JP2002510304A - 移植体拒絶反応を防ぐためのビタミンd化合物の使用 - Google Patents

移植体拒絶反応を防ぐためのビタミンd化合物の使用

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Abstract

(57)【要約】 移植体拒絶反応を防ぐために有効なビタミンD化合物の所定用量を投与することを含む、移植レシピエントにおける移植体拒絶反応を緩和する方法が開示されている。好ましくは、レシピエントの日和見感染症に対する感受性は危うくされない。また好ましくは、レシピエントに骨の脱ミネラル化が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】 移植体拒絶反応を防ぐためのビタミンD化合物の使用 関連出願の相互参照 該当せず。 連邦政府により援助された研究又は開発に関する陳述 該当せず。 発明の背景1,25(OH)23と類似体 ビタミンDの1α‐ヒドロキシル化代謝産物―最も重要なものとして1α,2 5‐ジヒドロキシビタミンD3および1α,25‐ジヒドロキシビタミンD2―は 、動物およびヒトにおけるカルシウムホメオスタシスの極めて強力な調節因子と して知られている。最近になって、細胞分化におけるそれらの作用も確認された 。その結果として、これらの代謝産物の数多くの構造的類似体、すなわち異なる 側鎖構造、異なるヒドロキシル化パターン、あるいは異なる立体化学を持った化 合物などが調製され、検討されてきた。そのような類似体の重要な例は、1α‐ ヒドロキシビタミンD3、1α‐ヒドロキシビタミンD2、1α,25‐ジヒドロ キシビタミンD3の種々の側鎖フッ素化誘導体、ならびに側鎖相同類似体である 。これらの既知の化合物のいくつかは、インビボ(in vivo)あるいはイ ンビトロ(in vitro)で極めて強力な活性を示し、有益 な活性プロフィールを有していて、そのため、腎性骨形成異常、ビタミンD抵抗 性くる病、骨粗しょう症、乾癬、多発性硬化症、およびある種の悪性疾患のよう な様々な疾患の治療において使用されているかもしくは使用が試みられてきた。免疫調節因子としての1,25‐(OH)23 ビタミンDが免疫を変調させると考えられることについての最初の指摘は、末 梢血単核細胞および活性化Tリンパ球が1,25‐ジヒドロキシビタミンD3受 容体を持つという発見であった(マノラガス、S.C.ら、Mol.and C ell.Endocrin.43:113‐122,1985における検討)。 多くの研究にもかかわらず、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3の免疫調節作 用は大部分がはっきりしないままであり、しばしば論議の対象となっている(マ ノラガス、S.C.ら、前出、1985;リグビー、W.F.C.,Today 9:54‐57,1988;およびレミール、J.M.ら、J.Nutr.1 24:1704S‐1708S,1995)。 ヒト末梢血単核細胞(PBMC)への1,25‐ジヒドロキシビタミンD3の 作用はインビトロで広汎に検討されてきた。これらのインビトロ実験は、このホ ルモンが、遺伝子転写のレベルで(アルロイ、I.,ら、Mol.Cell.B iol.15:5789‐5799,1995)IL‐2産生を減ずることによ って(レミール、J.M.ら、J.Immunol.134:3032,198 5;アイホ、S.ら、Immunol.Let.11:331‐336,198 5;マノラガス、S.C.,ら、J.Clin.Endocr inol.Met.63:394,1986)PBMCのマイトジェン刺激性増 殖を阻害する(レミール、J.M.ら、J.Clin.Invest.74:6 57‐661,1984;リグビー、W.F.C.,ら、J.Clin.Inv est.74:1451‐1455,1984)ことを示した。これに対し、バ ーラら(バーラ、A.K.ら、J.Immunol.133:1748‐54, 1984)は、当該ホルモンは抗原刺激性のマウス脾および胸腺細胞増殖は阻害 するが、これらの細胞のマイトジェン刺激性増殖は阻害しないと報告した。ラセ ーら(ラセー、D.L.ら、J.Immunol.138:1680‐1686 ,1987)は、このホルモンが実際にクローン化したマウスT細胞のマイトジ ェン誘導性増殖を刺激したと報告した。インビボでのTリンパ球分化へのこのホ ルモンの作用および機能を直接取り上げた試験というのはない。 インビトロでのTリンパ球IFN‐γ合成に関しても一致しない結果が報告さ れている。リグビーら(リグビー、W.F.C.ら、J.Clin.Inves t.79:1659‐1664,1987)およびレイチェルら(レイチェル、 H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:3387‐3 389,1987)は、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3がマイトジェン刺 激性PBMCにおけるIFN‐γの合成を低下させることを示した。しかし、ミ ュラーら(ミュラー、K.ら、Immunol.Let.35:177‐182 ,1993)は、このホルモンがヒトT細胞系におけるIFN‐γの合成には効 果を有さないと報告した。当該ホルモンは、細胞毒性Tリンパ球の発生発育を阻 害したが、細胞毒性機能は阻害しなかった(メリノ、F.ら、Cell.Imm un ol.118:328‐336,1989)。 インビトロでの1,25‐ジヒドロキシビタミンD3の単球/マクロファージ 細胞への作用については論争がある。1,25‐ジヒドロキシビタミンD3は、 骨髄性白血病細胞のマクロファージ表現型への分化を促進した(マノラガス、S .C.ら、前出、1985)。またM‐CSF、TNF‐αおよびプロスタグラ ンジンE2の単球/マクロファージ産生も増大させたが、IL‐12合成は低下 させた(レミール、J.M.ら、FASEB J.8:A745(抄録)、199 4)。このホルモンはT細胞増殖についてのマクロファージ共同刺激機能を低下 させた(リクビー、W.F.C.とM.G.ワーフ、Arthritis Rh eum.35:110‐119,1992)。インビトロでの1,25‐ジヒド ロキシビタミンD3のIL‐1合成への効果に関しても一致しない結果が報告さ れている。このホルモンはいくつかの報告ではIL‐1合成を低下させ(アイホ 、S.ら、前出、1985;ツォウカス、C.S.