JP2002510433A - 特にバルブ作動用の電磁石 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、バルブを作動させるための電磁石（１）に関し、鞘状磁石ハウジング（３）を具備し、磁石ハウジング（３）はその一端の閉鎖部を形成する磁極コア（３１）を取り囲み、磁石ハウジング（３）は磁極コア（３１）の周囲に形成された環状溝（３５）と、シール要素として環状溝（３５）内に収容可能なＯリング（３７）と、前記磁石ハウジング（３）の環状溝（３９）とにより前記磁極コア（３１）に接続され、環状溝（３９）は前記環状溝（３７）の内壁に積極嵌合して結合される担持面と、Ｏリング（３７）上に位置するシール面とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 特にバルブ作動用の電磁石 本発明は特にバルブ作動用の電磁石であって、鞘状の磁石ハウジングを具え、 磁石ハウジングが電磁石の作動側において磁極コアを取り囲み、作動側において 電機子により移動可能な作動部材にアクセス可能であり、磁石ハウジングが磁石 ハウジングのシール部を形成し、シール部が作動側に隣接する領域において少な くともこの領域に密着嵌合する接続部により磁極コアに接続されている電磁石に 関する。 このタイプの電磁石は例えばドイツ国特許出願第１９５０４１８５Ａ１号公報 により公知である。高い構造強度と、特に油圧バルブを作動させるのに使用され る際に重要となる、問題なく磁石ハウジングを外部環境からシールすることとに 関してこのタイプの電磁石が満たすべき要求事項のために、従来のバルブの場合 かなりの製造コストを含む高価な構造となる。本発明の目的は簡単にかつ安価に 製造できるにもかかわらず、シール性に優れかつ耐性が高いという点で特に注目 に値する、前述のタイプの電磁石を開示することにある。 本発明の目的はこのタイプの電磁石において、磁石ハウジングと磁極コアとの 間の接続部が磁石ハウジングと磁極コア間の磁極コア周囲に形成された環状溝と 、この環状溝内に装着された取り外し可能なシール要素とを含み、更に、環状溝 の内壁に緊密嵌合して係合する接触面と、シール要素を取り囲む接触シール表面 とを形成するよう機能する磁石ハウジング内の別の環状溝を含むことにより達成 される。 この構造により、磁石ハウジングと磁極コア間に摩擦接続による緊密な嵌合が 形成され、磁石ハウジングの環状溝がこれに隣接する環状溝内に設置されたシー ル要素に接触して問題の生じないシールが同時に得られる。内向きに整列された 開口を形成している溝が磁石ハウジングの周囲に均等に分布して接続部を形成す る前述の公知の電磁石とは異なり、本発明により得られる接続部は完全に貫通し た開口がなく、ハウジングの耐圧シールが得られる。 シーリング要素は、Ｏリング、ギャップシール、又は前記環状溝の内側及び／ 又は環状溝の領域における磁極ハウジングの内側の適宜なコーティングなどであ ってもよい。 磁石ハウジングが一体物の押し出し成形部品であり、作動端と反対側のハウジ ング底部において内向きに整列されて延びかつ磁極本体と逆側でもある磁石ハウ ジングの外側に開口する磁極管を含む場合には、その製造は特に簡単で低コスト である。 以下、多方向バルブに接続された本発明の実施例の軸方向断面図を示す一枚の 図面に表された実施例を参照して、本発明を更に詳細に説明する。 図には、電磁石１とこの電磁石によって動かされる多方向バルブ２とが示され る。この電磁石１は押出成形により一体部分として形成された磁石ハウジング３ を有し、このハウジングは円筒形のビーカーの形状をなし、その底部５から管状 の中心パイプが内側に延びている。この管状中心パイプは押出成形時に形成され 、磁石ハウジング３内にハウジングと一体化された後方の磁極管７を形成してい る。 磁石ハウジング３内には、磁化用コイル１１を組み込んだスプール又はボビン ９（以下スプール９と称する）が設けられ、その電気的接続用耳部１３は磁石ハ ウジング３の底部を打ち抜いて形成され た底部開口１５を介し外部まで案内されている。磁極管７の内側及びスプール９ の内側には非磁性金属からなる細いキャピラリ管１７が係合し、細いキャピラリ 管１７の反対側部分は電機子ピストン１９のための案内部を形成している。細い キャピラリ管１７は外側に傾斜したその前方部分において、その先端が接続用耳 部１３に対面するまでスプール９の内側に沿って延在している。 