11は、たとえば調質された表面を有する軸受鋼である
。したがってリング10は衝撃や圧縮荷重を吸収でき、しかも硬質クロム皮膜2
6がその下に位置している、比較的「軟らかい」材料からなるコア11のたわみ
に基づいて破損するようなことはない。しかしもちろんコア11の母材として、
調質された軸受鋼と同等の性質、たとえば硬さ、衝撃靭性などを有する別の材料
、たとえば肌焼きされた鋼、調質された鋼、およびまた調質されない鋼、セラミ
ックス、プラスチック、あるいは複合材料などが考えられる。より良好な耐腐食
性のために、コアはニッケル皮膜または銅皮膜で被覆されることができる。硬質
クロム皮膜自体は、ECD皮膜またはトポクロム皮膜であることができる。
【0025】 図2a〜図2cに示されているリング10の種々異なる形状がすでに示してい
るように、すべてのリング形状は、硬質クロム皮膜26を有するリング10とし
て形成されるのに適している。材料およびトラベラ14、19の形状に関しても
、本発明によるリング10と一緒に使用することに関して制限はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、フランジとフランジ上を周回するトラベラとを有するリングの部分を
示す図である。
【図2a】 図2aは、種々異なるフランジ断面を有するリングとこれらに適合するトラベ
ラとの断面図である。
【図2b】 図2bは、種々異なるフランジ断面を有するリングとこれらに適合するトラベ
ラとの断面図である。
【図2c】 図2cは、種々異なるフランジ断面を有するリングとこれらに適合するトラベ
ラとの断面図である。
【図3a】 図3aは、部分的に被覆されたコア表面を有する図2aによるリングを示す図
である。
【図3b】 図3bは、完全に被覆されたコアを有する図2aによるリングと、このコア上
の硬質クロム皮膜の膜厚分布を示す図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月23日(2000.10.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】 リング精紡機およびリングねん糸機のためのリングは、リング上を最大55m
/sの速度で走行するトラベラに、静粛な、かつできるだけ摩耗の少ない走行を
可能にするために、精密に加工された形状と並んで、要求に適合され最適化され
た表面を有していなければならない。このためにリングの表面はできるだけ平滑
で硬く、またトラベラにわずかな走行抵抗しか加えないものでなければならない
。リングは摩耗が少ないことが望ましい。なぜならば、リングの摩耗が増すに連
れてリング上のトラベラの静粛な走行も損なわれ、その結果糸切れが増加する恐
れがあるからである。さらに、リングの摩耗結果が増すに連れてトラベラの摩耗
も増し、その結果トラベラとリングの耐用期間の減少を招き、その結果としてま
た糸切れが増すだけなく、製造コストも高くなる。 米国特許第2970425号(US2970425)において、ニッケル、ま
たは、クロム、または通常的に入手可能な他の金属で電気的に被覆されていて、
この被覆がつづいて研磨されるところの、研磨されたコアを有しているリング精
紡機およびリングねん糸機のためのリングを開示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 硬質クロム皮膜により、好ましくはリングが、直接リングのコア上に塗布され
る非常に硬く耐摩耗性に優れた表面を持っていて、リングは非常に硬く耐摩耗性
に優れていて、リングのコアに固く付着した表面を持つ。ビッカース硬さHV0
.05で測定した硬質クロム皮膜の硬さは900〜1300であり、好ましくは
1000以上である。リング上でトラベラが高速周回すると高温(最高約100
0°C)が生じ得るにもかかわらず、驚くべきことに硬質クロム皮膜はリングに
対する被覆として問題なく使用できる。硬質クロム皮膜が400°C以上の温度
で軟化し、それゆえにリングに硬質クロム被覆を用いることはこれまで決して考
慮されなかったことは当業者にとって公知である(シャット「機械・設備・装置
製作」VEBドイツ原料産業出版社、ライプチヒ1982年、144ページ参照
)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 リングのコアが、硬質クロム皮膜を塗布する前に研磨されたコア表面を有して
いる。コアを銅皮膜またはニッケル皮膜によって被覆し、次いで研磨し、その上
に硬質クロム皮膜を設ける。そのようなニッケル皮膜または銅皮膜をコアの上で
、かつ硬質クロム皮膜の下に設けることは、リングの腐食的な使用条件において
特に有利である。研磨されたコア表面に塗布された硬質クロム皮膜は、非常に平
滑な表面を有しており、そのように硬質クロムめっきされたリング上でトラベラ
が非常に静粛に走行できる。それゆえ、なじみ運転を伴わずに運転を開始するこ
とが問題なく可能であり、なじみ運転時間による生産損失が著しく減少する。 硬質クロム皮膜の下に配置された、銅皮膜またはニッケル皮膜をもつコアを有
するリングは、例えば潤紡のような苛酷な条件下での使用に、特に適している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 座18の範囲には、電気接触ポイント19(図1に破線で示す)が存在してお
り、これを通して硬質クロム皮膜を電気化学的に塗布している間、リングに電流
が供給される。リング10にクロムが陰極析出する前に、コア表面28を有する
リング10のコア11は、ニッケル皮膜または銅被膜(29)により被覆される
。 図1に示された硬質クロムめっきされたリング10のT字形フランジ12上で
、適合したC字形トラベラ14が矢印Iの方向に走行する。周回している間にト
ラベラ14に働く遠心力(矢印F)により、リング10上のトラベラ14はリン