ら、J.Clin.Endo crinol.Metab.69:127‐133,1989)、また別のいく つかの報告ではIL‐1合成を上昇させた(アメント、E.P.,J.Clin. Invest.73:731‐739,1987;バーラ、A.K.ら、Imm unol.72:61‐64,1991;フェイガン、D.L.ら、Mol.E ndocrinol.5:179‐186,1991)。同様に、一部の研究者 は1,25‐ジヒドロキシビタミンD3がインビトロでクラスIIタンパク質の 発現を増強すると報告した(モレル、P.A.ら、J.Immunol.136 :2181‐2186,1986)が、別の研究者はクラスIIタンパク質の発 現を低下させると報告 している(アメント、E.P.前出、1987;キャリントン、M.N.ら、J .Immunol.140:4013‐4018,1988;リグビー、W.F .C.ら、Blood 76:189‐197,1990)。これらの所見を考 え合わせても、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3がどのようにしてマクロフ ァージ機能を変化させるのかについて明瞭な一貫した見解は得られない。インビ ボでの単球/マクロファージ分化への当該ホルモンの作用および機能を直接取り 上げた研究はない。 Bリンパ球への1,25‐ジヒドロキシビタミンD3の作用についても論争が ある(リグビー、W.F.C.、前出、1988における検討)。レミールら(レ ミール、J.M.ら、前出、1984)は、当該ホルモンがヒト末梢血単核細胞 によるマイトジェン刺激性のIgGおよびIgM合成を阻害することを報告した 。インビトロでのマイトジェン刺激性B細胞増殖および抗体合成への1,25‐ ジヒドロキシビタミンD3の抑制作用と増強作用が示されている。インビホでは 、いくつかの研究において1,25‐ジヒドロキシビタミンD3が抗体合成を増 強することが報告されており(アベ、J.ら、Endocrinology 1 24:2645‐2647,1989;ロス、T.K.ら、Vitamins Hormones 49:281‐326,1994;デインズ、R.A.ら、 Infec.Immun.64:1100‐1109,1996)、また他の研 究では抗体合成を阻害することが報告されている(レミール、J.M.ら、前出 、1995)。 レミールら、Transplantation 54:762‐763,19 92は、ビタミンD3類似体、1,25‐ジヒドロキ シ‐δ16‐コレカルシフェロールによってマウスの心臓同種異系移植片の生存 期間が7日間から16日間に延長したと述べている。この類似体の有効用量は重 篤な過カルシウム血症を引き起こした。他の類似体もある程度の延長を示したが 、やはり過カルシウム血症を生じさせた。 ジョンソンら、Transplant.Proc.28:888‐891,1 996は、ウィスター/キョートラット心臓同種異系移植片においてビタミンD 類似体、MC1288の投与により生存期間が3日間から14日間に延長したと 述べた。これらの研究者たちは、この類似体はサイクロスポリンと組み合わせる と最も良好に機能すると結論した。この類似体は生存期間を8‐11日間延長さ せたが、やはり過カルシウム血症を誘発した。 他の研究者により、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3(1,25(OH)2 3)による処置が、実験的に移植した心臓移植片の生存期間を延長させる能力 が試験されている。レミールら、前出、1992はマウス心臓移植片モデルを使 用して、1,25(OH)23が移植片の生存期間を延長しないことを示した。 総説の中で、ブイヨン(ブイヨンら、Endocrine Review 16 [2]200‐257,1995)は、心臓移植片が1,25(OH)23処置 によって短期間延長された、ラットでの1つの実験を引用している(対照6日間 に対して処置10日間)。この最小限の移植片生存延長のために必要な1,25 (OH)23の用量は、腹腔内投与で500ng/kg/日であった。これらの 実験からの全体的結論は、修飾されていない1,25(OH)23単独では移植 片の生存期間を延長しないというものであった。 発明の簡単な要約 本発明は、異種移植片の受容を誘導するために有効な所定量のビタミンD化合 物、好ましくは1,25(OH)23あるいはその類似体を投与することにより 、移植レシピエントにおける移植体拒絶反応を緩和する方法である。かかる方法 は、患者を選択し、移植した器官(臓器)の拒絶反応を緩和するように十分な量 のビタミンD類似体を患者に投与することを含む。 本発明の特に有利な態様では、日和見感染への感受性(罹病性)が上昇せず、 骨の脱ミネラル化(無機質脱落)が予防される。 本方法の特に有利な態様では、投与される化合物は1α,25‐ジヒドロキシ ビタミンD3(1,25‐(OH)23)、19‐ノル‐1,25‐ジヒドロキシ ビタミンD2(19‐ノル‐1,25‐(OH)23)、24‐ホモ‐22‐デヒ ドロ‐22E‐1α,25‐ジヒドロキシビタミンD3(24‐ホモ‐22‐デヒ ドロ‐22E‐1,25‐(OH)23)、1,25‐ジヒドロキシ‐24(E )‐デヒドロ‐24‐ホモビタミンD3(1,25‐(OH)2‐24‐ホモD3) 、あるいは19‐ノル‐1,25‐ジヒドロキシ‐21‐エピ‐ビタミンD3( 19‐ノル‐1,25‐(OH)2‐21‐エピ‐D3)のいずれかである。本 発明の最も好ましい態様では、当該化合物は1,25(OH)23である。 本発明のためのビタミンD化合物の好ましい用量は、患者が認容し、重篤な過 カルシウム血症を発現しない最大量である。 ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物でない場合には、ビタミンD化合 物の特に有利な一日用量は160ポンドの患者につい て10.0‐100μg/日である。ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合 物である場合には、好ましい用量は160ポンドの患者について0.25‐50 μg/日である。患者のカルシウム摂取量が800mg/日を上回る場合には、 160ポンドの患者について0.75μg/日を越える1,25(OH)23の 用量は好ましくない。患者が低カルシウム食に付されている場合および/あるい は投与量を夜遅くに服用する場合には、1,25(OH)23のより高い用量が 可能であり、好ましいであろう。本発明のこの実施態様では、投与される1,2 5(OH)23の量は160ボンドの患者について1.5μg/日までが可能で あろう。好ましい用量は、160ポンドの患者について0.5‐1.0μg/日 であろう。 