磁化用コイル１１及び接続用耳部１３を備えて磁石ハウジング３に挿入された スプール本体９は内蔵型のキャピラリ管１７によって絶縁プラスチックがスプレ ーされ、それによりプラスチック材料が磁化用コイル１１の外側を取り囲んでコ イルと磁石ハウジング３間の空間を充填し、斯くして一体的な単一のスプレー成 形された部品として底部開口１５を介し延びる押し出し形成された接続部が底部 ５上に形成されるようにし、この接続部は底部開口１５及びキャピラリ管１７の 外側開口を閉鎖している。磁化用コイル１１の接続用耳部１３と接触できるよう に、この接続部２１は一体的プラグ部２３も形成する。また、接続部２１にはＯ リング２７を受け入れるために周囲環状溝２５も形成されている。 電機子ピストン１９に連結された作動ピン２９に外側からアクセス可能な作動 端において、磁極コア３１は電磁石１の作動側のシール部を形成する。この磁極 コア３１は外方に拡がったフランジ部３３を含み、その内側肩部上にスプール本 体９が支持される。フランジ部３３の外周面には全周にわたる環状溝３５が設け られ、Ｏリング３７の形のシール要素が環状溝３５内に収容されている。環状溝 ３５と整列される磁石ハウジング３の別の環状溝３９は環状溝３５の内壁上の接 触部と共に、磁石ハウジング３と磁極コア３１間に緊密な嵌合を形成している。 溝３９は磁石ハウジング３の壁を貫通しないので、環状溝３５内のＯリングに接 触するシール表面が全周に わたって得られ、従ってこの連結構造は磁石ハウジング３の耐圧シールを形成す る。 好ましいＯリング３７の代わりに、シール要素として、ギャップシール機構や シール材料によるコーティングなど、別のタイプのシール構造を設けることもで きる。 スプール本体９の内側に沿い延びて磁極管７と整列された磁極コア３１の一部 はスプール本体９に係合したキャピラリ管１７をシールするためのＯリング４１ を収容する別の環状溝を有する。磁極本体３１のこの突出部分は磁極管７に対面 する円錐状又は傾斜したソケット面４３で終わっており、この面４３は空気間隙 ４５によって磁極管７の隣接端から離間されている。 圧力補償のために、軸線方向内側孔４７が磁石のピストン１９を貫通している 。電機子ピストン１９と磁極コア３１の隣接端間には、従来型の耐接着性プレー ト４９が配置されている。作動ピン２９はその接触面において作動されるべき多 方向バルブ２のバルブピストン５１と係合している。バルブピストン５１は作動 ピン２９に接触するように圧縮スプリング５３によって予め付勢されている。 多方向バルブ２は電磁石１が取付けられるように予め定められているそのバル ブハウジング５４の一側に、外方に拡がったカラー５５を有する。前記溝３９を 越えて自由延長領域５７を形成するように外側に延びている磁石ハウジング３は 磁極コア３１の外端面へのバルブハウジング５４の固定部をバルブハウジング５ ４のカラー５５と共に収容するための玉縁構造を有する。 組み込まれたキャピラリ管１７によりスプール本体９全体をスプレーすること によって一つのユニットに一体化することができ、磁石ハウジング３、スプール ９、及びキャピラリ管１７からなる集成体が形成される。同時に、細いキャピラ リ管１７が案内され、制御 される。キャピラリ管１７はオイル側の外部から磁石をシールすると同時に、電 機子ピストン１９を案内し、磁気的不連続を発生させる。 Ｏリングを接続部２１に具えた環状溝２５により電磁石１のシール構造が可能 となることによって、壁で仕切られた区画又はカバー６１内部のオイル室におけ る電磁石１の油密構造が得られる。カバー６１から突出した接続部２１はプラス チック部材であり、かつオイル室内のカバー６１内部の電磁石１の他の部分は外 部からの腐食の影響から保護されているので、腐食に対する電磁石１のそれ以上 の外側保護を省略できる。キャピラリ管１７がスプレーされたプラスチック材料 によって外側で、かつスプレー被覆されたスプール本体９によって内側で支持さ れているので、電磁石１は内部圧力負荷の増加に耐えることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュトラーティル，クルト エル. ドイツ連邦共和国，デー―97816 ロール, ツール ケールスパイツェ 24 (72)発明者 エーレンフェルス，アンドレアス ドイツ連邦共和国，デー―97737 ゲミュ ンデン―ザイフリースブルク，ホールリッ ヒャー シュトラーセ 10 (72)発明者 カトラー，フランク ドイツ連邦共和国，デー―66346 ピュッ トリンゲン，ソメールベルクシュトラーセ 41 (72)発明者 ポウリー，ハンス−ユルゲン ドイツ連邦共和国，デー―66346 ピュッ トリンゲン，ウーベルフォファーシュトラ ーセ 78