グ10の半径方向で外方に圧縮される。C字形トラベラ14の見えない側縁部は
、リング10のフランジ12の半径方向内側16に位置している側に掛着し、ト
ラベラ14をリング10上に保持する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 図3aおよび図3bには、図2aに示したリングが再度断面図で示されている
。図3aでは硬質クロム皮膜26はコア表面28の一部のみ覆っているのに対し
、図3bに示されたリング10は、完全に硬質クロム皮膜26で被覆されている
。硬質クロム被覆26はそれぞれのリング10のコア11の研磨されたコア表面
28に直接塗布されている。運転中トラベラ14、19を通して案内されている
糸30(図1に破線で示す)は、速度、糸種類および機械調整に応じて、種々の
強さの張力を受けるので、リング10もしくはそのフランジ12、17の、トラ
ベラ14、19と接触面24を形成する範囲は場所的に変化する。それゆえ、運
転中に接触面24が形成され得る、リング10のフランジ12の半径方向内側1
6の範囲Aは、実際にこの箇所で形成される接触面24よりも少し大きく選択さ
れている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 リング10のコア11が、硬質クロム皮膜26と同じく抵抗力を有するように
、コア11は、たとえば調質された表面を有する軸受鋼である。したがってリン
グ10は衝撃や圧縮荷重を吸収でき、しかも硬質クロム皮膜26が、比較的「軟
らかい」材料からなるコア11のたわみに基づいて破損するようなことはない。
しかしもちろんコア11の母材として、調質された軸受鋼と同等の性質、たとえ
ば硬さ、衝撃靭性などを有する別の材料、たとえば肌焼きされた鋼、調質された
鋼、およびまた調質されない鋼、セラミックス、プラスチック、あるいは複合材
料などが考えられる。より良好な耐腐食性のために、コアはニッケル皮膜または
銅皮膜で被覆されることができる。硬質クロム皮膜自体は、ECD皮膜またはト
ポクロム皮膜であることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2a】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2b
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2b】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2c
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2c】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3a】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3b
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3b】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質クロム被覆(26)を有する輪状コア(11)を特徴と
    するリング精紡機およびリングねん糸機のためのリング。
  2. 【請求項2】 該硬質クロム被覆の硬質クロム皮膜(26)が研磨された表
    面を有しており、好ましくは表面構造を付与した硬質クロム皮膜および/または
    非金属成分を添加した硬質クロム皮膜であるところの、請求項1に記載のリング
  3. 【請求項3】 該硬質クロム皮膜(26)が直接該リング(10)の該コア
    (11)に塗布されており、該硬質クロム皮膜(26)の下に存在する該コア(
    11)が特に研磨されたコア表面(28)を有しているところの、請求項1また
    は2に記載のリング。
  4. 【請求項4】 該コア(11)が銅皮膜またはニッケル皮膜によって被覆さ
    れており、この銅被覆またはニッケル皮膜が、特に研磨された表面を有している
    ところの、請求項1または2に記載のリング。
  5. 【請求項5】 該リング(10)の該コア(11)が鋼、特に調質鋼からな
    るところの、請求項1から4のいずれか1項に記載のリング。
  6. 【請求項6】 該硬質クロム皮膜(26)の厚さが1μm〜60μmであり
    、固さHVが900〜1200であり、粗さRaが特に最大0.3μmであると
    ころの、請求項1から5のいずれか1項に記載のリング。
  7. 【請求項7】 トラベラ(14、19)の走行時に、該リング(10)上に
    生じる接触ポイントによって規定される接触面(24)を有しており、少なくと
    も1つの該接触面(24)が硬質クロム皮膜(26)を有しており、別の面が硬
    質クロム皮膜(26)を有している場合には、該接触面の該硬質クロム皮膜(2
    6)が最も厚いところの、請求項1から6のいずれか1項に記載のリング。
  8. 【請求項8】 該リング(10)が、好ましくはフランジ(12)として形
    成されている該接触面(24)を有する側と向き合う座(18)に電気接触ポイ
    ント(19)を有しているところの、請求項7に記載のリング。
  9. 【請求項9】 潤滑性質を有する物質を放出する繊維状材料、特に潤滑的に
    作用する繊維、たとえば綿を加工するために請求項1から8のいずれか1項に記
    載のリング(10)を使用するリングの使用方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれか1項に記載のリング(10)を
    紡績またはねん糸に使用するリングの使用方法。
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