当該方法が移植体の拒絶反応を緩和するというのが本発明の利点の1つである 。 当該方法が移植体の生存率を上昇させることが本発明の別の利点である。 当該方法が、日和見感染症の危険を増さずに移植した移植片の生存率を適度に することが本発明の別の利点である。 当該方法が、日和見感染症の危険を増さず、また患者の骨の脱ミネラル化を伴 わずに移植体の生存率を上昇させることが本発明の別の利点である。 当該方法が、患者の骨の脱ミネラル化を生じさせずに移植体の拒絶反応を緩和 することが本発明の別の利点である。 本発明の他の利点および特徴は、本明細書、請求の範囲および図面の検討後明 らかになるであろう。 図面のいくつかの図の簡単な説明 図1は、1,25(OH)23で処置したレシピエントにおける同種同系移植 片、同種異系移植片対照、および同種異系移植片についての手術成功率を図示し たものである。 図2は、移植レシピエントの1,25(OH)23およびサイクロスポリン処 置後の移植成功率を図示したものである。 図3は、1,25(OH)23で処置したレシピエントにおけるルイスからル イスの同種同系クラフ、ACIからルイスの同種異系移植片、およびACIから ルイスの同種異系移植片についての成功率を図示したものである。 図4は、全身性カンジダアルビカンス(C.albicans)感染後の死亡 率を図示したものである。 図5は、HSV眼感染後の死亡率を図示したものである。 発明の詳細な説明 本発明は、拒絶症状を軽減するために有効な所定量のビタミンD化合物、好ま しくは1,25(OH)23あるいはその類似体を投与することにより、ヒト移 植患者を治療する方法である。かかる方法は、移植患者を選択し、拒絶症状を減 じるあるいは緩和するために十分な量のビタミンD類似体を当該患者に投与する ことを含む。「緩和する」とは、移植体生存率が投与した化合物によって有意に 上昇することを意味する。 我々の結果は、1,25(OH)23による治療によって、未処置のレシピエ ントの場合と比較して移植体生存率を上昇できるこ とを示している。しかし、免疫抑制剤は、通常、単独療法としては投与されない 。これに対して、ほとんどの移植施設は三重あるいは四重の維持療法を使用する 。従って、1,25(OH)23(あるいは類似体)は代表的には、成分の1つ を低減するあるいは削除する(おそらくプレドニゾン)維持療法の一部として投 与されるであろう。効果を調べるためには、最初の6カ月間に生検で明らかにさ れた急性拒絶エピソードの数ならびに毒性の減少するあるいは増加しないことに ついて、1,25(OH)23治療を標準療法と比較する。好ましくは、日和見 感染症の低下または全くないことおよび骨損失の軽減を伴った急性拒絶反応の減 少に関して患者をモニターする。 生存率の「有意の上昇」とは、器官の生存率が少なくとも10%、好ましくは 20%、最も好ましくは30%高くなることが比較で示されることを意味する。 我々は、1,25(OH)23が単なる免疫抑制剤として働くのではなく、組 織適合性の異なる移植体の耐性のための手段を提供しながら、感染に対して適切 な抵抗性を与える免疫反応の選択的調節因子として作用することを発見した。 さらに、移植体の生存を可能にするために使用される他の薬剤と異なって、1 ,25(OH)23の類似体は骨の脱ミネラル化を生じさせず、その代わりに移 植レシピエントの骨を改善することを発見した。 本発明の特に有利な態様では、投与される化合物は1α,25‐ジヒドロキシ ビタミンD3(1,25‐(OH)23)、19‐ノル‐1,25‐ジヒドロキシ ビタミンD2(19‐ノル‐1,25 ‐(OH)23)、24‐ホモ‐22‐デヒドロ‐22E‐1α,25‐ジヒド ロキシビタミンD3(24‐ホモ‐22‐デヒドロ‐22E‐1,25‐(OH)23)、1,25‐ジヒドロキシ‐24(E)‐デヒドロ‐24‐ホモビタミン D3(1,25‐(OH)2‐24‐ホモD3)、あるいは19‐ノル‐1,25‐ ジヒドロキシ‐21‐エピ‐ビタミンD3(19‐ノル‐1,25‐(OH)2‐ 21‐エピ‐D3)のいずれかである。 本発明の別の態様では、ビタミンD化合物は次の式を持つ。{式中、X1とX2は各々水素およびアシルから成る群から選択される;Y1とY2 はHであってもよく、また1つがO=アリールまたはO=アルキルでありかつβ もしくはα立体配置を持ってもよい;Z1=Z2=H、またはZ1とZ2は一緒にC H2である;Rはアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基であ るか、またはRは次の側鎖を表わしてもよい: (式中、(a)はSまたはR立体配置を持ってよく、R1は水素、ヒドロキシまた はO‐アシルである、R2とR3は各々アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフル オロアルキルから成る詳から選択されるか、または一緒になって(CH2m基を 表し、mは2‐5の値を持つ整数である、R4は水素、ヒドロキシ、フッ素、O ‐アシル、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群か ら選択されるか、R5がヒドロキシルまたはフルオロである場合にはR4は水素ま たはアルキルでなければならない、R5は水素、ヒドロキシ、フッ素、アルキル 、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群から選択される、また はR4とR5が一緒になって二重結合酸素を表す、R6とR7は一緒になって炭素‐ 炭素二重結合を形成する、R8はHまたはCH3であってよく、そしてnは1‐5 の値を持つ整数であり、側鎖の20、22または23位のいずれか1つの炭素が O、SまたはN原子で置換されていてもよい。)。} 当該化合物の特に好ましい態様では、R2とR3はアルキル、ヒドロキシアルキ ルおよびフルオロアルキルから成る群から選択される。 候補ビタミンD化合物を本発明のための適合性に関して評価する ことができる。好ましくは、まず最初に候補化合物を以下の例の中で1,25‐ (OH)23に関して述べるような初期マウスモデルスクリーニング手順に供す る。合格した化合物は、好ましくは1,25‐(OH)23に関して例の中で示 す程度に、マウスにおいて移植体拒絶症状を軽減するであろう。しかし、合格化 合物は通常、移植体の生存率を少なくとも10%、好ましくは20%上昇させる 化合物と表される。 好ましくは、当該化合物はまた、サイクロスポリンAで治療した移植レシピエ ントと比較して、日和見感染症と骨の脱ミネラル化のとちらにおいても有意の低 下を示すはずである。