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．特にバルブ作動用の電磁石であって、鞘状の磁石ハウジングを具え、該磁 石ハウジングが電磁石の作動側において磁極コアを取り囲み、該作動側において 電機子により移動可能な作動部材にアクセス可能であり、該磁石ハウジングが磁 石ハウジングのシール部を形成し、該シール部が作動側に隣接する領域において 少なくとも該領域に密着嵌合する接続部により磁極コアに接続されている電磁石 において、 前記接続部が磁極コア（３１）の周面に形成された環状溝（３５）と、該環状 溝（３５）内に嵌合可能なシール要素（３７）とを含み、更に、該環状溝（３５ ）の内壁に緊密嵌合して係合する接触面と、該シール要素（３７）に係合する取 り囲みシール表面とを形成するための磁石ハウジング（３）内の環状溝（３９） を含むことを特徴とする電磁石。 ２．シール要素としてＯリング（３７）が設けられていることを特徴とする請 求項１に記載の電磁石。 ３．前記磁石ハウジング（３）が一体部品を形成する押し出し成形部品である と共に、作動端と反対側の底部（５）において磁極本体と逆側に内向きに整列さ れて延びる磁極管（７）を有することを特徴とする請求項１又は２に記載の電磁 石。 ４．前記電磁石（１）の作動側の磁石ハウジング（３）が磁極コア（３１）の 外端面を越えて突出する延長領域（５７）を形成するように延びると共に、該延 長領域（５７）において電磁石（１）により作動される構造部分と接続されるこ とを特徴とする請求項１から３までのいずれか１項に記載の電磁石。 ５．磁石ハウジング（３）に接続された構造部材としてバルブハ ウジング（５４）が設けられ、該バルブハウジングは磁極コア（３１）の隣接端 面（３９）に係合するカラー（５５）を含み、磁石ハウジング（３）の前記延長 領域（５７）が該カラーに玉縁構造により接続されることを特徴とする請求項４ に記載の電磁石。 ６．電磁石の接続部側を形成する磁石ハウジング（３）の底部（５）に、磁極 管（７）によって形成された開口の他に複数の底部開口（１５）が設けられ、磁 石ハウジング（３）内部で磁化用コイル（１１）を担持するスプール本体（９） がスプレーされ、それにより内部でスプレーされて一体化された接続部（２１） が電気的接続を行うために磁石ハウジング（３）の底部開口（１５）を介し磁化 用コイルまで外向きに延びるようにし、かつこれら開口及び磁極管（７）の開口 を閉鎖するようにしたことを特徴とする請求項１から５までのいずれか１項に記 載の電磁石。 ７．磁石ハウジング（３）の底部開口（１５）から延びている前記接続部（２ １）の部分に、Ｏリング（２７）を受け入れる周囲環状溝（２５）が形成されて いることを特徴とする請求項６に記載の電磁石。 ８．一体部材に押出成形された前記接続部（２１）が磁化用コイル（１１）の 電気的接続部（１３）に接触するためのプラグ部（２３）を形成していることを 特徴とする請求項７に記載の電磁石。 ９．磁石の電機子（１９）の案内部としてかつ磁気不連続要素として機能する 非磁性材料からなる細いキャピラリ管（１７）がスプール本体（９）及び接続部 （２１）と共にスプレーされることを特徴とする請求項５から８までのいずれか １項に記載の電磁石。 １０．磁石ハウジング（３）との接続のための周囲の環状溝（３５）を具えた 一端面（３３）から延びる磁極コア（３１）がスプール本体（９）の内側に係合 する非磁性材料からなるキャピラリ管（ １７）に沿いつつ延びると共に、この部分においてキャピラリ管（１７）に対し 開口している環状溝を有してキャピラリ管（１７）をシールするためのＯリング （４１）を受容するようにしたことを特徴とする請求項９に記載の電磁石。 １１．磁場を整列させるべくキャピラリ管（１７）に沿いつつ延びる磁極コア （３１）の部分が円錐状又は傾斜したソケット面で終わっており、該面が空気間 隙（４５）を介し磁極管（７）の隣接端に対面していることを特徴とする請求項 １０に記載の電磁石。