以下の例は、日和見感染症と骨脱ミネラル化の測定につい ての実験モデルを述べるものである。これより、これらの化合物はヒト患者にお いて成功を収めることが予想される。 以下の例は、ビタミンD化合物で処置した動物が、対照動物とは異なり、もは や日和見感染症に対して感受性でないことを実証している。 以下の例はまた、ビタミンD類似体で処置した動物が骨灰分の総量およびパー センテージの低下を示さないことを実証している。実際に、好ましくは、ビタミ ンD類似体による処置は骨灰分の総量およびパーセンテージを上昇させる。 本発明のためのビタミンD化合物の好ましい用量は、患者が認容し、重篤な過 カルシウム血症を発現しない最大量である。 ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物でない場合には、ビタミンD化合 物の特に有利な一日用量は、160ポンドの患者について10.0‐100μg /日である。 ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物である場合には、好ましい用量は 160ポンドの患者について0.5‐50μg/日である。患者が通常のカルシ ウム摂取を行っている場合には、1,25(OH)23のような1α‐ヒドロキ シ化合物の用量が160ポンドの患者について0.75μg/日を越えることは 好ましくない。患者が低カルシウム食に付されている場合および/あるいは投与 量を夜遅くに服用する場合には、1,25(OH)23のより高い用量が可能で あり、好ましいであろう。本発明のこの実施態様では、投与する1,25(OH )23の量は160ボンドの患者について1.5μg/日までが可能であろう。 好ましい用量は、160ポンドの患者について0.5‐1.5μg/日であろう 。 1,25‐ジヒドロキシビタミンD3(1,25‐(OH)23)は現在、骨 粗しょう症あるいは腎性骨形成異常の治療のために、通常朝と晩に2クォーター マイクログラムカプセルとして、160ポンドの患者について0.5μg/日の レベルで投与されている。食事性カルシウムが約800mg/日あるいはさらに 1,000mg/日にのぼる国では、より高用量の1,25‐(OH)23は使 用できない。かかる用量は、高カルシウム血症とその結果生じる腎臓の悪化や、 心臓、肺、大動脈その他の軟組織の石灰化の危険性を伴う尿中カルシウムの上昇 および血漿カルシウム上昇を生じさせるからである。 それ故、1,25‐(OH)23の好ましい最大用量は0.5μg/日である と思われる。しかし、食事性カルシウムが約600mg/日である環境下では、 より高い用量が使用できる。他のより活性の低い1α‐ヒドロキシビタミンD化 合物は、より高用量で安 全に投与することができる。たとえば、日本では1,25‐(OH)23による 骨粗しょう症の治療は0.5‐0.75μg/日である。イタリアのようなカル シウム摂取量の低い他の国でも同様であり、イタリアではカニッギア博士により 1mg/日までの1,25‐(OH)23が成功裡に使用されている(カニッギ ア、A.ら、Metabolism 39:43‐49,1990)。 我々は、移植の成功率を高めるためにはより高用量の1,25‐(OH)23 が最も有用であろうと考えられる。カルシウム摂取量は、単に食事から乳製品と カルシウム補助食品を除外することによって約400‐500mg/日に抑える ことができる。さらに、1,25‐(OH)23は夜就寝前、すなわち午後10 時に投与することかでき、この化合物が循環中に現われるタイムラグのためにカ ルシウム吸収は最低となり、より高い用量の1,25‐(OH)23が可能とな る。 好ましい治療方式は次の通りである:移植処置の前に、500mgの食事性カ ルシウムの摂取を維持しながら、すべてのカルシウム補助食品を除外し、乳製品 の消費を抑えることによって患者のカルシウム摂取量を約500mg/日まで低 減する。少なくとも移植処置の5日前にビタミンD治療を開始しなければならな い。これらの条件下で1,25‐(OH)23を午後10時に投与すれば、1, 25‐(OH)23の用量を1μgあるいはおそらく2.0μg/日まで安全に 増やすことができる。 1α‐ヒドロキシ化合物についての好ましい治療方式は、規則正しい食事環境 下での0.5‐0.75μg/日の前記化合物の投与である。好ましい方法とし ては、午後10時あるいは就寝前に0. 75‐1μg/日を投与する。最も好ましい方法は、食事性カルシウム摂取量を 400‐500μg/日に抑え、且つ0.75‐1.5μg/日を午後10時に 投与するというものである。 非1α‐ヒドロキシ化合物についての好ましい治療方式は、やはり規則正しい 食事環境下での投与であろう。この場合、治療用量は160ポンドの患者につい て100μg/日まで増やすことができる。 「移植体拒絶反応」とは、器官の機能喪失を特徴とする疾病症状を意味する。 そこで、腎臓の拒絶反応は血中クレアチニンレベルの上昇と生検によって示され るであろう。心臓の拒絶反応は心内膜心筋の生検によって示され、一方、膵臓拒 絶反応は生検と血糖上昇によって判定される。肝臓の拒絶反応は、肝由来のトラ ンスアミナーゼの測定、血中ビリルビンレベルおよび生検によって示される。腸 の拒絶反応は生検によって判定され、肺拒絶反応は血液酸素付加の測定によって 判断される。 本発明は、すべての臓器移植、好ましくは心臓、肝臓、腎臓、膵臓、肺および 腸の移植に適する。皮膚移植は、その独特の免疫学的問題のために、本発明によ って規定される臓器移植には相当しない。 A.移植後の日和見感染症の低減 1.概要 我々は、1,25‐(OH)23とサイクロスポリンAによる治療を、心臓移 植拒絶反応を防ぐ能力に関して比較した。サイクロスポリンAは現在使用されて いる主要な抗拒絶反応薬であることか ら、新規な移植薬剤の評価のための比較標準として選択される(ジュバク、B. M.とC.D.コルト「腎移植ハンドブック」、『腎移植の感染合併症とその管理 』、ダノヴィッチ、G.M.編集、p.187‐213)。 さらに我々は、同用量の1,25‐(OH)23とサイクロスボリンAがカン ジダアルビカンス(Candida albicans)と単純疱疹ウイルス( HSV)感染に抵抗する宿主の能力を低下させるかどうかを調べた。広汎な免疫 抑制剤(サイクロスポリンAなど)の投与下にある移植患者はしばしば菌類やウ イルスによる感染症を発現するので、C.アルビカンスとHSVを宿主の抵抗性 を測定するための病原体として使用した。C.アルビカンス感染は免疫が抑制さ れた個体における、より一般的な感染症の1つである(ジュパク、B.M.とC .D.コルト、前出)。同様に、ヘルペスウイルス(Herpesvirjda e)科のウイルスのメンバーは、免疫抑制下にある個体の罹病率および死亡率の 大きな部分を占める(ジュバク、B.M.とC.D.コルト、前出)。この科のウ イルスのメンバーは、HSV、サイトメカロウイルス(CMV)およびエプスタ イン‐バー(EB)ウイルスを含む。すべてのヒトへルペスウイルスが、しばし ば臓器移植のための免疫抑制療法後に再活性化される(ホワイト、D.O.とF .J.フェナー、医学ウイルス学 第3版、第16章:401)。 2.材料および方法 動物。B10.A(4R)マウスの繁殖つがいをジャクソン・ラボラトリーズ (Jackson Laboratories)(Ba r Harbor,ME)から購入し、バイオケミストリー・アニマル・ファシ リティ(Biochemistry Animal Facility)において 飼育した。去勢/卵巣を切除した生後12‐24時間の新生児B10.A(4R )マウスを移植心臓ドナーとして使用した。オスのC57BL/10(同種異系 移植片)マウス(スプラグ・ドーリー(Sprague Dawley)、Ind ianapolis,IN)およびオスのB10.A(4R)(同種同系移植片)マ ウスをレシピエントとして使用した。ドナーの系統は、1つのクラスI遺伝子座 と2つのクラスII遺伝子座(B10A.(4R)‐H‐2 Kkβ kα k、C 57BL10‐H‐2Kbβ bα b)においてレシピエントと不適合である。 処置。ビタミンDを含まない実験食餌(ヤング、S.ら、Arch.Bioc hem.Biophys.303:98‐106,1993)を作り、記述され ているように(ヤング、S.ら、前出、1993)実験期間中2‐3日毎に取り 換えた。9‐10匹のレシピエントがら成る群を、実験食餌だけ、実験食餌とサ イクロスポリンAの腹腔内注入(25mg/kg/日)あるいは50ng/マウ ス/日の1,25‐(OH)23を含む実験食餌で飼育した。給餌は移植あるい は感染の1週間前に開始した。サイクロスポリンAの用量は他の研究者の報告に 基づいた(ババニー、G.ら、J.Pharmac.Exp.Therap.2 44:259,1987)。 2.5mg/kg/日の用量は、我々の実験において移植片の生存を延長させる には低すぎた。25mg/kg/日の用量は有効性を証明した。実験食餌は通常 量のカルシウム(0.47%)を含んだ。 移植。ババニーらの方法を使用した(ババニー、G.ら、前出、 1987)。レシピエントのマウスをエトミテート(28mg/kg腹腔内)で 麻酔した。ドナーの心臓を慎重に切除し、心房を取り除かずに2つに分けた。レ シピエントの耳を70%アルコールで洗浄し、2mmのスリットを入れて窩をつ くった。この窩にドナーの心臓を挿入し、その後過剰の液体と空気を注意深く取 り除いた。16ケージのプラスチック製血管カテーテルを使用して心臓の半分を 耳窩に挿入した。 移植体生存率の評価。拡大(3倍)顕微手術鏡を用いて、処置を知らされてい ない技術者が心臓移植片を毎日観察した。これらの観察に際してはマウスを麻酔 しなかった。移植片を誤ってスコアリングするのを避けるため、収縮活動の開始 と停止を採点する際には特に注意を払った。連続4日間収縮が認められなければ 、その後動物を犠牲剖検し、計量して、血消カルシウム分析のために採血した。 データの解析。各詳のマウスの成功率を、群の総数に対する心臓移植片の収縮 を生じたレシピエント総数の比率として表した。 カンジダアルビカンス感染。5‐6匹のC57BL10オスマウスのグループ に5×106のC.アルビカンスB311(A型、エドワード・バリッシュ博士 、ウィスコンシン大学、Madison)を静脈内注射した。免疫抑制患者では 、消化管からのC.アルビカンス播種後には全身性カンジダ症が起こる(クラウ ス、W.ら、Lancet 1:598,1981)。全身性カンジダ症による 死亡は、腎不全を導く圧倒的な腎感染症の結果である(カントルナ、M.T.と E.バリッシュ、J.Infect.Dis.164:936、1991)。 単純疱疹ウイルス(HSV‐1)感染。メスのBalb/cマウ スを3%‐5%ハロタンの吸入によって麻酔した;角膜を27ゲージの針で垂直 に3回と水平に3回ひっかき、1×106プラーク形成単位/マウスを含むHS V‐1系統DRG4A1(カーティス・ブランディ博士、ウィスコンシン大学、 Madison)ウイルス懸濁液3.5μlを眼に滴下した(キントナー、R. L.とC.R.ブラント、Curr.Eye Res.14:145,1994 )。滴を30秒間放置して、眼を閉じた;過剰の媒質は綿棒で取り除いた。ウイ ルスは局所感染を生じさせ、免疫系によって食い止められなけれは、拡大してウ イルス性脳炎を引き起こし死をまねく。 3.結果 図1は同種同系移植片と同種異系移植片についての成功率を表している。すべ ての移植片が手術から8日以内に収縮を開始した。すべての対照異系移植片が移 植後15日目までに拒絶反応を生じたのに対し、同系移植片は拒絶反応を引き起 こさなかった。図1を参照すると、1,25‐(OH)23処置は移植片の生存 期間を有意に延長した。1,25‐(OH)23で処置したマウスは移植後18 日目まで移植片を拒絶しなかった。1,25‐(OH)23で処置したマウスの 40%が移植後34日目まで、また20%が移植後50日目までまたはそれ以上 移植片を生存させた。血清カルシウム値は両群とも正常範囲内であった(対照‐ 8.5±0.6mg%;1,25‐(OH)23処置‐9.3±0.6mg%) 。 図2は1,25‐(OH)23あるいはサイクロスポリン処置後の移植体生存 延長を示している。未処置対照レシピエント(●)は平均9.8日間移値片を保 持し、生理食塩水対照は11.6日間 (データは示していない)、2.5mg/kgサイクロスポリン(データは示して いない)は11.3日間、そして50ngの1,25‐(OH)23(○)は5 2.2日間移植片を保持した。25mg/kgの高用量サイクロスポリン(■) は34.0日間、200ng用量の19‐ノル‐1,25‐(OH)22(▽) は58.6日間であった。重要な点として、1,25‐(OH)23処置マウス の12%と19‐ノル‐1,25‐(OH)22処置マウスの22%が移植後1 00日以上移植片を保持したのに対し、すべてのサイクロスポリン処置マウスが 50日目までに拒絶反応を生じた。我々は、1,25‐(OH)23および類似 体は移植体拒絶反応を防ぎ、移植体を保持する上でサイクロスポリンよりも良好 であると結論する。 図4は全身性C.アルビカンス感染後の死亡率を図示している。C57BL1 0オスマウスは全身的にC.アルビカンスに感染した。これらは、上記の実験に おいて移植レシピエントとして使用したのと同じマウスである。サイクロスポリ ン処置は、対照および1,25‐(OH)23処置動物と比較して、これらのマ ウスのC.アルビカンス感染に対する感受性を上昇させた。サイクロスポリン処 置動物の40%が感染の9日後に死亡したのに対し、対照あるいは1,25‐( OH)23処置マウスで死亡したものはなかった。感染の3週間後には、サイク ロスポリン処置動物の20%だけが生存していたのに対し、対照動物の80%と 1,25‐(OH)23処置マウスの100%が生存していた。我々は、1,2 5‐(OH)23処置はC.アルビカンス感染に対するマウスの感受性に影響を 及ぼさないと結論した。 図5はHSV眼感染の播種後の死亡率を図示している。我々は、我々の協力者 (キントナー、R.L.とC.R.ブラント、前出、1994)が述べた通り厳密 にBalb/cメスマウスを使用した。サイクロスポリンA処置は、対照および 1,25‐(OH)23処置動物と比較して、これらのマウスのHSV感染に対 する感受性を上昇させた。サイクロスポリン処置マウスの100%が感染後10 日目までに死亡した。これに対し、このウイルス感染は、対照の30%と1,2 5‐(OH)23処置マウスの36%だけに播種し、致死的であった。我々は、 1,25‐(OH)23処置はHSV感染に対するマウスの感受性に影響を及ぼ さないと結論した。 B.成熟ラットにおける移植体拒絶反応 1,25(OH)23が移植体生存期間を延長する能力をさらに調べるために 、1,25(OH)23が成熟ルイスラットに移植した成熟ACI心臓の生存を 延長させる能力を検討した。モデルは直接血管新生化モデルであり、これはさら にストリンジェントであると考えられる。ACI→ルイスの組合せは高応答動物 とみなされ、移植が最も難しいと考えられる。これら2系統のラットは遺伝的に 無関係であり、それ故移植体は速やかに拒絶されるはずである。このモデルにお ける移植体の生存には強力な「免疫抑制」薬剤が必要とされる。 動物:近交系オスACIおよびルイスラットをドナーとレシピエントとして使 用した。動物はすべてハーラン・スプラグ‐ドーリー社(Harlan Spr ague‐Dawley,Inc.)(Indianapolis,IN)から購 入した。NTHのガイドラ インに従って動物を保持し、プロトコールはすべてウィスコンシン大学研究動物 資源委員会の承認を受けた。操作方法:ドナーとレシピエントを抱水クロラール(0.5ml/100gm の7.5%溶液、ip)の単回注射で麻酔した。ヘパリン添加後、ドナーの心臓 を低温ヘパリン化UW溶液で潅流し、切除した。以前に記述されているように( フジナ、Y.ら、Transplant 57:41,1994)オノとリンゼ イの方法に従ってドナーの心臓を移植した。 処置:エタノールに溶かした1,25(OH)23を、前述したようなビタミ ンDを含まない実験食餌に加えた。レシピエントには移植の1週間前から1,2 5(OH)23(500ng/ラット/日)を含む実験食餌を与え、拒絶反応の 時点までこの食餌を保持した。さらに術後最初の4日間、ラットに1,25(O H)23(500ng/ラット)を腹腔内注射した。レシピエントは拒絶反応の 時点まで食餌で保持した。 結果:図3は、移植手術についての成功率がルイスからルイスへの同系移植片 (◆)では示した通り100%であったことを示している。対照処置ルイスラッ ト(○)は平均6.6日間移植片を保持した。1,25(OH)23処置(●) は、移植片の生存期間を平均22.6日間まで延長させた。我々は、1,25( OH)23が遺伝的に無関係なレシピエントにおける成熟移植片生存期間を延長 させると結論した。 C.移植レシピエントにおける骨損失の評価 1.概要 我々の処置が骨損失を生じさせたかどうかを調べるため、すべての移植マウス から大腿骨を採集した。移植患者に施される多くの免疫抑制療法の深刻な副作用 は、骨損失、骨形成不全および骨減少である(プルナー、V.A.ら、Tran splantation 59:1393,1995;ジュリアン、B.A.ら 、New Engl.J.Med.325:544,1991)。 2.材料および方法 動物。B10.A(4R)マウス繁殖つがいをジャクソン・ラボラトリーズ( Bar Harbor,ME)から購入し、バイオケミストリー・アニマル・フ ァシリティにおいて飼育した。去勢/卵巣を切除した生後12‐24時間の新生 児B10.A(4R)マウスを心臓移植片ドナーとして使用した。オスC57B L/10(同種異系移植片)マウス(スプラグ・ドーリー、Indianapo lis,IN)およびオスB10.A(4R)(同種同系移植片)マウスをレシピ エントとして使用した。ドナーの系統は、1つのクラスI遺伝子座と1つのクラ スII遺伝子座(B10A.(4R)‐H‐2 Kkk、C57BL10‐H‐2 Kbb)においてレシピエントと不適合である。 処置。ビタミンDを含まない実験食餌(ヤング、S.ら、前出、1993)を 作り、実験期間中2‐3日毎に取り換えた。9‐10匹のレシピエントから成る 群を、実験食餌だけで、実験食餌プラスサイクロスポリンAの腹腔内注入(25 mg/kg/日)であるいは50ng/マウス/日の1,25‐(OH)23を 与えられた実験食餌で飼育した。給餌は移植あるいは感染の1週間前に開始し た。選択したサイクロスポリンAの用量は他の研究者の報告に基づいた(ババニ ー、G.ら、前出、1987)。2.5mg/kg/日の用量は、我々の実験に おいて移植片の生存を延長させるには低すぎた。実験食餌は通常量のカルシウム (0.6%)を含んだ。 移植。ババニーらの方法を使用した(ババニー、G.ら、前出、1987)。レ シピエントのマウスをエトミデート(28mg/kg腹腔内)で麻酔した。ドナ ーの心臓を慎重に切除し、心房を取り除かずに2つに分けた。レシピエントの耳 をアルコールで清浄にし、2mmのスリットを入れて窩をつくった。この窩にド ナーの心臓を挿入し、その後過剰の液体と空気を注意深く取り除いた。16ケー ジのプラスチック製血管カテーテルを使用して心臓の半分を耳窩に挿入した。 移植体生存率の評価。拡大(3倍)顕微手術鏡を用いて心臓移植片を毎日観察 した(ブラインドで)。これらの観察に際してはマウスを麻酔しなかった。移植片 を誤ってスコアリングするのを避けるため、収縮活動の開始と停止を採点する際 には特に注意を払った。連続4日間収縮が認められなければ、その後動物を犠牲 剖検し、計量して、血清カルシウム分析のために採血した。 データの解析。各群のマウスの成功率を、群中の総数に対する心臓移植片収縮 を生じたレシピエントの総数の比率として表した。骨灰分測定。すべてのマウスがドナーの心職に拒絶反応を示した後、CO2窒 息によって死亡させ、移植マウスから大腿骨を切除した。マウスは4‐8週間サ イクロスポリンあるいは1,25(OH)23によって処置された。大腿骨を切 除し、付着組織を取り除いて、同定のためのタグを付け、100%エタノールに 24時間沈浸 した。サンプルが完全に沈液するように液体のレベルを定期的に調整した。その 後大腿骨を取り出し、さらに24時間クロロホルムに沈浸した。次に大腿骨をあ らかじめ計量したるつぼに入れ、100℃で12時間またはそれ以上乾燥した。 その後るつぼと大腿骨を乾燥器内で冷却し、計量して、マッフルファーネス中で 24時間、600℃で灰化した。オーブンとサンプルを冷却した後、再び100 ℃のオーブンに12時間入れ、その後乾燥した。その後灰化した大腿骨を計量し た。 表1は我々の所見を記録したものである。低用量(2.5mg)のサイクロス ポリンは総骨灰分のわずかな減少を生じさせた。移植片の生存延長に必要とされ る高用量(25mg)のサイクロスポリンは総骨灰分値を有意に低下させた。一 方で、1,25(OH)23処置は骨灰分を減少させなかっただけでなく、実際 上骨灰分の総量とパーセンテージの両方を上昇させた。我々は、移植体拒絶反応 を遅延させるサイクロスポリン処置(25mg/kg)は骨損失を生じさせるが 、移植体生存率を高める1,25(OH)2D3処置(50ng/日)は、実際 、骨灰分の総量とパーセンテージを上昇させると結論する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 カントーナ,マルゲリータ テイー. アメリカ合衆国 53706 ウイスコンシン ミドルトン レイクビユー アベニユー 2013 (72)発明者 ヒユーレット,デブラ エー. アメリカ合衆国 53711 ウイスコンシン マデイソン オーチヤード ドライヴ 546 (72)発明者 ソリンジヤー,ハンス ダブリユー. アメリカ合衆国 53703 ウイスコンシン マデイソン シヤーマン アベニユー 1202 (72)発明者 ハンパル−ウインター,ジーン アメリカ合衆国 53719 ウイスコンシン マデイソン #204 アントン ドライ ブ 5158 (72)発明者 ハイエス,コリーン イー. アメリカ合衆国 53705 ウイスコンシン マデイソン オイゲニア アベニユー 606

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.移植体拒絶反応を緩和するために有効なビタミンD化合物の所定用量を投 与することを含む、移植レシピエントにおける移植体生存率を高める方法。 2.移植体生存率が未処置レシピエントと比べて少なくとも10%上昇する、 請求項1に記載の方法。 3.移植体生存率が未処置レシピエントと比べて少なくとも20%上昇する、 請求項2に記載の方法。 4.移植体生存率が未処置レシピエントと比べて少なくとも30%上昇する、 請求項3に記載の方法。 5.移植レシピエントが心臓の移植を受ける、請求項1に記載の方法。 6.移植レシピエントが、心臓、肝臓、腎臓、膵臓、肺および腸から成る群か ら選択される器官の移植を受ける、請求項1に記載の方法。 7.ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物である、請求項1に記載の方 法。 8.化合物が1,25(OH)23である、請求項7に記載の方法。 9.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者について1日当り 0.5‐100μgである、請求項7に記載の方法。 10.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者について1日当り 0.5‐0.75μgである、請求項7に記載の方法。 11.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの個人につ いて1日当り0.5‐1.5μgである、請求項7に記載の方法。 12.移植体拒絶反応を緩和するために有効なビタミンD化合物の所定用量を投 与することを含み、レシピエントの日和見感染に対する感受性が危うくされない 、移植レシピエントにおける移植体拒絶反応を緩和する方法。 13.感染がC.アルビカンスおよびHSVから成る群から選択される、請求項 12に記載の方法。 14.ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物である、請求項12に記載の 方法。 15.化合物が1,25(OH)23である、請求項14に記載の方法。 16.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者について1日当り 10‐100μgである、請求項14に記載の方法。 17.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者について1日当り 0.5‐0.75μgである、請求項14に記載の方法。 18.投与されるビタミンD類似体の量が160ボンドの個人について1日当り 0.5‐1.5μgである、請求項14に記載の方法。 19.移植体拒絶反応を減ずるために有効な次の化合物: {式中、X1とX2は各々水素およびアシルから成る群から選択される; Y1とY2はHであってもよく、または1つがO=アリールもしくはO=アルキ ルでありかつβもしくはα立体配置を持ってもよい;Z1=Z2=H、またはZ1 とZ2は一緒にCH2である;及び Rはアルキル、ヒドロキシアルキルもしくはフルオロアルキル基であるが、ま たはRは次の側鎖を表わしてもよい: (式中、(a)はSまたはR立体配置を持つ、R1は水素、ヒドロキシまたはO‐ アシルである、R2とR3は各々アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロア ルキルから成る群から選択されるか、 または一緒になって‐(CH2m‐基を表し、mは2‐5の値を持つ整数である 、R4は水素、ヒドロキシ、フッ素、O‐アシル、アルキル、ヒドロキシアルキ ルおよびフルオロアルキルから成る群から選択されるが、R5がヒドロキシルま たはフルオロである場合にはR4は水素またはアルキルでなければならない、R5 は水素、ヒドロキシ、フッ素、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロア ルキルから成る群から選択されるが、またはR4とR5が一緒になって二重結合酸 素を表す、R6とR7は一緒になって炭素‐炭素二重結合を形成する、R8はHま たはCH3であってもよい、そしてnは1‐5の値を持つ整数であり、側鎖の2 0、22または23位のいずれか1つの炭素がO、SまたはN原子で置換されて いてもよい。)。}の所定量を移植レシピエントに投与する 段階を含み、ここで、レシピエントの日和見感染に対する感受性が危うくされな い、 レシピエントの日和見感染に対する感受性が危うくされない、移植レシピエン トの移植体拒絶反応を緩和する方法。 20.感染がC.アルビカンスとHSVである、請求項19に記載の方法。 21.化合物が、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3、19‐ノル‐1,25 ‐ジヒドロキシビタミンD2、19‐ノル‐21‐エピ‐1,25‐ジヒドロキ シビタミンD3、1,25‐ジヒドロキシ‐24‐ホモ‐22‐デヒドロ‐22 E‐ビタミンD3、および19‐ノル‐1,25‐ジヒドロキシ‐24‐ホモ‐ 22‐デヒドロ‐22E‐ビタミンD3の群から選択される、請求項19に記載 の方法。 22.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐5 0μgである、請求項19に記載の方法。 23.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐0 .75μgである、請求項19に記載の方法。 24.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐1 .5μgである、請求項19に記載の方法。 25.当該用量を経口で投与する、請求項19に記載の方法。 26.患者が低カルシウム食に付されている、請求項19に記載の方法。 27.投与を夜に行う、請求項19に記載の方法。 28.当該用量を経口で投与し、患者が低カルシウム食に付されていて、当該用 量が0.5‐3.0μgの1,25‐ジヒドロキシビタミンD3/日もしくはそ の類似体の当量である、請求項19に記載の方法。 29.移植体拒絶反応を緩和するのに有効なビタミンD化合物の所定用量を投与 することを含み、レシピエントに骨の脱ミネラル化が生じない、移植レシピエン トにおける移植体拒絶反応を緩和する方法。 30.ビタミンD化合物による処置後にレシピエントの総骨質量が増加する、請 求項29に記載の方法。 31.ビタミンD化合物が1α‐ヒドロキシ化合物である、請求項29に記載の 方法。 32.化合物が1,25(OH)23である、請求項31に記載の方法。 33.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者につ いて1日当り0.5‐50μgである、請求項32に記載の方法。 34.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの患者について1日当り 0.5‐0.75μgである、請求項32に記載の方法。 35.投与されるビタミンD類似体の量が160ポンドの個人について1日当り 0.5‐1.5μgである、請求項32に記載の方法。 36.移植体拒絶反応を減ずるために有効な次の化合物:{式中、X1とX2は各々水素およびアシルから成る群から選択される; Y1とY2はHであってもよく、または1つがO=アリールもしくはO=アルキ ルでありかつβもしくはα立体配置を持ってもよい;Z1=Z2=H、またはZ1 とZ2は一緒にCH2である;及び Rはアルキル、ヒドロキシアルキルもしくはフルオロアルキル基であるが、ま たはRは次の側鎖を表わしてもよい: (式中、(a)はSまたはR立体配置を持つ、R1は水素、ヒドロキシまたはO ‐アシルである、R2とR3は各々アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロ アルキルから成る群から選択されるが、または一緒になって‐(CH2m‐基を 表し、mは2‐5の値を持つ整数である、R4は水素、ヒドロキシ、フッ素、O ‐アシル、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群か ら選択されるが、R5がヒドロキシルまたはフルオロである場合にはR4は水素ま たはアルキルでなければならない、R5は水素、ヒドロキシ、フッ素、アルキル 、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群から選択されるが、ま たはR4とR5が一緒になって二重結合酸素を表す、R6とR7は一緒になって炭素 ‐炭素二重結合を形成する、R8はHまたはCH3であってもよい、そしてnは1 ‐5の値を持つ整数であり、側鎖の20、22または23位のいずれか1つの炭 素がO、SまたはN原子で置換されていてもよい。)。} の所定量を移植レシピエントに投与する 段階を含み、 ここで、移植後もレシピエントの総骨質量は減少しない、移植レシピエントの 移植体拒絶反応を緩和する方法。 37.レシピエントの骨質量が増加する、請求項36に記載の方法。 38.化合物が、1,25‐ジヒドロキシビタミンD3、19‐ノル‐1,25 ‐ジヒドロキシビタミンD2、19‐ノル‐21‐エピ‐1,25‐ジヒドロキ シビタミンD3、1,25‐ジヒドロキシ‐24‐ホモ‐22‐デヒドロ‐22 E‐ビタミンD3、および19‐ノル‐1,25‐ジヒドロキシ‐24‐ホモ‐ 22‐デヒドロ‐22E‐ビタミンD3の群から選択される、請求項36に記載 の方法。 39.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐1 0μgである、請求項36に記載の方法。 40.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐0 .75μgである、請求項36に記載の方法。 41.投与される化合物の量が160ポンドの患者について1日当り0.5‐1 .5μgである、請求項36に記載の方法。 42.当該用量を経口で投与する、請求項36に記載の方法。 43.患者が低カルシウム食に付されている、請求項36に記載の方法。 44.投与を夜に行う、請求項36に記載の方法。 45.当該用量を経口で投与し、患者が低カルシウム食に付されていって、当該 用量が0.5‐3.0μgの1,25‐ジヒドロキシビタミンD3/日もしくは その類似体の当量である、請求項36に記載の方法。
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